JP5360515B2 - バルク弾性波共振子 - Google Patents

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Description

本発明は、バルク弾性波共振子に関し、詳しくは、バルク弾性波(BAW)を用いたバルク弾性波共振子に関する。
従来、バルク弾性波共振子(以下、「BAW共振子」ともいう。)に可動部を設けて周波数を変調することが提案されている。
例えば特許文献1には、図11の断面図に示すように、MEMS技術によりスイッチング素子2を作製し、基板1に形成されたBAW共振子の上面電極9に、コンタクト・パッド8を押し当てたり離したりする構成が開示されている。コンタクト・パッド8が上面電極9から離れているときには、電極厚みは相対的に薄いため、共振子の共振周波数及び反共振周波数は相対的に高く、コンタクト・パッド8が上面電極9に接しているときには、電極厚みは相対的に厚いため、共振子の共振周波数及び反共振周波数は相対的に低い。
特許文献2には、共振体上にチューニング層を設け、チューニング層を挟む電極間に電圧を印加することによりチューニング層の厚みを変化させて、共振子の共振周波数をシフトさせる構成が開示されている。
特許文献3には、共振子の下部にエアギャップを介して対向する電極を設け、この電極に電圧を印加することにより共振子の梁部を曲げ、共振子の共振周波数をシフトさせる構成が開示されている。
特表2010−516213号公報 特開2008− 5443号公報 特表2005−528010号公報
特許文献1の場合、ある程度の厚みをもったBAW共振子のさらに上部に可動部を形成するため、構造が複雑であり、かつ、作製プロセスの難易度が高い。特に可動部を静電力で駆動する場合には、作製プロセスの難易度が増す。
特許文献2の場合、絶縁性の弾性体であるチューニング層の厚みを変化させるだけなので、仮に周波数がシフトするとしても、そのシフト量は極めて小さい。
特許文献3の場合、振動が伝搬する振動領域の電極や圧電膜の厚みは変化せず、振動領域の応力のみが変化するだけなので、周波数がシフトするとしても、そのシフト量は極めて小さい。
本発明は、かかる実情に鑑み、作製が容易であり、周波数を切り換えることができるバルク弾性波共振子を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成したバルク弾性波共振子を提供する。
バルク弾性波共振子は、(a)基板と、(b)一対の電極の間に圧電膜が挟まれ、膜厚方向に透視したときに前記圧電膜を介して前記電極同士が重なり合う振動領域が形成されている共振子部と、(c)前記共振子部の一方の前記電極が前記基板の主面に対向している状態で前記基板と前記共振子部とを接続し、前記共振子部の前記一方の前記電極が前記基板の前記主面に対して接離する方向に移動できるように弾性変形する支持部と、(d)前記共振子部の前記一方の前記電極と前記基板の前記主面との間に配置され、前記共振子部の前記振動領域に対向し、前記基板の前記主面との間に間隔を設けて前記基板に固定されたメンブレンと、(e)前記共振子部及び前記基板に、それぞれ、前記振動領域及び前記メンブレンに隣接して形成され、前記共振子部の前記一方の前記電極が前記基板の前記主面に対して接離するように、前記基板に対して前記共振子部を移動させる駆動部とを備える。前記駆動部が前記共振子部の前記一方の前記電極を前記基板の前記主面に接近させたときに、前記共振子部の前記振動領域が前記メンブレンに接する。前記駆動部が前記共振子の前記一方の前記電極を前記基板の前記主面から離反させたときに、前記共振子部の前記振動領域が前記メンブレンから離れる。
上記構成において、共振子部の振動領域がメンブレンに接しているときと、共振子部の振動領域がメンブレンから離反しているときとで、共振周波数及び反共振周波数が変わる。
上記構成によれば、基板と共振子部との間に、メンブレンを形成するため、作製が容易である。
好ましくは、前記駆動部は、前記共振子部及び前記基板にそれぞれ形成され、互いに対向する駆動電極を含み、前記駆動電極間に電圧を印加したときに発生する静電力により、前記基板に対して前記共振子部を移動させる。
この場合、静電駆動構造とすることで、駆動部の構造が低背、簡略となる。
好ましくは、前記メンブレンは、音響インピーダンスが30×10g/(cm・s)以上の金属を主成分とする材料で形成される。
この場合、音響インピーダンスが30×10g/(cm・s)以上であるMo(モリブデン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Re(レニウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)などを主成分とする硬い材料でメンブレンを形成するため、周波数変調した際も、共振子の弾性ロスが少なく、特性の良い共振特性が得られる。
好ましくは、前記メンブレンは金属膜である。前記駆動部が前記共振子部の前記一方の前記電極を前記基板の前記主面に接近させたときに、前記メンブレンの前記金属膜に、前記共振子部の前記一方の前記電極と電位差がある直流電圧が印加される。
この場合、メンブレンと共振子部の電極との密着性が改善する。例えば振動や衝撃が加わっても密着状態をより確実に保つことができるので、周波数変調した際の共振周波数及び反共振周波数の値がより安定する。
さらに、本発明は、上記いずれかの構成のバルク弾性波共振子を備えたフィルタを提供する。
本発明のバルク弾性波共振子は、作製が容易であり、周波数を切り換えることができる。
図1は、本発明の実施例1における、BAW共振子の平面図である。 図2は、本発明の実施例1において、図1の線A−Aに沿って切断した断面図である。 図3は、本発明の実施例1において、図1の線B−Bに沿って切断した要部断面図である。 図4は、本発明の実施例1における、BAW共振子の製造工程を示す断面図である。 図5は、本発明の実施例1における、BAW共振子の製造工程を示す断面図である。 図6は、本発明の実施例1における、BAW共振子の製造工程を示す断面図である。 図7は、本発明の実施例1における、BAW共振子のフィルタ特性を示すグラフである。 図8は、本発明の実施例2における、BAW共振子の断面図である。 図9は、本発明の実施例3における、フィルタの電気回路図である。 図10は、本発明の実施例3における、フィルタ特性を示すグラフである。 図11は、従来例のBAW共振子の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図10を参照しながら説明する。
<実施例1> 実施例1のBAW共振子(バルク弾性波共振子)10について、図1〜図7を参照しながら説明する。
図1は、BAW共振子の平面図である。図2は、図1の線A−Aに沿って切断した断面図である。図3は、図1の線B−Bに沿って切断した要部断面図である。
図1〜図3に示すように、BAW共振子10は、共振子部20が、弾性変形可能な支持部22,24,25,26によって基板30から浮いた状態で支持されている。
図2に示すように、共振子部20は、一対の電極14,16の間に圧電膜12が挟まれており、膜厚方向に透視したときに圧電膜12を介して電極14,16同士が重なり合う振動領域15が形成されている。共振子部20の一方の電極である下部電極14が基板30の主面である上面30aに対向しており、共振子部20の下面20bには、下部電極14の両側に駆動電極13が形成されている。
基板30の上面30aには、メンブレン40と、メンブレン支持部41と、ストッパー42と、駆動電極44とが形成されている。
メンブレン40は、膜状の部材である。メンブレン40は矩形形状であり、対向する一対の辺が、基板30の上面30aに形成されたメンブレン支持部41に固定されている。メンブレン40は、基板30の上面30aとの間に間隔を設けて固定され、共振子部20の振動領域15に対向している。
メンブレン40の両側に、ストッパー42と、駆動電極44とが形成されている。ストッパー42は、基板30の上面30aから突出する突起部であり、メンブレン40よりも若干低くなるように形成されている。駆動電極44は、基板30の上面30aに形成され、ストッパー42よりも低い。
共振子部20の駆動電極13と、基板30の駆動電極44とは、互いに対向し、模式的に示した配線52,54によって、駆動電源50に電気的に接続される。
図3に示すように、支持部22は、一端が共振子部20に固定され、他端が基板30に固定された断面門型の弾性変形可能な支持梁である。他の支持部24,25,26(図1参照)も、支持部22と同じ構成であり、一端が共振子部20に固定され、他端が基板30に固定された断面門型の弾性変形可能な支持梁である。
図1に示すように、中央の支持部22は、共振子部20の上部電極16又は下部電極14と、基板30の上面30aに形成された入力電極60又は出力電極62との間をそれぞれ接続する配線により形成されている。図1において左下及び右下の支持部26は、共振子部20の駆動電極13と、基板30の上面30aに形成されたグランド電極66との間を接続するグランド配線の一部により形成されている。図1において左上の支持部24は、基板30の上面30aに形成されたダミー電極68に接続されるダミー配線により形成されている。図1において右上の支持部25は、基板30の上面30aに形成された入力電極60に接続されるダミー配線により形成されている。
なお、共振部を支持する支持部の一部又は全部を、配線以外によって形成しても構わない。
BAW共振子10は、駆動電極13,44間に駆動電圧を印加する/印加しないにより、次のように、異なる周波数特性を得ることができる。
駆動電極13,44の間に駆動電圧が印加されていないときは、図3(a)に示すように、共振子部20は基板30から浮いた状態で支持される。このとき、共振子部20の振動領域15内を伝搬するバルク弾性波により、通常のBAW共振子と同様の周波数特性が得られる。
駆動電極13,44の間に駆動電圧が印加されると、駆動電極13,44の間に静電力が発生する。共振子部20は弾性変形可能な支持部22,24,25,26により支持されているため、駆動電極13,44の間の静電力により、支持部22,24,25,26が弾性変形し、共振子部20は基板30側に引き寄せられ、共振子部20はストッパー42に当接する所定位置まで移動する。ストッパー42はメンブレン40よりも若干低いため、共振子部20の下部電極14がメンブレン40を押し下げ、共振子部20の下部電極14はメンブレン40に密着する。このとき、共振子部20の振動領域15内を伝搬するバルク弾性波はメンブレン40にも伝搬するため、駆動電極13,44の間に駆動電圧が印加されていないときよりも、共振及び反共振周波数が低くなる。
共振及び反共振周波数をシフトさせるだけなら、メンブレン40の材料は金属、絶縁物のいずれでもよい。共振及び反共振周波数をシフトさせたときにも良好な共振子特性を維持するためには、共振子の弾性ロスが少なくなるように、メンブレン40を硬い材料で形成すればよい。硬い材料ほど音響インピーダンスが大きいので、例えば音響インピーダンスが30×10g/(cm・s)以上であるMo(モリブデン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Re(レニウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)などを主成分とする材料で形成すればよい。
駆動電極13,44間に駆動電圧を印加することを停止すると、共振子部20を基板30側に引き寄せる静電力が無くなるため、弾性変形した支持部22,24,25,26が元の形状に戻り、共振子部20は基板30から浮いた状態に復帰する。
<作製例> 次に、BAW共振子の作製例について、図4〜図6の断面図を参照しながら説明する。
まず、図4(a)に示すように、GaAs基板31上に厚さ1μmのSiN膜32を成膜した基板30を準備し、SiN膜32上に、厚さ10nmのTi膜、厚さ10nmのPt膜、厚さ300nmのAu膜を順に成膜して、ストッパー用の下地電極層34と駆動電極44とを形成する。なお、下地電極層34及び駆動電極44は、図示したように、SiN膜32の上面と下地電極層34及び駆動電極44の上面とが揃うように埋め込んでもよい。
次いで、図4(b)に示すように、厚さ0.8μmのZnOを成膜、パターニングして、開口部80a,80bを有する犠牲層80を形成する。
次いで、図4(c)に示すように、犠牲層80の開口部80a,80bに、厚さ10nmのTi、厚さ10nmのPt、厚さ800nmのAuを順に埋め込んで、ストッパー42と、メンブレン支持部41とを形成する。
次いで、図4(d)に示すように、W膜を、スパッタ成膜、パターニングして、メンブレン40を形成する。
次いで、図4(e)に示すように、駆動時のメンブレン押し下げ代を確保するため、ストッパー42の上部のみに、厚さ0.2μmのZnOの犠牲層82を形成する。
次いで、図5(f)に示すように、厚さ1.0μmのZnO膜を成膜、パターニングして、犠牲層84を形成する。
次いで、図5(g)に示すように、厚さ0.3μmのMo膜を成膜、パターニングして、共振子部20の下部電極14及び駆動電極13を形成する。
次いで、図5(h)に示すように、圧電材料として厚さ1.5μmのAlN膜を成膜、パターニングして、圧電膜12を形成する。
次いで、図6(i)に示すように、厚さ0.3μmのMo膜を成膜、パターニングして、共振子部20の上部電極16を形成する。
次いで、図6(j)に示すように、共振子部20を支持する支持部及び配線として、Auメッキによるエアブリッジパターン18を形成する。なお、基板30との間に空間のあるエアブリッジとなるように、形成途中にはAuメッキパターンと基板との間に図示しないレジスト(メッキパターン形成後に除去)を用いる。
次いで、図6(k)に示すように、犠牲層80,82,84であるZnOをウェットエッチング(酢酸+リン酸+水)で除去することで、メンブレン40の上下と、共振子部20の下部に、空気が存在する空間90を形成する。
作製したBAW共振子は、共振子部20の下部電極14とメンブレン40との間92の寸法が1.0μmとなり、基板30に形成されたストッパー42と共振子部20との間の寸法が1.2μmとなり、基板30に形成された駆動電極44と共振子部20に形成された駆動電極13との間96の寸法が1.8μmとなる。
作製したBAW共振子は、駆動電極13,44間に印加する駆動電圧が0Vのときは、通常のBAW共振子として動作する。駆動電極13,44間に印加する駆動電圧が40Vのときは、駆動電極13,44間の静電引力により共振子部20全体が基板30側へ引き付けられ、共振子部20の下部電極14がメンブレン40と接触した状態となり、BAW共振子の共振周波数は低周波側にシフトする。
図7は、メンブレン40の膜厚が異なる作製例についてインピーダンス特性をシミュレーションしたグラフである。数値を付した曲線は、駆動電極13,44間に駆動電圧を印加したときの特性であり、数値はメンブレン40の膜厚である。「なし」と付した曲線は、駆動電極13,44間に駆動電圧を印加しないときの特性である。例えばメンブレン40の膜厚が0.2μmの共振子の共振周波数は、駆動電圧を印加しない時2.014GHzから、駆動電圧を印加することで、1.608GHzに変化する。またメンブレン40の膜厚が0.4μmの共振子の共振周波数は、駆動電圧を印加しない時2.014GHzから、駆動電圧を印加することで、1.443GHzに変化する。
図7から、メンブレン40の膜厚が大きくなるほど、駆動電圧を印加したときの共振周波数も反共振周波数も低くなることが分かる。
BAW共振子10は、メンブレン40を基板30に固定して、共振子となる共振子部20の方を可動する構成であるため、基板30の近くに可動構造を形成することができる。特に静電駆動構造とすることにより、共振子部20を移動させる駆動部の構造が低背、簡略となり、ギャップなどの精度においても安定な構造にすることが可能となる。BAW共振子10は、構造、及び製造プロセス的にも簡略化すると同時に占有面積も小さくできるため、低コスト化が図れる。
<実施例2> 図8は、実施例2のBAW共振子10aの構成を示す断面図である。
図8に模式的に示すように、実施例2のBAW共振子10aは、実施例1のBAW共振子10の構成に、メンブレン40を基板30の駆動電極44及び配線54を介して駆動電源50と接続する配線56を追加している。メンブレン40は、導電性を有する部材、例えば金属膜で形成する。
駆動電極13,44間に駆動電圧を印加するときに、同時にメンブレン40にも駆動電圧を印加し、メンブレン40と、図示しない高抵抗を介してグランドに接続された共振子部20の下部電極14との間に電位差を設ける。
これにより、メンブレン40と共振子部20の下部電極14との間に静電力が発生し、メンブレン40は共振子部20の下部電極14に押し当てられるため、実施例1に比べ、メンブレン40と共振子部20の下部電極14との密着性が改善され、周波数変調した際の共振周波数及び反共振周波数の値がより安定する。実施例1に比べると、例えば振動や衝撃が加わっても、メンブレン40と共振子部20の下部電極14とはより離れにくいため、密着状態をより確実に保つことができので、周波数のシフト動作がより安定する。
<実施例3> 実施例3のフィルタについて、図9及び図10を参照しながら説明する。
図9は、フィルタ回路の構成図である。図9に示すように、実施例3のフィルタ11は、入力端子70と出力端子78の間に、直列腕共振子72と、並列腕共振子74とが梯子型に接続されている。直列腕共振子72及び並列腕共振子74は、メンブレン40のW膜の厚さ以外は、実施例1の作製例と同じであるBAW共振子である。
最適なフィルタ特性を得るためには、直列腕共振子72の共振周波数と並列腕共振子74の反共振周波数を一致させる必要がある。そのための最適なメンブレン40のW膜の厚みは、次の表1のようにする。
Figure 0005360515

「駆動電圧印加前」は、各BAW共振子の駆動電極間に駆動電圧を印加していない状態のときを示す。「駆動電圧印加後」は、各BAW共振子の駆動電極間に駆動電圧を印加している状態のときを示す。
例えば、直列腕共振子のメンブレン厚みが0.2μmのときには、並列腕共振子のメンブレン厚みを0.225μmとすることで、直列腕共振子の共振周波数と並列腕共振子の反共振周波数をともに1608MHzにすることができる。
なお、駆動前の直列腕共振子と並列腕共振子との共振周波数の差は、共振子部の上部電極の膜厚を調整することにより実現する。
図10は、メンブレンのW膜の厚みを、表1に示した値にしたときのフィルタ特性をシミュレーションしたグラフである。数値を付した曲線は、フィルタ11の各BAW共振子72,74の駆動電極間に駆動電圧を印加したときの特性であり、数値は直列腕共振子72のメンブレンのW膜の厚さである。「なし」と付した曲線は、各BAW共振子の駆動電極間に駆動電圧を印加しないときの特性である。例えば、直列腕共振子72のメンブレンのW膜厚が0.2μmでかつ並列共振子74のメンブレンのW膜厚が0.225μmのフィルタ11においては、信号の通過帯域は駆動電圧を印加しないときの2GHz帯から、駆動電圧を印加することで1.6GHz帯にシフトする。また直列腕共振子72のメンブレンのW膜厚が0.4μmでかつ並列共振子74のメンブレンのW膜厚が0.447μmのフィルタ11においては、信号の通過帯域は駆動電圧を印加しないときの2GHz帯から、駆動電圧を印加することで1.45GHz帯にシフトする。
図10から、メンブレンのW膜の膜厚を変えることで、通過帯域のシフト量を調整できることが分かる。
<まとめ> 以上に説明したBAW共振子は、作製が容易であり、周波数を切り換えることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
例えば、下部電極を被覆する被覆層を共振子部に設け、被覆層がメンブレンに接する構成としてもよい。
駆動部は、駆動電極間の静電力を利用するものに限らず、例えば熱変形などを利用するものであってもよい。また、駆動部が動作していないときに共振子部の振動領域がメンブレンに接し、駆動部が動作すると共振子部がメンブレンから離れる構成としてもよい。
10,10a BAW共振子
11 フィルタ
12 圧電膜
13 駆動電極(駆動部)
14 下部電極
15 振動領域
16 上部電極
20 共振子部
22,24,25,26 支持部
30 基板
30a 上面
40 メンブレン
41 メンブレン支持部
42 ストッパー
44 駆動電極(駆動部)
50 駆動電源
52,54,56 配線
60 入力電極
62 出力電極
64 駆動電極
66 グランンド電極
68,69 ダミー電極
70 入力端子
72 直列腕共振子
74 並列腕共振子
78 出力端子
80,82,84 犠牲層
90 空間

Claims (5)

  1. 基板と、
    一対の電極の間に圧電膜が挟まれ、膜厚方向に透視したときに前記圧電膜を介して前記電極同士が重なり合う振動領域が形成されている共振子部と、
    前記共振子部の一方の前記電極が前記基板の主面に対向している状態で前記基板と前記共振子部とを接続し、前記共振子部の前記一方の前記電極が前記基板の前記主面に対して接離する方向に移動できるように弾性変形する支持部と、
    前記共振子部の前記一方の前記電極と前記基板の前記主面との間に配置され、前記共振子部の前記振動領域に対向し、前記基板の前記主面との間に間隔を設けて前記基板に固定されたメンブレンと、
    前記共振子部及び前記基板に、それぞれ、前記振動領域及び前記メンブレンに隣接して形成され、前記共振子部の前記一方の前記電極が前記基板の前記主面に対して接離するように、前記基板に対して前記共振子部を移動させる駆動部とを備え、
    前記駆動部が前記共振子部の前記一方の前記電極を前記基板の前記主面に接近させたときに、前記共振子部の前記振動領域が前記メンブレンに接し、
    前記駆動部が前記共振子の前記一方の前記電極を前記基板の前記主面から離反させたときに、前記共振子部の前記振動領域が前記メンブレンから離れることを特徴とする、バルク弾性波共振子。
  2. 前記駆動部は、前記共振子部及び前記基板にそれぞれ形成され、互いに対向する駆動電極を含み、前記駆動電極間に電圧を印加したときに発生する静電力により、前記基板に対して前記共振子部を移動させることを特徴とする、請求項1に記載のバルク弾性波共振子。
  3. 前記メンブレンは、音響インピーダンスが30×10g/(cm・s)以上の金属を主成分とする材料で形成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバルク弾性波共振子。
  4. 前記メンブレンは金属膜であり、
    前記駆動部が前記共振子部の前記一方の前記電極を前記基板の前記主面に接近させたときに、前記メンブレンの前記金属膜に、前記共振子部の前記一方の前記電極と電位差がある直流電圧が印加されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一つに記載のバルク弾性波共振子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載のバルク弾性波共振子を備えたことを特徴とするフィルタ。
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