JP5360440B2 - オイル貯留装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成された、オイル貯留装置に関する。
一般に、前記被潤滑機構(エンジン本体や自動変速機構等)は、前記オイルを、前記オイル貯留装置から吸い出して、当該被潤滑機構内に配置された各被潤滑部材(例えば、ギヤ、カムシャフト、ピストン等)に供給し得るように構成されている。また、前記オイル貯留装置は、前記被潤滑機構内にて潤滑に供された前記オイルを、重力の作用で回収し得るように、前記被潤滑機構と接続されている。
前記被潤滑機構における暖機運転の進行を促進し得るような前記オイル貯留装置の構造として、2槽式オイルパンと称される構造が広く知られている。この2槽式オイルパン構造は、例えば、特開2003−222012号公報(特許文献1)、特開2006−77697号公報(特許文献2)、特開2006−275039号公報(特許文献3)、特開2006−242052号公報(特許文献4)、特開平10−288024号公報(特許文献5)、特開2001−152825号公報(特許文献6)、等に開示されている。
この2槽式オイルパン構造においては、前記オイルを貯留可能なオイルパンの内側の空間内に、隔壁(区画板、オイルパンセパレーター、あるいはインナーオイルパンとも称される)が配置されている。この隔壁は、前記オイルパンの内側の前記空間を、前記被潤滑機構による前記オイルの吸込口が配置された主室と、前記吸込口が配置されない副室とに仕切るように構成されている。前記主室は、前記エンジン本体を構成するエンジンブロックの内部と連通するように形成されている。前記副室は、前記主室の全周囲(側方及び下方)に形成されている。
かかる構成においては、前記エンジン本体内にて熱を受け取った前記オイルが、前記エンジンブロックの内部と連通する前記主室に還流することで、前記主室内に優先的に集められる。これにより、前記主室内の前記オイルが早期に昇温される。
ここで、エンジンの冷間始動後しばらくは、前記副室内の前記オイルは低温である。よって、冷間始動後の暖機運転中は、前記副室から前記主室への前記オイルの流入が制限される。
すなわち、暖機運転中は、前記主室内の前記オイルが優先的に前記被潤滑機構内にて循環され、このオイルが当該被潤滑機構にて昇温して再び前記主室に還流し、昇温した当該オイルが再度前記被潤滑機構に送られる。これにより、前記主室内の前記オイルの昇温、及び前記被潤滑機構の昇温が、より一層促進される。このようにして、2槽式オイルパン構造においては、暖機運転の進行が効果的に促進される。
上述したような2槽式オイルパン構造を備えた前記オイル貯留装置において、その内部に貯留されている前記オイルが、可及的に偏りなく使用されることが要求されている。さもないと、内部に(特に前記主室室内に継続的に)貯留されている前記オイルの劣化が早くなる。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、暖機運転の進行が良好に促進され得る2槽式オイルパン構造を備えるとともに、内部に貯留されているオイルが可及的に偏りなく使用され得る(前記被潤滑機構における潤滑に供され得る)オイル貯留装置を提供することにある。
本発明のオイル貯留装置は、被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成されている。
また、このオイル貯留装置は、前記オイルを内側の空間内に貯留可能に構成された外側オイルパンを備える。
加えて、このオイル貯留装置は、前記外側オイルパンの内側の前記空間を、前記被潤滑機構に向けて開口する内側貯留室と、当該内側貯留室の外側を囲う外側貯留室と、に分割するように、当該空間内に配置され、且つ、前記外側貯留室の上側を閉じるように覆う部材を備える。
更に、前記部材は、オイルセパレータとしての底板と側板とを備え、
前記側板において、前記内側貯留室と前記外側貯留室とを連通する2つの連通孔が設けられている。
また、その2つの前記連通孔のうちの一方の下端部は、他方の下端部よりも高い位置となるように設けられている。
かかる構成を有する本発明のオイル貯留装置においては、前記被潤滑機構内にて潤滑作用を奏することで熱を受け取った前記オイルは、前記内側貯留室に還流する。
すなわち、前記被潤滑機構内にて昇温された前記オイルが、前記内側貯留室内に優先的に集められる。これにより、前記内側貯留室内の前記オイルが早期に昇温される。
ここで、前記外側貯留室内の油面高さが、前記内側貯留室内の油面高さ、及び前記他方の連通孔(2つの前記連通孔のうちの下端部の低い側)の下端よりも高くなる場合があり得る(例えば、前記内側貯留室内に貯留されていた前記オイルが始動時に吸い出されたような場合。)。
このような場合に、前記オイルが、前記他方の連通孔を通って、前記外側貯留室から前記内側貯留室に流入し得る。
このとき、前記一方の連通孔を介して、前記外側貯留室に空気が導入される。
また、前記内側貯留室内の油面高さが、前記外側貯留室内の油面高さ、及び前記他方の連通孔の下端よりも高くなる場合があり得る(例えば、前記被潤滑機構が停止して当該被潤滑機構から比較的大量の前記オイルが前記内側貯留室内に還流してきたような場合。)
このような場合に、前記オイルが、前記他方の連通孔を通って、前記内側貯留室から前記外側貯留室に流出し得る。
このようにして、本発明のオイル貯留装置においては、良好な暖機性が維持されつつ、前記内側貯留室内の前記オイルと前記外側貯留室内の前記オイルとの、混合ないし入れ替えが、効果的に行われ得る。
よって、本発明によれば、内部に貯留されている前記オイルが可及的に偏りなく使用され得る。
本発明の一実施形態のオイル貯留装置を備えたエンジンの概略構成を示す、部分断面図である。 図1に示されているオイル貯留装置を拡大した側断面図である。 図1に示されているオイル貯留装置を拡大した側断面図である。 図1に示されているオイル貯留装置を拡大した側断面図である。 図1に示されているオイル貯留装置を拡大した側断面図である。 図2に示されているオイル貯留装置の他の変形例の構成を示す側断面図である。 図2に示されているオイル貯留装置の他の変形例の構成を示す側断面図である。 図9に示されているフロート弁の周辺を拡大した側面図である。 図2に示されているオイル貯留装置の他の変形例の構成を示す側断面図である。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
<エンジンの構成>
図1は、本発明の一実施形態のオイル貯留装置を備えたエンジン1の概略構成を示す、部分断面図である。
図1を参照すると、エンジン1は、エンジンブロック2と、オイル貯留装置3と、オイル循環装置4と、を備えている。
すなわち、図1には、オイル貯留装置3の側断面図が示されている。
被潤滑機構としてのエンジンブロック2の内側には、カムシャフト21や、ピストン22や、クランクシャフト23等の被潤滑部材が収容されている。
エンジンブロック2の下端は、下方に向けて開口していて、オイル貯留装置3によって塞がれている。
本実施形態のオイル貯留装置3は、エンジンブロック2内にて潤滑に供されたオイルを、重力の作用で回収し得るように、エンジンブロック2と接続されている。
具体的には、オイル貯留装置3は、その上端が上方に向けて開口するように構成されている。
そして、このオイル貯留装置3の上端の開口部は、エンジンブロック2の下端の開口部と接続されている。
オイル貯留装置3は、エンジンブロック2の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成されている。
このオイル貯留装置3は、いわゆる2槽式オイルパン構造を備えている。
すなわち、オイル貯留装置3の内側の、オイルを貯留可能な空間が、内側貯留室3aと、外側貯留室3bと、に分割されている。
内側貯留室3aは、エンジンブロック2の内部と連通するように設けられている。
体的には、内側貯留室3aは、エンジンブロック2の下端の開口部と連通するように設けられている。外側貯留室3bは、内側貯留室3aの外側を囲うように、内側貯留室3aの側方と下方に設けられている。
オイル循環装置4は、オイルストレーナー4aを備えている。オイルストレーナー4aは、内側貯留室3aの底部に配置されている。このオイルストレーナー4aは、エンジンブロック2に備えられた図示しないオイルポンプと、オイル輸送管4bを介して接続されている。オイル循環装置4は、オイルストレーナー4aから吸い込んだオイルを、図示しないオイルポンプの作用により、エンジンブロック2内の各部(カムシャフト21等)に供給し得るように構成されている。
<<オイル貯留装置の構成>>
オイル貯留装置3は、外側オイルパン31を備えている。外側オイルパン31は、上方のエンジンブロック2に向けて開口する空間を備えていて、その空間内にオイルを貯留し得るように構成されている。外側オイルパン31の上端部は、エンジンブロック2の下端部に接合されている。また、外側オイルパン31の下端部には、貫通孔であるドレインボルト孔31dが形成されている。ドレインボルト孔31dの内縁には、ネジ山が形成されている。
また、オイル貯留装置3は、オイルパンセパレーター32を備えている。オイルパンセパレーター32は、外側オイルパン31の内側の前記空間内に配置されている。このオイルパンセパレーター32は、外側オイルパン31の内側の前記空間内に、内側貯留室3aと外側貯留室3bとを形成するように、構成及び配置されている。
具体的には、オイルパンセパレーター32は、上方に向けて開口する略バスタブ状に形成されている。すなわち、オイルパンセパレーター32は、底板32aと、側板32bと、から構成されている。側板32bは、底板32aの周端縁部から斜め上方に向けて広がるように立設されている。
側板32bの側断面視における一方の端部(図中右上側の端部)である第一上端部32b1は、他方の端部(図中左上側の端部)である第二上端部32b2よりも低い位置に設けられている。具体的には、第一上端部32b1は、オイルレベルゲージによるオイルレベル「L」よりもわずかに低い位置に設けられている。また、第二上端部32b2は、オイルレベルゲージによるオイルレベル「F」よりもわずかに低い位置に設けられている。
底板32aには、貫通孔であるドレイン孔32dが形成されている。ドレイン孔32dは、ドレインボルト孔31dと略同じ径に形成されている。また、ドレイン孔32dは、ドレインボルト孔31dと平面視にて同じ位置に設けられている。すなわち、ドレイン孔32dは、ドレインボルト孔31dの上方にて、ドレインボルト孔31dと同軸となるように設けられている。
オイルパンセパレーター32の上端部よりも上方には、バッフル板33が設けられている。バッフル板33は、エンジンブロック2から還流してきたオイルを内側貯留室3a内に誘導するとともに、外側貯留室3bの上端を規定するように配置されている。
側板32bにおける第一上端部32b1と、バッフル板33と、の間には、主連通部34が形成されている。すなわち、主連通部34は、第一上端部32b1とバッフル板33との間に形成された開口部である。
主連通部34は、外側貯留室3bの側断面視における一方の端部(図中右上側の端部)である、第一上端部32b1の近傍の部分と、内側貯留室3aとを、連通させるように設けられている。この主連通部34は、低温で高粘度のオイルであっても容易且つ大量に通過し得る程度の大きさに形成されている。
側板32bにおける第二上端部32b2と、バッフル板33と、の間には、補助連通部35が形成されている。すなわち、補助連通部35は、第二上端部32b2とバッフル板33との間に形成された開口部である。この補助連通部35は、外側貯留室3bの側断面視における他方の端部(図中左上側の端部)である、第二上端部32b2の近傍の部分と、内側貯留室3aとを、連通させるように設けられている。
本実施形態においては、主連通部34は、外側貯留室3bの前記他方の上端部における最上端を構成するバッフル板33よりも低い位置に設けられている。
また、主連通部34は、外側貯留室3bの側断面視における前記他方の端部よりも、実質的に低い位置に設けられている。すなわち、主連通部34は、補助連通部35よりも実質的に低い位置に設けられている。具体的には、主連通部34及び補助連通部35の上端部はほぼ同じ高さに設けられている。そして、主連通部34の下端部は、補助連通部35の下端部よりも低い位置に設けられている。
さらに、主連通部34は、エンジン1(エンジンブロック2)の始動前における内側貯留室3a内の油面高さよりも低く、且つ始動後における内側貯留室3a内の油面高さよりも高い位置に設けられている。具体的には、主連通部34は、オイルレベル「F」よりわずかに高い位置から、オイルレベル「L」よりもわずかに低い位置にわたって設けられている。一方、補助連通部35は、オイルレベル「F」に対応する高さに設けられている。すなわち、補助連通部35は、外側貯留室3bの上端部と内側貯留室3aの上端部とを連通するように設けられている。
ドレインボルト孔31d及びドレイン孔32dには、ドレインボルト36が挿入されている。
<実施形態の構成による動作>
図2ないし図5は、図1に示されているオイル貯留装置3を拡大した側断面図である。次に、上述のような構成を有する本実施形態のオイル貯留装置3を備えたエンジン1の動作について、図2ないし図5を用いて説明する。
始動前においては、図2に示されているように、内側貯留室3a内の油面と外側貯留室3b内の油面とは、ほぼ等しく、ともにオイルレベル「F」とオイルレベル「L」との間となる。
エンジン1が始動すると、内側貯留室3aの底部から、オイルストレーナー4aを介してオイルが吸い出され、エンジンブロック2内の各部に供給され始める。すると、内側貯留室3a内の油面が低下する。この内側貯留室3a内の油面の低下に伴って、外側貯留室3bの側断面視における前記一方の端部である第一上端部32b1の近傍の部分から、オイルが内側貯留室3a内に流入する。これに伴い、外側貯留室3bにおける、第一上端部32b1の近傍の部分にて、油面が低下する。
これにより、図3に示されているように、外側貯留室3bにおける前記他方の端部である第二上端部32b2の近傍の部分における油面高さが、内側貯留室3a内の油面高さ、及び主連通部34の下端よりも高くなる。すると、オイルが、主連通部34を通って、外側貯留室3bから内側貯留室3a内に流入する。一方、外側貯留室3bの側断面視における前記他方の端部には、補助連通部35を介して、空気が導入される。
このとき、図3にて矢印で示されているように、外側貯留室3bの側断面視における前記他方の端部である第二上端部32b2の近傍の部分から、内側貯留室3aの下側を通って、外側貯留室3bの側断面視における前記一方の端部である第一上端部32b1の近傍の部分に達し、さらに内側貯留室3a内へ達するような、大きなオイルの流れが生じる。
エンジン1の始動後は、図4に示されているように、内側貯留室3a内の油面は、オイルレベル「L」よりも低い位置にまで下がる。そして、エンジンブロック2内にて潤滑作用を奏することで熱を受け取ったオイルは、当該エンジンブロック2の内部と連通する内側貯留室3aに還流する。すなわち、エンジンブロック2内にて昇温されたオイルが、内側貯留室3a内に優先的に集められる。これにより、内側貯留室3a内のオイルが早期に昇温される。
そして、図4に示されているように、内側貯留室3a内の油面は、内側貯留室3aの底部からのオイルの吸い出し量と、エンジンブロック2に供給されたオイルの内側貯留室3aへの還流量とに応じた位置となる。
次に、エンジン1が停止されると、内側貯留室3aの底部からのオイルの吸い出しが終了する。一方、エンジンブロック2に供給されたオイルが、内側貯留室3aへ還流してくる。これにより、内側貯留室3a内の油面が上昇する。そして、内側貯留室3a内の油面高さが、外側貯留室3b内の油面高さ、及び主連通部34の下端よりも高くなった場合に、オイルが、主連通部34を通って、内側貯留室3a内から外側貯留室3bに流出する。
このとき、図5にて矢印で示されているように、内側貯留室3aから、外側貯留室3bの側断面視における前記一方の端部である第一上端部32b1の近傍の部分に流出し、内側貯留室3aの下側を通って、外側貯留室3bの側断面視における前記他方の端部に向かうような、大きなオイルの流れが生じる。
エンジン1の停止後、充分な時間が経過すると、図2に示されているように、内側貯留室3a内の油面と外側貯留室3b内の油面とが、再び、ほぼ等しくなる。
このように、本実施形態の構成によれば、エンジン1の始動時及び停止時に、図3や図5に示されているように、内側貯留室3aと外側貯留室3bとの間で、オイルの混合、循環、ないし入れ替えが生じる。したがって、オイル貯留装置3の内部に貯留されているオイルが、可及的に偏りなく使用され得る。また、スラッジやスーツが効果的に分散される。これにより、オイルの劣化が可及的に抑制され得る。
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施形態等を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。よって、当然に、上述の実施形態に示された構成に対しては、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、さらに種々の変形が施され得る。
以下、変形例について幾つか例示する。以下の各変形例の説明において、上述の実施形態における各構成要素と同様の構成・機能を有する構成要素については、当該変形例においても同一の名称及び同一の符号が付されているものとする。そして、当該構成要素の説明については、上述の実施形態における説明が、矛盾しない範囲で適宜援用され得るものとする。
もっとも、変形例とて、下記のものに限定されるものではないことはいうまでもない。本願発明を、上述の実施形態や下記変形例の記載に基づいて限定解釈することは、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、(発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、)許されない。
また、上述の実施形態の構成、及び下記の各変形例に記載された構成は、技術的に矛盾しない範囲において、適宜複合して適用され得ることも、いうまでもない。
(1)本発明は、上述の実施形態にて開示されたエンジンの他、例えば、自動変速機等、オイルパンを備えた各種の装置にも適用可能である。
(2)バッフル板33のうちの少なくとも一部、あるいは全部は、オイルパンセパレーター32と一体に形成(例えば合成樹脂等によって一体成形)されていてもよい。この場合、例えば、主連通部34や補助連通部35は、オイルパンセパレーター32とバッフル板33とが一体となった部材における、外側貯留室3bの上端部に対応する位置に設けられた、貫通孔や開口部から構成され得る。
(3)図6は、図2に示されているオイル貯留装置3の他の変形例の構成を示す側断面図である。図6を参照すると、開閉弁37’が、オイルパンセパレーター32における側板32bの底部に設けられていてもよい。この開閉弁37’としては、上述の開閉弁37と同様に、例えば、サーモスタット弁等の感温作動弁、あるいは電磁弁等が用いられ得る。
かかる構成においては、暖機運転中は、開閉弁37’が閉弁される。これにより、暖機運転中における、内側貯留室3aと外側貯留室3bとの間のオイルの交流が抑制される。したがって、暖機運転の進行が効果的に促進され得る。
一方、暖機運転終了後には、開閉弁37’が開弁される。これにより、内側貯留室3aと外側貯留室3bとの間のオイルの交流が促進される。したがって、オイル貯留装置3の内部に貯留されているオイルが、可及的に偏りなく使用され得る。
(4)外側オイルパン31におけるドレインボルト孔31dと、オイルパンセパレーター32におけるドレイン孔32dとは、平面視にて異なる位置に設けられていてもよい。
図7は、図2に示されているオイル貯留装置3の他の変形例の構成を示す側断面図である。図7を参照すると、ドレイン孔32dは、ドレインボルト孔31dとは異なる位置にて、ドレインボルト孔31dよりも大きな径で形成されている。このドレイン孔32dには、フロート弁38が装着されている。このフロート弁38は、内側貯留室3a内の油面に応じてドレイン孔32dを開閉し得るように構成されている。
図8は、図7に示されているフロート弁38の周辺を拡大した側面図である。ここで、図8中、(A)においては、内側貯留室3a内の油面が高く、フロート弁38が上昇することでドレイン孔32dが閉塞された状態が示されている。また、(B)においては、内側貯留室3a内の油面が低く、フロート弁38が下降することでドレイン孔32dが開放された状態が示されている。
図8を参照すると、フロート弁38は、弁体38aと、フロート38bと、接続バー38cと、から構成されている。
弁体38aは、外側貯留室3b側(底板32aの下側)に配置されている。この弁体38aは、その上面である閉塞面38a1がドレイン孔32dの開口端縁と当接することで、当該ドレイン孔32dを下方から閉鎖し得るように構成されている。
フロート38bは、内側貯留室3a内(底板32aの上側)に配置されている。すなわち、フロート38bは、ドレイン孔32dを挟んで弁体38aと対向するように配置されている。このフロート38bは、オイル内にて浮力により上昇し得るような材質及び/又は構造に形成されている。
接続バー38cは、弁体38aとフロート38bとを接続する棒状部材であって、略上下方向に沿って配置されている。
このフロート弁38は、内側貯留室3a内のオイルレベルが、所定のフロート下降開始レベル以上となった場合に、浮力によって上昇することで、ドレイン孔32dを下方から塞ぎ得るように構成されている。
また、このフロート弁38は、内側貯留室3a内のオイルレベルが、前記フロート下降開始レベルより下となって、内側貯留室3a内のオイル量の不足が生じた場合に、下降することで、ドレイン孔32dを開放し、外側貯留室3bの底部のオイルを内側貯留室3a内に流入させ得るように構成されている。
さらに、弁体38aの上側表面であって、ドレイン孔32dと対向する面である、上述の閉塞面38a1は、外側(上側)に凸の球面状に形成されている。そして、内側貯留室3a内に充分な量のオイルが収容されていて、フロート弁38が図8(A)に示されている上昇位置にある場合に、図中二点鎖線で示されているようにフロート弁38が傾いても、閉塞面38a1がドレイン孔32dの開口端に良好に密着するように、当該フロート弁38が構成されている。
かかる構成においては、内側貯留室3a内のオイルの量が少なくなって、内側貯留室3a内の油面がかなり低くなった場合に、フロート弁38が下降し、ドレイン孔32dが開放される。これにより、外側貯留室3bから内側貯留室3aの底部にオイルが供給される。よって、エンジンブロック2へのオイル供給量の不足の発生が可及的に抑制され得る。
また、オイル交換のためにオイル貯留装置3内のオイルの全部が排出される際に、ドレインボルト36がドレインボルト孔31dから抜かれる。これにより、外側貯留室3b内のオイルが、オイル貯留装置3の外に排出される。
外側貯留室3b内の油面が、オイルパンセパレーター32の底板32aより低くなると、フロート弁38が下降し、比較的大きく開口したドレイン孔32dが開放される。これにより、内側貯留室3a内のオイルが、ドレイン孔32d、外側貯留室3b、及びドレインボルト孔31dを介して、オイル貯留装置3の外に迅速に排出される。
よって、かかる構成によれば、オイル交換の際の作業性が向上する。
(5)図9は、図2に示されているオイル貯留装置3の他の変形例の構成を示す側断面図である。図9を参照すると、オイル貯留装置3は、本発明の撹拌手段としての撹拌部材39を備えていてもよい。撹拌部材39は、外側貯留室3b内であって、主連通部34の近傍に配置されている。この撹拌部材39は、外側貯留室3b内にて、オイルを撹拌し得るように構成されている。
具体的には、本変形例における撹拌部材39は、撹拌子39aと、フロート39bと、連結バー39cと、から構成されている。
撹拌子39aは、平面視にて略X字状の棒状部材からなり、フロート39bの上下動に伴って上下動するように構成されている。フロート39bは、外側貯留室3b内の油面高さに応じて上下動するように構成されている。撹拌子39aとフロート39bとは、連結バー39cによって連結されている。
かかる構成においては、油面高さの上下動に応じたフロート39b及び撹拌子39aの上下動によって、外側貯留室3b内のオイルの撹拌が行われる。これにより、スラッジやスーツが効果的に分散される。したがって、前記オイルの劣化が可及的に抑制され得る。
本変形例によれば、当該オイル貯留装置3内におけるオイルの撹拌が、油面の変動によって自発的に行われ得る。また、オイルの撹拌が、簡略な装置構成によって効果的に行われ得る。
なお、撹拌部材39は、外側貯留室3b内であって、補助連通部35の近傍に配置され得る。また、撹拌部材39は、内側貯留室3a内にも配置され得る。すなわち、撹拌部材39は、内側貯留室3a及び外側貯留室3bのうちの少なくともいずれか一方に配置されていればよい。もちろん、内側貯留室3a及び外側貯留室3bの双方に配置されていても差し支えない。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。
1…エンジン 2…エンジンブロック 3…オイル貯留装置
3a…内側貯留室 3b…外側貯留室 31…外側オイルパン
32…オイルパンセパレーター 32a…底板 32b…側板
33…バッフル板 34…主連通
特開2003−222012号公報 特開2006−77697号公報 特開2006−275039号公報 特開2006−242052号公報 特開平10−288024号公報 特開2001−152825号公報

Claims (1)

  1. エンジンの被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成された、オイル貯留装置において、
    前記オイルを内側の空間内に貯留可能に構成された外側オイルパンと、
    前記外側オイルパンの内側の前記空間を、前記被潤滑機構に向けて開口する内側貯留室と、当該内側貯留室の外側を囲う外側貯留室と、に分割するように、当該空間内に配置され、且つ、前記外側貯留室の上側を閉じるように覆う部材と、
    前記内側貯留室の底部に配置され、且つ、オイルポンプにオイル輸送管を介して接続されたオイルストレーナーと、
    を備え、
    前記部材は、オイルセパレータとしての底板と側板とを備え、
    前記側板において、それぞれが前記内側貯留室と前記外側貯留室とを連通する主連通部及び補助連通部を構成する2つの連通孔が設けられ、
    前記2つの連通孔は、
    前記2つの連通孔のうちの前記補助連通部を構成する一方の連通孔の下端部が、前記主連通部を構成する他方の連通孔の下端部よりも高い位置であって、
    前記エンジンが始動されることにより前記オイルストレーナーを介して前記内側貯留室のオイルが吸い出されて内側貯留室内の油面が低下したとき、前記オイルが前記主連通部を通って前記外側貯留室から前記内側貯留室に流入するとともに前記外側貯留室に前記補助連通部を介して空気が導入され、且つ、前記エンジンの始動後において前記主連通部を構成する連通孔の下端部が前記内側貯留室の油面よりも高くなるように、
    けられていることを特徴とする、オイル貯留装置。
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