JP5360398B2 - 光レセプタクルおよび光レセプタクルの製造方法 - Google Patents

光レセプタクルおよび光レセプタクルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明の態様は、一般に、光レセプタクルに関する。
光通信などの分野においては、光ファイバと光半導体素子を光学的に接続するために光レセプタクルが用いられている。
この場合、光レセプタクル内部における光ファイバ同士の接続損失を抑制させるためには、光ファイバ同士を同軸に突き合わせる必要がある。そのため、光ファイバが設けられたフェルール同士を光レセプタクルに設けられたスリーブで同軸に保持することで、光ファイバ同士を同軸に突き合わせるようにしている。そして、スリーブをいわゆる弾性スリーブ(例えば、割スリーブなど)とすることでフェルールを弾性的に保持し、フェルールの着脱性や調芯性などを向上させるようにしている。
ここで、光ファイバの軸線に交差する方向の外力が光ファイバに加えられるとフェルールに曲げモーメントが作用し、弾性スリーブの弾性力に抗してフェルールがこじられ光ファイバ同士の軸がずれるおそれがある。
そのため、弾性スリーブの外面を覆うように補強スリーブを設け、弾性スリーブの変形(例えば、割スリーブの開きなど)を制限する技術が提案されている(特許文献1を参照)。
この特許文献1に開示がされた技術においては、弾性スリーブの外面と補強スリーブの内面との間に適正な寸法の隙間を設けることが必要となる。この場合、光ファイバ同士の軸ずれ抑制を考慮すると、弾性スリーブが必要以上に変形しないように必要最小限の隙間が設けられるようにすることが好ましい。
しかしながら、構成要素の寸法精度に基づいて必要最小限の隙間が設けられるようにすることは困難であり、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができなくなるおそれがある。また、構成要素の寸法精度を高めれば経済性を損ねるおそれもある。
例えば、弾性スリーブの内面寸法、弾性スリーブの外面寸法、補強スリーブの内面寸法を非常に高い精度で加工することは困難であり、また、製造コストの増大、生産性の低下、歩留まりの低下などを招くおそれもある。
特開2002−250840号公報
本発明の態様は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる光レセプタクルおよび光レセプタクルの製造方法を提供する。
第1の発明の実施形態は、光ファイバが設けられたフェルール同士を同軸に突き合わせるとともに弾性的に保持する弾性スリーブと、前記弾性スリーブの半径方向の外側に略同軸に設けられ、前記弾性スリーブの変形を制限する変形制限スリーブと、前記弾性スリーブと前記変形制限スリーブとの間に設けられ、前記弾性スリーブの変形量を適正化する変形量適正化部と、を備え、前記変形量適正化部は、半径方向に拡張させた前記弾性スリーブの外面と、前記変形制限スリーブの内面と、の間に形成された隙間に注入された硬化性流動体を硬化させてなること、を特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる。
また、第2の発明の実施形態は、第1の発明の実施形態において、前記変形量適正化部は、許容される最も小さな外径寸法を有するフェルールを前記弾性スリーブに挿入した場合に、前記変形量適正化部の内面と前記弾性スリーブの外面との間の寸法が1.5μm以下となるように形成されてなること、を特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満に抑制することができる。
また、第3の発明の実施形態は、第1または第2の発明の実施形態において、前記硬化性流動体は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むこと、を特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる。
また、第4の発明の実施形態は、光ファイバが設けられたフェルール同士を同軸に突き合わせるとともに弾性的に保持する弾性スリーブと、前記弾性スリーブの半径方向の外側に略同軸に設けられ、前記弾性スリーブの変形を制限する変形制限スリーブと、前記弾性スリーブと前記変形制限スリーブとの間に設けられ、前記弾性スリーブの変形量を適正化する変形量適正化部と、を有する光レセプタクルの製造方法であって、前記変形量適正化部の形成は、半径方向に拡張させた前記弾性スリーブの外面と、前記変形制限スリーブの内面と、の間に形成された隙間に硬化性流動体を注入し、前記注入した硬化性流動体を硬化させることで行われること、を特徴とする光レセプタクルの製造方法である。
この光レセプタクルの製造方法によれば、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる光レセプタクルを容易且つ経済的に得ることができる。
また、第5の発明の実施形態は、第4の発明の実施形態において、前記弾性スリーブの半径方向への拡張は、フェルールの許容される最も大きな外径寸法よりも0.5μm以上、1.0μm以下大きい外径寸法を有する柱状体を前記弾性スリーブに挿入することで行われること、を特徴とする光レセプタクルの製造方法である。
この光レセプタクルの製造方法によれば、光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満に抑制することができる光レセプタクルを得ることができる。
また、第6の発明の実施形態は、第4または第5の発明の実施形態において、前記弾性スリーブの外面に剥離層を設けること、を特徴とする光レセプタクルの製造方法である。 この光レセプタクルの製造方法によれば、変形量適正化部と弾性スリーブとの剥離を容易に行うことができる。
また、第7の発明の実施形態は、第4〜第6のいずれか1つの発明の実施形態において、前記硬化性流動体は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むこと、を特徴とする光レセプタクルの製造方法である。
この光レセプタクルの製造方法によれば、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる光レセプタクルを容易且つ経済的に得ることができる。
本発明の態様によれば、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる光レセプタクルおよび光レセプタクルの製造方法が提供される。
本発明の実施の形態に係る光レセプタクルを例示するための模式断面図である。 光レセプタクル側に設けられたフェルールとプラグ側に設けられたフェルールとを接続した状態を例示するための模式断面図である。 図1におけるA−A矢視断面を例示するための模式図である。 変形量適正化部が設けられていない場合について例示をするための模式断面図である。 変形量適正化部が設けられている場合について例示をするための模式断面図である。 測定装置を例示するための模式図である。 本実施の形態に係る光レセプタクルの製造方法について例示をするためのフローチャートである。 製造工程の一部を例示するための模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係る光レセプタクルを例示するための模式断面図である。また、図2は、光レセプタクル側に設けられたフェルールとプラグ側に設けられたフェルールとを接続した状態を例示するための模式断面図である。
図1、図2に示すように、光レセプタクル1にはシェル2、ブッシング3、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6が設けられている。
シェル2は、円筒状を呈し、その基端側には板状の基部2aが設けられている。また、シェル2の内部には円形断面を有する空間2bが設けられている。空間2bは、シェル2の両端面に開口されており、基端側の開口部にはブッシング3が設けられている。また、基端とは反対側の開口部には開口部に突出するように顎部2cが設けられている。なお、ブッシング3は基端側の開口部に圧入されるようにしてもよいし、接着剤や機械的な保持手段などにより保持されるようにしてもよい。
ブッシング3には、中心を軸方向に貫通する孔3aが設けられ、孔3aにフェルール100を挿入、保持することができるようになっている。なお、フェルール100は孔3aに圧入されるようにしてもよいし、接着剤や機械的な保持手段などにより保持されるようにしてもよい。
シェル2、ブッシング3の材質は、例えば、金属(例えば、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなど)、セラミックス(例えば、アルミナ、ジルコニアなど)、ガラス(例えば、石英ガラスなど)、樹脂(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂など)などとすることができる。なお、シェル2、ブッシング3の形態や材質は、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
空間2bのうちブッシング3と顎部2cとにより画される部分には、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6が設けられている。
弾性スリーブ4には、中心を軸方向に貫通する孔4aが設けられている。また、弾性スリーブ4は、いわゆる割スリーブとすることができる。弾性スリーブ4を割スリーブとする場合には、弾性スリーブ4の軸方向に沿ってスリットが設けられ半径方向に弾性的に拡縮可能とされる。
孔4aは、フェルール100、110の非挿入時において、その直径寸法(弾性スリーブ4の内径寸法)がフェルール100、110の外径寸法より僅かに小さくなるように形成されている。そのため、弾性スリーブ4は、フェルール100、110を挿入した際に半径方向に弾性的に拡張されることになる。その結果、弾性スリーブ4は、弾性的に拡張されることで発現する弾性力(バネ力)によりフェルール100、110を弾性的に保持することができる。
また、弾性スリーブ4によりフェルール100とフェルール110とが同軸で且つ半径方向の隙間なく保持されることになるので、光ファイバ101、111同士も同軸に保持されることになる。そのため、光学的な接続における損失を抑制することができる。
すなわち、弾性スリーブ4は、光ファイバが設けられたフェルール同士を同軸に突き合わせるとともに弾性的に保持する。
弾性スリーブ4の材質は、例えば、ジルコニアやアルミナなどの酸化物系セラミックス、ステンレスや黄銅などの金属、樹脂などとすることができる。この場合、弾性変形をさせることを考慮すれば靱性が高いものであることが好ましい。また、ジルコニアなどから形成されるフェルール100、110を挿入した際に粉体が発生することを抑制するためには、弾性スリーブ4とフェルール100、110との硬さを同程度とすることが好ましい。そのため、弾性スリーブ4の材質は酸化物系セラミックスとすることが好ましく、ジルコニアとすることがより好ましい。
ここで、例えば、光ファイバ111の軸線に交差する方向の外力が光ファイバ111に加えられるとフェルール110に曲げモーメントが作用し、弾性スリーブ4の弾性力に抗してフェルール110がこじられ光ファイバ101、111同士の軸がずれるおそれがある。例えば、光レセプタクル1を垂直な筐体面などに取り付けた場合には、垂れ下がる光ファイバ111の重みによりフェルール110に曲げモーメントが作用し、弾性スリーブ4の弾性力に抗してフェルール110がこじられ光ファイバ101、111同士の軸がずれるおそれがある。また、作業者などが光ファイバ111に触れるなどした際の外力によりフェルール110に曲げモーメントが作用したような場合も同様に、弾性スリーブ4の弾性力に抗してフェルール110がこじられ光ファイバ101、111同士の軸がずれるおそれがある。そのため、本実施の形態においては、弾性スリーブ4の半径方向の外側に略同軸に設けられ、弾性スリーブ4の変形を制限する変形制限スリーブ5を設けるようにしている。そして、変形制限スリーブ5を設けることでフェルール110に曲げモーメントが作用した際の弾性スリーブ4の変形を制限するようにしている。
この様な弾性スリーブ4の変形を制限する部材を設ける場合には、弾性スリーブ4の外面と部材との間に適正な寸法の隙間を設けることが必要となる。この場合、光ファイバ同士の軸ずれ抑制を考慮すると、弾性スリーブ4が必要以上に変形しないように必要最小限の隙間が設けられるようにすることが好ましい。
ここで、特許文献1(特開2002−250840号公報)に開示がされた技術のように、弾性スリーブの外面を覆うように補強スリーブを設け、弾性スリーブの外面と補強スリーブの内面との間に適当な寸法の隙間を設けるようにすることもできる(特許文献1(特開2002−250840号公報)の[0049]段落を参照)。しかしながら、その様な構成とした場合には、前述した必要最小限の隙間寸法とするために、弾性スリーブの内面寸法、弾性スリーブの外面寸法、補強スリーブの内面寸法を非常に高い精度で加工する必要がある。そのため、弾性スリーブや補強スリーブの製造が非常に困難となり、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができなくなるおそれがある。また、製造コストの増大、生産性の低下、歩留まりの低下などを招くおそれもある。
本実施の形態においては、弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5との間に設けられ、弾性スリーブ4の変形量を適正化する変形量適正化部6を設けるようにしている。そして、変形量適正化部6を設けることでフェルール110に曲げモーメントが作用した際の弾性スリーブ4の変形量を適正化するようにしている。
変形制限スリーブ5には、中心を軸方向に貫通する孔5aが設けられている。また、孔5aには変形量適正化部6が設けられている。
変形制限スリーブ5の材質は特に限定されるわけではなく、例えば、ステンレスや黄銅などの金属、樹脂などの有機材料、セラミックスやガラスなどの無機材料などとすることができる。この場合、光レセプタクル1の小型化を考慮すれば、変形制限スリーブ5を薄肉化できるようになるべく剛性の高いものとすることが好ましい。そのため、変形制限スリーブ5をステンレスや黄銅などの金属から形成されるものとすることが好ましい。
変形量適正化部6は、半径方向に拡張させた弾性スリーブ4の外面と、変形制限スリーブ5の内面と、の間に形成された隙間に注入された硬化性流動体を硬化させてなるものとすることができる。
また、後述するように、変形量適正化部6は、許容される最も小さな外径寸法(規格下限値)を有するフェルールを弾性スリーブ4に挿入した場合に、変形量適正化部6の内面と弾性スリーブ4の外面との間の寸法が1.5μm以下となるように形成されてなるものとすることができる。
硬化性流動体としては、例えば、熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂など)、光硬化性樹脂(例えば、紫外線硬化樹脂など)、金属アルコキシド(例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)など)などを例示することができる。
なお、硬化性流動体は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むものとしてもよい。
この場合、熱硬化性樹脂は加熱をすることにより硬化させることができる。光硬化性樹脂は所定の波長の光を照射することにより硬化させることができる。金属アルコキシドはゾルゲル法により硬化させることができる。なお、ゾルゲル法とは金属アルコキシドからなるゾルを加水分解、重縮合反応をさせることにより流動性を失ったゲルとし、このゲルを加熱して酸化物を得る方法である。
硬化性流動体は、作業性、経済性などを考慮すると熱硬化性樹脂とすることが好ましい。また、後述する隙間への注入を考慮すると粘性が低いものとすることが好ましい。
また、変形制限スリーブ5の内面と弾性スリーブ4の外面との間に適正な寸法の隙間が形成されるように弾性スリーブ4を半径方向に拡張させ、形成された隙間空間の少なくとも一部を埋めるように硬化性流動体を注入し、それを硬化させることで形成された変形量適正化部6とすることができる。
この場合、フェルールの許容される最も大きな外径寸法(規格上限値)よりも0.5μm以上、1.0μm以下大きい外径寸法を有する柱状体を弾性スリーブ4に挿入することで弾性スリーブ4を半径方向に拡張させるようにすることができる。その様にすれば、適正な寸法を有する隙間を形成することができるので、後述するように光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満に抑制することができる。
また、用いられる弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5などに合わせて、適正な寸法を有する隙間を容易に形成することができる。この場合、弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5の寸法精度を必要以上に高める必要がないので製造コストの低減、生産性の向上、歩留まりの向上などを図ることもできる。すなわち、適正な寸法を有する隙間を簡易、且つ経済的に形成することができる。
図3は、図1におけるA−A矢視断面を例示するための模式図である。
図3(a)に示すように、変形制限スリーブ5の内周面において周方向の全域に変形量適正化部6を設けるようにすることができる。
また、図3(b)に示すように、変形制限スリーブ5の内周面において周方向の一部に変形量適正化部6を設けるようにすることもできる。この場合、弾性スリーブ4の変形量を制限するためには、周方向の50%以上に変形量適正化部6aを設けるようにすればよい。ただし、弾性スリーブ4の変形量の適正化を考慮すれば、周方向の80%以上に変形量適正化部6aが設けられているようにすることが好ましい。また、図3(a)に示すように、周方向の全域に変形量適正化部6aが設けられているようにすることがより好ましい。
また、図3(c)に示すように、変形制限スリーブ5の内周面において周方向に点在するように変形量適正化部6bを設けるようにすることができる。この場合、弾性スリーブ4の変形を制限するためには、均等間隔の3箇所以上に変形量適正化部6bを設けるようにすればよい。ただし、弾性スリーブ4の変形量の適正化を考慮すれば、配設数を多くすることが好ましい。なお、配設数を多くすれば配設間隔のばらつきの影響を抑制することができる。
以上は半径方向における変形量適正化部6の配設形態であるが、軸方向においても同様とすることができる。
例えば、図1に示すように、変形制限スリーブ5の内周面において軸方向の全域に変形量適正化部6を設けるようにすることができる。また、軸方向の一部に変形量適正化部6を設けるようにすることもできる。この場合、弾性スリーブ4の変形量の適正化を考慮すれば、軸方向の80%以上に変形量適正化部6aが設けられているようにすることが好ましく、図1に示すように、軸方向の全域に変形量適正化部6が設けられているようにすることがより好ましい。
また、変形制限スリーブ5の内周面において軸方向に点在するように変形量適正化部を設けるようにすることができる。ただし、弾性スリーブ4の変形量の適正化を考慮すれば、軸方向に連続的に変形量適正化部が設けられているようにすることが好ましい。
なお、変形量適正化部6の形成に関する詳細は後述する。
弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6の軸方向寸法は、ブッシング3と顎部2cとにより画される部分の軸方向寸法より短くなっている。この場合、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6をブッシング3または顎部2cに保持させるようにすることもできるし、単に配設されているだけとすることもできる。
光レセプタクル1により接続されるフェルール100、110は、円柱状を呈しており先端部が所定の形状に加工されている。そして、フェルール100の中心を軸方向に貫通するように光ファイバ101が設けられている。また、フェルール110の中心を軸方向に貫通するように光ファイバ111が設けられている。光ファイバ101、111は、コア部の径が10μm程度、その外周側のクラッド部の径が125μm程度のものとすることができる。また、フェルール100、110は、例えば、ジルコニアなどのセラミックスから形成されるものとすることができる。光ファイバ101、111は、ガラスなどの透光性材料から形成されるものとすることができる。なお、フェルール100、110、光ファイバ101、111は、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
次に、光レセプタクル1の作用について例示をする。
光レセプタクル1の基端側に設けられたブッシング3の孔3aにフェルール100を圧入することで、ブッシング3にフェルール100を保持させる。この際、ブッシング3の端面から光レセプタクル1の内部に突出するフェルール100を弾性スリーブ4の孔4aに挿入することで、弾性スリーブ4にフェルール100を保持させる。
一方、光レセプタクル1の基端とは反対側の開口部からフェルール110を挿入し、光レセプタクル1の内部に挿入されるフェルール110を弾性スリーブ4の孔4aに挿入することで、弾性スリーブ4にフェルール110を保持させる。
この際、弾性スリーブ4によりフェルール100とフェルール110とが同軸で且つ半径方向の隙間なく保持されることになるので、光ファイバ101、111同士も同軸に保持されることになる。そのため、損失の少ない光学的な接続を行うことができる。
なお、光ファイバ101、111の接続を解除する場合には、フェルール110を軸方向に引き抜くようにする。
次に、フェルール110に曲げモーメントが作用した場合について例示をする。
図4は、変形量適正化部6が設けられていない場合について例示をするための模式断面図である。
図5は、変形量適正化部6が設けられている場合について例示をするための模式断面図である。
弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5を研削加工などにより加工する場合には、弾性スリーブ4の内径寸法のバラツキは2μm程度、弾性スリーブ4の外径寸法のバラツキは2μm程度、変形制限スリーブ5の内径寸法のバラツキは5μm程度となる。そのため、それらの累積により最大径差で9μm程度の隙間を許容せざるを得なくなることになる。
図4は、9μm程度の隙間が形成された場合である。この様な大きな隙間が形成された状態においてフェルール110に曲げモーメントが作用した場合には、弾性スリーブ4が大きく変形することができるのでフェルール110の傾きがその分大きくなる。そのため、光ファイバ101、111同士の軸が大きくずれ、光学的な損失が増大することになる。
ここで、フェルール外径寸法の公差、光学的な損失の抑制などを考慮すると形成される隙間寸法は、許容される最も小さな外径寸法(規格下限値)を有するフェルールを弾性スリーブ4に挿入した場合に、1.5μm程度となるようにすることが好ましい。その様な隙間寸法とすれば光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満に抑制することができる。
しかしながら、その様にするためには隙間寸法を1/6程度にしなければならない。この場合、弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5の寸法精度に基づいてこの様な小さな寸法の隙間を設けるようにすることは非常に困難である。また、製造コストの増大、生産性の低下、歩留まりの低下などを招く要因となるおそれもある。
図5(a)は、変形量適正化部6を設けた場合においてフェルール100とフェルール110とを接続した場合である。
また、図5(b)は、図5(a)の場合においてフェルール110に曲げモーメントを作用させた場合である。
前述したように、変形量適正化部6を設けるようにすれば、適正な寸法を有する隙間を容易に形成することができる。また、用いられる弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5などに合わせて適正な寸法を有する隙間を容易に形成することもできる。
そのため、図5(b)に示すように、弾性スリーブ4の変形量の適正化を図ることができる。また、フェルール110の傾きを小さくすることができるので、光ファイバ101、111同士の軸ずれを小さくすることができる。その結果、光学的な損失が増大することを抑制することができる。
表1は、図4の場合における光損失の変化量を例示するためのものである。
Figure 0005360398

表1からわかるように、変形量適正化部6が設けられていなければ隙間寸法の適正化を図ることが困難となるので、光損失の変化量のバラツキが大きくなってしまう。例えば、実用上使用可能である1dB(デシベル)未満のものもあれば、実用上問題を生じるおそれの高い2dB(デシベル)を超えるものもあるようになる。
表2は、図5の場合における光損失の変化量を例示するためのものである。
Figure 0005360398

表2からわかるように、変形量適正化部6を設けるようにすれば隙間寸法の適正化を図ることができるので、光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満とすることができる。なお、表2からわかるように本実施の形態によれば、光損失の変化量を個体差によらず確実に0.5dB(デシベル)未満とすることができるので、より好ましいといえる。
なお、表1、表2において光損失の変化量とは、フェルール110に曲げモーメントを付与する前後において光損失を測定し、その差を求めたものである。
また、表1、表2における光損失の変化量は、図6に例示をする測定装置50を用いて光損失を測定し、この光損失の測定値から求めるようにした。
この場合、測定に用いた光の波長は1310nmとした。また、錘54は5N(ニュートン)相当の力が付与できるものとした。そして、図6に示す寸法a1を2mm程度、寸法a2を14mm程度、寸法a3を5mm程度とした。
図6は、測定装置を例示するための模式図である。
図6に示すように、測定装置50には、光源51、保持機構52、光パワーメータ53、錘54が設けられている。
光源51は、例えば、レーザーダイオードなどを備えたものとすることができる。光源51から出力される光の波長は特に限定されるものではなく、光ファイバの用途に応じて適宜選択することができる。例えば、1310nm、もしくは1510nmの波長の光を出力するものとすることができる。
保持機構52は、測定対象となる光レセプタクル1を保持する。保持の方式については特に限定されるものではないが、例えば、機械的なチャックとすることができる。
光パワーメータ53は、図示しない受光部と演算部とを備えており、光ファイバ101、111を介して導入された光を受光部において電気信号に変換し、受光部からの電気信号に基づいて演算部において演算処理することにより光損失を測定する。
ここで、光損失は、以下の(1)式により求めることができる。
L=−10Log10(P1/P0) ・・・(1)
なお、Lは光損失、P0は光源51から出力した光の光量、P1は光パワーメータ53の受光部で受光された光の光量である。
錘54は、フェルール110に曲げモーメントを付与するために設けられている。錘54の重さには特に限定がなく適宜選定することができる。
なお、図中に示す寸法a1〜a3には特に限定はないが、例えば、寸法a1を1.5mm以上、3mm以下、寸法a2を14mm程度、寸法a3を4mm以上、6mm以下とすることができる。
次に、測定装置50を用いて光損失の変化量を求める手順を例示する。
まず、保持機構52に測定対象となる光レセプタクル1を保持させる。そして、光ファイバ101の一端と光源51とを光学的に接続する。また、光ファイバ111の一端と光パワーメータ53の受光部とを光学的に接続する。
そして、錘54を外した状態において光源51から光量P0の光を出力させる。光源51から出力した光は光ファイバ101、111を介して光パワーメータ53の受光部に導入される。光パワーメータ53の受光部に導入された光は受光部において電気信号に変換され、演算部においてフェルール110に曲げモーメントが付与されていない状態における光損失L1が(1)式に基づいて演算される。
次に、フェルール110の所定の位置に錘54を掛け、フェルール110に曲げモーメントを付与する。そして、フェルール110に曲げモーメントが付与されている状態における光損失L2を前述の場合と同様にして演算する。
そして、光損失L1と光損失L2との差を演算することで光損失の変化量を求める。
本実施の形態に係る光レセプタクル1によれば、弾性スリーブの変形量の制限を適正に行うことができる。
すなわち、フェルール110に曲げモーメントが作用した場合であっても、弾性スリーブ4の変形量が適正な範囲となるように制限することができる。そのため、光損失の変化量を抑制することができる。
この場合、許容される最も小さな外径寸法(規格下限値)を有するフェルールを弾性スリーブ4に挿入した場合に、弾性スリーブ4の外面と変形量適正化部6の内面との間の隙間寸法が1.5μm以下となるようにすることができるので、光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満に抑制することができる。
また、許容される最も大きな外径寸法(規格上限値)を有するフェルールを弾性スリーブ4に挿入する場合であっても、弾性スリーブ4の外面と変形量適正化部6の内面との間に僅かな隙間が形成されることになる。そのため、弾性スリーブ4にフェルール110を抜き差しする際の作業性に影響を与えることがないので、円滑な着脱を行うことができる。
また、用いられる弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5などに合わせて、適正な寸法を有する隙間を容易に形成することができる。そのため、弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5の寸法精度を必要以上に高める必要がないので製造コストの低減、生産性の向上、歩留まりの向上などを図ることができる。
また、長さの短いいわゆる短尺フェルールの場合であって、フェルール110を把持する長さを充分に確保することができなくても光損失の変化量を効果的に抑制することができる。
次に、本実施の形態に係る光レセプタクルの製造方法について例示をする。
図7は、本実施の形態に係る光レセプタクルの製造方法について例示をするためのフローチャートである。
また、図8は、製造工程の一部を例示するための模式断面図である。
まず、光レセプタクル1に設けられる要素(例えば、シェル2、ブッシング3、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5)を形成する。(ステップS1)
この場合、シェル2、ブッシング3は、例えば、金属(例えば、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなど)、セラミックス(例えば、アルミナ、ジルコニアなど)、ガラス(例えば、石英ガラスなど)、樹脂(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂など)などから形成するものとすることができる。また、シェル2、ブッシング3は、例えば、切削加工、成形加工などにより形成するものとすることができる。
弾性スリーブ4は、例えば、ジルコニアやアルミナなどの酸化物系セラミックス、ステンレスや黄銅などの金属、樹脂などから形成するものとすることができる。この場合、弾性変形をさせる際の靱性や、ジルコニアなどから形成されるフェルール100、110を挿入する際の粉体発生の抑制を考慮すると、弾性スリーブ4の材質を酸化物系セラミックスとすることが好ましく、ジルコニアとすることがより好ましい。また、弾性スリーブ4を割スリーブとする場合には、弾性スリーブ4の軸方向に沿ってスリットを設ける。弾性スリーブ4は、例えば、切削加工、研削加工などにより形成するものとすることができる。
弾性スリーブ4の寸法は、例えば、内径寸法を1.244mm以上、1.246mm以下、外径寸法を1.754mm以上、1.760mm以下、長さ寸法を5mm程度とすることができる。ただし、これらの寸法に限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、弾性スリーブ4と後述する変形量適正化部6とが剥離しやすいように、弾性スリーブ4の外面に剥離層を設ける。剥離層の材質は、変形量適正化部6を形成する際に用いられる硬化性流動体の種類などに応じて適宜選択される。例えば、硬化性流動体として熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂など)を用いる場合には、熱硬化性樹脂に対する濡れ性が低いものを選択するようにする。その様なものとしては、例えば、いわゆるフッ素系離型剤やシリコン系離型剤などを例示することができる。そして、フッ素系離型剤やシリコン系離型剤などを弾性スリーブ4の外面に塗布することで剥離層を形成させるようにすることができる。なお、離型層は製造の際(弾性スリーブ4と変形量適正化部6とを剥離させる際)に存在していればよく、その後に失われたり洗浄などにより除去されたりしてもよい。
変形制限スリーブ5は、例えば、ステンレスや黄銅などの金属、樹脂などの有機材料、セラミックスやガラスなどの無機材料などから形成するものとすることができる。この場合、変形制限スリーブ5の薄肉化、耐久性などを考慮すると剛性の高いものとすることが好ましい。そのため、変形制限スリーブ5はステンレスや黄銅などの金属から形成されるものとすることが好ましい。変形制限スリーブ5は、例えば、切削加工、研削加工などにより形成するものとすることができる。
変形制限スリーブ5の寸法は、例えば、内径寸法を1.770mm以上、1.780mm以下とすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
次に、図8(a)に示すように、治具60に弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5を取り付ける。(ステップS2)
治具60には、板状の基台60bと、基台60bから突出する円柱状の軸部60aとが設けられている。そして、弾性スリーブ4の孔4aに軸部60aを挿入するようにして弾性スリーブ4を治具60に取り付ける。また、変形制限スリーブ5の孔5aに弾性スリーブ4を挿入するようにして変形制限スリーブ5を治具60に取り付ける。
ここで、軸部60aの外径寸法はフェルールの外径寸法の規格上限値よりも大きくなっている。また、軸部60aの外径寸法は、後述する硬化性流動体の硬化時における収縮率、弾性スリーブ4の線膨張係数と変形制限スリーブ5の線膨張係数との差などを考慮して、適切な隙間が形成されるようになっている。
この場合、フェルールの外径寸法の規格上限値よりも0.5μm以上、1.0μm以下大きくなるようにすることができる。例えば、軸部60aの外径寸法を1.250mm程度とすることができる。
なお、治具60に弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5とを取り付けた際に両者が同軸となるように、変形制限スリーブ5の外面などを位置決めする手段を設けることもできる。
次に、図8(b)に示すように、弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5との間に形成された隙間に硬化性流動体を注入し、これを硬化させることで変形量適正化部6を形成する。(ステップS3)
硬化性流動体としては、例えば、熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂など)、光硬化性樹脂(例えば、紫外線硬化樹脂など)、金属アルコキシド(例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)など)などを例示することができる。この場合、作業性、経済性などを考慮すると熱硬化性樹脂とすることが好ましい。また、隙間への注入を考慮すると粘性が低いものとすることが好ましい。
硬化性流動体を注入する際には、弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5との間に形成された隙間の端部から浸透させるようにして注入することができる。この際、隙間寸法が小さいので、毛細管現象を利用して円滑な注入を行うことができる。
熱硬化性樹脂は加熱をすることにより硬化させることができる。光硬化性樹脂は所定の波長の光を照射することにより硬化させることができる。金属アルコキシドはゾルゲル法により硬化させることができる。
例えば、熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させる場合には、加熱温度を100℃程度、加熱時間を1時間程度、雰囲気圧力を大気圧などとすることができる。
次に、図8(c)に示すように、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6を治具60から取り外す。(ステップS4)
この場合、硬化性流動体が硬化した後に、軸部60aから弾性スリーブ4を引き抜くようにして取り外す。この際、弾性スリーブ4の外面には離型層が設けられているので、弾性スリーブ4が半径方向に縮むことで弾性スリーブ4と変形量適正化部6とが剥離される。なお、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6が一体化された状態で取り外された場合には、弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5とを軸方向にずらすような力を加えることで弾性スリーブ4と変形量適正化部6とを剥離させるようにすることができる。
次に、シェル2、ブッシング3、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6を組み立てることで光レセプタクル1を形成する。(ステップS5)
この際、光ファイバ101が設けられたフェルール100を取り付けたブッシング3を用いて組立を行うようにすることもできる。例えば、まず、光ファイバ101が設けられたフェルール100をブッシング3の孔3aに圧入する。次に、フェルール100に弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6を取付ける。そして、弾性スリーブ4、変形制限スリーブ5、変形量適正化部6をシェル2の内部に収めるようにして、ブッシング3をシェル2に圧入する。
なお、組立の手順は適宜変更することができる。すなわち、図1に例示をするような光レセプタクル1が形成される組立手順であればよい。また、保持方法は圧入に限定されるわけではなく、接着剤や機械的な保持手段などにより保持されるようにしてもよい。
また、組立が終了した後、あるいは前述した各工程の間などにおいて洗浄などを適宜行うようにすることもできる。
以上に例示をしたように、本実施の形態に係る光レセプタクルの製造方法は、光ファイバが設けられたフェルール同士を同軸に突き合わせるとともに弾性的に保持する弾性スリーブ4と、弾性スリーブ4の半径方向の外側に略同軸に設けられ、弾性スリーブ4の変形を制限する変形制限スリーブ5と、弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5との間に設けられ、弾性スリーブ4の変形量を適正化する変形量適正化部6と、を有する光レセプタクル1の製造方法であって、変形量適正化部6の形成は、半径方向に拡張させた弾性スリーブ4の外面と、変形制限スリーブ5の内面と、の間に形成された隙間に硬化性流動体を注入し、注入した硬化性流動体を硬化させることで行われるようにすることができる。
この場合、弾性スリーブ4の半径方向への拡張は、フェルールの許容される最も大きな外径寸法(規格上限値)よりも0.5μm以上、1.0μm以下大きい外径寸法を有する柱状体(例えば、軸部60a)を弾性スリーブ4に挿入することで行われるようにすることができる。
また、弾性スリーブ4の外面に剥離層を設けるようにすることができる。
また、硬化性流動体は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むものとすることもできる。
本実施の形態に係る光レセプタクルの製造方法によれば、弾性スリーブの変形の制限を適正に行うことができる光レセプタクルを容易且つ経済的に得ることができる。
すなわち、本実施の形態においては、フェルールの外径寸法の規格上限値よりも僅かに大きい外径寸法を有する軸部60aを弾性スリーブ4に挿入した状態で、弾性スリーブ4と変形制限スリーブ5との間に変形量適正化部6を形成するようにしている。
そのため、用いられる弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5などに合わせて、適正な寸法を有する変形量適正化部6を容易且つ経済的に形成することができる。この場合、弾性スリーブ4や変形制限スリーブ5の寸法精度を必要以上に高める必要がないので製造コストの低減、生産性の向上、歩留まりの向上などを図ることができる。
また、許容される最も小さな外径寸法(規格下限値)を有するフェルールを弾性スリーブ4に挿入した場合に、弾性スリーブ4の外面と変形量適正化部6の内面との間の隙間寸法が1.5μm以下となるような変形量適正化部6を容易且つ経済的に形成することができる。この様な変形量適正化部6を形成することができれば、光損失の変化量を個体差によらず確実に1dB(デシベル)未満に抑制することができる。
また、許容される最も大きな外径寸法(規格上限値)を有するフェルールを弾性スリーブ4に挿入する場合であっても、弾性スリーブ4の外面と変形量適正化部6の内面との間に僅かな隙間が形成されるような変形量適正化部6を容易且つ経済的に形成することができる。この様な変形量適正化部6を形成することができれば、弾性スリーブ4にフェルール110を抜き差しする際の作業性に影響を与えることがないので、円滑な着脱を行うことができる。
1 光レセプタクル、2 シェル、3 ブッシング、4 弾性スリーブ、5 変形制限スリーブ、6 変形量適正化部、6a 変形量適正化部、6b 変形量適正化部、50 測定装置、51 光源、52 保持機構、53 光パワーメータ、54 錘、60 治具、60a 軸部、60b 基台、100 フェルール、101 光ファイバ、110 フェルール、111 光ファイバ

Claims (7)

  1. 光ファイバが設けられたフェルール同士を同軸に突き合わせるとともに弾性的に保持する弾性スリーブと、
    前記弾性スリーブの半径方向の外側に略同軸に設けられ、前記弾性スリーブの変形を制限する変形制限スリーブと、
    前記弾性スリーブと前記変形制限スリーブとの間に設けられ、前記弾性スリーブの変形量を適正化する変形量適正化部と、
    を備え、
    前記変形量適正化部は、半径方向に拡張させた前記弾性スリーブの外面と、前記変形制限スリーブの内面と、の間に形成された隙間に注入された硬化性流動体を硬化させてなること、を特徴とする光レセプタクル。
  2. 前記変形量適正化部は、許容される最も小さな外径寸法を有するフェルールを前記弾性スリーブに挿入した場合に、前記変形量適正化部の内面と前記弾性スリーブの外面との間の寸法が1.5μm以下となるように形成されてなること、を特徴とする請求項1記載の光レセプタクル。
  3. 前記硬化性流動体は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むこと、を特徴とする請求項1または2に記載の光レセプタクル。
  4. 光ファイバが設けられたフェルール同士を同軸に突き合わせるとともに弾性的に保持する弾性スリーブと、
    前記弾性スリーブの半径方向の外側に略同軸に設けられ、前記弾性スリーブの変形を制限する変形制限スリーブと、
    前記弾性スリーブと前記変形制限スリーブとの間に設けられ、前記弾性スリーブの変形量を適正化する変形量適正化部と、
    を有する光レセプタクルの製造方法であって、
    前記変形量適正化部の形成は、半径方向に拡張させた前記弾性スリーブの外面と、前記変形制限スリーブの内面と、の間に形成された隙間に硬化性流動体を注入し、前記注入した硬化性流動体を硬化させることで行われること、を特徴とする光レセプタクルの製造方法。
  5. 前記弾性スリーブの半径方向への拡張は、フェルールの許容される最も大きな外径寸法よりも0.5μm以上、1.0μm以下大きい外径寸法を有する柱状体を前記弾性スリーブに挿入することで行われること、を特徴とする請求項4記載の光レセプタクルの製造方法。
  6. 前記弾性スリーブの外面に剥離層を設けること、を特徴とする請求項4または5に記載の光レセプタクルの製造方法。
  7. 前記硬化性流動体は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属アルコキシドからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むこと、を特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の光レセプタクルの製造方法。
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