JP5358695B2 - 体腔内プローブ - Google Patents

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Description

本発明は体腔内プローブに関し、特に、生体に挿入されて生体組織を観察するための体腔内プローブの構造に関する。
体腔内プローブは、生体の体腔内から内部の臓器等を観察するための超音波プローブである。体腔内プローブに分類されるものには、経食道プローブ、経直腸プローブ、経尿道プローブ、経膣プローブ、などが挙げられる。このようなプローブの共通点は、生体の内部に挿入され、生体内の診断部位まで近接させてから(あるいは移動中においても)超音波の送受信を行なうことにある。
体腔内プローブを使用する場合には、体腔用プローブを操作する機構が体外にあり、超音波を送受信する部分は体内にあるため、超音波の送受信面の位置を操作するのは一般には難しい。しかも、明瞭な超音波画像を得るために、超音波の送受信面を生体組織に密着させなければならない。そこで、生体組織との密着度を改善することを目的として以下の特許文献1に示すような技術が開示されている。
特許文献1には、体腔内に挿入する超音波プローブが開示されている。生体組織への密着度を改善するために、そのプローブの先端部には、外部から押圧力を加えられると屈曲する弾性体を設けることが示されている。また、特許文献2には、硬い生体組織に穿刺針を刺すために用いられる超音波内視鏡が開示されており、生体に挿入する挿入管をS字状又は波状に変形することが示されている。特許文献1及び2に記載の超音波プローブは、いずれも体腔内においてプローブ自体を曲げることができるものであり、体内へ挿入させるプローブの先端部分に超音波の送受信部を備えるものである。
特開平1−244739号公報 特開2004−105289号公報
前述のとおり、体腔内プローブと体腔との間に隙間が発生すると超音波の送受経路が形成されないので良好な超音波画像が得られない。この問題は特に経食道プローブにおいて顕著に表れる。なお、例えば、経食道プローブを口から挿入しようとする場合には出来るだけ被検者の負担が軽減されるように挿入することが望ましい。従来の体腔内プローブは先端部分が固定形状であり、その形を変えることができなかったため、被検者と操作者の双方の要望を必ずしも満たすものではなかった。
本発明の目的は、体腔内プローブにおける先端部の形状可変の自由度を拡大することである。
望ましくは、体腔内プローブ、生体の体腔内に挿入され、生体内に超音波を送受信する超音波送受信部と、前記超音波送受信部の後方側に設けられ、形状が変化する後方関節部と、前記超音波送受信部の前方側に設けられ、形状が変化する前方関節部と、を有する。
上記構成によれば、超音波送受信部の後方に後方関節部を設け、前方に前方関節部を設けたので、2つの関節部の形状を変化させることで3つの部分の相対的位置を変化させて、様々な形状を形成することができる。また、前方関節部と後方関節部のいずれか一方の関節部を動かすことによっても体腔内プローブの先端部分の形状を変えられる。
望ましくは、体腔内プローブは前記後方関節部と前記前方関節部は少なくとも同一の特定平面上で屈曲することを特徴とする。上記構成によれば、2つの関節部を用いた屈曲運動を少なくとも特定の平面上で行なうことにより、運動の方向性が与えられる。
望ましくは、体腔内プローブは、前記後方関節部と前記前方関節部の同時屈曲により、前記後方関節部から前記前方関節部にわたる先端部がブリッジ形態を形成することを特徴とする。上記構成によれば、先端部の形状がブリッジ形態であるので、先端部が空間内に占める実質的な体積を増やすことができる。例えば、体腔内においてブリッジ形態を形成することにより、超音波送受信部を体腔の壁に向けて突き出して密着させられる。
望ましくは、前記前方関節部は、先細りの形状であることを特徴とする。上記構成によれば、体腔内への先端部の挿入にあたり、干渉の少ない誘導と円滑な挿入が期待される。
望ましくは、体腔内プローブ、生体の体腔内に挿入され、生体内に超音波を送受信する超音波送受信部と、前記超音波送受信部の前方側に設けられ、形状が変化する前方関節部と、前記前方関節部を体外から操作する前方関節操作部と、を有する。上記構成によれば、体外から前方関節操作部を操作することで、前方関節部を操作できるので、先端部が取り得る形状の自由度が高まる。
本発明に係る体腔内プローブは、生体の体腔内に挿入され、生体内に超音波を送受信する超音波送受信部と、前記超音波送受信部の挿入方向の前方側又は後方側に設けられ、操作者の操作により形状が変化する関節部と、を有し、前記関節部はS字形状に変化する、ことを特徴とする。望ましくは、前記関節部に取り付けられた操作用の一対のワイヤを有し、前記関節部は前記挿入方向に連接された複数の駒からなる駒列を有し、前記一対のワイヤは、前記駒列の内で、前記挿入方向の先頭の駒に固定され、且つ、それに続く複数の駒に通され、前記一対のワイヤが前記関節部の途中で交差しており、これによって前記一対のワイヤの操作によって前記関節部がS字形状に変化する。
本発明に係る体腔内プローブは、生体の体腔内に挿入され、生体内に超音波を送受信する超音波送受信部と、前記超音波送受信部の挿入方向の後方側に設けられ、操作者の操作によって形状が変化する後方関節部と、前記超音波送受信部の挿入方向の前方側に設けられた挿入端部であって、操作者の操作によって形状が変化する前方関節部と、を含み、前記後方関節部及び前記前方関節部がそれぞれS字形状に変化する、ことを特徴とする。望ましくは、前記後方関節部と前記前方関節部が同一平面上で同時にS字形状に屈曲することにより、前記後方関節部から前記前方関節部にわたる先端部がブリッジ形態を形成する。
以上説明したように、本発明によれば、体腔内プローブにおける先端部の形状可変の自由度を拡大できる。
本発明の実施形態に係る経食道プローブの外観図である。 経食道プローブの先端部の構造を示す断面図である。 経食道プローブがブリッジ形態となった形状を示す断面図である。 経食道プローブを咽喉に挿入する状態を示した図である。 操作部に実装されるLEDの実装の態様を示した図である。 超音波診断装置の装置本体側の画像表示部に表示される先端部の状態表示機能を示す図である。 超音波診断装置の装置本体側の画像表示部に表示される画像において、部分画像について他の表示例を示した図である。 ワイヤの変位量を検出するための第1の回路構成例である。 ワイヤの変位量を検出するための第2の回路構成例である。 ワイヤの変位量を検出するための第3の回路構成例である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る経食道プローブ10の外観図である。経食道プローブ10は体内に挿入される先端部12、体外で先端部12を操作する操作部16、信号線を装置本体40に接続するためのコネクタボックス19等からなる。先端部12は、超音波を送受信する超音波送受信部20、超音波送受信部20の前方に設けられた挿入端部としての前方関節部22、超音波送受信部20の後方に設けられた後方関節部15を有する。本実施形態において、後方関節部15は円筒管状の外観を示し、後方関節部15とほぼ同一直径の挿入管14に連なって接続される。挿入管14は、中空のフレキシブルチューブ等から構成され、操作部16と接合される。操作部16には、後方関節部15と前方関節部22とを操作するためのハンドル35が設けられる。ハンドル35は2段階に構成され、後方関節用ハンドル28と前方関節用ハンドル30とからなる。本実施形態では2段のハンドル28,30を用いて2つの関節部22,15を操作するが、より段数の多いハンドルを装備して2つの関節部を上下左右の方向に自由に屈曲できるようにしてもよい。操作部16の内部には、2段のハンドル28,30と連動して回転する2つのプーリ(図示せず)が設置される。2つのプーリにはそれぞれにワイヤ(図示せず)が架けられ、後方関節用ハンドル28に連動して牽引される1本のワイヤの両端は、共に挿入管14の内部を通じて、後方関節部15までつながっている。前方関節用ハンドル30に連動して牽引されるもう一本のワイヤの両端も、共に挿入管14の内部を通じて、前方関節部22までつながっている。なお、各々のワイヤ(図示せず)には、それぞれに可変抵抗器(図示せず)の摺動片が接合される。また、操作部16の表面には2個のLED33,35が装備される。LED35は前方関節部の屈曲状態を、LED33は後方関節部の屈曲状態を視認するために設けてある。操作部16は、信号ケーブル17を通じてコネクタボックス19と電気的に接続される。経食道プローブ10はコネクタボックス19を介して、超音波診断装置の装置本体40と接続されている。
上記のような構成の経食道プローブ10は、その先端部12を動作させる場合に次のような操作が行われる。操作部16上にある後方関節用ハンドル28を回転させると、操作部16の内部に設けられたプーリ(図示せず)とワイヤ(図示せず)が連動して回転する。ワイヤの両端は後方関節部15に接続されているので、ワイヤの変位量に応じて後方関節部15が屈曲動作する。そのワイヤが変位すると可変抵抗器(図示せず)の摺動片が移動し、可変抵抗器の抵抗値の変化に伴ってLED33が発光する。また、前方関節用ハンドル30を回転させた場合も同様に、ワイヤの変位量に応じて前方関節部22が屈曲動作し、ワイヤの変位に応じてLED35が発光する。
次に、経食道プローブ10の先端部12の構造について示す。図2は、先端部12の内部構造を示す断面図である。先端部12は直線状に伸びた伸長状態となっており、生体の食道に挿入した状態が示されている。管状の食道の一方向の膜壁を60A、反対方向の膜壁を60Bとして表している。
図2に示すように、先端部12は、超音波送受信部20と後方関節部15及び前方関節部22とからなる。超音波送受信部20は、硬質樹脂製のハウジング62と、そのハウジング62の上面に設けられた当接面64と、当接面64を介して超音波を送受信する振動子66等を有する。当接面64は、超音波を伝播する素材で形成されており、ハウジング62に密着している。本実施形態においては、超音波送受信部20を小型にするために振動子66には2Dアレイ振動子が用いられる。2Dアレイ振動子以外には1Dアレイ振動子と回転機構と組み合わせて使用してもよい。振動子66を構成している振動素子には、電気信号を伝達するための信号線が接続される。
後方関節部15は、複数の駒が連なって連接された駒列76を有する。駒列76は、柔軟で防水性がある被覆管80に覆われている。駒列76を構成する各駒は、中空の円筒部とその円筒部から突出した形状の2つの凸部を有する王冠に似た形態の部品である。互いに連接する2つの駒は、一方の駒の2つの凸部に設けられた支軸が、他方の駒の円筒部にある孔に嵌め込まれて結合されている。各々の駒は、支軸を中心にある程度回転するので、駒列76全体としては柔軟に屈曲可能な構成となっている。図2に示す配置では、X軸方向へ揺動する動きが制限され、YZ平面と平行な面内で振れる屈曲運動となる。個々の駒は硬質で変形しないが、駒列76全体としては柔軟に屈曲可能な構成となっている。駒列76の各駒の円筒部内側には4本のワイヤ68A,68B,72A,72Bが通されている。図中においては、上記4本のワイヤが図示されているが、これらは2ずつのペアになっている。その中の2本のワイヤ68A,68Bは、駒列76の駒の中で、ハウジング62に最も近い駒の上にある結節点70A,70Bにそれぞれ固結される。このワイヤ68Aとワイヤ68Bは、本来、操作部の内部のプーリによって折り返される1本のワイヤ68であるが、説明の便宜上、2本として図示したものである。ワイヤ72Aとワイヤ72Bも本来は1本のワイヤ72である。
前方関節部22も駒列78を有する。駒列78は、柔軟な防水性がある被覆管82に覆われている。駒列78を構成する各駒は、駒列76とは異なりハウジング62から離れて行く程、駒の大きさが徐々に小さくなっている。そのため、駒列78は先端の部分が細く、先細りの形状である。駒列78の各駒の内側には、2本のワイヤ72A,72Bが通されており、それらのワイヤの先端は、駒列78の先端部にある結節点74A,74Bに固結される。この2本のワイヤ72A,72Bは前方関節部22を動かすために使用される。ワイヤ72Aとワイヤ72Bについてもプーリで折り返される。本実施形態においては、駒列78の運動方向は、駒列76と同様に、YZ平面と平行な一方向である。X軸方向への揺動する動きは駒列の構造によって制限されている。図2では先端部12の基本形状を示している。後方関節部15が直線状態にあるので、後方関節部を動かすためのワイヤ68Aと68Bは、いずれにも偏っておらず、それぞれの変位量に差異のない状態となっている。同様に、前方関節部も直線状態にあるので、ワイヤ72Aと72Bについてもいずれにも偏っていない平衡状態で図2の形状が形成される。
図3は折れ曲がったブリッジ状態にある場合を示している。このブリッジ形状は、超音波の送受信経路を形成するために、食道の内壁に対して、当接面64を密着させるために用いられる形状である。図2の状態から図3の状態へ移行する場合、まず、前方関節部22について、ワイヤ72Bを操作部(図示せず)の方向に牽引する。同時に、ワイヤ72Aを弛緩させることで、前方関節部22を−Z軸方向に屈曲することができる。また、後方関節部15については、ワイヤ68Aを牽引し同時にワイヤ68Bを弛緩させることで、後方関節部15を+Z軸方向に屈曲することができる。このように、後方関節部15と前方関節部22との双方を逆向き屈曲動作させることにより、図3に示すようなブリッジ形態を形成できる。すなわち、中央のハウジング62を後方関節部と前方関節部とで挟んで支えるので、ハウジング62を持ち上げる形状ができる。下のワイヤを駒列の途中で内部で交差して掛ければ、後方関節部15あるいは前方関節部22をS字形状に屈曲させることができる。後方関節部15及び前方関節部22の両方についてワイヤを駒列の途中で交差させれば、後方関節部15をZY面上でS字形状に屈曲させることができ、かつ、前方関節部22を同じZY面上でS字形状の左右反転形状としての逆S字形状に屈曲させることができる。これにより、先端部12全体として、上記ブリッジ形態に近い、S字形状及び逆S字形状をつなげた形態を形成できる。なお、単に、ハウジング62を持ち上げるためのS字形状をつくるだけであれば、1本のワイヤを上下に掛けて牽引するだけでもよい。上記+Z軸方向は図示のように当接面64が向く方向であり、また振動子66が向く送信方向である。なお、Y方向は挿入方向であり、X方向はZ方向及びY方向に直交する方向である。
上記には、ワイヤを用いて前方関節部及び後方関節部を様々な形状に変形させることができることを例示した。但し、各関節部を動作させるためにはワイヤを使用しないで、回転シャフトあるいはマニュピュレ−タのような他の駆動方式を採用することも可能である。屈曲の方向もある一つの平面方向に限定されるわけではない。前方関節部だけを3軸直交座標系の中で任意の方向に屈曲させるような構成であってもよいし、必要に応じてひねり動作等の動きが可能な構成であってもよい。後方関節部においても同様であり、任意方向に屈曲させられる構成であってもよい。特に、前方関節部と後方関節部とを組み合わせて先端部12が全体として形成する形を利用することで、体腔内に適合した形状をとることができる。その体腔内で取り得る形状とは、超音波送受信部20から放射される超音波が生体内により伝播し易くするための形態であってよいし、場合によっては、あえて超音波が伝播しないような退避のための形態であってもよい。
次に、図4を用いて、経食道プローブ10を被検者の咽喉に挿入する場合を説明する。経食道プローブ10の先端部12は、被検者の口90から挿入されて、舌94の上を通り、口腔92の奥まで入れられる。口腔92の奥には、図示されていないが、気管と食道とが分岐する部分がある。この分岐部分は下咽頭の位置(つまり、のどぼとけの奥側の位置)にあって直視することができない。例えば、もし超音波内視鏡を使用するのであれば、体腔内で先端部が進行する様子をテレビモニタ上で確認することができるが、経食道プローブにあっては送受信部の挿入方向を光学的に写し出すことができない。よって、プローブ操作者は、従来のプローブの先端部分を直視できない状況下で食道の方に挿入させる必要がある。
そのような背景にあって、従来の経食道プローブにおいてはプローブヘッドの後方の関節部を用いて挿入方向を定めるしかなかったが、経食道プローブ10によれば、後方関節部15に合わせて前方関節部22を用いることで先端部12の挿入方向を定めることができる。咽喉に挿入するための形状が図4に例示されている。このようなJ字形状(つまり、前方関節部22が一方向に大きな屈曲半径で屈曲し、後方関節部15が直線状である形状)は、先端部12を食道に挿入する上で、先端部12を体腔(具体的には咽頭あるいは喉頭)の形状に合わせて、挿入を容易にするために利用される形状である。J字形状以外の形状として、先端部12を口に入れる前の段階で後方関節部15と前方関節部22とを同一方向に曲げて、先端部12が全体としてなだらかな曲面となるような湾曲形状を形成することもできる。この場合には、少なくとも前方関節部22をロックするのが望ましい。ロックしておけば、気管と食道がつながる管状の部分において、先端部12を食道に導くのに適した形状を維持できる。更に、前方関節部22が先細りの形状となっているので、抵抗の少ないスムーズな挿入が行なえる。よって、食道へ挿入する上での被検者及び操作者の双方の負担を軽減できる。
次に、前方関節部22及び後方関節部15が屈曲している状態をプローブの操作者に認識させるための表示機能について説明する。前述したように、経食道プローブ10は、口から挿入されると直視できなくなるため、前方関節部22及び後方関節部15の屈曲状態を視覚的に識別可能にするための表示機能を備えている。その表示機能に関して、まず、経食道プローブ10の操作部の上に設けられる表示器に関して、図5を用いて例示する。次に、図6を用いて、超音波診断装置の装置本体の画像表示部について示す。
図5は操作部16の表面上に実装されるLEDについて、実装の態様を4つ例示した図である。まず基本的に、LEDの実装の位置は操作部を持つ手に隠れてしまわないような位置に配置することが望ましい。(A)に示すLED116は、流線型形状のケース108の面上で、挿入管14に近い位置に実装される。この1個のLED116は、緑色あるいは赤色などの単色発光用のLEDであってよいし、複数色の発光素子を1つのパッケージにまとめた複数色発光用のLEDでもよい。(B)に示すLED118はハンドル上で、中心軸からずれた位置に取り付けられる。特にハンドルの周辺部が好ましい。この態様によれば、ハンドルの回転に伴ってLED118の位置が変わるので、先端部12の屈曲の程度をLED118の位置によって判断することができる。ちなみに、ハンドルを多回転させる場合には、LEDを点滅させ、点滅間隔を長短に変化させることで、プローブヘッドの膨らみ具合を判別できるようにしてもよい。(C)は、ケース112の表面で挿入管14に近い位置に色相の異なる2つのLED120,121を実装した例を示す。(D)は、ケース114の表面に、LED群122を直線に並べて実装した例を示す。(D)の態様においては、可動部の変位量に応じて、LEDの発光数を増減することにより、レベルメータとしての機能を備えることができる。なお、操作部16に実装される表示手段としては英数字を表示するための7セグメントディスプレイや液晶パネルなどの発光表示手段を使用してもよい。また、ブザーやスピーカなどの音響生成手段を用いることにより、音を発生させて操作者に注意を促すこともできる。
図6は、超音波診断装置の画像表示部に表示される先端部の状態表示機能を模式的に示す図である。図6に示す各表示画像は、先端部を挿入管の軸方向に移動させても良いかどうかについての情報を操作者に提供するものである。(A)が先端部12が伸張している状態を示しており、(B)が屈曲している状態を示している。(A)は、超音波診断のための表示器に映し出される1枚の画像124を示している。画像124の中央には、セクタ形状の超音波画像126が写し出される。画像124の右上に示されるマークが、先端部の状態を示す部分画像128である。部分画像128の拡大図を(C)に示す。この部分画像128が表示されていれば、先端部を挿入管の軸方向に動かせる移動許可の状態にあることを示している。(C)に示すように、先端部を伸張した形状を示したマーク132を中央部に配置し、その上下には食道壁を示した直線134A,134Bが記してある。ここで、符号132,134A,134B,136に示される図形を一括して図形137とする。その図形137の上には丸印138が重ねて表示されている。カラー表示が可能な場合には、この丸印138は緑色又は青色のような寒色系の色で表示することが好ましい。
伸張状態を示す(A)に対して、(B)には屈曲状態で表示される画像が示されている。そして、(D)は(B)の右上に示した部分画像130の拡大図である。(D)の部分画像130は、(C)との比較で判るように、先端部12が折れ曲がっている状態のマークの上にバツ印140を重ねて表示してある。この(D)は、先端部が移動禁止の状態にあり、挿入管の軸方向に動かしてはならないことを意味している。カラー表示が可能な場合には、このバツ印140は赤色又は桃色のような暖色系の色で表示することが望ましい。このように、図6に示す画像表示は、伸張状態を示すマークの上に丸印138を加え、屈曲状態を示すマークの上にバツ印140を加えて表示する態様となっている。
他の形態としては、(C)に示す図形137及び丸印138の表示色を変える態様であってもよい。つまり、部分画像128を全て緑色で表示しておき、屈曲状態に移行した場合には部分画像128を部分画像130に切り替えた上で、全て赤色に変化させるようにしてもよい。本実施形態においては、伸張状態と屈曲状態とを区別することで、2つの部分画像の表示切り替え処理を行っている。よって、先端部12がわずかに折れ曲がっただけで、屈曲状態を示す部分画像に切り替わる。ちなみに、部分画像の表示切り替え処理は、先端部がある規定の屈曲レベルを上回ったときに実行されるように、閾値のレベルを高くしてもよい。このような態様によれば、先端部がわずかに折れ曲がっていても屈曲状態には表示が切り替わらず、食道内で安全に動かせる屈曲程度であることを確認しながら、先端部の位置及び姿勢を変えることができる。
このような部分画像の表示機能を備えることによって、画面に写し出される超音波画像を観察しながら、同時に先端部の状態を目視確認できる。また、超音波画像の明瞭さの判断を行なう上で、先端部の曲がり具合を参照することができる。
図7は、超音波画像の画像表示部に表示される画像の右上の位置の部分画像について、他の表示例を示した図である。(A)が伸張状態において表示される部分画像であり、(B)が屈曲状態として表示される部分画像を示す。(A)には、先端部が伸張状態であることを意味する模式的なマーク158が記されている。このマーク158は緑色で表示される。マーク158は、3つのパーツ158A,158B,158Cが組み合わされた形状である。(B)には、先端部が屈曲状態であることを示すマーク162が記されている。このマーク162は赤色で表示される。マーク162も同様に、3つのパーツ162A,162B,162Cが組み合わされた形状である。この表示例では、色相の区別を利用しているので、安全色と危険色とを直感的に認識できる。可変抵抗器の抵抗の変化を連続的な数値の変化として検知することによって、直線状態から屈曲状態へ推移する中間の状態を判別して、緑と赤の中間色(例えば黄色や橙色)で中間状態を表示してもよい。それぞれのマーク158,162は3つのパーツから構成されているので、先端部12の実際の屈曲の状態に合わせて、(A)に示す状態から(B)に示す状態に(あるいは逆方向に)徐々に折れ曲がっていく態様を表示してもよい。
次に、図8,9,10を用いて、前方関節部22及び後方関節部15の屈曲状態を検出するための機能について示す。具体的には、ワイヤ68,72の変位量を検出するために可変抵抗器を利用した回路構成を示す。図8,図9は、表示手段としてLEDを用いる場合の回路構成例を示している。図10は表示手段として、超音波診断装置本体の画像表示部を用いる場合の回路構成例を示している。図8,9,10で例示される回路は、前方関節部22の屈曲動作を検出する場合、あるいは後方関節部15の屈曲動作を検出する場合のいずれにも用いられる。
図8には、第1の回路構成例を示す。この回路は、操作部16の上に実装された緑色のLED3と赤色のLED4の輝度の強弱を変化させるための回路である。(前述した図5(C)の2つのLEDの実施態様に対応する。)緑色のLED3の輝度は可変抵抗器VR1の抵抗値の大小によって決定され、赤色のLED4の輝度は可抵抵抗器VR2の抵抗値の大小によって決定される。ここで、図8の回路図において、二重破線168が示してある。これは、2つの可変抵抗器VR1とVR2の摺動片が機械的に連結されていることを意味する。つまり、VR1の摺動片がノード170に一致すれば、VR1と機械的に結合されたVR2の摺動片はノード174に一致することを意味している。この回路構成において、可変抵抗器VR1の抵抗成分が増えれば、同時に、可変抵抗器VR2の抵抗成分は減ることになる。よって、2つの摺動片に機械的な作用が働くことにより、例えば緑色のLED3の輝度が減少すれば、赤色のLED4の輝度は増加することになる。つまり、この回路構成によれば、LED3及びLED4の輝度を連続的に変化させるグラデーション表示ができる。2色の発光素子が組み込まれたLEDを用いれば、互いの輝度を連続的に変化させて2色の中間色を表示させることができる。
図9には、第2の回路構成例を示す。この回路は、操作部16の上に実装された複数のLEDを駆動するための回路である。この回路は、(D)において示したLED群122を動作させるための回路に相当する。計10個のLED(LED11〜LED20)は、それぞれがコンパレータ(CMP1〜CMP10)の出力に応じて発光あるいは消灯する。各コンパレータに入力される電圧の大小の判定基準は、9個の固定抵抗器(R11〜R19)によって均等に分圧された電圧値が用いられる。9個の固定抵抗器が直列接続されているので、9個の抵抗値により階段状に増える分圧値が設定されて、それぞれの分圧値が各々のコンパレータに比較の基準電圧として入力されている。可変抵抗器VR3の抵抗値が変化すると、その抵抗変化に応じた電圧E1が全てのコンパレータに入力される。各コンパレータは比較の基準電圧と電圧E1とを比較して動作するので、複数のLEDはいわばデジタル式のレベルメータのように動作する。つまり、この回路構成によれば、点灯するLEDの個数に応じて先端部の屈曲具合を判別することができる。ちなみに、図9に示す回路において、1つのコンパレータを動作させる回路を部分的に取り出して利用すれば、1個のLEDを点灯あるいは消灯させるための動作ができる。そのような部分の回路は(A)あるいは(B)に示す1個のLEDを駆動させるための回路として使用することができる。
図10には、第3の回路構成例を示す。この回路は、操作部16内の可変抵抗器の両端に加わる電圧を、超音波診断装置本体に送出するための回路である。可変抵抗器VR4に印加されるアナログ電圧E2は、A/D変換器180によってデジタルデータに変換される。そのデジタルデータは経食道プローブが接続される装置本体側で読み取られる。デジタルデータなので、先端部の屈曲の状態を数値で把握することができる。なお、A/D変換器180から装置本体側に対して出力されるデータは、n本のデータバスを用いて出力するパラレルデータであってもよいし、あるいは時間的に連続したnビットのシリアルデータであってもよい。
10 経食道プローブ、12 先端部、15 後方関節部、16 操作部、20 超音波送受信部、22 前方関節部、60A,60B 膜壁、62 ハウジング、64 当接面、66 振動子、68A,68B,72A,72B ワイヤ、70A,70B,74A,74B 結節点、76,78 駒列、80,82 被覆管。

Claims (2)

  1. 生体の体腔内である食道内に挿入され、食道超音波を送受信する超音波送受信部と、
    前記超音波送受信部の挿入方向の後方側に設けられ、操作者の操作により形状が変化する後方関節部と、
    前記超音波送受信部の挿入方向の前方側に設けられ、操作者の操作によって形状が変化する前方関節部と、
    を有し、
    前記超音波の送信方向をZ方向とし前記挿入方向をY方向とした場合において、前記超音波送受信部を間において前記後方関節部と前記前方関節部がそれぞれ前記Z方向及び前記Y方向を含む平面上で同時に屈し、その際、前記後方関節部がS字形状に屈曲し且つ前記前方関節部が前記S字形状の左右反転形状としての逆S字形状に屈曲し、これにより前記後方関節部から前記前方関節部にわたる先端部が前記超音波送受信部を間において前記S字形状及び前記逆S字形状をつなげた形態を形成する、
    ことを特徴とする体腔内プローブ。
  2. 請求項1記載の体腔内プローブであって、
    前記後方関節部に取り付けられた後方操作用の一対のワイヤを有し、
    前記後方関節部は前記挿入方向に連接された複数の駒からなる後方駒列を有し、
    前記後方操作用の一対のワイヤは、前記後方駒列の内で、前記挿入方向の先頭の駒に固定され、且つ、それに続く複数の駒に通され、
    前記後方操作用の一対のワイヤが前記後方関節部の途中で交差しており、これによって前記後方操作用の一対のワイヤの操作によって前記後方関節部が前記S字形状に変化し、
    前記前方関節部に取り付けられた前方操作用の一対のワイヤを有し、
    前記前方操作用の一対のワイヤは、前記後方駒列の内で、前記挿入方向の先頭の駒に固定され、且つ、それに続く複数の駒に通され、
    前記前方操作用の一対のワイヤが前記前方関節部の途中で交差しており、これによって前記前方操作用の一対のワイヤの操作によって前記前方関節部が前記逆S字形状に変化する、
    ことを特徴とする体腔内プローブ。
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