JP2006042900A - 内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内視鏡は、体腔内に挿入可能な挿入部21と、この挿入部21の先端側に設け、外周に形成した螺旋状部54が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタ14とを具備して構成されている。内視鏡は、回転アダプタ14の少なくとも回転部分の一部が挿入部21の先端部に設けられた観察窓の観察視野範囲内に入るよう回転アダプタ14を配置して構成されている。
【選択図】図5
Description
しかしながら、上記従来の内視鏡装置は、上記回転アダプタが内視鏡に設けられた観察窓の観察視野範囲外に位置している。このため、術者は、上記回転アダプタの動作状態等を上記観察窓により観察することができなかった。
従って、上記従来の内視鏡は、上記回転アダプタの動作状態等を把握できなかった。
内視鏡本体2には、外部装置として光源装置11、カメラコントロールユニット(以下、CCUと略記する)12及びモニタ13が設けられている。
一方、内視鏡挿入補助装置3は、挿入補助具である回転アダプタ14と、医療用磁気誘導装置(以下、磁気誘導装置と略記する)15とを有して構成されている。磁気誘導装置15には外部装置として制御装置16及び電源装置17が設けられている。
操作部22には、湾曲部25を湾曲動作させるための湾曲操作手段である湾曲操作ノブ27が設けられている。また、この操作部22には、送気・送水を指示するための送気・送水ボタン28a及び吸引を指示するための吸引ボタン28bが設けられている。更に、操作部22には、CCU12を遠隔操作するためのビデオ用スイッチ29aや各種周辺機器の制御等行うリモートスイッチ29b等が設けられている。また、操作部22には、生検鉗子等の処置具が挿入される鉗子口30が設けられている。鉗子口30は、挿入部21内を挿通する処置具挿通用チャンネル30bに連通している。
尚、図2において、符号24bは観察光学系を構成する観察窓であり、符号24cは照明光学系を構成する照明光が出射される照明窓であり、符号24dは前記観察窓24bに向けて送気送水する送気送水ノズルである。
磁気誘導装置15からは接続ケーブル45が延出している。接続ケーブル45の端部にはコネクタ45aが設けられている。このコネクタ45aは電源装置17に着脱自在に接続される。電源装置17には信号ケーブル46を介して制御装置16が電気的に接続される。
また、本実施形態においてはCCU12と制御装置16とを信号ケーブル47によって電気的に接続すると共に、前記操作部22に設けられているリモートスイッチ29bを例えば、前記磁気誘導装置15が形成する回転磁界を制御するための誘導装置用スイッチとしている。
このことにより、回転アダプタ14は、回転体の外周面に設けられている後述の螺旋状部が管腔内壁に当接することによって摩擦力が発生し、このとき発生する摩擦力が挿入部21を管腔の深部に向けで導入する際の推進力になる。
従って、内視鏡本体2は、前記挿入部21に対する押し引き、捻り操作の力を分散することなく、挿入部先端部24まで伝達することができる。
回転アダプタ14は、前記挿入部先端部24に取り付けられるフランジ状の本体部51と、この本体部51の外周に設けられ、一対のベアリング部52により回動自在な回転体53と、この回転体53の外周面側に設けられ、体腔内管路の内壁に当接して前記回転体53の回転により回転し推進力を発生する螺旋状部54とを有して構成されている。
前記回転体53は、永久磁石により例えば管状に形成されている。この永久磁石は、ネオジウム磁石、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石、鉄・クロム・コバルト磁石、プラチナ磁石、アルニコ(Alnico)磁石などである。フェライト磁石においては安価であるというメリットがあり、プラチナ磁石においては耐腐食性に優れ、医療用に好適である。
即ち、前記回転アダプタ14は、前記回転体53よりも前記螺旋状部54が前方に突出するように形成されており、且つこの螺旋状部54が前記挿入部先端部24の前記観察窓24bよりも突出するように取り付けられている。
このことにより、前記回転アダプタ14は、前記挿入部先端部24の前記観察窓24bの観察視野範囲内に前記螺旋状部54の内周面が入るようになっている。
従って、前記内視鏡装置1は、前記回転アダプタ14の動作状態等を前記観察窓24bにより観察することが可能となっている。
先ず術者は、前記電源装置17の電源をオンし、制御装置16を作動させる。
術者は、内視鏡本体2を観察状態にすると共に、誘導装置用スイッチ29bを操作して磁気誘導装置15の磁界発生部42に設けられている3組のヘルムホルツコイルにそれぞれ電流を供給して所定の回転磁界を形成する状態にする。
ここで、従来の内視鏡は、回転アダプタが観察窓の観察視野範囲外に位置しているため、回転アダプタの動作状態等を観察窓により観察することができなかった。
従って、挿入部先端部24は、回転アダプタ14によって得られる推進力と、湾曲部25を湾曲動作させる術者の手元操作や及び捻り操作によって腸管深部方向へ進み、目的部位へ到達可能である。
以降、図示しないが同様に挿入部先端部24は、脾湾曲76を介して横行結腸75と上行結腸78との境界である肝湾曲77の壁に沿うようにスムーズに前進して例えば目的部位である盲腸部79近傍に挿入部先端部24が到達する。
これにより、本実施例の内視鏡装置1は、通過困難なS状結腸部など湾曲した管腔の屈曲が急激すぎる腸管を、挿入部21に複雑な操作を加えることなく容易に直線状に短縮しながら挿入できるようになる。
この結果、本実施例は、回転アダプタ14の動作状態等を観察窓24bにより観察することができるので、術者は、回転アダプタ14の動作による問題発生時に迅速に状況を知ることができる。
従って、内視鏡装置1は、回転アダプタ14の動作状態等を把握して、回転アダプタ14を効率良く制御可能である。
術者は、内視鏡画像を見ながら、鉗子等を用いて目的部位における内視鏡処置を行っている。
そこで予期せぬ回転アダプタ14の回転を防止可能に構成する。
尚、前記内視鏡本体2Bは、前記誘導装置用スイッチとして割り当てた以外の前記リモートスイッチ29bのうち、1つを回転アダプタ14のロック用スイッチとして設定するようになっている。
これにより、内視鏡装置は、回転磁界の発生を停止して内視鏡検査を行う際、予期せぬ回転アダプタ14の回転を防止可能である。従って、本内視鏡装置は、内視鏡検査の際に処置性が向上する。
このため、内視鏡装置1は、モニタ13(の表示画面13a)に表示される内視鏡画像上の左右と、操作部22における捻り操作や湾曲操作等の左右操作が一致せず、術者による内視鏡操作が困難である。
即ち、前記CCU12は、後述する重力方向検知手段による重力方向の検知情報に基づき、内視鏡像に対してモニタ13に表示される内視鏡画像の上側(内視鏡画像のアップ方向)が常に一致するように、生成した内視鏡画像に対して上下一致補正処理を行うようになっている。
このため、術者は、例えば、見たい方向へそのまま湾曲操作ノブ27を操作すれば、術者が所望した通り、見たい方向へ湾曲部25が湾曲する。
従って、内視鏡装置1は、より自然な内視鏡操作が可能となり、挿入性が向上する。
この場合、術者は、モニタ13に表示される内視鏡画像を見ながら、体腔内管路に対して上下方向を確認しつつ、鉗子等を用いて目的部位における内視鏡処置を行う必要がある。このため、術者は、一々体腔内管路に対して上下方向を確認しつつ、鉗子等を用いるので煩雑であり操作が行い難くなっていまい、内視鏡処置が困難となる。
即ち、CCU12は、図11に示すように検知した重力方向に基づいて内視鏡像のアップ(Up)方向を示す指標▲を内視鏡画像に重畳するようにしている。
これにより、術者は、モニタ13に表示される内視鏡画像により、内視鏡像のアップ(Up)方向を確認しながら左右操作を行うことができる。
図12に示すように内視鏡本体2は、重力方向検知手段として挿入部先端部24の先端側に着脱自在に中空キャップ82を取り付けられるようになっている。
前記中空キャップ82は、前記気泡83aが反重力方向に位置するようになっている。尚、図12において、気泡83aが下側にあるので、重力方向は鉛直上向きであることが判る。
このように中空キャップ82を挿入部先端部24に取り付けた内視鏡本体2は、上記第1実施例で説明したのとほぼ同様な回転アダプタ14Bが取り付けられるようになっている。
これにより、前記内視鏡本体2は、挿入部先端部24に設けられた観察窓の観察視野範囲内に前記回転アダプタ14Bの前記螺旋状部54の内周面が入ると共に、前記中空キャップ82が入るようになっている。尚、図15に示す重力方向は、鉛直上向きとなっている。
図16に示すように中空キャップ82Bは、この外装部材内部に回動自在なリング状回転体が組み付いて構成されている。この中空キャップ82Bには指標部分86が突起しており、偏心重量となっている。
図20に示すように、内視鏡本体2Cは、撮像ユニット87の回路基板87aに重力方向を検知する姿勢角度センサ88を設けている。尚、撮像ユニット87は、観察窓24bの後方に対物光学系87b及び固体撮像素子であるCCD87cと回路基板87aとを有して構成されている。
ここで、一般に、ジャイロと言った場合は、レートジャイロ(角速度計)を示すことが多く、積分して角度とするようになっている。但し、レートジャイロ(角速度計)は、センサ出力にずれがあると、積分結果がどんどんずれていくため、以下の傾斜計及び加速度計により補正を行うようになっている。
前記姿勢角度センサ88で検知された重力方向の情報は、前記CCU12へ出力されるようになっている。これにより、前記CCU12は、取得した重力方向に基づき上述した上下一致補正処理を行うようになっている。
図21に示すように回転アダプタ14Cは、前記本体部51から露出して接触センサ89を片側にのみ設けている。又は、この他に、接触センサ89は、図22に示すように内視鏡本体2の挿入部先端側の蛇菅側面に設けてもよい。
これら接触センサ89は、体腔内壁に接触することにより検知信号を出力するようになっている。
受信した検知信号は、前記CCU12へ出力されて、重力方向と左右方向とが同時に検知でき、体腔内管路に対する挿入部先端部24の上下左右方向を検知するようになっている。
術者は、モニタ13を見たまま、動かしたい方向へ湾曲操作ノブ27を操作するだけでよい。
術者は、モニタ13に表示されるU/D、R/L指標を頼りに操作部22における捻り操作や湾曲操作等の左右操作を容易に行うことが可能となる。
図25に示すように内視鏡本体2Dは、接触センサ89の無線受信部90を内部に設けて構成されている。又は、この他に、接触センサ89は、図26に示すように内視鏡本体2の挿入部先端側の蛇菅側面に設けた場合においても、接触センサ89の無線受信部90を内部に設けて構成してもよい。
図27に示すように接触センサ89は、延出する信号線89aが前記回転アダプタ14Dを挿通して前記内視鏡本体2の外周面に沿って前記CCU12に接続されるようになっている。
これにより、前記接触センサ89は、有線により前記CCU12に電気的に接続して、検知信号を伝達することができる。
前記レーザセンサ92は、公知のレーザ変位の原理を利用している。即ち、前記レーザセンサ92は、人体に影響を及ぼさないレベルのレーザを発信し、体腔内壁からの反射レーザを受信して体腔内壁からの距離を検知するようになっている。
従って、前記制御装置16は、検知した体腔内壁からの距離に基づき、挿入部先端部24が前進しているのか又は後進しているのかを判断して前記回転アダプタ14の回転を制御することが可能である。
図29に示すように回転アダプタ14Eは、前記本体部51から露出して前記レーザセンサ92を設けている。
更に、具体的に説明すると、前記レーザセンサ92から延出する信号線92aは、前記本体部51を挿通して前記内視鏡本体2側から外部へ到達し、この内視鏡本体2の外周面に沿って体外へ導かれる。
この反射レーザは、例えば、図31に示すように表される。図31は、時間に対するレーザ強度を示している。
尚、レーザセンサ92は、図示しないが内視鏡本体2の挿入部先端側の蛇菅側面に設けた場合においても、延出する信号線92aを前記蛇菅内部に設けて構成してもよい。
そこで、挿入部先端部24の湾曲向きを検知し、この検知した挿入部先端部24の湾曲向きに応じて前記回転アダプタ14を制御するように湾曲方向検知手段を設けて構成する。
このため、図34に示すように上行結腸時(180度反転)には内側になった検知ワイヤ94は圧縮(縮み)、外側になった検知ワイヤ94は引っ張り状態になるため検知ワイヤ94が進退し、ワイヤ指標95も進退する。
従って、前記制御装置16は、前記指標検知部96からの検知信号に基づき、前記湾曲部25が上下方向(又は左右方向)に湾曲した際に、挿入部先端部24がどちらの方向を向いているのかを判断して前記回転アダプタ14の回転を制御することが可能である。
(付記項1)
体腔内に挿入可能な挿入部と、
前記挿入部の先端側に設け、外周に形成した螺旋状部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
を具備し、前記回転アダプタの少なくとも回転部分の一部が前記挿入部の先端部に設けられた観察窓の観察視野範囲内に入るよう前記回転アダプタを配置したことを特徴とする内視鏡。
前記挿入部先端側の重力方向を検知する重力方向検知手段を設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
前記回転アダプタの回転動作をロックするロック手段を設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
前記挿入部先端側に湾曲自在な湾曲部を有し、この湾曲部の湾曲方向を検知する湾曲方向検知手段を設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
前記挿入部先端部の前進又は後進を検知する前進/後進検知手段を設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
前記重力方向検出手段を前記挿入部又は前記回転アダプタに設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡。
前記重力方向検知手段は、流体及び気泡を封止し、前記挿入部先端側に着脱自在に装着した中空キャップであることを特徴とする付記項6に記載の内視鏡。
前記重力方向検知手段は、回動自在なリング状回転体を設け、前記挿入部先端側に着脱自在に装着した中空キャップであることを特徴とする付記項6に記載の内視鏡。
前記重力方向検知手段は、重力方向に対する角度を検知する姿勢角度センサであり、この姿勢角度センサを前記挿入部先端側に設けたことを特徴とする付記項6に記載の内視鏡。
2 内視鏡本体
3 内視鏡挿入補助装置
12 CCU
14 回転アダプタ
15 磁気誘導装置
16 制御装置
17 電源装置
21 挿入部
24 先端部
24b 観察窓
25 湾曲部
51 本体部
52 ベアリング部
53 回転体
54 螺旋状部
51 ベッド部
52 磁界発生部
代理人 弁理士 伊藤 進
Claims (3)
- 体腔内に挿入可能な挿入部と、
前記挿入部の先端側に設け、外周に形成した螺旋状部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
を具備し、前記回転アダプタの少なくとも回転部分の一部が前記挿入部の先端部に設けられた観察窓の観察視野範囲内に入るよう前記回転アダプタを配置したことを特徴とする内視鏡。 - 前記挿入部先端側の重力方向を検知する重力方向検知手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
- 前記回転アダプタの回転動作をロックするロック手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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