JP2005328998A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP2005328998A
JP2005328998A JP2004149643A JP2004149643A JP2005328998A JP 2005328998 A JP2005328998 A JP 2005328998A JP 2004149643 A JP2004149643 A JP 2004149643A JP 2004149643 A JP2004149643 A JP 2004149643A JP 2005328998 A JP2005328998 A JP 2005328998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endoscope
insertion portion
distal end
rotating
guide member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004149643A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Ishiguro
努 石黒
Akira Suzuki
明 鈴木
Yasuto Kura
康人 倉
Toshio Nakamura
俊夫 中村
Shigeki Matsuo
茂樹 松尾
Takahiro Kishi
孝浩 岸
Kazuo Iijima
一雄 飯嶋
Masayuki Hashimoto
雅行 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2004149643A priority Critical patent/JP2005328998A/ja
Publication of JP2005328998A publication Critical patent/JP2005328998A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00147Holding or positioning arrangements
    • A61B1/00158Holding or positioning arrangements using magnetic field
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/70Manipulators specially adapted for use in surgery
    • A61B34/73Manipulators for magnetic surgery

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

【課題】挿入部を深部方向へ挿入容易な内視鏡を実現する。
【解決手段】内視鏡は、被検体内に挿入するための細長な内視鏡挿入部21と、この内視鏡挿入部21の先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部44が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタ14と、内視鏡挿入部21の先端面よりも前方に延びるように設けられ、側方に折曲する弾性変形可能な挿入部案内部材31とを具備して構成されている。更に、好ましくは、挿入部案内部材31が、挿入部21の先端面に設けられた観察光学系を構成している観察窓24bからはチャンネル開口24a側へ変位した当該チャンネル開口24a寄りの部分から前方に延びている。更に、好ましくは、挿入部案内部材31は、その表面に潤滑コートを施して構成している。
【選択図】図5

Description

本発明は、挿入部を体腔内の目的部位に到達させるための推進力を発生する回転アダプタを有する内視鏡に関する。
近年、内視鏡は、工業用や医療用に広く用いられている。医療用内視鏡は、体腔内に細長な挿入部を挿入することで、体腔内の臓器等を観察したり、必要に応じて処置具挿入用チャンネル内に挿入した処置具を用いて、各種治療処置ができるようになっている。
一般的に、細長な挿入部を有する内視鏡本体では、上記挿入部の先端側に湾曲部が設けられている。上記湾曲部は、この湾曲部を構成する湾曲駒に接続されている操作ワイヤを進退させることによって、例えば上下方向/左右方向に湾曲動作するように構成されている。上記操作ワイヤの進退は、操作部に設けられている例えば湾曲操作ノブを術者が操作することによって行える。
複雑に入り組んだ体腔内の、例えば大腸などのように360°のループを描く管腔に上記挿入部を挿入する際、術者は、湾曲操作ノブを操作して湾曲部を湾曲動作させるとともに、挿入部を押し引き、捻り操作しながら、上記挿入部の先端部を目的部位に向けて挿入していく。
しかしながら、上記内視鏡操作は、複雑に入り組んだ大腸の深部まで挿入部を挿入する際、スムーズに短時間で目的部位までの到達が行えるようになるまでに熟練を要する。このため、従来の内視鏡では、挿入部の挿入性を向上させるための提案が各種なされている。
例えば、特開平10−113396号公報には、体腔内管腔の深部まで容易に且つ低侵襲で医療機器を誘導し得る、医療機器の推進装置が示されている。この推進装置では、回転部材に軸方向に対して斜めのリブが設けてある。従って、上記推進装置は、上記回転部材を回転動作させることにより、回転部材の回転力がリブによって推進力に変換されるようになっている。従って、上記推進装置に連結されている医療機器は、上記推進力によって深部に向かって移動するようになっている。
また、特開2001−179700号公報には移動可能なマイクロマシン及びその移動制御システムが開示されている。上記マイクロマシンは、外部回転磁界によって微小磁石に働く磁気トルクを利用した、磁気力を駆動源とする磁気マイクロマシンである。この磁気マイクロマシンでは、動力エネルギを供給するためのケーブルを必要としない。このため、上記磁気マイクロマシンは、ケーブルや電源等の制約から離れ、シンプルな構造で所望の運動が実現される。
また、特開2003−260026号公報には、患者に抵抗感を与えず、小型で取り扱い易い医療用磁気誘導装置が示されている。この医療用磁気誘導装置では、磁界発生部が形成する回転磁界により、磁石を設けたカプセル型医療機器である内視鏡本体やカテーテル、ガイドワイヤ等の挿入部を磁気的に誘導可能である。
上記特開2003−260026号公報、特開2001−179700号公報及び特開平10−113396号公報等を踏まえると以下の図28に示す構成の内視鏡を容易に想到することができる。
図28は従来の内視鏡装置の構成を示す構成図、図29は図28の磁気誘導装置により発生する回転磁界を説明する模式図である。
図28に示すように内視鏡装置は、内視鏡本体100と、この内視鏡本体100の挿入部101の先端部102に取り付けられる回転アダプタ103と、この回転アダプタ103を回転させる図示しない医療用磁気誘導装置とを備えて構成される。上記回転アダプタ103は、内部に図示しない磁石が設けられ、外周面には螺旋状突起部104が設けられている。
図29に示すように回転アダプタ103を矢印Aに示す回転磁界中に配置させることによって、回転アダプタ103が挿入部101に対して矢印B方向に回転される。
これにより、回転アダプタ103は、挿入部101を例えば、大腸などの体腔内管腔に挿入した状態において、外部から回転磁界を発生させて回転磁界中に配置した場合、回転状態になる。回転アダプタ103は、外周面に設けられた螺旋状突起部104が図示しない大腸内壁に当接することによって摩擦力が発生し、この摩擦力が挿入部101を体腔内管腔の深部へ向けて挿入していく推進力となる。
特開平10−113396号公報 特開2001−179700号公報 特開2003−260026号公報
上記図28及び図29に示した内視鏡装置では、上記回転アダプタを用いているので、上記挿入部先端部まで上記挿入部を押し引き、捻り操作の力を伝達することができる。
しかしながら、上記従来の内視鏡装置では、S状結腸部など湾曲した管腔の屈曲が急激すぎるとそこから先に上記挿入部先端部の挿入を進めていくのが困難である。この場合、内視鏡操作では、複雑に曲がりくねった腸管を直線状に短縮し、上記挿入部先端部への伝達力を確保しながら挿入する必要がある。
また、複雑に曲がりくねった腸管を短縮するためには、押し引きやねじり、湾曲操作を適切に組み合わせることで、術者手元側に腸管を手繰り寄せつつ、上記挿入部先端部を推進させる高度な操作が必要である。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、挿入部を深部方向へ挿入容易な内視鏡を提供することを目的とする。
本発明による第1の内視鏡は、被検体内に挿入するための挿入部と、前記挿入部の先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、前記挿入部の先端面よりも前方に延びるように設けられ、側方に折曲する弾性変形可能な挿入部案内部材と、を具備したことを特徴としている。
また、本発明による第2の内視鏡は、上記第1の内視鏡において、前記挿入部案内部材が、前記挿入部の先端面に設けられた観察光学系からはチャンネル開口部側へ変位した当該チャンネル開口部寄りの部分から前方に延びていることを特徴としている。
また、本発明による第3の内視鏡は、上記第1又は第2の内視鏡において、前記挿入部案内部材は、その表面に潤滑コートを施して構成したことを特徴としている。
本発明の内視鏡は、挿入部の先端部に設けた挿入部案内部材が体腔壁に当接すると、当該挿入部案内部材の先端が体腔内奥行方向に向くように折曲するので、挿入部の進行を案内できるようになるという効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1ないし図12は本発明の第1実施例に係り、図1は第1実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図2は図1の回転アダプタの内部構成を示す断面図、図3は図2の回転アダプタを内視鏡本体の挿入部先端側に取付けた状態を示す側面図、図4は図1の磁気誘導装置により発生する回転磁界を説明する模式図、図5は図1の内視鏡本体の挿入部先端側を示す拡大斜視図、図6は内視鏡本体の挿入部先端部を肛門から挿入し回転アダプタを回転させた状態で且つ、挿入部案内部材の先端部がS状結腸部の腸壁に接触した際の説明図、図7は挿入部先端部が回転アダプタにより得られた推進力によりS状結腸部を進み、挿入部案内部材の先端部がS状結腸部の腸壁に当接して腸管を押し上げてこの腸管を直線化していく際の説明図、図8は図7に示す状態から更に挿入部先端部がS状結腸部を介して進んでいる際の説明図、図9は図8に示す状態から更に挿入部先端部が下行結腸部へと進んでいる際の説明図、図10は変形例の内視鏡本体の挿入部先端側を示す説明図、図11は図10の螺旋状突起部を膨らませた際の内視鏡本体の挿入部先端側を示す説明図、図12は図11の内視鏡本体の挿入部先端側を示す外観斜視図である。
図1に示すように本実施形態の内視鏡装置1は、体腔内に挿入される細長な挿入部21(内視鏡挿入部21ともいう)を有する内視鏡本体2と、この内視鏡本体2の挿入部21を体腔内に導入する際の推進力を得るための内視鏡挿入補助装置3とを有して構成されている。
内視鏡本体2には、外部装置として光源装置11、カメラコントロールユニット(以下、CCUと略記する)12及びモニタ13が設けられている。
光源装置11は内視鏡本体2に照明光を供給する。CCU12は内視鏡本体2に設けられている固体撮像素子に対する信号処理等を行う。モニタ13にはCCU12で生成された映像信号が入力される。このことによって、モニタ13の表示画面13a上には、内視鏡画像が表示される。
一方、内視鏡挿入補助装置3は、挿入補助具である回転アダプタ14と、医療用磁気誘導装置(以下、磁気誘導装置と略記する)15とを有して構成されている。磁気誘導装置15には外部装置として制御装置16及び電源装置17が設けられている。
内視鏡本体2は、挿入部21、操作部22を有して構成されている。挿入部21は、細長で可撓性を有している。操作部22は、挿入部21の基端側に連設され、把持部を兼ねている。内視鏡本体2は、前記操作部22側部からユニバーサルコード23が延出して設けられている。このユニバーサルコード23には、図示しないライトガイドや信号線が挿通配設されている。このユニバーサルコード23の端部に設けられているコネクタ部23aが前記CCU12に接続されるようになっている。
挿入部21は、先端側から順に硬質の先端部24(挿入部先端部24ともいう)、湾曲自在な湾曲部25及び長尺で可撓性を有する可撓管部26を連設して構成されている。
操作部22には、湾曲部25を湾曲動作させるための湾曲操作手段である湾曲操作ノブ27が設けられている。また、この操作部22には、送気・送水を指示するための送気・送水ボタン28a及び吸引を指示するための吸引ボタン28bが設けられている。更に、操作部22には、CCU12を遠隔操作するためのビデオ用スイッチ29aや各種周辺機器の制御等行うリモートスイッチ29b等が設けられている。また、操作部22には、生検鉗子等の処置具が挿入される鉗子口30が設けられている。鉗子口30は、挿入部21内を挿通する処置具挿通用チャンネル30bに連通している。
従って、内視鏡本体2は、鉗子口30から例えば生検鉗子を挿入していくことにより、生検鉗子が処置具挿通用チャンネル30b内を通過して先端部24に形成されているチャンネル開口24a(図5参照)から突出される。
尚、鉗子口30には、処置具挿通用チャンネル30b内を逆流する体液等が内視鏡本体2の外部に飛沫するのを防止する鉗子栓30aが取り付けられるようになっている。尚、図5において、符号24bは観察光学系を構成する観察窓であり、符号24cは照明光学系を構成する照明光が出射される照明窓である。
ユニバーサルコード23内には、照明窓24cに一端面が臨む図示しないライトガイドファイバ束や固体撮像素子から延出する信号線、吸引チャンネルや送気・送水チャンネルを構成するチューブ等が挿通されている。ユニバーサルコード23の端部には、光源装置11に着脱自在に連結される内視鏡コネクタ23aが設けられている。内視鏡コネクタ23aの側部には電気コネクタ部(不図示)が設けられており、この電気コネクタ部にCCU12に接続される電気ケーブル23bのコネクタ23cが連結されるようになっている。
また、内視鏡挿入補助装置3を構成する回転アダプタ14は、内視鏡挿入部21を例えば大腸などの体腔内管路に挿入する際の推進力を得るためのものである。回転アダプタ14は、内視鏡挿入部21の先端部24又は可撓管部26に配置されるようになっている。
本実施例では、挿入部先端部24を案内するための挿入部案内部材31を内視鏡挿入部21に設けて構成している。尚、挿入部案内部材31の詳細構成は、後述する。
先ず、図2及び図3を参照して回転アダプタ14の詳細構成を説明する。
回転アダプタ14は、前記内視鏡挿入部21の先端部24又は可撓管部26に取り付けられる略円筒形状の本体部41と、この本体部41の外周に設けられ、一対のベアリング部42により回動自在な回転体43と、この回転体43の外周面側に設けられ、体腔内管路の内壁に当接して前記回転体43の回転により回転し推進力を発生する螺旋状突起部44とを有して構成されている。
本体部41は、例えば、ゴム部材のように弾性を有する弾性体或いは軟性樹脂部材、又は硬質樹脂によって形成されている。本体部41には内視鏡挿入部21の先端部24、湾曲部25及び可撓管部26が挿通可能な貫通孔41bが形成されている。
ベアリング部42は、本体部41の外周面所定位置に固設される。回転体43は、ベアリング部42の外周面側に配置される。このことによって、回転体43は、本体部41に対して回動自在に構成されている。
回転体43は、永久磁石により例えば管状に形成されている。この永久磁石は、ネオジウム磁石、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石、鉄・クロム・コバルト磁石、プラチナ磁石、アルニコ(Alnico)磁石などである。フェライト磁石においては安価であるというメリットがあり、プラチナ磁石においては耐腐食性に優れ、医療用に好適である。
螺旋状突起部44は、例えば、接着剤等により回転体43の外周面側に接着固定されている。この螺旋状突起部44は、所望の推進力が得られるように条数、ピッチ、或いは高さ寸法や幅寸法等を適宜設定されている。この螺旋状突起部44の形成範囲は、図に示すように回転体43の一端部(縁部)近傍から他端部近傍までに限定されるものではなく、所望の推進力が得られるのであれば、回転体43の中途部に設ける構成であってもよい。
次に、前記内視鏡挿入部21への前記回転アダプタ14の取付構造を説明する。
前記回転アダプタ14の前記貫通孔41bには、前記内視鏡挿入部21の先端部24が挿通される。
前記先端部24の先端側外周面には、図示しないネジ溝が形成されている。また、前記先端部24と前記湾曲部25との境界近傍の外周部には、前記回転アダプタ14の端面と係合してこの回転アダプタ14を固定するためのリブ45が設けられている。
そして、図3に示すように、前記挿入部21に挿通して前記リブ45により係合された前記回転アダプタ14は、前記先端部24のネジ溝(図示せず)にナット46を螺合することにより、前記先端部24に固定される。
なお、図中では、前記リブ45は、前記挿入部21の前記先端部24と前記湾曲部25との境界近傍に設けたが、これに限定されず、前記回転アダプタ14によって推進力が得られる位置であればよい。
例えば、前記リブ45は、前記回転アダプタ14が前記挿入部21の前記湾曲部25と前記可撓管部26との境界近傍、或いはこの境界より前記操作部12側に配置するように回転アダプタ14の配置位置に応じて設けてもよい。この場合、前記挿入部21は、前記リブ45の配置位置に応じてその外表面に前記ナット46を螺合するためのネジ溝を形成する必要がある。尚、前記回転アダプタ14は、前記本体部41及び前記回転体43の両端側に面取り加工が施されている。
次に、回転アダプタ14を回転させるための回転磁界を発生する磁気誘導装置15を説明する。磁気誘導装置15は、図1に示すように例えば患者が横たわることが可能なベッド部51と、ベッド部51に横たわった患者の体の所望の部分を覆うように構成された磁界発生部52とを有して構成されている。尚、前記ベッド部51は、非磁性検査台として筐体部が木やプラスティックなどの非磁性体で形成されている。これにより、ベッド部51は、回転アダプタ14の安定した動作が可能となっている。
磁界発生部52は、枠体部53を構成する互いに対向する3組の平面部53a、53b、53cにそれぞれ一対の電磁コイルが図示しないヘルムホルツコイルを形成するように設けられている。つまり、磁界発生部52に設けられた3組のヘルムホルツコイルは、ベッド部51上で略キュービック状に構成される。このことによって、磁界発生部52からは、図中のX方向、Y方向及びZ方向にそれぞれ対応する磁界が発生されるようになっている。
磁気誘導装置15からは接続ケーブル55が延出している。接続ケーブル55の端部にはコネクタ55aが設けられている。このコネクタ55aは電源装置17に着脱自在に接続される。電源装置17には信号ケーブル56を介して制御装置16が電気的に接続される。
制御装置16は、磁界発生部52に設けられている3組のヘルムホルツコイルに対して通電される電流の強弱、向き等の制御を行って、3組のヘルムホルツコイルによって所望の3次元的な回転磁界を形成する。
本実施形態においてはCCU12と制御装置16とを信号ケーブル57によって電気的に接続すると共に、前記操作部22に設けられているリモートスイッチ29bを例えば、前記磁気誘導装置15が形成する回転磁界を制御するための誘導装置用スイッチとしている。
このことによって、術者が誘導装置用スイッチ29bを手元操作することによって、磁気誘導装置15が駆動制御される。つまり、誘導装置用スイッチ29bを操作することによって出力される指示信号は、CCU12及び制御装置16を介して磁気誘導装置15に伝送される。尚、リモートスイッチ29bを誘導装置用スイッチとして設定する代わりに、誘導装置用スイッチを別体に設け、操作部22に着脱可能に取り付ける構成や他の術者が操作するようにしてもよい。この場合においては、例えば誘導用スイッチと制御装置16とを電気的に接続する構成にする。
図4に示すように磁気誘導装置15では、例えば矢印Aに示すような回転磁界を形成する。このとき、この回転磁界中に配置された回転アダプタ14を構成する回転体43(永久磁石)が矢印Bに示すように回転される。
このことにより、回転アダプタ14は、回転体43の外周面に設けられている螺旋状突起部44が管腔内壁に当接することによって摩擦力が発生し、このとき発生する摩擦力が内視鏡挿入部21を管腔の深部に向けで導入する際の推進力になる。
従って、内視鏡本体2は、分散することなく、挿入部先端部24まで前記挿入部21に対する押し引き、捻り操作の力を伝達することができる。
しかしながら、前記回転アダプタ14を用いても、S状結腸部など湾曲した管腔の屈曲が急激すぎるとそこから先に挿入を進めていくのが困難である。
本実施例では、上述したように挿入部先端部24を案内するための挿入部案内部材31を内視鏡挿入部21に設けて構成している。
図5に示すように、前記挿入部案内部材31は、内視鏡本体2の挿入部先端部24の先端面に突設して設けられている。
尚、前記挿入部案内部材31は、前記内視鏡挿入部21の先端面に設けられた観察光学系を構成している観察窓24bからはチャンネル開口24a側へ変位した当該チャンネル開口24a寄りの部分から前方に延びている。
前記挿入部案内部材31は、例えばゴム、プラスチックなどの弾性体により例えば、細長いロッド形状に形成されている。この挿入部案内部材31は、例えば10mmから100mmの長さを有する。
また、この挿入部案内部材31は、先端部31aが略球状に形成されており、体腔内の体壁や粘膜に対して滑らかに摺動可能となっている。更に、具体的に説明すると、挿入部案内部材31の先端部31aは、略球体形状をしており、その表面が滑らかな案内面を有している。この先端部31aの直径は、所定の直径、例えば、2mmから30mm程度である。また、2mmから30mmの異なる直径を有する先端部31aは、体腔内管腔の内径及び内視鏡本体2の処置具挿通用チャンネル30bの径に応じていずれかを使用するか選択される。
尚、図示しないが前記挿入部案内部材31は、非磁性金属素線を多層に巻回して形成したコイルを用いて構成してもよい。また、前記挿入部案内部材31は、表面を潤滑コートを施して構成してもよい。
上述のように構成した内視鏡装置1の作用を説明する。
先ず、術者は、前記電源装置17の電源をオンし、制御装置16を作動させる。
術者は、内視鏡本体2を観察状態にすると共に、誘導装置用スイッチ29bを操作して磁気誘導装置15の磁界発生部52に設けられている3組のヘルムホルツコイルにそれぞれ電流を供給して所定の回転磁界を形成する状態にする。
次に、術者は、磁気誘導装置15のベッド部51上で磁界発生部52内に検査対象部位が位置するように横たわっている患者の肛門71から内視鏡挿入部21を構成する先端部24及び湾曲部25を大腸(直腸72)内に挿入していく。そして、挿入部案内部材31及び回転アダプタ14も直腸72に挿入されていく。
次いで、図6に示すように肛門71から挿入された回転アダプタ14が磁界発生部52の回転磁界内に到達すると、回転アダプタ14を構成する回転体43が所定の回転状態になる。ここで、回転アダプタ14は、回転体43の外周面に設けられている螺旋状突起部44が大腸壁に当接することによって摩擦力が発生する。このとき発生する摩擦力は、内視鏡挿入部21を管腔深部に向けて挿入する際の推進力になる。このことによって、術者は、回転アダプタ14によって得られる推進力を利用して、小さな力量で押し込み操作を行いながら挿入部先端部24を目的部位に向けて挿入していくことができる。
このとき、術者は、モニタ13の表示画面13a上に表示される内視鏡画像を観察している。従って、図6に示すように挿入部案内部材31の先端部31aがS状結腸部73のような屈曲部近傍に到達したことを内視鏡画像から判断することができる。
術者は、挿入部案内部材31の先端部31aが屈曲部近傍に到達したと判断したなら、湾曲操作ノブ27を適宜操作して挿入部案内部材31の先端部31aが屈曲部を押し上げて腸管を直線化するように操作する。
このとき、図7に示すように挿入部案内部材31は、回転アダプタ14が上述のように回転しながら推進力を得て推進することで、撓みながら腸管深部方向へ推進し、屈曲部を押し上げていき腸管を直線化していく。この直線化した腸管内を回転アダプタ14が上述のように動作することで、内視鏡本体2は、挿入部先端部24が管腔深部に向けて更に挿入されていく。
従って、挿入部先端部24は、挿入部案内部材31によって腸管を直線化しつつ、この直線化した腸管内を回転アダプタ14によって得られる推進力と、湾曲部25を湾曲動作させる術者の手元操作や及び捻り操作によって腸管深部方向へ進み、目的部位へ到達可能である。
ここで、挿入部先端部24は、図6及び図7に示したようにS状結腸部73を通過して図8及び図9に示すように可動性に乏しい下行結腸部74と可動性に富む横行結腸部75との境界である脾湾曲76に挿入部案内部材31の先端部31aが至る。
以降、図示しないが同様に挿入部案内部材31は、脾湾曲76を直線化して行き、横行結腸75と上行結腸78との境界である肝湾曲77の壁に沿うようにスムーズに前進して例えば目的部位である盲腸部79近傍に挿入部先端部24が到達する。
そして、術者は、挿入部先端部24が目的部位である盲腸部79近傍に到達したことをモニタ13の表示画面13a上に表示されている内視鏡画像で確認したなら、大腸内の内視鏡検査を行うために挿入部21の引き戻し操作に移行して検査を行う。
この結果、本実施例の内視鏡装置1は、挿入部案内部材31を設けることにより、回転アダプタ14のみでは通過困難なS状結腸部など湾曲した管腔の屈曲が急激すぎる腸管を、挿入部21に挿入できるようになる。
尚、回転アダプタは、図10ないし図12に示すように螺旋状突起部をバルーンによって形成して構成してもよい。
即ち、図10ないし図12に示すように回転アダプタ14Bは、螺旋状突起部44Bがバルーンによって形成されている。
この回転アダプタ14Bが取り付けられる内視鏡本体2Bは、前記回転アダプタ14Bの螺旋状突起部44Bへエア等の流体を供給するための流体供給管路80が設けられ、回転アダプタ14Bの本体部41Bに形成された貫通路81に向けて挿入部先端部24の外周表面に開口している。
回転アダプタ14Bは、前記螺旋状突起部44Bへの流体供給管路として本体部41Bに形成された貫通路81、回転体43Bに形成された外周溝82及び貫通路83を介して流体が供給されるようになっている。
これにより、回転アダプタ14Bは、臓器径の大きい部位において、図12に示すように螺旋状突起部44Bを膨らませて体腔内管路の内壁に密着させることができるようになっている。ここで、例えば、消化管の管腔径は体腔内部位や人によってまちまちなので、前記螺旋状突起部44Bの膨らます量を調整することによって、管腔との当接(=推進力)を調整するようになっている。
また、回転アダプタ14Bは、体腔内管路の狭窄部を通過する際や内視鏡挿入部21を引き抜くときに前記螺旋状突起部44Bが邪魔にならないように流体を吸引して螺旋状突起部44Bをしぼませるようにしている。
これにより、変形例の回転アダプタ14Bは、臓器径の大きい部位においても螺旋状突起部44Bを膨らませることで体腔内管路の内壁に密着でき、また、体腔内管路の狭窄部を通過する際又は内視鏡挿入部21を引き抜く際に螺旋状突起部44Bをしぼませることで、通過可能となる。
図13ないし図22は本発明の第2実施例に係り、図13は第2実施例の内視鏡装置を構成する内視鏡本体の挿入部先端側、回転アダプタ及び挿入部案内部材を示す斜視図、図14は図13の挿入部案内部材を内視鏡本体の処置具挿通用チャンネルに挿通させている様子を示す説明図、図15は大腸に発生した憩室を説明するための説明図、図16は磁気誘導装置を構成している制御装置の内部構成を示す回路ブロック図、図17は図16の制御装置の動作を示すフローチャート、図18は体腔内管路の内視鏡画像表示例、図19は用手圧迫孔部を形成した磁気誘導装置を示す説明図、図20は枠体部の上部側を開閉可能に構成した磁気誘導装置を示す説明図、図21は上部側を取り去って側部両端側のみ設けた磁気誘導装置を示す説明図、図22は磁界発生部を患者に装着可能に構成した磁気誘導装置を示す説明図である。
上記第1実施例は、挿入部案内部材を内視鏡本体の挿入部先端部の先端面に突設して設けて構成しているが、第2実施例は挿入部案内部材を内視鏡本体の処置具挿通用チャンネル30bに挿通して構成する。それ以外の構成は、上記第1実施例と同様な構成であるので、説明を省略し、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
即ち、図13に示すように第2実施例の内視鏡装置は、内視鏡本体2Cの処置具挿通用チャンネル30bに挿入部案内部材31Cを挿通して構成している。
挿入部案内部材31Cは、後端側が内視鏡本体2Cの挿入部21とほぼ同様な長さに形成され、この内視鏡本体2Cの処置具挿通用チャンネル30bに挿通して挿入部先端部24のチャンネル開口24aから突設するようになっている。
図14に示すように挿入部案内部材31Cは、後端側をチャンネル開口24aから処置具挿通用チャンネル30bに挿入していき、鉗子口30から引き出して先端側をチャンネル開口24aから所定長さ突設させるようになっている。
これにより、挿入部案内部材31Cは、上記第1実施例と同様にS状結腸部73のような屈曲部を押し上げて腸管を直線化することができる。それ以外の構成及び作用は、上記第1実施例と同様なので説明を省略する。
この結果、第2実施例の内視鏡装置は、上記第1実施例と同様な効果を得ることに加え、挿入部案内部材31C内視鏡本体2Cの処置具挿通用チャンネル30bに挿通させるだけなので、通常の内視鏡本体を用いて構成できる。
尚、大腸等の体腔内管路は、図15に示すように憩室70と呼ばれる管腔壁が外側に膨らむ現象がある。この場合、内視鏡本体の挿入部先端部が回転アダプタと共に憩室70に入り込んでしまう虞が生じる。
そこで、内視鏡本体の挿入部先端部が回転アダプタと共に憩室70に入ることがないように内視鏡装置を構成する。尚、本変形例では、上記第1,第2実施例の内視鏡装置において適用されるものとする。
図16に示すように上記第1実施例で説明した磁気誘導装置15の外部装置である制御装置16は、画像解析部16aと、憩室認識部16bと、制御部16cとを有して構成されている。
前記画像解析部16aは、前記CCU12からの内視鏡映像信号を入力されて内視鏡画像を解析し、この内視鏡画像中から憩室70部分の信号を解析するようになっている。
前記憩室認識部16bは、前記画像解析部16aの解析結果に基づき、内視鏡映像信号から憩室70部分の信号を認識するようになっている。
前記制御部16cは、前記憩室認識部16bの認識結果に基づき、前記磁気誘導装置15の外部装置である電源装置17を制御して前記磁気誘導装置15が生成する回転磁界をオンオフする制御を行うようになっている。
このように構成されている内視鏡装置は、上記第1実施例で説明したように使用される。
先ず、術者は、前記電源装置17の電源をオンし、制御装置16を作動させる。
術者は、内視鏡本体2を観察状態にすると共に、誘導装置用スイッチ29bを操作して磁気誘導装置15の磁界発生部52に設けられている3組のヘルムホルツコイルにそれぞれ電流を供給して所定の回転磁界を形成する状態にする。
次に、術者は、磁気誘導装置15のベッド部51上で磁界発生部52内に検査対象部位が位置するように横たわっている患者の肛門71から内視鏡挿入部21を構成する先端部24及び湾曲部25を大腸(直腸72)内に挿入していく。そして、挿入部案内部材31及び回転アダプタ14も直腸72に挿入されていく。
次いで、肛門71から挿入された回転アダプタ14が磁界発生部52の回転磁界内に到達すると、回転アダプタ14を構成する回転体43が所定の回転状態になる。ここで、回転アダプタ14は、回転体43の外周面に設けられている螺旋状突起部44が大腸壁に当接することによって摩擦力が発生し、この摩擦力により得られる推進力を利用して、挿入部先端部24を目的部位に向けて挿入していくことができる。
ここで、制御装置16は、図17に示すフローチャートに従って上記制御を行う。
先ず、制御装置16は、CCU12からの内視鏡映像信号が入力されることにより、画像解析部16aが画像を解析し(ステップS1)、この解析結果を憩室認識部16bに出力する。
制御装置16は、画像解析部16aからの解析結果に基づき、憩室認識部16bが憩室70部分を認識し(ステップS2)、この認識結果を制御部16cに出力する。
制御装置16の制御部16cは、憩室認識部16bの認識結果に基づき、憩室70が有るか否かを判断し(ステップS3)、憩室70が有ると判断した場合、回転磁界をオフし(ステップS4)、回転アダプタ14の回転を止める。
これにより、内視鏡本体2は、挿入部先端部24及び回転アダプタ14が憩室70に入り込む直前で推進力を失い、体腔内管路においてそれ以上先へ進まない。
一方、制御装置16の制御部16cは、憩室70が無いと判断した場合、回転磁界をオンし(ステップS5)、回転アダプタ14の回転を続ける。
ここで、術者は、回転アダプタ14の回転が止まって挿入部先端部24の挿入が停止した場合、前記モニタ13の表示画面13a上に表示されている内視鏡画像で体腔内管路の深部方向を確認する。
内視鏡画像は、例えば、図18に示すように憩室70が中央部左側寄りに有り、その右側に体腔内管路の深部方向が有るとする。術者は、湾曲操作ノブ27を適宜操作して挿入部先端部24を体腔内管路の深部方向へ向ける。
すると、制御装置16は、上述した動作により憩室70無しと判断し、回転磁界をオンして回転アダプタ14による挿入部21の挿入動作を再開する。以降、上記第1実施例と同様な動作であるので、説明を省略する。
この結果、変形例の内視鏡装置は、上記第1,第2実施例と同様な効果を得ることに加え、挿入部先端部24が憩室70に入ることなく速やかに体腔内管路の深部方向へ進み、目的部位に到達することが可能となる。
尚、本変形例は、上記第1,第2実施例の構成において適用しているが、これに限定されず、回転アダプタを有していれば、挿入部案内部材を設けていなくても構わない。
また、上記第1実施例で説明したようにS状結腸部など湾曲した管腔の屈曲が急激すぎる腸管を直線化して内視鏡挿入部21が挿入できたとしても、内視鏡挿入部21の挿入途上で、一度直線化したS状結腸部が再び進展、屈曲したり、脾弯曲部で挿入部先端部24がステッキ状に強く屈曲することも有り得る。
この場合、介助者がS状結腸部や脾弯曲部の辺りを用手圧迫して一度直線化したS状結腸部が再び進展、屈曲しないようにしたり、脾弯曲部で挿入部先端部24がステッキ状に強く屈曲しないようにしている。
このため、上記第1実施例で説明した磁気誘導装置15が用手圧迫が可能なように構成する。
即ち、図19に示すように磁気誘導装置15Bは、枠体部53に用手圧迫孔部53dを形成している。これにより、介助者は、用手圧迫孔部53dから両手を差し入れてS状結腸部や脾弯曲部の辺りを用手圧迫することが可能となる。
従って、内視鏡装置は、回転アダプタ14による挿入部21の挿入状況に応じて適宜、用手圧迫を行え、安定した挿入が可能となる。
尚、磁気誘導装置は、図20ないし図22に示すように構成してもよい。
図20に示すように磁気誘導装置15Cは、上記第1実施例に対して枠体部53の上部側53eが開閉可能に構成してもよい。
また、図21に示すように磁気誘導装置15Dは、上部側53eを取り去って側部両端側のみ設けて構成してもよい。この場合、磁気誘導装置15Dは、磁界発生部52Dが側部両端側にのみ一対の電磁コイルを設けて構成しているので、生成される回転磁界の強度、精度は落ちるが、その分構成が簡単で実現し易い。
また、図22に示すように磁気誘導装置15Eは、磁界発生部52Eが患者に装着可能なように腹巻状に形成されて構成してもよい。
この場合、内視鏡装置は、磁気誘導装置15Eを小型化でき、検査室の省スペース化が実現できる。
これら磁気誘導装置15B〜15Eは、患者に恐怖感や威圧感を与えることがない。
図23ないし図27は本発明の第3実施例に係り、図23は第3実施例の内視鏡装置を構成する回転アダプタを設けたオーバーチューブの外観斜視図、図24は図23のオーバーチューブの内部構成を示す断面図、図25はオーバーチューブ先端部を肛門から挿入し回転アダプタ部を回転させた状態で且つ、挿入部案内部材の先端部がS状結腸部の腸壁に接触した際の説明図、図26はオーバーチューブ先端部が回転アダプタにより得られた推進力によりS状結腸部を介して進んでいる際の説明図、図27は図26に示す状態からオーバーチューブに内視鏡本体の挿入部を挿通させている際の説明図である。
上記第1,第2実施例は内視鏡本体の挿入部について適用した例を示したが、第3実施例は、細長な挿入部を有する内視鏡として、例えばオーバーチューブの挿入に関しての適用例である。
即ち、図23及び図24に示すように第3実施例の内視鏡装置は、オーバーチューブ91の先端側に回転アダプタを設けて構成している。
更に具体的に説明すると、前記オーバーチューブ91は、先端側に回転アダプタ部92が取付けられている。また、前記オーバーチューブ91は、後端側に可撓性チューブ回転体(以下、チューブ回転体と略記)93と、筒体94とが設けられている。
前記チューブ回転体93には、内視鏡本体2Cの挿入部21を挿通するための挿通口95aを有する挿通口部95が設けられている。前記筒体94は、前記チューブ回転体93が回転可能に挿通され且つ術者が把持する把持部である。
前記回転アダプタ部92は、前記チューブ回転体93の外周面に回転により推進力を発生する螺旋状突起部96が設けられている。この回転アダプタ部92には、前記チューブ回転体93の内部に磁界発生手段である永久磁石97を内蔵している。
前記筒体94は、円筒状の可撓性チューブであり、前記回転アダプタ部92と前記挿通口部95との間に配されるように前記チューブ回転体93を挿通している。
尚、前記筒体94は、前記チューブ回転体93の外表面を傷つけることなく前記チューブ回転体93を回転可能に支持することが可能な材質で構成することが望ましい。
また、前記オーバーチューブ91は、前記回転アダプタ部92が前記チューブ回転体93の先端部と一体的に構成したが、回転アダプタ92のみが回転するように前記チューブ回転体93の先端部に設けても良い。
本実施例は、回転アダプタ部92の先端面に上記第1実施例とほぼ同様な挿入部案内部材31を設けて構成している。
それ以外の構成については、前記内視鏡装置と同様である。
次に、前記オーバーチューブ91を用いた内視鏡装置の作用を説明する。
先ず、術者は、前記電源装置17の電源をオンし、制御装置16を作動させる。
術者は、磁気誘導装置15に設けられた図示しない誘導装置用スイッチを操作して磁気誘導装置15の磁界発生部52に設けられている3組のヘルムホルツコイルにそれぞれ電流を供給して所定の回転磁界を形成する状態にする。
次に、術者は、磁気誘導装置15のベッド部51上で磁界発生部52内に検査対象部位が位置するように横たわっている患者の肛門からオーバーチューブ91を大腸(直腸72)内に挿入していく。そして、挿入部案内部材31及び回転アダプタ部92も直腸72に挿入されていく。
次いで、肛門から挿入された回転アダプタ部92が磁界発生部52の回転磁界内に到達すると、永久磁石97が回転磁界に作用して回転アダプタ部92(チューブ回転体93)が所定の回転状態になる。
ここで、回転アダプタ部92は、外周面に設けられている螺旋状突起部96が大腸壁に当接することによって摩擦力が発生する。このとき発生する摩擦力は、オーバーチューブ91の先端側を管腔深部に向けて挿入する際の推進力になる。このことによって、術者は、回転アダプタ部92によって得られる推進力を利用して、小さな力量で押し込み操作を行いながらオーバーチューブ91の先端側を目的部位に向けて挿入していくことができる。
術者は、挿入部案内部材31の先端部31aが屈曲部近傍に到達したと判断したなら、チューブ回転体93の後端側を適宜操作して挿入部案内部材31の先端部31aが屈曲部を押し上げて腸管を直線化するように操作する。
このとき、図25に示すように挿入部案内部材31は、回転アダプタ部92が上述のように回転しながら推進力を得て推進することで、撓みながら腸管深部方向へ推進し、屈曲部を押し上げていき腸管を直線化していく。この直線化した腸管内を回転アダプタ部92が上述のように動作することで、オーバーチューブ91は、先端側が管腔深部に向けて更に挿入されていく。
従って、オーバーチューブ91の先端側は、挿入部案内部材31によって腸管を直線化しつつ、この直線化した腸管内を回転アダプタ部92によって得られる推進力と、チューブ回転体93の後端側に対する術者の手元操作や及び捻り操作によって腸管深部方向へ進み、目的部位へ到達可能である。
ここで、オーバーチューブ91の先端側は、図25及び図26に示したようにS状結腸部73を通過して図27に示すように下行結腸部74に到る。
ここで、術者は、前記オーバーチューブ91の挿通口95aを介して前記内視鏡本体2Cの前記挿入部21を挿通させることにより、この挿入部先端部24は、体腔内管路の目的部位まで導かれ、検査、治療又は処置などの医療行為を行うことが可能である。
このように内視鏡装置は、前記オーバーチューブ91の先端部に前記回転アダプタ部92を設けたことにより、この回転アダプタ部92による推進力によって、予め挿入経路を確保して前記内視鏡本体2Cの挿入部21を挿入することができ、操作性の向上化を図ることが可能になる。
また、第3実施例の内視鏡装置は、回転アダプタ部92の先端面に挿入部案内部材31を設けることにより、回転アダプタ部92のみでは通過困難なS状結腸部など湾曲した管腔の屈曲が急激すぎる腸管を、オーバーチューブ91に複雑な操作を加えることなく容易に直線状に短縮しながら挿入できるようになる。
尚、上述した各実施例等を部分的に組み合わせる等して構成される実施例等も本発明に属する。
[付記]
(付記項1)
被検体内に挿入するための挿入部と、
前記挿入部の先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
前記挿入部の先端面よりも前方に延びるように設けられ、側方に折曲する弾性変形可能な挿入部案内部材と、
を具備したことを特徴とする内視鏡。
(付記項2)
前記挿入部案内部材が、前記挿入部の先端面に設けられた観察光学系からはチャンネル開口部側へ変位した当該チャンネル開口部寄りの部分から前方に延びていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
(付記項3)
前記挿入部案内部材は、その表面に潤滑コートを施して構成したことを特徴とする付記項1又は2に記載の内視鏡。
(付記項4)
前記挿入部案内部材は、前記内視鏡挿入部の先端面から突設したことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡。
(付記項5)
前記挿入部案内部材は、前記内視鏡挿入部に設けられた処置具挿通用チャンネルを挿通して前記内視鏡挿入部の先端面に形成されたチャンネル開口から突出して配置したことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡。
(付記項6)
前記回転アダプタは、前記螺旋状突起部がバルーンにより形成され、体腔内壁と非接触となるよう外径を縮小させ得ることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
(付記項7)
挿入部を有する内視鏡本体と、
前記内視鏡本体の前記挿入部先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
を具備し、
前記回転アダプタは、前記螺旋状突起部がバルーンにより形成され、体腔内壁と非接触となるよう外径を縮小させ得ることを特徴とする内視鏡。
(付記項8)
挿入部を有する内視鏡本体と、
前記内視鏡本体から得た内視鏡像を信号処理して内視鏡画像を得る画像処理装置と、
前記内視鏡本体の前記挿入部先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
被検体外部から前記回転アダプタに設けた磁性体に作用して前記回転アダプタを回転させるための回転磁界を発生する磁気誘導装置と、
を具備し、前記磁気誘導装置は、前記画像処理装置からの内視鏡画像情報を元に、前記体腔内管路の憩室を検知して前記回転磁界をオンオフすることを特徴とする内視鏡。
(付記項9)
前記磁気誘導装置は、前記画像処理装置からの内視鏡画像情報を元に、前記体腔内管路の憩室を認識する認識部と、この認識部で認識した認識結果に基づき、前記回転磁界のオンオフを制御する制御部と、を有することを特徴とする付記項8に記載の内視鏡。
(付記項10)
挿入部を有する内視鏡本体と、
前記内視鏡本体から得た内視鏡像を信号処理して内視鏡画像を得る画像処理装置と、
前記内視鏡本体の前記挿入部先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
被検体外部から前記回転アダプタに設けた磁性体に作用して前記回転アダプタを回転させるための回転磁界を発生する磁気誘導装置と、
を具備し、前記磁気誘導装置は、前記被検体が横たわることが可能な非磁性検査台と、この非磁性検査台に横たわった被検体を覆うように構成して前記回転磁界を発生する磁界発生部とを有することを特徴とする内視鏡。
(付記項11)
前記磁界発生部は、用手圧迫を行うことが可能な用手圧迫孔部を形成したことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡。
(付記項12)
前記磁界発生部は、略キュービック状に形成し、被検体を覆う一平面部を開閉可能に構成したことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡。
(付記項13)
前記磁界発生部は、被検体を挟み込むように構成したことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡。
(付記項14)
前記磁界発生部は、被検体に装着可能な腹巻状に形成したことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡。
第1実施例の内視鏡である内視鏡装置を示す全体構成図である。 図1の回転アダプタの内部構成を示す断面図である。 図2の回転アダプタを内視鏡本体の挿入部先端側に取付けた状態を示す側面図である。 図1の磁気誘導装置により発生する回転磁界を説明する模式図である。 図1の内視鏡本体の挿入部先端側を示す拡大斜視図である。 内視鏡本体の挿入部先端部を肛門から挿入し回転アダプタを回転させた状態で且つ、挿入部案内部材の先端部がS状結腸部の腸壁に接触した際の説明図である。 挿入部先端部が回転アダプタにより得られた推進力によりS状結腸部を進み、挿入部案内部材の先端部がS状結腸部の腸壁に当接して腸管を押し上げてこの腸管を直線化していく際の説明図である。 図7に示す状態から更に挿入部先端部がS状結腸部を介して進んでいる際の説明図である。 図8に示す状態から更に挿入部先端部が下行結腸部へと進んでいる際の説明図である。 変形例の内視鏡本体の挿入部先端側を示す説明図である。 図10の螺旋状突起部を膨らませた際の内視鏡本体の挿入部先端側を示す説明図である。 図11の内視鏡本体の挿入部先端側を示す外観斜視図である。 第2実施例の内視鏡装置を構成する内視鏡本体の挿入部先端側、回転アダプタ及び挿入部案内部材を示す斜視図である。 図13の挿入部案内部材を内視鏡本体の処置具挿通用チャンネルに挿通させている様子を示す説明図である。 大腸に発生した憩室を説明するための説明図である。 磁気誘導装置を構成している制御装置の内部構成を示す回路ブロック図である。 図16の制御装置の動作を示すフローチャートである。 体腔内管路の内視鏡画像表示例である。 用手圧迫孔部を形成した磁気誘導装置を示す説明図である。 枠体部の上部側を開閉可能に構成した磁気誘導装置を示す説明図である。 上部側を取り去って側部両端側のみ設けた磁気誘導装置を示す説明図である。 磁界発生部を患者に装着可能に構成した磁気誘導装置を示す説明図である。 第3実施例の内視鏡装置を構成する回転アダプタを設けたオーバーチューブの外観斜視図である。 図23のオーバーチューブの内部構成を示す断面図である。 オーバーチューブ先端部を肛門から挿入し回転アダプタ部を回転させた状態で且つ、挿入部案内部材の先端部がS状結腸部の腸壁に接触した際の説明図である。 オーバーチューブ先端部が回転アダプタにより得られた推進力によりS状結腸部を介して進んでいる際の説明図である。 図28に示す状態からオーバーチューブに内視鏡本体の挿入部を挿通させている際の説明図である。 従来の内視鏡装置の構成を示す構成図である。 図28の磁気誘導装置により発生する回転磁界を説明する模式図である。
符号の説明
1 内視鏡装置
2 内視鏡本体
3 内視鏡挿入補助装置
12 CCU
14 回転アダプタ
15 磁気誘導装置
16 制御装置
17 電源装置
21 挿入部
24 先端部
24a チャンネル開口
25 湾曲部
30b 処置具挿通用チャンネル
31 挿入部案内部材
41 本体部
42 ベアリング部
43 回転体
44 螺旋状突起部
51 ベッド部
52 磁界発生部
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (3)

  1. 被検体内に挿入するための挿入部と、
    前記挿入部の先端側に配置し、外周に設けた螺旋状突起部が体腔内管路の内壁に当接して回転することにより推進力を発生する回転アダプタと、
    前記挿入部の先端面よりも前方に延びるように設けられ、側方に折曲する弾性変形可能な挿入部案内部材と、
    を具備したことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記挿入部案内部材が、前記挿入部の先端面に設けられた観察光学系からはチャンネル開口部側へ変位した当該チャンネル開口部寄りの部分から前方に延びていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記挿入部案内部材は、その表面に潤滑コートを施して構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡。
JP2004149643A 2004-05-19 2004-05-19 内視鏡 Withdrawn JP2005328998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004149643A JP2005328998A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 内視鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004149643A JP2005328998A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 内視鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005328998A true JP2005328998A (ja) 2005-12-02

Family

ID=35484021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004149643A Withdrawn JP2005328998A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 内視鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005328998A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008058681A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Olympus Corp 内視鏡装置
JP2008278962A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Olympus Medical Systems Corp カプセル型医療装置
JP2009050557A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Olympus Medical Systems Corp 回転自走式内視鏡システム
JP2009254554A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Mitsubishi Electric Corp 内視鏡
JP2013022278A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Olympus Corp 医療器具
CN112752533A (zh) * 2018-09-19 2021-05-04 奥林巴斯株式会社 内窥镜插入形状观测装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008058681A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Olympus Corp 内視鏡装置
JP2008278962A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Olympus Medical Systems Corp カプセル型医療装置
US9538906B2 (en) 2007-05-08 2017-01-10 Olympus Corporation Capsule-type medical apparatus and method of manufacturing capsule-type medical apparatus
JP2009050557A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Olympus Medical Systems Corp 回転自走式内視鏡システム
JP2009254554A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Mitsubishi Electric Corp 内視鏡
JP2013022278A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Olympus Corp 医療器具
US9615726B2 (en) 2011-07-22 2017-04-11 Olympus Corporation Medical instrument
CN112752533A (zh) * 2018-09-19 2021-05-04 奥林巴斯株式会社 内窥镜插入形状观测装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dario et al. Development and in vitro testing of a miniature robotic system for computer-assisted colonoscopy
EP1925188B1 (en) Balloon guided endoscopy
JP4500015B2 (ja) 内視鏡用オーバーチューブ
EP1726252A1 (en) Insertion device
JP2007029556A (ja) 医療装置用挿入補助具
WO2005094662A1 (ja) 内視鏡挿入補助用プローブ及びこれを適用する内視鏡装置
JP2007307375A (ja) カテーテルおよびカテーテル付属装置を有する医療機器ならびにその使用方法
AU2020408567A1 (en) Systems and methods for modular endoscope
JP4624714B2 (ja) 内視鏡
Carrozza et al. The development of a microrobot system for colonoscopy
JP2002330924A (ja) 内視鏡
JP5484699B2 (ja) 内視鏡挿入補助具及び内視鏡装置
JP4373262B2 (ja) 内視鏡挿入補助装置
JP2005328998A (ja) 内視鏡
JP4583809B2 (ja) 内視鏡及び内視鏡装置
JP4530717B2 (ja) 内視鏡
EP4183314A1 (en) Medical system and control method of medical system
JP2005328999A (ja) 医療装置
JP4500310B2 (ja) 挿入装置、及び内視鏡システム
JP4526320B2 (ja) 内視鏡
JP2005329080A (ja) 内視鏡、回転アダプタ付き内視鏡及び内視鏡装置
JP2005319036A (ja) 内視鏡及び内視鏡装置
JP4530715B2 (ja) 挿入補助具
JP2005323888A (ja) 内視鏡
JP2008023201A (ja) 回転自走式内視鏡、及びオーバーチューブ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070807