JP5357430B2 - 赤外線センサ - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線センサに関し、特に、高い熱電変換効率を有し、構造が簡単な赤外線センサに関する。
赤外線センサは動作原理により、熱型赤外線センサと量子型赤外線センサとに大別される。このうち熱型赤外線センサは、入射赤外線より変換された熱エネルギーによる赤外線感受部の温度上昇分を電気信号へ変換することで赤外線を検出している。赤外線感受部の温度上昇を電気信号に変換する手段としては、例えば熱電対や熱電変換素子が利用されている。
例えば、熱型赤外線センサとして、クロメル−アルメル等の金属からなる熱電対を利用したものが挙げられる。ところが、クロメルやアルメル等の金属のゼーベック係数は数十μV/K程度しかないことから、十分な出力電力を得るために多数の熱電対を直列に接続したサーモパイル(熱電堆)型赤外線センサが実用化されている。
サーモパイル型赤外線センサで用いられるサーモパイルとしては、例えば、p型及びn型のBi,Sb,Se及びTeの合金からなる熱電素子を交互に接続し、直列接続した熱電素子列を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この特許文献1のような、Bi−Te系やSi−Ge系の半導体からなる熱電変換素子を利用した熱型赤外線センサで用いられるBi−Te系やSi−Ge系の半導体は、室温近傍の温度領域及び300〜500℃の中温域においては優れた熱電特性を示すものの、高温域では耐熱性が低い。また、Bi−Te系やSi−Ge系の半導体は、高価且つ有毒な金属元素であるTeやGe等を含むため、製造コストが高くなり、環境負荷が大きい。
そこで、こうした高価且つ有毒な金属元素の使用を回避し、赤外線センサの低コスト化を実現するため、基板上に主として亜鉛酸化物からなる一方の素子と、主として白金からなる他方の素子と、を交互に接続した赤外線センサが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平01−179376号公報 特開2004−037198号公報
しかしながら、特許文献2の赤外線センサでは、酸化亜鉛薄膜からなる素子(n型半導体に相当)と白金薄膜からなる素子(p型半導体に相当)をpn接合する必要があった。このとき、pn接合する素子のサイズや形状のばらつきによって半導体特性が不揃いになり、赤外線センサの熱電変換効率が低下するといった問題があった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、素子ごとの半導体特性のバラツキを抑え、半導体特性のバラツキに起因する熱電変換効率の低下を抑制するとともに、構造が簡単な赤外線センサを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、複合金属酸化物から構成される焼結体セルの加熱面及び冷却面に一対の電極を設け、これら電極を電気的に直列に接続する導電性部材を備える単素子を用いることにより、素子ごとの半導体特性のバラツキを抑え、半導体特性のバラツキに起因する熱電変換効率の低下を抑制できるとともに、構造が簡単な赤外線センサを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 絶縁層が形成された基板と、この基板上に前記絶縁層を介して設けられた熱電変換素子と、この熱電変換素子上に設けられた赤外線吸収層と、を備える赤外線センサであって、前記熱電変換素子は、一方の側の面として規定される加熱面及びこの加熱面の反対側の面として規定される冷却面を有し且つ前記加熱面と前記冷却面との間に生じる温度差により発電する単素子を複数個備え、前記単素子は、複合金属酸化物からなる焼結体セルと、この焼結体セルの加熱面及び冷却面に形成された一対の電極と、互いに隣接する焼結体セルのうちの一方の焼結体セルの加熱面側の電極と他方の焼結体セルの冷却面側の電極とを焼結体セルの側面を介して電気的に直列に接続する導電性部材と、を備え、前記赤外線吸収層は、複数の前記焼結体セルの加熱面に亘って設けられていることを特徴とする赤外線センサ。
(1)の発明によれば、複合金属酸化物から構成される焼結体セルの加熱面及び冷却面に一対の電極を設け、これに導電性部材を接続して単素子を形成することにより、異なる素子同士をpn接合することにより生じていた単素子の半導体特性の不揃いを抑制できる。ひいては、半導体特性の不揃いに起因する熱電変換効率の低下を抑制でき、従来に比して高い熱電変換効率を有する赤外線センサを提供できる。また、複数の単素子を導電性部材によって電気的に直列に接続した熱電変換素子を用いることにより、熱電変換素子の起電力を増大させることができる。
さらに、単素子で熱電変換素子若しくはサーモパイルを形成することにより、構造が簡単な赤外線センサを提供できる。
) 前記単素子は、同一の素材からなることを特徴とする(1)記載の赤外線センサ。
)の発明によれば、熱電変換素子を同一素材、より好ましくは同サイズ、同形状で形成することにより、熱電変換素子の単素子ごとの半導体特性を揃えることができる。このため、単素子の半導体特性の不揃いを抑制でき、赤外線センサの熱電変換効率をより向上させることができる。
) 前記複合金属酸化物は、アルカリ土類元素及びマンガンを含むことを特徴とする(1)又は)のいずれか記載の赤外線センサ。
) 前記複合金属酸化物は、下記の一般式(I)で表されることを特徴とする()記載の赤外線センサ。
[式(I)中、Mはイットリウム及びランタノイドの中から選ばれる少なくとも1種の元素であり、xは0〜0.05の範囲である。]
)及び()の発明によれば、複合金属酸化物をアルカリ土類元素と希土類とマンガンを構成元素とする酸化物、より好ましくはCa(1−x)MnO(式(I)中、Mはイットリウム及びランタノイドの中から選ばれる少なくとも1種の元素であり、xは0〜0.05の範囲である。)から形成することにより、赤外線センサの高温における耐熱性をより高めることができる。
)前記一般式(I)中のxが0であることを特徴とする()記載の赤外線センサ。
)の発明によれば、CaMnOからなる焼結体セルを利用することにより、ゼーベック係数をさらに400μV/K前後にまで引き上げることができる結果、熱電変換素子の起電力を増大させることができる。このため、熱電変換素子で用いる単素子の個数を減らすことができ、安価で構造が簡単な赤外線センサを提供できる。
前記加熱面側の電極の面積又は前記冷却面側の電極の面積と前記導電性部材の断面積との比が50:1〜500:1であることを特徴とする(1)から()のいずれか記載の赤外線センサ。
(7) 前記焼結体セルのゼーベック係数は100〜400μV/Kであることを特徴とする(1)から(6)のいずれか記載の赤外線センサ。
本発明によれば、素子ごとの半導体特性のバラツキを抑えて熱電変換効率の低下を抑制するとともに、構造が簡単な赤外線センサを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第二実施形態の説明において、第一実施形態の説明と重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、本発明の趣旨を限定するものではない。
≪第一実施形態≫
本発明の第一実施形態に係る赤外線センサSを図1及び図2に示す。図1及び図2に示されるように、第一実施形態に係る赤外線センサSは、絶縁層11が形成された基板10と、この基板10上に絶縁層11を介して設けられた熱電変換素子20と、この熱電変換素子20上に設けられた赤外線吸収層30と、を備える。赤外線センサSは、熱電変換素子20として、単素子を複数個、具体的には5個備えることを特徴とする。
[絶縁層11、基板10]
基板10としては特に限定されず、従来公知の基板が用いられる。例えば、シリコン等からなる平板状基板が用いられる。また、絶縁層11としては、絶縁性を有するものであればよく、特に限定されない。例えば、窒化シリコン等からなる保護機能を有する絶縁層の他、AlN、TiN、TaN、BN等の窒化物、SiC等の炭化物、MgF等のフッ化物等からなる絶縁層が用いられる。
[熱電変換素子20]
熱電変換素子20は、基板10上に絶縁層11を介して設けられる。熱電変換素子20は、一方の側の面として規定される加熱面及びこの加熱面の反対側の面として規定される冷却面を有し、これら加熱面と冷却面との間に生じる温度差により発電する単素子25を5個備える。これら5個の単素子25はそれぞれ、焼結体セル21と、一対の電極22及び23と、導電性部材としてのリード線24、コネクタ12、及び13と、を有する。このような5個の単素子25を備える熱電変換素子20を用いることにより、異なる素子同士をpn接合することにより生じていた半導体特性の不揃いに起因する熱電変換効率の低下を抑制できる。
<焼結体セル21>
焼結体セル21としては、複合金属酸化物からなる焼結体が用いられる。従来のサーモパイルの熱電対として用いられているクロメル−アルメル等の金属のゼーベック係数は数十μV/K程度であるのに対して、複合金属酸化物からなる焼結体は、およそ100μV/K以上の高いゼーベック係数を有する。このため、従来のサーモパイルのようにPN対数を100程度とする必要も無く、本実施形態のように、単素子25の数は5個程度の少数で足りる。このため、赤外線センサSの構造をより簡単にでき、コンパクト化が可能である。また、複合金属酸化物からなる焼結体を焼結体セル21として用いることにより、耐熱性や力学強度を向上させることもできる。さらには、複合金属酸化物は安価な材料であることから、低コスト化が図れる。
焼結体セル21の形状は特に限定されず、赤外線センサSの形状等に従って適宜選択される。好ましくは直方体又は立方体である。焼結体セル21の大きさも特に限定されず、例えば、加熱面及び冷却面の面積が5〜20mm×1〜5mm、高さが5〜20mmであることが好ましい。
5個の単素子25は、同一の素材から構成されることが好ましい。熱電変換素子20を、同一素材、より好ましくは同サイズ、同形状で形成することにより、素子ごとの半導体特性のバラツキを抑え、赤外線センサSの熱電変換効率の低下をより効果的に抑制できる。また、構造を単純化でき、製造コストを削減できる。
焼結体セル21を構成する複合金属酸化物としては、赤外線センサSの耐熱性をより高めることができる観点から、アルカリ土類元素及びマンガンを含む複合金属酸化物が好ましく、中でも下記一般式(I)で表される複合金属酸化物を用いることがより好ましい。
[式(I)中、Mはイットリウム及びランタノイドの中から選ばれる少なくとも1種の元素であり、xは0〜0.05の範囲である。]
上記一般式(I)で表される複合金属酸化物からなる焼結体セル21の製造方法の一例について説明する。まず、粉砕ボールを投入した混合ポット内に、CaCO、MnCO、及びY、さらに純水を加え、この混合ポットを振動ボールミルに装着して1〜5時間振動させ、混合ポットの内容物を混合する。得られた混合物を濾過、乾燥し、乾燥後の混合物を電気炉において900〜1100℃、2〜10時間で仮焼成する。仮焼成して得られた仮焼成体を振動ミルで粉砕し、粉砕物を濾過、乾燥する。乾燥した後の粉砕物にバインダーを添加し、乾燥した後に分級することにより造粒する。その後、得られた造粒体をプレス機で成型し、得られた成型体を電気炉で1100〜1300℃、2〜10時間本焼成する。これにより、上記一般式(I)で表されるCaMnO系の焼結体セル21が得られる。
ここで、上記の製造方法により得られる焼結体セル21のゼーベック係数αは、焼結体セル21を2枚の銅板で挟持し、ホットプレートを用いて下方の銅板を加熱することにより上方及び下方の銅板に5℃の温度差を設け、上方及び下方の銅板に生じた電圧から測定することができる。また、抵抗率ρは、デジタルボルトメータを用いた4端子法で測定することができる。
例えば、上記一般式(I)で表されるCaMnO系の焼結体セル21のゼーベック係数を測定すると、100μV/K以上の高い値が得られる。上記一般式(I)で表される組成において、xが0〜0.05の範囲内であれば、ゼーベック係数α及び抵抗率ρともに高い値が得られるため好ましい。
中でも、xが0のとき、即ち、イットリウムやランタノイドの不純物が含まれないCaMnOからなる焼結体セル21であれば、ゼーベック係数をさらに400μV/K前後にまで高められるため特に好ましい。400μV/K前後の非常に高いゼーベック係数を有する焼結体セル21を用いることにより、熱電変換素子20を構成する単素子25の個数をさらに低減でき、赤外線センサSの構造をさらに簡単にすることができる。なお、CaMnOからなる焼結体セル21の抵抗率ρを測定すると、およそ0.05〜0.20Ω・cmである。このため、赤外線センサSとして必要な電気的出力を得ることが可能である。
<電極22、23>
一対の電極22及び23は、焼結体セル21の一方の側の面として規定される加熱面と、反対側の面として規定される冷却面と、に各々形成される。一対の電極22及び23としては特に限定されず、従来公知の電極を用いることができる。焼結体セル21の加熱面及び冷却面の両端にスムーズに温度差が生じるように、例えば、メッキ加工された金属体やメタライズ加工されたセラミック板からなる銅電極を、ハンダ等を用いて焼結体セル21に電気的に接続することにより形成される。
好ましくは、一対の電極22及び23は、焼結体セル21の加熱面及び冷却面に導電性ペーストを塗布して焼結する方法により形成される。この方法によれば、一対の電極22及び23をより薄く形成することができる。また、従来のようにバインダー等を用いる必要がないため、熱伝導率及び電気伝導率の低下を回避でき、赤外線センサSの熱電変換効率をより高めることができる。さらには、焼結体セル21と一対の電極22及び23とが一体化されることで、熱電変換素子20の構造を単純化できる。
<導電性部材>
導電性部材としてのリード線24は、互いに隣接する焼結体セル21の加熱面側の電極22と冷却面側の電極23とを電気的に直列に接続するものである。5個の単素子25を、リード線24によって電気的に直列に接続した熱電変換素子20を用いることにより、熱電変換素子20の起電力を増大でき、赤外線センサSとして必要な電気的出力が得られる。
リード線24としては特に限定されず、従来公知のリード線が用いられる。例えば、金、銀、銅、アルミニウム等の良電性金属からなるリード線が用いられる。これらの金属は熱伝導率も高いことから、熱の伝導を回避するために、リード線24の断面積を小さくして熱を伝え難くすることが好ましい。具体的には、電極22又は23の面積とリード線24の断面積との比率が50:1〜500:1であることが好ましい。リード線24の断面積が大きすぎて上記範囲外となると、熱が伝導して必要な温度差が得られず、また、リード線24の断面積が小さすぎて上記範囲外となると、電流を流すことができなくなるうえ、機械的強度も劣る。
導電性部材としてのコネクタ12及びコネクタ13は、直列に接続された5個の単素子25のうち、両端の単素子と図示しない外部電極とを電気的に接続するものである。これらのコネクタ12及び13により、各単素子25の加熱面と冷却面との間の温度差によって発電した電気エネルギーを、外部電極に導くことができる。コネクタ12及び13の材質としては、高温酸化雰囲気中で酸化され難い材質が用いられ、銀、真鍮、SUS等が好ましく用いられる。
[赤外線吸収層30]
赤外線吸収層30は、熱電変換素子20を構成する5個の単素子25の加熱面側の電極22上に設けられる。赤外線吸収層30を設けることにより、赤外線センサSに入射する赤外線を効率良く吸収して温度を上昇させることができる。
赤外線吸収層30を構成する材料としては特に限定されず、従来公知の赤外線吸収材料が用いられる。例えば、NiCrを用いて赤外線吸収層30を形成することができる。NiCrのような導電性を有する材料で赤外線吸収層30を形成する場合には、赤外線吸収層30は、加熱面側の個々の電極22上に絶縁層を介して形成することが好ましい。また、本実施形態のように、絶縁性の有機材料からなる赤外線吸収材料を用いる場合には、電極22上に直接、赤外線吸収層30を形成することができる。赤外線吸収層30の成膜方法としては、マスク成膜等を用いることができる。
上記のような構成を採用する第一実施形態に係る赤外線センサSによれば、5個の単素子25により構成された熱電変換素子20を利用するものであるため、素子ごとの半導体特性のバラツキを抑えて熱電変換効率の低下を抑制するとともに、構造が簡単な赤外線センサとすることができる。
≪第二実施形態≫
本発明の第二実施形態に係る赤外線センサS’を図3に示す。図3に示されるように、本実施形態に係る赤外線センサS’は、1個の単素子65から構成される熱電変換素子60を備えることを特徴とする。本実施形態では、熱電変換素子60が1個の単素子65から構成されるため、第一実施形態のようなリード線24は不要であり、導電性部材としてのコネクタ52及び53を備える。また、熱電変換素子60以外の構成は、第一実施形態と同様である。
[熱電変換素子60]
本実施形態の赤外線センサS’で用いられる熱電変換素子60は、1個の単素子65から構成される。このため、異なる素子同士をpn接合することにより生じていた半導体特性のバラツキに起因する熱電変換効率の低下を抑制できるとともに、より単純な構造とすることができる。なお、熱電変換素子60を構成する焼結体セル61、一対の電極62及び63は、第一実施形態に係る赤外線センサSと同様のものが用いられる。
単素子65を構成する焼結体セル61は、上記一般式(I)で表される組成のうち、xが0のとき、即ち、イットリウムやランタノイドの不純物が含まれないCaMnOからなる。このような焼結体セル61であれば、ゼーベック係数をさらに400μV/K前後にまで高められるため、本実施形態のように、1個の単素子65からなる熱電変換素子60で赤外線センサS’を形成することができる。
上記のような構成を採用する第二実施形態に係る赤外線センサS’によれば、たった1個の単素子65により構成された熱電変換素子60を利用するものであるため、素子ごとの半導体特性のバラツキをさらに抑え、熱電変換効率の低下を効果的に抑制できるとともに、さらに構造が簡単な赤外線センサとすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、コネクタの形状や配置も、上述した実施形態に限定されず、基板の下方に延出した形状であってもよい。
第一実施形態に係る赤外線センサSを示す斜視図である。 図1のA−A’面で切断したときの断面図である。 第二実施形態に係る赤外線センサS’を示す斜視図である。
符号の説明
S、S’ 赤外線センサ
10、50 基板
11、51 絶縁層
20、60 熱電変換素子
21、61 焼結体セル
22、23、62、63 電極
24 リード線
25、65 単素子
12、13、52、53 コネクタ
30、70 赤外線吸収層

Claims (7)

  1. 絶縁層が形成された基板と、この基板上に前記絶縁層を介して設けられた熱電変換素子と、この熱電変換素子上に設けられた赤外線吸収層と、を備える赤外線センサであって、
    前記熱電変換素子は、一方の側の面として規定される加熱面及びこの加熱面の反対側の面として規定される冷却面を有し且つ前記加熱面と前記冷却面との間に生じる温度差により発電する単素子を複数個備え、
    前記単素子は、複合金属酸化物からなる焼結体セルと、この焼結体セルの加熱面及び冷却面に形成された一対の電極と、互いに隣接する焼結体セルのうちの一方の焼結体セルの加熱面側の電極と他方の焼結体セルの冷却面側の電極とを焼結体セルの側面を介して電気的に直列に接続する導電性部材と、を備え
    前記赤外線吸収層は、複数の前記焼結体セルの加熱面に亘って設けられていることを特徴とする赤外線センサ。
  2. 前記単素子は、同一の素材からなることを特徴とする請求項1記載の赤外線センサ。
  3. 前記複合金属酸化物は、アルカリ土類元素及びマンガンを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の赤外線センサ。
  4. 前記複合金属酸化物は、下記の一般式(I)で表されることを特徴とする請求項記載の赤外線センサ。
    [式(I)中、Mはイットリウム及びランタノイドの中から選ばれる少なくとも1種の元素であり、xは0〜0.05の範囲である。]
  5. 前記一般式(I)中のxが0であることを特徴とする請求項記載の赤外線センサ。
  6. 前記加熱面側の電極の面積又は前記冷却面側の電極の面積と前記導電性部材の断面積との比が50:1〜500:1であることを特徴とする請求項1からいずれか記載の赤外線センサ。
  7. 前記焼結体セルのゼーベック係数は100〜400μV/Kであることを特徴とする請求項1から6いずれか記載の赤外線センサ。
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