JP5355717B2 - 可搬式ボール盤 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工物に穴あけ等の切削加工を施すためのボール盤に係わり、特に本体を電磁石等により被加工物に固定した状態で切削加工を行う可搬式のボール盤に関する。
通常、可搬式のボール盤は、商用の交流電源を使用し、ユーザによって電源スイッチが投入されると、本体の基部に組み込まれている電磁石が通電し、本体が鉄板等の被加工物に電磁石の磁力で吸着固定される。こうして本体を被加工物に固定した状態で、ユーザが起動スイッチをオン操作すると、本体に内蔵されている駆動モータが起動して、ドリル等の切削工具を回転駆動する。そして、ユーザがたとえば手動のハンドルまたはレバー操作により切削工具を降ろして被加工物に押し付けると、切削工具が回転しながら前進して被加工物を切削(たとえば穿孔)するようになっている(たとえば、特許文献1)。
特開2007−196362
上記のように、可搬式ボール盤は、ユーザが始めに電源スイッチを入れると、電磁石が通電して本体が磁力で被加工物に吸着固定される状態になるだけであり、次に起動スイッチがオン操作されるまで駆動用のモータは起動しないようになっている。
ところが、駆動モータを制御する回路に用いられている電子部品、特に駆動モータと直列に接続されるスイッチング素子が短絡故障していると、電源スイッチを入れた瞬間に駆動モータが不意に起動してしまう。加えて、この場合、駆動モータの回転を止めるには、電源スイッチを切るほかない。
さらに、この種の可搬式ボール盤では、駆動モータの起動時に、駆動モータと切削工具との間に介在するギア等の伝動機構や工具保持部に加わる衝撃を緩和するために、スイッチング素子のスイッチング制御を通じて、駆動モータに流す負荷電流を徐々に立ち上げるソフトスタートの手法が採られる場合がある。しかし、上記のようにスイッチング素子が短絡故障しているときは、ソフトスタートは利かず、モータが最初から大きな短絡電流で始動する。これによって、伝動機構や工具保持部が強い衝撃を受けて損傷または劣化しやすくなる。
また、可搬式ボール盤の様々な機種の中には、被加工物に対する切削工具の進退移動を手動のハンドル操作に代えてモータ駆動の送り機構により電動で行えるものもある。このような機種においては、電動送り用のモータを制御する回路に用いられている電子部品、特に送りモータと直列に接続されるスイッチング素子が短絡故障していると、電源スイッチを投入した瞬間に送りモータが不所望に起動し、クラッチをONさせると、切削工具が前進移動する。これも、改善すべき課題であった。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するものであり、駆動用のモータと直列に接続される回路部品が短絡故障を来したときは、その状態を確実に検出して、モータの誤始動を確実に防止するようにした可搬式ボール盤を提供する。
本発明の第1の観点における可搬式ボール盤は、切削工具を回転駆動するための駆動モータと、前記駆動モータの動作を制御するためのモータ制御部と、前記駆動モータおよび前記モータ制御部を搭載する可搬式の本体と、前記本体を被加工物に固定するための固定部とを有し、前記モータ制御部が、電源端子に対して前記駆動モータと直列に接続されるスイッチング素子および開閉器と、前記開閉器と並列に接続される第1の抵抗(72)と、前記スイッチング素子が短絡故障を起こしているか否かを判定するために、前記スイッチング素子と並列に接続される第1の判定部(70)と、前記スイッチング素子を制御するためのスイッチング制御部と、前記開閉器を制御するための開閉制御部(52,68)とを有する。
本発明の第2の観点における可搬式ボール盤は、切削工具を回転駆動するための駆動モータを含む回転駆動部と、前記切削工具を被加工物に対して前進移動または後退移動させるための送りモータと、前記送りモータの動作を制御するためのモータ制御部と、前記回転駆動部、前記送りモータおよび前記モータ制御部を搭載する可搬式の本体と、前記本体を被加工物に固定するための固定部とを有し、前記モータ制御部が、電源端子に対して前記送りモータと直列に接続されるスイッチング素子および開閉器と、前記開閉器と並列に接続される第1の抵抗(120)と、前記スイッチング素子が短絡故障を起こしているか否かを判定するために、前記スイッチング素子と並列に接続される第1の判定部(118)と、前記スイッチング素子を制御するためのスイッチング制御部と、前記開閉器を制御するための開閉制御部(52,116)とを有する。
本発明の可搬式ボール盤においては、固定部により本体を被加工物に固定した状態の下で、スイッチング制御部によりスイッチング素子をオフ状態に保持し、開閉制御部により開閉器をオフ状態に保持することにより、第1の判定部によりスイッチング素子が短絡状態を起こしているか否かを判定することができる。さらには、開閉制御部により開閉器をオフ状態に保持し、スイッチング制御部によりスイッチング素子をオンさせることにより、開閉器が短絡状態を起こしているか否かを判定することもできる。また、開閉器と並列に第1の抵抗を接続しているので、開閉器をオフ状態に保持した状態でスイッチング素子の検査を行うことが可能であり、開閉器の損傷劣化や溶着等を抑制することができる。
本発明の好適な一態様においては、固定部は、本体に一体に組み込まれる電磁石を有し、電源スイッチが入れられると電磁石を通電させて被加工物に電磁力で吸着し、電源スイッチが切られると電磁石の通電を止めて電磁力の吸着を解除する。
別の好適な一態様においては、スイッチング素子が短絡故障を起こしているか否かを検査するために、電源スイッチが入れられて、固定部が本体を被加工物に固定した直後に、モータ制御部において、スイッチング制御部がスイッチング素子をオフ状態に保持し、開閉制御部が開閉器をオフ状態に保持し、第1の判定部が前記スイッチング素子の端子間電圧に応じた判定結果を出す。
別の好適な一態様においては、第1の判定部が、スイッチング素子と並列に接続される発光素子と、この発光素子と組み合わさってフォトカプラを構成する受光素子と、この受光素子に接続され、受光素子が非導通状態のときは第1論理値(Hレベル)の信号を発生し、受光素子が導通状態のときは第2論理値(Lレベル)の信号を発生する二値信号発生回路とを有する。さらに好適には、スイッチング素子と並列で発光素子と直列に接続される第2の抵抗(90,126)が設けられる。
別の好適な一態様においては、モータ制御部が、上記駆動モータまたは送りモータを流れる電流の電流値を測定する電流測定部と、開閉器が短絡故障を起こしているか否かを判定するための第2の判定部(52)とを有する。この場合、開閉器が短絡故障を起こしているか否かを検査するために、電源スイッチが入れられて、固定部が本体を被加工物に固定した直後に、モータ制御部において、開閉制御部が開閉器をオフ状態に保持し、スイッチング制御部がスイッチング素子を所望のデューティでスイッチング制御し、第2の判定部が電流測定部で得られた電流測定値を所定の基準値を比較し、比較結果に応じた判定結果を出す。
また、別の好適な一態様においては、所定のスイッチ操作に応じて、上記駆動モータまたは送りモータが工具保持部を回転駆動する間は、モータ制御部において、開閉制御部が開閉器をオン状態に保持し、スイッチング制御部がスイッチング素子を所望のデューティでスイッチング制御する。
本発明の可搬式ボール盤によれば、上記のような構成および作用により、駆動用のモータと直列に接続される回路部品が短絡故障を来したときは、その状態を確実に検出して、モータの誤始動を確実に防止し、安全性および信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態における可搬式ボール機構の外観を示す側面図である。 上記実施形態における可搬式ボール機構の電気系の構成を示すブロック図である。 トライアック検査判定部の一構成例を示す回路図である。 トライアック検査判定部の別の構成例を示すブロック図である。 上記実施形態の可搬式ボール盤における全体動作の手順を示すフローチャート図である。 上記実施形態におけるモータ制御回路点検の詳細な手順を示す。 別の実施形態における可搬式ボール機構の電気系の構成を示すブロック図である。 上記別の実施形態におけるモータ制御回路点検の詳細な手順を示すフローチャート図である。 上記別の実施形態におけるモータ制御回路点検の詳細な手順を示すフローチャート図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態における可搬式ボール盤の外観を示す。この可搬式ボール盤は、所要の機械部品および電機・電子部品をそれぞれユニット内の適所に搭載または取付している本体10を有している。
この本体10は、被加工物Wの上に載置される立方体形状のベース部12と、このベース部12の前部の上にボルト等で固定され、縦方向に延びる筒形のケーシング16と、この縦筒形ケーシング16の背後にギアボックス18を介して一体に取り付けられ、ベース部12の上方で横方向に延びる筒形のケーシング20とを有している。
ベース部12は、本体10を被加工物Wに電磁力で脱着可能に固定するための電磁石22で構成されている。横筒形のケーシング20には後述する駆動モータ42(図2)が収容される。ギアボックス18の中には、駆動モータ42の出力軸と駆動結合する歯車列(図示せず)が収容されている。ベース部12の上には、このボール盤に搭載される回路基板を収容する回路ボックス26が取り付けられている。縦筒形ケーシング16には、切削工具としてたとえば環状切削刃Cを着脱可能に保持する回転可能な保持部またはアーバー(図示せず)と、このアーバーを被加工物Wに対して上下に前進または後退移動させるための手動式の送り機構(図示せず)等が収容されている。
この実施形態では、駆動モータ42、上記歯車列、上記アーバーおよび後述する駆動モータ制御回路44(図2)によって、環状切削刃Cを回転駆動するための回転駆動部が構成されている。
本体10の上部には、横筒形ケーシング20の後部と縦筒形ケーシング16の背部との間に架かる把手28が取り付けられている。この把手28は中空になっており、その後端部には電気ケーブル(図示せず)を通すためのシース30が取り付けられ、前端部には各種操作ボタン(スイッチ)や表示器等を含む操作盤32が設けられている。また、縦筒形ケーシング16の一側面には、上記手動式送り機構を駆動するための操作レバーまたはハンドル34が取り付けられている。
図2に、このボール盤における電気系の回路構成をブロック図で示す。このボール盤は、電源にたとえば商用の単相交流電源36を使用する。交流電源36と電源端子38L,38Mとの間に、たとえば押しボタン式の手動の電源スイッチ40が電気的に挿入されている。この電源スイッチ40が入ると(スイッチオンになると)、電気系の各部が動作状態または動作可能状態となる。この電源スイッチ40が切られると(スイッチオフになると)、電気系の全ての回路が動作停止または休止状態となる。
駆動モータ42は、たとえば交流整流子電動機からなり、電源端子38L,38Mに電気的に接続される。電源端子38L,38Mには、駆動モータ42の動作を制御するための駆動モータ制御回路44、直流の内部電源電圧を生成するための直流電源回路46および電磁石22等も接続されている。
電磁石22は、全波整流回路48および断線検出回路50を介して電源端子38L,38Mに接続される。全波整流回路48は、商用交流を全波整流して、直流の電流を電磁石22に供給する。断線検出回路50は、電源スイッチ40が入っている時に、電磁石22における通電の有無を検査し、電磁石22が通電していなければ、電磁石22のコイルが断線していると判定して、主制御部52に警報信号を与えるようになっている。
直流電源回路46は、たとえばシリーズレギュレータまたは三端子レギュレータからなり、降圧トランス54を介して入力した商用の交流電圧を直流の電圧に変換して、定格値の異なる複数の直流電源電圧V,Vcc,Vdd・・を各部に給電する。
降圧トランス54の二次側に接続されるゼロクロス検出回路56は、商用交流サイクルのゼロクロス点を検出し、後述するトライアック58の各サイクルのスイッチング制御に必要な商用周波数のタイミングパルスを主制御部52に与える。
駆動モータ制御回路44は、主制御部52と、電源端子38L,38Mに対して駆動モータ42と直列に接続される半導体のスイッチング素子であるトライアック(スイッチング素子)58および機械式リレー(開閉器)60と、これらトライアック58およびリレー60に関係する周辺回路62と、駆動モータ42を流れる電流を測定するための電流測定部64等を含んでいる。
主制御部52は、マイクロコンピュータからなり、内蔵の記憶装置(ROM)に格納されているソフトウェア(プログラム)にしたがって、駆動モータ制御回路44内の各部を制御するだけでなく、このボール盤における全ての機能、動作およびシーケンスに関して個別的または統括的な制御を行う。
周辺回路62には、主制御部52からの制御信号にしたがってトライアック58をスイッチング制御するトライアック制御回路66、主制御部52からの制御信号にしたがってリレー60を制御するリレー制御回路68、後述するトライアック検査で判定結果を出すトライアック検査判定部70、リレー60と並列に接続されるバイパス抵抗72等が含まれる。
電流測定部64は、駆動モータ24に電流を流す導体たとえばケーブルに装着されるカレントトランスからなる電流検出部74と、この電流検出部74の出力信号を所定の増幅率で増幅する増幅回路76と、この増幅回路76の出力信号に基づいて駆動モータ42を流れる電流(モータ電流)の電流測定値を演算する電流測定回路78とで構成されている。電流測定回路78は、A/D変換器およびディジタル演算回路を有している。なお、この電流測定回路(A/D変換器およびディジタル演算回路)78は主制御部52の中に組み込まれてもよい。
主制御部52には、駆動モータ42を起動(つまり環状切削刃Cの回転駆動を始動)させるための起動スイッチ80、駆動モータ42を停止(つまり環状切削刃Cの回転駆動を停止)させるための停止スイッチ82、各種のアラームや動作状態等を表示する表示器84等も接続される。
起動スイッチ80および停止スイッチ82はたとえば押しボタン式の手動スイッチからなり、表示器84はたとえばLEDランプからなる。これらのスイッチ80,82および表示器84は、電源スイッチ40と一緒に操作盤32(図1)に設けられる。
図3に、トライアック検査判定部70の好適な一構成例を示す。この構成例では、フォトカプラ86を使用し、フォトカプラ86の発光素子88とバイパス抵抗90とからなる直列回路をトライアック58と並列に接続している。
発光素子88は、互いに逆向きの極性で並列に接続された一対の発光ダイオード88a,88bで構成されている。フォトカプラ86の受光素子92は、たとえばフォトトランジスタからなり、そのエミッタ端子はグランド電位Vssの端子に接続され、コレクタ端子は抵抗94を介して直流の電源電圧Vccの端子に接続されるとともに、出力端子として主制御部52の入力ポートにも接続されている。
かかる構成例においては、フォトカプラ86の出力信号SAは、トライアック58の端子(T−T)間電圧に依存する。すなわち、トライアック58の端子(T−T)間電圧が所定のしきい値VTHよりも高いときは、バイパス抵抗90および発光素子88(極性に応じて発光ダイオード88a,88bのいずれか一方)に電流が一定値以上の大きさで流れ、発光素子88が発光し、フォトトランジスタ92が導通して、出力信号SAがグランド電位Vssに略等しいLレベルになる。しかし、トライアック58の端子(T−T)間電圧が上記しきい値VTHよりも低いときは、バイパス抵抗90および発光素子88には電流が殆ど流れず、発光素子88が発光しないため、フォトトランジスタ92は非導通状態となり、出力信号SAが電源電圧Vccに略等しいHレベルになる。
このトライアック検査判定部70は、上記のようにフォトカプラ86を使用しているので、モータ電流の流れる駆動回路系と主制御部86側の制御系とを電気的に絶縁分離しており、制御系の安全性には有利な構成となっている。
トライアック検査判定部70の別の構成例として、図4に示すように、トライアック58と並列にバイパス抵抗90だけを接続し、バイパス抵抗90の端子間電圧を判定回路96で所定の基準値と比較し、比較結果に応じて2値の判定結果(出力信号SA)を出すことも可能である。ただし、この構成例においては、モータ駆動回路と制御回路とを電気的に分離するのに必要なアイソレーション回路の部品点数が多くなり、コスト高になる。
図5に、この可搬式ボール盤における全体動作の手順を示す。
ユーザは、本体10の把手28を掴んでこの可搬式ボール盤を任意の場所へ運ぶことが可能であり、被加工物W上の所望の位置に載置してから、電源スイッチ40を入れる。
電源スイッチ40が入ると(ステップA)、交流電源36からの交流電力が電源端子38L,38Mを介して駆動モータ制御回路44に給電されるだけでなく、電磁石22にも給電される。駆動モータ制御回路44においては、主制御部52が制御プログラムを立ち上げて制御動作を開始し、最初にモータ制御回路内の点検を行う(ステップA)。このモータ制御回路点検処理の結果、後述するように点検対象の電気部品に不良があるときは、電源スイッチ40が切られるまでその旨の警報表示(NG表示)を出し続ける(ステップA→A→A)。モータ制御回路点検処理(ステップA)は、本発明の特徴とする機能であり、後に詳しく説明する。
さらに、主制御部52は、電磁石22が正常に通電しているかどうか、つまり本体10が電磁石22の磁力で被加工物Wにしっかり固定されているかどうかの確認情報を断線検出回路50より受け取り、電磁石22が通電していないときは表示器84を通じて所定の警報を出す。
通常は、電源スイッチ40を入れた後、ユーザは手動で起動スイッチ80をオン操作する。起動スイッチ80がオンすると(ステップA)、これに応動して駆動モータ42を起動させる(ステップA)。主制御部52は、駆動モータ42を回転動作させるために、リレー60をオン状態に保持し、トライアック制御回路70を通じてトライアック58をスイッチング制御する。
好適には、駆動モータ42を起動させる際にソフトスタートがかけられる。すなわち、駆動モータ42にモータ電流を流すデューティが最小値から最大値に向かって次第に増大するように、商用電源電圧の各半サイクルに同期してトライアック58のゲートGに印加するトリガ信号の位相を線形的に変化させる。これによって、駆動モータ42は静止状態からスムースに回転速度を設定値まで上昇させるので、歯車等の伝動機構やアーバーに与える起動時の衝撃を抑制することができる。
ユーザは、起動スイッチ80をオンにした後に、ハンドル34を正方向(図1では反時計回り)に回動操作して、環状切削刃Cを降下させて被加工物Wに押し付ける。そうすると、環状切削刃Cが回転しながら被加工物Wの中に前進し、その反作用で駆動モータ42のトルクが上昇し、モータ電流つまり負荷電流が増大する。
主制御部52は、切削加工中に電流測定部64を通じて負荷電流をモニタリングする(ステップA10)。このモニタリングでは、負荷電流の測定値を所定の基準値と比較して、その比較結果から負荷電流が過大になっているか否か(つまり過負荷になっているか否か)を判断する。過負荷状態になっているときは、表示器84を通じて所定の警報表示を行うか、あるいは駆動モータ42の強制的に停止するなどの安全措置を取るようになっている。
上記のようなハンドル34の回動操作によって環状切削刃Cが被加工物Wに深く食い込み、または貫通して、所期の切削加工が完了すると、ユーザは、ハンドル34を逆方向(図1の時計回り)に回動操作し、環状切削刃Cを上昇(復動)させ、しかる後に停止スイッチ82のボタンを押す。
停止スイッチ82が操作されると(ステップA)、これに応動して駆動モータ42を停止させる(ステップA11)。主制御部52は、駆動モータ42の回転動作を終了するために、トライアック58に対するスイッチング制御を停止し、リレー60をオフ状態に切り換える。
通常、ユーザは、駆動モータ42の回転を止めた後、いったん電源スイッチ40を切る(ステップA)。これによって、モータ制御回路44の各部が全てオフ状態になると同時に、電磁石22の通電も止まって、本体10は磁力の吸着固定状態から解放され、被加工物Wから分離可能となる。
図6に、この実施形態における上記モータ制御回路の点検動作(ステップS)の詳細な手順を示す。
上記のように、この点検動作(ステップS)は、電源スイッチ76が入った直後に実行される。先ず、主制御部52は、この点検動作および後続の装置動作(ステップA〜A11)に必要な初期化を行う(ステップS11)。
次に、主制御部52は、リレー60のオフ状態およびトライアック58のオフ状態を確認したうえで(ステップS12)、トライアック検査判定部70の出力信号SAを取り込んで、トライアック58が短絡故障しているか否かを判断する。
すなわち、この点検時には、トライアック58にトリガ信号を一切与えないので、トライアック58が短絡故障していなければ、交流電源36からの交流電流は、駆動モータ42、トライアック検査判定部70(バイパス抵抗90および発光ダイオード88a/88b)、バイパス抵抗72を含む閉回路を流れ、トライアック58には全く流れない。このときの電流値は、交流電源36の電源電圧、駆動モータ42の巻線インピーダンス、バイアス抵抗90,72の抵抗値によって規定され、発光ダイオード88a/88bが十分な光強度で発光するように設定されている。このため、トライアック検査判定部70において、フォトトランジスタ92が導通して、出力信号SAがLレベルになる。したがって、主制御部52は、取り込んだトライアック検査判定部70の出力信号SAがLレベルであれば、トライアック58は短絡故障しておらず正常であるとみなす(ステップS13)。
なお、このとき、バイパス抵抗72の抵抗値が大きいため(たとえば100Kオーム)、駆動モータ42、トライアック検査判定部70、バイパス抵抗72等に流れる電流の値は小さく、駆動モータ42を起動させるほどではない。
しかし、トライアック58が短絡故障していれば、トライアック58にトリガ信号を一切与えなくても、トライアック58は交流電源36からの交流電流を短絡状態で通すので、トライアック検査判定部70には電流が流れず、このときは出力信号SAがHレベルのままでいる。したがって、主制御部52は、取り込んだトライアック検査判定部70の出力信号SAがHレベルであれば、トライアック58は短絡故障しているとみなす(ステップS13)。この場合は、リレー60のオフ状態およびトライアック58のオフ状態を確認したうえで(ステップS14)、トライアック不良(NG)の判定出力を行い(ステップS15)、今回のモータ制御回路の点検動作を終了する。
なお、このときも、バイパス抵抗72の抵抗値が大きいため(たとえば100Kオーム)、駆動モータ42、トライアック検査判定部70、バイパス抵抗72等を含む閉回路に流れる電流の値は小さく、駆動モータ42を起動させるほどではない。
上記のトライアック検査でトライアック58は正常であるとの判定を行った場合は、次にリレー60の検査を行う。このリレー検査において、主制御部52は、リレー制御回路68を通じてリレー60をオフ状態に保持したまま、トライアック制御回路66を通じてトライアック58をオンさせる(ステップS16)。このトライアック92のオン動作では、たとえばトライアック58を所望のデューティ(たとえば100%)で一定時間(たとえば0.1秒間)だけスイッチング制御する。
リレー60が短絡故障していなければ、そのようなトライアック58のオン動作中に、交流電源36からの電流は駆動モータ42、トライアック58、バイアス抵抗72を含む閉回路を流れる。バイアス抵抗72の抵抗値を相当高い値(たとえば100kΩ以上)に選ぶことにより、このときの電流値を相当低い値(数ミリアンペア以下)にすることができる。このとき、トライアック58をオンしている時間が短く、また、バイパス抵抗72の抵抗値が大きいため、駆動モータ42、トライアック検査判定部70、バイパス抵抗72等含む閉回路に流れる電流の値は小さく、駆動モータ42を起動させるほどではない。
しかし、リレー60が溶着等によって短絡故障を起こしている場合は、トライアック58のオン動作中に、交流電源36からの電流がバイアス抵抗72を通らずに駆動モータ42、トライアック58、短絡状態のリレー回路60を含む閉回路を流れるため、相当大きな電流値(たとえば数アンペア以上)になる。このとき、トライアック58をオンしている時間が短いため、駆動モータ42はほとんど回転しない。
主制御部52は、電流測定部64を通じて、トライアック58のオン動作中に駆動モータ42を流れる電流の測定値Iを読み込み(ステップS17)、この電流測定値Iを所定の基準値Isと比較する(ステップS18)。
そして、比較結果として、I>Isのときは、リレー60が短絡故障しているとみなし、リレー60のオフ状態およびトライアック58のオフ状態を確認したうえで(ステップS19)、リレー不良(NG)の判定出力を行い(ステップS20)、今回のモータ制御回路の点検動作を終了する。
また、比較結果として、I<Isのときは、リレー60が短絡故障しておらず正常であるとみなし、リレー60のオフ状態およびトライアック58のオフ状態を確認したうえで(ステップS21)、このモータ制御回路の点検動作を終了する。
上記のように、この実施形態では、電源スイッチ40が入った直後に、交流モータからなる駆動モータ42の回転動作を制御するためのスイッチング素子であるトライアック58およびこのトライアック58と直列に接続される開閉器であるリレー60が短絡故障を起こしているか否かを検査し、短絡故障を起こしているときはその旨の警報(NG判定)を出力し(ステップS15,S20)、ユーザに作業の中止つまり電源スイッチ40のオフ操作(ステップA)を促すようにしている。このように、駆動モータ制御回路44のトライアック58またはリレー60が短絡故障を起こしているときは、駆動モータ42を起動させずに、警報表示を出し続けて、この可搬式ボール盤の安全性および信頼性を向上させることができる。
また、トライアック58の検査で用いられるトライアック検査判定部70は、フォトカプラ86によって、モータ駆動回路系と主制御部52側の制御回路系とを電気的に絶縁できるので、制御回路系の安全性を図ることができる。
また、トライアック58と並列でトライアック検査判定部70の発光素子88と直列に抵抗90を接続しているので、トライアック58がオフ状態でリレー60がオン状態または短絡状態のときに発光素子88に過大な電流が流れる危険性を回避することができる。
さらに、リレー60と並列に接続されているバイパス抵抗72の機能も重要である。このバイパス抵抗72を備えていない場合は、トライアック58の検査の際にリレー60をオン状態にしなくてはならない。しかし、このトライアック58が短絡故障している場合は、その検査で非常に大きな電流がモータ駆動回路を流れる。リレー60をオフにすることで、この大電流を遮断することができるが、リレー60の負担が大きく、リレー接点が損傷または溶着しやすくなる。この実施形態では、バイパス抵抗72を備えているので、上記のようにリレー60をオフ状態に保持した状態でトライアック58の検査を行うことができる。したがって、リレー60の負担が軽減され、リレー接点の損傷劣化や溶着を抑制することができる。
さらに、バイパス抵抗72を備えていることで、リレー検査の判定精度を一層高めることができる。すなわち、バイパス抵抗72を備えていない場合は、リレー60の検査において電流測定部64より得られる電流測定値Iが零であったとしても、駆動モータ42の巻線が断線している可能性まで考慮すると、必ずしもリレー60が短絡故障していないと速断することはできない。
その点、この実施形態によれば、リレー検査において、電流測定部64より得られる電流測定値Iが基準値Iより低い場合は、さらにIが零であるか否かを比較判定することによって、駆動モータ42の巻線が断線しているのか、それともリレー60が短絡故障を起こしているのかを判別することが可能である。
上記した実施形態では、駆動モータ42の動作を制御するための駆動モータ制御回路44で使用されるトライアック(スイッチング素子)58またはリレー(開閉器)60が短絡故障を起こしたときにその不良状態を確実に検出して、駆動モータ42の誤始動を確実に防止または回避するようにした。
ところで、可搬式ボール盤においては、被加工物に対する切削工具の進退移動を手動のハンドル操作に代えてモータ駆動の送り機構により電動で行うこともある。そのような電動式の送り機構において送りモータの動作を制御するためのモータ制御回路に対しても、本発明は適用可能である。
図7に、この実施形態の可搬式ボール盤が電動式の送り機構を備える場合の電気系統の構成を示す。図中、上記した実施形態におけるものと同様の構成または機能を有する部分には同一の参照符号を付しており、特に駆動モータ42に関連する部分は簡略的なブロックで示している。
電動式の送り機構を備える場合は、図7に示すように、送りモータ100、自動送りスイッチ102、送りモータ100の動作を制御するための送りモータ制御回路104が設けられる。
ここで、送りモータ100は、たとえば直流電動機からなり、機械的には、縦筒形ケーシング16内の送り機構(図示せず)にギア機構(図示せず)を介して駆動接続され、電気的には、直流電源電圧Vddの電源端子を介して直流電源回路46より給電される。
送りモータ制御回路104は、主制御部52と、電源電圧端子Vdd,Vssの間で送りモータ100と直列に接続される半導体のスイッチング素子であるトランジスタ(スイッチング素子)106および機械式リレー(開閉器)108と、これらトランジスタ106およびリレー108に関係する周辺回路110と、送りモータ100を流れる電流を測定するための電流測定部112等を含んでいる。
周辺回路110には、主制御部52からの制御信号にしたがってトランジスタ106をスイッチング制御するトランジスタ制御回路114、主制御部52からの制御信号にしたがってリレー108を制御するリレー制御回路116、後述するトランジスタ検査で判定結果を出すトランジスタ検査判定部118、リレー108と並列に接続されるバイパス抵抗120が含まれる。
トランジスタ検査判定部118は、好適には、フォトカプラ122を使用し、フォトカプラ122の発光素子たとえば発光ダイオード124とバイパス抵抗126とからなる直列回路をトランジスタ110と並列に接続している。フォトカプラ122の受光素子たとえばフォトトランジスタ128のエミッタ端子はグランド電位Vssの端子に接続され、コレクタ端子は抵抗130を介して直流の電源電圧Vccの端子に接続されるとともに、出力端子として主制御部52の入力ポートにも接続されている。
電流測定部112は、駆動モータ42側に備えられる電流測定部64と同様の構成でよく、電流検出部132、増幅回路134、電流測定回路136を有している。
全体動作(図5)において、起動スイッチ80をオンさせると(ステップA)、駆動モータ42が起動するだけでなく、送りモータ100も回転動作を開始する。その後、ハンドル操作によりクラッチ(図示せず)が入ることで、送り機構がクラッチを介して送りモータ100に連結され、切削工具Cが送りモータ100の駆動で下降するようになっている。そして、被加工物Wに穴が開けられると、駆動モータ42の負荷電流の電流値を主制御部52が電流測定部64を通じて読み取ることにより、穴開けの完了を検知または認識して、送りモータ100を逆転させ、切削工具Cを上昇(復動)させる。この時、駆動モータ42は回転状態を継続している。そして、切削工具Cが原位置まで戻ると、縦筒形ケーシング16内で所定のスライド板(図示せず)が所定のリミットスイッチ(図示せず)を押すことにより、駆動モータ42および送りモータ100の全てが停止し、電源スイッチ40のOFF待ちになる。ユーザが電源スイッチ40を切ると(ステップA)、主制御部52が駆動モータ制御回路44および送りモータ制御回路104の各部を全てオフ状態とし、電磁石22の通電も止まって、本体10は磁力の吸着固定状態から解放され、被加工物Wから分離可能となる。
図8Aおよび図8Bに、この実施形態における駆動モータ制御回路44および送りモータ制御回路104の点検動作(ステップA)の詳細な手順を示す。
この点検動作は、電源スイッチ40が入った直後に実行される。先ず、主制御部52は、この点検動作および後続の装置動作(ステップA〜A11)に必要な初期化を行う(ステップS21)。
次に、主制御部86は、駆動モータ42側の第1リレー60のオフ状態およびトライアック58のオフ状態ならびに送りモータ100側の第2リレー108のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS22)、最初に上記実施の形態と同様に、トライアック検査判定部70を介してトライアック58の検査を行う(ステップS23)。
このトライアック検査の結果、トライアック58は短絡故障していると判定した場合は、上記第1および第2リレー60,108のオフ状態、トライアック58のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS24)、トライアック不良(NG)の判定出力を行い(ステップS25)、この段階で今回のモータ制御回路の点検動作を終了する。
トライアック検査でトライアック58は正常であるとの判定を行った場合は、次に第1リレー60の検査を行う。この第1リレー検査において、主制御部52は、第1および第2リレー60,108およびトランジスタ106をオフ状態に保持したまま、トライアック制御回路66を通じてトライアック58を所望のデューティ(たとえば100%)で一定時間(たとえば0.1秒間)だけオンさせ(ステップS26)、電流測定部64より駆動モータ42を流れる電流の測定値Im1を読み込み、電流測定値Im1を基準値Is1と比較して、この比較結果を基に第1リレー60が短絡故障しているか否かを判定する(ステップS28)。
そして、第1リレー60が短絡故障していると判定したときは、上記第1および第2リレー60,108のオフ状態、トライアック58のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS29)、第1リレー不良(NG)の判定出力を行い(ステップS30)、この段階でモータ制御回路の点検動作を終了する。なお、第1リレー60が短絡故障しているとき、上記実施の形態と同様に、トライアック58をオンしている時間が短いため、駆動モータ42はほとんど回転しない。
第1リレー60が短絡故障しておらず正常であると判定した場合は、上記第1および第2リレー60,108のオフ状態、トライアック58のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS31)、送りモータ100側でトランジスタ106の検査を行う(ステップS32)。このトランジスタ検査は、トランジスタ検査判定部118を通じて行われ、トランジスタ検査判定部118の出力信号SBがLレベルになったときは正常(短絡故障なし)、Hレベルのままであれば不良(短絡故障)と判定する。
トランジスタ106が不良(短絡故障)であると判定した場合は、上記第1および第2リレー60,108のオフ状態、トライアック58のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS33)、トランジスタ不良(NG)の判定出力を行い(ステップS34)、この段階で今回のモータ制御回路の点検動作を終了する。
上記のトランジスタ検査でトランジスタ106は正常であるとの判定を行った場合は、次に第2リレー108の検査を行う。この第2リレー検査において、主制御部52は、第1および第2リレー60,108およびトライアック58をオフ状態に保持したまま、トランジスタ制御回路114を通じてトランジスタ106を所望のデューティ(たとえば100%)で一定時間(たとえば0.1秒間)だけオンさせ(ステップS35)、電流測定部112より送りモータ100を流れる電流の測定値Im2を読み込み(ステップS36)、電流測定値Im2を基準値Is2と比較して。この比較結果を基に第2リレー108が短絡故障しているか否かを判定する(ステップS37)。
そして、第2リレー108が短絡故障していると判定したときは、上記第1および第2リレー60,108のオフ状態、トライアック58のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS38)、第2リレー不良(NG)の判定出力を行い(ステップS39)、この段階でモータ制御回路の点検動作を終了する。なお、第2リレー108が短絡故障しているとき、上記実施の形態と同様に、トランジスタ106をオンしている時間が短いため、送りモータ100はほとんど回転しない。
第2リレー108が短絡故障しておらず正常であると判定した場合は、上記第1および第2リレー60,108のオフ状態、トライアック58のオフ状態およびトランジスタ106のオフ状態を確認したうえで(ステップS40)、今回のモータ制御回路の点検動作を終了する。
上記のように、この実施形態では、電源スイッチ40が入った直後に、駆動モータ42の回転動作を制御するためのスイッチング素子であるトライアック58およびこのトライアック58と直列に接続される開閉器である第1リレー60が短絡故障を起こしているか否か、さらには送りモータ100の回転動作を制御するためのスイッチング素子であるトランジスタ106およびこのトランジスタ106と直列に接続される開閉器である第2リレー108が短絡故障を起こしているか否かを検査し、その中のいずれかが短絡故障を起こしているときはその旨のNG判定および警報表示を行って(ステップS25,S30,S34,S39,A)、ユーザに作業の中止つまり電源スイッチ40のオフ操作(ステップA)を促すようにしている。
これにより、駆動モータ制御回路44のトライアック58または第1リレー60が短絡故障を起こしているときに、駆動モータ42を起動させずに所定の警報表示を出し続けて、この可搬式ボール盤の安全性および信頼性を向上させるだけでなく、送りモータ制御回路104のトランジスタ106または第2リレー108が短絡故障を起こしているときに、送りモータ100を起動させずに所定の警報表示を出し続けて、この可搬式ボール盤の安全性および信頼性を向上させることができる。
なお、起動スイッチ80がオン操作された後に、送りスイッチ102がオン操作されると、これに応答してクラッチを介することなく送りモータ100を送り機構に作動結合する構成も可能である。その場合も、送りモータ制御回路104のトランジスタ106または第2リレー108が短絡故障を起こしているときは、モータ制御回路点検処理(ステップA)の直後に所定のNG表示を行うことにより(ステップA)、この可搬式ボール盤の安全性および信頼性を向上させることができる。
また、送りモータ制御回路104においては、トランジスタ検査判定部118より上記トライアック検査判定部70と同様の作用効果が得られ、バイパス抵抗120より上記バイパス抵抗72と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものでは決してなく、その技術思想の範囲内で他の実施形態または種種の変形が可能である。たとえば、工具保持部を回転駆動するための回転駆動部に、直流モータからなる駆動モータおよび上記送りモータ制御回路104と同様の構成を有する直流用モータ制御回路を用いることも可能である。あるいは、工具保持部を進退移動させるための自動送り駆動部に、交流モータからなる送りモータおよび上記駆動モータ制御回路44と同様の構成を有する交流用モータ制御回路を用いることも可能である。伝動機構や工具保持部等においても種種の構成または形態が可能である。

Claims (16)

  1. 切削工具を回転駆動するための駆動モータと、
    前記駆動モータの動作を制御するためのモータ制御部と、
    前記駆動モータ及び前記モータ制御部を搭載する可搬式の本体と、
    前記本体を被加工物に固定するための固定部と
    を有し、
    前記モータ制御部が、
    電源端子に対して前記駆動モータと直列に接続されるスイッチング素子および開閉器と、
    前記開閉器と並列に接続される第1の抵抗と、
    前記スイッチング素子が短絡故障を起こしているか否かを判定するために、前記スイッチング素子と並列に接続される第1の判定部と、
    前記スイッチング素子を制御するためのスイッチング制御部と、
    前記開閉器を制御するための開閉制御部と
    を有する、可搬式ボール盤。
  2. 前記モータ制御部が、
    前記駆動モータを流れる電流の電流値を測定する電流測定部と、
    前記開閉器が短絡故障を起こしているか否かを判定するための第2の判定部と
    を有する、請求項1に記載の可搬式ボール盤。
  3. 前記開閉器が短絡故障を起こしているか否かを検査するために、電源スイッチが入れられて、前記固定部が前記本体を前記被加工物に固定した直後に、前記モータ制御部において、
    前記開閉制御部が、前記開閉器をオフ状態に保持し、
    前記スイッチング制御部が、前記スイッチング素子を所望のデューティでスイッチング制御し、
    前記第2の判定部が、前記電流測定部で得られた電流測定値を所定の基準値を比較し、比較結果に応じた判定結果を出す、
    請求項2に記載の可搬式ボール盤。
  4. 所定のスイッチ操作に応じて、前記駆動モータが正規に回転動作する間は、前記モータ制御部において、
    前記開閉制御部が、前記開閉器をオン状態に保持し、
    前記スイッチング制御部が、前記スイッチング素子を所望のデューティでスイッチング制御する、
    請求項1に記載の可搬式ボール盤。
  5. 前記駆動モータは交流モータであり、前記電源端子は交流電源に接続され、前記スイッチング素子はトライアックである、請求項1に記載の可搬式ボール盤。
  6. 前記駆動モータは直流モータであり、前記電源端子は直流電源に接続され、前記スイッチング素子はトランジスタである、請求項1に記載の可搬式ボール盤。
  7. 切削工具を回転駆動するための駆動モータを含む回転駆動部と、
    前記切削工具を被加工物に対して前進移動または後退移動させるための送りモータと、
    前記送りモータの動作を制御するためのモータ制御部と、
    前記回転駆動部、前記送りモータおよび前記モータ制御部を搭載する可搬式の本体と、
    前記本体を被加工物に固定するための固定部と
    を有し、
    前記モータ制御部が、
    電源端子に対して前記送りモータと直列に接続されるスイッチング素子および開閉器と、
    前記開閉器と並列に接続される第1の抵抗と、
    前記スイッチング素子が短絡故障を起こしているか否かを判定するために、前記スイッチング素子と並列に接続される第1の判定部と、
    前記スイッチング素子を制御するためのスイッチング制御部と、
    前記開閉器を制御するための開閉制御部と
    を有する、可搬式ボール盤。
  8. 前記モータ制御部が、
    前記送りモータを流れる電流の電流値を測定する電流測定部と、
    前記開閉器が短絡故障を起こしているか否かを判定するための第2の判定部と
    を有する、請求項7に記載の可搬式ボール盤。
  9. 前記開閉器が短絡故障を起こしているか否かを検査するために、電源スイッチが入れられて、前記固定部が前記本体を前記被加工物に固定した直後に、前記モータ制御部において、
    前記開閉制御部が、前記開閉器をオフ状態に保持し、
    前記スイッチング制御部が、前記スイッチング素子を所望のデューティでスイッチング制御し、
    前記第2の判定部が、前記電流測定部で得られた電流測定値を所定の基準値を比較し、比較結果に応じた判定結果を出す、
    請求項8に記載の可搬式ボール盤。
  10. 所定のスイッチ操作に応じて、前記送りモータが正規に回転動作する間は、前記モータ制御部において、
    前記開閉制御部が、前記開閉器をオン状態に保持し、
    前記スイッチング制御部が、前記スイッチング素子を所望のデューティでスイッチング制御する、
    請求項7に記載の可搬式ボール盤。
  11. 前記送りモータは交流モータであり、前記電源端子は交流電源に接続され、前記スイッチング素子はトライアックである、請求項7に記載の可搬式ボール盤。
  12. 前記送りモータは直流モータであり、前記電源端子は直流電源に接続され、前記スイッチング素子はトランジスタである、請求項7に記載の可搬式ボール盤。
  13. 前記スイッチング素子が短絡故障を起こしているか否かを検査するために、電源スイッチが入れられて、前記固定部が前記本体を前記被加工物に固定した直後に、前記モータ制御部において、
    前記スイッチング制御部が、前記スイッチング素子をオフ状態に保持し、
    前記開閉制御部が、前記開閉器をオフ状態に保持し、
    前記第1の判定部が、前記スイッチング素子の端子間電圧の大きさに応じた判定結果を出す、
    請求項1または請求項7に記載の可搬式ボール盤。
  14. 前記第1の判定部が、
    前記スイッチング素子と並列に接続される発光素子と、
    前記発光素子と組合わさってフォトカプラを構成する受光素子と、
    前記受光素子に接続され、前記受光素子が非導通状態のときは第1論理値の信号を発生し、前記受光素子が導通状態のときは第2論理値の信号を発生する二値信号発生回路と
    を有する、請求項13に記載の可搬式ボール盤。
  15. 前記スイッチング素子と並列で前記発光素子と直列に接続される第2の抵抗を有する、請求項14に記載の可搬式ボール盤。
  16. 前記固定部は、前記本体に一体に組み込まれる電磁石を有し、電源スイッチが入れられると前記電磁石を通電させて前記被加工物に電磁力で吸着し、電源スイッチが切られると前記電磁石の通電を止めて電磁力の吸着を解除する、請求項1または請求項7に記載の可搬式ボール盤。
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