JP5353882B2 - 中継装置およびネットワークシステム及び経路切替方法並びにプログラム - Google Patents

中継装置およびネットワークシステム及び経路切替方法並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ネットワークシステムにおける経路切替え技術に関する。
Intetnet Protocolを用いてネットワーク(以下IPネットワークという)の経路制御プロトコルとして、IGP(Interior Gateway Protocol)が知られている。IGPは、大きく分けて2つの種類に分類され、それぞれのアルゴリズムが異なる。1つは、ディスタンスベクター型と呼ばれ、その代表的なプロトコルにRIP(Routing Information Protocol)がある。ディスタンスベクター型のアルゴリズムでは、送信元と宛先のルータホップつまり通過しなければならないルータの数が一番小さい経路が選択される。もう1つは、リンクステート型であり、そのプロトコルにはOSPF(Open Shortest Path First routing)がある。リンクステート型プロトコルでは、ネットワークシステム内のトポロジー情報を全てのルータで共有することができる。トポロジー情報は、システム内にどのようなルータが存在し、それぞれがどのようなリンクで接続されているかという情報である。また、ルータは、中継装置、ゲートウェイ装置、ノードなど様々な呼び方がある。
リンクステート型プロトコルでは、各ルータは、トポロジー情報から生成される有向グラフを用い、他の各ルータに対して最小コストを達成するパスから最短パスツリーを作成し、目的宛先までの最短パスを計算し、各宛先毎の次転送先ルータを確定する。最短パスツリーを作成するためのアルゴリズムには、Dijkstraアルゴリズムが知られている。以上の一連の最短パス選択決定動作は、リンクステート型プロトコルにおける「経路計算」と呼ばれる。
通常、IPネットワークにおいて、故障時に経路を切り替えて通信サービスを継続させるために、予めルータやリンクを冗長に構成することが行われる。このように構成されたシステムにおいて、ルータまたはリンクに故障が生じ、トポロジー情報が変化すると、この故障を検知したルータは経路の再計算を行うと共に、他のルータに故障の通知を行う。通知を受けた各ルータは、故障したリンクやルータを取り除いたうえで経路の再計算を行う。こうすることによって、故障したリンクやルータを通らないパスが形成され、通信サービスが継続される。なお、リンクは、ルータと接続されたネットワークを意味し、リンクの故障は、ネットワークそのものの故障と、ルータにおいて該ネットワークと接続するインターフェースの故障を含む。
また、リンクや他のルータの故障を想定して予め代替経路を計算して保持し、故障が生じたときに、保持された代替経路を用いることにより高速経路切替えを図る技術も考えられている(特許文献1)。
ここで、図25を参照して経路の切替えを具体的に説明する。
図25は、IPネットワークシステムの構成例を示す。このシステム10は、複数(図示の例では6つ)のルータ11〜16と複数(図示の例では6つ)のネットワーク21〜26を有する。ネットワーク21〜26は、それぞれ「192.168.1.0/24」、「192.168.2.0/24」、「192.168.3.0/24」、「192.168.4.0/24」、「192.168.5.0/24」、「192.168.6.0/24」である。各ルータは、2つのネットワークと接続され、該2つのネットワークと接続するためのインターフェース(以下IF)を備える。例えば、図示のように、ルータ11は、ネットワーク26と接続するためのIF11Aと、ネットワーク21と接続するためのIF11Bを備え、IF11Aは、ネットワーク26内のIPアドレス「192.168.2.2」が割り当てられており、IF11Bは、ネットワーク21内のIPアドレス「192.168.1.1」が割り当てられている。同様に、ルータ14は、ネットワーク23と接続するためのIF14Aと、ネットワーク24と接続するためのIF14Bを備え、IF14Aは、ネットワーク23内のIPアドレス「192.168.3.2」が割り当てられており、IF14Bは、ネットワーク24内のIPアドレス「192.168.4.1」が割り当てられている。また、ルータ15は、ネットワーク24と接続するためのIF15Aと、ネットワーク25と接続するためのIF15Bを備え、IF15Aは、ネットワーク24内のIPアドレス「192.168.4.2」が割り当てられており、IF15Bは、ネットワーク25内のIPアドレス「192.168.5.1」が割り当てられている。ルータ16は、ネットワーク25と接続するためのIF16Aと、ネットワーク26と接続するためのIF16Bを備え、IF16Aは、ネットワーク25内のIPアドレス「192.168.5.2」が割り当てられており、IF16Bは、ネットワーク26内のIPアドレス「192.168.6.1」が割り当てられている。図示していないが、ルータ12とルータ13も、2つのネットワークと接続するための2つのIFをそれぞれ有し、これらのIFは、それらが接続されたネットワーク内のIPアドレスが割り当てられている。
なお、図25では、分かりやすいように、各ルータがそれぞれ2つのネットワークにしか接続されていないが、ルータが接続されるネットワークの数、およびそれに応じたIFの数は、2つに限られることがない。
各ルータは、経路表を保持しており、経路表に基づいてパケット転送を行う。図26は、システム10上のすべてのルータおよびリンクが正常に動作する場合に、ルータ16とルータ15の経路表を示す。なお、図26は、OSPFの場合の例である。
図26に示すように、経路表は、パケットの宛先のネットワーク、マスク長、次転送先のIPアドレスと、該転送を担うインターフェースと、コストが対応付けて格納されている。
たとえば、ルータ16の場合、「192.160.1.0/24」のネットワーク(ネットワーク21)宛てのパケットに対して、次転送先がルータ11具体的にルータ11のIF11AのIPアドレス「192.168.6.2」であり、転送を担うインターフェースが16Bであるように示されている。また、「192.160.2.0/24」のネットワーク(ネットワーク22)宛てのパケットに対しても、次転送先がルータ11のIF11AのIPアドレス「192.168.6.2」であり、転送を担うインターフェースが16Bであるように示されている。一方、「192.160.3.0/24」のネットワーク(ネットワーク23)宛てのパケットに対して、次転送先がルータ15具体的にルータ15のIF15BのIPアドレス「192.168.5.1」であり、転送を担うインターフェースが16Aであるように示されている。
また、ルータ15の場合、「192.160.1.0/24」のネットワーク(ネットワーク21)宛てのパケットに対して、次転送先がルータ16具体的にルータ16のIF16AのIPアドレス「192.168.5.2」であり、転送を担うインターフェースが15Bであるように示されている。一方、「192.160.2.0/24」のネットワーク(ネットワーク22)宛てのパケットに対して、次転送先がルータ14具体的にルータ14のIF14BのIPアドレス「192.168.4.1」であり、転送を担うインターフェースが15Aであるように示されている。
ここで、ルータ11が故障した場合を考える。このとき、ルータ11に隣接するルータ12とルータ16は、ルータ11からkeepaliveメッセージ(OSPFにおけるHelloメッセージ)を一定時間受信しなかったことや、下位レイヤからの切断通知からルータ11が故障したことを検知すると、自身と隣接する他のルータにその旨を通知すると共に、次転送先からルータ11を排除するように経路表を更新する。たとえば、ルータ16は、ルータ11の故障を検知すると、ルータ15にルータ11の故障を通知すると共に、自身の経路表を更新する。ルータ15は、ルータ16からルータ11の故障が通知されると、隣接のルータ14にその旨を通知すると共に、次転送先からルータ11を排除するように経路表を更新する。このようにして、システム10を構成する各ルータの経路表は、順次更新される。
図27は、ルータ16とルータ15の更新後の経路表を示す。図27に示すように、ルータ16の場合、ネットワーク21(192.168.1.0/24)へのパケットの転送がIF16Aにより担い、次転送先がルータ15のIF15BのIPアドレス「192.168.5.1」に変更されている。ネットワーク22へのパケットについて同様である。
また、ルータ15の場合は、ネットワーク21(192.168.1.0/24)へのパケットの転送がIF15Aにより担い、次転送先がルータ14のIF14BのIPアドレス「192.168.4.1」に変更されている。
システム10において、ルータ11を除いたすべてのルータは、このように経路表を更新することにより、ルータ11が故障しても、通信サービスが継続される。
ところで、ルータ15は、ルータ16からルータ11の故障が通知されてから経路表を更新するので、ルータ15の経路表の更新は、ルータ16の経路表の更新より後になされる。すなわち、図28に示すように、ルータ16では既に経路表が更新されているが、ルータ15ではまだ経路表が更新されていない期間が存在する。この期間において、たとえばネットワーク21(192.168.1.0/24)宛てのパケットに転送について考える。
ルータ15は、「192.168.1.0/24」宛てのパケットを受信すると、図28に示す更新前の経路表に基づいて、次転送先として「192.168.5.2」すなわちルータ16に該パケットを転送する。ところで、ルータ16は、既に更新された経路表を用いるため、「192.168.1.0/24」宛てのパケットを受信すると、それを「192.168.5.1」すなわちルータ15に転送する。その結果、ネットワーク21へのパケットは、ルータ15とルータ16の間で行き来することになる。この状態は、マイクロループと呼ばれ、両ルータの転送処理に大きな負荷をかけてしまう。
この問題は、故障が生じたときに経路の再計算を行うシステムと、予め代替経路を計算して保持するいわゆる高速経路切替システムのいずれにも生じうる。
特許文献1には、高速経路切替システムにおいてマイクログループを解消する手法が開示されている。この手法は、予め代替経路を計算して保持する際に、該代替経路がマイクロループとなりうるか否かを判定し、マイクロループにならないと判定した代替経路のみを保持する。こうすることにより、故障が生じた際に、保持された代替経路を用いることになるが、これらの代替経路は、マイクロループにならないものであるため、マイクロループが生じない。
特開2006−279482号公報
ところで、例えば、図25に示すシステム10において、ルータ11が故障したときに、ルータ16にとって、「192.160.1.0/24」のネットワーク(ネットワーク21)宛てのパケットに対して、次転送先がルータ11だった経路の代替経路は、次転送先がルータ15になる経路しかない。この経路は、前述したように、ルータ15との間でマイクロループが生じる可能性のある経路である。すなわち、ネットワークシステムの構成によって、マイクロループになる可能性の経路を代替経路とせざるをえなく、特許文献1による手法では対応しきれない場合がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、マイクロループを確実に回避できる技術を提供する。
本発明の一つの態様は、複数の中継装置により複数のネットワーク間の通信を中継するネットワークシステムにおける中継装置である。この中継装置は、各隣接中継装置との間のネットワークにそれぞれ接続する複数のネットワークインタフェースと、現経路表格納部と、経路制御部と、抑止対象テーブルと、抑止制御部と、転送処理部を備える。
転送処理部は、現経路表格納部に格納された経路表に基づいてパケットの転送経路を決定し、決定されたパケットの転送経路が抑止対象テーブルに登録されていないことを条件に該パケットの転送を実行する。
現経路表格納部は、宛先と、いずれかの隣接中継装置である次転送先とを対応付けた経路表を格納する。
経路制御部は、ネットワークシステムにおけるリンクまたは他の中継装置が故障した際に、現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、更新に際して、更新後の経路表における、マイクロループを生じさせる可能性がある経路を示す抑止対象経路情報を取得して、抑止対象テーブルに格納する。
抑止制御部は、隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、該隣接中継装置を次転送先とする経路を抑止対象テーブルから削除する。
なお、上記態様の中継装置を備えたネットワークシステムや、上記態様の中継装置を方法や、コンピュータに当該中継装置として動作せしめるプログラム、該プログラムを記録したコンピュータにより読取可能な記録媒体として置き換えて表現したもの、本発明の態様として有効である。
本発明にかかる技術によれば、IPネットワークシステムにおいて、マイクロループを確実に回避できる。
本発明にかかる技術の原理を説明するための中継装置の模式図である。 図1に示すルータにおける更新前の現経路表の例を示す図である。 図1に示すルータにおける抑止対象テーブルの例を示す図である。 図2に示す現経路表の更新後の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるネットワークシステムを示す図である。 図5に示すネットワークシステムにおけるルータを示す図である。 トポロジー情報に変化が生じた際に、図6に示すルータにおいて行われる経路更新に関連する処理を示すフローチャートである。 図7におけるステップS110の処理を詳細に示すフローチャートである。 図7におけるステップS130の処理を詳細に示すフローチャートである。 抑止解除MSGのフォーマット例を示す図である。 図10に示す抑止解除MSGにおける「Route Entry」のフォーマット例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるルータを示す図である。 図12に示すルータにおける抑止制御部の処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態にかかるネットワークシステムを示す図である。 図14に示すネットワークシステムにおけるルータを示す図である。 図15に示すルータのループ判定部によりマイクロループが生じるか否かを判断するアルゴリズムを説明するための図である(その1)。 図15に示すルータのループ判定部によりマイクロループが生じるか否かを判断するアルゴリズムを説明するための図である(その2)。 図15に示すルータのループ判定部によりマイクロループが生じるか否かを判断する処理を示すフローチャートである。 図15に示すルータの抑止解除MSG送信部の処理を示すフローチャートである。 図14に示すネットワークシステムの隣接する2つのルータの更新前の経路表の例を示す図である。 図20に示す2つの経路表の更新後の例を示す図である。 図19のステップS240を詳細に示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態にかかるネットワークシステムを示す図である。 トポロジー情報に変化が生じた際に、図23に示すネットワークシステムにおける制御サーバの動作を示すフローチャートである。 IPネットワークシステムの例を示す図である。 図25に示すIPネットワークシステムにおけるルータ15とルータ16の更新前の経路表の例を示す図である。 図26に示す経路表の更新後の例を示す図である。 図25に示すIPネットワークシステムにおけるルータ16の経路更新が完了し、ルータ15の経路更新が未完である場合の該2つのルータの経路表の例を示す。
符号の説明
100 中継装置 111〜11n ネットワークインタフェース
120 パケット転送部 121 現経路表
123 抑止対象テーブル 124 転送処理部
130 経路制御部 140 抑止制御部
200 ネットワークシステム 210 ルータ
290 ネットワーク 211 NIF
212 NIF 220 パケット転送部
221 現経路表 222 旧経路表
223 抑止対象テーブル 224 転送処理部
225 転送実行部 226 フィルタ部
230 経路制御部 231 トポロジー情報交換部
232 経路計算部 233 経路比較部
240 抑止制御部 241 抑止解除MSG送信部
242 抑止解除MSG受信部 243 抑止解除部
250 ルータ 260 抑止制御部
261 計時部 262 タイマ
263 管理部 264 抑止解除部
300 ネットワークシステム 311〜316 ルータ
311A NIF 311B NIF
320 パケット転送部 321 現経路表
322 旧経路表 323 抑止対象テーブル
324 転送処理部 325 転送実行部
326 フィルタ部 330 経路制御部
331 トポロジー情報交換部 332 経路計算部
333 経路比較部 333 代替経路計算部
340 抑止制御部 341 抑止解除MSG送信部
342 抑止解除MSG受信部 343 抑止解除部
350 高速切替部 351 代替経路計算部
352 ループ判定部 353 切替実行部
354 代替経路表群 355 代替抑止対象表群
391〜396 ネットワーク 400 ネットワークシステム
411〜 41n NIF 410 ルータ
420 パケット転送部 421 経路表
423 抑止対象テーブル 424 転送処理部
425 転送実行部 426 フィルタ部
430 経路設定部 431 経路表受信部
432 更新完了通知部 440 抑止制御部
441 抑止対象経路受信部 442 抑止解除指示受信部
443 抑止解除部 500 ネットワーク
510 制御サーバ 511 NIF
520 パケット転送部 530 経路計算管理部
531 トポロジー情報取得部 532 ルータ別経路計算部
533 ルータ別現経路表 534 ルータ別旧経路表
535 ルータ別経路比較部 540 メッセージ送受信部
541 経路表送信部 542 抑止対象経路送信部
543 更新完了通知受信部 544 抑止解除指示送信部
本発明の具体的な実施の形態を説明する前に、まず、本発明にかかる技術の原理を説明する。なお、以下の説明に用いられる図面に、様々な処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、プロセッサ、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリに記録された、またはロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。また、分かりやすいように、これらの図面において、本発明の技術を説明するために必要なもののみを示す。
図1は、本発明にかかる技術を適用した中継装置の模式図である。この中継装置100は、IPネットワークシステムにおける複数のネットワーク間のパケットの転送を行うものであり、複数のネットワークインタフェース(以下NIFという)111〜11n(n≧2)と、パケットの転送を行うパケット転送部120と、パケット転送の経路を制御する経路制御部130と、抑止制御部140を備える。
NIF111〜NIF11Nは、N個のネットワークにそれぞれ接続され、それぞれのネットワークのIPアドレスが割り当てられている。
パケット転送部120は、現経路表121と、抑止対象テーブル123と、転送処理部124を備える。
現経路表121は、現在の経路表である。図2は、経路制御プロトコルとしてOSPFが用いられる場合の現経路表121の例を示す。図2に示す現経路表121は、中継装置100が、図25に示すシステム10にルータ16として設けられ、NIF111とNIF112が、ルータ16のIF16BとIF16Aとした場合の例である。図示のように、現経路表121は、「宛先ネットワーク」と、「次転送先」と、「インターフェース」と、「コスト」とを対応付けて格納している。「次転送先」は、当該パケットを次に転送する先のIPアドレス、すなわち次に転送する先の中継装置のNIFに割り当てられたIPアドレスである。「インターフェース」は、中継装置100の複数のNIFのうちの、当該パケットの転送を担うNIFを示す。「コスト」は、当該パケットが宛先のネットワークに到達するまでのコストを示し、OSPFでは、複数の経路候補のうちの、コストが最も小さい経路が選択される。すなわち、図2に示す各経路は、それぞれの宛先について、最小コストを有する経路である。
現経路表121は、このように、中継装置100が設けられたシステムにおけるすべてのネットワーク毎に、次転送先、NIFを対応付けて格納している。なお、現経路表121の作成と更新は、経路制御部130により行われる。
抑止対象テーブル123は、複数の経路エントリを有する。図3は、抑止対象テーブル123の例を示す。図示のように、抑止対象テーブル123において、各経路エントリは、「宛先ネットワーク」と「次転送先」を含む。これらの経路エントリの登録と削除は、経路制御部130と抑止制御部140によりそれぞれ行われる。抑止対象テーブル123に含まれるエントリの意義、および抑止対象テーブル123の登録と削除の詳細について、後に経路制御部130と抑止制御部140と共に説明する。
転送処理部124は、現経路表121と抑止対象テーブル123に基づいてパケット転送を行う。具体的には、転送対象のパケットの宛先IPアドレスから宛先ネットワークを取得し、現経路表121を参照して「次転送先」と「インターフェース」(NIF)を決定する。この処理は、いわば当該パケットの転送経路を選択する処理である。そして、転送処理部124は、抑止対象テーブル123を参照して、選択した転送経路が、抑止対象テーブル123における経路エントリが示す経路に含むか否かを確認する。選択した転送経路が抑止対象テーブル123における経路エントリが示す経路のうちのいずれか1つに該当するときに、当該パケットを破棄する。一方、選択した転送経路が抑止対象テーブル123におけるすべての経路エントリが示す経路にも該当しない場合には、当該パケットを、選択した経路で転送する。具体的には、選択した経路通りに、当該インターフェース(NIF)に次転送先に転送させる。
経路制御部130は、他の中継装置やリンクに故障が生じ、現経路表121を更新する必要があるときに、代替の経路表で現経路表121を更新すると共に、該更新によりマイクロループが生じる可能性のある経路を示す抑止対象経路情報を取得して、抑止対象テーブル123に登録する。
図3は、図2と図4に示す更新前後の現経路表121の場合に対応する抑止対象テーブル123の一例を示す。図示のように、抑止対象テーブル123において、マイクロループを生じさせる可能性のある経路1と経路2にそれぞれ対応したエントリ1とエントリ2が登録されている。
前述したように、転送処理部124は、転送経路として抑止対象テーブル123に登録されたエントリが示す経路が選択されたパケットを破棄する。そのため、抑止対象テーブル123が図3に示す状態であるときに、エントリ1により示される、宛先ネットワークが「192.168.1.0/24」であり、次転送先が「192.168.5.1」となる転送経路が選択されたパケットは破棄される。同様に、エントリ2により示される、宛先ネットワークが「192.168.2.0/24」であり、次転送先が「192.168.5.1」となるである転送経路が選択されたパケットも破棄される。一方、次転送先が同じく「192.168.5.1」であるものの、例えば宛先ネットワークが「192.168.3.0/24」である転送経路が抑止対象テーブル123に登録されていないため、この転送経路が選択されたパケットは「192.168.5.1」に転送される。
抑止制御部140は、抑止対象テーブル123におけるエントリの削除を行う。具体的には、隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、抑止対象テーブル123に登録されたエントリのうちの、「次転送先」が該隣接中継装置である経路に対応するエントリを削除する。例えば、図3に示すエントリ1とエントリ2において、「次転送先」の「192.168.5.1」に対応する隣接中継装置(図25に示すシステム10の場合には、ルータ15である)における経路更新が完了すれば、抑止制御部140は、エントリ1とエントリ2を削除する。これにより、のちに、転送経路としてエントリ1とエントリ2が示す経路が選択されたパケットも転送されることになる。
このように、中継装置100によれば、経路切替えに際して、現経路表121を更新すると共に、更新後の現経路表121における、マイクロループを生じさせる可能性のある経路を抑止対象テーブル123に登録する。そして、パケット転送する際に、新しい現経路表121に基づいて選択された転送経路が抑止対象テーブル123に登録されていないことを条件に該パケットを転送する。
また、中継装置100は、抑止対象テーブル123に登録された経路の「次転送先」に当たる隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、当該隣接中継装置を「次転送先」とするエントリを抑止対象テーブル123から削除する。これにより、後に転送経路として、該隣接中継装置を「次転送先」とする経路が選択されたパケットも転送されることになる。
すなわち、本発明の技術によれば、代替経路として使用できる経路が、マイクロループが生じる可能性のある経路しかない場合でも、マイクロループを回避しつつこの代替経路を使用可能である。
また、特許文献1の手法は、マイクロループが生じる可能性のある経路を代替経路として使わないようにしているので、当該経路を使用するパケットは宛先まで到達できず、システムの効率が低下してしまう恐れがある。それに対して、本発明の技術に基づく中継装置100によれば、隣接中継装置の経路更新完了によりマイクロループが生じない状況になったときに代替経路を使用可能とすることができ、システム全体の転送効率の向上に貢献できる。
経路制御部130が代替の経路表と抑止対象経路情報を取得する手法は、経路制御部130自身により求めるようにしてもよく、ネットワークシステムに各中継装置の経路切替に関する処理を行う制御サーバが設けられている場合には、該制御サーバが送信してきた代替の経路表と抑止対象経路情報を受信することにより取得するようにしてもよい。
抑止制御部140が隣接中継装置における経路更新の完了を確認する手法としても、様々考えられる。
例えば、IPネットワークにおける各中継装置に、自身における経路更新が完了すればその旨を示す通知(更新完了通知)を隣接中継装置に行う機能と、他の中継装置から更新完了通知を受信する機能を備えるようにする。この2つの機能を例えば抑止制御部140に設けることができる。抑止制御部140は、中継装置100において現経路表121の更新が完了すればパケット転送部120を介して更新完了通知を隣接中継装置に対して行い、隣接中継装置から更新完了通知を受信すると、抑止対象テーブル123から、当該中継装置のNIFのIPアドレスを次転送先とするエントリを削除する。
なお、抑止制御部140は、現経路表121の更新完了を経路制御部130から通知されるようにすればよい。
さらに、各中継装置は、更新完了通知としては、自身を次転送先とする経路が抑止対象経路として隣接中継装置の抑止対象テーブルに登録されている可能性のある経路を示すメッセージ(以下抑止解除MSGという)を隣接中継装置に送信するようにしてもよい。この抑止解除MSGが、隣接中継装置が抑止を解除すべき経路そのものの情報を含むので、抑止解除MSGメッセージを受信した中継装置は、自身の抑止対象テーブルのどのエントリが、更新完了通知を送信した中継装置を次転送先とする経路であるかを調べる必要が無く、抑止対象テーブルに抑止解除MSGが示す経路に対応するエントリがあればそれを削除すればよい。
また、上述した制御サーバが設けられたネットワークシステムの場合、各中継装置が更新完了通知を制御サーバに送信し、制御サーバは、受信した更新完了通知の送信元の中継装置の各隣接中継装置にその旨を通知するようにしてもよい。
さらに、隣接中継装置が経路更新にかかる時間の推定値に基づいて、抑止対象テーブル123におけるエントリの削除をする手法も考えられる。例えば、抑止制御部140は、夫々の隣接中継装置が経路更新にかかる時間の推定値を保持しておき、経路制御部130による現経路表121の更新開始からの時間が、保持した推定値に達すると、該推定値に対応する隣接装置を次転送先とするエントリを抑止対象テーブル123から削除する。なお、推定値は、隣接中継装置が確実に経路更新を完了できる長さを有し、隣接中継装置の仕様や、帯域などを踏まえたシミュレーションにより知ることができる。
本発明にかかる技術は、経路切替えが必要なときに、経路の再計算を行って経路表を更新するシステムにのみならず、いわゆる高速切替システムにも適用することができる。
この場合、予め代替経路を計算して保持しておき、経路切替えの際には代替経路で経路表を更新する。これについて後に実施の形態を用いて詳細に説明する。本発明の技術を高速切替システムに適用することにより、上述した本発明の効果を得ることができると共に、経路の再計算の時間を節約することができるので、経路の切替えを高速にできる。
以上の説明を踏まえて、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図5は、本発明の第1の実施の形態にかかるネットワークシステム200を示す。ネットワークシステム200は、複数のルータ210と複数のネットワーク290を接続してなり、ルータ210によりネットワーク290間の通信を中継する。なお、図5の例では、各ルータは、それぞれ2つのネットワークと接続されるようになっている。
図6は、ルータ210を示す。ルータ210は、2つのネットワークインタフェース(NIF211、NIF212)と、パケット転送部220と、経路制御部230と、抑止制御部240を有する。
本実施の形態では、ルータ210が2つのネットワークと接続されるため、NIF211とNIF212は、この2つのネットワークとそれぞれ接続され、それぞれのネットワークのIPアドレスが割り当てられている。
パケット転送部220は、本発明の原理を説明する際に用いた中継装置100(図1参照)におけるパケット転送部120と同様の機能を有する。図示のように、パケット転送部220は、現経路表221と、旧経路表222と、抑止対象テーブル223と、転送処理部224を備える。
現経路表221は、ルータ210が使用する現在の経路表であり、経路切替時には経路制御部230により更新される、また、現経路表221は、更新される際に、更新前の経路表を旧経路表222に出力する。旧経路表222は、現経路表221からの旧経路表を格納する。すなわち、旧経路表222は、現経路表221より1つ前の経路表である。
抑止対象テーブル223は、複数の経路エントリを有し、これらの経路エントリの登録は、経路制御部230の後述する経路比較部233により行われ、削除は、抑止制御部240の後述する抑止解除部243により行われる。
転送処理部224は、転送実行部225とフィルタ部226を備える。転送実行部225は、パケットの宛先IPアドレスから「宛先ネットワーク」を取得し、現経路表221を参照して、該「宛先ネットワーク」と対応付けられた「次転送先」とインターフェース(NIF211またはNIF212)を特定する。これによって、パケットの転送経路が特定される。フィルタ部226は、転送実行部225が特定した経路に基づいて、該経路と同一の「宛先ネットワーク」および「次転送先」を有する経路エントリが抑止対象テーブル223にあるか否かを確認する。確認の結果、該当する経路エントリがある場合にはパケットを破棄し、該当する経路エントリが無い場合にはパケットを転送する。
経路制御部230は、トポロジー情報交換部231と、経路計算部232と、経路比較部233を有する。
トポロジー情報交換部231は、パケット転送部220を介して、ルータ210と、他の中継装置との間で、経路制御プロトコル例えばOSPFを用いてトポロジー情報の交換を行う。たとえば、トポロジー情報交換部231が、FNIF211とNIF212に接続しているリンクや、隣接ルータの故障を検知したとき、トポロジー情報に変化が生じたと認識し、変化分を各隣接ルータに通知する。また、隣接ルータからも、他のルータやリンクのトポロジー情報の変化が通知される。トポロジー情報交換部231は、上述したようなトポロジー情報の変化が生じた際に、この変化を経路計算部232に通知する。
経路計算部232は、OSPFプロトコルに準拠し、トポロジー情報交換部231からのトポロジー情報を用いて宛先のネットワーク毎に、コストが最小である経路を算出して現経路表221に供する、また、経路計算部232は、トポロジー情報交換部231から通知されたトポロジー情報の変化に応じて、故障が生じたリンクまたはルータを取り除いた上でコストが最小である経路を再計算して新しい経路情報を得る。経路計算部232は、再計算により得た経路情報を用いて現経路表221を更新すると共に、抑止制御部240にも出力する。なお、現経路表221の更新に伴って、現経路表221に格納されていた経路表は、旧経路表として旧経路表222に出力され、旧経路表222が更新される。
経路比較部233は、経路計算部232により算出した新しい経路と、旧経路表222に格納された1つ前の経路表を比較し、変化があった経路について経路エントリを作成して抑止対象テーブル223に登録する。
ここで、「変化のあった経路」とは、新旧経路表間で、宛先のネットワークが同一であり、次転送先が異なる経路を意味する。このような経路は、マイクロループを生じさせる可能性のある経路である。なお、「次転送先が異なる」ことは、次転送先への転送を担うインターフェースが異なることと同じ意味である。
抑止制御部240は、抑止解除MSG送信部241と、抑止解除MSG受信部242と、抑止解除部243を備え、抑止解除MSG送信部241は、抑止解除メッセージ(抑止解除MSG)を送信する機能を担い、抑止解除MSG受信部242と抑止解除部243は、抑止対象テーブル223に登録された経路エントリを削除する機能を担う。抑止解除MSG送信部241は、現経路表221の更新が完了したことを条件に抑止解除MSGを隣接ルータに送信する。抑止解除MSG受信部242は、NIFおよびパケット転送部220を介して他のルータから抑止解除MSGを受信した際に、それを抑止解除部243に出力する。抑止解除部243は、抑止解除MSG受信部242からの抑止解除MSGに基づいて、抑止対象テーブル223における当該エントリを削除する。
ここで、トポロジー情報交換部231がトポロジー情報に変化が生じたことを認識した際に、ルータ210において行われる経路切替処理をより詳細に説明する。
図7のフローチャートに示すように、この際、まず、経路計算部232は、故障したリンクやルータを取り除いた上で、IPGの通常の経路計算により経路を再計算する(S100)。経路計算部232は、再計算により得られた新しい経路を示す経路表で現経路表221を更新すると共に、新経路表を経路比較部233と抑止制御部240に出力する(S102)。なお、旧経路表222は、更新される前の現経路表221で更新される。
経路比較部233は、経路計算部232から通知された新しい経路の経路表(更新後の現経路表221と同一である)と、旧経路表222(更新前の現経路表221と同一である)を比較し、比較の結果に応じて、抑止対象テーブル223に抑止対象となる経路のエントリを登録する(S110)。これに並行して、抑止解除MSG送信部241は、各隣接ルータに抑止解除MSGを送信する(S130)。
図8は、図7のステップS110における抑止対象テーブル223へのエントリ登録処理の詳細を示すフローチャートである。経路比較部233は、まず、新しい経路表に含まれる各経路から、旧経路表222との比較がなされていない経路を1つ選択する(S112)。そして、選択された経路と「宛先ネットワーク」が同一の経路を旧経路表222から検索する(S114)。抑止対象テーブル223は、ステップS111で選択した新しい経路と、ステップS114で検索した旧経路の「次転送先」を比較し、両者が一致しない場合は、図3に示すような、新しい経路の「宛先ネットワーク」と「次転送先」からなるエントリを抑止対象テーブル223に追加する(S116:No、S118)。一方、両者が一致した場合は、この新しい経路についてエントリ無しとする(S116:Yes)。
経路比較部233は、ステップS112〜S118の処理を、新しい経路表における各経路に対して行い(S120:No、S112〜)、全ての経路の比較を完了したことをもって(S120:Yes)、処理を終了する。
経路比較部233による抑止対象テーブル223へのエントリの登録に並行して、抑止制御部240における抑止解除MSG送信部241は、抑止解除MSGの送信を行う。図9のフローチャートに示すように、抑止解除MSG送信部241は、まず、各隣接ルータから、抑止解除MSGをまだ送信していないルータを1つ選択する(S132)。そして、選択された隣接ルータと接続しているインターフェース(NIF)を特定する(S134)。抑止解除MSG送信部241は、新しい経路表に含まれる各経路から、ステップS134で特定されたNIFと異なる「インターフェース」を有する経路を全て抽出して抑止解除MSGを作成する(S136、S140)。抑止解除MSG送信部241は、続いて、ステップS140で作成した抑止解除MSGを、ステップS132で選択した隣接ルータに送信する(S142)。なお、この送信は、ステップS134において特定されたNIFを介して行われる。
抑止解除MSG送信部241は、すべての隣接ルータに対してステップS132〜S144の処理を完了した(S144:Yes)ことをもって、処理を終了する。
図10と図11は、抑止解除MSGと、抑止解除MSGにおける「Route Entry」のパケットフォーマット例をそれぞれ示す。なお、図10と図11は、IPv4の場合のフォーマット例を示しているが、IPv6の場合も同様である。
図10に示すように、抑止解除MSGは、「Command」、「Version」、「Unused」、および複数の「Route Entry」からなる。
「Command」フィールドは、該パケットを受信したルータが行うべき処理を示す値が格納されており、本実施の形態では、「Route Entry」が示す経路に対する抑止解除を示す値たとえば「1」が格納されている。
「Version」フィールドは、将来、図10に示すフォーマットが変更された場合に識別できるようにするためのものであり、本実施の形態では、現在のバージョンたとえば「1」が格納される。
「Unused」フィールドは、将来のフォーマット拡張などのために用意されたものであり、本実施の形態では使用しないため、いかなる値が格納されてもかまわない。
「Route Entry」フィールドは、抑止解除をすべき経路に関する情報が格納されている。図11に示すように、このフィールドは、「Address Family Identifier」、「Unused」以外に、「IP Address」、「Netmask」、「Nexthop」を備える。
「Unused」は、本実施の形態において使用しないフィールドである。「Address Family Identifier」フィールドには、この「Route Entry」で扱っている経路のアドレスファミリを指定する値が格納されている。IPv4の場合は、ここはAF_INET(2)という値が格納される。
「IP Address」と「Netmask」は、当該経路の「宛先ネットワーク」(図2を参照)が格納される。なお、「Netmask」フィールドの値は、ネットマスク形式で格納される。たとえば、図2に示す経路1に対して、「24」である「Netmask」は、ここで2進数表記の「11111111 11111111 11111111 0000000」で格納される。
「Nexthop」の値は、抑止解除MSGを送信するルータの次転送先ではなく、抑止解除MSGを受信するルータにとっての次転送先を意味する。そのため、このフィールドには、抑止解除MSGを送信するルータ自身のIPアドレスのうちの、該抑止解除MSGを送信するインターフェースとして選択されたNIFのIPアドレスとなる。このNIFは、図9のフローチャートのステップS134で特定されたNIFである。
図10と図11が示す抑止解除MSGの例では、トランスポート層のプロトコルとして一般的に広く使用されているUDPが適用されている。すなわち、送信する際に、図10に示す抑止解除MSGに対してさらにUDPヘッダ、IPヘッダを付与する。IPヘッダにおいて、抑止解除MSGの宛先アドレスは送信先の隣接ルータのIPアドレスであり、送信元アドレスは、送信を担うNIFのIPアドレスである。UDPヘッダにおける宛先および送信元ポート番号は、予め定められた値が用いられる。
また、1つの抑止解除MSGに含まれる「Route Entry」数の最大値は、IPヘッダ、UDPヘッダを含めたパケット長が送信元のNIFのMTU長を超えないよう最大の値に規定される。「Route Entry」の数が上記最大値より多い場合には、これらの「Route Entry」を複数個の抑止解除MSGに分けて格納して送信すればよい。
抑止解除MSG受信部242は、このような抑止解除MSGを、経路表の更新が完了した隣接のルータから受信する。抑止解除部243は、受信した抑止解除MSGの各「Route Entry」に基づいて、該「Route Entry」における「「IP Address」、「Netmask」が示すネットワークを「宛先ネットワーク」とし、かつ、「Nexthop」と同一のIPアドレスを「次転送先」とする経路エントリを抑止対象テーブル223から削除する。
ネットワークシステム200は、本発明の原理の実施の形態であり、各ルータ210が図1に示す中継装置100の機能を備えることにより、マイクロループを確実に回避することができる。
<第2の実施の形態>
図12は、本発明の第2の実施の形態にかかるルータ250である。ルータ250は、その抑止制御部260が、図6に示すルータ210の抑止制御部240と異なる点を除き、ルータ210と同様の構成を有する。ここで、ルータ250の抑止制御部260についてのみ説明する。
図12に示すように、ルータ250の抑止制御部260は、計時部261、管理部263、抑止解除部264を備え、計時部261は、タイマ262を有する。計時部261は、現経路表221の更新が完了したことを経路計算部232から知らせられると、タイマ262を起動する。計時を開始させる。管理部263は、経路更新にかかる時間の推定値を隣接ルータ毎に記憶しており、タイマ261が計時したタイマ値が当該隣接ルータの推定値に達すると、抑止対象テーブル223におけるこの隣接ルータについてのエントリの削除を抑止解除部264に指示する。抑止解除部264は、管理部263からの指示を受信すると、抑止対象テーブル223から、該隣接ルータを次転送先とするエントリを削除する。
図13は、抑止制御部260の処理を示すフローチャートである。まず、経路計算部232から、ルータ250自身の現経路表221の更新開始が通知されると、計時部261はタイマ262を起動させる(S150)。管理部263は、隣接する各ルータのうちの、経路更新がまだ完了していないルータを選択し、該ルータに対応する更新時間の推定値を得る(S151)。そして、タイマ262の時間が、ステップS151で得た推定値に達すると、管理部263は、該ルータについてのエントリ削除を抑止解除部264に指示する(S152:Yes、No)。抑止解除部264は、この指示を受けて、抑止対象テーブル223から、該ルータを次転送先とするエントリを削除する(S154)。同時に、管理部263は、該ルータの状態を「更新完了」とする(S155)。
ステップS151からステップS155までの処理は、すべての隣接ルータが「更新完了」になるまで繰り返される(S156:No、S151〜)。
本実施の形態のルータ250において、抑止制御部260は、隣接ルータの経路更新の完了時刻を推定することにより、抑止対象テーブル223のエントリを削除するタイミングを決定している。そのため、隣接ルータが、本発明の技術を適用していない通常のルータであっても、このルータとの間のマイクロループを防ぐことができる。すなわち、隣接する2つのルータ間のいずれか一方のみを本実施の形態のルータ250を用いるようにIPネットワークシステムを構築すれば、マイクロループを確実に回避できるなど、前述した本発明の技術の効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
図14は、本発明の第3の実施の形態にかかるネットワークシステム300を示す。ネットワークシステム300は、複数のルータ(図示の例では6つ:ルータ311〜ルータ316)と複数のネットワーク(図示の例では6つ:ネットワーク391〜ネットワーク396)を接続してなり、これらのルータにより各ネットワーク間の通信を中継する。なお、図14の例では、各ルータは、それぞれ2つのネットワークと接続されるようになっている。
ネットワークシステム300における6つのネットワークは、ネットワーク391(192.168.4.0/24)、ネットワーク392(192.168.3.0/24)と、ネットワーク393(192.168.2.0/24)、ネットワーク394(192.168.1.0/24)と、ネットワーク395(192.168.6.0/24)、ネットワーク396(192.168.5.0/24)であり、図25に示すシステム10における各ネットワーク24、ネットワーク23、ネットワーク22、ネットワーク21、ネットワーク26、ネットワーク25と夫々同じである。
ルータ311〜ルータ316は、同じ構成を有する。ここでルータ311を代表にしてネットワークシステム300における各ルータを説明する。
図15は、ルータ311を示す。ルータ311は、2つのネットワークインタフェース(NIF311A、NIF311B)と、パケット転送部320と、経路制御部330と、抑止制御部340、高速切替部350を有する。
NIF311AとNIF311Bは、ネットワーク391(192.168.4.0/24)とネットワーク396(192.168.5.0/24)にそれぞれ接続する。
パケット転送部320は、現経路表321と、旧経路表322と、抑止対象テーブル323と、転送処理部324を備える。現経路表321は、現在の経路表である。旧経路表322は、現経路表321の1つ前の経路表である。抑止対象テーブル323は、複数の経路エントリを有し、これらの経路エントリの登録は、経路制御部330の後述する経路比較部333または高速切替部350の後述する切替実行部353により行われ、削除は、抑止制御部340の後述する抑止解除部343により行われる。
転送処理部324は、ルータ210のパケット転送部220における転送処理部224と同様の動作をする。具体的には、転送実行部325は、現経路表321に基づいてパケットの転送経路を特定し、フィルタ部326は、転送実行部325が特定した経路について、抑止対象テーブル323にそのエントリが登録されている場合に、当該パケットを破棄する一方、該経路のエントリが抑止対象テーブル323に登録されていない場合には、当該パケットを転送する。
経路制御部330は、トポロジー情報交換部331と、経路計算部332と、経路比較部333を備える。トポロジー情報交換部331は、経路制御プロトコル例えばOSPFを用いて隣接ルータとトポロジー情報の交換を行う。ルータ311の初期化時に、トポロジー情報交換部331は、トポロジー情報をパケット転送部320、経路計算部332、高速切替部350に出力し、その後、トポロジー情報に変化が生じた際に、変化の通知、および変化分の出力をパケット転送部320、経路計算部332、高速切替部350に出力する。
経路計算部332は、ルータ311の初期化時に、トポロジー情報交換部331からのトポロジー情報を用いて経路を計算する。経路計算部332は、算出した経路表を現経路表321に格納すると共に、高速切替部350にも出力する。その後、経路計算部332は、ネットワークシステム300においてリンクまたは他のルータが故障したことをトポロジー情報交換部331から通知されたとき、自身により経路の更新を行うべきと判定した際に、故障が生じたリンクまたはルータを取り除いた上で経路の再計算を行って現経路表321を更新する。これに伴って、現経路表321に格納されていた経路表は、旧経路表として旧経路表322に出力され、旧経路表322が更新される。
本実施の形態において、現経路表321の更新は、経路計算部332または高速切替部350により行われる。高速切替部350は、ルータ311の隣接ルータ、およびルータ311と直結のリンクに故障が生じたときに現経路表321の更新を行い、それ以外の箇所に故障が生じた場合には、経路計算部332が現経路表321の更新を行う。
経路計算部332は、トポロジー情報交換部331から通知された故障情報に基づいて、故障箇所がルータ311の隣接ルータ、または直結のリンクであるかを確認する。故障個所がルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータであれば経路の再計算など、経路更新に関わる処理を行わない。そうではなければ、経路計算部332は、経路の再計算を行って現経路表321を更新すると共に、新しい経路を経路比較部333と、抑止制御部340にも出力する。
経路比較部333は、経路計算部332により算出した新しい経路と、旧経路表322に格納された1つ前の経路表とを比較し、変化があった経路について経路エントリを作成して抑止対象テーブル323に登録する。
高速切替部350は、ルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータに故障が生じた際に経路の更新を行うものであり、代替経路計算部351と、ループ判定部352と、切替実行部353を備える。切替実行部353は、複数の代替経路表を含む代替経路表群354と、複数の抑止対象表(以下代替抑止対象表という)を含む代替抑止対象表群355を有する。代替抑止対象表群355に含まれる各代替抑止対象表は、代替経路表群354に含まれる各代替経路に夫々対応する。なお、代替抑止対象表は、抑止対象テーブル323と同じ構成を有し、抑止すべき経路を示すエントリが格納されている。
代替経路計算部351は、ルータ311の初期化時に、トポロジー情報交換部331からのトポロジー情報を元に、ネットワークシステム300上において、ルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータが故障したことを仮定して、仮定した故障箇所毎に代替経路を計算して代替経路表を得る。代替経路計算部351は、このように作成した各代替経路表をループ判定部352に出力すると共に、切替実行部353の代替経路表群354に格納する。
ループ判定部352は、代替経路計算部351が得られた各代替経路について、経路計算部332が算出した経路から当該代替経路への切替えによりマイクロループが生じるか否かを判定する。ループ判定部352は、各代替経路表毎に、該代替経路表に含まれる各経路のうちの、マイクロループが生じうると判断した経路についてのみエントリを作成して代替抑止対象表を得て、代替抑止対象表群355に格納する。
ここでループ判定部352による判定のアルゴリズムを説明する。分かりやすいように、図16に示す接続例を用いる。また、図中ルータ54とルータ53をそれぞれ送信元(src:source)と送信先(dst:destination)とする。
ルータ54からルータ53までの経路は、パス61(ルータ54→ルータ53)とパス62(ルータ54→ルータ52→ルータ51→ルータ53)の2つがある。リンク74の故障前、パス61が最短パスであるため、転送経路として用いられる。パス61のコストを「X」とする。
リンク74が故障したとき、パス62が代替経路として算出され、隣接ルータ52が次転送先のルータとして選択される。なお、パス62のコストを「Y」とする。このとき、ルータ52がルータ53宛てのパケットの転送経路として、パス63(ルータ52→ルータ51→ルータ53)を使用するか、パス64(ルータ52→ルータ54→ルータ53)を使用するかを調べる必要がある。パス63が使用されていればマイクロループが生じないが、パス64が使用されていれば、マイクロループが生じる。
ルータ54とルータ52間のリンク72のコストを「Z」とすると、パス63のコストは「Y−Z」であり、パス64のコストは「X+Z」である。
このとき、ルータ52において、ルータ53宛ての経路として、パス64ではなく、パス63が選ばれるのは、パス63のコストがパス64のコストよりも小さい、すなわち下記の式(1)が成り立つ場合である。
(Y−Z)<(X+Z) (1)
従って、式(1)が成り立つときには、ルータ54における代替経路(パス62)は、マイクロループにならないものと判断できる。
図17は、上記各パスやリンクのコストと、マイクロループにならない条件を示している。
本実施の形態におけるルータ311のループ判定部352は、このアルゴリズムを用いて代替経路への切替えがマイクロループになるか否かを判断する。図18は、この判断処理のフローチャートを示す。ループ判定部352は、現在の経路における宛先までのコストと、現在の経路の代替経路における同一宛先までのコストとをそれぞれ「X」と「Y」として取得する(S200、S202)。そして、当該代替経路における次転送先のルータまでのコストを「Z」として、「Y−Z」と「X+Z」を算出する(S204)。ループ判定部352は、「Y−Z」と「X+Z」が上記式(1)を満たす場合には、該代替経路に切り替えてもマイクロループにならないと判定し(S210:Yes、S212)、上記式(1)を満たさない場合には、マイクロループになると判定する(S210:No、S214)。
ループ判定部352は、各代替経路表について、マイクロループになると判定した経路についてのみ代替抑止対象表へのエントリを作成し、それらを切替実行部353の代替抑止対象表群355における当該代替抑止対象表に登録する。なお、代替抑止対象表群355における代替抑止対象表は、代替経路表群354における代替経路表と対応付けられている。
切替実行部353は、トポロジー情報交換部331から通知された故障情報に基づいて故障箇所がルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータであるかを確認する。故障個所がルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータではなければ、経路更新処理を行わない。一方、故障個所がルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータであれば、切替実行部353は、故障箇所に対応した代替経路表を代替経路表群354から読み出して現経路表321を更新すると共に、代替抑止対象表群355から該代替経路表に対応する代替抑止対象表を代替抑止対象表群355から読み出して抑止対象テーブル323に登録する。これに伴い、現経路表321に格納されていた経路表が旧経路表として旧経路表322に出力され、旧経路表322も更新される。
すなわち、本実施の形態において、ルータ311の初期化直後、現経路表321には経路計算部332により得られた経路表が格納され、代替経路表群354には、ルータ311の直結のリンクまたは隣接ルータに故障が生じたことを仮定した場合の故障箇所毎の代替経路表が格納され、代替抑止対象表群355には、代替経路表群354に格納された代替経路表毎に、該代替経路表に対応した代替抑止対象表が格納される。なお、代替抑止対象表には、対応する代替経路表に切り替わるときに、マイクロループが生じうる経路についてのみエントリが登録されている。なお、抑止対象テーブル323には、何も登録されていない。
ルータ311の動作中に、トポロジー情報交換部331が他のルータやリンクの故障が生じたと認識した際に、その旨を経路計算部332と切替実行部353に通知する。
経路計算部332は、トポロジー情報交換部331からの故障情報に基づき、自身により経路の更新を行うべきと判定した際に、新しい経路表を算出して現経路表321を更新すると共に、新しい経路表を経路比較部333と抑止制御部340に出力する。経路比較部333は、新旧経路表を比較し、変化のあった経路についてエントリを作成して抑止対象テーブル323に登録する。なお、経路計算部332は、自身により経路の更新を行うべきではないと判定した際に、上記処理をしない。
高速切替部350における切替実行部353は、トポロジー情報交換部331からの故障情報に基づき、自身により経路の更新を行うべきと判定した際に、代替経路表群354から当該代替経路表を読み出して現経路表321を更新すると共に、該代替経路表に対応する代替抑止対象表を代替抑止対象表群355から読み出して抑止対象テーブル323に登録する。また、切替実行部353は、新しい経路表(代替経路表)を抑止制御部340にも出力する。
抑止制御部340は、抑止解除MSG送信部341と、抑止解除部343と、抑止解除MSG受信部342を備える。抑止解除MSG送信部341は、抑止解除MSGを隣接するルータに送信する機能を担い、抑止解除MSG受信部342と抑止解除部343は、抑止対象テーブル323に登録された経路エントリを削除する機能を担う。
抑止解除MSG受信部342と抑止解除部343は、図6に示すルータ210の抑止制御部240における抑止解除MSG受信部242と抑止解除部243と同様の動作をする。具体的には、抑止解除MSG受信部342は、隣接するルータから抑止解除MSGを受信すると、それを抑止解除部343に出力する。抑止解除部343は、抑止解除MSG受信部342からの抑止解除MSGに基づいて、抑止対象テーブル323から当該エントリを削除する。
抑止解除MSG送信部341は、経路計算部332または切替実行部353により現経路表321の更新が完了すると抑止解除MSGを隣接するルータに送信する。図19を参照して抑止解除MSG送信部341の動作を説明する。
図19は、抑止解除MSG送信部341による抑止解除MSG送信処理を示すフローチャートである。図示のように、抑止解除MSG送信部341は、まず、各隣接するルータ(図14に示すネットワークシステム300の例では、ルータ312とルータ316)から、抑止解除MSGをまだ送信していないルータを1つ選択する(S232)。そして、選択したルータに対して送信すべき抑止解除MSGのタイプを判定する(S240)。本実施の形態において、抑止解除MSG送信部341は、抑止解除MSGのタイプとして、「高速切替に対応した抑止解除MSG」と、「高速切替に対応しない抑止解除MSG」のいずれかを判定する。「高速切替に対応した抑止解除MSG」は、高速切替を実行する隣接ルータに送信するものであり、「高速切替に対応しない抑止解除MSG」は、高速切替を実行しない隣接ルータに送信するものである。この判定処理の詳細については、後述する。
抑止解除MSG送信部341は、ステップS232で選択した隣接ルータが、高速切替に対応した抑止解除MSGを送信すべきルータである場合に(S250:Yes)、旧経路表322から、次転送先が、ステップ232で選択された隣接ルータである経路をすべて抽出する(S252)。そして、抑止解除MSG送信部341は、切替実行部353からの代替経路表(現経路表321に格納されたものと同様である)と、ステップS252で抽出した経路とを比較し、両者間で、宛先が同一であり、次転送先が異なる経路を抽出する(S254)。
一方、抑止解除MSG送信部341は、ステップS232で選択した隣接ルータが、高速切替に対応する抑止解除MSGを送信すべきルータではない場合に(S250:No)、該隣接ルータと接続しているインターフェース(NIF)を特定する(S256)。そして、抑止解除MSG送信部341は、新しい経路表に含まれる各経路から、ステップS256で特定されたNIFと異なる「インターフェース」を有する経路を全て抽出する(S258)。なお、ステップS256〜ステップS258の処理は、ルータ210における抑止解除MSG送信部241の処理を示す図9におけるステップS134〜ステップS136と同様である。
抑止解除MSG送信部341は、ステップS254で抽出した経路、またはステップS258で抽出した経路を用いて抑止解除MSGを作成して、ステップS232で選択した隣接ルータに送信する(S260、S262)。なお、ステップS260とステップS262における抑止解除MSGの作成および送信は、ルータ210における抑止解除MSG送信部241の当該処理と同様である。
抑止解除MSG送信部341は、全ての隣接ルータに対して抑止解除MSGを送信したことをもって(S264:Yes)、処理を終了する。
図19のフローチャートが示す抑止解除MSG送信部341の処理と、図9のフローチャートが示すルータ210における抑止解除MSG送信部241の処理とを比較すると分かるように、本実施の形態において、抑止解除MSG送信部341は、隣接ルータが高速切替を実行しない場合には、ルータ210における抑止解除MSG送信部241と同様の処理を行う一方、隣接ルータが高速切替を実行している場合には、高速切替に対応する抑止解除MSGを作成する。なお、高速切替に対応する抑止解除MSGは、抑止すべき経路が異なる以外、高速切替に対応しない抑止解除MSGと同様である。
これについて、ネットワークシステム300において、ルータ311がルータ316に抑止解除MSGを送信する場合を例にして詳細に説明する。これは、ステップS232において、抑止解除MSG送信部341が隣接ルータとしてルータ316を選択した場合である。
図20は、ネットワークシステム300の初期化直後におけるルータ311とルータ316の現経路表321にそれぞれ格納された経路表である。なお、図中311Aと311Bは、ルータ311において、ネットワーク391(192.168.4.0/24)とネットワーク396(192.168.5.0/24)にそれぞれ接続するNIFであり、316Aと316Bは、ルータ316において、ネットワーク396(192.168.5.0/24)とネットワーク395(192.168.6.0/24)にそれぞれ接続するNIFである。
図21は、ネットワークシステム300においてルータ315またはネットワーク395に故障が生じたときにルータ316とルータ311の更新後の経路表である。図20と図21を比べると分かるように、ルータ316では、更新前後に変更のあった経路は、宛先がネットワーク394(192.168.1.0/24)とネットワーク393(192.168.2.0/24)の2つである。
ルータ316が高速切替を実行する場合(すなわちルータ316の直結のリンクまたは隣接ルータに故障が生じた場合)、ルータ316の抑止対象テーブルには、上述した2つの経路のうちの、マクロループになりうる経路のみが登録される。この場合、ルータ311の旧経路表において次転送先がルータ316ではない経路に関しては、ルータ316側ではマクロループが生じない経路として判断されるため、抑止の対象になっていない。図20に示すルータ311の旧経路表において宛先がネットワーク393(192.168.02.0/24)である経路は、これに該当する。図20と図21に示すように、ルータ316では、ネットワーク393(192.168.02.0/24)宛ての経路は、更新前後で192.168.6.2(ルータ315)から192.168.5.1(ルータ311)に変わっている。しかし、ルータ311の経路表から分かるように、宛先がネットワーク393(192.168.2.0/24)である経路が、更新前後とも次転送先のルータがルータ316ではなく、ロループが生じないと判断できる。そのため、ルータ316側では高速切替えを実施する際に、抑止対象テーブルには、宛先がネットワーク394(192.168.1.0/24)のエントリのみが登録される。
従って、ルータ311は、ルータ316に抑止解除MSGを送信するとき、ルータ316が高速切替えを実施していると判定した際に、宛先がネットワーク394(192.168.1.0/24)の経路についてのみ抑止解除MSGを作成して送信すればよい。
一方、ルータ316が高速切替えを実行しない場合には、ルータ311は、ルータ316においてどの経路が抑止対象とされているのかを把握することができないため、インターフェースが311Aである経路、すなわちネットワーク394(192.168.1.0/24)、ネットワーク393(192.168.2.0/24)、ネットワーク392(192.168.3.0/24)、ネットワーク391(192.168.4.0/24)を宛先とする4つの経路についてすべて抑止解除MSGを送信する。
図22は、図19のステップS240における判定処理の詳細を示すフローチャートである。図21に示すように、抑止解除MSGのタイプ判定に際して、抑止解除MSG送信部341は、まず、トポロジー情報交換部331からのトポロジー情報から、故障箇所がリンクであるかルータであるかを判定する(S241)。故障箇所がルータである場合には、抑止解除MSG送信部341は、さらに、故障ルータが、図19のステップS232で選択した隣接ルータの隣接ルータであるかを判定する(S241:ルータ、S245)。
故障ルータが、図19のステップS232で選択した隣接ルータの隣接ルータであることは、ステップS232で選択した隣接ルータが高速切替を実行することを意味する。そのため、抑止解除MSG送信部341は、故障ルータがステップS232で選択した隣接ルータの隣接ルータであると判定した場合、送信すべき抑止解除MSGのタイプを「高速切替に対応した抑止解除MSG」に判定する(S245:Yes、S243)。一方、抑止解除MSG送信部341は、故障ルータがステップS232で選択した隣接ルータの隣接ルータではないと判定した場合、送信すべき抑止解除MSGのタイプを「高速切替に対応しない抑止解除MSG」に判定する(S245:No、S246)。
ステップS241において、故障箇所がリンクであると判定された場合(S241:リンク)、抑止解除MSG送信部341は、さらに、故障リンクが、図19のステップS232で選択した隣接ルータと直結のリンクであるかを確認する(S241:リンク、S242)。
故障リンクが、図19のステップS232で選択した隣接ルータと直結のリンクであることは、ステップS232で選択した隣接ルータが高速切替を実行することを意味する。そのため、抑止解除MSG送信部341は、故障リンクがステップS232で選択した隣接ルータの直結のリンクであると判定した場合、送信すべき抑止解除MSGのタイプを「高速切替に対応した抑止解除MSG」に判定する(S242:Yes、S243)。一方、抑止解除MSG送信部341は、故障リンクがステップS232で選択した隣接ルータの直結のリンクではないと判定した場合、送信すべき抑止解除MSGのタイプを「高速切替に対応しない抑止解除MSG」に判定する(S242:No、S246)。
本実施の形態のネットワークシステム300において、各ルータが、高速切替機能を備え、直結のリンクまたは隣接ルータに故障が生じた際に、予め用意された代替経路表で現経路表を更新するため、経路の更新を高速にできる。また、経路更新後に隣接ルータに抑止解除MSGを送信する際に、隣接ルータが高速切替を実施するルータであると判定した際に、高速切替に対応した抑止解除MSGを送信することによって、第1の実施の形態のネットワークシステム200におけるルータ210より、抑止解除MSGにより抑止解除を通知する経路の数を削減することができる。
ネットワークシステムの任意のリンクとルータにおいて故障が発生したときに高速切替を実施するのでは、予め用意する代替経路表の数が膨大になるため、本実施の形態のネットワークシステム300において、各ルータが、直結のリンクまたは隣接ルータに故障が生じたときにのみ高速切替を実行する。例えば、ルータ乃至リンクの数が少ないネットワークシステムの場合、システムのいずれの場所に故障が生じても各ルータが高速切替を実施するようにしてもよい。この場合、隣接ルータに抑止解除MSGは、すべて「高速切替に対応した抑止解除MSG」となる。
また、本実施の形態において、ルータ311は、隣接ルータから受信した抑止解除MSGに応じて抑止対象テーブル323におけるエントリの削除を行っているが、第2の実施の形態のように、隣接するルータが経路更新を完了した時間を推定して、推定時間に達すれば該隣接ルータに対応する経路エントリを抑止対象テーブル323から削除するようにしてもよい。
<第4の実施の形態>
図23は、本発明の第4の実施の形態にかかるネットワークシステム400を示す。ネットワークシステム400は、複数のネットワークと、該複数のネットワーク間の通信を中継する複数のルータを備える。図23において、分かりやすいように、これらの複数のネットワークをまとめてネットワーク500で示し、ルータについてはルータ410のみを示す。なお、図示しない各ルータは、ルータ410と同様の構成を有する。
ネットワークシステム400は、ネットワーク500に接続した制御サーバ510を備える。この制御サーバ510は、ネットワークシステム400における各ルータの経路の制御を行う。図示のように、制御サーバ510は、ネットワーク500に接続するためのネットワークインタフェース(NIF)511と、制御サーバ510宛のパケットと制御サーバ510から送出するパケットの転送を行うパケット転送部520と、経路計算管理部530と、メッセージ送受信部540を備える。
経路計算管理部530は、トポロジー情報取得部531と、トポロジー情報取得部531と、ルータ別経路計算部532と、ルータ別現経路表533と、ルータ別旧経路表534と、ルータ別経路比較部535を有する。トポロジー情報取得部531は、ネットワーク500からトポロジー情報を取得してルータ別経路計算部532に供する。ルータ別経路計算部532は、トポロジー情報取得部531が取得したトポロジー情報に基づいて、ネットワーク500に接続された各ルータの経路表を作成して、ルータ別現経路表533に出力すると共に、メッセージ送受信部540における後述する経路表送信部541を介して夫々のルータに送信する。また、トポロジー情報取得部531から故障箇所を示すトポロジー情報を受信した際に、ルータ毎に新しい経路表を作成してルータ別現経路表533に格納された各ルータの現経路表を更新すると共に、経路表送信部541を介して夫々のルータに送信する。
ルータ別現経路表533は、ルータ別経路計算部532から新しい経路表を受信する度に、格納中の各ルータの現経路表を旧経路表としてルータ別旧経路表534に出力すると共に、ルータ別経路計算部532からの新しい経路表を格納する。また、ルータ別現経路表533は、格納した新しい経路表を経路表送信部541とルータ別経路比較部535に出力する。
ルータ別旧経路表534は、ルータ別現経路表533から出力した経路表(旧経路表)で格納中の旧経路表を更新する。また、ルータ別旧経路表534は、更新後の旧経路表をルータ別経路比較部535に出力する。
すなわち、ルータ別現経路表533には、ルータ毎の最新の経路表が格納されており、ルータ別旧経路表534には、ルータ別現経路表533に格納された経路表より1つ前の経路表が格納されている。
ルータ別経路比較部535は、ルータ毎に、ルータ別現経路表533に格納された現経路表と、ルータ別旧経路表534に格納された旧経路表とを比較して抑止対象経路を抽出する。この抽出処理は、前述した各実施の形態における相対応する処理と同様に、変化のあった経路、すなわち、新旧経路表間で、「宛先ネットワーク」が同一であり、「次転送先」が異なる経路を抽出する。
ルータ別経路比較部535は、抽出した抑止対象経路を示す情報(以下抑止対象経路情報という)をメッセージ送受信部540の後述する抑止対象経路送信部542と抑止解除指示送信部544に出力する。
メッセージ送受信部540は、経路表送信部541と、抑止対象経路送信部542と、更新完了通知受信部543と、抑止解除指示送信部544を備える。
経路表送信部541は、ルータ別現経路表533からルータ毎の新しい経路表を受信する度に、夫々のルータの新しい経路表を当該ルータに送信する。抑止対象経路送信部542は、ルータ別経路比較部535からルータ毎の抑止対象経路情報を受信する度に、夫々のルータの抑止対象経路情報を当該ルータに送信する。
本実施の形態において、各ルータが、自身において経路の更新が完了した際に更新完了通知を制御サーバ510に送信する。更新完了通知ついてのちにルータ410を説明する際に詳細に説明する。制御サーバ510のメッセージ送受信部540における更新完了通知受信部543は、この更新完了通知を受信し、送信元のルータ(以下完了通知送信元ルータという)を抑止解除指示送信部544に知らせる。
抑止解除指示送信部544は、更新完了通知受信部543から知らせられた完了通知送信元ルータの隣接ルータに、完了通知送信元ルータについて、抑止対象経路を解除する指示(抑止解除指示)を送信する。
なお、メッセージ送受信部540が行う経路表の送信、抑止対象経路の送信、更新完了通知の受信、抑止解除指示の送信は、パケット転送部520乃至NIF511を介して行われる。
次いで、ルータ410を代表にしてネットワークシステム400における各ルータを説明する。ルータ410は、ネットワーク500に含まれる2つ以上のネットワークとそれぞれ接続する2つ以上のNIF(NIF411、NIF412、・・・、NIF41n)と、パケット転送部420と、経路設定部430と、抑止制御部440を備える。ルータ410宛のパケットと、ルータ410から送出するパケットは、当該NIF乃至パケット転送部420を介して行われる。
経路設定部430は、経路表受信部431と、更新完了通知部432を有し、ルータ410の経路の設定(更新を含む)と、経路更新が完了したことを制御サーバ510に通知することを担う。具体的には、経路表受信部431は、制御サーバ510から自身の経路表を受信する度にそれをパケット転送部420の後述する経路表421に出力する。また、2度目以降に受信した経路表を経路表421に出力し終わる度に、経路更新があったことを更新完了通知部432に知らせる。更新完了通知部432は、経路表受信部431から経路更新があったことを知らせられると、制御サーバ510に更新完了通知を送信し、ルータ410において経路更新が完了したことを知らせる。
パケット転送部420は、経路表421と、抑止対象テーブル423と、転送処理部424を有する。経路表421は、経路表受信部431から経路表を受信する度に、この経路表で、格納中の経路表を更新する。抑止対象テーブル423は、抑止制御部440から抑止対象経路情報を受信して格納する。なお、この抑止対象経路情報は、制御サーバ510のメッセージ送受信部540における抑止対象経路送信部542から送信され、抑止制御部440の後述する抑止対象経路受信部441により受信されたものである。
転送処理部424は、転送実行部425とフィルタ部426を備え、経路表421と抑止対象テーブル423を参照してパケットの転送を行う。転送処理部424は、図6に示すルータ210のパケット転送部220における転送処理部224と同様の動作をするものであり、ここで詳細な説明を省略する。
抑止制御部440は、抑止対象経路受信部441と、抑止解除指示受信部442と、抑止解除部443を備える。
抑止対象経路受信部441は、制御サーバ510から具体的には制御サーバ510の抑止対象経路送信部542から抑止対象経路情報を受信するものであり、受信した抑止対象経路情報を抑止対象テーブル423に出力する。これにより、ルータ410の経路更新に伴い、抑止すべく経路エントリが抑止対象テーブル423に登録される。
抑止解除指示受信部442は、制御サーバ510から具体的には制御サーバ510のメッセージ送受信部540における抑止解除指示送信部544から抑止解除指示を受信するものであり、受信した抑止解除指示が示すルータについての経路を抑止解除部443に知らせる。
抑止解除部443は、抑止解除指示受信部442から知らせられた経路に該当するエントリを抑止対象テーブル423から削除する。
図24は、ネットワークシステム400のトポロジー情報が変化し、各ルータの経路表を更新する必要があるときにおける制御サーバ510の動作を示すフローチャートである。図24に示すように、ネットワーク500上に各ルータの経路を更新するために、まず、ルータ別経路計算部532は、ルータ別の新しい経路表を作成する(S310)。これにより、ルータ別現経路表533に記憶されたルータ別の経路表は旧経路表としてルータ別旧経路表534に出力され、ルータ別旧経路表534が更新される。それに伴って、ルータ別現経路表533は、ステップS310で作成された新しい経路表で更新される(S312、S314)。ルータ別経路比較部535は、ルータ毎に、新旧経路表を比較し、比較結果に基づいて抑止対象経路を抽出する(S318)。ルータ別経路比較部535は、抽出した抑止対象経路を示す抑止対象経路情報を抑止対象経路送信部542と抑止解除指示送信部544に出力する(S320)。そして、経路表送信部541は、ルータ別現経路表533からの新経路表を当該ルータに送信し、抑止対象経路送信部542は、ルータ別経路比較部535からの抑止対象経路情報を当該ルータに送信する(S322、S324)。
抑止解除指示送信部544は、ルータ別経路比較部535から受信したルータ毎の抑止対象経路情報を保持して、各ルータからの更新完了通知を待つ(S326)。更新完了通知受信部543がいずれかのルータから更新完了通知を受信し、完了通知送信元ルータを抑止解除指示送信部544に知らせると、抑止解除指示送信部544は、該完了通知送信元ルータの各隣接ルータに抑止解除指示を送信する(S330)。なお、この抑止解除指示は、前述した各実施の形態に用いられる抑止解除MSGと同じフォーマットとすることができる。また、抑止解除指示送信部544は、各ルータの抑止対象経路を保持しているので、完了通知送信元ルータの隣接ルータに送信する抑止解除指示には、完了通知送信元ルータについて、隣接ルータが抑止対象にしている経路のみを含ませればよい。
抑止解除指示送信部544は、全てのルータについて、該ルータの隣接ルータへ抑止解除指示を送信したか否か、すなわち全てのルータが経路更新完了したかを確認する(S332)。経路更新がまだ完了していないルータがあればステップS326に戻り、(S332:No、S326〜)。全てのルータの経路更新が完了したならば(S332:Yes)、処理を終了する。
ルータ自身により経路制御を行うのではなく、1つの制御サーバによりすべてのルータの経路更新を制御するネットワークシステムにおいても、経路更新のタイミングが隣接ルータ間で異なることによりマイクロループが生じる可能性がある。本実施の形態のネットワークシステム400において、制御サーバ510は、各ルータに新しい経路表を送信すると共に、抑止対象経路情報も送信する。各ルータは、制御サーバ510から受信した新しい経路表で旧経路表を更新すると共に、抑止対象経路情報を抑止対象テーブルに登録する。そして、ルータの転送処理部は、パケットを転送する際に、該パケットの転送経路が抑止対象テーブルに登録されていないことを条件にこのパケットの転送を実行する。こうすることにより、隣接するルータの経路更新タイミングが異なってもマイクロループを防ぐことができる。また、制御サーバ510は、経路更新が完了したルータ(完了通知送信元ルータ)の隣接ルータに対して抑止解除指示を送信し、抑止解除指示を受信した隣接ルータは、完了通知送信元ルータについての経路エントリを抑止対象テーブルから削除すること。これにより、マイクロループが生じる可能性が無くなったときに、該ルータはすべてのパケットについて転送可能になる。
以上、実施の形態(および実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態(および実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2008年4月22日に出願された日本出願特願2008−111582を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、例えば、ネットワークシステムにおける経路切替え技術に使用される。

Claims (32)

  1. 複数の中継装置により複数のネットワーク間の通信を中継するネットワークシステムに
    おける前記中継装置であって、
    各隣接中継装置との間のネットワークにそれぞれ接続する複数のネットワークインタフ
    ェースと、
    宛先と、いずれかの隣接中継装置である次転送先とを対応付けた経路表を格納する現経
    路表格納部と、
    前記ネットワークシステムにおけるリンクまたは他の中継装置が故障した際に、前記現
    経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、更新に際して、更新後の経路表にお
    ける、マイクロループを生じさせる可能性がある経路を示す抑止対象経路情報を取得する
    経路制御部と、
    前記抑止対象経路情報を格納する抑止対象テーブルと、
    隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、該隣接中継装置を次転送先と
    する経路を前記抑止対象テーブルから削除する抑止制御部と、
    前記現経路表格納部に格納された経路表に基づいてパケットの転送経路を決定し、決定
    された前記パケットの転送経路が前記抑止対象テーブルに登録されていないことを条件に
    該パケットの転送を実行する転送処理部とを備えることを特徴とする中継装置。
  2. 前記経路制御部は、更新前後の経路表を比較して、比較結果から前記抑止対象経路情報
    を取得することを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記経路制御部は、更新前後の経路表間で、宛先が同一であり、次転送先が異なる経路
    を抑止対象経路として求めて前記抑止対象経路情報を取得することを特徴とする請求項2
    に記載の中継装置。
  4. 前記抑止制御部は、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新完了後に、経路更新
    完了通知を各隣接中継装置に送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に
    記載の中継装置。
  5. 前記抑止制御部は、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新完了により、前記経
    路更新完了通知の送信先の隣接中継装置が抑止を解除すべき経路を示す抑止解除メッセー
    ジを作成して前記経路更新完了通知として前記隣接中継装置に送信することを特徴とする
    請求項4に記載の中継装置。
  6. 前記抑止制御部は、前記更新完了通知の送信先の隣接中継装置との間のネットワークに
    接続したネットワークインタフェースと、更新後の経路表における次転送先から決まるネ
    ットワークインタフェースとが異なる経路の宛先を宛先とし、前記抑止制御部自身が設け
    られた中継装置を次転送先とする経路を示す前記抑止解除メッセージを作成して送信する
    ことを特徴とする請求項5に記載の中継装置。
  7. 直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に使用する代替経路表を故障箇所に対応付け
    て保持する代替経路表格納部と、
    前記代替経路表毎に、該代替経路表に含まれる各経路がマイクロループを生じさせるか
    否かを判定するループ判定部と、
    前記代替経路表毎に、前記ループ判定部によりマイクロループを生じさせると判定され
    た経路となる抑止対象経路のみを示す代替抑止対象経路表を格納する代替抑止対象経路表
    格納部とを有し、直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に、前記代替経路表格納部に
    格納された当該代替経路表で前記現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、
    前記代替抑止対象経路表格納部に格納された対応の代替抑止対象経路表を前記抑止対象テ
    ーブルに登録することにより高速切替を実行する高速切替部をさらに備え、
    前記経路制御部は、直結のリンクと隣接中継装置以外の箇所に故障が生じたときに動作
    することを特徴とする請求項6に記載の中継装置。
  8. 前記抑止制御部は、前記更新完了通知の送信先の隣接中継装置が今回の経路更新時に前
    記高速切替を実施するか否かを判定し、
    前記高速切替を実施しないと判定した場合に、前記隣接中継装置に対して前記抑止解除
    メッセージを作成して送信する一方、
    前記高速切替を実施すると判定した場合に、前記抑止解除メッセージが示す各経路のう
    ちの、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新前において次転送先が前記隣接中継
    装置であり、かつ更新後において次転送先が前記隣接中継装置ではない経路の宛先を宛先
    とする経路のみを示す高速切替対応抑止解除メッセージを作成して送信することを特徴と
    する請求項7に記載の中継装置。
  9. 直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に使用する代替経路表を故障箇所に対応付け
    て保持する代替経路表格納部と、
    前記代替経路表毎に、該代替経路表に含まれる各経路がマイクロループを生じさせるか
    否かを判定するループ判定部と、
    前記代替経路表毎に、前記ループ判定部によりマイクロループを生じさせると判定され
    た経路となる抑止対象経路のみを示す代替抑止対象経路表を格納する代替抑止対象経路表
    格納部とを有し、直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に、前記代替経路表格納部に
    格納された当該代替経路表で前記現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、
    前記代替抑止対象経路表格納部に格納された対応の代替抑止対象経路表を前記抑止対象テ
    ーブルに登録することにより高速切替を実行する高速切替部をさらに備え、
    前記経路制御部は、直結のリンクと隣接中継装置以外の箇所に故障が生じたときに動作
    することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の中継装置。
  10. 前記経路制御部は、前記ネットワークシステムに備えられた制御サーバが、前記ネット
    ワークシステムにおけるリンクまたは中継装置が故障した際に送信してきた代替の経路表
    で前記現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、前記制御サーバから送信し
    てきた前記抑止対象経路情報を前記抑止対象テーブルに登録することを特徴とする請求項
    1に記載の中継装置。
  11. 前記抑止制御部は、前記経路表格納部に格納された経路表の更新完了後に、経路更新完了通知を前記制御サーバに送信することを特徴とする請求項10に記載の中継装置。
  12. 前記抑止制御部は、隣接中継装置における経路更新が完了したことを示す経路更新完了
    通知を受信した際に、該隣接中継装置を次転送先とする各抑止対象経路を前記抑止対象テ
    ーブルから削除することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の中継装置。
  13. 前記抑止制御部は、隣接中継装置を次転送先とした、抑止を解除すべき経路を含む前記
    経路更新完了通知を受信した際に、該経路更新完了通知に含まれる各経路を前記抑止対象
    テーブルから削除することを特徴とする請求項12に記載の中継装置。
  14. 前記抑止制御部は、夫々の隣接中継装置が経路更新にかかる時間の推定値を保持してお
    り、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新開始からの時間が前記推定値に達した
    際に、前記推定値に対応する隣接中継装置を次転送先とする経路を前記抑止対象テーブル
    から削除することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の中継装置。
  15. 複数の中継装置により複数のネットワーク間の通信を中継するネットワークシステムに
    おいて、
    前記中継装置は、
    各隣接中継装置との間のネットワークにそれぞれ接続する複数のネットワークインタフ
    ェースと、宛先と、いずれかの隣接中継装置である次転送先とを対応付けた経路表を格納
    する現経路表格納部と、
    前記ネットワークシステムにおけるリンクまたは他の中継装置が故障した際に、前記現
    経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、更新に際して、更新後の経路表にお
    ける、マイクロループを生じさせる可能性がある経路を示す抑止対象経路情報を取得する
    経路制御部と、
    前記抑止対象経路情報を格納する抑止対象テーブルと、
    隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、該隣接中継装置を次転送先と
    する経路を前記抑止対象テーブルから削除する抑止制御部と、
    前記現経路表格納部に格納された経路表に基づいてパケットの転送経路を決定し、決定
    された前記パケットの転送経路が前記抑止対象テーブルに登録されていないことを条件に
    該パケットの転送を実行する転送処理部とを備えることを特徴とするネットワークシステ
    ム。
  16. 前記経路制御部は、更新前後の経路表を比較して、比較結果から前記抑止対象経路情報
    を取得することを特徴とする請求項15に記載のネットワークシステム。
  17. 前記経路制御部は、更新前後の経路表間で、宛先が同一であり、次転送先が異なる経路
    を抑止対象経路として求めて前記抑止対象経路情報を取得することを特徴とする請求項1
    6に記載のネットワークシステム。
  18. 前記抑止制御部は、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新完了後に、経路更新
    完了通知を各隣接中継装置に送信することを特徴とする請求項15から17のいずれか1
    項に記載のネットワークシステム。
  19. 前記抑止制御部は、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新完了により、前記経
    路更新完了通知の送信先の隣接中継装置が抑止を解除すべき経路を示す抑止解除メッセー
    ジを作成して前記経路更新完了通知として前記隣接中継装置に送信することを特徴とする
    請求項18に記載のネットワークシステム。
  20. 前記抑止制御部は、前記更新完了通知の送信先の隣接中継装置との間のネットワークに
    接続したネットワークインタフェースと、更新後の経路表における次転送先から決まるネ
    ットワークインタフェースとが異なる経路の宛先を宛先とし、前記抑止制御部自身が設け
    られた中継装置を次転送先とする経路を示す前記抑止解除メッセージを作成して送信する
    ことを特徴とする請求項19に記載のネットワークシステム。
  21. 前記中継装置は、直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に動作する高速切替部をさ
    らに備え、
    該高速切替部は、
    直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に使用する代替経路表を故障箇所に対応付け
    て保持する代替経路表格納部と、
    前記代替経路表毎に、該代替経路表に含まれる各経路がマイクロループを生じさせるか
    否かを判定するループ判定部と、
    前記代替経路表毎に、前記ループ判定部によりマイクロループを生じさせると判定され
    た経路となる抑止対象経路のみを示す代替抑止対象経路表を格納する代替抑止対象経路表
    格納部とを有し、直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に、前記代替経路表格納部に
    格納された当該代替経路表で前記現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、
    前記代替抑止対象経路表格納部に格納された対応の代替抑止対象経路表を前記抑止対象テ
    ーブルに登録することにより高速切替を実行し、
    前記経路制御部は、直結のリンクと隣接中継装置以外の箇所に故障が生じたときに動作
    することを特徴とする請求項20に記載のネットワークシステム。
  22. 前記抑止制御部は、前記更新完了通知の送信先の隣接中継装置が今回の経路更新時に前
    記高速切替を実施するか否かを判定し、
    前記高速切替を実施しないと判定した場合に、前記隣接中継装置に対して前記抑止解除
    メッセージを作成して送信する一方、
    前記高速切替を実施すると判定した場合に、前記抑止解除メッセージが示す各経路のう
    ちの、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新前において次転送先が前記隣接中継
    装置であり、かつ更新後において次転送先が前記隣接中継装置ではない経路の宛先を宛先
    とする経路のみを示す高速切替対応抑止解除メッセージを作成して送信することを特徴と
    する請求項21に記載のネットワークシステム。
  23. 前記中継装置は、直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に動作する高速切替部をさ
    らに備え、
    該高速切替部は、
    直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に使用する代替経路表を故障箇所に対応付け
    て保持する代替経路表格納部と、
    前記代替経路表毎に、該代替経路表に含まれる各経路がマイクロループを生じさせるか
    否かを判定するループ判定部と、
    前記代替経路表毎に、前記ループ判定部によりマイクロループを生じさせると判定され
    た経路となる抑止対象経路のみを示す代替抑止対象経路表を格納する代替抑止対象経路表
    格納部とを有し、直結のリンクまたは隣接中継装置の故障時に、前記代替経路表格納部に
    格納された当該代替経路表で前記現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、
    前記代替抑止対象経路表格納部に格納された対応の代替抑止対象経路表を前記抑止対象テ
    ーブルに登録することにより高速切替を実行し、
    前記経路制御部は、直結のリンクと隣接中継装置以外の箇所に故障が生じたときに動作
    することを特徴とする請求項15から19のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
  24. いずれかのリンクまたは中継装置が故障した際に、各中継装置に、該中継装置に対応し
    た代替の経路表と抑止対象経路情報を送信する制御サーバをさらに備え、
    各前記中継装置の前記経路制御部は、前記制御サーバから送信してきた代替の経路表で
    前記現経路表格納部に格納された経路表を更新すると共に、前記制御サーバから送信して
    きた前記抑止対象経路情報を前記抑止対象テーブルに登録することを特徴とする請求項1
    5に記載のネットワークシステム。
  25. 前記抑止制御部は、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新完了後に、経路更新
    完了通知を前記制御サーバに送信することを特徴とする請求項24に記載のネットワーク
    システム。
  26. 前記制御サーバは、いずれかの中継装置から経路更新完了通知を受信した際に、該中継
    装置の隣接中継装置に前記中継装置の経路更新完了通知を送信することを特徴とする請求
    項25に記載のネットワークシステム。
  27. 前記制御サーバは、前記隣接中継装置が抑止を解除すべき経路として、該隣接中継装置
    に対応する代替抑止対象表における、前記中継装置を次転送先とする経路を示す情報を含
    む経路更新完了通知を前記隣接中継装置に送信することを特徴とする請求項26に記載の
    ネットワークシステム。
  28. 前記抑止制御部は、隣接中継装置における経路更新が完了したことを示す経路更新完了
    通知を受信した際に、該隣接中継装置を次転送先とする各抑止対象経路を前記抑止対象テ
    ーブルから削除することを特徴とする請求項15から27のいずれか1項に記載のネット
    ワークシステム。
  29. 前記抑止制御部は、隣接中継装置を次転送先とした、抑止を解除すべき経路を含む前記
    経路更新完了通知を受信した際に、該経路更新完了通知に含まれる各経路を前記抑止対象
    テーブルから削除することを特徴とする請求項28に記載のネットワークシステム。
  30. 前記抑止制御部は、夫々の隣接中継装置が経路更新にかかる時間の推定値を保持しており、前記現経路表格納部に格納された経路表の更新開始からの時間が前記推定値に達した際に、前記推定値に対応する隣接中継装置を次転送先とする経路を前記抑止対象テーブルから削除することを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
  31. 宛先と、いずれかの隣接中継装置である次転送先とを対応付けた経路表と、抑止対象テーブルとを備え、前記経路表に基づいてパケットの転送経路を決定し、決定された前記転送経路が前記抑止対象テーブルに登録されていないことを条件に前記パケットの転送を実行する複数の中継装置により複数のネットワーク間の通信を中継するネットワークシステムにおける各前記中継装置の経路切替方法であって、
    当該中継装置が使用する経路表を更新すると共に、更新に際して、更新後の経路表における、マイクロループを生じさせる可能性がある経路を示す抑止対象経路情報を取得して前記抑制対象テーブルに保持し、
    隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、該隣接中継装置を次転送先とする経路を前記抑止対象テーブルから削除することを特徴とする経路切替方法。
  32. 宛先と、いずれかの隣接中継装置である次転送先とを対応付けた経路表と、抑止対象テーブルとを備え、前記経路表に基づいてパケットの転送経路を決定し、決定された前記転送経路が前記抑止対象テーブルに登録されていないことを条件に前記パケットの転送を実行する複数の中継装置により複数のネットワーク間の通信を中継するネットワークシステムにおける各前記中継装置の経路切替に際して、
    当該中継装置が使用する経路表を更新すると共に、更新に際して、更新後の経路表における、マイクロループを生じさせる可能性がある経路を示す抑止対象経路情報を取得して前記抑制対象テーブルに保持し、
    隣接中継装置における経路更新が完了したことを条件に、該隣接中継装置を次転送先とする経路を前記抑止対象テーブルから削除することをコンピュータに実行せしめるプログラム。
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