JP4809824B2 - Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム - Google Patents

Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4809824B2
JP4809824B2 JP2007320015A JP2007320015A JP4809824B2 JP 4809824 B2 JP4809824 B2 JP 4809824B2 JP 2007320015 A JP2007320015 A JP 2007320015A JP 2007320015 A JP2007320015 A JP 2007320015A JP 4809824 B2 JP4809824 B2 JP 4809824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
router
session
bgp
prefix
route
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007320015A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009147457A (ja
Inventor
ペルサー・クリステル
知典 武田
英司 大木
公平 塩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2007320015A priority Critical patent/JP4809824B2/ja
Publication of JP2009147457A publication Critical patent/JP2009147457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4809824B2 publication Critical patent/JP4809824B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Description

本発明は、複数のAS(自律システム、Autonomous System)からなるネットワークにおける、BGP(Border Gateway Protocol)セッションの設計技術に関する。
インターネットは、複数のAS(またはドメイン)から構成されている。このAS間でBGPルート(経路情報)を交換する必要があるが、このときに利用される代表的プロトコルは、BGPである。BGPは、e(external)BGPとi(internal)BGPとがあり、eBGPは、隣接しているASとの間でBGPルートを交換するときに用いられるプロトコルである。iBGPは、AS内でBGPルートを配布(交換)するときに用いられるプロトコルである。
BGPルートは、パケットの宛先となるアドレスであるプレフィックス(IP(Internet Protocol)アドレス、サブネットアドレス等)、そのプレフィックス宛にパケットを転送するときの直近の境界ルータのアドレスであるネクストホップ、BGPに関する各種属性情報等を含んで構成される。なお、ここでの境界ルータとはドメイン(AS)の境界にあるルータである。
ここで、AS間を繋ぐ経路の障害発生時に、通信を速やかに復旧させるためには、AS内の各ルータが、隣接するASへのルート(経路)を複数持つことが好ましい。つまり、AS内の各ルータが同じプレフィックスに対し、異なるルータをネクストホップとするBGPルート(ネクストホップの冗長性を持つルート情報)を複数保持するのが好ましい。
このことを図6および図7を用いて説明した図6および図7は本願発明の比較例となる技術を説明した図である。ここでは、図6に示すように、AS−Aと、AS−Bとを含むネットワークを例に説明する。このAS−Aは、ルータ20(20A,20B)を備え、AS−Bは、ルータ20(20C,20D,20E,20F)を備える。ルータ20A〜20Dは、境界ルータであり、ルータ20A,20C間、ルータ20B,20D間にはそれぞれeBGPセッションが確立され、ルータ20C,20DはこのeBGPセッションによりプレフィックスPのBGPルート(eBGPルート)を受信し、経路情報201C,201Dに記録する。また、ルータ20E,20FはRR(ルートリフレクタ)であり、他のルータ20から広告されたBGPルートを転送する。ここで、AS−Bのルータ20C,20E間、ルータ20E,20F間、ルータ20F,20D間にはiBGPセッションが確立され、お互いにBGPルートを交換しているものとする。
ここで、各ルータ20C〜20FはiBGPセッションを用いて、BGPルートを広告し、経路情報201(201C,201D,201E,201F)に示すような経路情報を登録する。なお、経路情報201201において、プレフィックスに「>」が付いたルートはベストルートである。ルータ20は同じプレフィックスのBGPルートが複数あるとき、この「>」のついたベストルートを選択する。
このようなネットワーク構成において、ルータ20C,20A間の経路に障害が発生すると、ルータ20Cの経路情報201Cには、プレフィックスPに対するネクストホップはルータ20Aしか設定されていないので、ルータ20CからプレフィックスPへのパケットをAS−Aへ転送することができない。つまり、ルータ20C経由での通信が中断することになる。
ここで、図7の破線矢印で示すように、ルータ20C,20D間にiBGPセッションがあれば、ルータ20Cの経路情報201Cに、プレフィックスPのネクストホップはルータ20BというBGPルートが登録される。これにより、ルータ20A,20C間の経路に障害が発生した場合でも、ルータ20Cにおいて経路の切り替えを行うことで、プレフィックスP宛のパケットはルータ20C→ルータ20D、ルータ20D→ルータ20Bという経路を辿って、プレフィックスPへ到達することができる。このように、各ルータ20にネクストホップの冗長性を持つBGPルートを配布することは、AS間の経路の耐障害性を考えたときに非常に重要な問題である。ここで、ネクストホップの冗長性を高めるため、AS内の各ルータ20間にフルメッシュでiBGPセッションを確立することも考えられるが、各ルータ20のiBGPピア(iBGPセッションで隣接するノード)の数が膨大になり、現実的ではない。つまり、RR(ルートリフレクタ)を用いて、iBGPピアの数を低減しつつ、AS内のルータ20のネットワーク構成を考える方が現実的である。
また、ルータ20にexternal bestと呼ばれるBGP拡張を用いることで、境界ルータであるルータ20は、ベストルートに加え、外部ASから受信した外部ASへのBGPルートもiBGPセッションにより広告することができる(非特許文献1)。これにより、AS内の各ルータ20は、異なるネクストホップを持つBGPルートを受信しやすくなる。つまり、AS内の各ルータ20の経路情報201においてネクストホップを冗長化しやすくなる。
Juniper Networks,Inc.,"Configuring BGP routing-advertising routes:bgp advertise-best-external-to-internal,"[online]、[2007年10月27日検索]、インターネット、<URL:http://www.juniper.net/techpubs/software/erx/junose71/swconfig-bgp-mpls/html/bgp-config10.html>
しかし、前記した技術のいずれもが、AS内にどのようにiBGPセッションを設定すれば、各ルータがネクストホップの冗長性を持つようにBGPルートの広告をできるかについては考慮されていなかった。また、前記したexternal bestによりAS内の各ルータが、eBGPルートを受け取りやすくしたとしても、そのことにより、AS内の各ルータが確実にネクストホップの冗長性が持つBGPルートを持つことになるとは限らない。
本発明は、前記した問題を解決し、AS内の各ルータが、ネクストホップの冗長性のあるBGPルートを持つようなBGPセッションの設計を行うことを目的とする。
請求項1に記載の発明は、AS(AutonomousSystem)内においてルータ同士を接続するBGP(Border Gateway Protocol)セッションの設計方法であって、前記AS内のルータそれぞれにおける、パケットの宛先となるIP(Internet Protocol)アドレス空間を示すプレフィックスごとに、そのプレフィックスへパケットを送信するときのネクストホップを示したBGPルートの集合である経路情報を記録した経路情報データベースと、前記AS内の各ルータ間におけるiBGP(internalBGP)セッションの設定状態を示すiBGPセッショントポロジ情報とを記憶する記憶部を備え、前記BGPセッションを設定するルータを計算するセッション設計装置が、前記経路情報データベースおよび前記iBGPセッショントポロジ情報を参照して、前記経路情報に、前記ネクストホップが冗長化されていないプレフィックスPreqを1以上持つルータの中から、iBGPセッション追加対象ルータを特定するセッション追加対象ルータ特定処理を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション追加対象ルータ特定処理は、前記セッション設計装置が、前記経路情報データベースを参照して、前記ルータのうち、前記経路情報に、前記ネクストホップが冗長化されていないプレフィックスPreqを1以上持つルータを特定し、この特定したルータの中から任意のルータを第1のルータとして選択するステップと、前記iBGPセッショントポロジ情報を参照して、前記選択した第1のルータとの間で前記iBGPセッションを設定していない第2のルータを特定するステップと、前記経路情報データベースを参照して、前記特定した第2のルータの中で、前記プレフィックスPreqのうち、少なくともいずれか1つのプレフィックスのBGPルートを前記経路情報に持ち、かつ、そのプレフィックスが、前記第1のルータに設定されているプレフィックスPreqに対するネクストホップとは異なるネクストホップが設定されたルータを、前記第1のルータに対するiBGPセッション追加対象ルータとして特定するステップとを含むことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、AS(AutonomousSystem)内においてBGP(Border Gateway Protocol)セッションの設定を行うルータを計算するセッション設計装置であって、前記AS内のルータそれぞれにおける、パケットの宛先となるIP(Internet Protocol)アドレス空間を示すプレフィックスごとに、そのプレフィックスへパケットを送信するときのネクストホップを示したBGPルートの集合である経路情報を記録した経路情報データベースと、前記AS内の各ルータ間におけるiBGP(internalBGP)セッションの設定状態を示すiBGPセッショントポロジ情報とを記憶する記憶部と、前記経路情報データベースおよび前記iBGPセッショントポロジ情報を参照して、前記経路情報に、前記ネクストホップが冗長化されていないプレフィックスPreqを1以上持つルータの中から、iBGPセッション追加対象ルータを特定するセッション追加対象ルータ特定部とを備えることを特徴とする。
このようにすることで、セッション設計装置は、AS内の各ルータがネクストホップの冗長性のあるBGPルートを受信できるようなiBGPセッションの設計を行うことができる。なお、このように予めネクストホップの冗長性のあるBGPルートを受信できるようなルータを、iBGPセッションを追加するルータとすることで、AS内に無駄なiBGPセッションを設定することなく、AS内の各ルータがネクストホップの冗長性のあるBGPルートを受信できるようになる。つまり、AS内の各ルータのiBGPセッション数を低減できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション設計装置が、前記プレフィックスPreqに対するネクストホップとは異なるネクストホップが設定されたルータが複数あったとき、これらのルータのうち、前記ネクストホップが異なるプレフィックスの数が最も多いルータを、前記iBGPセッション追加対象ルータとすることを特徴とする。
このようにすることで、セッション設計装置は、AS内の各ルータにおけるiBGPセッション数をより低減することができる。つまり、セッション設計装置は、セッション追加対象ルータとして、iBGPセッションを1本追加することで、ネクストホップが異なるBGPルートをより多数受信できるルータを選択するので、ルータがネクストホップの冗長化のために設定するiBGPセッション数を低減できる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション設計装置が、前記記憶部に、前記AS内の各ルータがeBGP(externalBGP)セッションにより、外部のASから受信しているBGPルートを示したeBGPルート情報を記憶し、前記eBGPルート情報を参照して、自身のAS内で前記外部のASとの境界に設置される境界ルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータが1つのみであるプレフィックスがあったとき、当該プレフィックス以外のプレフィックスを、前記プレフィックスPreqとすることを特徴とする。
このようにすることで、セッション設計装置は、セッション追加対象ルータ特定処理を効率よく行うことができる。つまり、自身のAS内の境界ルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータが1つのみであるプレフィックスがあれば、AS内にどのようにiBGPセッションを設定しても、そのプレフィックスに対しネクストホップは1つのみなので、冗長化できない。よって、セッション設計装置は、このプレフィックスを除外すれば、効率よくセッション追加対象ルータ特定処理を実行することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のBGPセッションの設計方法において、前記AS内のルータのうち、前記境界ルータは、BGP拡張として、前記BGPルートを広告するとき、自身のルータにおけるベストルートに加え、前記外部のASから広告されたeBGPルートを、前記iBGPセッションを設定した他のルータに広告するexternal bestが設定されたルータであり、前記セッション設計装置は、前記第2のルータを特定するステップにおいて、前記iBGPセッショントポロジ情報および前記eBGPルート情報を参照して、前記第1のルータとの間で前記iBGPセッションを設定しておらず、かつ、前記プレフィックスPreqを前記eBGPルートとして受信しているルータを前記第2のルータとして特定することを特徴とする。
このようにすることで、AS内のルータは、境界ルータからiBGPセッションにより、eBGPルート(外部ASへ接続するBGPルート)を受信しやすくなる。つまり、このような設定がされた境界ルータとの間でiBGPセッションを設定したルータは、この境界ルータから、この境界ルータのベストルート以外のeBGPルートも受信できるので、ネクストホップの冗長化を行いやすくなる。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション設計装置は、前記eBGPルート情報を参照して、自身のAS内の前記境界ルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータが1つのみであるプレフィックスがあったとき、前記自身のAS内のルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータ以外のルータの中から、新たに前記プレフィックスのeBGPルートを受信するルータを選択することを特徴とする。
このようにすることで、セッション設計装置は、eBGPセッションの追加により、AS内の各ルータにネクストホップの冗長性を持たせることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション設計装置が、前記セッション追加対象ルータ特定処理の対象とするルータおよびプレフィックスPreqを示した設定情報の入力を受け付け、前記設定情報に示されるルータおよびプレフィックスPreqを対象に、前記セッション追加対象ルータ特定処理を実行することを特徴とする。
このようにすることで、セッション設計装置は、このセッション設計装置の利用者が所望するプレフィックス、ルータを対象として、セッション追加対象ルータ特定処理を行うことができる。
請求項8に記載の発明は、請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション設計装置が、前記セッション追加対象ルータ特定処理により特定された、前記第1のルータとこの第1のルータに対する前記iBGPセッション追加対象ルータそれぞれとの間に前記iBGPセッションを設定するよう指示するステップを実行することを特徴とする。
このようにすることで、セッション設計装置は、第1のルータとこの第1のルータに対するiBGPセッション追加対象ルータとの間にiBGPセッションを設定できる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のBGPセッションの設計方法において、前記セッション設計装置が、前記iBGPセッションを設定するよう指示したルータそれぞれから、前記経路情報を取得し、この取得した経路情報において前記プレフィックスPreqに対し、ネクストホップが冗長化されていないルータがあったとき、このルータに対し再度iBGPセッションの設定を指示することを特徴とする。
このようにすることで、セッション設定装置は、特定したセッション追加対象ルータに対し、iBGPセッションを設定することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法を、コンピュータであるセッション設定装置に実行させることを特徴とするBGPセッション設計プログラムである。
このようなプログラムによれば、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法を、コンピュータであるセッション設定装置に実行させることができる。
本発明によれば、セッション設計装置は、AS内の各ルータに、ネクストホップの冗長性が高い経路情報を持たせるようなBGPセッションの設計を行うことができる。これにより、各ルータは障害発生時においても即座に経路の切り替えを行えることができるので、経路障害による通信の中断時間を短くすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)を、図面を参照しながら説明する。まず、図1を用いて本実施の形態のシステムの全体構成および動作概要を説明した図1は、本実施の形態のシステムの全体構成および動作概要を例示した図である。
図1に示すように、システムは、AS-B、AS-C、AS-DおよびAS-Eを含んで構成される。AS−BにはAS−B内の各ルータ(経路制御装置)20(20C,20D,20E,20F)と、このルータ20C〜20FのBGPセッションの制御を行うセッション設計装置100が設置される。このルータ20C〜20Fと、セッション設計装置100とはネットワーク経由で接続される。なお、ここでのルータ20(20C,20D,20G〜20I)はASBR(Autonomous System Boundary Router、外部のASと接続する境界ルータ)とする。ルータ20E,20Fは、ASBRであるが、RR(ルートリフレクタ)としての機能も備えるものとする。ルータ20は、通信プロトコルとしてBGP(iBGPおよびeBGP)を実装し、他のルータ20との間でBGPルートを交換する。
ここで、ルータ20Cと、AS−Cのルータ20Hとの間でeBGPセッションが設定(確立)され、ルータ20Cは、このルータ20HからプレフィックスP,Q,RのBGPルート(eBGPルート)の広告を受けている。また、ルータ20Eと、AS−Dのルータ20Gとの間でeBGPセッションが確立され、ルータ20Eは、このルータ20GからプレフィックスPのBGPルート(eBGPルート)の広告を受けている。さらに、ルータ20Fと、AS−Eのルータ20Iとの間でeBGPセッションが確立され、ルータ20Fはこのルータ20IからプレフィックスRのBGPルート(eBGPルート)の広告を受けている。
このようなネットワーク構成において、AS−Bのルータ20C,20E間、ルータ20E,20F間およびルータ20F,20D間にはそれぞれiBGPセッションが確立される。このiBGPセッションにより、ルータ20C〜20DがBGPルートを交換するとことで、それぞれのルータ20の経路情報201は、経路情報201(201C,201D,201E,201F)に示すようになる。なお、前記したとおり、この経路情報201も、プレフィックスと、ネクストホップとを含んで構成される。プレフィックスとはパケットの宛先となるアドレスであり、ネクストホップは、そのプレフィックス宛にパケットを送信するための次のルータのアドレスである。さらに、プレフィックスに「>」が付いたルートはベストルートである。ルータ20は同じプレフィックスのBGPルートが複数あるとき、この「>」のついたベストルートを選択してパケットの経路制御を行う。
ここでセッション設計装置100は、各ルータ20C〜20Dの経路情報201(201C〜201F)を参照して、経路情報201に、ネクストホップが冗長化されていないルータ20を探す。例えば、ルータ20Cの経路情報201Cは、プレフィックスP,Rについてネクストホップが冗長化されていない。また、ルータ20Dの経路情報201Dは、プレフィックスP,Q,Rすべてについてネクストホップが冗長化されていない。さらに、ルータ20Eの経路情報201Eは、プレフィックスPについてネクストホップが冗長化されていない。また、ルータ20Fの経路情報201Fは、プレフィックスP,Qについてネクストホップが冗長化されていない。
ここで、セッション設計装置100は、各ルータ20が外部のASから広告されているeBGPルートの情報(eBGPルート情報)から、ネクストホップを冗長化できるプレフィックスを判断する。例えば、図1に示すネットワーク構成の場合、プレフィックスQ,Rについては、このプレフィックスを外部のASから受信しているルータ20が複数あるが、プレフィックスPについては、このプレフィックスを外部のASから受信しているのはルータ20Cのみなので、このプレフィックスPについてはネクストホップを冗長化できない。従って、セッション設計装置100は、このAS−BがeBGPルートを受信しているプレフィックスP,Q,Rから、プレフィックスPを除いたプレフィックスQ,Rについてネクストホップの冗長化を行えばよいと判断する。
この後、セッション設計装置100は、各ルータ20に対し、プレフィックスQ,Rについてネクストホップの冗長化をするようにルータ20間にiBGPセッションを確立する。例えば、図1に示すネットワーク構成の場合、セッション設計装置100は、ルータ20C,20D間と、ルータ20C,20F間とにiBGPセッションを追加するよう指示する。このようにすることで、ルータ20Cは、ルータ20FからプレフィックスPについてネクストホップはルータ20FというBGPルート(符号101C)を経路情報201Cに追加できる。また、ルータ20Fはルータ20Cから、プレフィックスQについてネクストホップはルータ20CというBGPルート(符号101F)を経路情報201Fに追加できる。さらに、ルータ20Dはルータ20CからプレフィックスR,Qについてネクストホップはルータ20CというBGPルート(符号101D)を経路情報201Dに追加できる。つまり、AS−B内のルータ20はプレフィックスQ,Rについてネクストホップの冗長化をすることができる。
次に、このようなセッション設計装置100の構成を詳細に説明する。図2(a)は、図1のセッション設計装置の機能ブロック図である。図2(b)は、図2(a)の経路情報DBを例示した図である。
図2(a)に示すように、セッション設計装置100は、設定情報等の入出力を司る入出力部11と、iBGPセッションの追加対象となるルータ20を特定する処理部12と、処理部12がiBGPセッションの追加対象となるルータ20の特定等を行うときに参照するデータを記憶する記憶部13と、各ルータ20から経路情報201やeBGPルート、iBGPトポロジ等を受信する通信部14とを備える。
入出力部11は、外部の入力装置や出力装置とのデータ入出力を司る入出力インタフェースから構成される。また、処理部12は、このセッション設計装置100が備えるCPU(Central Processing Unit)によるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。さらに、記憶部13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成される。なお、セッション設計装置100をプログラム実行処理により実現する場合、記憶部13には、このセッション設計装置100の機能を実現するためのプログラムが記録される。通信部14は、ルータ20と通信可能なネットワークインタフェースカードから構成される。
<入出力部>
入出力部11は、外部の入力装置(例えば、キーボードやマウス)から、このセッション設計装置100の設定情報134(後記)等の入力を受け付ける。この設定情報134は、例えば、このセッション設計装置100においてネクストホップの冗長性を確保するルータ20の識別情報や、ネクストホップの冗長性を確保するプレフィックス等を示した情報である。このような設定情報134は、このセッション設計装置100が一部のルータ20のみに限定して前記したネクストホップの冗長性を確保するiBGPセッションの確立を指示したり、このセッション設計装置100の属するASが広告を受けているeBGPルートのうち、一部のプレフィックスのみに限定してネクストホップの冗長性を確保するようにしたりするときに大変便利である。なお、このような設定を行わないときは、設定情報134の入力を受け付けないようにしてもよい。
<処理部>
処理部12は、セッション設計装置100全体の制御を司り、トポロジ情報収集部121と、eBGPルート収集部122と、経路情報収集部123と、セッション制御部124と、セッション追加対象ルータ特定部125とを含んで構成される。
トポロジ情報収集部121は、AS内のルータ20のトポロジや、このルータ20間におけるiBGPセッションの確立(設定)状態等を示した情報(iBGPセッション情報)を取得する。そして、この情報をiBGPセッショントポロジ情報131として記憶部13に記録する。例えば、図1に示すネットワークの場合、ルータ20C,20E間、ルータ20E,20F間およびルータ20F,20D間にiBGPセッションが確立されているという情報をiBGPセッショントポロジ情報131として記録する。この情報は、後記するセッション追加対象ルータ特定部125がどのルータ20間にiBGPセッションを追加すればよいかを判断するときに参照される。
eBGPルート収集部122は、AS内の境界ルータであるルータ20から、eBGPルートを収集する。このeBGPルートは、ASの境界に設置される境界ルータ(ASBR)が外部のASから受信するBGPルートである。そして、このeBGPルートをeBGPルート情報132として記録する。例えば、図1に示すネットワークの場合、eBGPルート収集部122は、ルータ20CはAS−Cのルータ20HからプレフィックスP,Q,RのeBGPルートの広告を受けていることや、ルータ20Eは、AS−Dのルータ20GからプレフィックスPのeBGPルートの広告を受けていることや、ルータ20Fは、AS−Eのルータ20IからプレフィックスRのeBGPルートの広告を受けていること等をeBGPルート情報132に記録する。このeBGPルート情報132は、セッション追加対象ルータ特定部125がネクストホップの冗長性を確保できるプレフィックスを判断するときに参照される。
経路情報収集部123は、AS内のルータ20から経路情報201を収集し、経路情報DB(データベース)133に記録する。例えば、図1に示すネットワークの場合、ルータ20(20C〜20F)から、経路情報201(201C〜201F)を収集し、経路情報DB133に記録する。
セッション制御部124は、後記するセッション追加対象ルータ特定部125において特定されたルータ20間にiBGPセッションの確立を指示する。つまり、セッション制御部124は、iBGPセッションの確立を指示するセッション制御情報を通信部14経由で出力する。
セッション追加対象ルータ特定部125は、iBGPセッショントポロジ情報131、eBGPルート情報132、経路情報DB133および設定情報134を参照して、AS内のルータ20のうち、どのルータ20間にiBGPセッションを追加すれば、AS内のルータ20それぞれにおいてネクストホップが冗長化された経路情報201を保持できるかを判断する。このセッション追加対象ルータ特定部125の処理手順の詳細はフローチャートを用いて後記する。
<記憶部>
記憶部13は、iBGPセッショントポロジ情報131と、eBGPルート情報132と、経路情報DB133と、設定情報134とを記憶する。
iBGPセッショントポロジ情報131は、前記したとおり、このセッション設計装置100がセッション制御を行うルータ20の識別情報、AS内におけるルータ20のトポロジ、iBGPセッションの確立状態等を示した情報である。
eBGPルート情報132は、AS内の境界ルータがeBGPセッションにより、外部のASから受信しているeBGPルートを示した情報である。
経路情報DB133は、AS内の各ルータ20における経路情報201を記憶する。例えば、図2(b)に示すように、経路情報DB133は、図1のルータ20の識別情報(例えば、「ルータ20C,20D,20E,20F」)ごとに、そのルータ20における経路情報201が記録される。
図2(a)の説明に戻る。設定情報134は、セッション追加対象ルータ特定部125が処理対象とするルータ20の識別情報や、プレフィックス等を示した情報である。
<通信部>
通信部14は、所定のプロトコルを用いて、図1の各ルータ20から経路情報201や、eBGPルート情報132、iBGPセッショントポロジ情報131等の元となる各種情報を受信する。受信した情報は処理部12へ出力する。また、この通信部14は、セッション制御部124から出力されるセッション制御情報を、各ルータ20へ出力する。
なお、iBGPセッショントポロジ情報131およびeBGPルート情報132は、このセッション設定装置100の利用者(オペレータ)が入力したものでもよい。また、経路情報DB133に記憶される各経路情報201は、iBGPセッショントポロジ情報131やeBGPルート情報132に基づいて、セッション設計装置100が計算した情報でもよい。
次に、図1および図2を参照しつつ、図3および図4を用いて、図2(a)のセッション設計装置100の処理手順を説明した図3および図4は、図2(a)のセッション設計装置の処理手順を示した図である。
まず、図2(a)のセッション設計装置100のトポロジ情報収集部121は、AS内の各ルータ20からiBGPセッショントポロジ情報131の元となる情報(iBGPセッション情報等)を収集する(S101)。そして、トポロジ情報収集部121は、収集した情報を、記憶部13のiBGPセッショントポロジ情報131として記録する。また、eBGPルート収集部122は、AS内の各ルータ20(境界ルータ)からeBGPルートを収集する(S102)。そして、eBGPルート収集部122は、収集したeBGPルートを記憶部13のeBGPルート情報132として記録する。さらに、経路情報収集部123は、AS内のルータ20から経路情報201を収集する(S103)。そして、経路情報収集部123は、経路情報DB(データベース)133に記録する。
この後、セッション設計装置100は入出力部11経由で、ネクストホップの冗長性を必要とするプレフィックスの集合Preqと、冗長性を必要とするルータ20の集合Rreqとを示した設定情報134の入力を受け付ける(S104)。入力された設定情報134は、記憶部13に記録される。この設定情報134は、例えば、ネクストホップの冗長性を必要とするプレフィックスPreqはプレフィックスP,Q,Rであり、冗長性を必要とするルータRreqはルータ20C,20D,20E,20Fであるという情報である。
次に、セッション追加対象ルータ特定部125は、eBGPルート情報132を参照して、ネクストホップの冗長性を確保できないプレフィックスを特定し、前記したPreqから取り除く(S105)。つまり、セッション追加対象ルータ特定部125は、eBGPルート情報132を参照して、ネクストホップの冗長性を確保できないプレフィックスがあるか否かを判断し、ネクストホップの冗長性を確保できないプレフィックスがあればPreqから取り除く。ここで、ネクストホップの冗長性を確保できないプレフィックスとは、どのようにルータ20間にiBGPセッションを追加しても、当該プレフィックス宛に異なる複数の経路を確保できないプレフィックスである。例えば、図1に示したネットワーク構成の場合、プレフィックスPをeBGPルートとして受信しているルータはルータ20Cのみである。一方、プレフィックスQについては、このプレフィックスをeBGPルートして受信しているルータ20は複数ある(ルータ20Eおよびルータ20C)。また、プレフィックスRについても、このプレフィックスをeBGPルートして受信しているルータ20は複数ある(ルータ20Cおよびルータ20F)。つまり、プレフィックスQ,Rについては、ネクストホップの冗長性を確保できるが、プレフィックスPについてネクストホップの冗長性を確保できない。従って、セッション追加対象ルータ特定部125は、プレフィックスP,Q,Rから、プレフィックスPを除いたプレフィックスQ,Rを、Preqとする。
次に、セッション追加対象ルータ特定部125は、経路情報D133を参照して、Rreqの中から、冗長性が必要なPreqについて複数のルートを持たないルータ20の集合Rを特定する(S106)。つまり、セッション追加対象ルータ特定部125は、複数のルートを持たないプレフィックスPreqを持つがこのプレフィックス1以上持つルータ20を特定する。例えば、Preqは、プレフィックスQ,Rであり、Rreqは、ルータ20C〜20Fであるとき、経路情報DB133におけるルータ20C〜20Fの経路情報201(201C〜201F)において、プレフィックスQ,Rに関するBGPルートを複数持たないルータ20は、ルータ20C,20D,20Fであるので、セッション追加対象ルータ特定部125はこのルータ20C,20D,20Fを集合Rとして特定する。
次に、図4の説明に移る。セッション追加対象ルータ特定部125は、S106で特定したR(集合R)の中から、ルータ20を1つ選択する(S201)。そして、セッション追加対象ルータ特定部125は、この選択したルータ20に対するiBGPセッション追加対象ルータを、以下のようにして選択する。
すなわち、セッション追加対象ルータ特定部125は、iBGPセッショントポロジ情報131を参照して、S201で選択したルータ20との間でiBGPセッションを確立していないルータ20の集合を特定する(S202)。例えば、図1に示すネットワーク構成において、セッション追加対象ルータ特定部125がルータ20Dを選択したとき、このルータ20DとiBGPセッションを確立していないルータ20C,20Eを特定する。
そして、セッション追加対象ルータ特定部125は、経路情報DB133を参照して、S202で特定したルータ20の集合の中から、冗長性が必要なPreqをBGPルートとして受信しているルータ20の集合を特定する(S203)。例えば、セッション追加対象ルータ特定部125が、S202でルータ20Dを選択したとき、このルータ20Dの経路情報201Dにおいて、ネクストホップの冗長性が確保されていないプレフィックスはプレフィックスR,Qである。ここで、まだiBGPセッションを確立していないルータ20C,20Eは、経路情報201C,201Eに示すように、このプレフィックスQ,RをBGPルートとして受信しているので、セッション追加対象ルータ特定部125はこのルータ20C,20Eを、冗長性が必要なPreqをBGPルートとして受信しているルータ20の集合として特定する。
次に、セッション追加対象ルータ特定部125は、経路情報DB133を参照して、S203で特定したルータ20の中で、S201で選択したルータ20とPreqのネクストホップが異なるBGPルートを持つルータ20の集合Cを特定する(S204)。つまり、セッション追加対象ルータ特定部125は、iBGPセッションの確立により、自身の経路情報201に同じプレフィックスに対し異なる複数のBGPルートが設定できるようなルータ20を特定する。
なお、ここでいう「ネクストホップが異なる」とは、同じプレフィックスのBGPルートのうち、このプレフィックスへパケットを送信するとき、自AS内において出口となる境界ルータが異なるBGPルートのことをいう。従って、例えば、経路情報201DにおけるプレフィックスPに対するネクストホップはルータ20Cであり、経路情報201CにおけるプレフィックスPに対するネクストホップは、AS−Cのルータ20Hとなり、ネクストホップは異なるように見えるが、このルータ20Dから転送されたプレフィックスP宛のパケットも、ルータ20Cまたルータ20Cを最終出口として、プレフィックスPへ転送されるので、これらのネクストホップは実質的に同じである。
例えば、S203で特定したルータ20が、図1に示すルータ20Dであるとき、セッション追加対象ルータ特定部125は、ルータ20C,20EのいずれとiBGPセッションを確立しても、プレフィックスR,Qについてネクストホップが異なるものとなるBGPルートを受信できると判断する。よって、このルータ20C,20Eを集合Cとして特定する。つまり、ルータ20Dは、ルータ20CとiBGPセッションを確立し、ルータ20CからプレフィックスQ,RについてBGPルートを受信すれば、プレフィックスQについてネクストホップがルータ20CというBGPルートと、プレフィックスQについてネクストホップがルータ20CというBGPルートが経路情報201Dに追加されることになる。従って、セッション追加対象ルータ特定部125は、このルータ20Dを集合Cに含める。
また、ルータ20Dは、ルータ20EとiBGPセッションを確立し、ルータ20EからプレフィックスQ,RについてBGPルートの広告を受ければ、経路情報201DにプレフィックスRについてネクストホップがルータ20CというBGPルートが追加されることになる。従って、セッション追加対象ルータ特定部125は、このルータ20Eを集合Cに含める。なお、ルータ20は、iBGPセッションを確立した相手方のルータ20に対し、ベストルートのみを広告する。従って、ルータ20Eは、ルータ20Dに対し、プレフィックスQについては、ネクストホップがルータ20EというBGPルートを広告することになる。しかし、ルータ20Dの経路情報201Dには既にプレフィックスQについて、ネクストホップがルータ20EというBGPルートは経路情報201Dに登録済みであるので、ルータ20Dはルータ20EとiBGPセッションを確立しても、プレフィックスQについてはネクストホップの冗長性を確保できないことになる。
そして、セッション追加対象ルータ特定部125は、C(集合C)に含まれるルータ20が複数あれば(S205のYes)、この中から、ネクストホップが異なるプレフィックス(BGPルート)の数が最も多いルータ20を選択する(S206)。例えば、セッション追加対象ルータ特定部125がルータ20Dに対し、集合Cとしてルータ20C,20Eを特定したとき、ルータ20CへiBGPセッションを確立すると、プレフィックスQ,Rの両方についてネクストホップの冗長性を確保できる。一方、ルータ20EへiBGPセッションを確立すると、ネクストホップの冗長性を確保することができるのはプレフィックスRのみである。従って、セッション追加対象ルータ特定部125は、これらのルータ20のうち、ルータ20Cの方を選択する。そして、S208へ進む。なお、セッション追加対象ルータ特定部125は、ネクストホップが異なるプレフィックス(BGPルート)の数が同じルータ20が複数あったときには、これらのルータ20から所定のルールにより、1つのルータ20を選択するようにしてもよい。この所定のルールとは、例えば、このルータ20へのホップ数がより少ないルータ20を選択するルールや、ランダムに選択するルール等が考えられる。なお、このようにセッション追加対象ルータ特定部125が、iBGPセッションの確立を行う相手方のルータ20として、ネクストホップが異なるプレフィックス(BGPルート)の数が最も多いルータ20を選択するようにすることで、少ないiBGPセッション数で、より多くのBGPルートについてネクストホップの冗長化を行うことができる。つまり、AS内の各ルータ20は少ないiBGPセッション数で効率よくネクストホップを冗長化できるので、このiBGPセッションを多数保持することによるルータ20の処理負荷を最低限に抑えることができる。
一方、S205において、セッション追加対象ルータ特定部125は、C(集合C)に含まれるルータ20が複数でなければ(S205のNo)、この特定したルータ20を選択し(S207)、S208へ進む。
S206またはS207の後、セッション制御部124は、S206またはS207で選択したルータ20と、S201で選択したルータ20との間のiBGPセッションの確立を指示するセッション制御情報を出力する(S208)。例えば、セッション制御部124は、ルータ20D,20CへiBGPセッションの確立を指示するセッション制御情報を出力する。これにより、ルータ20Cから、ルータ20DへプレフィックスR,QのBGPルートが広告されるので、ルータ20Dはネクストホップの冗長性を確保することができる。なお、このようにしてiBGPセッションが追加されたときには、iBGPセッショントポロジ情報131には、この追加されたiBGPセッションの情報が追加される。
この後、セッション追加対象ルータ特定部125は、S106で特定したルータの集合Rのうち未処理のルータ20があれば(S209のYes)、S201へ戻る。一方、S106で特定したルータ20の集合Rすべてについて処理を実行済みであれば(S209のNo)、処理を終了する。
なお、前記したセッション制御部124によるiBGPセッションの確立のためのセッション制御情報の出力は、セッション追加対象ルータ特定部125において、iBGPセッションを追加対象となるルータ20をすべて特定した後でもよい。つまり、セッション設計装置100は、複数のルータ20に対しまとめてiBGPセッションの確立を指示するようにしてもよい。
また、このセッション設計装置100は、各ルータ20にiBGPセッションの確立指示後、経路情報DB133を参照して、まだネクストホップの冗長性が確保されていない経路情報201を持つルータ20があれば、再度そのルータ20にiBGPセッションの確立を指示するようにしてもよい。
さらに、セッション設計装置100は、どのようにルータ20間にiBGPセッションを追加しても、当該プレフィックス宛に異なる複数の経路を確保できないプレフィックスがあったとき(つまり、自身のAS内の境界ルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータ20が1つのみであるプレフィックスがあったとき)、所定のルータ20間にeBGPセッションを追加することで、ネクストホップの冗長性を確保するようにしてもよい。例えば、セッション設計装置100は、図1に示すルータ20Dと、AS−Cの境界ルータ(例えば、ルータ20H)との間にeBGPセッションを追加するよう指示してもよい。このようにすることで、ルータ20DもプレフィックスPへのeBGPルートを追加できるので、このルータ20DからBGPルートを広告することで、ネクストホップの冗長性を確保することができる。
なお、AS内の各ルータ20はexternal bestというBGP拡張を設定するようにしてもよい。前記したとおり、このexternal bestは、境界ルータが、iBGPセッションを確立したルータ20に対し、ベストルートに加えて、外部ASから受信したeBGPルートも広告する設定である。
図5を用いて境界ルータ(ASBR)にexternal bestを設定した場合のBGPルートの広告について説明した図5は、本実施の形態の境界ルータ(ASBR)にexternal bestを設定した場合のBGPルートの広告について説明した図である。ここでも、AS−Bは、ルータ20C〜20Fを備え、ルータ20C,20Dはそれぞれ、AS−Aのルータ20A,20Bとの間でeBGPセッションを確立し、プレフィックスPのeBGPルートを受信するものとする。また、このようなルータ20C〜20Fはそれぞれ、iBGPセッションが確立されたルータ20間でBGPルートの広告を行うことで、経路情報201C〜201Fに示すような経路情報を持つことになる。ここでは、ASBRであるルータ20C,20Dにexternal bestが設定されているものとする。
このようなネットワーク構成において、ルータ20C,20F間と、ルータ20C,20D間に破線矢印で示すようなiBGPセッションが追加されると、以下のようになる。すなわち、ルータ20Cの経路情報201Cには、プレフィックスPについて、ベストルート以外にも符号301Cに示すBGPルート(ネクストホップがルータ20AのBGPルート)が登録されている。したがって、このルータ20Cは、iBGPセッションを確立したルータ20D,20Fに対し、このベストルートと、符号301Cに示すBGPルートとを広告する。これより、ルータ20Dの経路情報201Dには、符号301Dに示すBGPルート(ネクストホップがルータ20CのBGPルート)が追加される。また、ルータ20Fの経路情報201Fには、符号301Fに示すBGPルート(ネクストホップがルータ20CのBGPルート)が追加される。これにより、ルータ20D,20FはプレフィックスPについてネクストホップが冗長化された経路情報201を保持することができる。このように、境界ルータ(ASBR)にexternal bestを設定しておけば、AS内の各ルータ20は境界ルータ4から、ベストルート以外のBGPルートを受信しやすくなり、その結果、各ルータ20の経路情報201に同じプレフィックスについてネクストホップが異なる複数のBGPルートが設定されやすくなる。
なお、このように境界ルータにexternal bestを設定したときは、前記した図4のS202において、セッション追加対象ルータ特定部125は、iBGPセッショントポロジ情報131を参照して、S201で選択したルータ20との間でiBGPセッションを確立していない境界ルータの集合を特定する。なお、AS内のルータ20のうち、どのルータ20が境界ルータかは、eBGPルート情報132またはiBGPセッショントポロジ情報131に記される情報を参照して判断するものとする。そして、S203においてセッション追加対象ルータ特定部125は、eBGPルート情報132を参照して、S202で特定した境界ルータの集合の中から、冗長性が必要なPreqをeBGPルートとして受信している境界ルータの集合を特定する。そして、S204において、この特定した境界ルータの集合の中で、iBGPセッションの確立により、S201で選択したルータ20とPreqのネクストホップが異なるものとなるルータ20の集合Cを特定する。S204以降の処理は、前記した処理と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態に係るセッション設計装置100は、前記したような処理を実行させるGPセッション制御プログラムによって実現することができ、そのプログラムをコンピュータによる読み取り可能な記憶媒体(CD−ROM等)に記憶して提供することが可能である。また、そのプログラムを、インターネット等のネットワークを通して提供することも可能である。
本実施の形態のシステムの全体構成および動作概要を例示した図である。 (a)は、図1のセッション設計装置の機能ブロック図であり、(b)は、図2(a)の経路情報DBを例示した図である。 図2(a)のセッション設計装置の処理手順を示した図である。 図2(a)のセッション設計装置の処理手順を示した図である。 本実施の形態の境界ルータ(ASBR)にexternal bestを設定した場合のBGPルートの広告について説明した図である。 本願発明の比較例となる技術を説明した図である。 本願発明の比較例となる技術を説明した図である。
符号の説明
11 入出力部
12 処理部
13 記憶部
14 通信部
20(20A,20C,20D,20E,20F,20G,20H,20I) ルータ
100 セッション設計装置
121 トポロジ情報収集部
122 eBGPルート収集部
123 経路情報収集部
124 セッション制御部
125 セッション追加対象ルータ特定部
131 iBGPセッショントポロジ情報
132 eBGPルート情報
133 経路情報DB
134 設定情報

Claims (11)

  1. AS(Autonomous System)内においてルータ同士を接続するBGP(Border Gateway Protocol)セッションの設計方法であって、
    前記AS内のルータそれぞれにおける、パケットの宛先となるIP(Internet Protocol)アドレス空間を示すプレフィックスごとに、そのプレフィックスへパケットを送信するときのネクストホップを示したBGPルートの集合である経路情報を記録した経路情報データベースと、前記AS内の各ルータ間におけるiBGP(internalBGP)セッションの設定状態を示すiBGPセッショントポロジ情報とを記憶する記憶部を備え、前記BGPセッションを設定するルータを計算するセッション設計装置が、
    前記経路情報データベースおよび前記iBGPセッショントポロジ情報を参照して、前記経路情報に、前記ネクストホップが冗長化されていないプレフィックスPreqを1以上持つルータの中から、iBGPセッション追加対象ルータを特定するセッション追加対象ルータ特定処理を実行することを特徴とするBGPセッションの設計方法。
  2. 前記セッション追加対象ルータ特定処理は、
    前記セッション設計装置が、
    前記経路情報データベースを参照して、前記ルータのうち、前記経路情報に、前記ネクストホップが冗長化されていないプレフィックスPreqを1以上持つルータを特定し、この特定したルータの中から任意のルータを第1のルータとして選択するステップと、
    前記iBGPセッショントポロジ情報を参照して、前記選択した第1のルータとの間で前記iBGPセッションを設定していない第2のルータを特定するステップと、
    前記経路情報データベースを参照して、前記特定した第2のルータの中で、前記プレフィックスPreqのうち、少なくともいずれか1つのプレフィックスのBGPルートを前記経路情報に持ち、かつ、そのプレフィックスが、前記第1のルータに設定されているプレフィックスPreqに対するネクストホップとは異なるネクストホップが設定されたルータを、前記第1のルータに対するiBGPセッション追加対象ルータとして特定するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のBGPセッションの設計方法。
  3. 前記セッション設計装置は、
    前記プレフィックスPreqに対するネクストホップとは異なるネクストホップが設定されたルータが複数あったとき、これらのルータのうち、前記ネクストホップが異なるプレフィックスの数が最も多いルータを、前記iBGPセッション追加対象ルータとすることを特徴とする請求項2に記載のBGPセッションの設計方法。
  4. 前記セッション設計装置は、
    前記記憶部に、前記AS内の各ルータがeBGP(externalBGP)セッションにより、外部のASから受信しているBGPルートを示したeBGPルート情報を記憶し、
    前記eBGPルート情報を参照して、自身のAS内で前記外部のASとの境界に設置される境界ルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータが1つのみであるプレフィックスがあったとき、当該プレフィックス以外のプレフィックスを、前記プレフィックスPreqとすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のBGPセッションの設計方法。
  5. 前記AS内のルータのうち、前記境界ルータは、BGP拡張として、前記BGPルートを広告するとき、自身のルータにおけるベストルートに加え、前記外部のASから広告されたeBGPルートを、前記iBGPセッションを設定した他のルータに広告するexternal bestが設定されたルータであり、
    前記セッション設計装置は、
    前記第2のルータを特定するステップにおいて、前記iBGPセッショントポロジ情報および前記eBGPルート情報を参照して、前記第1のルータとの間で前記iBGPセッションを設定しておらず、かつ、前記プレフィックスPreqを前記eBGPルートとして受信しているルータを前記第2のルータとして特定することを特徴とする請求項4に記載のBGPセッションの設計方法。
  6. 前記セッション設計装置は、
    前記eBGPルート情報を参照して、自身のAS内の前記境界ルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータが1つのみであるプレフィックスがあったとき、前記自身のAS内のルータのうち、当該プレフィックスのeBGPルートを受信しているルータ以外のルータの中から、新たに前記プレフィックスのeBGPルートを受信するルータを選択すること特徴とする請求項4または請求項5に記載のBGPセッションの設計方法。
  7. 前記セッション設計装置は、
    前記セッション追加対象ルータ特定処理の対象とするルータおよびプレフィックスPreqを示した設定情報の入力を受け付け、前記設定情報に示されるルータおよびプレフィックスPreqを対象に、前記セッション追加対象ルータ特定処理を実行することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法。
  8. 前記セッション設計装置は、
    前記セッション追加対象ルータ特定処理により特定された、前記第1のルータとこの第1のルータに対する前記iBGPセッション追加対象ルータそれぞれとの間に前記iBGPセッションを設定するよう指示するステップを実行することを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法。
  9. 前記セッション設計装置は、
    前記iBGPセッションを設定するよう指示したルータそれぞれから、前記経路情報を取得し、この取得した経路情報において前記プレフィックスPreqに対し、ネクストホップが冗長化されていないルータがあったとき、このルータに対し再度iBGPセッションの設定を指示することを特徴とする請求項8に記載のBGPセッションの設計方法。
  10. AS(Autonomous System)内においてBGP(Border Gateway Protocol)セッションの設定を行うルータを計算するセッション設計装置であって、
    前記AS内のルータそれぞれにおける、パケットの宛先となるIP(Internet Protocol)アドレス空間を示すプレフィックスごとに、そのプレフィックスへパケットを送信するときのネクストホップを示したBGPルートの集合である経路情報を記録した経路情報データベースと、前記AS内の各ルータ間におけるiBGP(internalBGP)セッションの設定状態を示すiBGPセッショントポロジ情報とを記憶する記憶部と、
    前記経路情報データベースおよび前記iBGPセッショントポロジ情報を参照して、前記経路情報に、前記ネクストホップが冗長化されていないプレフィックスPreqを1以上持つルータの中から、iBGPセッション追加対象ルータを特定するセッション追加対象ルータ特定部とを備えることを特徴とするセッション設定装置。
  11. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のBGPセッションの設計方法を、コンピュータであるセッション設定装置に実行させることを特徴とするBGPセッション設計プログラム。
JP2007320015A 2007-12-11 2007-12-11 Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム Expired - Fee Related JP4809824B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007320015A JP4809824B2 (ja) 2007-12-11 2007-12-11 Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007320015A JP4809824B2 (ja) 2007-12-11 2007-12-11 Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009147457A JP2009147457A (ja) 2009-07-02
JP4809824B2 true JP4809824B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=40917603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007320015A Expired - Fee Related JP4809824B2 (ja) 2007-12-11 2007-12-11 Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4809824B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5180977B2 (ja) * 2010-01-28 2013-04-10 日本電信電話株式会社 ノード、パケット転送方法およびそのプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3725828B2 (ja) * 2002-02-21 2005-12-14 日本電信電話株式会社 光電気パス統合網およびノード
JP4044006B2 (ja) * 2003-06-27 2008-02-06 古河電気工業株式会社 経路制御方法、データ集約装置および経路制御システム
DE102005025420B4 (de) * 2005-06-02 2008-12-24 Nokia Siemens Networks Gmbh & Co.Kg Verfahren zur Bereitstellung von Ersatzwegen als schnelle Reaktion auf den Ausfall eines Links zwischen zwei Routing-Domänen
JP2007180775A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ルーティング装置およびネットワーク

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009147457A (ja) 2009-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5956006B2 (ja) ネットワークにおけるメッセージおよび計算オーバーヘッドの軽減
JP4777043B2 (ja) SoftRouter
TWI499237B (zh) 廣播網路之標籤分配協定與內部閘道協定同步化
US7366099B2 (en) Method and apparatus for synchronizing a data communications network
JP5353882B2 (ja) 中継装置およびネットワークシステム及び経路切替方法並びにプログラム
KR101629533B1 (ko) 브로드캐스트 네트워크에 대한 ldp igp 동기화
JP5625121B2 (ja) ルーティング情報更新の優先順位付け
JP6085263B2 (ja) 中継ノード及び経路制御方法
US9143431B2 (en) Hiding a service node in a network from a network routing topology
US8667174B2 (en) Method and system for survival of data plane through a total control plane failure
CN110611616A (zh) 一种基于Radius服务器的流量调度方法、系统、设备和介质
CN105814944A (zh) 基于显式信令的拓扑发现
US7848240B2 (en) Method and apparatus for forwarding data in a data communications network
CN103238300A (zh) 管理网络单元的路由选择信息库中的过时路由移除
JP4809824B2 (ja) Bgpセッションの設計方法、セッション設計装置およびbgpセッション設計プログラム
CN109309619A (zh) 一种域间二维路由协议的实现方法及装置
JP2020527879A (ja) 中間システムから中間システムへのルーティングプロトコルベースの通知方法及び装置
JP4365869B2 (ja) 経路情報変更方法、経路情報変更装置および経路情報変更プログラム
JP5180977B2 (ja) ノード、パケット転送方法およびそのプログラム
CN114257544A (zh) 一种流量处理方法、装置和网络设备
CN111245716A (zh) 域间路由方法、设备和系统
CN104065578A (zh) 一种基于ason光网络的ip路由处理方法和装置
JP2019140498A (ja) 通信システムおよび通信方法
JP2020047968A (ja) 転送装置および転送方法
CN117957825A (zh) 边界网关协议(bgp)-最短路径优先(spf)泛洪减少

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110819

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4809824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees