JP5353741B2 - リチウムイオン二次電池の充放電制御装置 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の充放電制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の容量を回復させる技術に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、保存や通電等によって、容量が低下してしまう。そこで、リチウムイオン二次電池の使用を開始する前の容量(初期容量)と、リチウムイオン二次電池の使用を開始した後の現在の容量とを比較することにより、リチウムイオン二次電池の劣化状態を判定している。そして、リチウムイオン二次電池の劣化状態に応じて、リチウムイオン二次電池の入出力(充放電)を制御している。
特開2000−277164号公報 特開2007−166789号公報 特開2008−097939号公報
リチウムイオン二次電池の劣化状態には、回復できる劣化成分と、回復できない劣化成分が含まれていることがある。従来では、リチウムイオン二次電池における現在の容量を単に監視するだけであり、回復できる劣化成分については、何ら考慮されていない。すなわち、リチウムイオン二次電池の劣化状態に、回復できる劣化成分が含まれていると、この劣化成分もリチウムイオン二次電池の劣化として判断されてしまう。
リチウムイオン二次電池の劣化が進行したときには、リチウムイオン二次電池の入出力を制限する制御を行うことがあるが、この場合には、リチウムイオン二次電池の入出力を不必要に制限してしまうことがある。言い換えれば、リチウムイオン二次電池の入出力を制限する必要がないのにもかかわらず、入出力を制限してしまい、リチウムイオン二次電池を効率良く使用することができなくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、回復できる劣化成分を考慮した上で、リチウムイオン二次電池の充放電を制御する技術を提供することにある。
本願第1の発明である制御装置は、リチウムイオン二次電池の充放電を制御するコントローラを有する。コントローラは、リチウムイオン二次電池の過放電によってリチウムイオン二次電池の容量を回復させる回復処理を行う。ここで、基準容量に対する、回復処理を行った後の容量の低下率に関して、今回の回復処理に伴う低下率と、前回の回復処理に伴う低下率との差が、許容範囲内に収まるまで、回復処理を繰り返して行う。そして、低下率の差が許容範囲内に収まった後におけるリチウムイオン二次電池の容量から特定される劣化状態に応じて、リチウムイオン二次電池の充放電を制御する。
ここで、低下率の差が許容範囲内に収まった後における今回の低下率が、リチウムイオン二次電池の使用可否を判断するための閾値よりも高いときには、リチウムイオン二次電池の充放電を禁止することができる。
また、低下率の差が許容範囲内に収まった後における今回の低下率が、リチウムイオン二次電池の充放電を制限するための閾値よりも高いときには、リチウムイオン二次電池の充放電を制限することができる。具体的には、充放電制御に用いられる制御パラメータを、充放電を制限する方向に変化させることができる。例えば、リチウムイオン二次電池の出力電力(又は入力電力)の閾値を下げたり、リチウムイオン二次電池の出力電圧(又は入力電圧)の閾値を下げたりすることができる。
今回および前回における容量の低下率のが許容範囲内に収まるまで、回復処理を繰り返して行うことにより、リチウムイオン二次電池の容量を安定させることができ、容量を安定させた状態において、リチウムイオン二次電池の充放電を制御することができる。
本願第2の発明は、リチウムイオン二次電池の充放電を制御する制御方法であって、リチウムイオン二次電池の過放電によってリチウムイオン二次電池の容量を回復させる回復処理を行う。ここで、基準容量に対する、回復処理を行った後の容量の低下率に関して、今回の回復処理に伴う低下率と、前回の回復処理に伴う低下率との差が、許容範囲内に収まるまで、回復処理を繰り返して行う。そして、低下率の差が許容範囲内に収まった後におけるリチウムイオン二次電池の容量から特定される劣化状態に応じて、リチウムイオン二次電池の充放電を制御する。
本発明によれば、リチウムイオン二次電池の劣化成分のうち、容量を回復することができる劣化成分を考慮して、リチウムイオン二次電池の充放電を制御することができる。すなわち、容量を回復することができる劣化状態によって、例えば、リチウムイオン二次電池の充放電が制限されてしまうのを防止でき、リチウムイオン二次電池を効率良く使用することができる。
リチウムイオン二次電池の充放電を行うシステムの構成を示す概略図である。 リチウムイオン二次電池における真の容量を特定するための処理を示すフローチャートである。 リチウムイオン二次電池の容量低下率と、容量回復処理の回数との関係を示す図である。 リチウムイオン二次電池における容量回復率および保存時間の関係を示す図である。 保存時間と、保存時間当たりの容量回復率との関係を示す図である。 リチウムイオン二次電池を保存するときの電圧と、容量回復率との関係を示す図である。 リチウムイオン二次電池を保存するときの温度と、容量回復率との関係を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
リチウムイオン二次電池の放電および充電を行うシステムについて、図1を用いて説明する。図1は、リチウムイオン二次電池の充放電を行うシステムの構成を示す概略図である。
リチウムイオン二次電池10は、スイッチ31,32を介して外部電源21に接続されるようになっており、外部電源21からの電力によってリチウムイオン二次電池10を充電することができる。また、リチウムイオン二次電池10は、スイッチ31,32を介して負荷22に接続されており、負荷22に対して電力を供給(放電)することができる。
コントローラ40は、スイッチ31,32の動作を制御する。言い換えれば、コントローラ40は、スイッチ31,32を切り替えることにより、リチウムイオン二次電池10の充電および放電を切り替えることができる。また、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の充放電を制御することができる。
なお、図1に示す構成では、1つのリチウムイオン二次電池10を用いた場合について説明しているが、これに限るものではない。すなわち、複数のリチウムイオン二次電池10が電気的に接続された組電池を充放電させる場合であっても、図1に示すシステムを用いることができる。ここで、組電池を構成する複数のリチウムイオン二次電池10は、電気的に直列に接続することができる。また、組電池には、電気的に並列に接続された複数のリチウムイオン二次電池10が含まれていてもよい。
組電池は、車両に搭載することができ、組電池の出力を用いて車両を走行させたり、車両の制動時に発生する運動エネルギを回生電力として組電池に蓄えたりすることができる。本実施例では、外部電源21からの電力を組電池に供給するための充電器を、車両に設けることができる。また、組電池を車両に搭載した場合には、負荷22として、モータを用いることができる。このモータは、組電池からの電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを発生させる。
次に、本実施例におけるリチウムイオン二次電池10の制御について、図2を用いて説明する。図2に示す処理は、コントローラ40によって行うことができる。また、図2に示す処理は、リチウムイオン二次電池10の使用を開始した後の任意のタイミングで行うことができる。
ステップS101において、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の容量を測定する。リチウムイオン二次電池10の容量を測定する方法は、公知の方法を適宜用いることができる。
例えば、外部電源21を用いた充電によってリチウムイオン二次電池10を満充電の状態(SOC(State Of Charge)=100%)にした後に、リチウムイオン二次電池10に負荷22を接続して連続放電を行わせる。そして、リチウムイオン二次電池10の電圧が終止電圧に到達するまでの時間を計測することにより、リチウムイオン二次電池10の容量を測定することができる。ここで、リチウムイオン二次電池10の正極端子および負極端子に電圧センサを接続しておけば、コントローラ40は、電圧センサの出力に基づいて、リチウムイオン二次電池10の電圧を監視することができる。
ステップS102において、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の容量低下率を算出する。容量低下率とは、リチウムイオン二次電池10の初期容量(基準容量又は定格容量)に対して、現在の容量がどれだけ低下しているかを示す値であり、リチウムイオン二次電池10の劣化状態を特定するためのパラメータである。リチウムイオン二次電池10の容量低下率は、例えば、以下の式(1)によって算出することができる。
容量低下率[%]=(Cref−Ccur)/Cref×100 ・・・(1)
ここで、Crefは、リチウムイオン二次電池10の初期容量(基準容量又は定格容量)を示している。Ccurは、ステップS101で測定されたリチウムイオン二次電池10の容量、言い換えれば、現在におけるリチウムイオン二次電池10の容量を示している。リチウムイオン二次電池10の劣化が進行するほど、リチウムイオン二次電池10の現在の容量は低下する。
また、ステップS102において、コントローラ40は、算出した容量低下率が第1基準値Raよりも高いか否かを判別する。第1基準値Raの具体的な数値は、リチウムイオン二次電池10の容量が低下し始めているか否かを判断する観点から、適宜設定することができる。例えば、第1基準値Raとして、1%に設定することができる。
ステップS102において、容量低下率が第1基準値Raよりも高いときには、ステップS103に進む。一方、容量低下率が第1基準値Raよりも低いときには、リチウムイオン二次電池10が劣化していないと判断して、本処理を終了する。
ステップS103において、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の容量を回復させる処理を行う。具体的には、定電圧又は定電流の条件において、リチウムイオン二次電池10を放電させる。リチウムイオン二次電池10の容量を回復させる処理の詳細については、後述する。後述する容量の回復処理によれば、リチウムイオン二次電池10の容量を初期容量に近づく方向に変化させることができる。
図3には、容量回復処理の回数とリチウムイオン二次電池10の容量低下率との関係(一例)を示している。図3に示すように、容量回復処理の回数が増えるほど、容量低下率は下がっていく。ただし、容量回復処理を行う回数が所定回数を超えると、容量低下率はほとんど変化しなくなり、容量回復処理の効果は現れにくくなる。
ステップS104において、コントローラ40は、容量回復処理(ステップS103の処理)を行った後に、リチウムイオン二次電池10の容量を測定し直し、リチウムイオン二次電池10の容量回復率を算出する。容量回復率とは、容量回復処理によって、リチウムイオン二次電池10の容量がどの程度回復したかを示す値である。容量回復率は、容量回復処理を行った後のリチウムイオン二次電池10の容量と、容量回復処理を行う前のリチウムイオン二次電池10の容量とに基づいて、算出される。容量回復率は、例えば、以下の式(2)によって算出することができる。
容量回復率=今回の容量低下率−前回の容量低下率 ・・・(2)
ここで、前回の容量低下率とは、初期容量と、容量回復処理を行う前のリチウムイオン二次電池10の容量とに基づいて算出される値であり、ステップS102の処理で算出された値である。今回の容量低下率とは、初期容量と、容量回復処理を行った後のリチウムイオン二次電池10の容量とに基づいて算出される値であり、ステップS102で説明した算出方法と同様の算出方法によって得ることができる。
ステップS104において、コントローラ40は、容量回復率が、許容値よりも低いか否かを判別し、容量回復率が許容値よりも低ければ、ステップS105に進む。また、容量回復率が許容値よりも高ければ、ステップS103に戻り、容量回復処理を行う。本実施例では、容量回復率が許容値よりも低くなるまでは、容量回復処理が繰り返して行われる。ステップS104の処理では、容量低下率がほとんど変化しなくなったか否かを判断するようにしており、この観点に基づいて、ステップS104の処理で用いられる許容値を設定することができる。
ステップS105において、コントローラ40は、容量回復処理を行った後におけるリチウムイオン二次電池10の容量低下率が、第2基準値Rbよりも低いか否かを判別する。ここでの容量低下率は、初期容量と、ステップS104からステップS105に進んだときのリチウムイオン二次電池10の容量とに基づいて算出された値である。また、第2基準値Rbは、第1基準値Raよりも高い値であって、リチウムイオン二次電池10の充放電を制限する観点から適宜設定された値(閾値)である。第2基準値Rbとして、例えば、5%に設定することができる。
ステップS105において、リチウムイオン二次電池10の容量低下率が第2基準値Rbよりも低いと判別されれば、本処理を終了する。また、リチウムイオン二次電池10の容量低下率が第2基準値Rbよりも高いと判別されれば、ステップS106に進む。
ステップS106において、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の容量低下率が第3基準値Rcよりも低いか否かを判別する。第3基準値Rcは、第2基準値Rbよりも高い値であって、リチウムイオン二次電池10の充放電を禁止すべきか否かを判断する観点から適宜設定された値(閾値)である。第3基準値Rcとして、例えば、10%に設定することができる。
ステップS106において、容量低下率が第3基準値Rcよりも低いと判別されれば、ステップS107に進み、容量低下率が第3基準値Rcよりも高いと判別されれば、ステップS108に進む。
ステップS106の処理では、リチウムイオン二次電池10の充放電を禁止するか否かの判断を行っている。ここで、容量低下率が第2基準値Rbおよび第3基準値Rcの間の範囲内に含まれていれば、リチウムイオン二次電池10の充放電を制限する必要があると判断して、ステップS107の処理を行う。一方、容量低下率が第3基準値Rcよりも高ければ、リチウムイオン二次電池10の充放電を禁止する必要があると判断して、ステップS108の処理を行う。
ステップS107において、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の充放電に用いられる制御パラメータを変更する。すなわち、リチウムイオン二次電池10の入出力が制限されるように、制御パラメータを変更する。制御パラメータとしては、例えば、リチウムイオン二次電池10の電圧の上限値および下限値や、リチウムイオン二次電池10の入出力時における電力の上限値といったものが挙げられる。
本実施例では、ステップS107の処理で制御パラメータを変更することにより、容量低下率が第2基準値Rbであるときのリチウムイオン二次電池10の劣化状態に応じた充放電制御を行うようにしている。ステップS106からステップS107に進む場合には、容量回復処理を行っても容量を回復することができない劣化状態として、容量低下率が、少なくとも第2基準値Rbよりも高い状態となっている。そこで、本実施例では、リチウムイオン二次電池10は、容量低下率が第2基準値Rbであるときの劣化状態にあると特定し、この劣化状態に応じた制御パラメータを用いるようにしている。
なお、ステップS107の処理では、容量低下率が第2基準値Rbであるときのリチウムイオン二次電池10の劣化状態に対応した制御パラメータを設定するようにしているが、これに限るものではない。例えば、制御パラメータとして、実際の容量低下率から特定されるリチウムイオン二次電池10の劣化状態に対応したパラメータを用いることができる。ここで、容量低下率および制御パラメータの対応関係を示すマップを予め用意しておけば、このマップを用いることにより、実際の容量低下率に応じた制御パラメータを選択することができる。
ステップS108において、コントローラ40は、リチウムイオン二次電池10の使用を禁止することを示すフラグをたてる。使用禁止のフラグが設定されたときには、リチウムイオン二次電池10の充放電を禁止することを示す情報を、ユーザに提供することができる。例えば、音声や表示を用いて、リチウムイオン二次電池10の充放電を禁止することをユーザに知らせることができる。これにより、ユーザは、劣化状態のリチウムイオン二次電池10を新しいリチウムイオン二次電池10と交換することができる。
次に、図2におけるステップS103の処理(容量回復処理)について、具体的に説明する。
リチウムイオン二次電池10の容量を回復させる処理を行う場合には、所定の放電レートで放電を行う。例えば、0.1Cの放電レートで過放電を行い、リチウムイオン二次電池10の電圧が1.5[V]に到達したときに、リチウムイオン二次電池10の過放電を停止させることができる。容量回復処理において、放電レートや、放電を停止させる電圧値は、上述した値に限るものではなく、適宜設定することができる。
リチウムイオン二次電池10では、正極および負極の間で移動するリチウムイオンの量が減少すれば、リチウムイオン二次電池10の容量が低下してしまう。言い換えれば、リチウムイオン二次電池10の正極および負極における化学反応に寄与しなくなったリチウムイオンの量が増加すると、リチウムイオン二次電池10の容量が低下してしまう。
化学反応に寄与しなくなったリチウムイオンは、過放電を行うことにより、再び化学反応に寄与させることができることがある。すなわち、リチウムイオン二次電池10には、一次的に劣化している成分が含まれており、過放電による容量回復処理を行うことにより、劣化成分を正常な状態に戻すことができる。
ここで、容量回復処理を行ったリチウムイオン二次電池10については、12時間程度、保存(放置)しておくことが好ましい。これにより、リチウムイオン二次電池10の容量回復率を向上させることができる。
図4には、リチウムイオン二次電池10の容量回復率と、リチウムイオン二次電池10の保存時間との関係(実験結果)を示している。また、図5には、保存時間当たりの容量回復率(容量回復率を保存時間で除算した値)と、保存時間との関係(実験結果)を示している。図4および図5に示す結果は、以下に説明する実験によって得られた。
0.1Cの放電レートで過放電を行い、リチウムイオン二次電池10の電圧が1.5[V]に到達したときに、リチウムイオン二次電池10の放電を停止させた。そして、放電を停止させてからの時間(保存時間)を変更しながら、リチウムイオン二次電池10の容量回復率を測定した。
図4に示すように、保存時間が12時間に到達するまでは、容量回復率が上昇しており、保存時間が12時間を超えると、容量回復率がほとんど変化しなくなる。このため、容量回復処理を行った後におけるリチウムイオン二次電池10の保存時間を、12時間程度に設定すれば、容量回復率を最も高めることができる。
また、図5に示すように、保存時間が12時間であるときに、保存時間当たりの容量回復率が最も高くなっている。このため、保存時間を12時間程度に設定することにより、効率良く容量を回復させることができる。リチウムイオン二次電池10の保存時間を設定する場合には、図2に示すフローチャートにおいて、保存時間が設定時間に到達しているか否かの判断を行う処理を加えることができる。この処理は、具体的には、ステップS105の処理を行う前に行うことができる。
一方、リチウムイオン二次電池10を保存させるときの電圧は、2.8[V]以下であることが好ましい。これにより、リチウムイオン二次電池10の容量回復率を向上させることができる。
図6には、リチウムイオン二次電池10を保存したときの電圧値と、リチウムイオン二次電池10の容量回復率との関係(実験結果)を示している。図6に示す結果は、0.1Cの放電レートで過放電を行い、放電を停止させるときのリチウムイオン二次電池10の電圧を変化させた。また、放電を停止させた後の保存時間は、12時間とし、容量回復処理の回数は、1回とした。
図6に示すように、リチウムイオン二次電池10の電圧が2.8[V]を超えると、リチウムイオン二次電池10の容量回復率が大幅に低下してしまう。また、リチウムイオン二次電池10の電圧が2.8[V]よりも低ければ、容量回復率を高い状態に維持することができる。ここで、リチウムイオン二次電池10の電圧が低すぎると、電圧低下に伴う劣化が発生してしまい、好ましくない。そこで、リチウムイオン二次電池10の電圧は、1.5[V]以上とすることが好ましい。
一方、リチウムイオン二次電池10を保存するときの温度は、25℃から45℃の範囲内に設定することが好ましい。これにより、リチウムイオン二次電池10の容量回復率を向上させることができる。
図7には、リチウムイオン二次電池10を保存したときの温度と、リチウムイオン二次電池10の容量回復率との関係(実験結果)を示している。図7に示す結果は、以下に説明する実験から得られた。
0.1Cの放電レートで過放電を行い、リチウムイオン二次電池10の電圧が2.8[V]に到達したときに、リチウムイオン二次電池10の放電を停止させた。ここで、放電を停止させた後の保存時間を12時間とし、容量回復処理の回数は、1回とした。そして、リチウムイオン二次電池10の保存時間を変化させながら、容量回復率を求めた。
図7に示すように、リチウムイオン二次電池10の保存温度が、25〜45℃の範囲では、他の温度領域よりも容量回復率が高くなっている。ここで、25℃よりも低い温度範囲や、45℃よりも高い温度範囲であっても、容量回復の効果は得られるが、容量を回復させる効率を考慮すると、リチウムイオン二次電池10の保存温度を、25〜45℃の範囲内の値に設定することが好ましい。
リチウムイオン二次電池10を保存するときに、リチウムイオン二次電池10の温度が設定温度よりも低ければ、ヒータを用いてリチウムイオン二次電池10の温度を設定温度まで上昇させることができる。一方、リチウムイオン二次電池10の温度が設定温度よりも高ければ、冷却用の気体や液体を用いて、リチウムイオン二次電池10の温度を設定温度まで低下させることができる。
本実施例によれば、単なる容量の低下による劣化状態ではなく、容量を回復させることができない劣化状態に基づいて、リチウムイオン二次電池10の充放電を行うことができる。すなわち、リチウムイオン二次電池10の容量を回復させることができる範囲によって、リチウムイオン二次電池10の充放電が制限されてしまうのを抑制することができる。これにより、リチウムイオン二次電池10を効率良く使用することができ、リチウムイオン二次電池10の寿命を向上させることができる。
また、リチウムイオン二次電池10の容量を回復させることにより、容量が回復しなかった範囲をリチウムイオン二次電池10の真の劣化状態として把握することができる。このようにリチウムイオン二次電池10の真の劣化状態を特定すれば、充放電等によってリチウムイオン二次電池10の容量が低下したとしても、見かけの容量ではなく、真の容量に基づいて、リチウムイオン二次電池10の充放電を制御することができる。
10:リチウムイオン二次電池 21:外部電源
22:負荷 31,32:スイッチ
40:コントローラ

Claims (6)

  1. リチウムイオン二次電池の充放電を制御するコントローラを有し、
    前記コントローラは、
    前記リチウムイオン二次電池の過放電によって前記リチウムイオン二次電池の容量を回復させる回復処理を行い、
    基準容量に対する、前記回復処理を行った後の容量の低下率に関して、今回の前記回復処理に伴う前記低下率と、前回の前記回復処理に伴う前記低下率との差が、許容範囲内に収まるまで、前記回復処理を繰り返して行い、
    前記差が前記許容範囲内に収まった後における前記リチウムイオン二次電池の容量から特定される劣化状態に応じて、前記リチウムイオン二次電池の充放電を制御することを特徴とする制御装置。
  2. 前記コントローラは、前記差が前記許容範囲内に収まった後における今回の前記低下率が、前記リチウムイオン二次電池の使用可否を判断するための閾値よりも高いときには、前記リチウムイオン二次電池の充放電を禁止することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記コントローラは、前記差が前記許容範囲内に収まった後における今回の前記低下率が、前記リチウムイオン二次電池の充放電を制限するための閾値よりも高いときには、前記リチウムイオン二次電池の充放電を制限することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  4. リチウムイオン二次電池の充放電を制御する制御方法であって、
    前記リチウムイオン二次電池の過放電によって前記リチウムイオン二次電池の容量を回復させる回復処理を行い、
    基準容量に対する、前記回復処理を行った後の容量の低下率に関して、今回の前記回復処理に伴う前記低下率と、前回の前記回復処理に伴う前記低下率との差が、許容範囲内に収まるまで、前記回復処理を繰り返して行い、
    前記差が前記許容範囲内に収まった後における前記リチウムイオン二次電池の容量から特定される劣化状態に応じて、前記リチウムイオン二次電池の充放電を制御することを特徴とする制御方法。
  5. 前記差が前記許容範囲内に収まった後における今回の前記低下率が、前記リチウムイオン二次電池の使用可否を判断するための閾値よりも高いときには、前記リチウムイオン二次電池の充放電を禁止することを特徴とする請求項に記載の制御方法。
  6. 前記差が前記許容範囲内に収まった後における今回の前記低下率が、前記リチウムイオン二次電池の充放電を制限するための閾値よりも高いときには、前記リチウムイオン二次電池の充放電を制限することを特徴とする請求項に記載の制御方法。
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