JP7003745B2 - 二次電池システム - Google Patents

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Description

本開示は、二次電池システムに関する。
高電圧で充放電するために、直列に接続されている複数の単電池を有する二次電池システムが用いられている。
このような二次電池システムでは、二次電池システムを構成する複数の単電池の間で充電状態(SOC:State Of Charge)に差(バラツキ)が生じると、利用可能な電気量が低下することが知られている。
例えば、図1は、複数の単電池の間での充電状態のバラツキによる利用可能な電気量の低下を示すイメージ図である。図1(a)は、複数の単電池の間での充電状態にバラツキがない場合を示すイメージ図であり、図1(b)は、複数の単電池の間での充電状態にバラツキがある場合(例えば、SOCズレした単電池が一つ存在する場合)を示すイメージ図である。このように、図1(a)と図1(b)とを比較すると、複数の単電池の間での充電状態にバラツキがあると、利用可能な電気量が低下していることが分かる。
このような問題に対して、特許文献1では、定置用蓄電池を構成する複数のニッケル水素二次電池間の充電状態のバラツキによる定置用蓄電池の性能低下を抑制できる定置用蓄電システムを提供している。ここで、この特許文献1のシステムでは、ニッケル水素二次電池の過充電の際の水の電気分解反応を利用して、複数のニッケル水素二次電池間の充電状態のバラツキを解消している。
特許文献1のシステムは、ニッケル水素二次電池の過充電の際の水の電気分解反応を利用して、複数のニッケル水素二次電池間の充電状態のバラツキを解消しており、したがって、複数の単電池を有する全固体リチウム二次電池システムに適用できるものではなかった。
なお、特許文献2では、固体電解質層と活物質層との界面に生じる皮膜(SEI)に起因する内部抵抗の増加を低減するために、一つの単電池又は並列に接続されている単電池に対して、SOCが0%よりも低い状態になるまで放電させるシステムが開示されている。
特開2014-166015号公報 特開2012-248414号公報
本開示では、直列に接続されている複数の全固体リチウム二次単電池の間の充電状態のバラツキを減少させる又は解消することができる、二次電池システムを提供する。
本開示の本発明者らは、以下の手段により、上記課題を解決できることを見出した。
直列に接続されている複数の単電池、
前記複数の単電池の全体の電圧値、電流値、及び温度をそれぞれ取得する電圧値取得部、電流値取得部、及び温度取得部、
前記電圧値、前記電流値、及び前記温度から、前記複数の単電池の全体の実放電容量を算出する演算部、並びに
前記全体の実放電容量が所定の値よりも小さくなったときに、前記複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ前記不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、前記複数の単電池の全体を放電させる、放電制御部を有し、かつ
前記単電池が、全固体リチウム二次単電池である、
二次電池システム。
本開示の二次電池システムによれば、直列に接続されている複数の単電池の間の充電状態のバラツキを減少させる又は解消することができる。
図1は、複数の単電池の間での充電状態のバラツキによる利用可能な電気量の低下を示すイメージ図である。 図2は、本開示の二次電池システムの構成の一形態を示す概略図である。 図3は、単電池のサイクリックボルタンメトリー(CV)を示すイメージ図である。 図4は、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法の一形態を示すフローチャートである。 図5は、本開示にかかる追加制御の一形態を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。なお、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
≪二次電池システム及び二次電池制御方法≫
本開示の二次電池システムは、
直列に接続されている複数の単電池、
複数の単電池の全体の電圧値、電流値、及び温度をそれぞれ取得する電圧値取得部、電流値取得部、及び温度取得部、
電圧値、電流値、及び温度から、複数の単電池の全体の実放電容量を算出する演算部、並びに
全体の実放電容量が所定の値よりも小さくなったときに、複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させる、放電制御部を有し、かつ
単電池が、全固体リチウム二次単電池である。
なお、本開示に関して、充電状態(SOC:State Of Charge)とは、二次電池に充電されている電気量を100分率で表わす値であって、二次電池が満充電のときの電気量を100%とし、かつ二次電池が完全に放電されているときの電気量を0%とする値である。
本開示はまた、二次電池の制御方法を提供することができる。
本開示の二次電池制御方法は、
直列に接続されている複数の単電池の全体の電圧値、電流値、及び温度をそれぞれ取得し、
電圧値、電流値、及び温度から、複数の単電池の全体の実放電容量を算出し、そして
全体の実放電容量が所定の値よりも小さくなったときに、複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させる。なお、単電池が、全固体リチウム二次単電池である。
図2は、本開示の二次電池システムの構成の一形態を示す概略図である。図2に示されているように、本開示の二次電池システム10は、直列に接続されている複数の単電池1a、1b、…、1x、及び1yを含む全固体リチウム二次電池1、全固体リチウム二次電池1の全体の電圧値V、電流値I、及び温度Tをそれぞれ取得する電圧値取得部2、電流値取得部3、及び温度取得部4、電圧値V、電流値I、及び温度Tから、全体の実放電容量Qを算出する演算部5、並びに放電制御部6を有する。ここで、放電制御部6は、全体の実放電容量Qが所定の値よりも小さくなったときに、全固体リチウム二次電池1のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池1a、1b、…、1x、及び1yの全体(すなわち、全固体リチウム二次電池1)を放電させる。
本開示のシステムでは、単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ当該不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を通常放電電圧下限値よりも有意に低い電圧まで放電させる。
例えば、図2において、スイッチ7をオンにし、スイッチ8をオフにして、全固体リチウム二次電池1を外部短絡させることによって、直列に接続されている複数の単電池1a、1b、…、1x、及び1yのうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池1a、1b、…、1x、及び1yの全体(すなわち、全固体リチウム二次電池1)を放電させることができる。
本開示において、外部短絡とは、全固体リチウム二次電池の正極活物質層及び負極活物質層を、外部回路を通じて短絡させることをいう。例えば、図2において、スイッチ7をオンにし、スイッチ8をオフにする場合の回路を外部回路といい、この回路を通じて全固体リチウム二次電池1を短絡させることは、外部短絡といえる。また、このような外部回路は、抵抗を有することが好ましい。例えば、このような外部回路は、図2に示されているようにして、抵抗9を有することが好ましい。なお、図2において、スイッチ7をオフにし、スイッチ8をオンにする場合の回路が、通常の放電回路である。
ただし、本開示のシステムでは、複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させるために、上述した外部短絡のほか、放電を促進するための他の電源を有していてもよい。
上述したように、直列に接続されている複数の単電池の間での充電状態のバラツキによって、利用可能な電気量が低下する可能性がある。これに関して、図2に示されているように、直列に接続されている二つの単電池1a及び1bの間で充電状態のバラツキが生じている場合について、説明する。仮に、単電池1aの充電状態が100%であり、単電池1bの充電状態が90%である場合、単電池1bは、放電しきって、充電状態が0%になると、それ以上は電池として放電できないため、単電池1aの充電状態10%の放電容量が使い切れず、残留することとなる。
これに対して、本開示の二次電池システムでのように、全固体リチウム二次電池1に対して積極的に放電制御を行う(例えば、全固体リチウム二次電池1の通常放電電圧下限値よりも有意に低い電圧まで放電させる)と、単電池1bに放電電流が流れ始める現象が起きる。この充電状態が低い単電池1bがSOC0%まで放電した段階(通常使用可能な電池内部の可逆反応が終了した状態)から、更に放電電流が流れる現象は、単電池1bにおける不可逆反応によるものと考えられる。そこで、本開示は、単電池1bの電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池1a、1b、…、1x、及び1yの全体(すなわち、全固体リチウム二次電池1)を放電させることによって、充電状態が相対的に大きい単電池1aの残留された充電状態10%の量を減らすことができる。すなわち、直列に接続されている複数の単電池1a及び1bを含む全固体リチウム二次電池1の充電状態バラツキを減少させる又は解消することができる。
上記のように、複数の単電池の全体に対して積極的に放電制御を行うことによって、相対的に充電状態が低い方の単電池において、先に不可逆反応が起こる。この不可逆反応に関して、図3を用いて説明する。
図3は、事前に取得した単電池のサイクリックボルタンメトリー(CV)を示すイメージ図である。図3に示されているように、このサイクリックボルタンメトリーは、通常の電池の使用の際に用いる通常使用電圧領域と、通常の電池の使用の際に用いない非通常使用電圧領域とを分けることができる。この通常使用電圧領域の上限電圧におけるSOCを100%とし、下限電圧におけるSOCを0%とすることができる。図3に示されているように、放電電圧下限値よりよりも小さい電圧まで放電させると、すなわち、SOC0%を超えるまで放電させると、非通常使用電圧領域において、電流値が変動する「不可逆反応領域」(不可逆反応の開始電圧Vから不可逆反応の終了電圧Vまでの間の領域)において放電が生じる。
また、この「不可逆反応」は、以下のメカニズムによるものであると推測される。すなわち、全固体二次電池では、活物質層と固体電解質層との界面に皮膜(SEI:Solid Electrolyte Interphase)が生じることがある。これに対して、積極的に放電制御を行うと、SEIの分解反応が起き、これによって、放電電流を消費することができる。したがって、充電状態が低い方の単電池が放電しきった段階(すなわち、絶縁部分となった段階)から、更に放電電流が流れる現象が起きる。
すなわち、上記でいう「不可逆反応」は、このSEIの分解反応であると推測される。また、このSEIは、固体二次電池における任意の固体/固体界面で生じている可能性があるが、特に活物質と固体電解質材料との界面において多く生じていると考えられる。その理由は、活物質は、その表面で金属イオンの吸蔵放出というアクティブな反応を行い、固体電解質材料は、通常、活物質に接触する面積が大きいからである。中でも、活物質及び固体電解質材料が、互いに異なる種類の化合物に由来する組み合わせである場合に、SEIが生じやすい傾向にあると考えられる。一例を挙げると、酸化物活物質(酸化物に由来)と、硫化物固体電解質材料(硫化物に由来)とは、相対的に反応しやすく、SEIが生成しやすいと考えられる。なお、この「不可逆反応」については、特許文献2の記載を参照することもできる。
なお、上述したメカニズムは、あくまで推測なものであり、本開示を何ら制限するものではない。
以下では、図4に示されているフローチャートに沿って、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法の例を説明する。
図4に示されているように、本開示の二次電池システム又は二次電池制御方法をスタートした後で、電圧値取得部、電流値取得部、及び温度取得部から、複数の単電池の全体の電圧値V、電流値I、及び温度Tを取得する(S01)。
次に、演算部おいて、上記で取得した電圧値V、電流値I、及び温度Tから、複数の単電池の全体の実放電容量Qを算出する(S02)。
そして、全体の実放電容量Qが所定の値よりも小さいと判断した場合(S03)、すなわち、複数の単電池の間での充電状態にバラツキが生じていると判断した場合には、複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させる(S04)。これによって、このバラツキを減少させる又は解消する。
また、実放電容量Qが所定の値と同じ又は所定の値よりも大きいと判断した場合(S03)、すなわち、複数の単電池の間での充電状態にバラツキが生じていないと判断した場合には、引き続き電圧値V、電流値I、及び温度T等を取得するステップ(S01)に戻り、直列に接続されている複数の単電池を監視し続けることができる。
ここで、実放電容量Qにかかる「所定の値」とは、特に限定されず、例えば使用による劣化等を考慮して推定の放電容量Qとして設定することができる。また、実放電容量Qと推定の放電容量Qとの関係を、ΔQ(=Q-Q)で表すとき、「実放電容量(Q)が所定の値よりも小さくなったとき」は、「ΔQが所定の値より大きくなったとき」として判断することもできる。また、ΔQにかかる「所定の値」は、特に限定されず、当業者によって適宜設定することができる。
また、この放電ステップ(S04)において、複数の単電池のうちの少なくとも一つののうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させるために、以下のような制御によって達成することができる。
すなわち、事前に任意の単電池のサイクリックボルタンメトリー(CV)を測定して、不可逆反応の開始電圧V及び不可逆反応の終了電圧Vを取得することができる。これによって、当該単電池に係る不可逆反応の領域の電圧幅(|V-V|)を決めることができる。また、上述したように、複数の単電池のうちにおいて、放電処理前の充電状態が一番低い(少ない)単電池から先に不可逆反応が起きる。したがって、放電ステップ(S04)にかかる放電は、例えば直列に接続されている複数の単電池の全体の電流値Iに対する監視によって、一旦電流が止まり、そして再び電流が消費される挙動の開始電圧は、放電処理前の充電状態が一番低い(少ない)単電池の不可逆反応の開始電圧と判断することができる。また、事前に取得した不可逆反応の領域の電圧幅によって、当該単電池の不可逆反応の終了電圧を決定することができる。この放電ステップ(S04)では、この放電処理前の充電状態が一番低い(少ない)単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させることができる。なお、充電状態が一番低い(少ない)単電池が同程度の充電状態で二つ以上存在する場合、その個数を考慮して不可逆反応の開始電圧及び終了電圧を決めればよい。
放電ステップ(S04)では、少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させた後、本開示の制御を終了(エンド)とさせることができる。
また、本開示において、放電制御部は、複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、複数の単電池の全体を放電させるため、複数の単電池の全体の通常放電電圧の下限値を、直列に接続されている複数の単電池の数に、2.7、2.5、2.0、1.5、1.0、又は0.5を乗じて得た通常放電総電圧の下限値(Vlim)以下まで放電させることができる。また、放電制御部は、複数の単電池の全体の電池電圧を0Vまで放電するものであってもよく、電池が転極する(電池電圧が負になる)ように放電するものであってもよい。
本開示にかかる放電制御部の一例としては、上記図2に示されているように、全固体リチウム二次電池1を外部短絡させる放電制御部6を挙げることができる。この場合の外部短絡のための回路は、抵抗9を有する回路であることが好ましい。
このように、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法によって、直列に接続されている複数の単電池の間の充電状態のバラツキを減少させる又は解消することができる。
〈追加制御〉
本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法は、複数の単電池の全体の利用可能な電気量の低下が、複数の単電池の間での充電状態のバラツキによるものなのか、又は個々の単電池の劣化によるものなのかを判断する追加制御を更に含むことができる。
複数の単電池の全体の利用可能な電気量の低下が、複数の単電池の間の充電状態のバラツキによって生じている場合、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法によって、このバラツキを減少させる又は解消して、全体の充放電容量を回復させることができる。しかしながら、複数の単電池の全体の利用可能な電気量の低下が、個々の全固体リチウムイオン電池の劣化によって生じている場合、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法によっては全体の充放電容量を回復させることができず、むしろ過剰な放電を繰り返すことによって個々の単電池を更に劣化させる可能性がある。
したがって、この追加制御を用いて、複数の単電池の全体の利用可能な電気量の低下が、複数の単電池の間の充電状態のバラツキによって生じているのか、又は個々の単電池の劣化によって生じているのかを判断することによって、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法を過剰に行い、それによってかえって単電池を更に劣化させてしまうことを抑制できる。
この追加制御の具体例を、図5を用いて説明する。すなわち、この追加制御100では、本開示のシステム及び方法で充電容量を回復させる処理を行った後に、全体の電圧値V、電流値I、及び温度T等を取得し(S05)、そして、実放電容量Q’を算出する(S06)。ここで、回復処理を行う前の実放電容量Qは、上述した算出ステップ(S02)によって取得できる。次に、回復処理後の実放電容量Q’と回復処理前の実放電容量Qとの差に基づき、ΔQ’(=Q’-Q)を算出し、この差ΔQ’と、所定の値との関係を確認する(S07)。ここで、この差ΔQ’が所定の値より小さい場合、すなわち本開示のシステム及び方法によって複数の単電池の全体の容量が有意に回復しなかった場合には、個々の単電池の劣化によって、電池全体の容量が低下していたと判断することができる。この場合、個々の単電池の劣化発生を示すダイアグを表示できる(S08)。一方、この差ΔQ’が所定の値より大きいことは、本開示の二次電池システム及び二次電池制御方法による回復処理が達成できたことを意味する。なお、この差ΔQ’にかかる「所定の値」は、特に限定されず、当業者によって適宜設定することができる。
≪単電池の構成≫
本開示にかかる単電池は、全固体リチウム二次単電池である。このような単電池の構成は、特に限定されず、使用用途・目的に応じて設定すればよい。一例として、単電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層をこの順で積層することによって、構成されうる。
また、本開示の効果をより顕著に表現する観点から、本開示の二次電池システム及び後述する二次電池制御方法において、直列に接続されている複数の単電池は、バイポーラ型の積層電池であることが好ましい。
〈集電体層〉
集電体層は、活物質層の、電解質層が積層される活物質層の面と反対側の面上に積層される。活物質層が正極活物質層である場合には、そこに積層される集電体層は、正極集電体層であり、活物質層が負極活物質層である場合には、そこに積層される集電体層は、負極集電体層である。また、全固体電池積層体がバイポーラ型である場合、正極/負極集電体層を用いることができる。ここで、「正極/負極集電体層」とは、いずれの電極(正極又は負極)としても役割を果たせるものを意味し、すなわち、バイポーラ型の全固体電池積層体の場合に、正極活物質層と負極活物質層とが共有できる集電体層を意味する。
正極集電体層、負極集電体層、又は正極/負極集電体層を構成する材料の例としては、特に限定されず、各種金属、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼(SUS)、及びチタン等、並びにこれらの合金を挙げることができる。化学的安定性等の観点から、正極集電体層としては、アルミニウムの集電体層が好ましく、負極集電体層としては、銅の集電体層が好ましく、正極/負極集電体層としては、SUSが好ましい。
また、各集電体層の形状として、特に限定されず、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができる。
〈正極活物質層〉
正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含み、好ましくは後述する固体電解質を更に含む。そのほか、使用用途や使用目的等に合わせて、例えば、導電助剤又はバインダー等の全固体電池の正極活物質層に用いられる添加剤を含むことができる。
(正極活物質)
本開示において用いられる正極活物質の材料として、特に限定されず、公知のものが用いられる。例えば、正極活物質は、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、Li1+xMn2-x-y(Mは、Al、Mg、Co、Fe、Ni、及びZnから選ばれる1種以上の金属元素)で表される組成の異種元素置換Li-Mnスピネル、又は硫化物系(LixS若しくはLixMS[M=Fe、Ti等])等であってよいが、これらに限定されない。
(導電助剤)
導電助剤としては、特に限定されず、公知のものが用いられる。例えば、導電助剤は、VGCF(気相成長法炭素繊維、Vapor Grown Carbon Fiber)及びカーボンナノ繊維等の炭素材並びに金属材等であってよいが、これらに限定されない。
(バインダー)
バインダーとしては、特に限定されず、公知のものが用いられる。例えば、バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ブタジエンゴム(BR)若しくはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の材料、又はこれらの組合せであってよいが、これらに限定されない。
〈固体電解質層〉
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。固体電解質として、特に限定されず、全固体電池の固体電解質として利用可能な材料を用いることができる。例えば、固体電解質は、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、又はポリマー電解質等であってよいが、これらに限定されない。
(硫化物固体電解質)
硫化物固体電解質の例として、例えば、LiS-SiS、LiI-LiS-SiS、LiI-LiS-P、LiI-LiBr-LiS-P、LiS-P-LiI-LiBr、LiS-P-GeS、LiI-LiS-P、LiI-LiPO-P、及びLiS-P等;硫化物系結晶質固体電解質、例えば、Li10GeP12、Li11、LiPS、及びLi3.250.75等;並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。
(酸化物固体電解質)
酸化物固体電解質の例として、LiLaZr12、Li7-xLaZr1-xNb12、Li7-3xLaZrAl12、Li3xLa2/3-xTiO、Li1+xAlTi2-x(PO、Li1+xAlGe2-x(PO、LiPO、及びLi3+xPO4-x(LiPON)等が挙げられるが、これらに限定されない。
(ポリマー電解質)
ポリマー電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、及びこれらの共重合体等が挙げられるが、これらに限定されない。
固体電解質は、ガラスであっても、結晶化ガラス(ガラスセラミック)であってもよい。
また、固体電解質層は、上述した固体電解質以外に、必要に応じてバインダー等を含んでもよい。具体例として、上述の「正極活物質層」で列挙された「バインダー」と同様であり、ここでは説明を省略する。
〈負極活物質層〉
負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含み、好ましくは上述した固体電解質を更に含む。そのほか、使用用途や使用目的等に合わせて、導電助剤又はバインダー等の全固体電池の負極活物質層に用いられる添加剤を含むことができる。
(負極活物質)
本開示において用いられる負極活物質の材料として、特に限定されず、リチウムイオン等の金属イオンを吸蔵及び放出可能であることが好ましい。例えば、Li、Sn、Si若しくはInなどの金属、リチウムとチタンとの合金、又はハードカーボン、ソフトカーボン若しくはグラファイトなどの炭素材料などが挙げられるが、これらに限定されない。
(添加剤)
負極活物質層に用いられる固体電解質、導電助剤、バインダーなどその他の添加剤については、正極活物質層及び固体電解質層に関して説明したものを適宜採用することができる。
1 全固体リチウム二次電池
1a、1b、1x、1y 単電池
2 電圧値取得部
3 電流値取得部
4 温度取得部
5 演算部
6 放電制御部
7、8 スイッチ
9 抵抗
10 二次電池システム
100 追加制御

Claims (2)

  1. 直列に接続されている複数の単電池、
    前記複数の単電池の全体の電圧値、電流値、及び温度をそれぞれ取得する電圧値取得部、電流値取得部、及び温度取得部、
    前記電圧値、前記電流値、及び前記温度から、前記複数の単電池の全体の実放電容量を算出する演算部、並びに
    前記全体の実放電容量第1の所定の値よりも小さくなったときに、前記複数の単電池のうちの少なくとも一つの単電池の電圧が不可逆反応の開始電圧以下、かつ前記不可逆反応の終了電圧よりも大きい電圧になるように、前記複数の単電池の全体を放電させて、前記複数の単電池の間の充電状態のバラツキを減少させる又は解消する、放電制御部を有し、かつ
    前記単電池が、全固体リチウム二次単電池である、
    二次電池システム。
  2. 前記放電制御部によって前記複数の単電池の全体を放電させた後で、
    前記電圧値取得部、前記電流値取得部、及び前記温度取得部が、前記複数の単電池の全体を放電させた後の、前記複数の単電池の全体の電圧値、電流値、及び温度をそれぞれ取得し、
    前記演算部が、前記複数の単電池の全体を放電させた後の、前記電圧値、前記電流値、及び前記温度から、前記複数の単電池の全体を放電させた後の、前記複数の単電池の全体の実放電容量Q’を算出し、
    前記複数の単電池の全体を放電させる前の、前記複数の単電池の全体の実放電容量Qと、前記複数の単電池の全体を放電させた後の、前記複数の単電池の全体の実放電容量Q’との差が、第2の所定の値よりも小さい場合に、個々の前記単電池の劣化発生を示すダイアログを表示することによって、
    請求項1に記載の二次電池システム。
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