JP2017127168A - 鉛蓄電池の充電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サルフェーションを起こして容量が低下した鉛蓄電池は微小電流で長時間充電することで再生可能であるが、長時間の再生処理では代替電池が必要となり、実際にはなかなか実施し難い。【解決手段】本発明に係る鉛蓄電池の充電方法では、鉛蓄電池とこれに並列に接続された非水系二次電池とが同一充電器からの入力で充電され、該充電器からの入力が停止した後には該鉛蓄電池は前記非水系二次電池の放電出力によって追加的に充電される。そのため、鉛蓄電池は日常的な充放電においても充電終了から放電開始までの時間帯で追加充電されることが可能であり、サルフェーションで低下した鉛蓄電池の容量は日常的な充放電を通して少しずつ回復する。1日4時間程度の1カ月間の追加充電は充電時間においては微小電流による5日間の充電再生処理に匹敵する。【選択図】図1

Description

本発明は鉛蓄電池の充電方法に関するもので、特に鉛蓄電池の長寿命化のための充電方法に関するものである。
鉛蓄電池は150年以上も前に誕生した歴史的に最も古い蓄電池であるが、現在もなお、トラック、バス、タクシー、一般車等のエンジン始動用として、またフォークリフト、構内運搬車、ゴルフカート等の電源として、更には非常用や防災用の電源として広い用途で使用されている。鉛蓄電池は材料の多くが安価な鉛合金で賄われるためイニシャル単価の安いことが大きな特長である。
一方、鉛蓄電池は使われ方によって寿命が著しく異なっている。例えば、非常用や防災用の鉛蓄電池では5〜10年で交換され、フォークリフトでは5〜6年で、トラック、バス、自家用車のエンジン始動用は3〜5年で、タクシー用では1.5〜2年でそれぞれ交換されている。
鉛蓄電池の廃棄要因は90%以上が電極のサルフェーションによると言われており、鉛蓄電池の使われ方と寿命の間にはサルフェーションが深く関係している。つまり、鉛蓄電池はその使われ方によってサルフェーションの進行度合いが異なっていると考えられる。
鉛蓄電の負極の放電反応では、金属鉛が電気化学的に酸化されて電解液中に鉛イオン(Pb++)が放出される。電解液中に放出された鉛イオン(Pb++)は電解液中の硫酸イオン(SO −−)と結合して硫酸鉛(PbSO)の微細な結晶となる。しかし、この微細結晶の硫酸鉛は時間の経過に伴って次第に結晶サイズが大きくなる。これが鉛蓄電池のサルフェーションと言われるものである。
一方、負極の充電反応は電解液中の鉛イオンが電気化学的に金属鉛に還元される反応である。そのため、鉛蓄電池が速やかに充電されるためには、放電生成物の硫酸鉛(PbSO)が電解液中に溶解して鉛イオンが速やかに補給される必要がある。
ところが、一旦サルフェーションを起こした硫酸鉛は、即ち、結晶サイズが大きくなった硫酸鉛は溶解速度が遅いため、通常の充電ではほとんど再充電されることがない。そのため一旦サルフェーションを起こした硫酸鉛は殆ど充電には寄与しないため、実質的な充放電容量の低下に繋がる。つまり、サルフェーションを起こした硫酸鉛の累積が鉛蓄電池の寿命を短くする。
サルフェーションを起こした硫酸鉛の累積は電解液中の硫酸イオン(SO −−)を減少させるので電解液の比重が低下する。従って、サルフェーションによる鉛蓄電池の実質的な充放電容量の低下と電解液の比重低下には相関関係がある。
一方、一旦サルフェーションを起こした硫酸鉛もその溶解速度に見合った微小電流で長時間を掛けて充電されるなら、再充電が可能であることが確認されている(非特許文献1参照)。実際、20%以上容量が低下した鉛蓄電池でも微小電流で4〜5日間継続して充電を続けることで15%以上の容量が回復するという結果も得られている。従って、近年では、寿命となった鉛蓄電池の再生を事業化する動きもある。
小沢昭弥、その他、第53回電池討論会講演予稿集、P.349(2012)
サルフェーションを起こして容量が低下した鉛蓄電池は微小電流で長時間(3〜5日間)充電することによって再生可能であるが、長時間を要する再生処理では代替電池が必要となり、実際にはなかなか実施し難い。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サルフェーションを起こして低下した鉛蓄電池の容量を日常的な充放電を通して回復せしめることにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る鉛蓄電池の充電方法では、充電時の鉛蓄電池に非水系二次電池が並列に接続されていて、該鉛蓄電池と前記非水系二次電池は同一充電器からの充電入力で充電され、該充電器からの充電入力が停止した後には該鉛蓄電池は前記非水系二次電池の放電出力によって追加的に充電されることを特徴とする。
鉛蓄電池と非水系二次電池が並列に接続され、且つ両者の単電池の直列接続個数が適切に調整されていれば、両者が同一充電器からの充電入力で充電された後では非水系二次電池の開路電圧が鉛蓄電池の開路電圧より高いために鉛蓄電池は非水系二次電池の放電出力で追加的に充電される。そのため、適切な非水系二次電池が並列に接続された鉛蓄電池では通常充電の後には自動的に微小電流による追加充電がなされ、サルフェーションで低下した容量は徐々に回復される。
鉛蓄電池の通常の充電では充電終了から放電開始までの時間帯が追加充電のための時間となり、1日4時間程度が確保されれば、30日間の追加充電は微小電流で5日間継続して充電する再生処理に匹敵する。1日4時間程度の追加充電は日常の鉛蓄電池の充放電を全く妨げるものではない。
上記した以外の課題やその解決手段と効果は、以下の実施の形態の説明により更に詳細に説明する。
本発明に係る追加充電方式による鉛蓄電池の充電時の単線結線図である。 鉛蓄電池と非水系二次電池の充電電圧と開路電圧を示す図である。 本発明に係る追加充電方式による鉛蓄電池の充電時の単線結線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳しく説明する。
図1は本発明に係る追加充電方式による鉛蓄電池の充電時の単線結線図である。図1に示すように、鉛蓄電池(1)は非水系二次電池(2)が並列に接続された状態で充電器(12)に接続されている。従って、図1に示した充電器の出力スイッチ(13)をON状態にすれば、鉛蓄電池(1)と非水系二次電池(2)は同じ充電器(12)からの入力で充電される。
本発明は、開路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の異なる二つの蓄電池が並列に接続される場合にはOCVの高い方の蓄電池Aは放電し、OCVの低い方の蓄電池Bは充電されるという原理に基づくものである。
充電状態にあるOCVの異なる二つの蓄電池AとBが並列に接続された状態では電池Aと電池Bの電圧はほぼ同じとなるが、これは並列に接続された当初では電池Aから充電電流Iが電池Bに入力されて電池Aの「放電電圧」と電池Bの「充電電圧」が等しくなるためである。最終的には充電電流Iが0となれば、電池AのOCVと電池BのOCVが等しくなって両者間の充電と放電は終了する。
本発明は、充電中の電圧(充電電圧)と充電終了後の電圧(OCV)の差が鉛蓄電池では比較的大きく、非水系二次電池では比較的小さいことを見出し、これを利用してなされたものである。
つまり、並列に接続された鉛蓄電池と非水系二次電池は同じ充電電圧による充電が終了した場合には、OCVでは非水系二次電池の方が鉛蓄電池より高い。従って、両者が並列に接続されている場合には鉛蓄電池は非水系二次電池の放電出力によって充電される。
現在では、種類の異なる幾つかの非水系二次電池が実用化されており、一般的にはリチウムイオン電池と呼ばれている。具体的には、正極にLiCoOを使用するLCOタイプ、LiNiOを使用するLNOタイプ、LiMnを使用するLMOタイプ、LiNi1/3Co1/3Mn1/3を使用するNCMタイプ、LiFePOを使用するLFPタイプ等、また、負極にLiTi12を使用するLTOタイプ等が商品化されている。非水系二次電池は正極材料や負極材料が異なれば基本的には充放電電圧が異なる。
図2には鉛蓄電池と非水系二次電池を並列に接続して充電する場合の充電電圧(21)の変化と充電終了と同時に両者の並列接続を解除した場合の鉛蓄電池の開路電圧(22)及び非水系二次電池の開路電圧(23)を示している。
図2に示す充電電圧(21)は単電池の10個を直列に接続して構成されるNCMタイプのリチウムイオン電池の組電池A1と単電池の17個を直列に接続して構成される鉛蓄電池の組電池B1が並列に接続されて、充電上限電圧が42Vに設定された同じ充電器からの入力で充電される場合の充電電圧であり、両者は並列に接続されているので同じ充電電圧(21)で充電は進行する。
なお、蓄電池(二次電池)の充電状態は一般にSOC(Stage Of Charge)で示され、通常、蓄電池が定格容量の100%まで充電された状態がSOC=100%である。また蓄電池の放電状態は一般にDOD(Depth Of Discharge)で示され、通常、蓄電池が0%のSOCまで放電された状態がDOD=100%である。ここでは、定格容量は蓄電池が標準的な充電方法によって充電され得る最大の充電容量(放電可能な容量)を意味する。
鉛蓄電池は約80%程度のSOCに到達すれば充電電圧は上限電圧(42V)に達し、NCMタイプのリチウムイオン電池は85%程度のSOCに到達すれば充電電圧は上限電圧(42V)に達する。図2に示すようにNCMタイプのリチウムイオン電池A1も鉛蓄電池B1も上限電圧(42V)による定電圧充電が3時間程度継続されて充電終了となれば、両蓄電池はいずれも100%近いSOCに達する。
そこで、充電終了と同時に両者の並列接続を解除すれば、図2に示すように両者は別々の開路電圧(22)と(23)を示すことになる。具体的には、図2に示すように鉛蓄電池B1の開路電圧(22)は充電電圧(42V)から大きく低下して37.4V程度に落ち着き、NCMタイプのリチウムイオン電池A1の開路電圧(23)は充電電圧(42V)からの低下は少なくて41V程度に落ち着く。
一方、充電終了後も両者の並列接続が解除されない場合には、OCVの高いNCMタイプのリチウムイオン電池A1から充電電流IがOCVの低い鉛蓄電池B1に入力されて鉛蓄電池は充電される。最終的には、両者のOCVが等しくなって充電電流Iが0となれば両者間の充電と放電は終了する。
図2に示した電圧(24)はNCMタイプのリチウムイオン電池A1を0.1CAで定電流放電した場合の放電電圧の経時変化を示したものである。図2に示すように、放電電圧(24)は約50%のDOD(0.1CAで5時間の放電)で鉛蓄電池B1の開路電圧(23)のレベルに達する。つまり、NCMタイプのリチウムイオン電池A1と鉛蓄電池B1が並列に接続されて同じ充電電圧(21)で充電された後では、電池A1はDODが約50%に達する段階まで電池B1を充電する能力が持続されることになる。
同じように、非水系二次電池がLFPタイプのリチウムイオン電池であっても開路電圧(OCV)が相対的に高いため、並列に接続された鉛蓄電池を充電することが出来る。100%に近いSOCまで充電されたLFP電池は0.1CAの定電流放電では約30%のDODまで放電した段階で放電電圧が鉛蓄電池の開路電圧(OCV)のレベルに達する。
例えば、単電池10個が直列に接続されたLFPタイプのリチウムイオン電池A2は単電池の15個が直列に接続された鉛蓄電池B2と並列に接続される場合には、両者は充電上限電圧が37Vに設定された同じ充電器からの充電入力で充電され得る。この場合にも両者が充電終了後も並列に接続されていれば、LFPタイプの電池A2は放電し、鉛蓄電池B2は充電される。
LFP電池A2は約30%のDODまで放電すれば放電電圧は約33V(鉛蓄電池B2のOCVのレベル)に達する。結局、LFPタイプのリチウムイオン電池A2には約30%のDODに達するまで鉛蓄電池B2を充電する能力が持続されることになる。
また、非水系二次電池がLTOタイプのリチウムイオン電池であっても開路電圧(OCV)が相対的に高いため、並列に接続された鉛蓄電池を充電することが出来る。SOCが100%近くまで充電されたLTO電池は0.1CAの定電流放電では約72%のDODに達する段階で放電電圧が鉛蓄電池の開路電圧(OCV)のレベルに達する。
例えば、単電池の10個が直列に接続されたLTOタイプの電池A3が単電池の11個が直列に接続された鉛蓄電池B3と並列に接続される場合には、両者は充電上限電圧が27Vに設定された同じ充電器からの充電入力でSOCが100%近くまで充電され得る。この場合にも両者は同じ充電電圧で充電が進行し、充電終了後にも両者が並列に接続されていれば、OCVの高いLTOタイプの電池A3は放電し、OCVの低い鉛蓄電池B3は充電される。
LTO電池A3は約72%のDODまで放電すれば放電電圧は約22.4V(鉛蓄電池B3のOCVのレベル)に達する。つまり、LTOタイプのリチウムイオン電池A3は約72%のDODに達するまで鉛蓄電池B3を充電する能力が持続されることになる。
また、非水系二次電池は正極材料や負極材料が異なれば基本的には単電池あたり充放電電圧が異なるので、充放電電圧が異なる二種類以上の非水系二次電池を混ぜて直列に接続することで単電池の多様の直列数で構成される鉛蓄電池にも対応することが出来る。
例えば、一般的なエンジン始動用の鉛蓄電池のように単電池の6個が直列に接続された鉛蓄電池B4には単電池の3個が直列に接続されたLFPタイプのリチウムイオン電池に更にNCMタイプのリチウムイオン電池の単電池1個を直列に接続して構成した組電池A4で対応することが出来る。該組電池A4と鉛蓄電池B4が並列に接続される場合には、両者は充電上限電圧が14.8Vに設定された同じ充電器からの充電入力で充電され得る。この場合にも両者が充電終了後も並列に接続されていれば、非水系二次電池A4は放電し、鉛蓄電池B4は充電される
非水系二次電池A4は充電上限電圧が14.8Vの充電では90%程度のSOCまで充電される。また、0.1CAの定電流放電では約80%のDOD(SOC=20%)まで放電して約13.2V(鉛蓄電池B3のOCVのレベル)に達する。従って、非水系二次電池A4はSOCが90%から20%に達するまで鉛蓄電池B4を充電する能力が持続される。
以上では、鉛蓄電池が単電池の直列接続個数が17個、15個、11個、6個で構成される鉛蓄電池(A1)〜(A4)について、これに並列に接続する非水系二次電池の具体例を示したが、当然、鉛蓄電池の直列接続個数が倍になれば非水系二次電池の直列接続個数を倍にして対応できるし、特に、充放電電圧が異なる二種類以上の非水系二次電池を混ぜて直列に接続することで、現在実用化されている非水系二次電池だけでもほぼ全ての直列接続個数で構成される鉛蓄電池に対応することが出来る。
また、以上の具体例では鉛蓄電池(A1)〜(A4)に並列に接続する非水系二次電池の直列接続個数は鉛蓄電池の充電上限電圧を単電池あたり2.455〜2.471Vの最低の水準で設定した。鉛蓄電池では充電末期では水の分解反応が起きるため、電解液が減少する。そのために補水といった保守作業を必要とするのが鉛蓄電池の欠点であった。しかし、長年の技術変革によってメンテナンス・フリー化が進み、メンテナンス・フリー化には鉛蓄電池の充電上限電圧を単電池あたり2.47V以下に抑えることが有効であることはよく知られている。
しかし、鉛蓄電池では充電上限電圧を高くすれば補水の必要性は高くなるが、より高いSOCへの充電が可能となり、サルフェーションの進行が抑制されて長寿命化に繋がる可能性はある。実際、フォークリフトの用途では鉛蓄電池の充電上限電圧がやや高く、定期的な補水作業は必要であるが、寿命が比較的長い。本発明は、充電中の充電電圧と充電終了後のOCVの差が鉛蓄電池では非水系二次電池に比べて大きいことを利用するものであり、鉛蓄電池の充電上限電圧が高い用途では鉛蓄電池の充電電圧と充電終了後のOCVの差は更に大きくなるのでむしろ適用し易い。
以下実施例により本発明を更に詳しく説明する。
本実施例では、ゴルフカートに搭載されて約2年間使用された鉛蓄電池(1)に非水系二次電池(2)を図3に示すように並列に接続して本発明を実施した。ゴルフカートに搭載されている鉛蓄電池(1)は公称電圧が12Vで、公称容量が100Ahの組電池が4個直列に接続されている。
該鉛蓄電池に並列に接続する非水系二次電池(2)は市販の18650型のNCMタイプのリチウムイオン電池で作製した。市販の18650型のNCMタイプのリチウムイオン電池は公称電圧が3.7Vで、公称容量は2.2Ahで、直径が18mmで長さが65mmの筒型で、正極活物質にはLiNi1/3Co1/3Mn1/3が使用されている。
鉛蓄電池(1)に並列に接続する非水系二次電池(2)は用意したリチウムイオン電池の7セルを並列に接続し、更にその14個を直列に接続して組電池として作製した。作製した組電池は3Aの定電流で、上限電圧を58.8Vに設定して8時間の定電流定電圧充電を行い、その後3Aの定電流放電を行って、放電電圧が54Vに達するまでの放電容量と49Vまでの放電容量を測定した。その結果、54Vまでの放電容量は4.5Ahで42Vまでの放電容量は15Ahであった。
用意した非水系二次電池には放電用出力プラグ(5)と充電用入力プラグ(6)を取り付けた。ここで取り付けた放電用出力プラグ(5)と充電用入力プラグ(6)は機能上では番い関係にあることを特徴とする。
非水系二次電池に取り付けた充電用入力プラグ(6)はゴルフカートの専用充電器の出力プラグ(7)とも番いの関係にある。従って、当然、放電用出力プラグ(5)はゴルフカートに取り付けられた鉛蓄電池(1)の充電入力プラグ(4)とも番い関係にある。
一方、ゴルフカートAに搭載された鉛蓄電池(1)は専用充電器で9時間充電し、16Aの定電流放電を行って終止電圧42Vまでの放電容量を測定した。その結果、鉛蓄電池の容量は92Ahであった。用意した並列接続用の非水系二次電池の容量はゴルフカートに搭載された鉛蓄電池の約16%ということになる。
そこで、非水系二次電池に備えた放電用の出力プラグ(5)はゴルフカートAに取り付けられた鉛蓄電池(1)の充電入力プラグ(4)に接続し、ゴルフカート専用の充電器(12)の出力プラグ(7)を非水系二次電池(2)に備えた入力プラグ(6)に接続した。これで鉛蓄電池(1)と非水系二次電池(2)は図3に示すように並列に接続される。
鉛蓄電池(1)と非水系二次電池(2)を並列に接続したゴルフカートAは通常通り1日1ラウンドのゴルフに使用された。ゴルフカートAは毎日午前8時から午後2時まで使用され、午後6時から専用充電器(12)で午前3時まで9時間充電される。充電器(12)のスイッチ(13)をON状態にすれば鉛蓄電池(1)と非水系二次電池(2)は充電が開始され、9時間が経過すればスイッチ(13)がOFF状態となって充電が終了する。
充電器(12)による充電が終了すれば、鉛蓄電池(1)は非水系二次電池(2)によって追加充電されるが、追加充電のための時間としては午前3時から8時までの約5時間が確保される。
鉛蓄電池(1)に非水系二次電池(2)を並列に接続したゴルフカートAは30日間1日1ラウンドのゴルフに使用された後、再び鉛蓄電池(1)の放電容量を測定した。容量測定では非水系二次電池(2)の接続を外して、鉛蓄電池(1)だけを専用充電器(12)で9時間充電して約5時間放置した後、16Aの定電流放電を行って終止電圧42Vまでの放電容量を測定した。その結果、鉛蓄電池(1)の放電容量は111.5Ah(21%の増加)まで回復していた。
接続を外した非水系二次電池(2)は再び他のゴルフカートBに接続した。非水系二次電池(2)に備えた放電用の出力プラグ(5)は何れのゴルフカートに取り付けられた入力プラグ(4)とも番い関係にあるので、いずれのゴルフカートにも接続可能である。非水系二次電池(2)を並列に接続したゴルフカートBも同じように、1日1ラウンドのゴルフに使用された。ゴルフカートBも同じように30日間1日1ラウンドのゴルフに使用された後にはこれに搭載された鉛蓄電池の放電容量を測定した。ゴルフカートBにおいて鉛蓄電池の放電容量には20%程度の回復が見られた。
この放電容量の回復は明らかに追加充電によるものである。1日5時間の30日間の追加充電は微小電流で150時間充電してなされるサルフェーションの再生処理と同じ結果となっても不思議ではない。従来の再生処理と大きく異なるのは、本発明の追加充電によれば、ゴルフカートを通常通りに使用しながら鉛蓄電池の放電容量が回復される点にある。
鉛蓄電池ではサルフェーションが進行すれば電解液中の硫酸イオンが硫酸鉛の結晶として補足されるので充電終了後の電解液の比重の低下でサルフェーションの進行が確認できる。逆に、サルフェーションが再生されれば、硫酸鉛の結晶として補足されていた硫酸イオンが再び電解液中に戻るため充電終了後の電解液の比重は上昇する。
本実施例では、追加充電によるサルフェーションの再生効果を電解液の比重の回復によって確認した。本実施例では新しい鉛蓄電池を搭載して約6年間使用されたフォークリフトについて実施した。本実施例におけるフォークリフトは当初1日中支障なく使用出来ていたものが、約6年間使用された後には半日しか使用できない状況になっていた。このフォークリフトに搭載された鉛蓄電池は充電終了後の端子電圧が51.6Vまで低下し、各単セルの電解液比重は平均1.264まで低下していた。
そこで、このフォークリフトに搭載された鉛蓄電池(1)には図1に示す構成で非水系二次電池(2)を並列に接続して従来通りに使用し続けた。その結果、1ヶ月半後には再び1日中支障なく使用できるようになった。非水系二次電池を並列に接続してから1ヶ月半の後、充電終了後の鉛蓄電池の端子電圧と電解液の比重を測定したところ、端子電圧は52.5Vまで回復し、各単セルの電解液の比重は平均1.30まで回復していた。これは明らかに非水系二次電池による追加充電によってサルフェーションが再生された証である。
このフォークリフトに搭載された鉛蓄電池(1)は単電池の24個が直列に接続されて構成された組電池であり、公称容量は400Ahである。一方、この鉛蓄電池に接続した非水系二次電池は市販の18650型のLFPタイプのリチウムイオン電池を15個並列に接続し、その17個を直列に接続して構成した組電池であり、定格容量は21Ahである。ただし、この定格容量は4Aの電流で、充電電圧は62.9Vに設定して8時間の充電を行った後、4Aの定電流放電で求めたものである。
市販の18650型LFPタイプのリチウムイオン電池は0.1CAの定電流放電では約90%のDODまで放電しても単電池あたり3.12Vの放電電圧が維持される。従って、17組を直列に接続して構成した本実施例の非水系二次電池は0.1CAの定電流放電では約90%のDODまで放電した段階でも放電電圧は53V、つまり、フォークリフトに搭載された鉛蓄電池の開路電圧(52.8V)のレベル以上が維持される。従って、本実施例における非水系二次電池(2)には鉛蓄電池(1)を追加充電する能力が90%以上のDODに達するまで持続されるので、通常の充電が終了すれば鉛蓄電池(1)は非水系二次電池によって十分に追加充電されることになる。
タクシーに搭載される鉛蓄電池は特に寿命が短い。エンジン始動用蓄電池の充電は基本的にはエンジンの稼働中に限定されるため、特にタクシーの用途では車内の冷暖房等で蓄電池の放電量が多くなれば蓄電池は充電不足となり易い。そのため、タクシーに搭載される鉛蓄電池はサルフェーションの進行が速くなって寿命が短くなるものと考えられる。
本実施例では非水系二次電池の追加充電によるサルフェーションの再生効果をタクシー用の鉛蓄電池について確認した。タクシーに搭載されていた鉛蓄電池は単電池の6個が直列に接続されて構成された組電池であり、公称容量は60Ahである。この鉛蓄電池はタクシーに搭載されて約1.5年間使用され、各単セルの電解液の比重は平均1.27まで低下していた。
タクシーに搭載された鉛蓄電池(1)には非水系二次電池(2)を図1で示すように並列に接続して、タクシーは通常通りに営業された。その結果、2ヶ月後には鉛蓄電池(1)の電解液比重は6セルの平均で1.30まで回復した。本実施例からもサルフェーションを起こして低下した電解液比重は非水系二次電池の追加充電によって日常の充放電を通して少しずつ回復することがわかる。
本実施例において鉛蓄電池(1)に接続した非水系二次電池(2)は市販の18650型のLFPタイプのリチウムイオン電池の5個を並列に接続したもの3組と市販の18650型のNCMタイプのリチウムイオン電池の5個を並列に接続したもの1組を直列に接続して構成した組電池であり、定格容量は6.3Ahである。ただし、この定格容量は1.2Aの電流で、充電電圧は14.8Vに設定して8時間の充電を行った後、1.2Aの定電流放電で求めた放電容量である。
本実施例における非水系二次電池(2)は0.1CAの定電流で約80%のDOD(SOC=20%)まで放電した段階で放電電圧が約13.2V(鉛蓄電池のOCVのレベル)に達する。従って、この非水系二次電池(2)にはエンジンが停止された後に鉛電池(1)を追加充電する能力が十分に備わっており、サルフェーションを起こして低下した電解液比重が通常の充放電を通して少しずつ回復したものと考えられる。
1 鉛蓄電池
2 非水系二次電池
3 鉛蓄電池の放電用出力プラグ
4 鉛蓄電池の充電用入力プラグ
5 非水系二次電池の放電用出力プラグ
6 非水系二次電池の充電用入力プラグ
7 充電器の出力端子
12 充電器
13 充電器の出力スイッチ
21 充電電圧
22 鉛蓄電池の開路電圧
23 非水系二次電池の開路電圧
24 非水系二次電池の放電電圧

Claims (5)

  1. 充電時の鉛蓄電池には非水系二次電池が並列に接続されていて、該鉛蓄電池と前記非水系二次電池は同一充電器からの充電入力で充電され、該充電器からの充電入力が停止した後には該鉛蓄電池は前記非水系二次電池の放電出力によって追加的に充電されることを特徴とする鉛蓄電池の充電方法。
  2. 請求項1記載の非水系二次電池がリチウムイオン二次電池であることを特徴とする。
  3. 請求項1記載の非水系二次電池は単電池あたりの放電電圧が異なる二種類以上の非水系二次電池が直列に接続されて構成されていることを特徴とする。
  4. 請求項3記載の非水系二次電池を構成する一種類の非水系二次電池はMn、Ni、Coの中の何れかの元素、又は複数の元素が主たる構成元素である酸化物を正極の活物質とし、他の一種類の非水系二次電池はLiFePO4を主たる正極の活物質とすることを特徴とする。
  5. 充電用入力プラグと放電用出力プラグを備えた非水系二次電池であって、前記充電用入力プラグと前記放電用出力プラグは機能上では番い関係にあることを特徴とする非水系二次電池。
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