JP5352566B2 - 音響機器用振動板 - Google Patents

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Description

本発明は、音響機器用振動板に関し、特に、音響出力機器等のヘッドホーンやスピーカー等に用いる電気音響変換機器に用いる振動板の構造に関する。
近年、オーディオ関連分野においては、再生音楽ソースのデジタル化に伴い、音響出力機器としてのヘッドホーンやスピーカには、従来よりも更に高出力の音圧、低歪み率、平坦性の特性が要求される。又、再生音の高音質化が望まれており、音響特性を左右するこれら音響機器用振動板はますます重要視されている。
ヘッドホーンやスピーカの音響特性面から見ると、これら音響機器用振動板は使用する周波数帯域にわたってピストン運動することが理想とされるが、振動中に振動板が変形したり分割振動が生ずると、音圧−周波数特性、歪み率、位相特性等が劣化し、高忠実再生の妨げとなる。又、耐入力性の面から見ると、スピーカ振動板は振動系の大振幅時に加わる曲げ応力や、振動板と他の部品との接合部に加わる剥離力に対して十分な強度を有し、且つ軽量であることが要求されている。
この振動板の材質は、特許文献1に開示されているように、ポリエステルのコア繊維の表面に熱可塑性高分子樹脂を塗布した二重層の繊維を作り、この繊維を用いて織布又は不織布にし、この織布又は不織布を金型内で加熱溶融して繊維間を結着させ、そして織布又は不織布を冷却固化することにより所定の形状に振動板を成形した振動板が提案されている。この音響用振動板は剛性に優れてはいるが、音響用振動板の厚さを極度に薄くし軽量にすることが困難で、全高調波の歪み、特に、高周波数領域での高調波歪みに対しては充分ではなかった。
特に、ある波動の整数倍の高次の周波数成分は出現する高調波は、高周波領域で出現するとクリアな音質に悪影響を及ぼすが、これを阻止するために、高周波領域を削減するフィルターを設けると、高周波音域自体が弱まりこもった音となり高忠実再生にはならず、再生出力音域が平坦性のある特性上で高周波領域この高調波歪はを低減することは困難であった。
また、特許文献2に開示されているように、基材の表、裏または片面にエラストマー層31を設けた複層構造とし、低f0化、低弾性率化、高内部損失化を志向したスピーカ用振動板27が提案している。しかし、この音響機器用振動板も、全高調波の歪み、特に、高周波数領域での高調波歪みに対しては充分ではなかった。
さらに、特許文献3に開示されているように、軽金属箔体に粘弾性フィルムを貼り合わせさらに不織布を貼り合わせた3層の複合シートにした音響用振動板も提案されているが、同様の問題があった。
なお、弾性率、内部損失、強度に優れて音響用振動板を作るために、炭素ナノファイバーを使用した音響用振動板は、特許文献4に開示されているが、やはり同様の問題があった。
特開平7−135698号公報 特開2004−88297号公報 公開実用新案昭61−57798号公報 特表2009−514481号公報
前述した従来の音響機器用振動板の問題点に鑑みなされたもので、本発明の課題は、ヘッドホーンやスピーカの音響機器用振動板において、高周波数領域での出力を高音圧に維持しながら、高周波領域での全高調波歪を低減することにある。
また、他の課題として、フィルムの厚さを薄くしても強度が充分にあり、且つ、より軽量な音響機器用振動板を提供することにもある。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、音響機器用振動板において、上層と下層を合成樹脂フィルムとして中間層を形成し、該中間層を合成樹脂のナノファイバーからなる不織布層とし、前記上下層を前記中間層よりも充分に薄いポリエーテルイミド(PEI)の合成樹脂フィルムとし、前記中間層もポリエーテルイミド(PEI)の合成樹脂のナノファイバーの不織布とし、これらを加熱プレス成形して、相互に接着させ、前記中間層の平均厚さを25μmから87μmするとともに、所定の音響用振動板の形状したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の音響機器用振動板において、前記上下層の平均厚さを前記中間層の平均厚さよりも充分薄い10μmとしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の音響機器用振動板において、前記音響用振動板は、ヘッドホーン用のダイヤフラムであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2又は3に記載の音響機器用振動板において、前記音響用振動板は、スピーカー用の振動板であることを特徴とする。
本発明の請求項1及び2の音響機器用振動板によれば、上下層の合成樹脂フィルムは中間層の平均厚さを25μmから87μmに比して充分に薄くして、中間層にナノファイバーを使用したことにより強度が充分にあり、且つ、より軽量な音響機器用振動板となり、また、高周波数領域での出力を高音圧に維持しながら、高周波領域での全高調波歪を低減することができる。
また、上下層の合成樹脂フィルムと、中間層のナノファイバーの不織布とを同じポリエーテルイミド(PEI)にし、物性が全て同じなので加熱温度等の成形条件が容易であり、異なった物質の境界線がなく音響に悪影響を与えることがない。
更に、上下層を中間層よりも充分に薄いポリエーテルイミド(PEI)の合成樹脂フィルムで、特に、請求項2では平均厚さ10μmのフィルムで、ナノファイバーの不織布の挟んでいるので、振動板全体としても極めて薄く、且つ強度があり、高周波数領域での出力を高音圧に維持しながら、高周波領域での全高調波歪を低減することができる。
更に、本発明の請求項3の音響機器用振動板によれば、請求項1又は2の効果に加えて、小型で強靱であり且つ軽量なヘッドホーンを作成できる。
また、本発明の請求項4の音響機器用振動板によれば、請求項1及び2又は3の効果に加えて、充分に強度があり且つ軽量な音響板であるので、比較的大きな面を形成可能であり、平面スピーカー等のスピーカーとして使用できる。
図1(a)は、本発明の実施例の音響機器用振動板を取り付けたヘッドホーン本体部の正面図、図1(b)は(a)のb−b線での断面図、 本発明の音響機器用振動板の拡大断面図、 従来例の音響機器用振動板の拡大断面図、 比較例の音響機器用振動板の拡大断面図、 音響機器用振動板を使用した従来例と実施例1とのヘッドホーンの音圧の周波数特性と高調波歪%の周波数特性のグラフ、 音響機器用振動板を使用した実施例2、実施例3とのヘッドホーンの音圧の周波数特性と高調波歪%の周波数特性のグラフ、 音響機器用振動板を使用した比較例、実施例2とのヘッドホーンの音圧の周波数特性と高調波歪%の周波数特性のグラフである。
本発明の音響機器用振動板の好適な実施例を図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の音響機器用振動板の実施例1を、音響機器のヘッドホーンに用いたもので、左右に1対ある一方のヘッドホーンの音響主要部1の図で、図1(a)その正面図、図1(b)は図1(a)でのb-b線での断面図である。
音響主要部1は、図1(a)(b)に示すように、音響主要部1を覆うように、中央に円形空洞部21のある円形鍋状の枠体2が設けられ、この円形空洞部21には円形平底鍋状のヨーク3が嵌合され、このヨーク3の内側の底部31にヨーク内壁32と一定の隙間6を有するように円柱状の磁石(マグネット)が固着されている。
本実施例の音響振動板(ダイヤフラム)8は、直径10mmのボール状の中心部81とこれを囲むように外径直径40mmの10ドーナツ状に周辺部82にからなり、中心部81と周辺部81との円形境界部83の底面にはボイスコイル7が固着されている。
このボイスコイル7は円柱状の筒状部71でコイル72が巻いてあり、このコイルに72はリード線73に接続され、音響振動板8の振動を阻害しないような公知適宜の方法で外部の電気信号出力と接続される。また、筒状部71でコイル72はヨーク内壁32と磁石4の外壁41の隙間6にヨーク内壁32と外壁41とに接触しないようように、音響振動板8の円形境界部83の底面に固着され、コイル72の入力信号にしたがって、図1(b)の図で左右方向(矢印)に振動する。
本発明の最も特徴とする音響振動板(ダイヤフラム)8は、図2に示すように、上層84の合成樹脂フィルムとしてポリエーテルイミド(PEI)を用い、下層85の合成樹脂フィルムもポリエーテルイミド(PEI)を用い、これら合成樹脂フィルムの上層84、下層85は平均厚さ10μmのポリエーテルイミド(PEI)を使用した。
また、上下層84、85の合成樹脂フィルムに挟まれた中間層86には、平均繊維径500nmのポリエーテルサルホン(PES)のナノファイバー87の不織布を使用し、その中間層86の平均厚さを50μmにした。 したがって、音響振動板8の全体の平均厚さは70μmである。この音響振動板(ダイヤフラム)8は、上層84の合成樹脂フィルム、及び、下層85の合成樹脂フィルムは充分に薄く強度はないが、中間層に合成樹脂のナノファイバーの不織布を介在させたので、充分に強度があり、且つ、軽量である。
この実施例1の音響振動板8を用いた周波数20Hzから30kHzまでの、音圧(db)及び全高調波歪(%)の特性をJIS規格の実験方法にて計測したグラフが図6である。ここで、全高調波歪(%)とは、基本波成分に対する信号の歪みの程度(%)を表すもので、理想的には全高調波歪(%)は少ないほうがよく、特に、人の耳で感じる音も全高調波歪(%)については、200Hz以下ではあまり雑音・騒音と感じないが、2kHz以上の高周波数領域ではクリヤーな音とは感じない場合が多い。
このため、2kHz以上の高周波数領域での全高調波歪(%)を感じなくするために、従来は高周波数領域の音力を低くする手段も取られているが、これでは音が高忠実再生とはいえず、こもった音となり高周波数領域ではクリヤーな音とは感じられない。
本実施例1の効果を確認するために、周波数20Hzから30kHzまでの、音圧(db)及び全高調波歪(%)を測定したが、図3に示すような、効果を比較するために、従来例として、平均厚さが50μmの1層のポリエーテルイミド(PEI)の合成樹脂フィルム9を用いて、これら2例を同じスケールで図6に共にグラフにしてある。
この実験結果のグラフから判ることは、実施例1と従来例とを比較すると、両例は音圧−周波数の関係をほぼ同じに保ち、特に、2kHzから30kHzの高周波数領域でも出力を高音圧に維持しながら、本実施例1の全高調波歪%は多くても2〜3%で、従来例の28%、平均でも10%と比べて極めて低いことが判る。
[実施例2]
実施例2は、実施例1での音響振動板8の構成を変えたもので大きさ形状は同じである。図2において、実施例2では、上層84の合成樹脂フィルムとしてポリエーテルイミド(PEI)を用い、下層85の合成樹脂フィルムもポリエーテルイミド(PEI)を用いたのは実施例1と同じであり、これら上下層84,85の合成樹脂フィルムは平均厚さ10μmのポリエーテルイミド(PEI)を使用した。
実施例1と異なるのは、中間層86に平均繊維径220nmのポリエーテルイミド(PEI)のナノファイバー87の不織布を使用し、その中間層86の平均厚さを87μmにした。したがって、音響振動板8の全体の平均厚さは107μmである。この音響振動板8も、上層84の合成樹脂フィルム、及び、下層85の合成樹脂フィルムは充分に薄く強度はないが、中間層に合成樹脂のナノファイバーの不織布を介在させたので、充分に強度があり、且つ、軽量である。
なお、実施例2では、合成樹脂フィルムとナノファイバーを同じポリエーテルイミド(PEI)にしたので、物性が全て同じなので加熱温度等の成形条件が容易であり、異なった物質の境界線がなく音響に悪影響を与えない。
これを、実施例1と同様に、周波数20Hzから30kHzまでの音圧(db)及び全高調波歪(%)を測定してグラフにしたのが図6である。
この実験結果の図6のグラフから判ることは、実施例2も実施例1とほぼ同様の傾向を示し、図5の従来例とを比較すると、両例は音圧−周波数の関係をほぼ同じに保ち、特に、2kHzから30kHzの高周波数領域でも出力を高音圧に維持しながら、本実施例2の全高調波歪%は多くても4%で、図5の従来例の28%、平均でも10%と比べて極めて低いことが判る。本実施例ではフィルムとナノファイバーを同じポリエーテルイミド(PEI)としたので、物性が全て同じなので加熱温度等の成形条件が容易であり、異なった物質の境界線がなく音響に悪影響を与えない。
さらに、図6のグラフでは、本実施例1の効果を比較するために比較例を作成して実験した。これは、実施例1の下層を除いたもので、図4に示すような、上層84と同じ合成樹脂フィルム91として平均厚さ10μmのポリエーテルイミド(PEI)を用い、その合成樹脂フィルム91下面に、平均繊維径500nmのポリエーテルサルホン(PES)のナノファイバー87の不織布を接着して固定したもので、それを覆うフィルムはない。
この実験結果のグラフから判ることは、比較例は音圧−周波数の関係をほぼ同じに保って、2kHzから30kHzの高周波数領域でも出力を高音圧に維持しているが、比較例の全高調波歪%は4%以上の高い全高調波歪率あることが判り、ナノファイバー不織布の両面をサンドイッチ状に覆わないと全高調波歪が低減しないことが判る。
[実施例3]
実施例3も、実施例2での音響振動板8の構成を変えたもので大きさ形状は同じである。図2において実施例2では、上層84の合成樹脂フィルムとしてポリエーテルイミド(PEI)を用い、下層85の合成樹脂フィルムもポリエーテルイミド(PEI)を用いたのは実施例1と同じであり、これら上下層84,85の合成樹脂フィルムは平均厚さ10μmのポリエーテルイミド(PEI)を使用した。
実施例2と異なるのは、中間層86に平均繊維径285nmのポリエーテルイミド(PEI)のナノファイバー87の不織布を使用し、その中間層86の平均厚さを25μmにした。したがって、音響振動板8の全体の平均厚さは457μmである。この音響振動板8も、上層84の合成樹脂フィルム、及び、下層85の合成樹脂フィルムは充分に薄く強度はないが、中間層に合成樹脂のナノファイバーの不織布を介在させたので、充分に強度があり、且つ、軽量である。
これを、実施例1と同様に、周波数20Hzから30kHzまでの音圧(db)及び全高調波歪(%)を測定してグラフにしたのが図7である。
この実験結果の図7のグラフから判ることは、実施例2や実施例1とほぼ同様の傾向を示し、図5の従来例とを比較すると、両例は音圧−周波数の関係をほぼ同じに保ち、特に、2kHzから30kHzの高周波数領域でも出力を高音圧に維持しながら、本実施例3の全高調波歪%は多くても3%で、図5の従来例の28%、平均でも10%と比べて極めて低いことが判り、更に、同じ素材の音響振動板8の実施例2と比べても若干全高調波歪(%)が低減していることが判る。
なお、実施例1乃至3に使用するナノファイバーは、一般的に直径が1ミクロン(=1,000nm)以下の太さの繊維であると定義されるナノファイバーで、ナノファイバーの製造法としては、ESD(Electro−Spray Deposition)法、或いは、エレクトロ・スピンニング法と呼ばれる技法が最も注目され、その技術が開発されている。
このESD法によるナノファイバーの製造として、本出願人により特願2009−2845959号として提案されているが、この製造法は、高分子材料を溶媒により溶融し加圧して金属製の紡出ノズルから紡出する紡出ノズルを設け、金属球と紡出ノズル開口との間に高電圧を印加し、金属球と紡出ノズル開口との経路に直交するように高速気流を噴出する高速気流噴射ノズルを設け、紡出ノズルから紡出するナノファイバーを高速気流噴射ノズルにより飛散させるナノファイバー生成部を構成し、ナノファイバー生成部からの飛散するナノファイバーを捕集するナノファイバー捕集部を構成し、ナノファイバー生成部の紡出ノズル開口からの金属球に向かって紡出されるナノファイバーを、高速気流噴射ノズルの高速気流によって進路を変更してナノファイバー捕集部に向けて飛散させて、捕集部の捕集面で不織布として捕集するものである。
以上説明したように、本発明の実施例1及び実施例3の音響機器用振動板は、平均厚さを25μmから87μmの合成樹脂のポリエーテルイミド(PEI)のナノファイバーの不織布を、これより充分薄い平均厚さ10μm程度のポリエーテルイミド(PEI)のフィルムで挟んだので、通常の厚さの音響振動板であれば、中間層のナノファイバーの種類や厚さに関わらず、振動板全体としても極めて薄く、且つ強度があり、図5〜7に示す実測データのグラフに示すように、高周波数領域での出力を高音圧に維持しながら、高周波領域での全高調波歪を低減することができる。
また、上下層の合成樹脂フィルム充分に薄いが、中間層にナノファイバーを使用したことにより強度が充分にあり、且つ、より軽量な音響機器用振動板となり、特に、ヘッドホーンの音響振動板としては適している。勿論、ヘッドホーン以外にも携帯電話のスピーカや、強度があることからのテレビの平面スピーカーの音響振動板にも適している。
なお、本発明の特徴を損うものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
1・・音響主要部、
2・・枠体、21・・円形空洞部、22・・音響板固定部
3・・ヨーク、31・・底部、32・・ヨーク内壁、
4・・磁石(マグネット)、41・・外壁
5・・プレート
6・・隙間
7・・ボイスコイル、71・・筒体、72・・コイル、73・・リード線
8・・音響振動板(ダイヤフラム)、81・・中心部、82・・周辺部、
83・・円形境界部、84・・上層(合成樹脂フィルム)、
85・・下層(合成樹脂フィルム)、86・・中間層、
87,92・・ナノファイバー
9・・従来.比較例の音響振動板(ダイヤフラム)、91・・比較例の合成樹脂フィルム

Claims (4)

  1. 上層と下層を合成樹脂フィルムとして中間層を形成し、該中間層を合成樹脂のナノファイバーからなる不織布層とし、
    前記上下層を前記中間層よりも充分に薄いポリエーテルイミド(PEI)の合成樹脂フィルムとし、前記中間層もポリエーテルイミド(PEI)の合成樹脂のナノファイバーの不織布とし、
    これらを加熱プレス成形して、相互に接着させ、前記中間層の平均厚さを25μmから87μmするとともに、所定の音響用振動板の形状したことを特徴とする音響機器用振動板。
  2. 前記上下層の平均厚さを前記中間層の平均厚さよりも充分薄い10μmとしたことを特徴とする請求項1に記載の音響機器用振動板。
  3. 前記音響用振動板は、ヘッドホーン用のダイヤフラムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の音響機器用振動板。
  4. 前記音響用振動板は、スピーカー用の振動板であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の音響機器用振動板。
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