JP5352317B2 - 一軸破砕機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転刃と固定刃との間で被処理物を破砕する一軸破砕機に関する。
従来、種々の産業廃棄物等の被処理物が所定の大きさに破砕処理されているが、近年、多くの被処理物がリサイクルされている。例えば、軟質プラスチックや農業用ポリエチレンフィルム等は使用後に破砕処理され、ボイラー燃料や、プラスチック杭及び農業資材等としてリサイクルされている。
このような被処理物を破砕処理する場合、種々の破砕機が使用されるが、例えば、大きな被処理物を二軸剪断式破砕機で一次破砕し、その破砕した被処理物を一軸破砕機によって小粒度の破砕片に二次破砕してリサイクル可能な大きさに破砕し、その被処理物が上記燃料等としてリサイクルされている。
なお、この種の従来技術として、プラスチック廃棄物を破砕処理する際に、このプラスチック廃棄物が高温になると軟化して破砕刃による破砕処理能力が低下するので、回転ロータから半径方向に圧縮エアーを吹出して、発熱部位を直接的に冷却しようとしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−200073号公報
しかしながら、軟質プラスチック等のプラスチック系被処理物の場合には、破砕された小粒度の破砕片(この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「破砕片」は、「破砕粉」を含む)が破砕機本体とロータ端部との間に溜り、その破砕片が運転中の摩擦熱等で溶融し、その状態で機械を停止させると、溶融した破砕片が冷えて固着してしまう場合がある。そして、このように、ロータ端部と破砕機本体との間で破砕片が固着すると、次の運転開始時に起動困難となる等の支障を来す場合がある。
また、この種の一軸破砕機では、破砕室内の被処理物を回転刃と固定刃との間に噛み込ませるためにプッシャを破砕室内に進出させるので、破砕室内の小粒度の破砕片がプッシャの後退時に破砕機本体のプッシャ格納部側へ漏れ出て、機外へ漏れる可能性があり、周囲の環境を悪化させるおそれもある。
さらに、上記プッシャを進退させるためのガイドと、プッシャを進退させるシリンダ(動力部)が破砕片と接するような構造になっているので、この破砕片によってシリンダの各部に摩耗等を生じる場合があり、プッシャ駆動部の早期摩耗や、点検・交換等の早期実施を余儀なくされる場合がある。
なお、上記特許文献1のように回転ロータから半径方向に圧縮エアーを吹出すようにしたとしても、破砕された小粒度の破砕片が回転体と固定体との間に溜るのを防止できるものではない。しかも、ロータ半径方向に複数の吹出孔を設けると共に、ロータ内に圧縮エアーを導く通路を設ける必要があり、回転ロータの構造が複雑になって多くの費用と時間を要する。
そこで、本発明は、小粒度の破砕片を安定して排出通路へ排出し、安定した小粒度の破砕ができる一軸破砕機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、複数の回転刃が軸方向に配設された回転するロータと、該ロータの回転刃との間で被処理物を破砕するように破砕機本体側に配設された固定刃と、該固定刃と前記回転刃との間で破砕された被処理物を所定サイズ以下で排出通路へ排出するスクリーンと、前記回転刃に供給する被処理物を溜める破砕室と、該破砕室の被処理物を前記ロータに向けて押圧するように前記破砕機本体のプッシャ格納部から進退するプッシャとを備え、前記破砕機本体は、前記破砕室内の小粒度の破砕片を排出する排出手段を有し、該排出手段は、前記ロータの両端部と前記破砕機本体との間に、該ロータと破砕機本体との隙間から出た破砕片を排出できる空間を有する排出通路を具備し、前記プッシャは、前記破砕機本体の外側面に下向き配置されたレールに沿って移動する吊下げ式のリニアガイドを有し、該レールに沿ってリニアガイドを移動させるアクチュエータを前記破砕機本体の外側面に具備している。これにより、回転体であるロータの両端部と固定体である破砕機本体との隙間から小粒度の破砕片が漏れても溜ることなく排出通路から排出されるので、破砕された破砕片が、例えば軟質プラスチック等の被処理物であったとしても、ロータと破砕機本体との間で溶融することなく排出通路へ排出されて、小粒度の破砕を長期間安定して行うことができる。
また、本発明は、複数の回転刃が軸方向に配設された回転するロータと、該ロータの回転刃との間で被処理物を破砕するように破砕機本体側に配設された固定刃と、該固定刃と前記回転刃との間で破砕された被処理物を所定サイズ以下で排出通路へ排出するスクリーンと、前記回転刃に供給する被処理物を溜める破砕室と、該破砕室の被処理物を前記ロータに向けて押圧するように前記破砕機本体のプッシャ格納部から進退するプッシャとを備え、前記破砕機本体は、前記破砕室内の小粒度の破砕片を排出する排出手段を有し、該排出手段は、前記破砕室に向けて進退する上記プッシャの上面から前記プッシャ格納部側に漏れた破砕片を該プッシャの下方へ排出する排出路と、該プッシャの進退動作によって前記破砕片を排出するスクレーパとを具備し、前記プッシャは、前記破砕機本体の外側面に下向き配置されたレールに沿って移動する吊下げ式のリニアガイドを有し、該レールに沿ってリニアガイドを移動させるアクチュエータを前記破砕機本体の外側面に具備していてもよい。これにより、破砕室内からプッシャ格納部側に漏れた小粒度の破砕片を、プッシャを進退させる往復運動を利用してスクレーパで排出路へ排出することができるので、破砕機本体から外部に小粒度の破砕片が漏れるのを抑止できる。
そして、これらの発明によれば、被処理物を回転刃に向けて押圧するプッシャを、レールに沿って移動させる懸吊方式のリニアガイドによって案内するので、プッシャを移動させる部分の摩擦係数を軽減させてスムーズに移動させて被処理物を回転刃に向けて押圧することができる。しかも、プッシャを支持するリニアガイドとレール、及びアクチュエータを破砕機本体の外側面に設けているので、小粒度の破砕片が動作部であるアクチュエータやリニアガイド及びレールに付着、堆積してアクチュエータやリニアガイド等の各部が摩耗するのを防止することができる。
また、前記スクレーパは、エンジニアリングプラスチック板と、該エンジニアリングプラスチック板を掻き取り面に向けて付勢する弾性体とを有していてもよい。このエンジニアリングプラスチック板としては、耐摩耗性、自己潤滑性等から、超高分子量ポリエチレンが好ましい。弾性体としては、エンジニアリングプラスチック板の中央部を付勢するリング状の弾性体(例えば、ゴムチューブ等)が好ましい。このようにすれば、スクレーパのへたりと摩耗を長期間抑止することができ、長期間掻き取る機能を安定して保つことができる。
さらに、前記スクリーンは、前記ロータの半円部分と、前記固定刃に向けて伸びる直線部分とを有し、該直線部分と半円部分とは所定間隔の千鳥配置で配設されたスクリーン孔を具備していてもよい。このようにすれば、ロータの半円部分とそれに連なる直線部分に具備されたスクリーン孔で十分な開口面積を確保して効率的に破砕した処理物を排出することができると共に、スクリーンをロータから離すように開放させることもできる。
また、前記スクリーン孔は、ロータ側から排出通路側に向けて広がるテーパ孔で形成されていてもよい。このようにすれば、スクリーン孔に破砕された被処理物を詰まらせることなく、安定して排出することができる。
さらに、前記スクリーンは、ロータ軸方向に補強部材を具備するスクリーンフレームを有し、該補強部材は、排出通路側端部が下向きに配置されている。このようにすれば、スクリーン孔を通過した被処理物が、スクリーンフレームの補強部材に堆積するのを抑止することができ、清掃の作業性向上を図ることができる。
また、前記ロータの駆動機と前記プッシャのアクチュエータとを駆動制御する制御装置を備え、該制御装置は、前記ロータを駆動する駆動機の負荷を検知して、該駆動機が最大負荷を超えない負荷となるようにプッシャを進退させるアクチュエータを駆動制御する機能を具備していてもよい。このプッシャのアクチュエータ駆動制御は、プッシャをロータ側に押圧するストローク制御であり、回転刃に一定以上の圧力がかかったことをロータ駆動機の電流値等で検知すると、プッシャを後退させる制御を行う。このようにすれば、回転刃を備えたロータが最大負荷近傍で運転されるようにプッシャを駆動制御するので、処理物に応じた最大負荷近傍となるように一軸破砕機を運転制御して、被処理物の処理量を最大限に確保することが可能となる。
本発明によれば、軟質プラスチック等の被処理物であっても、小粒度の破砕片を安定して排出通路へ排出するので、回転体のロータと固定体の破砕機本体との間に小粒度の破砕片を溜めたり機外へ漏らせたりすることのない安定した破砕処理が可能となる。
本発明に係る一軸破砕機の一実施の形態を示す側面図である。 図1に示す一軸破砕機の断面図であり、右半分が図1に示すIIA−IIA断面図であり、左半分が図1に示すIIB−IIB断面図である。 図2に示すIII部分の拡大図である。 図1に示すIV−IV断面図である。 図4に示すV部分の拡大図である。 図2に示すVI−VI断面図である。 (a) は図6に示すVIIa部分の拡大図であり、(b) はVIIb部分の拡大図、(c) はVIIc部分の拡大図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る一軸破砕機の一実施の形態を示す側面図であり、図2は、図1に示す一軸破砕機の断面図であり、右半分が図1に示すIIA−IIA断面図であり、左半分が図1に示すIIB−IIB断面図である。図3は、図2に示すIII部分の拡大図である。なお、以下の説明では、図1の左方向を前方向、右方向を後方向とし、前方向から一軸破砕機に向った状態で、左方向、右方向、及び上下方向という。
図1に示すように、この一軸破砕機1は、破砕機本体2(ケーシング)の上部に投入口3が設けられ、その下方に破砕室4が設けられている。この破砕室4の前方向にロータ5が設けられ、このロータ5の下方向に排出通路6が設けられている。破砕室4の後方向にはプッシャ7が設けられており、破砕室4内の被処理物Dをロータ5に向けて押圧するようになっている。
上記ロータ5には、周囲に複数の回転刃8が設けられており、破砕機本体2側に設けられた固定刃9との間で被処理物Dを破砕するようになっている。上記ロータ5の回転刃8は、ロータ周方向にずらして配設されている。このような回転刃8の配置により、破砕時の負荷が平均的に継続するようにし、衝撃的、瞬間的に負荷がかかるのを軽減している。つまり、軸方向に設けられた複数の回転刃8による同時破砕を分散させている。また、固定刃9は、破砕機本体2の上部にも設けられている。上記ロータ5は、駆動軸10が破砕機本体2の左右位置に設けられた支持軸受36によって水平状態で回転自在に支持されている。
上記プッシャ7は、上記破砕機本体2の後部に設けられたプッシャ格納部11から破砕室4のロータ5に向けて進退可能なように設けられている。プッシャ格納部11は、破砕室4と同一幅で形成され、このプッシャ格納部11から進出するプッシャ7によって破砕室4の全幅方向の被処理物Dをロータ5方向へ押圧するようになっている。このプッシャ格納部11の下部には、このプッシャ格納部11に漏れ出た小粒度の破砕片を排出する破砕片排出通路12が設けられている。この破砕片排出通路12と上記排出通路6との下部には、共通の排出シュート等が設けられる。
図2,3にも示すように、上記プッシャ7には、破砕機本体2の両側面に設けられた開口部13から側方に突出する支持部14が後部に設けられ、この支持部14には前方に延びる吊下げ部15が一体的に設けられている。この吊下げ部15の前後位置には、破砕機本体2に設けられたレール17に支持される案内ガイド16(リニアガイド)が設けられている。レール17は、破砕機本体2から両側方に突設されたレール支持部材18の下面にボルト19で固定されており、上記案内ガイド16は、このレール17に吊り下げられている。
さらに、図1に示すように、プッシャ7を進退させるシリンダ20が破砕機本体2の外側面に付設された保持部23に設けられており、このシリンダ20のロッド21の先端が、上記支持部14の後部にピン22で連結されている。従って、シリンダ20のロッド21を短縮させることによりプッシャ7は破砕室4内へ進出させられ、ロッド21を伸長させることによってプッシャ7はプッシャ格納部11内に後退させられる。この時、プッシャ7の支持部14は、上記開口部13の範囲で進退可能となっている。
このようにプッシャ7の支持構造を、レール17や案内ガイド16、及びシリンダ20を破砕機本体2の外部に付設した吊下げ方式の懸垂型とすることにより、摩擦係数を軽減すると共に、プッシャ7の駆動部に小粒度の破砕片がかからないようにして、小粒度の破砕片(粉塵)がレール17に堆積しない構造として小粒度の破砕片による摩耗等を防止している。
また、図1に示すように、上記プッシャ7の前端面は、上部が下部よりもロータ5側に突出した形状(いわゆる、オーバーハング形状)となっており、押圧する被処理物を上方へ逃さないようにロータ5の回転刃8と破砕機本体2の固定刃9との間に噛み込ませるようにしている。
さらに、上記プッシャ7とロータ5とは、一軸破砕機1に設けられた制御装置24によって制御されている。この制御装置24による制御としては、例えば、回転刃8に一定以上の圧力がかかってロータ5の駆動機35(図4)の電流値等が所定の値以上になったことを検知すると、プッシャ7を後退させて被処理物をロータ5側へ押圧する力を弱め、上記電流値等が所定の値以下になったことを検知すると、プッシャ7を進出させて被処理物をロータ5側へ押圧する力を強めるような、プッシャストローク制御等が行われる。この制御は一例であり、被処理物に応じて最適な押圧力が作用するようにして、最大限の処理量を確保するようにすればよい。
また、上記ロータ5と排出通路6との間にはスクリーン25が設けられている。この実施の形態では、スクリーン25が設けられたスクリーンフレーム26が、破砕機本体2の上部に設けられた支持軸27を中心に前方向に開放できるようになっている。
さらに、この実施の形態のスクリーン25は、ロータ5の固定刃9との間に所定の隙間を有するように半円状に形成され、下部の固定刃9に近い部分が、接線方向に所定距離直線状に延ばされている。このようにスクリーン25を半円(180°)を超えた大きさとすることにより、スクリーン面積を増やして効率的に被処理物Dを排出できるようにしている。
また、上記スクリーン25には全面にスクリーン孔28(図5)が形成されており、このスクリーン孔28は、円周方向には所定ピッチで、軸方向には千鳥配列で設けられている。しかも、このスクリーン孔28を排出通路6側が広がるテーパ孔(図5)とすることで、被処理物がスクリーン孔28に詰まるのを抑止している。
さらに、上記スクリーン25をスクリーンフレーム26に設ける際に、このスクリーン25の補強部材29の排出通路6側の端部が排出通路6側に向けて下向きとなるようにしている。この例では、上端の補強部材29を丸棒とし、他の補強部材29を排出通路6側端部が下向きとなった補強用リブとしている。これにより、スクリーン孔28から排出された被処理物Dが補強部材29上に堆積しないようにして、清掃の作業性向上を図っている。
図4は、図1に示すIV−IV断面図であり、図5は、図4に示すV部分の拡大図である。図4に示すように、破砕機本体2に設けられた排出通路6は、ロータ5の両端部におけるシール部30から左右外方向に所定の空間31を有するように形成されている。この空間31は、破砕機本体2のロータ5が位置する部分を左右外方向に突出させ、ロータ5の端部と所定距離32を保つように排出通路6に連なる壁面を設けて形成している。図5に示すように、この空間31は、ロータ5の両端部に設けられたシール部30から小粒度の破砕片dが漏れても、排出通路6へ排出できる大きさに設定されている。
このように、ロータ5の両端と破砕機本体2との間に所定の空間31を設けることにより、ロータ5の両側部に小粒度の破砕片dが漏れたとしても排出通路6に排出して、回転体であるロータ5と固定体である破砕機本体2との間に溜らないようにし、このロータ5の両端部と破砕機本体2との間でプラスチック系被処理物が溶けて固着するようなことがないようにしている。
図4に示すように、上記ロータ5は、破砕機本体2の両側部に設けられた上記支持軸受36によって回転可能に支持され、図示する左方に設けられた駆動機35(油圧モータ)によって回転駆動されている。
図6は、図2に示すVI−VI断面図である。図7(a) は、図6に示すVIIa部分の拡大図であり、(b) はVIIb部分の拡大図、(c) はVIIc部分の拡大図である。図6に示すように、上記プッシャ7は、前板40と左右両側板41、上板42、下板43、及び後板44とで箱状に形成されている。前板40の前面には、被処理物Dによる摩耗防止のためのライナ45が設けられている。上記上板42の所定位置には開口部46が設けられ、下板43の所定位置には開口部47が設けられている。これらの開口部46,47の間には、傾斜した排出路48が形成されている。この排出路48は、上板42の後部から下板43の前部に向けて傾斜するように形成され、下板43の中央部から前方に大きく開放している。また、この排出路48は、両側板41の間に形成されており、プッシャ7のほぼ全幅に形成されている。また、破砕機本体2のプッシャ格納部11の下側前部には、このプッシャ格納部11から小粒度の破砕片dを排出する破砕片排出通路12が設けられている。そして、このプッシャ7の進退動作によって機能するスクレーパが、以下のように設けられている。
図7(a) に示すように、プッシャ7の上板42の前部には、破砕機本体2に設けられた上側スクレーパ50が接している。この上側スクレーパ50は、破砕機本体2に設けられた隙間調整材51に固定された固定プレート52との間に設けられたエンジニアリングプラスチック板53(高分子量ポリエチレン等)が、リング状弾性体54によってプッシャ7に向けて付勢されている。この上側スクレーパ50は破砕機本体2側に設けられており、プッシャ7が進出する時に上板42の上面に漏れた小粒度の破砕片dを上記排出路48側へ掻き寄せ、プッシャ7の最進出状態で上側スクレーパ50が排出路48の前端に位置するようになっている(図6)。これにより、プッシャ7が進出されると、上板42上の破砕片dを排出路48へ排出して、プッシャ7の下端まで排出することができる。
一方、図7(b) に示すように、プッシャ7の下板43の前部には、破砕機本体2の破砕室4の下面に設けられたライナ37(例えば、被処理物Dの全面当たり防止、摩擦抵抗低減等のための樹脂製ライナ)に接するように下側前部スクレーパ55が設けられている。この下側前部スクレーパ55は、プッシャ7の前板40の下端にエンジニアリングプラスチック板58(高分子量ポリエチレン等)が配置され、このエンジニアリングプラスチック板58は、下板43の前端に形成された固定部56と固定プレート57との隙間で、リング状弾性体59によって破砕室4のライナ37に向けて付勢されている。この下側前部スクレーパ55はプッシャ7側に設けられており、プッシャ7の進出時にはライナ37上の破砕片がプッシャ格納部11へ漏れるのを防止し、プッシャ7の後退時には、下側前部スクレーパ55からプッシャ格納部11側へ漏れた小粒度の破砕片dを後方へ掻き寄せながら後退する。この下側前部スクレーパ55で掻き寄せられた破砕片dは、破砕機本体2に設けられた上記破砕片排出通路12から排出される。
また、図7(c) に示すように、プッシャ7の下板43の後部には、プッシャ格納部11の下板上面に接する下側後部スクレーパ60が設けられている。この下側後部スクレーパ60は、プッシャ7に設けられた隙間調整材61とプッシャ7に固定された固定プレート62との間に設けられたエンジニアリングプラスチック板63(高分子量ポリエチレン等)が、リング状弾性体64によってプッシャ格納部11の下板に向けて付勢されている。この下側後部スクレーパ60は、プッシャ7の後部に設けられている。この下側後部スクレーパ60は、最進出状態で上記破砕片排出通路12の後端に位置するようになっている(図6)。この下側後部スクレーパ60により、プッシャ7の進出時にプッシャ格納部11の下板上面に漏れ出た小粒度の破砕片dを前方へ掻き集めて、上記破砕片排出通路12から下方へ排出することができる。
このように、プッシャ7に接するように設けられた上側スクレーパ50と、プッシャ7に設けられた下側前部スクレーパ55及び下側後部スクレーパ60とにより、プッシャ7の進退動作によって破砕室4からプッシャ格納部11に漏れ出た破砕片dを掻き集めて、破砕片排出通路12から下方へ排出するようにしている。つまり、プッシャ7の往復運動を利用して、破砕室4から漏れた被処理物を排出可能な構造にしている。
また、上記上側スクレーパ50、下側前部スクレーパ55、及び下側後部スクレーパ60は、高密度ポリエチレン等のエンジニアリングプラスチック板53,58,63をリング状の弾性体(ゴム)54,59,64によって接触面に向けて付勢するようにしているので、これらのスクレーパ50,55,60は早期摩耗とへたりが抑止されて、長期間安定した掻き取り効果を維持することができる。
上記一軸破砕機1による破砕例を以下に示す。この実施例では、被処理物Dを軟質プラスチックと農業用ポリエチレンフィルムとし、スクリーン25に直径25mmのスクリーン孔28を設けて破砕した。
そして、その結果としてスクリーン孔28を100%通過した被処理物の粒度を調べると、被処理物が軟質プラスチックの場合、+20mmが0.1%、−20〜+10mmが99.9%、−10mmが75.1%となり、農業用ポリエチレンフィルムの場合、−20〜+10mmが100%、−10mmが95%となった。この結果から、直径25mmのスクリーン孔28を設けたスクリーン25でも、上記プラスチック系被処理物の小粒径の破砕が可能であるといえる。
また、破砕時に小粒度の破砕片dがロータ5の端部と破砕機本体2との間に溜ったり、機外に漏れ出すようなこともなく破砕処理をすることができた。
以上のように、上記一軸破砕機1によれば、軟質プラスチック等の被処理物であったとしても、小粒度の破砕片dがロータ5の端部から漏れてロータ5と破砕機本体2との間に溜ることなく排出されるので、プラスチック系被処理物が溶けてロータ5が固着するようなことはなく、長期間安定した破砕処理を行うことが可能となる。
また、破砕室4からプッシャ格納部11に小粒度の破砕片dが漏れたとしても、プッシャ7の進退動作によってスクレーパ50,55,60で掻き集められて破砕片排出通路12から排出されるので、破砕片dを機外に排出することなく排出通路6へ排出することができ、破砕機を好ましい環境で運転することができる。しかも、破砕片dがプッシャ7の駆動系に付着するのを抑止するので、一軸破砕機1の安定した運用が可能である。
なお、上記実施の形態では、プッシャ7を水平方向に移動させる構成を説明したが、プッシャ7を傾斜移動させる場合でも構造を変更することによって適用可能であり、プッシャ7の構成は上記実施の形態に限定されるものではない。
また、上記実施の形態におけるロータ5、スクリーン25等は一例であり、他の形状、構造であってもよく、上記実施の形態に限定されるものではない。
さらに、上述した実施の形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係る一軸破砕機は、軟質プラスチック等の被処理物を小粒度で破砕したい場合等に利用できる。
1 一軸破砕機
2 破砕機本体
4 破砕室
5 ロータ
6 排出通路
7 プッシャ
8 回転刃
9 固定刃
11 プッシャ格納部
12 破砕片排出通路
14 支持部
15 吊下げ部
16 案内ガイド
17 レール
20 シリンダ
24 制御装置
25 スクリーン
26 スクリーンフレーム
28 スクリーン孔
29 補強部材
30 シール部
31 空間
32 所定距離
35 駆動機
36 支持軸受
48 排出路
50 上側スクレーパ
53 エンジニアリングプラスチック板(高分子量ポリエチレン等)
54 リング状弾性体
55 下側前部スクレーパ
58 エンジニアリングプラスチック板(高分子量ポリエチレン等)
59 リング状弾性体
60 下側後部スクレーパ
63 エンジニアリングプラスチック板(高分子量ポリエチレン等)
64 リング状弾性体
D 被処理物
d 破砕片

Claims (7)

  1. 複数の回転刃が軸方向に配設された回転するロータと、該ロータの回転刃との間で被処理物を破砕するように破砕機本体側に配設された固定刃と、該固定刃と前記回転刃との間で破砕された被処理物を所定サイズ以下で排出通路へ排出するスクリーンと、前記回転刃に供給する被処理物を溜める破砕室と、該破砕室の被処理物を前記ロータに向けて押圧するように前記破砕機本体のプッシャ格納部から進退するプッシャとを備え、
    前記破砕機本体は、前記破砕室内の小粒度の破砕片を排出する排出手段を有し、
    該排出手段は、前記ロータの両端部と前記破砕機本体との間に、該ロータと破砕機本体との隙間から出た破砕片を排出できる空間を有する排出通路を具備し
    前記プッシャは、前記破砕機本体の外側面に下向き配置されたレールに沿って移動する吊下げ式のリニアガイドを有し、該レールに沿ってリニアガイドを移動させるアクチュエータを前記破砕機本体の外側面に具備していることを特徴とする一軸破砕機。
  2. 複数の回転刃が軸方向に配設された回転するロータと、該ロータの回転刃との間で被処理物を破砕するように破砕機本体側に配設された固定刃と、該固定刃と前記回転刃との間で破砕された被処理物を所定サイズ以下で排出通路へ排出するスクリーンと、前記回転刃に供給する被処理物を溜める破砕室と、該破砕室の被処理物を前記ロータに向けて押圧するように前記破砕機本体のプッシャ格納部から進退するプッシャとを備え、
    前記破砕機本体は、前記破砕室内の小粒度の破砕片を排出する排出手段を有し、
    該排出手段は、前記破砕室に向けて進退する上記プッシャの上面から前記プッシャ格納部側に漏れた破砕片を該プッシャの下方へ排出する排出路と、該プッシャの進退動作によって前記破砕片を排出するスクレーパとを具備し
    前記プッシャは、前記破砕機本体の外側面に下向き配置されたレールに沿って移動する吊下げ式のリニアガイドを有し、該レールに沿ってリニアガイドを移動させるアクチュエータを前記破砕機本体の外側面に具備していることを特徴とする一軸破砕機。
  3. 前記スクレーパは、エンジニアリングプラスチック板と、該エンジニアリングプラスチック板を掻き取り面に向けて付勢する弾性体とを有している請求項2に記載の一軸破砕機。
  4. 前記スクリーンは、前記ロータの半円部分と、前記固定刃に向けて伸びる直線部分とを有し、該直線部分と半円部分とは所定間隔の千鳥配置で配設されたスクリーン孔を具備している請求項1〜のいずれか1項に記載の一軸破砕機。
  5. 前記スクリーン孔は、ロータ側から排出通路側に向けて広がるテーパ孔で形成されている請求項に記載の一軸破砕機。
  6. 前記スクリーンは、ロータ軸方向に補強部材を具備するスクリーンフレームを有し、該補強部材は、排出通路側端部が下向きに配置されている請求項4又は5に記載の一軸破砕機。
  7. 前記ロータの駆動機と前記プッシャのアクチュエータとを駆動制御する制御装置を備え、該制御装置は、前記ロータを駆動する駆動機の負荷を検知して、該駆動機が最大負荷を超えない負荷となるようにプッシャを進退させるアクチュエータを駆動制御する機能を具備している請求項1〜のいずれか1項に記載の一軸破砕機。
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