JP5352206B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品に関する。
ナプキンをショーツの股間部に固定するために用いられるウイング部を備えた生理用ナプキンが知られている。例えばウイング部に、本体部から離れる方向に延びる糸ゴム様の伸縮材を伸長状態で取り付けた生理用ナプキンが提案されている(特許文献1参照)。このナプキンでは、伸縮材の伸縮性を利用して、股間部での弛みを防止しようとしている。
しかし上述のナプキンでは、例えば本体部で吸収しきれなかった液が表面シートを伝ってウイング部に達した場合、ウイング部に吸水性がないので、液がウイング部の表面を伝って流れてしまうので、ショーツが汚れてしまったり、着用者の肌が汚れてしまったりすることがある。
特開2003−325578号公報
本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、縦長形状の吸収性本体と、該吸収性本体の両側縁から幅方向へ延出した一対のウイング部を備えた吸収性物品において
前記ウイング部が、水分の吸収が可能で、かつ伸縮が可能な吸水性伸縮材を有し、
前記伸縮材は、伸縮性を有する基盤シートと、該基盤シートの一方の面に配された、個々に独立した多数の吸収部とを備え、該吸収部は、該基盤シートを伸縮させても形状が変化しないような態様で、固定点を介して該基盤シートに固定されており、該伸縮材が該固定点間において伸縮性を発現している吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、ウイング部が伸縮性を有することによって、着用者の動作に対して位置ずれが起こりづらくなり、またウイング部が吸液性を有することによって、漏れ防止性能が従来よりも高まり、またドライ感も従来よりも高くなる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての生理用ナプキンを、その表面シート側からみた平面図が示されている。図2は、図1のII−II線断面図である。本実施形態のナプキン10は、図1に示すように、実質的に縦長の吸収性本体20を備えている。吸収性本体20は、長手方向Xと、それに直交する幅方向Yを有している。ナプキン10は更に、吸収性本体20の長手方向Xに延びる両側縁から幅方向Yへ延出した一対のウイング部21,21を備えている。ウイング部21は、吸収性本体20の側縁の概ね中央部に位置している。ウイング部21は、これをショーツの股間部における外面に固定して、ナプキン10の位置ずれを防止するために用いられるものである。したがってウイング部21の外面(ナプキン10の裏面シート側)には、ウイング部21をショーツに固定するための粘着部(図示せず)が設けられている。
図2に示すように、吸収性本体20は、液透過性の表面シート22、液不透過性又は撥水性の裏面シート23及び両シート22,23間に介在配置された液保持性の吸収性コア24を有している。表面シート22は、ナプキン10の着用状態において着用者の肌側を向く。裏面シート23は、ナプキン10の着用状態において外方を向く。
表面シート22、裏面シート23及び吸収性コア24はそれぞれ長円形状であり、一体化されて吸収性本体20を形成している。表面シート22、裏面シート23及び吸収性コア24としては、それぞれ、従来この種のナプキンに用いられているものと同様のものを用いることができる。例えば、吸収性コア24としては、高吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成され、ティッシュペーパ(図示せず)によって被覆されているものを用いることができる。
本実施形態のナプキン10は、ウイング部21の構成材料に特徴の一つを有している。詳細には、ウイング部21は、吸収性本体20の幅方向に伸縮可能になっているとともに、液(水分)の吸収性能を有しているシート材料を備えている。具体的には、ウイング部21は、以下に説明する吸液性伸縮材から構成されている。この吸液性伸縮材について、図3ないし図6を参照しながら説明する。
吸液性伸縮材30は、基盤シート40と、その一方の面に配された多数の吸収部50と、吸収部50を被覆するように配された被覆シート41とを備えている。ナプキン10においては、基盤シート40が吸収性本体20の裏面シート23側に配され、裏面シート23の上面側に吸収部50が固定されており、更に吸収部50を覆うように吸収性本体20の表面シート22側に被覆シート41が配されている。基盤シート40の側部は、裏面シート23の側部の外面側に接合されている。一方、被覆シート41の側部は、表面シート22の側部の外面側に接合されている。
基盤シート40はシート状の材料であり、平面内の少なくとも一方向に伸縮性を有するものである。基盤シート40は、吸液性伸縮材30に伸縮性を付与する部位である。伸縮性とは、伸長させることができ、かつ伸長した状態を解除することで収縮することができる性質を言う。基盤シート40が平面内のどの方向に伸縮性を有するかは、吸液性伸縮材30の製造方法等に依存する。好ましくは、基盤シート40は、平面内のある1方向及びそれに直交する方向の2方向に伸縮性を有し、更に好ましくは平面内のあらゆる方向に伸縮性を有する。本実施形態においては、基盤シート40は少なくとも、ナプキン10の幅方向に伸縮性を有しているものを好ましい例として説明するが、ナプキン10の長手方向にのみ伸縮性を有していてもよいし、幅方向、長手方向ともに伸縮性を有していてもよい。
基盤シート40は、通気性を有していることが好ましいが、ナプキン10の具体的な用途によっては難通気性又は非通気性であってもよい。基盤シート40の通気性は、例えば使用する構成材料の種類や、基盤シート40の製造方法等に応じて決定される。
基盤シート40は、単層のシートでもよく、複数のシートどうしを接合してなる多層の積層シートであってもよい。
被覆シート41も基盤シート40と同様にシート状の材料であり、また単層のシートでもよく、複数のシートどうしを接合してなる多層の積層シートであってもよい。被覆シート41は、伸縮性を有するものであるか、又は実質的に非伸縮性のものである。被覆シート41が実質的に非伸縮性のものである場合、該被覆シート41は伸長性を有していることが好ましい。一方、被覆シート41が伸縮性を有するものである場合、該被覆シート41は平面内の少なくとも一方向に伸縮性を有する。好ましくは、被覆シート41は、平面内のある1方向及びそれに直交する方向の2方向に伸縮性を有し、更に好ましくは平面内のあらゆる方向に伸縮性を有する。また、被覆シート41は、吸液性伸縮材30に組み込まれた状態において、基盤シート40の伸縮方向と同方向に伸縮性を有している。先に述べたとおり、基盤シート40は少なくとも、ナプキン10の幅方向に伸縮性を有しているので、被覆シート41も、少なくともナプキン10の幅方向に伸縮性を有している。
被覆シート41が、伸縮性のものであるか、実質的に非伸縮性のものであるかを問わず、該被覆シート41はその下面が、吸収部50の上部と接合していることが好ましい。この接合は、被覆シート41が吸収部50から浮き上がることを防止するためのものである。したがってこの接合は、この浮き上がりを防止し得る程度のものであればよく、強固な接合であることを要しない。この接合は、後述する基盤シート40と吸収部50との接合の程度よりも一般に低いものである。
被覆シート41と吸収部50との接合に関し、被覆シート41が伸縮性のものである場合、該被覆シート41はその自然状態(弛緩状態)において、自然状態(弛緩状態)の基盤シート40における吸収部50に接合されることが好ましい。一方、被覆シート41が非伸縮性のものである場合、該被覆シート41は非伸長状態において、伸長状態の基盤シート40における吸収部50に接合されることが好ましい。
基盤シート40の一方の面に配された吸収部50は、液の吸収保持が可能な部位である。液の吸収保持が可能である限り、吸収部50を構成する材料の種類に特に制限はない。吸収部50は、例えば図4に示すように、繊維材料51と高吸収性ポリマー52との混合体から構成されている。この場合、高吸収性ポリマー52は、繊維材料51間に保持されている。
吸収部50は、平面視において円形ないし、四隅が丸みを帯び、かつ四辺が外方に若干凸状の緩やかな曲線となっている矩形の形状をしている。しかしながら、吸収部50の平面視の形状はこれに限られない。例えば、吸収部50は平面視して正方形や長方形、菱形の形状であり得る。また、これらの形状を2種以上組み合わせたものであってもよい。
吸収部50は、基盤シート40の平面方向にわたり規則的な散点パターンで配置されている。具体的には、吸収部50は、相互に交差するそれぞれ多列の第1の列50A及び第2の列50Bをなすように配置されている。隣り合う吸収部50間においては、基盤シート40の表面が露出している。その結果、隣り合う吸収部50間には、基盤シート40の露出部を含む空間60が形成されている。この空間60は、空気の円滑な流通が可能な容積、幅及び/又は高さを有するものである。
吸収部50は、基盤シート40を伸縮させても形状が変化しないような態様で、固定点53を介して基盤シート40に固定されている。図4において固定点53は、太線で便宜的に示されている。基盤シート40を伸縮させても吸収部50の形状が変化しないようにするためには、吸液性伸縮材30が固定点53において伸縮性を発現していないことが有利である。固定点53が伸縮性を発現していないことによって、基盤シート40を伸縮させても、固定点53においては、基盤シート40は伸縮しない。その結果、固定点53を介して基盤シート40に固定されている吸収部50は、基盤シート40の伸縮の影響を受けず、基盤シート40の伸縮によって形状は変化しない。吸収部50の形状が変化しないことによって、吸液性伸縮材30が伸縮しても、吸収性能の変化が起こりづらくなる。したがって吸液性伸縮材30を備えたウイング部21を有するナプキン10は、着用者の動きに対して位置ずれが起こりづらく、またナプキン10の吸収性本体20から漏れ出した経血を首尾良く吸収できるものとなる。
固定点53において吸液性伸縮材30が伸縮性を発現しないようにするためには、例えば固定点53を超音波エンボスによって形成し、基盤シート40の伸縮性を失わせればよい。ホットメルト接着剤等の接着剤によって固定点53を形成することでも基盤シート40の伸縮性を失わせることができる。
吸液性伸縮材30においては、上述のとおり、固定点53は伸縮性を発現していない。換言すれば、吸液性伸縮材30において伸縮性を発現する部位は、固定点33間の部位のみである。つまり、図5(a)に示すように、自然状態(弛緩状態)の吸液性伸縮材30を、ナプキン10の幅方向に伸長させると、図5(b)に示すように、固定点53間の部位のみが伸長する。このとき、吸収部50の形状に変化はない。そして、図5(b)に示すように伸長状態になっている吸液性伸縮材30の伸長状態を解くと、固定点53間の部位のみが収縮し、吸収部50の形状に変化はない。吸液性伸縮材30がこのような伸縮特性を有していることによって、該吸液性伸縮材30を備えたウイング部21を有するナプキン10は、着用者の動作等に起因する位置ずれが起こりにくいものとなる。
図6は、吸液性伸縮材30を平面視したときの吸収部50と固定部53との位置関係を示すものである。同図から明らかなように、平面視において、吸収部50の輪郭線内に、固定点53の輪郭線が包含されるようになっており、そして図4から明らかなように吸収部50が固定点53上に位置している。その結果、吸収部50は、固定点50よりも平面方向の外方へ張り出した張り出し部54を有する形状となっている。張り出し部54は、基盤シート40から離間しているか、又は張り出し部54の下面が基盤シート40と接している。いずれの場合でもあっても、張り出し部54においては、吸収部50は基盤シート40に固定されていない。吸収部50がこのような張り出し部54を有していることによって、固定点53の形成に起因する基盤シート40の伸縮性の喪失面積を可能な限り小さくして、該基盤シート40の良好な伸縮性を保ちつつ、吸収部50の総面積を可能な限り大きくして、吸液性伸縮材30の吸収性能を高めることができる。基盤シート40の良好な伸縮性が保たれることは、吸液性伸縮材30を備えたウイング部21を有するナプキン10が、着用者が動作した場合であってもショーツ内での適正な位置を維持するという効果につながる。吸収部50の総面積を可能な限り大きくすることは、吸液性伸縮材30の伸長時においても隣り合う吸収部50間の距離が余り大きくならず、経血の吸収性能が低下しにくいという効果につながる。
なお図6においては、平面視における固定部53の形状は円形である。しかしながら、固定部53の平面視の形状はこれに限られない。例えば、固定部53は平面視して正方形や長方形、菱形の形状であり得る。また、これらの形状を2種以上組み合わせたものであってもよい。更に、平面視における固定部53と吸収部50の形状の組み合わせも、図6に示す組み合わせに限られず、特に制限はない。
自然状態(弛緩状態)において、各吸収部50は、平面視における面積が10〜900mm2、特に50〜450mm2であることが、吸液性伸縮材30の伸縮性と吸収性能を両立させる点から好ましい。また、各吸収部50が存する位置における吸液性伸縮材30の厚みT(図4参照)、すなわち吸収部50及び基盤シート40の厚みの和は、1〜10mm、特に1.2〜5mmであることが、吸液性伸縮材30を備えたウイング部21をショーツに巻き付けた状態でのナプキン10の装着感の向上の観点及び吸液性伸縮材30の剛性を低くして該吸液性伸縮材30を備えたウイング部21をショーツに取り付けやすくさせるという観点から好ましい。吸収部50の面積や厚みTは、後述する吸液性伸縮材30の製造条件をコントロールすることで制御できる。
また、吸収部50と基盤シート40とを固定するための固定点53の個々の面積は、平面視における吸収部50の面積よりも小さいことを条件として、1〜100mm2、特に5〜50mm2であることが、吸収部50が基盤シート40の伸縮によって剥離しないような強度を保つという観点から好ましい。また、平面視における固定点53の面積の総和が、基盤シート40の面積に対して5〜95%、特に20〜70%であることが、基盤シート40の伸縮性の喪失面積を可能な限り小さくして、基盤シート40の伸縮性を可能な限り損なわないようにするという観点から好ましい。
隣り合う吸収部50の間の距離D(図4参照)は、空間60の容積に影響し、ひいては空間60における空気の流通性に影響する。この観点から、自然状態(弛緩状態)において、距離Dは0.2〜5mm、特に0.5〜3mmであることが好ましい。距離Dは、後述する吸液性伸縮材30の製造条件をコントロールすることで制御できる。なお1つの吸収部50に着目したとき、その周囲に複数の他の吸収部50が位置し、当該1つの吸収部50と、当該他の吸収部50との距離Dが、当該他の吸収部50によって相違する場合には、距離Dが最も小さくなる場合の当該距離Dを隣り合う吸収部50間の距離とする。
吸収部50の構成材料としては、特に制限はないが繊維材料、多孔質体、それらの組み合わせなどを用いることができる。繊維材料としては例えば、木材パルプ、コットン、麻などの天然繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成樹脂からなる単繊維、これらの樹脂を2種以上含む複合繊維、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維を用いることができる。合成樹脂からなる繊維を用いる場合、該繊維は熱によって形状が変化する熱収縮繊維であってもよい。例えば、熱によって繊度は大きくなるが繊維長は短くなるものや、熱によっては繊度はほとんど変化しないが、形状がコイル状に変化することで見かけの繊維の占有する長さが短くなるものであってもよい。多孔質体としては、スポンジ、不織布、高吸水性ポリマーの凝集物(高吸水性ポリマーと繊維とが凝集したもの)などを用いることができる。吸収部50は特に20重量%以上の親水性繊維を含んでいることが、吸収部50の吸液性の向上の点から好ましい。親水性繊維を用いる場合、該親水性繊維は、以下に述べる高吸収性ポリマーと同様の材料(ヒドロゲル材料)からなる吸収性繊維であってもよい。
吸収部50に含まれる高吸収性ポリマー52としては、自重の5倍以上の体液を吸収・保持でき、かつゲル化し得るものが好ましい。形状は特に問わず、球状、塊状、ブドウ状、粉末状又は繊維状であり得る。好ましくは大きさが1〜1000μm、より好ましくは10〜500μmの粒子状のものである。そのような高吸収性ポリマーの例としては、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができる。ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホ
ン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はスチレンスルホン酸等のコモノマーを高吸収性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合させた共重合体も好ましく使用し得る。
吸収部50に高吸収性ポリマー52が含まれていることは本発明において必須ではないが、吸収部50に高吸収性ポリマー52が含まれている場合、吸収部50の重量に占める高吸収性ポリマー52の割合は、10〜30重量%が好ましい。
吸収部50が高吸収性ポリマーを含むか含まないかを問わず、吸液性伸縮材30は、0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液の保持量が、0.1g/g以上、特に1g/g以上であることが、基盤シート40が伸縮しても、安定した吸収性能が発現する点から好ましい。このような保持量を実現するためには、吸収部50の構成材料として、親水性が高く毛管力の高い繊維(例えばパルプやレーヨン等)と、湿潤時でもへたらない(可塑化しない又は湿潤強度が低下しない)合成繊維と、高吸収性ポリマーとの組み合わせを用いることが有利である。
前記の保持量の測定方法は次のとおりである。測定は、25±2℃、相対湿度50%RH±5%の環境で行う。先ず、長さ50mm、幅50mmの大きさに切り取った吸液性伸縮材を用意し、評価サンプルとする。この評価サンプルの重量(M0)を測定する。次に、500mLのビーカに、400mLの0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液を入れ、評価サンプルを1時間浸漬する。1時間経過後、ビーカから評価サンプルを取り出し、45度に傾斜させたアクリル製の板の上に10分間放置して水切りを行う。そして水切り後の重量(M1)を測定する。次式から、保持量を算出し、n=5の平均値を伸縮性吸収体の塩化ナトリウム水溶液の保持量とする。
保持量(g/g)=(M1−M0)/(M0)
吸収部50が固定される基盤シート40としては、伸縮性を有するシートを特に制限なく用いることができる。そのようなシートとしては、例えば弾性樹脂を含む繊維を構成繊維として含む不織布(弾性不織布)や、弾性樹脂を含むフィルム(弾性フィルム)や、発泡などの手段によって構造中に三次元ネットワークを形成させた弾性樹脂からなる弾性多孔質体などを挙げることができる。弾性不織布や弾性フィルムや弾性多孔質体としては、当該技術分野において公知のものを用いることができる。先に述べたとおり、基盤シート40は通気性を有することが好ましい。また基盤シート40は、疎水性であることが好ましい。基盤シート40の疎水性の程度は、吸収部50に吸収された経血が、基盤シート40の外面側に滲み出ない程度であることが好ましい。基盤シート40の坪量は5〜50g/m2、特に10〜30g/m2であることが好ましい。
基盤シート40の伸縮性の程度は、以下の方法で測定される伸縮率が60%以上、特に80%以上であることが、着用者の体型への適合性及び動作追従性が特に良好になる点から好ましい。伸縮率の測定方法は以下のとおりである。引張圧縮試験機RTC−1210A(株式会社東洋オリエンテック)を用いて、引張モードで測定する。先ず、基盤シート40を幅25mm×長さ150mmで裁断し測定片を採取する。測定片を引張圧縮試験機に装着されたエアーチャック間に初期試料長(チャック間距離)100mmセットし、引張圧縮試験機のロードセル(定格出力5kg)に取り付けられたチャックを300mm/分の速度で上昇させて、測定片を伸長させる。測定片が初期試料長の50%、つまり50mm伸びた時点で、チャックの移動方向を逆転させ、チャックを300mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。この間の操作で、ロードセルで検出される荷重と、測定片の伸びとの関係をチャートに記録し、このチャートに基づき下記式(1)から伸縮率を求める。
伸縮率=回復伸び/最大伸び長さ(=50mm) (1)
ここで、回復伸びは、最大伸び長さ(=50mm)からチャックを下降させて、初めて荷重ゼロを記録したときの、最大伸び長さからのチャック移動距離で定義される。なお、測定片が前述の大きさに満たない場合、下記方法で測定する。
<試験片>
シートのチャック間方向の長さをLmm、把持部分の長さをSmm、幅をCmmとすると、長さの比;L:C=3:5になるように、試験片(L+2S)mm×Cmmの大きさに裁断し測定片を採取する。
<試験>
引張圧縮試験機に、チャック間距離Lで試験片をセットし、100×(L/30)mm/分、測定片が初期試料長の50%伸張するまで上昇。その後チャックの移動方向を逆転させ、チャックを100×(L/30)mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。下記式(2)で計算する。
伸縮率=回復伸び/最大伸び長さ(=L/2mm) (2)
被覆シート41に関しては、これが伸縮性を有する場合には、上述した基盤シート40に関する説明が被覆シート41に関しても適宜適用される。ただし、基盤シート4はが疎水性であることが好ましいのに対し、被覆シート41は、ナプキン10の具体的な用途に応じて親水性とすることが好ましい場合と、疎水性とすることが好ましい場合とがある。被覆シート41として親水性のものを用いる場合には、これを親水性の材料から構成するか、又は疎水性の材料を用いた場合には、適切な親水化処理を施すことが好ましい。
被覆シート41が実質的に非伸縮性のものである場合、該被覆シート41としては繊維材料を原料とし、親水性を有するシート材料を用いることが好ましい。繊維材料を原料とするシート材料としては、例えば不織布、織布、編み物地若しくは紙又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。特に不織布を用いることが好ましい。被覆シート41として不織布を用いる場合には、各種の方法で製造された不織布を用いることができる。被覆シート41としての不織布を吸液性伸縮材30に組み込む場合には、それに先立ち、前処理として平面内の少なくとも一方向に延伸処理を施し、その延伸方向を基盤シート40の伸縮方向と一致させることが好ましい。延伸処理としては、例えば周面に多数の凹凸を有し、その凹凸が互いに噛み合う形状となっている一対の凹凸ロールを用い、該ロール間に不織布を通し、構成繊維を塑性変形(伸長)させる方法を採用することができる。
被覆シート41が不織布からなる場合、その構成繊維としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる繊維、ポリエチレンテレフタレートやポリプチレンテレフタレート等のポリエステルからなる繊維、アクリル繊維、又はこれらの樹脂を2種以上組み合わせてなる複合繊維を用いることができる。これらの繊維を用いる場合には、繊維自身に親水化処理を施した後に不織布を製造するか、又は不織布の製造後に該不織布に親水化処理を施すことが好ましい。これらの繊維の繊度は一般に0.1〜10dtexであることが好ましい。
被覆シート41は、それが伸縮性のものであるか、実質的に非伸縮性のものであるかを問わず、耐炎症、保湿性、抗菌性等に効果のある薬剤を含んでいてもよい。これによって、ナプキン10を装着することに起因して発生する肌トラブル等を効果的に防止することができる。
以上の構成を有する本実施形態のナプキン10によれば、吸水性伸縮材30が有する、少なくとも一方向への伸縮性に起因して、ウイング部21をショーツに巻き付けた状態において、着用者の動作に対する追従性が良好になり、ショーツ内における適正な位置が維持される。また、吸水性伸縮材30が有する吸水性に起因して、吸収性本体10で吸収しきれなかった経血又は吸収性本体から滲み出た経血が首尾良く吸収される。特に吸水性伸縮材30においては、吸収部50が個々に独立した散点状に配置されているので、吸収部50間に空隙があり、その空隙が空気の通り道として常に確保されるので、吸収部50の吸液の前後を問わず吸水性伸縮材30はその通気性が高いものとなる。
ウイング部21による経血の吸収のメカニズムについて、図7及び図8を参照しながら更に詳細に説明する。図7には、ウイング部21を構成する吸水性伸縮材30における被覆シート41が疎水性の場合における経血の吸収のメカニズムが示されている。長時間にわたる液の吸収によって、吸収性本体10の吸収性コア24に吸収されている液Lがウイング部21へ向けて滲み出た場合、該液Lは吸水性伸縮材30における基盤シート40と被覆シート41との間を流れ、両シート40,41間に介在する吸収部50によって吸収される。この場合、被覆シート41は疎水性なので、吸収部50によって吸収された液Lは外側へ漏れ出し難くなっている。このような形態のナプキン10は、長時間の着用が必要とされる夜用のナプキンとして有特に用である。
図8には、ウイング部21を構成する吸水性伸縮材30における被覆シート41が親水性の場合における経血の吸収のメカニズムが示されている。着用者の激しい動作等に起因して、排泄された液Lが吸収性本体10の吸収性コア24に完全に吸収されずに、表面シート22の上を伝って流れ、ウイング部21に達することがある。ウイング部21の表面である被覆シート41は親水性なので、ウイング部21に達した液Lは、親水性の被覆シート41を容易に透過して、その下側に位置する吸収部50において吸収される。このように、液Lは、ウイング部21の表面を伝って流れにくいので、液でショーツや着用者の肌が汚れにくくなる。このような形態のナプキン10は、着用者の動作に起因する液漏れの防止に効果が高いので、昼用のナプキンとして特に有用である。
次に、本実施形態のナプキン10に用いられる吸水性伸縮材30の好適な製造方法を図9ないし図12を参照しながら説明する。なお図9及び図12においては、理解の助けとするために、製造の各工程における部材を、斜視図及び断面図で示している。先ず図9(a)に示すように基盤シート40及び繊維シート500を用意する。基盤シート40としては、先に説明したものが用いられる。繊維シート500としては熱収縮性繊維を含んでおり、熱収縮性を示すものが用いられる。繊維シート500は、更に必要に応じレーヨン、熱収縮性を有さない合成繊維、及び/又は吸水性繊維などを含んでいてもよい。繊維シート500としては、繊維ウエブを用いることができる。繊維ウエブは、シート状の形態を保つことができない程度に構成繊維どうしがゆるく交絡している繊維集合体のことである。繊維シート500を搬送するときの安定性を高めたい場合には、繊維ウエブに代えて繊維シート500として不織布を用いてもよい。不織布を用いる場合には、熱収縮性繊維が不織布の製造過程で収縮しないようにするために、超音波エンボス、バインダー、ニードルパンチなどの非加熱手段によって製造された不織布を用いることが好ましい。尤も、製造された不織布が熱収縮性を発現する限りにおいて、エアスルーなどの加熱手段によって製造された不織布を用いることもできる。
基盤シート40の一面上に繊維シート500を重ね合わせたら、図9(b)に示すように、両者を部分的に接合して多数の固定点53を形成し、積層体510を得る。固定点53の形成には、例えば超音波エンボスや接着剤などの非加熱手段を用いることが好ましい。尤も、固定点53が形成された後の繊維シート500が熱収縮性を発現する限りにおいて、熱エンボス、ホットメルト接着剤などの加熱手段を用いることもできる。つまり、繊維シート500の熱収縮性が阻害されないことを条件として加熱手段を用いてもよい。固定点53の形成においては、形成された該固定点33において、基盤シート40の伸縮性を失わせて、伸縮性が発現しないようにすることが重要である。固定点53において基盤シート40の伸縮性を失わせるためには、接合手段として超音波エンボスを用いる場合には、基盤シート40にエネルギーを与え、これに含まれる弾性樹脂の溶融固化によってフィルム化させて弾性を喪失させればよい。接合手段として接着剤を用いる場合には、基盤シート40と繊維シート500との間を接着剤で埋めて、両者が剥離しない程度の強度となるように接着すればよい。これによって、接着剤が固化した部位は伸縮性を喪失する。
次に、必要に応じ、繊維シート500上に高吸収性ポリマーを散布する(図示せず)。引き続き、図9(c)に示すように、隣り合う固定部53間において、繊維シート500の構成繊維を切断する。この場合、基盤シート40は切断せず、繊維シート500の構成繊維のみを切断することが重要である。本実施形態においては、直線状に、かつ互いに平行に多条に延びる第1の切断線501と、この切断線501と交差するように直線状に、かつ互いに平行に多条に延びる第2の切断線502に沿って、繊維シート500の構成繊維のみを切断する。尤も、切断のパターンはこれに限られず、例えば図10に示すように、切断部503が直線状に、かつ互いに平行に多条に延びるように切断を行ってもよい。また図10に示す直線状の切断パターンに代えて、正弦波のような形状の滑らかな波線や、山形の波線の切断パターンを採用してもよい。
積層体510のうちの繊維シート500の構成繊維を切断するためには、例えば、図11(a)に示す第1のロール601及び第2のロール602からなる切断装置600を用いればよい。第1のロール601は、その軸線に沿って延びる凹部と凸部とが回転方向に沿って交互に配置された凹凸ロール(刃溝ロール)が用いられる。凸部の先端は先鋭な切断刃になっている。第2のロール602は、表面が平滑な金属製又はゴム製のロールからなる。積層体510のうちの繊維シート500の側を第1のロール601に対向させるように該積層体510を両ロール間に通すことによって、積層体510のうちの繊維シート500の構成繊維のみが切断される。図9(c)に示すパターンの切断線501,502を形成するには、両ロール601,602間に通す積層体510の角度を異ならせて、該積層体510を両ロール601,602間に少なくとも2回通せばよい。なお、第1のロール601として図11(b)及び(c)に示すものを単独で、あるいは組み合わせて用いることで、種々のパターンで繊維シート500の切断を行うことができる。
繊維シート500の構成繊維を切断したら、次に積層体510に対して熱を付与して、繊維シート500に含まれている熱収縮性繊維を収縮させる。付与する熱の温度は、熱収縮性繊維の収縮開始温度以上で、かつ溶融温度未満とする。この熱収縮によって、図12(a)に示すように、繊維シート500を構成する繊維は、固定点53に向けて寄り集まるとともに厚み方向へ隆起して、環状隆起部504が形成される。環状隆起部504は、固定点53を取り囲むように該固定点53の周囲に位置する。熱収縮性繊維の収縮の程度をコントロールすることで、目的とする吸水性伸縮材30における隣り合う吸収部50間の距離Dを所望の値とすることができる。
次に、図12(b)に示すように、積層体510における基盤シート40の側から空気を吹き付ける。吹き付けられた空気は、基盤シート40を通過して固定点53の周囲に存在する環状隆起部504の構成繊維を巻き上げる。この巻き上げによって、環状隆起部504の構成繊維は熱収縮しながら固定点53上に寄り集まり、該固定点53上に隆起部が形成される。この隆起部が、目的とする吸水性伸縮材30における吸収部50となる。このようにして、目的とする吸水性伸縮材30が得られる。
また、図12(a)に示す熱収縮と同時に、図12(b)に示すように、空気を吹き付けると、熱収縮性繊維が収縮しながら、繊維シート500の構成繊維と絡み合い、固定点53上に隆起部が首尾良く形成される。
なお、図12(b)に示す操作は、基盤シート40が十分な通気性を有する場合に有効なものである。基盤シート40が通気性を有さない場合や、通気性が極めて低い場合には、図12(b)に示す操作に代えて、繊維シート500の構成繊維又は環状隆起部504に対して横方向(水平方向)から空気を吹き付ける操作を行うことが好ましい。この場合、互いに直交する2方向から空気を吹き付けることで、固定点53上に隆起部を首尾良く形成することができる。
このようにして、基盤シート40上に吸収部50が形成されたら、該吸収部50の上に被覆シート41を重ね合わせ、両者を接合する。この接合は、基盤シート40と吸収部50とを固定する接合よりも弱くすることが好ましい。接合には例えば、接着剤を用いることができる。
次に、本発明の第2の実施形態を、図13を参照しながら説明する。本実施形態に関し、特に説明しない点については、先に詳述した第1の実施形態に関する説明が適宜適用される。また、図13中、図1ないし図12と同じ部材には同じ符号を付してある。
図13は、ナプキン10のウイング部21に用いられる吸水性伸縮材30の別の形態が示されている。同図に示す吸水性伸縮材30は、吸収部50を固定している基盤シート40の外側に、第2の基盤シート42が配されている。基盤シート40と第2の基盤シート42とは、両者の対向面が接合されている。接合は、両者の対向面の全域に接着剤を隙間なく塗布することによって行うことができる。あるいは、両者の対向面に接着剤を間欠的に(例えばスパイラルパターンで)塗布することによって行うことができる。
第2の基盤シート42は、基盤シート40と同様に伸縮性を有している。第2の基盤シート42は平面内の少なくとも一方向に伸縮性を有する。好ましくは、第2の基盤シート42は、平面内のある1方向及びそれに直交する方向の2方向に伸縮性を有し、更に好ましくは平面内のあらゆる方向に伸縮性を有する。また、第2の基盤シート42は、吸液性伸縮材30に組み込まれた状態において、基盤シート40の伸縮方向と同方向に伸縮性を有している。先に述べたとおり、基盤シート40は少なくとも、ナプキン10の幅方向に伸縮性を有しているので、第2の基盤シート42も、少なくともナプキン10の幅方向に伸縮性を有している。
第2の基盤シート42は疎水性であることが好ましい。先に説明した第1の実施形態においては、基盤シート40は疎水性であることが好ましいところ、本実施形態においては、第2の基盤シート42が疎水性である場合には、基盤シート40は疎水性であることを要しない。つまり、基盤シート40は、疎水性でもよく、あるいは親水性でもよい。
本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、吸水性伸縮材30は、その被覆シート41の側が、吸収性本体10の裏面シート側に位置するようにナプキン10に組み込まれる。このような構成の本実施形態によれば、基盤シート40の伸縮性が第2の基盤シート42によって補われるので、着用者の動作に対してナプキン10をショーツの適正位置に保持する能力が一層高くなる。
図13に示す吸水性伸縮材30の製造方法は、第1の実施形態で用いた吸水性伸縮材の製造方法とほぼ同様である。詳細には、先に説明した図12(b)に示す工程によって、基盤シート40と、吸収部50とを備えた部材が得られた後に、該部材における基盤シート40の外面に、第2の基盤シート42を重ね合わせて両者を接合すればよい。被覆シート41は、その後に吸収部50に接合することができる。あるいは、基盤シート40と、吸収部50とを備えた部材が得られた後に、吸収部50と被覆シート41とを接合し、次いで基盤シート40の外面に、第2の基盤シート42を重ね合わせて両者を接合することもできる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記の実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、吸水性伸縮材30は、基盤シート40と、その上に固定された多数の固定部50と、該固定部50を被覆する被覆シート41とを備えていたが、これに代えて吸水性伸縮材を基盤シートと吸収部とから構成してもよい。
また、前記の実施形態は本発明を生理用ナプキンに適用した例であるところ、本発明の適用範囲はこれに限られず、ウイング部を有する他の吸収性物品、例えば失禁パッド等にも同様に適用できる。
図1は、本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての生理用ナプキンを、表面シート側からみた平面図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。 図3は、図1に示すナプキンに用いられる吸水性伸縮材を一部破断して示す斜視図である。 図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。 図5(a)及び(b)は、図3に示す吸水性伸縮材の伸縮状態を示す模式図である。 図6は、図3に示す吸水性伸縮材を平面視したときの吸収部と固定部との位置関係を示す説明図である。 図7は、吸水性伸縮材の被覆シートが疎水性である場合におけるウイング部での液の吸収メカニズムを示す模式図である。 図8は、吸水性伸縮材の被覆シートが親水性である場合におけるウイング部での液の吸収メカニズムを示す模式図である。 図9(a)ないし(c)は、図3に示す吸水性伸縮材の製造工程を順次示す工程図である。 図10は、積層体における繊維シートの構成繊維を切断するパターンを示す図である。 図11(a)は、積層体における繊維シートの構成繊維を切断する装置を示す模式図であり、図11(b)及び(c)はそれぞれ図11(a)に示す装置における第1のロールの別の形態を示す模式図である。 図12(a)及び(b)は、図3に示す吸水性伸縮材の製造工程を順次示す工程図であり、図9(c)に引き続くものである。 図13は、本発明の第2の実施形態としての生理用ナプキンに用いられる吸水性伸縮材を示す断面図(図4相当図)である。
符号の説明
10 吸収性物品(生理用ナプキン)
20 吸収性本体
30 吸水性伸縮材
40 基盤シート
50 吸収部
53 固定点
60 空間

Claims (7)

  1. 縦長形状の吸収性本体と、該吸収性本体の両側縁から幅方向へ延出した一対のウイング部を備えた吸収性物品において
    前記ウイング部が、水分の吸収が可能で、かつ伸縮が可能な吸水性伸縮材を有し、
    前記伸縮材は、伸縮性を有する基盤シートと、該基盤シートの一方の面に配された、個々に独立した多数の吸収部とを備え、該吸収部は、該基盤シートを伸縮させても形状が変化しないような態様で、固定点を介して該基盤シートに固定されており、該伸縮材が該固定点間において伸縮性を発現しており、
    前記伸縮材においては、前記吸収部が前記固定点上に位置しており、
    前記伸縮材の平面視において、前記吸収部の輪郭線内に、前記固定点の輪郭線が包含されるように前記吸収部が前記固定点上に位置しており、
    前記吸収部は、前記固定点よりも平面方向の外方へ張り出した張り出し部を有する吸収性物品。
  2. 前記吸収性本体は肌当接面側に表面シート、非肌当接面側に裏面シートを備えており、前記基盤シートが該裏面シート側に配され、該裏面シートの上面側に前記吸収部が固定されており、更に該吸収部を覆うように該表面シート側に親水性又は疎水性の被覆シートが配されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記伸縮材は、前記固定点においては伸縮性が発現していない請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記張り出し部は、前記基盤シートから離間している請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記張り出し部の下面が、前記基盤シートと接している、請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記伸縮材においては、隣り合う前記吸収部間に、空気の流通が可能な空間が存在している請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収部が、前記基盤シートの平面方向にわたり規則的な散点状パターンで配置されている請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品。
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