JP5352046B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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本発明は、ガラス基板やフィルム基板上に形成される薄膜トランジスタ(以下TFTという)を形成する技術、特にpチャネルTFTおよびnチャネルTFTを形成する技術に関するものである。
液晶ディスプレイ、ELディスプレイの画素部や周辺回路には薄膜トランジスタ(以下TFTという)が用いられている。またその回路にはpチャネルTFTおよびnチャネルTFTを用いたもの、例えばCMOS回路が用いられている。
このような構成の半導体装置は、例えば、図27(A)〜(D)に示すような製造工程により作製する(特許文献1)。
(1)絶縁性基板201の上に、非晶質シリコン(a−Si)膜を堆積し、その後、結晶性シリコン(p−Si)膜にする。これをエッチングしてpチャネルTFTの半導体層およびnチャネルTFTの半導体層203を形成する(図27(A))。
(2)ゲート絶縁膜204を形成する(図27(A))。
(3)pチャネルTFT用のゲート電極205およびnチャネルTFT用のゲート電極205を形成する(図27(B))。
(4)フォトレジスト211をpチャネルTFT部分又はnチャネルTFT部分に形成する(図27(B))。
(5)n型の不純物イオン又はp型の不純物イオン212を添加してnチャネルTFT又はpチャネルTFTのソース領域206およびドレイン領域206を形成する。この時、ゲート電極の遮へい効果によって、TFTのチャネル形成領域には不純物イオンは添加されない(図27(B))。
(6)フォトレジスト211をnチャネルTFT又はpチャネルTFT部分に形成する(図27(C))。
(7)p型の不純物イオン又はn型の不純物イオン213を添加してpチャネルTFT又はnチャネルTFTのソース領域207およびドレイン領域207を形成する。この時、ゲート電極の遮へい効果によって、TFTのチャネル形成領域には不純物イオンは添加されない(図27(C))。
(8)層間絶縁膜208を形成し、その後コンタクトホールを形成する。ソース電極及びドレイン電極210をそれぞれpチャネルTFT領域およびnチャネルTFT領域に形成する(図27(D))。
特開平4−286367号公報
通常、不純物イオンにはホウ素を含むイオン、燐を含むイオン、砒素を含むイオンが用いられる。これらのイオンはそれぞれB(ジボラン)ガス、PH(フォスフィン)ガス、AsH(アルシン)ガスを水素ガスで希釈したものを用い、イオンシャワードーピング法で添加されている。イオンシャワードーピング法とは運動エネルギーを持ったイオンを照射して、不純物イオンを添加する方法で、従来のイオン注入装置とは異なり、イオンの質量分離を行わずに、イオン源から引き出したイオンをそのまま使用するものである。この方法では所望のn型又はp型の不純物イオンの他、水素イオンも半導体膜に添加されている。
TFTを微細化したり、またゲート電極に用いる金属材料等を低減してコストダウンを図る場合には、ゲート電極を薄膜化する必要がある。しかしゲート電極を薄膜化すると、不純物イオンを添加してソース領域及びドレイン領域を形成する際に、希釈ガスに含まれる水素イオンがチャネル形成領域に突き抜けるという問題が生じた。これによりTFT特性の劣化が懸念される。
そこで本発明では同一基板上にpチャネルTFTおよびnチャネルTFTを作製する際に、特性の劣化が少ないTFTを作製することを課題とする。
本発明はpチャネルTFT用のゲート電極及びnチャネルTFT用のゲート電極を形成する際に用いた第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残し、その後pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の一方の上に第3のレジストマスクを形成してから、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを用いて第1の不純物イオンを添加して、一方の半導体膜にソース領域及びドレイン領域を形成するものである。
またその後、第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の他方(前記第1の不純物イオンが添加されたTFT)の上に第4のレジストマスクを形成してから、第4のレジストマスクを用いて第2の不純物イオンを添加して、他方の半導体膜(前記第1の不純物イオンが添加されていない半導体膜)にソース領域及びドレイン領域を形成するものである。
または第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、pチャネルTFT用のゲート電極及びnチャネルTFT用のゲート電極上に第4のレジストマスク及び第5のレジストマスクを形成し、pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の他方(前記第1の不純物イオンが添加されたTFT)の上に第6のレジストマスクを形成してから、第6のレジストマスクを用いて第2の不純物イオンを添加して、他方の半導体膜(前記第1の不純物イオンが添加されていない半導体膜)にソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。
不純物イオンは、p型不純物イオンであればホウ素を含むイオン、n型不純物イオンであれば燐を含むイオン又は砒素を含むイオンであり、イオンシャワードーピング法により半導体膜に添加される。そしてホウ素を含むイオンはB(ジボラン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成され、燐を含むイオン又は砒素を含むイオンはPH(フォスフィン)ガスをH(水素)ガスで希釈したもの又はAsH(アルシン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成される。このとき不純物イオンとともに水素イオンも生成される。しかし上記構成によって、第1の不純物イオンを添加する際、TFTのチャネル形成領域への水素の突き抜けを防止することができる。
またゲート電極上に第4のレジストマスク及び第5のレジストマスクを形成し、他方のTFT(前記第1の不純物イオンが添加されたTFT)形成領域上に第6のレジストマスクを形成すると、第2の不純物イオンを添加する際、TFTのチャネル形成領域への水素の突き抜けを防止することもできる。
このとき第2の不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーの大きさは第1の不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーの大きさよりも小さくてもよい。不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーを小さくすると、水素イオンの加速電圧又は加速エネルギーも小さくなる。したがって、たとえゲート電極上に第4のレジストマスク又は第5のレジストマスクが形成されていない場合であっても、チャネル形成領域への水素の突き抜けを防止できる。
本発明は、基板上に半導体膜を形成し、前記半導体膜を加工して第1の半導体膜及び第2の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜及び第2の半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に導電膜を形成し、前記導電膜上に第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを形成し、前記第1のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第1の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極を形成するとともに、第2のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第2の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成し、前記第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残したまま前記第1の半導体膜、前記第1のゲート電極及び前記第1のレジストマスクを覆って第3のレジストマスクを形成し、前記第2のレジストマスク及び前記第3のレジストマスクを用いて前記第2の半導体膜中にp型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、前記第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、前記第2の半導体膜及び前記第2のゲート電極を覆って第4のレジストマスクを形成し、前記第4のレジストマスクを用いて前記第1の半導体膜中にn型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成するものであり、前記p型の不純物イオンはB(ジボラン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成され、前記n型の不純物イオンはPH(フォスフィン)ガスをH(水素)ガスで希釈したもの又はAsH(アルシン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成される。
また本発明は、基板上に半導体膜を形成し、前記半導体膜を加工して第1の半導体膜及び第2の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜及び第2の半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に導電膜を形成し、前記導電膜上に第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを形成し、前記第1のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第1の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極を形成するとともに、第2のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第2の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成し、前記第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残したまま前記第1の半導体膜、前記第1のゲート電極及び前記第1のレジストマスクを覆って第3のレジストマスクを形成し、前記第2のレジストマスク及び前記第3のレジストマスクを用いて前記第2の半導体膜中にn型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、前記第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、前記第2の半導体膜及び前記第2のゲート電極を覆って第4のレジストマスクを形成し、前記第4のレジストマスクを用いて前記第1の半導体膜中にp型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成するものであり、前記p型の不純物イオンはB(ジボラン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成され、前記n型の不純物イオンはPH(フォスフィン)ガスをH(水素)ガスで希釈したもの又はAsH(アルシン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成される。
また上記において、前記ゲート絶縁膜の厚さは10nm以上、200nm以下であり、前記ゲート電極の厚さは100nm以上、500nm以下であり、前記第1のレジストマスク、第2のレジストマスク、第3のレジストマスク及び第4のレジストマスクの厚さは1.0μm以上、1.5μm以下でもよい。
また前記ゲート絶縁膜は酸化珪素膜であり、前記ゲート電極は、TaN(窒化タンタル)膜、前記TaN膜上のW(タングステン)膜からなるものでもよい。また前記ゲート電極の厚さは400nmよりも薄くてもよい。
また本発明は、基板上に半導体膜を形成し、前記半導体膜を加工して第1の半導体膜及び第2の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜及び第2の半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に導電膜を形成し、前記導電膜上に第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを形成し、前記第1のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第1の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極を形成するとともに、第2のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第2の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成し、前記第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残したまま前記第1の半導体膜、前記第1のゲート電極及び前記第1のレジストマスクを覆って第3のレジストマスクを形成し、前記第2のレジストマスク及び前記第3のレジストマスクを用いて前記第2の半導体膜中にp型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、前記第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、前記第1のゲート電極上に第4のレジストマスクを形成するとともに前記第2のゲート電極上に第5のレジストマスクを形成し、前記第2の半導体膜、前記第2のゲート電極及び第5のレジストマスクを覆って第6のレジストマスクを形成し、前記第4のレジストマスク及び前記第6のレジストマスクを用いて前記第1の半導体膜中にn型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成するものであり、前記p型の不純物イオンはB(ジボラン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成され、前記n型の不純物イオンはPH(フォスフィン)ガスをH(水素)ガスで希釈したもの又はAsH(アルシン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成される。
また本発明は、基板上に半導体膜を形成し、前記半導体膜を加工して第1の半導体膜及び第2の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜及び第2の半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に導電膜を形成し、前記導電膜上に第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを形成し、前記第1のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第1の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極を形成するとともに、第2のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第2の半導体膜上に前記ゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成し、前記第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残したまま前記第1の半導体膜、前記第1のゲート電極及び前記第1のレジストマスクを覆って第3のレジストマスクを形成し、前記第2のレジストマスク及び前記第3のレジストマスクを用いて前記第2の半導体膜中にn型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、前記第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、前記第1のゲート電極上に第4のレジストマスクを形成するとともに前記第2のゲート電極上に第5のレジストマスクを形成し、前記第2の半導体膜、前記第2のゲート電極及び第5のレジストマスクを覆って第6のレジストマスクを形成し、前記第4のレジストマスク及び前記第6のレジストマスクを用いて前記第1の半導体膜中にp型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法にて添加してソース領域及びドレイン領域を形成するものであり、前記p型の不純物イオンはB(ジボラン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成され、前記n型の不純物イオンはPH(フォスフィン)ガスをH(水素)ガスで希釈したもの又はAsH(アルシン)ガスをH(水素)ガスで希釈したものから生成される。
また前記ゲート絶縁膜の厚さは10nm以上、200nm以下であり、前記ゲート電極の厚さは100nm以上、500nm以下であり、前記第1のレジストマスク、第2のレジストマスク、第3のレジストマスク、第4のレジストマスク、第5のレジストマスク及び第6のレジストマスクの厚さは1.0μm以上、1.5μm以下であってもよい。
また前記ゲート絶縁膜は酸化珪素膜であり、前記ゲート電極は、TaN膜、前記TaN膜上のW膜からなるものであってもよい。また前記ゲート電極の厚さは400nmよりも薄くてもよい。
不純物イオンと同時に生成する水素イオンの加速電圧又は加速エネルギーを考慮すると、p型の不純物イオンを添加した後にn型の不純物イオンを添加する場合には、前記n型の不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーは前記p型の不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーよりも小さくてもよい。これによりn型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンの加速電圧又は加速エネルギーを、p型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンよりも小さくすることができる。
そして前記p型の不純物イオンの加速電圧は50kV以上、100kV以下であり、前記n型の不純物イオンの加速電圧は30kV以上、80kV以下であってもよい。
またp型の不純物イオンのドーズ量はn型の不純物イオンのドーズ量よりも少なくてもよい。これによりn型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンのドーズ量を、p型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンよりも小さくすることができる。
また第2の半導体膜におけるp型の不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下であり、第1の半導体膜におけるn型の不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下であってもよい。
n型の不純物イオンを添加した後にp型の不純物イオンを添加する場合には、前記p型の不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーは前記n型の不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーよりも小さくてもよい。これによりp型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンの加速電圧又は加速エネルギーを、n型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンよりも小さくすることができる。
そして前記n型の不純物イオンの加速電圧は50kV以上、100kVであり、前記p型の不純物イオンの加速電圧は30kV以上、80kVであってもよい。
またn型の不純物イオンのドーズ量はp型の不純物イオンのドーズ量よりも少なくてもよい。これによりp型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンのドーズ量を、n型の不純物イオンと同時に生成する水素イオンよりも小さくすることができる。
また第1の半導体膜におけるp型の不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下であり、第2の半導体膜におけるn型の不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下であってもよい。
本発明によれば不純物イオンとともに生成する水素イオンがチャネル形成領域に突き抜けるという問題が減少する。またゲート電極を薄膜化することができ、TFTの微細化やコストダウンが可能である。
以下、発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(第1実施形態)
ここではpチャネルTFT用のゲート電極及びnチャネルTFT用のゲート電極を形成する際に用いた第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残し、pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の一方の上に第3のレジストマスクを形成してから、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを用いて第1の不純物イオンを添加して、一方の半導体膜にソース領域及びドレイン領域を形成し、その後、第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の他方(前記第1の不純物イオンを添加したTFT)の上に第4のレジストマスクを形成してから、ゲート電極および第4のレジストマスクを用いて第2の不純物イオンを添加して、他方の半導体膜(前記第1の不純物イオンが添加されていない半導体膜)にソース領域及びドレイン領域を形成する方法について説明する。
まず図1(A)に示すように、基板1上に半導体膜40を10nm〜200nmの厚さで形成する。
基板1としては、ガラス基板、石英基板、アルミナなど絶縁物質で形成される基板、後工程の処理温度に耐え得る耐熱性を有するプラスチック基板、シリコンウエハ、金属板等を用いることができる。
基板1にプラスチック基板を用いる場合、PC(ポリカーボネート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)もしくはPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガラス転移点が比較的高いものを用いることが好ましい。
基板表面に絶縁膜2を形成してもよい。絶縁膜2としては酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などを適用できる。絶縁膜2により基板側から不純物などの拡散を防止することができる。絶縁膜2の厚さは10nm〜200nmでよい。またステンレスなどの金属または半導体基板などの表面に酸化珪素や窒化珪素などの絶縁膜を形成した基板なども用いることができる。
絶縁膜2は基板1の表面を高密度プラズマによって処理することによって形成してもよい。高密度プラズマは例えば2.45GHzのマイクロ波を用いることによって生成され、電子密度が1×1011〜1×1013/cmかつ電子温度が2eV以下、イオンエネルギーが5eV以下のものであるとする。このような高密度プラズマは活性種の運動エネルギーが低く、従来のプラズマ処理と比較してプラズマによるダメージが少なく、欠陥の少ない膜を形成することができる。マイクロ波を発生するアンテナから基板1までの距離は20〜80mm、好ましくは20〜60mmとするとよい。
窒化性雰囲気、例えば窒素と希ガスを含む雰囲気下、または窒素と水素と希ガスを含む雰囲気下、またはアンモニアと希ガスを含む雰囲気下において、上記高密度プラズマ処理を行うことによって基板1の表面を窒化することができる。基板1としてガラス基板、石英基板またはシリコンウエハなどを用いた場合、上記高密度プラズマによる窒化処理を行った場合、基板1表面に形成される窒化膜は窒化珪素膜を主成分とするため、絶縁膜2として利用することができる。この窒化膜の上に酸化珪素膜または酸化窒化珪素膜をプラズマCVD法により形成して複数層よりなる絶縁膜2としてもよい。
また酸化珪素膜や酸化窒化珪素膜などからなる絶縁膜2の表面に同様に高密度プラズマによる窒化処理を行うことによって、その表面に窒化膜を形成することができる。窒化膜は基板1からの不純物の拡散を抑制することができ、またきわめて薄く形成できるため、その上に形成する半導体層への応力の影響が少なくできる。
半導体膜40はシリコン、シリコン―ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム−炭素等などが用いられる。形成方法としては公知のCVD法、スパッタ法、塗布法、蒸着法等を用いることができる。また半導体膜40は非晶質半導体膜、結晶性半導体膜、単結晶半導体膜のいずれであってもよい。
結晶性半導体膜を用いる場合、その形成方法としては、直接結晶性半導体膜を形成する方法、非晶質半導体膜を形成した後、結晶化させる方法が挙げられる。
非晶質半導体膜を結晶化させる方法としては、レーザー光41を照射する方法(図4(A))、半導体膜の結晶化を助長させる元素を用いて加熱して結晶化させる方法、半導体膜の結晶化を助長させる元素を用いて加熱して結晶化させた後、レーザー光を照射する方法を用いることができる(図4(B)、(C))。もちろん前記元素を用いずに非晶質半導体膜を熱結晶化させる方法を用いることもできる。ただし基板が石英基板、シリコンウエハーなど高温に耐えられるものに限られる。
レーザー照射を用いる場合、連続発振型のレーザビームー(CWレーザビーム)やパルス発振型のレーザービーム(パルスレーザービーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザービームは、Arレーザー、Krレーザー、エキシマレーザーなどの気体レーザー、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、銅蒸気レーザーまたは金蒸気レーザーのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザービームの基本波、及び第2高調波から第4高調波のレーザービームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVOレーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザーのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、Arイオンレーザ、またはTi:サファイアレーザーは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザービームを発振させると、半導体膜がレーザーによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザーを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mmの円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作ることが可能である。
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多結晶中でも大きくは変えられないため、濃度を増加させることによるレーザーの出力向上にはある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の大きさを著しく大きくすることができるため大幅な出力向上が期待できる。
さらに、セラミックの場合では、平行六面体形状や直方体形状の媒質を容易に形成することが可能である。このような形状の媒質を用いて、発振光を媒質の内部でジグザグに進行させると、発振光路を長くとることができる。そのため、増幅が大きくなり、大出力で発振させることが可能になる。また、このような形状の媒質から射出されるレーザービームは射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに整形するのに有利である。このように射出されたレーザービームを、光学系を用いて整形することによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm〜数mの線状ビームを容易に得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。
この線状ビームを半導体膜に照射することによって、半導体膜の全面をより均一にアニールすることが可能になる。線状ビームの両端まで均一なアニールが必要な場合は、その両端にスリットを配置し、エネルギーの減衰部を遮光するなどの工夫が必要となる。
このようにして得られた強度が均一な線状ビームを用いて半導体膜をアニールし、この半導体膜を用いて電子機器を作製すると、その電子機器の特性は、良好かつ均一である。
半導体膜の結晶化を助長させる元素を用いて加熱して結晶化させる方法としては特開平8−78329号公報記載の技術を用いることができる。同公報記載の技術は、非晶質半導体膜(アモルファス半導体膜とも呼ばれる)に対して結晶化を助長する金属元素42を添加し、加熱処理を行うことで添加領域を起点として非晶質半導体膜を結晶化させるものである(図4(B))。
また、加熱処理の代わりに強光の照射を行うことにより、非晶質半導体膜の結晶化を行うこともできる。この場合、赤外光、可視光、または紫外光のいずれか一またはそれらの組み合わせを用いることが可能であるが、代表的には、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、または高圧水銀ランプから射出された光を用いる。ランプ光源を1〜60秒、好ましくは30〜60秒点灯させ、それを1回〜10回、好ましくは2〜6回繰り返す。ランプ光源の発光強度は任意なものとするが、半導体膜が瞬間的に600〜1000℃程度にまで加熱されるようにする。なお、必要であれば、強光を照射する前に非晶質構造を有する非晶質半導体膜40に含有する水素を放出させる熱処理を行ってもよい。また、加熱処理と強光の照射の双方を行うことにより結晶化を行ってもよい。
加熱処理後に結晶性半導体膜の結晶化率(膜の全体積における結晶成分の割合)を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するために、結晶性半導体膜に対してレーザー光41を大気または酸素雰囲気で照射してもよい(図4(C))。レーザー光としては、上述したものを用いることが可能である。
また結晶性半導体膜に含まれる金属元素を除去することが必要であるため以下に方法を説明する。
まずオゾン含有水溶液(代表的にはオゾン水)で結晶性半導体膜の表面を処理することにより、結晶性半導体膜の表面に酸化膜(ケミカルオキサイドと呼ばれる)からなるバリア層43を1nm〜10nmの厚さで形成する(図4(D))。バリア層43は、後の工程でゲッタリング層のみを選択的に除去する際にエッチングストッパーとして機能する。
次いでバリア層43上に希ガス元素を含むゲッタリング層をゲッタリングサイトとして形成する。ここでは、CVD法又はスパッタリング法により希ガス元素を含む半導体膜をゲッタリング層44として形成する(図4(D))。ゲッタリング層を形成するときには希ガス元素が添加されるようにスパッタリング条件を適宜調節する。希ガス元素としてはヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いる。
なお一導電型の不純物元素であるリンを含む原料ガスを用いた場合やリンを含むターゲットを用いてゲッタリング層を形成した場合、希ガス元素によるゲッタリングに加え、リンのクーロン力を利用してゲッタリングを行うことができる。また、ゲッタリングの際、金属元素(例えばニッケル)は酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、ゲッタリング層44に含まれる酸素濃度は、例えば5×1018cm−3以上とすることが望ましい。
次いで結晶性半導体膜、バリア層およびゲッタリング層に熱処理(例えば加熱処理または強光を照射する処理)を行って、図4(D)の矢印のように金属元素(例えばニッケル)のゲッタリングを行い、結晶性半導体膜中における金属元素を低濃度化したり、又は除去する。
次いでバリア層43をエッチングストッパーとして公知のエッチング方法を行い、ゲッタリング層44のみを選択的に除去する。その後酸化膜からなるバリア層43を、例えばフッ酸を含むエッチャントにより除去する(図4(E))。
ここで作製されるTFTのしきい値特性を考慮して不純物イオンをドーピングしてもよい。
次に半導体膜を公知のフォトリソグラフィー工程により島状の半導体膜3、4にする(図1(B))。ここでは半導体膜3の方にPチャネル型TFTを、半導体膜4の方にnチャネル型TFTを作製する。
次いで半導体膜の表面をフッ酸含有エッチャントなどで洗浄した後、半導体膜上にゲート絶縁膜5を10nm以上、200nm以下の厚さで形成する(図1(C))。これら表面洗浄工程とゲート絶縁膜5の形成工程は、大気にふれさせずに連続的に行ってもよい。ゲート絶縁膜5は珪素を主成分とする絶縁膜、例えば酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜などで形成される。また単層であっても積層膜であってもよい。
次いで、ゲート絶縁膜5の表面を洗浄した後、ゲート絶縁膜5上を含む全面上にゲート電極を形成する導電膜6を100nm以上、500nm以下の厚さで形成する(図1(C))。導電膜6はタンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料、若しくは化合物材料を挙げることができる。リン(P)等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また導電膜6は単層であっても2層以上積層させたものであってもよい。
導電膜6上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7bを1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成する。このレジストマスク7a、7bを用いて導電膜6をエッチングすることにより、ゲート絶縁膜5上にゲート電極8a、8bを形成する(図1(D))。ここで第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7bは除去せずに次のドーピング工程でも使用する。なお本実施形態のレジストマスクにはポジ型レジストであるノボラック樹脂とナフトキノンジアジド化合物を用いることができる。
またゲート電極8a、8bと同じ材料でゲート配線などの配線を形成することができる。ここでゲート電極や配線は、基板1に垂直な方向からみた場合に角が丸くなるように引き回すのが好ましい。角部を丸くすることによってゴミなどが配線の角部に残るのを防止することができ、ゴミが原因で発生する不良を抑制し、歩留まりを向上できる。
次いで、フォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより半導体膜4、ゲート電極8b、第2のレジストマスク7bを覆って第3のレジストマスク9を1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成する(図2(A))。
第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7b、第3のレジストマスク9、ゲート電極8a、8bをマスクとして半導体膜3にp型不純物イオン10(Bを含むイオン)を導入して、ソース領域11及びドレイン領域12を形成する。p型不純物イオンは50kV以上、100kV以下で加速し、p型不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下とする。p型不純物イオンはジボラン(B)ガスを水素ガスで希釈したものを用い、イオンシャワードーピング法で半導体膜に添加する。このときBを含むイオンだけでなく、水素イオンも生成される。ゲート電極はBを含むイオンの添加に対してはマスク効果を有するが、水素イオンはゲート電極を突き抜け易く直下の半導体層のチャネル形成領域に侵入してしまう。
しかし本発明では半導体膜4のゲート電極下の領域、すなわちチャネル形成領域22は、その上にゲート絶縁膜5、第3のレジストマスク9、第2のレジストマスク7b、ゲート電極8bが形成されているから水素イオンが突き抜ける可能性は極めて低くなる。
一方、半導体膜3のチャネル形成領域21は第3のレジストマスク9は形成されていないものの、ゲート絶縁膜5、ゲート電極8a、第1のレジストマスク7aが形成されているから水素イオンが突き抜ける可能性は低くなっている。この効果はゲート電極の厚さが400nmよりも薄くされた場合に大きい。
次に第3のレジストマスク9、第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7bをアッシング等の手法によって除去する(図2(B))。
次いでフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより半導体膜3、ゲート電極8aを覆って第4のレジストマスク13を1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成する(図2(C))。
第4のレジストマスク13、ゲート電極8a、8bをマスクとして半導体膜4にn型不純物イオン14(燐を含むイオン、砒素を含むイオンなど)を導入して、ソース領域15及びドレイン領域16を形成する(図2(C))。n型不純物イオンは30kV以上、80kV以下で加速し、n型不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下とする。例えばn型不純物イオンはフォスフィン(PH)ガスを水素ガスで希釈したものを用い、イオンシャワードーピング法で半導体膜4に添加する。
このときn型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーはp型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーよりも小さい方がよい。n型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーを小さくすると、不純物イオンと同時に発生する水素イオンの加速電圧又は加速エネルギーも小さくなる。したがって、たとえゲート電極8a、8bの上にレジストマスクが形成されていなくてもチャネル形成領域21、22に水素イオンが侵入するのを少なくすることができる。
またn型不純物イオンのドーズ量はp型不純物イオンのドーズ量よりも少ない方がよい。これによりn型不純物イオンと同時に生成する水素イオンのドーズ量を、p型不純物イオンと同時に生成する水素イオンよりも小さくすることができ、たとえチャネル形成領域に水素イオンが侵入したとしても劣化するのを防止することができる。
ここでソース領域、ドレイン領域を活性化するために熱処理やレーザー光や強光などの光照射、RTA処理などを施してもよい。
これにより半導体膜3の方はPチャネル型TFTとなり、半導体膜4の方はnチャネル型TFTとなる。
なお、ここでは先にp型不純物イオンを添加し、その後n型不純物イオンを添加したが、逆であってもよい。この場合、p型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーはn型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーよりも小さい方がよい。加速電圧としては上記の記載のものを用いることができる。これによりたとえゲート電極の上にレジストマスクが形成されていなくてもチャネル形成領域に水素イオンが侵入するのを少なくすることができる。
またp型不純物イオンのドーズ量はn型不純物イオンのドーズ量よりも少ない方がよい。これによりp型不純物イオンと同時に生成する水素イオンのドーズ量を、n型不純物イオンと同時に生成する水素イオンよりも小さくすることができ、たとえチャネル形成領域に水素イオンが侵入したとしても劣化するのを防止することができる。
次いでゲート絶縁膜5及びゲート電極8a、8bを含む全面上に層間絶縁膜17を形成し、水素化を行う。層間絶縁膜17としては窒化珪素膜、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜を用いることができる。
次いで層間絶縁膜17の上にレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて層間絶縁膜17をエッチングすることにより、ソース領域11、12、ドレイン領域15、16上にそれぞれに位置するコンタクトホールを形成する。
レジストマスクを除去し、導電膜を形成した後、また別のレジストマスクを用いてエッチングを行い、電極又は配線18(TFTのソース配線及びドレイン配線や、電流供給配線など)を形成する(図2(D))。ただし、本実施形態では電極と配線を一体形成するが、電極と配線を別々に形成して、電気的に接続させてもよい。導電膜としてはTiN、Al及びTiNの積層膜、Al合金膜を用いることができる。
ここで電極や配線は、基板1に垂直な方向からみた場合に角が丸くなるように引き回すのが好ましい。角部を丸くすることによってゴミなどが配線の角部に残るのを防止することができ、ゴミが原因で発生する不良を抑制し、歩留まりを向上できる。
パターニングには感光性のレジストをフォトマスクとして用いて露光、現像して作製したマスクを用いるが、フォトマスクの任意の部分において露光を行う光の透過率を抑制し、現像後のマスクの厚みを制御することができる。マスクの厚みを制御することによってより細やかで正確なパターニングを行うことができる。
第2層間絶縁膜19となる平坦化膜を形成する。平坦化膜としては、透光性を有する無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸素を含む窒化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)、またはこれらの積層などを用いる。また、平坦化膜に用いる他の透光性を有する膜としては、塗布法によって得られるアルキル基を含むSiOx膜からなる絶縁膜、例えばシリカガラス、アルキルシロキサンポリマー、アルキルシルセスキオキサンポリマー、水素化シルセスキオキサンポリマー、水素化アルキルシルセスキオキサンポリマーなどを用いて形成された絶縁膜を用いることができる。シロキサン系ポリマーの一例としては、東レ製塗布絶縁膜材料であるPSB−K1、PSB−K31や触媒化成製塗布絶縁膜材料であるZRS−5PHが挙げられる。第2層間絶縁膜は単層膜であっても多層膜であってもよい。
新たなレジストマスクを用いて第2層間絶縁膜19にコンタクトホールを形成する。
次に導電膜20を形成する。導電膜としてはインジウム錫酸化物(ITO)の他、例えば、Si元素を含むインジウム錫酸化物や酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜を用いることができる。
その後、新たなレジストマスクを用いて導電膜をパターニングして電極とする(図2(D))。ただし表示装置として用いないのであれば、透明導電膜を用いる必要はない。
(第2実施形態)
ここではpチャネルTFT用のゲート電極及びnチャネルTFT用のゲート電極を形成する際に用いた第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを残し、pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の一方の上に第3のレジストマスクを形成してから、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを用いて第1の不純物イオンを添加して、一方の半導体膜にソース領域及びドレイン領域を形成し、その後、第1のレジストマスク、第2のレジストマスク及び第3のレジストマスクを除去し、pチャネルTFT用のゲート電極及びnチャネルTFT用のゲート電極上に第4のレジストマスク及び第5のレジストマスクを形成し、pチャネルTFT形成領域およびnチャネルTFT形成領域の他方の上に第6のレジストマスクを形成してから、第4のレジストマスク、第5のレジストマスクおよび第6のレジストマスクを用いて第2の不純物イオンを添加して、他方の半導体膜にソース領域及びドレイン領域を形成する方法について説明する。
絶縁膜、半導体膜、電極、配線、レジスト等の材料や形成方法は第1実施形態に記載のものを用いることができる。
絶縁膜2を形成し、半導体膜3、4を形成し、ゲート絶縁膜5を形成すること、第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7bを用いてゲート電極8a、8bを形成すること、半導体膜4、ゲート電極8b、第2のレジストマスク7bを覆って第3のレジストマスク9を形成すること、第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7b、第3のレジストマスク9、ゲート電極8a、8bをマスクとして半導体膜3にp型不純物イオン10(Bを含むイオン)を導入して、ソース領域11及びドレイン領域12を形成すること、第3のレジストマスク9、第1のレジストマスク7a、第2のレジストマスク7bをアッシング等の手法によって除去することは、上記第1実施形態と同様である(図1、図2(A)、(B)、図4)。
次にゲート電極8a、8b上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することによりゲート電極8a、8b上に第4のレジストマスク30a、第5のレジストマスク30bを1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成する(図3(A))。
次いでフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより半導体膜3、ゲート電極8aを覆って第6のレジストマスク31を1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成する(図3(B))。
第6のレジストマスク31、第5のレジストマスク30b、ゲート電極8a、8bをマスクとして半導体膜4にn型不純物イオン14(燐を含むイオン、砒素を含むイオンなど)を導入して、ソース領域15及びドレイン領域16を形成する(図3(B))。n型不純物イオンは30kV以上、80kV以下で加速する。またn型不純物の濃度は1.0×1019cm−3以上、1.0×1021cm−3以下とする。例えばn型不純物イオンはフォスフィン(PH)ガスを水素ガスで希釈したものを用いるか、アルシン(AsH)ガスを水素ガスで希釈したものを用い、イオンシャワードーピング法で半導体膜4に添加する。
ここで半導体膜3のゲート電極下の領域、すなわちチャネル形成領域21は、その上にゲート絶縁膜、第6のレジストマスク31、第4のレジストマスク30a、ゲート電極8bが形成されているから水素イオンが突き抜ける可能性は極めて低くなる。
一方、半導体膜4のチャネル形成領域22は第6のレジストマスク31は形成されていないものの、ゲート絶縁膜、ゲート電極8a、第5のレジストマスク30bが形成されているから水素イオンが突き抜ける可能性は低くなっている。
またn型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーをp型不純物イオンの加速電圧又は加速エネルギーよりも小さくすると、水素イオンの加速電圧又は加速エネルギーを小さくでき、ゲート電極8bの上に第6のレジストマスク31が形成されていなくてもチャネル形成領域22に水素イオンが侵入するのを少なくすることができる。
またn型不純物イオンのドーズ量はp型不純物イオンのドーズ量よりも少ない方がよい。これによりたとえチャネル形成領域に水素イオンが侵入したとしても劣化するのを防止することができる。
なお、ここでは先にp型不純物イオンを添加し、その後n型不純物イオンを添加したが、逆であってもよい。
この後の工程、層間絶縁膜17を形成すること、層間絶縁膜17にコンタクトホールを形成すること、電極又は配線18(TFTのソース配線及びドレイン配線や、電流供給配線など)を形成すること、第2層間絶縁膜19となる平坦化膜を形成すること、第2層間絶縁膜19にコンタクトホールを形成すること、導電膜20を形成すること、は上記第1実施形態と同様である(図3(C))。
(第3実施形態)
ここでは本発明を用いて非接触でデータのやりとりが可能である半導体装置、例えばICタグ、RFIDを作製する方法について説明する。なお、上記実施形態と同じものは同じ符号で表す。
まず、基板1の一表面に、剥離層100を形成する(図8(A))。基板1は、ガラス基板、石英基板、金属基板やステンレス基板の一表面に絶縁層を形成したもの、本工程の処理温度に耐えうる耐熱性があるプラスチック基板等を用いる。このような基板1であれば、大きさや形状に大きな制限はない。例えば、1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産性を格段に向上させることができる。このような利点は、円形のシリコン基板から無線チップを取り出す場合と比較すると、大きな優位点である。また、基板1上に形成する薄膜集積回路は、後に基板1から剥離する。つまり、本発明において提供する無線チップは、基板1を有していない。従って、薄膜集積回路が剥離された基板1は、何度でも再利用することができる。このように、基板1を再利用すれば、コストを削減することができる。再利用する基板1としては、石英基板が望ましい。
なお、本実施の形態では、剥離層100は、基板1の一表面に薄膜を形成した後、フォトリソグラフィ法によりパターニングして、剥離層を選択的に形成する。
剥離層100は、公知の手段(スパッタリング法やプラズマCVD法等)により、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、鉛(Pb)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、珪素(Si)から選択された元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる層を、単層又は積層で形成する。珪素を含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でもよい。
剥離層100が単層構造の場合、好ましくは、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成する。又は、タングステンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物若しくは酸化窒化物を含む層を形成する。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。また、タングステンの酸化物は、酸化タングステンと表記することがある。
剥離層100が積層構造の場合、好ましくは、1層目としてタングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成し、2層目として、タングステン、モリブデン又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物、窒化物、酸化窒化物又は窒化酸化物を形成する。
なお、剥離層100として、タングステンを含む層、タングステンの酸化物を含む層の積層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上に酸化珪素を含む層を形成することで、タングステン層と酸化珪素層との界面に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用してもよい。これは、タングステンの窒化物、酸化窒化物及び窒化酸化物を含む層を形成する場合も同様であり、タングステンを含む層を形成後、その上層に窒化珪素層、酸化窒化珪素層、窒化酸化珪素層を形成する。なお、タングステンを含む層を形成後に、その上層に形成する酸化珪素層、酸化窒化珪素層、窒化酸化珪素層などは、後に下地となる絶縁層として機能する。
また、タングステンの酸化物は、WOxで表され、Xは2〜3である。xが2の場合(WO)、xが2.5の場合(W)、xが2.75の場合(W11)、xが3の場合(WO)などがある。タングステンの酸化物を形成するにあたり、上記に挙げたXの値に特に制約はなく、そのエッチングレートなどを基に決めるとよい。但し、エッチングレートの最も良いものは、酸素雰囲気下で、スパッタリング法により形成するタングステンの酸化物を含む層(WOx、0<X<3)である。従って、作製時間の短縮のために、剥離層として、酸素雰囲気下でスパッタリング法によりタングステンの酸化物を含む層を形成するとよい。
なお上記の工程によると、基板1に接するように剥離層100を形成しているが、本発明はこの工程に制約されない。基板1に接するように下地となる絶縁層を形成し、該絶縁層に接するように剥離層100を形成してもよい。
次に、剥離層100を覆うように、下地となる絶縁層2を形成する。絶縁層2は、公知の手段(スパッタリング法やプラズマCVD法等)により、珪素の酸化物又は珪素の窒化物を含む層を、単層又は積層で形成する。珪素の酸化物材料とは、珪素(Si)と酸素(O)を含む物質であり、酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等が該当する。珪素の窒化物材料とは、珪素と窒素(N)を含む物質であり、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等が該当する。
次に、絶縁膜2上に、非晶質珪素膜を形成した後、pチャネル型TFT、nチャネル型TFTを作製する。TFTの作製は上記実施形態で示した方法を用いることができるので、ここでは省略する。
TFTまで作製したものを図8(B)に示す。図2(D)と比較すると、絶縁膜の下には剥離層、基板が設けられている点で異なっている。
上記実施形態で形成した導電膜20はアンテナとして機能することになる。上記実施形態と異なり導電膜20は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。例えば、バリア層、アルミニウム層、またはバリア層、アルミニウム層、バリア層等の積層構造を採用するとよい。バリア層とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン又はモリブデンの窒化物などに相当する。
次にここでは示さないが、薄膜集積回路101を覆うように、公知の手段により、保護層を形成してもよい。保護層は、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの炭素を含む層、窒化珪素を含む層、窒化酸化珪素を含む層等に相当する。
次に、剥離層100が露出するように、フォトリソグラフィ法により絶縁膜2、5、17、19をエッチングして、開口部102、103を形成する(図9(A))。
次に、薄膜集積回路101を覆うように、公知の手段(SOG法、液滴吐出法等)により、絶縁層104を形成する(図9(B))。絶縁層104は、有機材料により形成し、好ましくはエポキシ樹脂により形成する。絶縁層104は、薄膜集積回路101が飛散しないように形成するものである。薄膜集積回路101は小さく薄く軽いために、剥離層を除去した後は、基板に密着していないために飛散しやすい。しかしながら、薄膜集積回路101の周囲に絶縁層104を形成することで、薄膜集積回路101に重みが付き、基板1からの飛散を防止することができる。また、薄膜集積回路101単体では薄くて軽いが、絶縁層104を形成することで、巻かれた形状になることがなく、ある程度の強度を確保することができる。なお、図示する構成では、薄膜集積回路101と上面と側面に絶縁層104を形成しているが、本発明はこの構成に制約されず、薄膜集積回路101の上面のみに絶縁層104を形成してもよい。また、上記の記載によると、開口部102、103を形成する工程の後、絶縁層104を形成する工程を行っているが、本発明はこの順番に制約されない。絶縁層19上に絶縁層104を形成する工程の後に、複数の絶縁層をエッチングして、開口部を形成する工程を行ってもよい。この順番の場合だと、薄膜集積回路101の上面のみに絶縁層104が形成される。
次に、開口部102、103にエッチング剤を導入して、剥離層100を除去する(図10(A))。エッチング剤は、フッ化ハロゲン又はハロゲン間化合物を含む気体又は液体を使用する。例えば、フッ化ハロゲンを含む気体として三フッ化塩素(ClF)を使用する。そうすると、薄膜集積回路101は、基板1から剥離された状態となる。またはエッチング剤を用いずに物理的な力を用いて薄膜集積回路101を基板1から剥離してもよい。
次に、薄膜集積回路101の一方の面を、第1の基体105に接着させて、基板1から完全に剥離する(図10(B))。
続いて、薄膜集積回路101の他方の面を、第2の基体106に接着させ、その後積層して貼り合わせて、薄膜集積回路101を、第1の基体105と第2の基体106により封止する(図11)。そうすると、薄膜集積回路101が第1の基体105と第2の基体106により封止されたICタグが完成する。
第1の基体105と第2の基体106は、積層フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、繊維質な材料からなる紙、基材フィルム(ポリエステル、ポリアミド、無機蒸着フィルム、紙類等)と接着性合成樹脂フィルム(アクリル系合成樹脂、エポキシ系合成樹脂等)との積層フィルムなどに相当する。積層フィルムは、熱圧着により、被処理体と積層して貼り合わせが行われるものであり、積層して貼り合わせを行う際には、積層フィルムの最表面に設けられた接着層か、又は最外層に設けられた層(接着層ではない)を加熱処理によって溶かし、加圧により接着する。
第1の基体105と第2の基体106の表面には接着層が設けられていてもよいし、接着層が設けられていなくてもよい。接着層は、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、エポキシ樹脂系接着剤、樹脂添加剤等の接着剤を含む層に相当する。
次に、非接触でデータのやりとりが可能である半導体装置の適用例に関して図面を参照して以下に説明する。なお、非接触でデータのやりとりが可能である半導体装置は利用の形態によっては、RFID(Radio Frequency Identification)、IDタグ、ICタグ、ICチップ、RFタグ(Radio Frequency)、無線タグ、電子タグまたは無線チップともよばれる。
RFID80は、非接触でデータを交信する機能を有し、電源回路81、クロック発生回路82、データ復調回路83、データ変調回路84、他の回路を制御する制御回路85、記憶回路86およびアンテナ87を有している(図12(A))。なお、記憶回路は1つに限定されず、複数であっても良く、SRAM、フラッシュメモリ、ROMまたはFeRAM等や上記実施の形態で示した有機化合物層を記憶素子部に用いたものを用いることができる。
リーダ/ライタ88から電波として送られてきた信号は、アンテナ87において電磁誘導により交流の電気信号に変換される。電源回路81では、交流の電気信号を用いて電源電圧を生成し、電源配線を用いて各回路へ電源電圧を供給する。クロック発生回路82は、アンテナ87から入力された交流信号を基に、各種クロック信号を生成し、制御回路85に供給する。復調回路83では、当該交流の電気信号を復調し、制御回路85に供給する。制御回路85では、入力された信号に従って各種演算処理を行う。記憶回路86では、制御回路85において用いられるプログラムやデータ等が記憶されている他、演算処理時の作業エリアとしても用いることができる。そして、制御回路85から変調回路84にデータが送られ、変調回路84から当該データに従ってアンテナ87に負荷変調を加えることができる。リーダ/ライタ88は、アンテナ87に加えられた負荷変調を電波で受け取ることにより、結果的にデータを読み取ることが可能となる。
また、RFIDは、各回路への電源電圧の供給を電源(バッテリー)を搭載せず電波により行うタイプとしてもよいし、電源(バッテリー)を搭載して電波と電源(バッテリー)により各回路に電源電圧を供給するタイプとしてもよい。
上記実施の形態で示した構成を用いることによって、折り曲げることが可能なRFIDを作製することが可能となるため、曲面を有する物体に貼り付けて設けることが可能となる。
次に、可撓性を有するRFIDの使用形態の一例について説明する。表示部321を含む携帯端末の側面には、リーダ/ライタ320が設けられ、品物322の側面にはRFID323が設けられる(図12(B))。品物322が含むRFID323にリーダ/ライタ320をかざすと、表示部321に品物の原材料や原産地、生産工程ごとの検査結果や流通過程の履歴等、更に商品の説明等の商品に関する情報が表示される。また、商品326をベルトコンベアにより搬送する際に、リーダ/ライタ324と、商品326に設けられたRFID325を用いて、該商品326の検品を行うことができる(図12(C))。このように、システムにRFIDを活用することで、情報の取得を簡単に行うことができ、高機能化と高付加価値化を実現する。また、上記実施の形態で示したように、曲面を有する物体に貼り付けた場合であっても、RFIDに含まれるトランジスタ等の損傷を防止し、信頼性の高いRFIDを提供することが可能となる。
また、上述した以外にも可撓性を有するRFIDの用途は広範にわたり、非接触で対象物の履歴等の情報を明確にし、生産・管理等に役立てる商品であればどのようなものにも適用することができる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの例に関して図13を用いて説明する。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指す(図13(A)参照)。証書類とは、運転免許証、住民票等を指す(図13(B)参照)。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す(図13(C)参照)。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指す(図13(D)参照)。書籍類とは、書物、本等を指す(図13(E)参照)。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指す(図13(F)参照)。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指す(図13(G)参照)。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指す(図13(H)参照)。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話機等を指す。
紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類等にRFID2000を設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、書籍類、記録媒体等、身の回り品、食品類、生活用品類、電子機器等にRFIDを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類、保健用品類、薬品類等にRFIDを設けることにより、偽造や盗難の防止、薬品類ならば、薬の服用の間違いを防止することができる。RFIDの設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。可撓性を有するRFIDを用いることによって、紙等に設けた場合であっても、上記実施の形態で示した構造を有する半導体装置を用いてRFIDを設けることにより、当該RFIDに含まれる素子の破損等を防止することができる。
このように、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等にRFIDを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。また乗物類にRFIDを設けることにより、偽造や盗難を防止することができる。また、動物等の生き物に埋め込むことによって、個々の生き物の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にセンサを備えたRFIDを埋め込むことによって、生まれた年や性別または種類等はもちろん現在の体温等の健康状態を容易に管理することが可能となる。
なお、本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。つまり、本実施の形態に示した構成と上記実施の形態に示した構成を自由に組み合わせたもの全てが本発明に含まれる。
(第4実施形態)
本発明を用いて液晶表示装置(Liquid Crystal Display(LCD))を作製する例を示す。
ここで説明する表示装置の作製方法は画素TFTを含む画素部とその周辺に設けられる駆動回路部のTFTを同時に作製する方法である。但し、説明を簡単にするために、駆動回路に関しては基本単位であるCMOS回路を図示することとする。
まず上記実施形態に基づいて図14におけるTFTの形成までを行う。なお上記実施形態と同じものは同じ符号で表す。なお本実施形態では画素TFT552はマルチゲート型TFTにした。
図2(D)の層間絶縁膜17を形成した後、第2層間絶縁膜19となる平坦化膜を形成する。平坦化膜としては、上記実施形態に記載したものを用いることができる。
次にレジストマスクを用いて第2層間絶縁膜19及び層間絶縁膜17にコンタクトホールを形成する。
第2の層間絶縁膜19の上にレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて第2の層間絶縁膜19及び層間絶縁膜17をエッチングすることにより、ソース領域、ドレイン領域上にそれぞれに位置するコンタクトホールを形成する。
レジストマスクを除去し、導電膜を形成した後、また別のレジストマスクを用いてエッチングを行い、電極又は配線540〜544(TFTのソース配線及びドレイン配線など)を形成する。導電膜としてはTiN、Al及びTiNの積層膜、Al合金膜などを用いることができる。
ここで電極や配線は、基板1に垂直な方向からみた場合に角が丸くなるように引き回すのが好ましい。角部を丸くすることによってゴミなどが配線の角部に残るのを防止することができ、ゴミが原因で発生する不良を抑制し、歩留まりを向上できる。
パターニングには感光性のレジストをフォトマスクとして用いて露光、現像して作製したマスクを用いるが、フォトマスクの任意の部分において露光を行う光の透過率を抑制し、現像後のマスクの厚みを制御することができる。マスクの厚みを制御することによってより細やかで正確なパターニングを行うことができる。
次に第2層間絶縁膜19及び電極又は配線540〜544上に第3層間絶縁膜610を形成する。なお第3層間絶縁膜610は、第2層間絶縁膜19と同様の材料を用いて形成することが可能である。
次いで、フォトマスクを用いてレジストマスクを形成し、第3層間絶縁膜610の一部をドライエッチングにより除去して開孔(コンタクトホールを形成)する。このコンタクトホール形成においては、エッチングガスとして四フッ化炭素(CF)、酸素(O)、ヘリウム(He)を用いる。なお、コンタクトホールの底部は電極又は配線544に達している。
レジストマスクを除去した後、全面に第2の導電膜を成膜する。次いでフォトマスクを用いて、第2の導電膜のパターニングを行い、電極又は配線544に電気的に接続される画素電極623を形成する(図14)。反射型の液晶表示パネルを作製する場合は画素電極623スパッタ法によりAg(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の光反射性を有する金属材料を用いて形成すればよい。
また、透過型の液晶表示パネルを作製する場合は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)などの透明導電膜を用い、画素電極623を形成する。
なお、図16に画素TFTを含む画素部の一部を拡大した上面図を示す。図16において、実線A−A’で切断した図が、図14の画素部の断面と対応しており、図14と対応する箇所には同じ符号を用いている。
画素は、ソース信号線543とゲート信号線4802の交差部に設けられ、トランジスタ552と容量素子4804と液晶素子とを有する。なお、図では液晶素子の液晶を駆動する一対の電極のうちの一方の電極(画素電極623)のみを示す。
トランジスタ552は、半導体層4806と、第1の絶縁層と、第1の絶縁層を介して半導体層4806と重なるゲート信号線4802の一部によって構成される。半導体層4806がトランジスタ552の活性層となる。第1の絶縁層はトランジスタのゲート絶縁層として機能する。トランジスタ552のソース及びドレインの一方は、コンタクトホール4807によってソース信号線543と接続され、他方はコンタクトホール4808によって接続配線544と接続されている。接続配線544はコンタクトホール4810によって画素電極623と接続されている。接続配線544はソース信号線543と同じ導電層を用い、同時にパターニングして形成することができる。
容量素子4804は、半導体層4806と、第1の絶縁層を介して半導体層4806と重なる容量配線4811とを一対の電極とし、第1の絶縁層を誘電層とした構成の容量素子(第1の容量素子と呼ぶ)とすることができる。なお更に、容量素子4804は、容量配線4811と、第2の絶縁層を介して容量配線4811と重なる画素電極623とを一対の電極とし、第2の絶縁層を誘電層とした構成の容量素子(第2の容量素子と呼ぶ)を有する構成してもよい。第2の容量素子は第1の容量素子と並列に接続されるので、第2の容量素子を設けることによって容量素子4804の容量値を増やすことができる。また、容量配線4811はゲート信号線4802と同じ導電層を用い、同時にパターニングして形成することができる。
半導体層4806、ゲート信号線4802、容量配線4811、ソース信号線543、接続配線544、画素電極623のパターンは、その角部を一辺が10μm以下の長さで面取りされた形状となっている。この形状を有するフォトマスクのパターンを用いてレジストマスクを作製し、当該レジストマスクを用いてパターニング形成することによって、角部を面取りした形状とすることができる。なお、角部が更に丸みを帯びるようにしても良い。すなわち、露光条件やエッチング条件を適切に定めることによって、フォトマスクのパターンよりも更にパターン形状をなめらかにしても良い。
配線や電極において、屈曲部や配線幅が変化する部位の角部をなめらかにして、丸みを付けることにより以下の効果がある。凸部を面取りすることによって、プラズマを用いたドライエッチングを行う際、異常放電による微粉の発生を抑えることができる。また、凹部を面取りすることによって、たとえ微粉であっても、洗浄のときに当該微粉が角に集まるのを防止し、当該微粉を洗い流すことができる。こうして、製造工程における塵や微粉の問題を解消し、歩留まりを向上させることができる。
以上の工程により、基板上にトップゲート型の画素TFT552、トップゲート型TFT550及び551からなるCMOS回路553および画素電極623が形成された液晶表示装置のTFT基板が完成する。本実施例では、トップゲート型TFTを形成したが、ボトムゲート型TFTを適宜用いることができる。
次いで、画素電極623を覆うように、配向膜624aを形成する。なお、配向膜624aは、液滴吐出法やスクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いればよい。その後、配向膜624aの表面にラビング処理を行う。
そして、対向基板625には、着色層626a、遮光層(ブラックマトリクス)626b、及びオーバーコート層627からなるカラーフィルタを設け、さらに透明電極もしくは反射電極からなる対向電極628と、その上に配向膜624bを形成する(図15)。そして、閉パターンであるシール材600を液滴吐出法により画素TFTを含む画素部650と重なる領域を囲むように形成する(図17(A))。ここでは液晶を滴下するため、閉パターンのシール材600を描画する例を示すが、開口部を有するシールパターンを設け、基板500を貼りあわせた後に毛細管現象を用いて液晶を注入するディップ式(汲み上げ式)を用いてもよい。
次いで、気泡が入らないように減圧下で液晶組成物629の滴下を行い(図17(B))、両方の基板500及び625を貼り合わせる(図17(C))。閉ループのシールパターン内に液晶を1回若しくは複数回滴下する。液晶組成物629の配向モードとしては、液晶分子の配列が光の入射から射出方向に向かって90°ツイスト配向したTNモードを用いる。そして基板のラビング方向が直交するように貼り合わせる。
なお、一対の基板間隔は、球状のスペーサを散布したり、樹脂からなる柱状のスペーサを形成したり、シール材600にフィラーを含ませることによって維持すればよい。上記柱状のスペーサは、アクリル、ポリイミド、ポリイミドアミド、エポキシの少なくとも1つを主成分とする有機樹脂材料、もしくは酸化珪素、窒化珪素、窒素を含む酸化珪素のいずれか一種の材料、或いはこれらの積層膜からなる無機材料であることを特徴としている。
次いで、基板の分断を行う。多面取りの場合、それぞれのパネルを分断する。また、1面取りの場合、予めカットされている対向基板を貼り合わせることによって、分断工程を省略することもできる((図15、図17(D))。
そして、異方性導電体層を介し、公知の技術を用いてFPC(Flexible Printed Circuit)を貼りつける。以上の工程で液晶表示装置が完成する。また、必要があれば光学フィルムを貼り付ける。透過型の液晶表示装置とする場合、偏光板は、TFT基板と対向基板の両方に貼り付ける。
以上の工程によって得られた液晶表示装置の上面図を図18(A)に示すとともに、他の液晶表示装置の上面図の例を図18(B)に示す。
図18(A)中、1はTFT基板、625は対向基板、650は画素部、600はシール材、801はFPCである。なお、液晶組成物を液滴吐出法により吐出させ、減圧下で一対の基板500及び625をシール材600で貼り合わせている。
図18(B)中、1はTFT基板、625は対向基板、802はソース信号線駆動回路、803はゲート信号線駆動回路、650は画素部、600aは第1シール材、801はFPCである。なお、液晶組成物を液滴吐出法により吐出させ、一対の基板500及び625を第1シール材600aおよび第2シール材600bで貼り合わせている。駆動回路部802及び803には液晶は不要であるため、画素部650のみに液晶を保持させており、第2シール材600bはパネル全体の補強のために設けられている。
以上示したように、本実施例では、本発明を用いたTFTを用いて、液晶表示装置を作製することができる。これにより作製時間、作製にかかるコストを削減することが可能になる。本実施例で作製される液晶表示装置は各種電子機器の表示部として用いることができる。
なお、本実施例では、TFTをトップゲート型TFTとしたが、この構造に限定されるものではなく、適宜ボトムゲート型(逆スタガ型)TFTや、順スタガ型TFTを用いることが可能である。また、マルチゲート構造のTFTに限定されず、シングルゲート型TFTとしてもよい。
また、本実施形態は、必要であれば上記実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせることが可能である。
(第5実施形態)
ここでは本発明を用いて発光装置を作製する例を示す。
まず上記実施形態に基づいて図19におけるTFTの形成までを行う。なお上記実施形態と同じものは同じ符号で表す。なお図19には一方のTFTのみを記載してある。
層間絶縁膜17を形成した後、第2層間絶縁膜19となる平坦化膜を形成する。平坦化膜としては、上記実施形態に記載したものを用いることができる(図19(A))。
次にレジストマスクを用いて第2層間絶縁膜19及び層間絶縁膜17にコンタクトホールを形成する。
半導体層に至るコンタクトホールを開口する。コンタクトホールはレジストマスクを用いて、半導体層が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。なお、条件によって一回でエッチングを行ってしまっても良いし、複数回に分けてエッチングを行っても良い。また、複数回でエッチングする際は、ウエットエッチングとドライエッチングの両方を用いても良い。(図19(B))
そして、当該コンタクトホールや第1の層間絶縁層17を覆う導電層を形成する。当該導電層を所望の形状に加工し、接続部161a、配線161bなどが形成される。この配線はアルミニウム、銅、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とモリブデンの合金等の単層でも良いが、基板側からモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造やチタン、アルミニウム、チタンや、チタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンといった構造でも良い。(図19(C))
その後、接続部161a、配線161b、第2の層間絶縁層19を覆って第3の層間絶縁層163を形成する。第3の層間絶縁層163の材料としては自己平坦性を有するアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。本実施の形態ではシロキサンを第3の層間絶縁層163として用いる。(図19(D))
続いて第3の層間絶縁層163上に窒化ケイ素などで絶縁層を形成してもよい。これは後の画素電極のエッチングにおいて、第3の層間絶縁層163が必要以上にエッチングされてしまうのを防ぐ為に形成する。そのため、画素電極と第3の層間絶縁層のエッチングレートの比が大きい場合には特に設けなくとも良い。
続いて、第3の層間絶縁層163を貫通して接続部161aに至るコンタクトホールを形成する。
そして当該コンタクトホールと第3の層間絶縁層163(もしくは絶縁層)を覆って、透光性を有する導電層を形成したのち、当該透光性を有する導電層を加工して薄膜発光素子の第1の電極164を形成する。ここで第1の電極164は接続部161aと電気的に接触している。
第1の電極164の材料としてはアルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)などの導電性を有する金属、又はアルミニウム−シリコン(Al−Si)、アルミニウム−チタン(Al−Ti)、アルミニウム−シリコン−銅(Al−Si−Cu)等それらの合金、または窒化チタン(TiN)等の金属材料の窒化物、ITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)等の金属化合物などを形成することができる。
また、発光を取り出す方の電極は透明性を有する導電膜により形成すれば良く、ITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)などの金属化合物の他、Al、Ag等金属の極薄膜を用いる。また、第2の電極の方から発光を取り出す場合は第1の電極164は反射率の高い材料(Al、Ag等)を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極164として用いた(図20(A))。
次に第3の層間絶縁層163(もしくは絶縁層)及び第1の電極164を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁層を形成する。続いて当該絶縁層を第1の電極164の一部が露出するように加工し、隔壁165を形成する。隔壁165の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁165の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁165を黒くすることでブラックマトリクス様に用いても良い。隔壁165の第1の電極に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい(図20(B))。
次に、発光物質を含む層166を形成し、続いて発光物質を含む層166を覆う第2の電極167を形成する。これによって第1の電極164と第2の電極167との間に発光物質を含む層166を挟んでなる発光素子193を作製することができ、第1の電極に第2の電極より高い電圧をかけることによって発光を得ることができる(図20(C))。第2の電極167の形成に用いられる電極材料としては第1の電極の材料と同様の材料を用いることができる。本実施の形態ではアルミニウムを第2の電極として用いる。
また、発光物質を含む層166は、蒸着法、インクジェット法、スピンコート法、ディップコート法などによって形成される。発光物質を含む層166は正孔輸送、正孔注入、電子輸送、電子注入、発光など各機能を有する層の積層であっても良いし、発光層の単層であっても良い。
無機エレクトロルミネッセンス表示装置の場合、発光物質を含む層166には蛍光体粒子を分散剤に分散したものを用いることができる。
ZnSにCu(銅)とともにCl(塩素)、I(ヨウ素)、Alなどのドナー性不純物を添加した蛍光体を用いることができる。
分散剤としては、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。これらの樹脂に、BaTiO(チタン酸バリウム)やSrTiO(チタン酸ストロンチウム)などの高誘電率の微粒子を適度に混合して誘電率を調整することもできる。分散手段としては、超音波分散機などを用いることができる。
発光物質を含む層166と一方の電極との間には誘電体層を隣接させてもよい。誘電体層は、誘電率と絶縁性が高く、且つ高い誘電破壊電圧を有する材料であれば任意のものが用いられる。誘電体層は金属酸化物、窒化物から選択され、例えばTiO、BaTiO、SrTiO、PbTiO、KNbO、PbNbO、Ta、BaTa、LiTaO、Y、Al、ZrO、AlON、ZnSなどが用いられる。
無機エレクトロルミネッセンス表示装置の場合、発光層を絶縁層で挟んだ二重絶縁構造としてもよい。発光層にはMn(マンガン)または希土類元素を含んだZnS(硫化亜鉛)などの2−6族化合物、絶縁層にはSi、SiO、Al、TiOなどの酸化物、窒化物を用いることができる。
また、発光物質を含む層に有機化合物の単層もしくは積層を用いてもよい。また第1又は第2の電極に接する層に有機化合物からなる層の一部に無機化合物を用いる構成としてもよい。
その後、プラズマCVD法により窒素を含む酸化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成する。窒素を含む酸化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH、NO、NHから作製される酸化窒化ケイ素膜、またはSiH、NOから作製される酸化窒化ケイ素膜、あるいはSiH、NOをArで希釈したガスから形成される酸化窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH、NO、Hから作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁層を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う。対向基板を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材により、外部接続部が露出するように貼り合わせる。対向基板と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板を貼り合わせても良い。シール材には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。続いて外部接続部にフレキシブル配線基板を貼り付けることによって、発光装置が完成する。
以上のように作製した発光装置の構成の1例を図21を参照しながら説明する。なお、形が異なっていても同様の機能を示す部分には同じ符号を付し、その説明を省略する部分もある。本実施の形態では、薄膜トランジスタ170が接続部161aを介して発光素子193に接続している。
図21(A)は第1の電極164が透光性を有する導電膜により形成されており、基板1側に発光物質を含む層166より発せられた光が取り出される構造である。なお194は対向基板であり、発光素子193が形成された後、シール材などを用い、基板1に固着される。対向基板194と素子との間に透光性を有する樹脂188等を充填し、封止することによって発光素子193が水分により劣化することを防ぐ事ができる。また、樹脂188が吸湿性を有していることが望ましい。さらに樹脂188中に透光性の高い乾燥剤189を分散させるとさらに水分の影響を抑えることが可能になるためさらに望ましい形態である。
図21(B)は第1の電極164と第2の電極167両方が透光性を有する導電膜により形成されており、基板1及び対向基板194の両方に光を取り出すことが可能な構成となっている。また、この構成では基板1と対向基板194の外側に偏光板190を設けることによって画面が透けてしまうことを防ぐことができ、視認性が向上する。偏光板190の外側には保護フィルム191を設けると良い。
なお、本発明を用いた発光装置には、アナログのビデオ信号、デジタルのビデオ信号のどちらを用いてもよい。デジタルのビデオ信号を用いる場合はそのビデオ信号が電圧を用いているものと、電流を用いているものとに分けられる。発光素子の発光時において、画素に入力されるビデオ信号は、定電圧のものと、定電流のものがあり、ビデオ信号が定電圧のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。またビデオ信号が定電流のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。この発光素子に印加される電圧が一定のものは定電圧駆動であり、発光素子に流れる電流が一定のものは定電流駆動である。定電流駆動は、発光素子の抵抗変化によらず、一定の電流が流れる。本発明の発光装置及びその駆動方法には、上記したどの駆動方法を用いてもよい。
このような構成を有する本発明の発光装置は、チャネル領域への水素の突き抜けがおさえられる為、信頼性が高い発光装置である。
本実施の形態は上記実施の形態の適当な構成と組み合わせて用いることが可能である。
(第6実施形態)
本実施の形態では、本発明の発光装置であるパネルの外観について図22を用いて説明する。図22(A)は基板上に形成されたトランジスタおよび発光素子を対向基板4006との間に形成したシール材によって封止したパネルの上面図であり、図22(B)は図22(A)の断面図に相応する。また、このパネルに搭載されている発光素子の有する構成は、上記実施形態に示したような構成である。
基板4001上に設けられた画素部4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とを囲むようにして、シール材4005が設けられている。また、画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004の上に対向基板4006が設けられている。よって画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004とは基板4001とシール材4005と対向基板4006とによって充填材4007と共に密封されている。
また、基板4001上に設けられた画素部4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とは薄膜トランジスタを複数有しており、図22(B)では信号線駆動回路4003に含まれる薄膜トランジスタ4008と、画素部4002に含まれる薄膜トランジスタ4010とを示す。
また、発光素子4011は、薄膜トランジスタ4010と電気的に接続されている。
また、引き回し配線4014は画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004とに、信号、または電源電圧を層供給する為の配線に相当する。引き回し配線4014は、引き回し配線4015を介して接続端子4016と接続されている。接続端子4016はフレキシブルプリントサーキット(FPC)4018が有する端子と異方性導電膜4019を介して電気的に接続されている。
なお、充填材4007としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、ポリビニルクロライド、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラル、またはエチレンビニレンアセテートを用いる事ができる。
なお、本発明の発光装置は発光素子を有する画素部が形成されたパネルと、該パネルにICが実装されたモジュールとをその範疇に含む。
本実施の形態は上記実施形態の適当な構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(第7実施形態)
本実施の形態では、上記第6実施形態で示したパネル、モジュールが有する画素回路、保護回路及びそれらの動作について説明する。なお、図19〜図22に示してきた断面図は図23における駆動用TFT1403又はスイッチング用TFT1401と発光素子1405の断面図となっている。
図23(A)に示す画素は、列方向に信号線1410及び電源線1411、1412、行方向に走査線1414が配置される。また、スイッチング用TFT1401、駆動用TFT1403、電流制御用TFT1404、容量素子1402及び発光素子1405を有する。
図23(C)に示す画素は、駆動用TFT1403のゲート電極が、行方向に配置された電源線1412に接続される点が異なっており、それ以外は図23(A)に示す画素と同じ構成である。つまり、図23(A)(C)に示す両画素は、同じ等価回路図を示す。しかしながら、行方向に電源線1412が配置される場合(図23(A))と、列方向に電源線1412が配置される場合(図23(C))とでは、各電源線は異なるレイヤーの導電膜で形成される。ここでは、駆動用TFT1403のゲート電極が接続される配線に注目し、これらを作製するレイヤーが異なることを表すために、図23(A)(C)として分けて記載する。
図23(A)(C)に示す画素の特徴として、画素内に駆動用TFT1403と電流制御用TFT1404が直列に接続されており、駆動用TFT1403のチャネル長L(1403)、チャネル幅W(1403)、電流制御用TFT1404のチャネル長L(1404)、チャネル幅W(1404)は、L(1403)/W(1403):L(1404)/W(1404)=5〜6000:1を満たすように設定するとよい。
なお、駆動用TFT1403は、飽和領域で動作し発光素子1405に流れる電流値を制御する役目を有し、電流制御用TFT1404は線形領域で動作し発光素子1405に対する電流の供給を制御する役目を有する。両TFTは同じ導電型を有していると作製工程上好ましく、本実施の形態ではnチャネル型TFTとして形成する。また駆動用TFT1403には、エンハンスメント型だけでなく、ディプリーション型のTFTを用いてもよい。上記構成を有する本発明の発光装置は、電流制御用TFT1404が線形領域で動作するために、電流制御用TFT1404のVgsの僅かな変動は、発光素子1405の電流値に影響を及ぼさない。つまり、発光素子1405の電流値は、飽和領域で動作する駆動用TFT1403により決定することができる。上記構成により、TFTの特性バラツキに起因した発光素子の輝度ムラを改善して、画質を向上させた発光装置を提供することができる。
図23(A)〜(D)に示す画素において、スイッチング用TFT1401は、画素に対するビデオ信号の入力を制御するものであり、スイッチング用TFT1401がオンとなると、画素内にビデオ信号が入力される。すると、容量素子1402にそのビデオ信号の電圧が保持される。なお図23(A)(C)には、容量素子1402を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、ビデオ信号を保持する容量がゲート容量などでまかなうことが可能な場合には、容量素子1402を設けなくてもよい。
図23(B)に示す画素は、TFT1406と走査線1414を追加している以外は、図23(A)に示す画素構成と同じである。同様に、図23(D)に示す画素は、TFT1406と走査線1414を追加している以外は、図23(C)に示す画素構成と同じである。
TFT1406は、新たに配置された走査線1414によりオン又はオフが制御される。TFT1406がオンとなると、容量素子1402に保持された電荷は放電し、電流制御用TFT1404がオフとなる。つまり、TFT1406の配置により、強制的に発光素子1405に電流が流れない状態を作ることができる。そのためTFT1406を消去用TFTと呼ぶことができる。従って、図23(B)(D)の構成は、全ての画素に対する信号の書き込みを待つことなく、書き込み期間の開始と同時又は直後に点灯期間を開始することができるため、デューティ比を向上することが可能となる。
図23(E)に示す画素は、列方向に信号線1410、電源線1411、行方向に走査線1414が配置される。また、スイッチング用TFT1401、駆動用TFT1403、容量素子1402及び発光素子1405を有する。図23(F)に示す画素は、TFT1406と走査線1415を追加している以外は、図23(E)に示す画素構成と同じである。なお、図23(F)の構成も、TFT1406の配置により、デューティ比を向上することが可能となる。
以上のように、多様な画素回路を採用することができる。特に、非晶質半導体膜から薄膜トランジスタを形成する場合、駆動用TFT1403の半導体膜を大きくすると好ましい。そのため、上記画素回路において、発光素子からの光が対向基板側から射出する上面発光型とすると好ましい。
このようなアクティブマトリクス型の発光装置は、画素密度が増えた場合、各画素にTFTが設けられているため低電圧駆動でき、有利であると考えられている。
本実施の形態では、一画素に各TFTが設けられるアクティブマトリクス型の発光装置について説明したが、パッシブマトリクス型の発光装置を形成することもできる。パッシブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられていないため、高開口率となる。発光が発光積層体の両側へ射出する発光装置の場合、パッシブマトリクス型の発光装置を用いる透過率が高まる。
続いて、図23(E)に示す等価回路を用い、走査線及び信号線に保護回路としてダイオードを設ける場合について説明する。
図24には、画素部1500にスイッチング用TFT1401、1403、容量素子1402、発光素子1405が設けられている。信号線1410には、ダイオード1561と1562が設けられている。ダイオード1561と1562は、スイッチング用TFT1401又は1403と同様に、上記実施の形態に基づき作製され、ゲート電極、半導体層、ソース電極及びドレイン電極等を有する。ダイオード1561と1562は、ゲート電極と、ドレイン電極又はソース電極とを接続することによりダイオードとして動作させている。
ダイオード1561と1562と接続する配線1554、1555はゲート電極と同じレイヤーで形成している。従って、ダイオードのソース電極又はドレイン電極と接続するには、ゲート絶縁層にコンタクトホールを形成する必要がある。
走査線1414に設けられるダイオード1563と1564も同様な構成である。
このように、本発明によれば、入力段に設けられる保護ダイオードを同時に形成することができる。なお、保護ダイオードを形成する位置は、これに限定されず、駆動回路と画素との間に設けることもできる。
本実施の形態は上記実施形態の適当な構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(第8実施形態)
上記実施の形態にその一例を示したようなモジュールを搭載した本発明の発光装置を有する電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigitAl Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図25、図26に示す。
図25(A)はテレビ受像器やパーソナルコンピュータのモニターなどである。筐体3001、表示部3003、スピーカー部3004等を含む。表示部3003にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3003は画素ごとに本発明の作製方法によって作製したTFTを有している。このTFTを有していることにより特性劣化が少ないテレビを得ることができる。
図25(B)は携帯電話であり、本体3101、筐体3102、表示部3103、音声入力部3104、音声出力部3105、操作キー3106、アンテナ3108等を含む。表示部3103にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3103は画素ごとに本発明の作製方法によって作製したTFTを有している。このTFTを有していることにより特性劣化が少ない携帯電話を得ることができる。
図25(C)はコンピュータであり、本体3201、筐体3202、表示部3203、キーボード3204、外部接続ポート3205、ポインティングマウス3206等を含む。表示部3203にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3203は画素ごとに本発明の作製方法によって作製したTFTを有している。このTFTを有していることにより特性劣化が少ないコンピュータを得ることができる。
図25(D)はモバイルコンピュータであり、本体3301、表示部3302、スイッチ3303、操作キー3304、赤外線ポート3305等を含む。表示部3302にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3302は画素ごとに本発明の作製方法によって作製したTFTを有している。このTFTを有していることにより特性劣化が少ないモバイルコンピュータを得ることができる。
図25(E)は携帯型のゲーム機であり、筐体3401、表示部3402、スピーカー部3403、操作キー3404、記録媒体挿入部3405等を含む。表示部3402にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部3402は画素ごとに本発明の作製方法によって作製したTFTを有している。このTFTを有していることにより特性劣化が少ない携帯型ゲーム機を得ることができる。
図26はフレキシブルディスプレイであり、本体3110、画素部3111、ドライバIC3112、受信装置3113、フィルムバッテリー3114等を含む。受信装置では上記携帯電話の赤外線通信ポート3107からの信号を受信することができる。画素部3111にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。画素部3111は画素ごとに本発明の作製方法によって作製したTFTを有している。このTFTを有していることにより特性劣化が少ないフレキシブルディスプレイを得ることができる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
ここでは第1実施形態に示した方法によりTFTを作製し、その特性を測定した。
図5(A)に示すように、無アルカリガラス基板(旭硝子製AN100)50上に下地絶縁膜として窒化酸化珪素膜51をプラズマCVD法にて50nm形成し、その後酸化窒化珪素膜52をプラズマCVD法にて100nm形成した。
次に非晶質珪素膜53をプラズマCVD法にて50nm形成した。
次に非晶質珪素膜53を結晶化した。まず図5(B)に示すように非晶質珪素膜53の表面に金属含有層54を形成する。金属含有層54は、ニッケルを重量換算で10ppm含む酢酸ニッケル溶液をスピナーで塗布することにより形成した。
次いで基板50、非晶質珪素膜53及び金属含有層54を加熱処理する。ここではラピッドサーマルアニール(RTA)法を用いて加熱処理をして結晶性珪素膜49にした。
次いで図5(C)に示すように、結晶性珪素膜49の結晶化率(膜の全体積における結晶成分の割合)を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するために、結晶性珪素膜49に対してレーザー光55を大気圧下で照射した。
レーザー光としては、パルス発振型であるXeClエキシマレーザー光を用いた。このときの繰り返し周波数は30Hzとし、エネルギー密度は300〜500mJ/cm程度とした。そして0.5〜10cm/s程度の速度でレーザー光に対して相対的に珪素膜を移動させて照射した。またオーバーラップ率は95%以上とした。
次にオゾン含有水溶液(代表的にはオゾン水)で結晶性珪素膜49の表面を処理することにより、結晶性珪素膜49の表面に酸化膜(ケミカルオキサイドと呼ばれる)を形成した。これにより合計1〜10nmの酸化膜からなるバリア層56が形成された。バリア層56は、後の工程でゲッタリング層のみを選択的に除去する際にエッチングストッパーとして機能する。
次いでバリア層56上にアルゴン元素を含むゲッタリング層57をゲッタリングサイトとして形成した。ここでは、スパッタリング法によりアルゴンガスを含む非晶質珪素膜をゲッタリング層57として形成した。
次いで結晶性珪素膜49、バリア層56およびゲッタリング層57にRTA法にて加熱処理を行った。これにより図5(D)の矢印のように金属元素(例えばニッケル)のゲッタリングを行い、結晶性珪素膜49中における金属元素を低濃度化した。
次いでバリア層56をエッチングストッパーとして公知のエッチング方法を行い、ゲッタリング層57のみを選択的に除去した。その後酸化膜からなるバリア層56を、例えばフッ酸を含むエッチャントにより除去した(図5(E))。以上により結晶性珪素膜49を得た。
次いで作製されるTFTのしきい値特性を考慮してp型不純物イオンをチャネルドープした。加速電圧は15kVとし、ドーズ量は1.5×1013個/cmとした。
次に結晶性珪素膜を公知のフォトリソグラフィー工程により島状の結晶性珪素膜58、59にした(図6(A))。ここでは結晶性珪素膜58の方にPチャネル型TFTを、結晶性珪素膜59の方にnチャネル型TFTを作製する。
次いで結晶珪素膜の表面をフッ酸含有エッチャントで洗浄した後、結晶珪素膜上にゲート絶縁膜74として酸化珪素膜をプラズマCVD法にて100nm形成した(図6(B))。
次いで、ゲート絶縁膜74の表面を洗浄した後、ゲート絶縁膜74上を含む全面上にゲート電極を形成する導電膜として、窒化タンタル(TaN)膜60をスパッタ法にて30nm形成し、W膜61をスパッタ法にて形成した(図6(B))。W膜61は170nmまたは220nmとした。
W膜61上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより結晶性珪素膜58、59の上方にそれぞれ第1のレジストマスク62a、第2のレジストマスク62bを1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成した(図6(B))。ここではノボラック−ナフトキノンジアジド系のレジストを用いた。このレジストマスク62a、62bを用いてW膜及びTaN膜をドライエッチングしてゲート電極63a、63bを作製した。エッチングガスはCF、Clの混合ガスとし、必要に応じてOガスを混合させた。
次にレジストマスク62a、62b、ゲート電極63a、63bをマスクとしてゲート絶縁膜の一部をドライエッチングして薄膜化した。エッチングガスはCHFガスを用いた。これによりゲート電極63a、63bにマスクされていない領域、すなわちソース領域、ドレイン領域となる部分の上のゲート絶縁膜の厚さは80nmとなった。
次いで、ノボラック−ナフトキノンジアジド系のフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより結晶性珪素膜59、ゲート電極63b、第2のレジストマスク62bを覆って第3のレジストマスク64を1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成した(図6(D))。
第1のレジストマスク62a、第2のレジストマスク62b、第3のレジストマスク64、ゲート電極63a、63bをマスクとして、結晶性珪素膜58にp型不純物イオン(Bを含むイオン)65を、イオンシャワードーピング法でドーズ量2.5×1016個/cmで添加して、ソース領域66及びドレイン領域67を形成した(図6(D))。またソース領域66及びドレイン領域67の表面近傍でのp型不純物濃度は3.0×1020cm−3程度であった。p型不純物イオンの加速電圧は80kVとした。またジボラン(B)ガスを水素ガスで希釈したものを用いた。
次に第3のレジストマスク64、第1のレジストマスク62a、第2のレジストマスク62bをOアッシングによって除去した。
次いでノボラック−ナフトキノンジアジド系のフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像することにより結晶性珪素膜59、ゲート電極63bを覆って第4のレジストマスク68を1.0μm以上、1.5μm以下の厚さで形成した(図7(A))。
第4のレジストマスク68、ゲート電極63a、63bをマスクとして結晶性珪素膜59にn型不純物イオン(燐を含むイオン)69を、イオンシャワードーピング法で、p型不純物イオンよりも少ないドーズ量3.0×1015個/cmで添加して、ソース領域70及びドレイン領域71を形成した(図7(A))。またソース領域70及びドレイン領域71の表面近傍でのn型不純物濃度は1.3×1020cm−3程度であった。n型不純物イオンの加速電圧はp型不純物イオンの加速電圧よりも低い65kVとした。またフォスフィン(PH)ガスを水素ガスで希釈したものを用いた。これにより結晶性珪素膜58の方はpチャネル型TFTとなり、結晶性珪素膜59の方はnチャネル型TFTとなる。なおTFTのチャネル長(L)は10μm、チャネル幅(W)は8μmとした。
次に第4のレジストマスク68をOアッシングによって除去した。
次いでゲート絶縁膜74及びゲート電極63a、63bを含む全面上に窒化珪素膜72をプラズマCVD法にて100nm形成し、窒素雰囲気中で410℃1hrの水素化処理を行った。
次いで窒化珪素膜72の上にレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて窒化珪素膜72をウエットエッチングすることにより、ソース領域66、67、ドレイン領域70、71上にそれぞれに位置するコンタクトホールを形成する。
レジストマスクを除去した後、Ti膜、Al膜、Ti膜をスパッタ法にて形成した。その後、別のレジストマスクを形成し、ドライエッチングを行ってTi膜、Al膜、Ti膜をパターニングした。エッチングガスはBCl、Clの混合ガスを用いた。これにより、電極又は配線73(TFTのソース配線及びドレイン配線など)を形成した(図7(B))。
以下、TFT特性を測定した結果を示す。
pチャネル型TFTについて説明する。図28にW膜厚が220nm(図28(A))、170nm(図28(B))のときのドレイン電流(ID)−ゲート電圧(VG)特性、移動度(μFE)−ゲート電圧(VG)特性を示す。縦軸の1E−01は1×10−1、1E−03は1×10−3、1E−05は1×10−5、1E−07は1×10−1、1E−09は1×10−9、1E−11は1×10−11、1E−13は1×10−13を示している。これは図32でも同じである。なおTaN膜の膜厚は30nmなのでゲート電極全体の膜厚は250nm、200nmとなる。
図29にオン電流特性(Ion、ゲート電圧+10V、ドレイン電圧+1V)、図30に移動度特性(μFE(max)、ドレイン電圧+1V)、図31にしきい値特性(Vth、ドレイン電圧+1V)をそれぞれ○印で示す。また作製基板数(n)は2とした。
ゲート電極63a上に第1のレジストマスク62aを形成したままp型不純物イオン65を添加しているので、ゲート電極を構成するW膜の膜厚が220nm、170nmと減少してもオン電流特性、移動度特性、しきい値特性に大きな変化はみられなかった。このため不純物イオンを添加する際にチャネル形成領域75に水素イオンは侵入していないか又は特性に影響を与える量の水素イオンは侵入していないものと考えられる。
nチャネル型TFTについて説明する。図32にW膜厚が220nm(図32(A))、170nm(図32(B))のときのドレイン電流(ID)−ゲート電圧(VG)特性、移動度(μFE)−ゲート電圧(VG)特性を示す。
図33にオン電流特性(Ion)、図34に移動度特性(μFE(max))、図35にしきい値特性(Vth)をそれぞれ○印で示す。
ゲート電極を構成するW膜の膜厚が220nm、170nmと減少してもオン電流特性、移動度特性、しきい値特性に大きな変化はみられなかった。
nチャネル型TFTはゲート電極63b上に第2のレジストマスク62b、第3のレジストマスク64を形成したままp型不純物イオン(Bを含むイオン)65を添加している。一方n型不純物イオン(燐を含むイオン)については、ゲート電極63bをマスクにしてn型不純物イオン69を添加している。このためn型不純物イオンを添加する際にチャネル形成領域76に水素イオンが侵入することが懸念された。しかし上記のようにW膜の膜厚を減少してもTFT特性には大きな変化はみられなかった。これはn型不純物イオンをp型不純物イオンよりも低加速でドーピングしたこと又はn型不純物イオンをp型不純物イオンよりも少ないドーズ量で添加していることに起因しているものと考えられる。
以下、比較例について説明する。
上記実施例と同様に、pチャネル型TFT及びnチャネル型TFTを作製した。ただし、第1のレジストマスク62a、第2のレジストマスク62bを用いてゲート電極63a、63bを形成し、ゲート絶縁膜の薄膜化を行った後に、第1のレジストマスク62a、第2のレジストマスク62bをOアッシングによって除去した。W膜61は170nm、220nm、270nm、320nm、370nm、470nm、570nmとした。なおTaN膜の膜厚は30nmなのでゲート電極全体の膜厚は200nm、250nm、300nm、350nm、400nm、500nm、600nmとなる。
次に結晶性珪素膜59、ゲート電極63bを覆って第3のレジストマスク64を形成してから結晶性珪素膜58にp型不純物イオン65(Bを含むイオン)を導入して、ソース領域66及びドレイン領域67を形成した。ここからの工程は上記実施例と同じにして、pチャネル型TFT及びnチャネル型TFTを作製した。また、条件は上記実施例と同じにした。
以下、TFT特性を測定した結果を示す。
pチャネル型TFTについて説明する。図30にオン電流特性(Ion)、図31に移動度特性(μFE(max))、図32にしきい値特性(Vth)をそれぞれ○印で示す。また作製基板数(n)は2とした。
ここではゲート電極63a上の第1のレジストマスク62aを除去した後にp型不純物イオン65を添加している。このためゲート電極を構成するW膜の膜厚が370nmよりも薄くなると(ゲート電極全体で400nmよりも薄くなると)、オン電流、移動度は減少していることがわかった。またしきい値は負電圧側にシフトしていくことがわかった。これは水素イオンがチャネル形成領域に突き抜けていることによるものと考えられる。
上記実施例と比較すると、ゲート電極63a上に第1のレジストマスク62aを形成しない場合にはゲート電極を薄膜化するとTFT特性を劣化させることがわかった。また実験結果より、ゲート電極の厚さが200nmから350nmの場合に於いても、ゲート電極上にレジストマスクを残したままドーピングを行うことにより、チャネル領域への水素の突き抜けを抑制することが出来ることがわかる。
nチャネル型TFTについて説明する。図33にオン電流特性(Ion)、図34に移動度特性(μFE(max))、図35にしきい値特性(Vth)をそれぞれ○印で示す。
ゲート電極を構成するW膜の膜厚が220nm、170nmと減少してもオン電流特性、移動度特性、しきい値特性に大きな変化はみられなかった。
本発明に係る半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明に係る半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明に係る半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明に係る半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明に係る半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明に係る半導体装置の作製工程を説明する図。 IDチップの作製工程を説明する図。 IDチップの作製工程を説明する図。 IDチップの作製工程を説明する図。 IDチップの作製工程を説明する図。 IDチップの作製工程を説明する図。 IDチップの適用例を示す図。 IDチップの適用例を示す図。 液晶表示装置の作製工程を説明する図。 液晶表示装置の作製工程を説明する図。 液晶表示装置の画素部の上面図。 液晶表示装置の作製工程を説明する図。 液晶表示装置の作製工程を説明する図。 EL表示装置の作製工程を説明する図。 EL表示装置の作製工程を説明する図。 EL表示装置の作製工程を説明する図。 EL表示装置の断面図。 EL表示装置の等価回路図。 EL表示装置の等価回路図。 本発明が適用される電子機器の例を示す図。 本発明が適用される電子機器の例を示す図。 従来技術を説明する図。 実施例のPchTFTのドレイン電流−ゲート電圧特性、移動度−ゲート電圧特性を示す図。 実施例及び比較例のPchTFTのオン電流特性を示す図。 実施例及び比較例のPchTFTの移動度特性を示す図。 実施例及び比較例のPchTFTのしきい値特性を示す図。 実施例のNchTFTのドレイン電流−ゲート電圧特性、移動度−ゲート電圧特性を示す図。 実施例及び比較例のNchTFTのオン電流特性を示す図。 実施例及び比較例のNchTFTの移動度特性を示す図。 実施例及び比較例のNchTFTのしきい値特性を示す図。
符号の説明
1 基板
2 絶縁膜
3 島状の半導体膜
4 島状の半導体膜
5 ゲート絶縁膜
6 導電膜
7a 第1のレジストマスク
7b 第2のレジストマスク
8a ゲート電極
8b ゲート電極
9 第3のレジストマスク
10 p型不純物イオン
11 ソース領域又はドレイン領域
12 ソース領域又はドレイン領域
13 第4のレジストマスク
14 n型不純物イオン
15 ソース領域又はドレイン領域
16 ソース領域又はドレイン領域
17 層間絶縁膜
18 電極又は配線
19 第2の層間絶縁膜
20 導電膜
21 チャネル形成領域
22 チャネル形成領域
30a 第4のレジストマスク
30b 第5のレジストマスク
31 第6のレジストマスク
40 半導体膜
41 レーザー光
42 金属元素
43 バリア層
44 ゲッタリング層
49 結晶性珪素膜
50 基板
51 窒化酸化珪素膜
52 酸化窒化珪素膜
53 非晶質珪素膜
54 金属含有層
55 レーザー光
56 バリア層
57 ゲッタリング層
58 島状の結晶性珪素膜
59 島状の結晶性珪素膜
60 窒化タンタル(TaN)膜
61 タングステン(W)膜
62a 第1のレジストマスク
62b 第2のレジストマスク
63a ゲート電極
63b ゲート電極
64 第3のレジストマスク
65 p型不純物イオン
66 ソース領域
67 ドレイン領域
68 第4のレジストマスク
69 n型不純物イオン
70 ソース領域又はドレイン領域
71 ソース領域又はドレイン領域
72 窒化珪素膜
73 電極又は配線
74 ゲート絶縁膜
75 チャネル形成領域
76 チャネル形成領域
80 RFID
81 電源回路
82 クロック発生回路
83 データ復調回路
84 データ変調回路
85 制御回路
86 記憶回路
87 アンテナ
88 リーダ/ライタ
100 剥離層
101 薄膜集積回路
102 開口部
103 開口部
104 絶縁層
105 第1の基体
106 第2の基体
160 第1の層間絶縁層
161a 接続部
161b 配線
163 第3の層間絶縁層
164 第1の電極
165 隔壁
166 発光物質を含む層
167 第2の電極
170 薄膜トランジスタ
188 樹脂
189 乾燥剤
190 偏光板
191 保護フィルム
193 発光素子
194 対向基板
201 絶縁性基板
203 半導体層
204 ゲート絶縁膜
205 ゲート電極
206 ソース領域又はドレイン領域
207 ソース領域又はドレイン領域
208 層間絶縁膜
210 ソース電極又はドレイン電極
211 フォトレジスト
212 n型の不純物イオン又はp型の不純物イオン
213 p型の不純物イオン又はn型の不純物イオン
320 リーダ/ライタ
321 表示部
322 品物
323 RFID
324 リーダ/ライタ
325 RFID
326 商品
500 基板
540 電極又は配線
541 電極又は配線
542 電極又は配線
543 電極又は配線
544 電極又は配線
550 TFT
551 TFT
552 画素TFT
553 CMOS回路
600 シール材
600a 第1シール材
600b 第2シール材
610 第3層間絶縁膜
623 画素電極
624a 配向膜
624b 配向膜
625 対向基板
626a 着色層
626b 遮光層(ブラックマトリクス)
627 オーバーコート層
628 対向電極
629 液晶組成物
650 画素部
801 FPC
802 駆動回路部
803 駆動回路部
1401 スイッチング用TFT
1402 容量素子
1403 駆動用TFT
1404 電流制御用TFT
1405 発光素子
1406 TFT
1410 信号線
1411 電源線
1412 電源線
1414 走査線
1415 走査線
1500 画素部
1554 共通電位線
1555 共通電位線
1561 ダイオード
1562 ダイオード
1563 ダイオード
1564 ダイオード

2000 RFID
3001 筐体
3003 表示部
3004 スピーカー部
3101 本体
3102 筐体
3103 表示部
3104 音声入力部
3105 音声出力部
3106 操作キー
3107 赤外線通信ポート
3108 アンテナ
3110 本体
3111 画素部
3112 ドライバIC
3113 受信装置
3114 フィルムバッテリー
3201 本体
3202 筐体
3203 表示部
3204 キーボード
3205 外部接続ポート
3206 ポインティングマウス
3301 本体
3302 表示部
3303 スイッチ
3304 操作キー
3305 赤外線ポート
3401 筐体
3402 表示部
3403 スピーカー部
3404 操作キー
3405 記録媒体挿入部
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 シール材
4006 対向基板
4007 充填材
4008 薄膜トランジスタ
4010 薄膜トランジスタ
4011 発光素子
4014 配線
4015 配線
4015a 配線
4015b 配線
4016 接続端子
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4020 信号線駆動回路
4030 第1の電極
4031 混合層
4032 発光層
4033 液晶層
4034 第2の電極
4802 ゲート信号線
4804 容量素子
4806 半導体層
4807 コンタクトホール
4801 ソース信号線
4808 コンタクトホール
4810 コンタクトホール
4811 容量配線

Claims (3)

  1. 第1の半導体膜及び第2の半導体膜を形成し、
    前記第1の半導体膜及び前記第2の半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上に導電膜を形成し、
    前記導電膜上に第1のレジストマスク及び第2のレジストマスクを形成し、
    前記第1のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第1の半導体膜と重畳する前記ゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成するとともに、前記第2のレジストマスクを用いて前記導電膜を加工して前記第2の半導体膜と重畳する前記ゲート絶縁膜上に第2のゲート電極を形成し、
    前記第1のレジストマスク及び前記第2のレジストマスクを残した状態で前記第1の半導体膜、前記第1のゲート電極及び前記第1のレジストマスクを覆って第3のレジストマスクを形成し、
    前記第2のレジストマスク及び前記第3のレジストマスクを用いて前記第2の半導体膜中に一導電型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法により添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記第1のレジストマスク、前記第2のレジストマスク及び前記第3のレジストマスクを除去し、
    前記第1のゲート電極上に第4のレジストマスクを形成するとともに前記第2のゲート電極上に第5のレジストマスクを形成し、
    前記第2の半導体膜、前記第2のゲート電極及び前記第5のレジストマスクを覆って第6のレジストマスクを形成し、
    前記第4のレジストマスク及び前記第6のレジストマスクを用いて前記第1の半導体膜中に前記一導電型の不純物イオンとは逆の導電型の不純物イオンをイオンシャワードーピング法により添加してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記一導電型の不純物イオンとは逆の導電型の不純物イオンのドーズ量は、前記一導電型の不純物イオンのドーズ量よりも小さい半導体装置の作製方法であって、
    前記第1のゲート電極は、100nm以上、500nm以下の厚さを有し、
    前記第2のゲート電極は、100nm以上、500nm以下の厚さを有する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 請求項1において、
    前記第2の半導体膜中に添加される不純物イオンは、n型を有し、
    前記第1の半導体膜中に添加される不純物イオンは、p型を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 請求項1において、
    前記第2の半導体膜中に添加される不純物イオンは、p型を有し、
    前記第1の半導体膜中に添加される不純物イオンは、n型を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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