JP5351602B2 - バンパ構造 - Google Patents

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本発明は、衝突時における衝突エネルギを吸収することが可能なエネルギ吸収体を備えたバンパ構造に関する。
従来から、自動車の車体前部構造において、バンパの衝撃吸収性能を向上させる観点から、バンパフェースとバンパビームとの間に、衝突エネルギを吸収することが可能なエネルギ吸収体を設けることが提案されている。例えば、特許文献1には、車体側に取り付けたバンパ支持部材に対して、断面略レ字状のビームからなるエネルギ吸収体を取り付けることが開示されている。
また、特許文献2には、車体の車幅方向に沿って延在するバンパビームと前記バンパビームを覆うバンパカバーとの間に、帯材を螺旋状に巻装した筒状部材からなる衝撃エネルギ吸収材を設け、前記衝撃エネルギ吸収材の断面形状を、該衝撃エネルギ吸収材の軸方向に沿って前記バンパカバーとバンパビームとの隙間の大きさに応じて変化させることが開示されている。
さらに、特許文献3には、例えば、車両のフロントバンパ等の内部に加速度センサからなる衝突センサを配置し、前記衝突センサから出力される衝突検知信号に基づいて、車両用フードを所定量だけ持ち上げる車両用フード装置が開示されている。
特開平11−342812号公報 特開2006−168535号公報 特開2002−370611号公報
ところで、車両の最前部に設けられるバンパフェースが前後方向への凹凸によって複雑な形状に形成され、このバンパフェースにおける複雑形状部の高さ位置が衝撃センサの取り付けられているエネルギ吸収体(衝撃エネルギ吸収材)の高さ位置と略同一位置に設けられる場合がある。
この場合、バンパフェースと所定間隔離間した位置に配設されるエネルギ吸収体(衝撃エネルギ吸収材)との車両前後方向における離間距離において、前記凹凸を有する複雑形状部の離間距離と、前記凹凸が設けられていない他の部位における離間距離とが異なって不均一となる。従って、被衝突物に衝突してエネルギ吸収体が変形することによって作動する衝突センサにおいて、被衝突物が衝突する車両前部の衝突部位によって衝突検知が遅延してセンサ感度にばらつきが発生するおそれがある。
一般的に、バンパフェースとエネルギ吸収体(衝撃エネルギ吸収材)との離間距離は、車両前部のどの部位に被衝突物が衝突しても衝突検知が遅延しないように車幅方向に沿って略一定(均一)に設定されることが好ましいが、車両におけるデザイン等の美的観点からバンパフェースに複雑形状部が設けられると、略水平方向に沿ったバンパフェースとエネルギ吸収体との離間距離が他の部位と比較して相違してしまい、被衝突物の衝突部位によって衝突センサに感度差が発生するおそれがある。
また、特許文献2には、衝撃エネルギ吸収材の軸方向に沿ってバンパフェース(バンパカバー)とバンパビームとの隙間の大きさに応じて衝撃エネルギ吸収材の断面形状を変化させることが提案されている(特許文献2の図11参照)。しかしながら、前記衝撃エネルギ吸収材の断面形状をバンパフェースの断面形状に対応して変化させることによって、前記衝撃エネルギ吸収材における前記断面形状変化部分が部分的に硬質な部位となり、仮に前記硬質部位で被衝突物を衝突検知すると衝突センサのセンサ感度が低下する(後記する比較例参照)。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、バンパフェースとエネルギ吸収体との車両前後方向における離間距離を略一定に保持しつつ、前記エネルギ吸収体を平面視して緩やかな形状に設定することにより、衝突物(特に歩行者の脚部)の保護機能と衝突物検出性能とを両立させることが可能なバンパ構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、車両の車体側に連結されたバンパビームを配設すると共に、前記バンパビームの前方に連結されたエネルギ吸収体を設け、前記エネルギ吸収体の前方にバンパフェースを設けたバンパ構造において、
前記バンパフェースには、車両前後方向へ出入りする凹凸形状からなる複雑形状部が設けられ、前記複雑形状部を間にした車幅方向の両側で、前記複雑形状部によって、前記エネルギ吸収体と前記バンパフェースとの間の離間距離が大きくなる部位に一対の補間部材が設けられ、前記補間部材の剛性は、前記エネルギ吸収体の剛性よりも高く設定されることを特徴とする。
本発明によれば、車両の最前部に設けられ外部に露呈するバンパフェースに被衝突物が衝突した後、前記被衝突物は、複雑形状部を間にした車幅方向の両側で、複雑形状部によって、エネルギ吸収体とバンパフェースとの間の離間距離が大きくなる部位に設けられた一対の補間部材に当接して押圧する。従って、被衝突物による衝突荷重(衝突エネルギ)が補間部材に付与されることにより、補間部材及びエネルギ吸収体が一体的に変形する。
その際、エネルギ吸収体よりも高い剛性に設定された補間部材に付与された衝突荷重は、前記エネルギ吸収体に装着された衝突センサに対して円滑に伝達される。このように、本発明では、複雑形状部を間にした車幅方向の両側で、複雑形状部によって、エネルギ吸収体とバンパフェースとの間の離間距離が大きくなる部位一対の補間部材を設けることにより、例えば、被衝突物がバンパフェースの複雑形状部に衝突した場合や他の部位に衝突した場合であっても、好適に衝突荷重が伝達され、衝突センサのセンサ感度のばらつきを防止することができる。
なお、補間部材がエネルギ吸収体に設けられて、補間部材を含むエネルギ吸収体とバンパフェースとの離間距離が略均一に設定され、または、補間部材がバンパフェースに設けられ、エネルギ吸収体と補間部材を含むバンパフェースとの離間距離が略均一に設定されることにより、車幅方向に沿った離間距離が略均一となって衝突センサにおける検知遅れを回避して検知精度の低下を防止することができる。
この結果、本発明では、バンパフェースとエネルギ吸収体との車両前後方向における離間距離を略一定に保持しつつ、エネルギ吸収体を平面視して緩やかな形状に設定することにより、衝突物(特に歩行者の脚部)の保護機能と衝突物検出性能とを両立させることができる。
本発明では、バンパフェースとエネルギ吸収体との車両前後方向における離間距離を略一定に保持しつつ、前記エネルギ吸収体を平面視して緩やかな形状に設定することにより、衝突物(特に歩行者の脚部)の保護機能と衝突物検出性能とを両立させることが可能なバンパ構造を得ることができる。
本発明の実施形態に係るバンパ機構が組み込まれた車両の一部省略斜視図である。 図1に示される車両の一部省略側面図である。 バンパ機構の分解斜視図である。 (a)は、バンパフェースを含む車両前部の斜視図、(b)は、(a)のIV−IV線に沿った横断面図である。 図4(b)のV−V線に沿った拡大縦断面図である。 (a)は、被衝突物がバンパ機構に対して衝突する前の状態を示す横断面図、(b)は、被衝突物の衝突によってバンパフェースが変形した状態を示す横断面図、(c)は、バンパフェースがさらに変形して、補間部材及びエネルギ吸収ビームが一体的に変形した状態を示す横断面図である。 (a)は、比較例に係るバンパ機構が組み込まれた車両前部の斜視図、(b)は、(a)のVII−VII線に沿った横断面図である。 (a)は、比較例図7(b)に係るバンパ機構に複雑形状部を有するバンパフェースが設けられた横断面図、(b)は、比較例図8(a)に係るバンパ機構に対して(a)のバンパフェースの形状に対応する変形部を有するエネルギ吸収ビームが設けられた横断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係るバンパ機構の一部省略斜視図、(b)は、(a)のIX−IX線に沿った横断面図である。 図9(b)のX−X線に沿った縦断面図である。 (a)は、被衝突物がバンパ機構に対して衝突する前の状態を示す横断面図、(b)は、被衝突物の衝突によってバンパフェースが変形し補間部材がエネルギ吸収ビームに当接した状態を示す横断面図、(c)は、補間部材及びエネルギ吸収ビームが一体的に変形した状態を示す横断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るバンパ機構が組み込まれた車両の一部省略斜視図、図2は、図1に示される車両の一部省略側面図である。
図1及び図2に示されるように、車両10は、例えば、モノコックボディ等からなる車体12と、前記車体12のフロント側であって左右のフロントフェンダ14a、14bの間に設けられるフード部材16と、前記車両12の最前部に設けられ外部に露呈するバンパフェース18を含むバンパ機構(バンパ構造)20と、前記バンパ機構20に被衝突物が衝突したことを検知する複数の衝突センサ22と、前記衝突センサ22からの検知信号に基づいてアクチュエータ24を駆動制御する制御部26とを備える。なお、図1及び図2中において、FRは、車両前方を示し、RRは、車両後方を示している。
例えば、図示しない歩行者がバンパ機構20に衝突(当接)したことを衝突センサ22で検知し、前記衝突センサ22からの検知信号をトリガとしてアクチュエータ24を作動させ、図2に示されるようにフード部材16を所定長上方に持ち上げて保持することにより、歩行者に付与される衝撃を軽減して歩行者を保護することができる。
図3は、本発明の実施形態に係るバンパ機構の分解斜視図、図4(a)は、バンパフェースを含む車両前部の斜視図、図4(b)は、図4(a)のIV−IV線に沿った横断面図、図5は、図4(b)のV−V線に沿った拡大縦断面図である。
バンパ機構20は、図3及び図4(a)に示されるように、車体12側に取り付けられて連結されたバンパビーム28と、前記バンパビーム28の前方に取り付けられて車幅方向に沿って延在するエネルギ吸収ビーム(エネルギ吸収体)30と、前記エネルギ吸収ビーム30の下部側に連結される複数の衝突センサ22と、前記エネルギ吸収ビーム30の前方に所定距離離間して設けられて前記エネルギ吸収ビーム30の前面を覆うバンパフェース18と、前記エネルギ吸収ビーム30と前記バンパフェース18との間に位置し、前記エネルギ吸収ビーム30の前面に設けられてバンパフェース18側に向かって所定長だけ突出する複数の補間部材32とから構成される。
バンパビーム28は、図5に示される縦断面において、矩形状の二つの空間部34a、34bが上下に積層配置された中空部材からなり、例えば、金属製の角形鋼管等によって構成される。この場合、バンパビーム28は、図4(b)に示される横断面において、車体12両側の左右フロントサイドフレーム36a、36bに跨るように延設され、その両端部が図示しない連結ステーを介して各フロントサイドフレーム36a、36bに連結される。これによって、車両10の車体12側に連結されたバンパビーム28が配設される。
エネルギ吸収ビーム30は、車両10が構造物や歩行者等の被衝突物と衝突したとき、変形することによって衝突エネルギ(衝突荷重)を吸収して被衝突物への衝撃を軽減するものであり、併せて車両10やその乗員への衝撃荷重をも軽減するものである。
エネルギ吸収ビーム30は、図5に示される縦断面において、車幅方向に沿って略平行に対向する上面部30a及び下面部30bと、前記上面部30aと前記下面部30bとの間に設けられ鉛直面に対して所定角度傾斜する傾斜面部30cと、前記傾斜面部30cに連続すると共に前方に向かって突出する前端面部30dとによって構成され、例えば、薄鋼板をプレス成形することによって製造される。
この場合、エネルギ吸収ビーム30の上面部30aと下面部30bは、例えば、溶接等によって、それぞれバンパビーム28の上下面と略面一に固着され、上部側よりも下部側が前方に向かって突出した断面形状に形成される。
バンパフェース18は、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂によって形成され、車両10の最前部で外部に露呈するように設けられる。前記バンパフェース18の略中央部には、図4(a)に示されるように、矩形状の開口部38が設けられ、前記開口部38の上部両側には、バンパフェース18の外表面からリア側に向かって一旦屈曲した後、さらに車幅方向に沿って屈曲する複雑形状部40が設けられる(図4(b)参照)。
換言すると、車両10の最前部に設けられるバンパフェース18には、車両前後方向へ出入りする凹凸によって複雑形状部40が形成され、このバンパフェース18における複雑形状部40の高さ位置が衝撃センサ22の取り付けられているエネルギ吸収ビーム30の高さ位置と略同一位置に設けられる。
補間部材32は、図3〜図5に示されるように、比較的厚板からなる金属製材料又は樹脂製材料によって形成され、エネルギ吸収ビーム30の前面の所定部位にバンパフェース18側に向かって所定長だけ突出するように設けられる。この場合、補間部材32は、前記エネルギ吸収ビーム30よりも剛性が高くなるように設定される。
また、前記補間部材32は、図5に示される縦断面において略L字状に屈曲し、下部側に開口42を有する屈曲片によって構成される。前記補間部材32の上部32aは、エネルギ吸収ビーム30の傾斜面部30cに対して、例えば、溶接等によって連結され、前記上部32aから延在する補間部材32の中間部32bは、図4(b)に示されるように、平面視して略三角形状に形成され、前記中間部32bから延在する補間部材32の側部32cは、エネルギ吸収ビーム30の前端面部30d側に向かって徐々に開口幅が狭小となる湾曲部によって形成される。
車両前後方向に沿ったバンパフェース18と補間部材32の側部32cとの間の離間距離T1は、図4(b)の横断面において、補間部材32が設けられていないバンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30の前端面部30dとの間の離間距離T2と略同一に設定される。従って、バンパフェース18と補間部材32の側部32cとの間の離間距離T1は、車幅方向において、補間部材32が設けられていない他の部位の離間距離T2と略同一となるように設定されている。
すなわち、バンパフェース18に複雑形状部40が設けられることにより、バンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30の前端面部30dとの離間距離(間隙)が大きくなる部位と、前記離間距離が小さくなる部位とが発生し不均一となるが、前記離間距離が大きくなる部位に対してスペーサとして機能する補間部材32を設け、バンパフェース18と補間部材32との離間距離T1と、補間部材32が設けられていない他の部位であってバンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30の前端面部30dとの離間距離T2が略同一となるように設けることにより、補間部材32を含むエネルギ吸収体30とバンパフェース18との離間距離が略均一に設定される。この結果、後記するように衝突センサ22におけるセンサ感度のばらつきを防止することができる。
なお、各部材間の剛性に関しては、例えば、エネルギ吸収ビーム30の剛性よりも補間部材32の剛性が高く設定され、さらに、前記補間部材32の剛性よりもバンパビーム28の剛性が高く設定される。
前記エネルギ吸収ビーム30に対する前記補間部材32の連結手段は、溶接に限定されるものではなく、例えば、図示しないねじ部材等を用いて締結してもよいし、図示しない他の固定手段を用いて固定するようにしてもよい。
前記エネルギ吸収ビーム30の車幅方向の略中央部及び両端部側には、それぞれ、衝突センサ22が装着される。なお、前記衝突センサ22は、例えば、加速度センサ等によって構成されるとよい。本実施形態では、3個の衝突センサ22が装着された状態を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、1個又は2以上の複数個であってもよい。
本発明の実施形態に係るバンパ機構20が組み込まれた車両10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
図6(a)は、被衝突物がバンパ機構に対して衝突する前の状態を示す横断面図、図6(b)は、被衝突物の衝突によってバンパフェースが変形した状態を示す横断面図、図6(c)は、バンパフェースがさらに変形して、補間部材及びエネルギ吸収ビームが一体的に変形した状態を示す横断面図である。
図6(a)に示されるように、被衝突物Mが、例えば、バンパフェース18の複雑形状部40の近傍部位に衝突した場合を想定して以下説明する。
車両10の最前部に設けられ外部に露呈するバンパフェース18に被衝突物Mが衝突してバンパフェース18が変形した後、前記被衝突物Mは、変形したバンパフェース18を介してエネルギ吸収ビーム30の前端面部30dに設けられた補間部材32に当接し、図6(b)に示されるように、前記補間部材32を矢印方向に沿って押圧する。従って、被衝突物Mによる衝突荷重(衝突エネルギ)が補間部材32及びエネルギ吸収ビーム30に付与されることにより、補間部材32及びエネルギ吸収ビーム30が一体的に変形する(図6(c)参照)。
その際、エネルギ吸収ビーム30よりも高い剛性に設定された補間部材32に付与された衝突荷重は、前記エネルギ吸収ビーム30に対して装着された衝突センサ22(衝突部位から最も近接する衝突センサ22)に対して円滑に伝達される。この結果、被衝突物Mによって付与される衝突荷重は、エネルギ吸収ビーム30を介して衝突センサ22に対して好適に伝達され、衝突センサ22で確実に衝突荷重を検知することができる。
また、補間部材32を含むエネルギ吸収ビーム30とバンパフェース18との離間距離が略均一に設定されているため、前記離間距離に起因する応答遅れがなく、衝突センサ22におけるセンサ感度のばらつきを防止することができる。
さらに、図4(b)に示されるように、バンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30との間の離間距離が大きい部位に補間部材32を設けることにより、前記エネルギ吸収ビーム30を平面視して車幅方向に沿った曲率半径が小さく緩やかに湾曲した形状に設定することができ、前記エネルギ吸収ビーム30が部分的に硬質となることを回避して衝撃吸収能力を向上させることができる。この結果、衝突時における、例えば、歩行者の脚部保護機能と被衝突物検出性能とを両立させることができる。
次に、本出願人が案出した比較例と本実施形態とを比較して以下説明する。なお、前記比較例において、本実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7(a)は、比較例に係るバンパ機構が組み込まれた車両前部の斜視図、図7(b)は、図7(a)のVII−VII線に沿った横断面図、図8(a)は、比較例図7(b)に係るバンパ機構に対して、複雑形状部を有するバンパフェースが設けられた横断面図、図8(b)は、比較例図8(a)に係るバンパ機構に対して、バンパフェースの断面形状に対応する変形部を有するエネルギ吸収ビームが設けられた横断面図である。
比較例図7(a)及び図7(b)に係るバンパ機構100では、本実施形態に係るバンパ機構20と異なって、バンパフェース102に車両前後方向に出入りする凹凸からなる複雑形状部40が設けられていない。従って、図7(b)の横断面に示されるように、車両前後方向に沿ったバンパフェース102とエネルギ吸収ビーム30との離間距離tが略一定で均一となる。
そこで、比較例図7(a)及び図7(b)に係るバンパ機構100に対して、本実施形態に係るバンパ機構20の複雑形状部40を有するバンパフェース18を設けた場合、比較例図8(a)の横断面に示されるように、複雑形状部40の近傍部位において、バンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30との離間距離t1が大きくなる部位と前記離間距離t2が小さくなる部位とが発生し、車幅方向に沿った離間距離が不均一となる。
この結果、比較例図8(a)では、例えば、バンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30との離間距離t1が大きい部位に対して被衝突物Mが衝突した場合、他の部位と比較して離間距離t1が大きいために衝突センサ22での検知遅れが発生し、衝突センサ22の検知感度が低下するおそれがある。
この場合、車幅方向に沿った離間距離を均一とするために、例えば、比較例図8(b)に示されるように、エネルギ吸収ビーム104には、バンパフェース18の複雑形状部40の断面形状に対応して前記バンパフェース18側に向かって膨出する変形部106を設けることが考えられる。しかしながら、比較例図8(b)では、製造されたエネルギ吸収ビーム104の変形部106が他の部位と比較して硬質となって剛性が増大し、被衝突物Mに衝突した際、前記エネルギ吸収ビーム104の変形部106における発生荷重(付与荷重)が高くなり、例えば、歩行者の脚部保護性能を低下させるおそれがある。
このように、比較例図7及び図8に係るバンパ機構100では、歩行者の脚部保護性能と衝突センサ22の検知性能とを両立させることが困難である。
これに対して、本実施形態では、被衝突物Mとの衝突を検知する衝突センサ22がエネルギ吸収ビーム30に装着された車両10において、エネルギ吸収ビーム30の取り付け高さ位置と同一高さ位置又はその近傍位置に複雑形状部40を有するバンパフェース18が設けられた場合、前記バンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30との離間距離の大きな部位を補間するスペーサとして補間部材32を設けることにより、車両前後方向に沿ったバンパフェース18とエネルギ吸収ビーム30との離間距離を車幅方向の任意の部位で略均一に設定することができ、さらに、エネルギ吸収ビーム30の平面視した形状を緩やかに湾曲した形状とすることができる。この結果、本実施形態では、歩行者の脚部保護性能と被衝突物検出性能とを両立させることができる。
次に、本発明の他の実施形態に係るバンパ機構20aを以下に説明する。
図9(a)は、本発明の他の実施形態に係るバンパ機構の一部省略斜視図、図9(b)は、図9(a)のIX−IX線に沿った横断面図、図10は、図9(b)のX−X線に沿った縦断面図である。なお、図3に示される前記実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
他の実施形態では、補間部材32aを、エネルギ吸収ビーム30と対向するバンパフェース18aの背面側に設けることによって、エネルギ吸収体30と、補間部材32aを含むバンパフェース18との離間距離を略均一に設定している点で、前記実施形態と相違している。
この補間部材32aは、図10の縦断面に示されるように、エネルギ吸収ビーム30と対向するバンパフェース18aの背面側の凹部に設けられた中空の筐体からなり、前記バンパフェース18aの壁面から突出する一対の鍔部44a、44bによって保持される。
なお、例えば、前記補間部材32aの剛性は、エネルギ吸収ビーム30の剛性よりも高く設定され、さらに、バンパビーム28の剛性は、前記補間部材32aの剛性よりも高く設定される。
図11(a)は、被衝突物がバンパ機構に対して衝突する前の状態を示す横断面図、図11(b)は、被衝突物の衝突によってバンパフェースが変形し補間部材がエネルギ吸収ビームに当接した状態を示す横断面図、図11(c)は、補間部材及びエネルギ吸収ビームが一体的に変形した状態を示す横断面図である。
車両10の最前部に設けられ外部に露呈するバンパフェース18aに被衝突物Mが衝突してバンパフェース18aが変形し、前記バンパフェース18aの変形に伴って補間部材32aが、図11(b)に示されるように、エネルギ吸収ビーム40に当接する。さらに、図11(c)に示されるように、被衝突物Mの衝撃荷重によって補間部材32a及びエネルギ吸収ビーム30が一体的に変形する。
従って、他の実施形態では、補間部材32aを含むバンパフェース18aと、エネルギ吸収ビーム30との離間距離が略均一に設定されているため、前記離間距離に起因する応答遅れがなく、衝突センサ22におけるセンサ感度のばらつきを防止することができる。
なお、その他の作用効果は、前記実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
10 車両
12 車体
18、18a バンパフェース
20、20a バンパ機構(バンパ構造)
22 衝突センサ
28 バンパビーム
30 エネルギ吸収ビーム(エネルギ吸収体)
32、32a 補間部材
M 被衝突物

Claims (3)

  1. 車両の車体側に連結されたバンパビームを配設すると共に、前記バンパビームの前方に連結されたエネルギ吸収体を設け、前記エネルギ吸収体の前方にバンパフェースを設けたバンパ構造において、
    前記バンパフェースには、車両前後方向へ出入りする凹凸形状からなる複雑形状部が設けられ、
    前記複雑形状部を間にした車幅方向の両側で、前記複雑形状部によって、前記エネルギ吸収体と前記バンパフェースとの間の離間距離が大きくなる部位に一対の補間部材が設けられ、
    前記補間部材の剛性は、前記エネルギ吸収体の剛性よりも高く設定されることを特徴とするバンパ構造。
  2. 請求項1記載のバンパ構造において、
    前記補間部材は、前記エネルギ吸収体に設けられ、
    前記補間部材を含む前記エネルギ吸収体と、前記バンパフェースとの離間距離は、略均一に設定されることを特徴とするバンパ構造。
  3. 請求項1記載のバンパ構造において、
    前記補間部材は、前記バンパフェースに設けられ、
    前記エネルギ吸収体と、前記補間部材を含む前記バンパフェースとの離間距離は、略均一に設定されることを特徴とするバンパ構造。
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