JP5350061B2 - 木質セメント板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
たとえば、特許文献1には、ケイ酸質原料と石灰原料とを含むスラリーを高温高圧下で反応せしめて、ケイ酸カルシウム反応により生成した水和物であるゾノトライトと、セメント系無機材と、木質補強材とからなる無機質板状体が記載されている。
しかし、乾式製法にゾノトライトのスラリーを配合すると、ゾノトライトは通常スラリーであるため、マットをプレスした際に、マットの含水率が高すぎて脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に、板の含水率が高すぎて曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生する。
まず第1の複層構造の木質セメント板は、表面に形成された表層が、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有しており、該表層の固形分は全体の固形分の10〜50質量%であり、該表層の木質補強材は、該セメント系無機材で覆われ、更にその上を該ゾノトライトで覆われていることを特徴とする。また、該木質セメント板の裏面には、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有し、固形分は全体の固形分の10〜25質量%であり、含有される該木質補強材は、該セメント系無機材で覆われ、更にその上を該ゾノトライトで覆われている裏層を有しても良い。
本発明の別の複層構造の木質セメント板は、該木質セメント板の全ての層は、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有し、全ての層の木質補強材は、該セメント系無機材で被覆され、更にその上を該ゾノトライトで被覆されていることを特徴とする。
まず第1の製造方法は、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する表層用原料混合物を製造し、型板の上に散布して、表層用マットを製造する工程と、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、該表層用マットの上に散布して、該表層用マットの上に芯層用マットを製造する工程と、得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程とを有し、該表層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とし、該表層用原料混合物の製造が、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うことを特徴とする。また、本製造方法においては、得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程の前に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、該芯層用マットの上に散布して、該芯層用マットの上に裏層用マットを製造する工程を有し、該裏層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とし、該裏層用原料混合物の製造が、該木質補強材を分散させた後に、該セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うようにすることもできる。
第2の製造方法は、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する表層用原料混合物を製造し、型板の上に散布して、表層用マットを製造する工程と、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、該表層用マットの上に散布して、該表層用マットの上に芯層用マットを製造する工程と、得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程とを有し、該表層用原料混合物及び芯層用原料混合物の製造が、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うことを特徴とする。また、本製造方法においては、得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程の前に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、該芯層用マットの上に散布して、該芯層用マットの上に裏層用マットを製造する工程を有し、該裏層用原料混合物の製造が、該木質補強材を分散させた後に、該セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うようにすることもできる。
第3の製造方法は、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、搬送板の上に散布して、芯層用マットを製造する工程と、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する表層用原料混合物を製造し、該芯層用マットの上に該表層用原料混合物を散布して、該芯層用マットの上に表層用マットを製造する工程と、得られた積層マットの上に型板を積載し、プレス、硬化養生する工程とを有し、該表層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とし、該表層用原料混合物の製造が、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うことを特徴とする。また、本製造方法においては、該芯層用原料混合物を散布する前の搬送板の上に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、散布する工程を有し、該裏層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とし、該裏層用原料混合物の製造が、該木質補強材を分散させた後に、該セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うようにすることもできる。
第4の製造方法は、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、搬送板の上に散布して、芯層用マットを製造する工程と、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する表層用原料混合物を製造し、該芯層用マットの上に該表層用原料混合物を散布して、該芯層用マットの上に表層用マットを製造する工程と、得られた積層マットの上に型板を積載し、プレス、硬化養生する工程とを有し、該表層用原料混合物及び芯層用原料混合物の製造が、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うことを特徴とする。また、本製造方法においては、芯層用原料混合物を散布する前の該搬送板の上に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、散布する工程を有し、該裏層用原料混合物の製造が、該木質補強材を分散させた後に、該セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行うようにすることもできる。
これら上記ケイ酸質材料と石灰質材料とを水に分散させてスラリーとし、該スラリーを加圧下で攪拌しながら加熱すると、ケイ酸カルシウム反応により、該スラリー中にケイ酸カルシウム水和物が生成する。該ケイ酸カルシウム水和物がゾノトライトである。
より詳しくは、ケイ酸質材料に含まれるSiO2と、石灰質材料に含まれるCaOとのモル比をSiO2:CaO=7:3〜3:7の範囲とし、スラリーの固形分濃度は5〜40質量%とし、圧力1.0〜2.2MPa、温度170〜220℃のオートクレーブ中で攪拌しながら、1〜12時間反応させて、ゾノトライトを生成する。
そして、得られたゾノトライトを濾過機、遠心分離機、フィルタープレス、スクリュープレスなどにより脱水して、ゾノトライトの濃度が10〜30%である脱水ケーキを得て、該脱水ケーキを使用する。
また、原料の一つとして、木質セメント板の廃材を衝撃式粉砕機および/または擦過式粉砕機で平均粒径50〜150μm程度に粉砕することによって製造された木質セメント板の廃材粉砕物を使用しても良い。該木質セメント板の廃材粉砕物を使用することで、製造コストを安くすることができるとともに、産業廃棄物を減らすことができる。
セメント系無機材が20〜65質量%含有されているのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の表層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の表層は、比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。
木質補強材が5〜18質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の表層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。
ゾノトライトが5〜20質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、表層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、20質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、表層の固形分が、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%であるのは、10質量%より少ないと、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、50質量%より多いと、プレス時の保形が困難であるとともに、木質セメント板は十分な強度を発現できないためである。
そして、表層の木質補強材は、セメント系無機材で覆われ、更にその上をゾノトライトで覆われているので、木質セメント板は十分な耐火性能を発現することができる。ゾノトライトの含有率が木質補強材の含有率以上であると、より確実に該ゾノトライトが該木質補強材を被覆するので、好ましい。
なお、表層は、木質セメント板の表面に意匠柄を成形する場合、成形性に大きな影響を与える。表層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いので、表層は、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、表層、芯層ともに木質補強材を含有しているが、表層の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いので、好ましい。
セメント系無機材が20〜70質量%含有されているのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の芯層は強度を発現できず、脆くなるためであり、70質量%より多いと、木質セメント板の芯層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。
木質補強材が5〜18質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の芯層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。
なお、芯層は、木質セメント板の強度、たわみなどの物性に大きな影響を与える。芯層は、表層の原料よりも大きい原料により構成されていると、木質セメント板の強度やたわみなどが良いので、芯層は、表層の原料よりも大きい原料により構成されていることが好ましい。また、表層、芯層ともに木質補強材を含有しているが、芯層の木質補強材が、巾0.5〜3.0mm、長さ1.0〜20.0mm、アスペクト比20〜30の木片、及び/又は直径0.1〜2.0mm、長さ2.0〜35.0mmの分枝及び/又は彎曲及び/又は折曲した木質繊維束であると、木質セメント板の強度やたわみが良いので、好ましい。
裏層は木質セメント板の裏面を覆っており、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有しており、該裏層の固形分は木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%であり、含有される該木質補強材は、該セメント系無機材で覆われ、更にその上を該ゾノトライトで覆われている。
セメント系無機材が20〜65質量%含有されているのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の裏層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の裏層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。
木質補強材が5〜18質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の裏層のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。
ゾノトライトが5〜20質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、裏層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、20質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
なお、裏層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、裏層は、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、裏層も木質補強材を含有しているが、裏層の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、好ましい。
また、裏層の固形分が、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%であるのは、10質量%より少ないと、木質セメント板の裏面の耐火性能や耐透水性が十分に改善されないためであり、25質量%より多いと、木質セメント板は十分な強度を発現できないためである。更に、裏層を有する場合、表層の固形分と裏層の固形分の合計が20質量%より少ないと、木質セメント板は耐火性能が十分に改善されず、50質量%より多いと、木質セメント板は十分な強度を発現できないので、表層の固形分と裏層の固形分の合計は、木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%であることが好ましい。
そして、裏層の木質補強材は、セメント系無機材で覆われ、更にその上をゾノトライトで覆われているので、得られた木質セメント板は十分な耐火性能を発現することができる。ゾノトライトの含有率が木質補強材の含有率以上であると、より確実に該ゾノトライトが該木質補強材を被覆するので、好ましい。
セメント系無機材が20〜65質量%含有されているのは、20質量%より少ないと、木質セメント板は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。
木質補強材が5〜18質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、木質セメント板のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。
ゾノトライトが5〜10質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
全ての層の木質補強材は、セメント系無機材で覆われ、更にその上をゾノトライトで覆われているので、得られた木質セメント板は十分な耐火性能を発現することができる。ゾノトライトの含有率が木質補強材の含有率以上であると、より確実に該ゾノトライトが該木質補強材を被覆するので、好ましい。
なお、木質セメント板の表面に形成された表層は、木質セメント板の表面に意匠柄を成形する場合、成形性に大きな影響を与える。一方、それ以外の層は、木質セメント板の強度、たわみなどの物性に大きな影響を与える。表層が、他の層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いとともに、該木質セメント板の強度やたわみも良いので、表層は、他の層の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、表層の固形分が、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%であると、木質セメント板は十分な成形性と耐透水性を有するとともに、強度やたわみも良いので、好ましい。更に、全ての層が木質補強材を含有しているが、表層の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、得られる木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いので、好ましい。また、木質補強材が、巾0.5〜3.0mm、長さ1.0〜20.0mm、アスペクト比20〜30の木片、及び/又は直径0.1〜2.0mm、長さ2.0〜35.0mmの分枝及び/又は彎曲及び/又は折曲した木質繊維束である層を有すると、木質セメント板の強度やたわみが良いので、好ましい。
裏層は木質セメント板の裏面を覆っており、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有しており、該裏層の固形分は木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%であり、含有される該木質補強材は、該セメント系無機材で覆われ、更にその上を該ゾノトライトで覆われている。
セメント系無機材が20〜65質量%含有されているのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の裏層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、得られる木質セメント板の裏層は比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。
木質補強材が5〜18質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の裏層のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の裏層の耐火性能が損なわれるためである。
ゾノトライトが5〜10質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、裏層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
なお、裏層が、表層と同じような細かい原料により構成されていると、木質セメント板の裏面の耐透水性が向上するので、裏層は、表層と同様な細かい原料により構成されていることが好ましい。また、裏層も木質補強材を含有しているが、裏層の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、得られる木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、好ましい。更に、裏層の固形分が、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%であると、木質セメント板の裏面は十分な耐透水性を有するので、好ましい。なお、表層の固形分と裏層の固形分の合計が20質量%より少ないと、木質セメント板は十分な耐透水性が得られず、50質量%より多いと、木質セメント板は十分な強度を発現できないので、表層の固形分と裏層の固形分の合計は、木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%であることが好ましい。
そして、裏層の木質補強材は、セメント系無機材で覆われ、更にその上をゾノトライトで覆われているので、得られた木質セメント板は十分な耐火性能を発現することができる。ゾノトライトの含有率が木質補強材の含有率以上であると、より確実に該ゾノトライトが該木質補強材を被覆するので、好ましい。
表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、セメント系無機材が20質量%より少ないと、木質セメント板の表層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の表層は、比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。表層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の表層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。表層用原料混合物のゾノトライトを5〜20質量%とするのは、5質量%より少ないと、表層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、20質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、表層用マットを製造する工程では、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
なお、表層用原料混合物の含水率は30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
一方、芯層用マットを製造する工程において、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%含有する芯層用原料混合物を製造する。芯層用原料混合物のセメント系無機材を20〜70質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の芯層は強度を発現できず、脆くなるためであり、70質量%より多いと、木質セメント板の芯層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。芯層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の芯層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。
また、芯層用マットは、芯層用原料混合物を表層用マットの上に散布することにより製造するが、芯層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要がある。芯層用原料混合物において、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に水を添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材が被覆しやすくなり、好ましい。
なお、表層は、木質セメント板の表面に意匠柄を成形する場合、成形性に大きな影響を与え、芯層は、木質セメント板の強度、たわみなどの物性に大きな影響を与える。表層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いとともに、該木質セメント板の強度、たわみなどの物性も良いので、表層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、表層用原料混合物、芯層用原料混合物ともに木質補強材を含有しているが、表層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、得られる木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良く、芯層用原料混合物の木質補強材が、巾0.5〜3.0mm、長さ1.0〜20.0mm、アスペクト比20〜30の木片、及び/又は直径0.1〜2.0mm、長さ2.0〜35.0mmの分枝及び/又は彎曲及び/又は折曲した木質繊維束であると、得られる木質セメント板の強度やたわみが良いので、好ましい。
そして、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とする。表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の表層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、十分な耐火性能が得られない。一方、表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の50質量%より多いと、プレス時の保形が困難であるとともに、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できない。表層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%として表層用マットを製造すると、表層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%となり、十分な強度が得られるとともに、十分な耐火性能が得られる。
積層マットをプレス、硬化養生する工程において、プレスは、温度60〜100℃で2〜5MPaの圧力を加えることにより行う。プレスされたマットは、型板を外して脱型した上で、常温養生又はオートクレーブ養生を行い、更に硬化させる。なお、オートクレーブ養生は、湿度85%RH以上、温度150〜180℃で10〜18時間行う。
常温養生又はオートクレーブ養生後は、乾燥工程を経て、製品とする。
裏層用マットを製造する工程において、裏層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の裏層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の裏層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。裏層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の裏層のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。裏層用原料混合物のゾノトライトを5〜20質量%とするのは、5質量%より少ないと、裏層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、20質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、裏層用マットを製造する工程においても、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
また、裏層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
なお、裏層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、裏層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、裏層用原料混合物も木質補強材を含有しているが、裏層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、好ましい。
そして、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とする。裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の裏層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、耐火性能や裏面の耐透水性が十分に改善されない。一方、裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の25質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できない。裏層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%として裏層用マットを製造すると、裏層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%となり、十分な強度と裏面の耐透水性が得られるとともに、十分な耐火性能が得られる。更に、表層の固形分と裏層の固形分の合計が20質量%より少ないと、得られる木質セメント板は十分な耐火性能と耐透水性が得られず、50質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できないので、表層用原料混合物の固形分と裏層用原料混合物の固形分の合計を木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにし、該表層用原料混合物と該裏層用原料混合物を散布して、表層の固形分と裏層の固形分の合計が木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにすることが好ましい。
表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、セメント系無機材が20質量%より少ないと、木質セメント板の表層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の表層は、比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。表層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の表層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。表層用原料混合物のゾノトライトを5〜10質量%とするのは、5質量%より少ないと、表層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、表層用マットを製造する工程では、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
なお、表層用原料混合物の含水率は30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
一方、芯層用マットを製造する工程において、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する芯層用原料混合物を製造する。芯層用原料混合物のセメント系無機材を20〜70質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の芯層は強度を発現できず、脆くなるためであり、70質量%より多いと、木質セメント板の芯層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。芯層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の芯層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。芯層用原料混合物のゾノトライトが5〜10質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
芯層用マットを製造する工程においても、芯層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、芯層用マットを製造する工程でも、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
また、芯層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
なお、表層は、木質セメント板の表面に意匠柄を成形する場合、成形性に大きな影響を与え、芯層は、木質セメント板の強度、たわみなどの物性に大きな影響を与える。表層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いとともに、該木質セメント板の強度、たわみなどの物性も良いので、表層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、表層用原料混合物、芯層用原料混合物ともに木質補強材を含有しているが、表層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、得られる木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良く、芯層用原料混合物の木質補強材が、巾0.5〜3.0mm、長さ1.0〜20.0mm、アスペクト比20〜30の木片、及び/又は直径0.1〜2.0mm、長さ2.0〜35.0mmの分枝及び/又は彎曲及び/又は折曲した木質繊維束であると、得られる木質セメント板の強度やたわみが良いので、好ましい。
更に、表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の表層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、十分な成形性が得られず、表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の50質量%より多いと、得られる木質セメント板が十分な強度を発現できないので、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とする。表層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%として表層用マットを製造すると、表層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%となり、十分な強度が得られるとともに、十分な成形性が得られる。
積層マットをプレス、硬化養生する工程において、プレスは、温度60〜100℃で2〜5MPaの圧力を加えることにより行う。プレスされたマットは、型板を外して脱型した上で、常温養生又はオートクレーブ養生を行い、更に硬化させる。なお、オートクレーブ養生は、湿度85%RH以上、温度150〜180℃で10〜18時間行う。
常温養生又はオートクレーブ養生後は、乾燥工程を経て、製品とする。
裏層用マットを製造する工程において、裏層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の裏層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の裏層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。裏層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の裏層のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。裏層用原料混合物のゾノトライトを5〜10質量%とするのは、5質量%より少ないと、裏層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、裏層用マットを製造する工程においても、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
また、裏層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
なお、裏層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、裏層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、裏層用原料混合物も木質補強材を含有しているが、裏層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、好ましい。
そして、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とする。裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の裏層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、裏面の耐透水性が十分に改善されない。一方、裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の25質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できない。裏層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%として裏層用マットを製造すると、裏層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%となり、十分な強度と裏面の耐透水性が得られる。更に、表層の固形分と裏層の固形分の合計が20質量%より少ないと、得られる木質セメント板は十分な耐透水性が得られず、50質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できないので、表層用原料混合物の固形分と裏層用原料混合物の固形分の合計を木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにし、該表層用原料混合物と該裏層用原料混合物を散布して、表層の固形分と裏層の固形分の合計が木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにすることが好ましい。
芯層用マットを製造する工程において、芯層用原料混合物のセメント系無機材を20〜70質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の芯層は強度を発現できず、脆くなるためであり、70質量%より多いと、木質セメント板の芯層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。芯層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の芯層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。
芯層用マットは、芯層用原料混合物を搬送板の上に散布することにより製造するが、芯層用原料混合物の含水率は30〜50%とする必要がある。芯層用原料混合物において、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に水を添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材が被覆しやすくなり、好ましい。
一方、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、セメント系無機材が20質量%より少ないと、木質セメント板の表層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の表層は、比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。表層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の表層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。表層用原料混合物のゾノトライトを5〜20質量%とするのは、5質量%より少ないと、表層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、20質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、表層用マットを製造する工程では、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
なお、表層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
また、表層は、木質セメント板の表面に意匠柄を成形する場合、成形性に大きな影響を与え、芯層は、木質セメント板の強度、たわみなどの物性に大きな影響を与える。表層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いとともに、該木質セメント板の強度、たわみなどの物性も良いので、表層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、表層用原料混合物、芯層用原料混合物ともに木質補強材を含有しているが、表層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、得られる木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良く、芯層用原料混合物の木質補強材が、巾0.5〜3.0mm、長さ1.0〜20.0mm、アスペクト比20〜30の木片、及び/又は直径0.1〜2.0mm、長さ2.0〜35.0mmの分枝及び/又は彎曲及び/又は折曲した木質繊維束であると、得られる木質セメント板の強度やたわみが良いので、好ましい。
そして、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とする。表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の表層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、十分な耐火性能が得られない。一方、表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の50質量%より多いと、プレス時の保形が困難であるとともに、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できない。表層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%として表層用マットを製造すると、表層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%となり、十分な強度が得られるとともに、十分な耐火性能が得られる。
積層マットをプレス、硬化養生する工程において、プレスは、温度60〜100℃で2〜5MPaの圧力を加えることにより行う。プレスされたマットは、型板を外して脱型した上で、常温養生又はオートクレーブ養生を行い、更に硬化させる。なお、オートクレーブ養生は、湿度85%RH以上、温度150〜180℃で10〜18時間行う。
常温養生又はオートクレーブ養生後は、乾燥工程を経て、製品とする。
裏層用マットを製造する工程において、裏層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の裏層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の裏層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。裏層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の裏層のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。裏層用原料混合物のゾノトライトを5〜20質量%とするのは、5質量%より少ないと、裏層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、20質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、裏層用マットを製造する工程においても、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
また、裏層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
なお、裏層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、裏層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、裏層用原料混合物も木質補強材を含有しているが、裏層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、好ましい。
そして、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とする。裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の裏層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、耐火性能や裏面の耐透水性が十分に改善されない。一方、裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の25質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できない。裏層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%として裏層用マットを製造すると、裏層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%となり、十分な強度と裏面の耐透水性が得られるとともに、十分な耐火性能が得られる。更に、表層の固形分と裏層の固形分の合計が20質量%より少ないと、得られる木質セメント板は十分な耐火性能と耐透水性が得られず、50質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できないので、表層用原料混合物の固形分と裏層用原料混合物の固形分の合計を木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにし、該表層用原料混合物と該裏層用原料混合物を散布して、表層の固形分と裏層の固形分の合計が木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにすることが好ましい。
表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、セメント系無機材が20質量%より少ないと、木質セメント板の表層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の表層は、比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。表層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の表層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。表層用原料混合物のゾノトライトを5〜10質量%とするのは、5質量%より少ないと、表層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
また、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、表層用マットを製造する工程では、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
なお、表層用原料混合物の含水率は30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
一方、芯層用マットを製造する工程において、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する芯層用原料混合物を製造する。芯層用原料混合物のセメント系無機材を20〜70質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の芯層は強度を発現できず、脆くなるためであり、70質量%より多いと、木質セメント板の芯層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。芯層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の芯層はたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。芯層用原料混合物のゾノトライトが5〜10質量%含有されているのは、5質量%より少ないと、含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
芯層用マットを製造する工程においても、芯層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、芯層用マットを製造する工程でも、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
また、芯層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
なお、表層は、木質セメント板の表面に意匠柄を成形する場合、成形性に大きな影響を与え、芯層は、木質セメント板の強度、たわみなどの物性に大きな影響を与える。表層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良いとともに、該木質セメント板の強度、たわみなどの物性も良いので、表層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、表層用原料混合物、芯層用原料混合物ともに木質補強材を含有しているが、表層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、得られる木質セメント板の表面の成形性と耐透水性が良く、芯層用原料混合物の木質補強材が、巾0.5〜3.0mm、長さ1.0〜20.0mm、アスペクト比20〜30の木片、及び/又は直径0.1〜2.0mm、長さ2.0〜35.0mmの分枝及び/又は彎曲及び/又は折曲した木質繊維束であると、得られる木質セメント板の強度やたわみが良いので、好ましい。
更に、表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の表層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、十分な成形性が得られず、表層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の50質量%より多いと、得られる木質セメント板が十分な強度を発現できないので、表層用マットを製造する工程において、表層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とする。表層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%として表層用マットを製造すると、表層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%となり、十分な強度が得られるとともに、十分な成形性が得られる。
積層マットをプレス、硬化養生する工程において、プレスは、温度60〜100℃で2〜5MPaの圧力を加えることにより行う。プレスされたマットは、型板を外して脱型した上で、常温養生又はオートクレーブ養生を行い、更に硬化させる。なお、オートクレーブ養生は、湿度85%RH以上、温度150〜180℃で10〜18時間行う。
常温養生又はオートクレーブ養生後は、乾燥工程を経て、製品とする。
裏層用マットを製造する工程において、裏層用原料混合物のセメント系無機材を20〜65質量%とするのは、20質量%より少ないと、木質セメント板の裏層は強度を発現できず、脆くなるためであり、65質量%より多いと、木質セメント板の裏層の比重が高くなるとともにたわみが少なくなり、堅くて重く、運搬しづらく、作業性、釘打ち性能等の施工性に問題が発生するためである。裏層用原料混合物の木質補強材を5〜18質量%とするのは、5質量%より少ないと、木質セメント板の裏層のたわみが少なくなり、十分な補強効果が得られないためであり、18質量%より多いと、木質セメント板の耐火性能が損なわれるためである。裏層用原料混合物のゾノトライトを5〜10質量%とするのは、5質量%より少ないと、裏層に含有される木質補強材を十分に覆うことができず、木質セメント板は十分な耐火性能が得られないためであり、10質量%より多いと、プレス時の保形が困難なためである。
裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の製造は、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加、攪拌して混合し、各原料を十分に混合させた後に、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加、攪拌して混合することにより行う。なお、ゾノトライトの脱水ケーキの濃度を10〜30%とするのは、濃度が10%より小さいと、得られるマット、及び板の含水率が高くなりすぎるので、プレスの際に脱水割れを起こす、硬化後の型板脱型の際に曲げ強度が低下し、ライン上でハンドリングできないなどの問題が発生するためであり、濃度が30%より大きいと、脱水するために要する設備、エネルギーコスト、時間が大きくなりすぎるためである。
このように、裏層用マットを製造する工程においても、含水率の高いゾノトライトの脱水ケーキを最後に添加するので、各原料が均一に分散することができ、得られる木質セメント板の品質が安定するとともに、十分な強度、耐凍結融解性能などの性能が得られる。また、木質補強材を、最初にセメント系無機材が覆い、更にその上をゾノトライトが覆うことができるので、得られる木質セメント板の耐火性能が向上する。
また、裏層用原料混合物の含水率も30〜50%とする必要があり、ゾノトライトの脱水ケーキを混合させても水分が不足する場合は、水を添加、攪拌し、十分に混合させる。その場合、水は、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加する前、及び/又はゾノトライトの脱水ケーキを添加した後に添加することができるが、セメント系無機材及びその他の粉体原料を添加する前に添加すると、木質補強材の表面にセメント系無機材がより被覆しやすくなるので、好ましい。
なお、裏層が、芯層の原料よりも細かい原料により構成されていると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、裏層用原料混合物は、芯層用原料混合物の原料よりも細かい原料により構成されていることが好ましい。また、裏層用原料混合物も木質補強材を含有しているが、裏層用原料混合物の木質補強材が、20〜50メッシュの木粉、及び/又は巾0.5〜2.0mm、長さ1.0〜10.0mm、アスペクト比20〜30の木片であると、木質セメント板の裏面の耐透水性が良いので、好ましい。
そして、裏層用マットを製造する工程においても、裏層用原料混合物の固形分は、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とする。裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の10質量%より少ないと、得られる木質セメント板の裏層の固形分は、該木質セメント板全体の固形分の10質量%より少なくなり、裏面の耐透水性が十分に改善されない。一方、裏層用原料混合物の固形分が木質セメント板全体の固形分の25質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できない。裏層用原料混合物の固形分を木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%として裏層用マットを製造すると、裏層の固形分は該木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%となり、十分な強度と裏面の耐透水性が得られる。更に、表層の固形分と裏層の固形分の合計が20質量%より少ないと、得られる木質セメント板は十分な耐透水性が得られず、50質量%より多いと、得られる木質セメント板は十分な強度を発現できないので、表層用原料混合物の固形分と裏層用原料混合物の固形分の合計を木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにし、該表層用原料混合物と該裏層用原料混合物を散布して、表層の固形分と裏層の固形分の合計が木質セメント板全体の固形分の20〜50質量%となるようにすることが好ましい。
そして、散布する際に原料混合物の混合具合を確認するとともに、得られた実施例1〜5、及び比較例1〜7の各木質セメント板について、比重、厚さ、コーンカロリーメーターによる総発熱量を測定したので、その結果も表1に示す。
なお、コーンカロリーメーターによる総発熱量は、ISO5660に準じて測定した。
表層にのみゾノトライトが配合されており、該ゾノトライトを表層固形分に対し30質量%添加した比較例2は、コーンカロリーメーターによる総発熱量は低く、耐火性能に優れるが、運搬、及び施工作業時に板に亀裂、破損が生じるなどの不具合が発生した。比較例2はプレス時に原料混合物の一部が流出しており、それにより強度が低下したと考えられる。
表層と裏層にのみゾノトライトが配合されており、該ゾノトライトを表層固形分、裏層固形分に対しそれぞれ30質量%添加した比較例3は、コーンカロリーメーターによる総発熱量は低く、耐火性能に優れるが、運搬、及び施工作業時に板に亀裂、破損が生じるなどの不具合が発生した。比較例3もプレス時に原料混合物の一部が流出しており、それにより強度が低下したと考えられる。
全層にゾノトライトが配合されており、該ゾノトライトを各層の固形分に対しそれぞれ20質量%添加した比較例4は、コーンカロリーメーターによる総発熱量は低く、耐火性能に優れるが、運搬、及び施工作業時に板に亀裂、破損が生じるなどの不具合が発生した。比較例4もプレス時に原料混合物の一部が流出しており、それにより強度が低下したと考えられる。
木片、ゾノトライト、粉体原料の順に原料を混合した比較例5は、原料の混合順番のみが異なる同一配合の実施例2と比べると、コーンカロリーメーターによる総発熱量が大きく、耐火性能に劣った。また、運搬、及び施工作業時に板に亀裂、破損が生じるなどの不具合が発生した。これは、比較例5では原料が均一に混合されず、原料の固まりが存在したためだと考えられる。
同様に、木片、ゾノトライト、粉体原料の順に原料を混合した比較例6も、原料の混合順番のみが異なる同一配合の実施例4と比べると、コーンカロリーメーターによる総発熱量が大きく、耐火性能に劣り、更に、運搬、及び施工作業時に板に亀裂、破損が生じるなどの不具合が発生した。木片、ゾノトライト、粉体原料の順に原料を混合した比較例7も、原料の混合順番のみが異なる同一配合の実施例5と比べると、コーンカロリーメーターによる総発熱量が大きく、耐火性能に劣り、更に、運搬、及び施工作業時に板に亀裂、破損が生じるなどの不具合が発生した。比較例6、7では原料が均一に混合されず、原料の固まりが存在したためだと考えられる。
Claims (11)
- 複層構造の木質セメント板であって、
上記木質セメント板の表面には、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する表層が形成されており、
上記表層の下には、セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを0〜5質量%含有する芯層が形成されており、
上記セメント系無機材は、セメント、スラグの1種以上であり、
上記表層の固形分は、上記木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%であり、
上記表層の木質補強材は、上記セメント系無機材で被覆され、更にその上を上記ゾノトライトで被覆されている
ことを特徴とする木質セメント板。 - 請求項1に記載の木質セメント板であって、
上記木質セメント板の裏面には、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する裏層が形成されており、
上記裏層の固形分は、上記木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%であり、
上記裏層の木質補強材は、上記セメント系無機材で被覆され、更にその上を上記ゾノトライトで被覆されている
ことを特徴とする木質セメント板。 - 複層構造の木質セメント板であって、
上記木質セメント板の全ての層は、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有し、
上記セメント系無機材は、セメント、スラグの1種以上であり、
全ての層の木質補強材は、上記セメント系無機材で被覆され、更にその上を上記ゾノトライトで被覆されている
ことを特徴とする木質セメント板。 - 表層と芯層からなる複層構造の木質セメント板の製造方法であって、
セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する表層用原料混合物を製造し、型板の上に散布して、表層用マットを製造する工程と、
セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを0〜5質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、上記表層用マットの上に散布して、該表層用マットの上に芯層用マットを製造する工程と、
得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程とを有し、
上記セメント系無機材は、セメント、スラグの1種以上であって、
上記表層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とし、
上記表層用原料混合物の製造が、上記木質補強材を分散させた後に、上記セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 請求項4に記載の木質セメント板の製造方法であって、
得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程の前に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、前記芯層用マットの上に散布して、該芯層用マットの上に裏層用マットを製造する工程を有し、
上記裏層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とし、
上記裏層用原料混合物の製造が、上記木質補強材を分散させた後に、上記セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 表層と芯層からなる複層構造の木質セメント板の製造方法であって、
セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する表層用原料混合物を製造し、型板の上に散布して、表層用マットを製造する工程と、
セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、上記表層用マットの上に散布して、該表層用マットの上に芯層用マットを製造する工程と、
得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程とを有し、
上記セメント系無機材は、セメント、スラグの1種以上であって、
上記表層用原料混合物及び芯層用原料混合物の製造が、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 請求項6に記載の木質セメント板の製造方法であって、
得られた積層マットをプレス、硬化養生する工程の前に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、前記芯層用マットの上に散布して、該芯層用マットの上に裏層用マットを製造する工程を有し、
上記裏層用原料混合物の製造が、上記木質補強材を分散させた後に、上記セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 表層と芯層からなる複層構造の木質セメント板の製造方法であって、
セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを0〜5質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、搬送板の上に散布して、芯層用マットを製造する工程と、
セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する表層用原料混合物を製造し、上記芯層用マットの上に該表層用原料混合物を散布して、該芯層用マットの上に表層用マットを製造する工程と、
得られた積層マットの上に型板を積載し、プレス、硬化養生する工程とを有し、
上記セメント系無機材は、セメント、スラグの1種以上であって、
上記表層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜50質量%とし、
上記表層用原料混合物の製造が、上記木質補強材を分散させた後に、上記セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 請求項8に記載の木質セメント板の製造方法であって、
上記芯層用原料混合物を散布する前の上記搬送板の上に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜20質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、散布する工程を有し、
上記裏層用原料混合物の固形分を、木質セメント板全体の固形分の10〜25質量%とし、
上記裏層用原料混合物の製造が、上記木質補強材を分散させた後に、上記セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 表層と芯層からなる複層構造の木質セメント板の製造方法であって、
セメント系無機材を20〜70質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する芯層用原料混合物を製造し、搬送板の上に散布して、芯層用マットを製造する工程と、
セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する表層用原料混合物を製造し、上記芯層用マットの上に該表層用原料混合物を散布して、該芯層用マットの上に表層用マットを製造する工程と、
得られた積層マットの上に型板を積載し、プレス、硬化養生する工程とを有し、
上記セメント系無機材は、セメント、スラグの1種以上であって、
上記表層用原料混合物及び芯層用原料混合物の製造が、木質補強材を分散させた後に、セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。 - 請求項10に記載の木質セメント板の製造方法であって、
上記芯層用原料混合物を散布する前の上記搬送板の上に、セメント系無機材を20〜65質量%、木質補強材を5〜18質量%、ゾノトライトを5〜10質量%含有する裏層用原料混合物を製造し、散布する工程を有し、
上記裏層用原料混合物の製造が、上記木質補強材を分散させた後に、上記セメント系無機材の粉体を添加して混合し、その後、濃度が10〜30%のゾノトライトの脱水ケーキを添加して混合することにより行う
ことを特徴とする木質セメント板の製造方法。
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