JP3302959B2 - 複合硬化体および複合建築材料 - Google Patents

複合硬化体および複合建築材料

Info

Publication number
JP3302959B2
JP3302959B2 JP30838399A JP30838399A JP3302959B2 JP 3302959 B2 JP3302959 B2 JP 3302959B2 JP 30838399 A JP30838399 A JP 30838399A JP 30838399 A JP30838399 A JP 30838399A JP 3302959 B2 JP3302959 B2 JP 3302959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
composite cured
composite
cured product
inorganic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30838399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000303392A (ja
Inventor
吉弥 松野
哲司 小川
健司 佐藤
敏弘 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP30838399A priority Critical patent/JP3302959B2/ja
Publication of JP2000303392A publication Critical patent/JP2000303392A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3302959B2 publication Critical patent/JP3302959B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種産業用材料
として使用できる複合硬化体およびこれを用いた複合建
築材料に関するものであって、特に、加工性および生産
性に優れ、かつ低コスト化を実現でき、環境保護に役立
つ複合硬化体および複合建築材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の観点から、種々の
産業廃棄物の有効利用が検討されている。例えば、これ
まで森林資源を大量に消費してきた建築産業において
は、建築資材を新たに産業廃棄物に求めることにより、
森林資源の消費量を抑えるとともに、従来使用していた
無機ボード、例えば、珪酸カルシウム板、パーライト
板、スラグ石膏板、木片セメント板および石膏ボード等
について、その低コスト化並びに高機能化を実現するた
めの提案がなされている。
【0003】例えば、紙の製造後に発生するパルプかす
(スカム)を建築用パネルとして有効に利用すること
が、特開平7−41350号公報に開示されている。こ
の技術は、スカムを焼成して得られるシリカ、アルミナ
などの無機物をセメント、繊維および水と混合し、多孔
の鉄板に圧接するものである。また、特開平10−21
8643号公報には、廃棄物溶融スラグを含むセメント
混和材が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−41350号公報記載の技術では、鉄板とセメント
を使用するために加工性に乏しく、さらにセメントの養
生が必要となるから生産性が低下するという問題があっ
た。
【0005】また、特開平10−218643号公報記
載の技術では、圧縮強度に優れるが曲げ強度が低いこと
が問題であり、この技術を建築材料用の柱材や板材等に
利用するには、曲げ強度を高くする必要がある。
【0006】しかも、いずれの技術でもセメントを使用
するため、釘などを打ちつけることができず、無理に打
ちつけるとクラックの発生を招くという不利がある。
【0007】そこで、この発明は、上記した諸問題を解
消し、加工性および生産性を損なうことなく曲げ強度を
向上させた複合硬化体および、この複合硬化体を用いた
複合建築材料について提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨構成は、
次のとおりである。 (1) 製紙スラッジを成形し、硬化させることで得られ
る、セメント非含有複合硬化体であって、蒸気養生をす
るものを除き、前記複合硬化体は、少なくともAl、S
iおよびCaの酸化物からなる無機非晶質体中に多糖類
からなる有機質繊維状物およびCaを含む結晶体が分散
してなり、その組成は、それぞれAl23 、SiO
2 、CaOに換算して、 Al23 :複合硬化体の全重量に対して3重量%〜5
1重量% SiO2 :複合硬化体の全重量に対して5重量%〜5
3重量% CaO :複合硬化体の全重量に対して6重量%〜6
3重量% であり、それらの合計が100重量%未満であることを
特徴とする、建築材料に使用される複合硬化体。なお、
多糖類からなる有機質繊維状物は、特定方向に配向して
いてもよい。特定方向への配向により、曲げ強度を向上
させることができるからである。
【0009】(2) 上記(1) において、上記複合硬化体中
に、結合材を含むことを特徴とする複合硬化体。
【0010】(3) 上記(2) において、上記結合材は、熱
硬化性樹脂または無機結合剤からなることを特徴とする
複合硬化体。
【0011】(4) 上記(1) から(3) までの何れかにおい
て、上記複合硬化体中に、無機粉末を含むことを特徴と
する複合硬化体。(5) 上記(1) から(4) までの何れかに
おいて、上記複合硬化体の比重は、0.2〜2.2であ
ることを特徴とする複合硬化体。
【0012】(6) 上記(1) から(5) までの何れかにおい
て、上記多糖類からなる有機質繊維状物の平均長さは1
0μm〜3000μmであることを特徴とする複合硬化
体。
【0013】(7) 上記(1) から(6) までの何れかにおい
て、上記複合硬化体は、化粧層を有することを特徴とす
る複合硬化体。(8) 上記(1) から(7) までの何れかにお
いて、上記複合硬化体は、表面に樹脂を塗布してなるこ
とを特徴とする複合硬化体。
【0014】(9) 上記(1) から(8) までの何れかの複合
硬化体の少なくとも片面に補強層を形成したことを特徴
とする複合建築材料。(10)上記(9) において、補強層
は、樹脂および繊維基材からなることを特徴とする複合
建築材料。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の複合硬化体の構造を、
図1に模式で示す。この複合硬化体1は、無機非晶質体
2を含み、該非晶質体2中に、多糖類からなる有機質繊
維状物3およびCa系結晶が混在してなることを基本と
する。上記無機非晶質体2としては、Al、Si、C
a、Na、Mg、P、S、K、Ti、Mn、Fe、Zn
から選ばれる、少なくともAl、Si、Caの酸化物を
含む3種以上の酸化物の系からなる非晶質体を用いる。
ここでいう3種以上の酸化物の系からなる非晶質体と
は、酸化物(1)−酸化物(2)・・・−酸化物(n)
系(但しnは自然数であり、酸化物(1)、酸化物
(2)、・・・酸化物(n)はそれぞれ異なる酸化物)
の非晶質体である。
【0016】このような非晶質体は、正確な定義づけが
困難であるが、3種以上の酸化物を固溶あるいは水和反
応等させることにより生成する、非晶質の化合物である
と考えられる。このような無機非晶質の化合物は、蛍光
X線分析により、酸化物を構成する元素(Al、Si、
Ca、Na、Mg、P、S、K、Ti、Mn、Fe、Z
nから選ばれる、少なくともAl、Si、Caを含む3
種以上)が確認され、X線回折による分析のチャートで
は2θ:15°〜40°の範囲でハローが見られる。こ
のハローは、X線の強度の緩やかな起伏であり、X線チ
ャートでブロードな盛り上がりとして観察される。な
お、ハローは半値幅が2θ:2°以上である。
【0017】この複合硬化体1は、まず非晶質体2が強
度発現物質となり、しかも、繊維状物3が非晶質体2中
に分散して破壊靱性値を改善するため、曲げ強度値や耐
衝撃性を向上させることができる。また、強度に異方性
がなく、均質な硬化体が得られる。さらに、非晶質体で
あるため、低密度で充分な強度が得られるという利点も
ある。
【0018】なお、上記非晶質体が強度発現物質となる
理由は定かではないが、結晶質の構造に比べてクラック
の進展が阻害されるためではないかと推定される。ま
た、結晶質中に比べて非晶質中の方が繊維状物が均一に
分散しやすいことから、破壊靱性値も向上すると考えら
れる。その結果、釘を打ち込んだり貫通孔を設けたりし
ても、クラックが生じないために、建築材料などの加工
を必要とする材料に最適なものとなる。
【0019】さらに、本発明では繊維状物として多糖類
からなる有機質繊維状物を使用しており、この多糖類か
らなる有機質繊維状物にはOH基が存在し、このOH基
が、無機非晶質体中に存在するOH基と水素結合して一
体化するため、複合硬化体自体の破壊靱性値を大きく向
上させることができ、耐クラック性および曲げ強度を改
善することができると考えられる。
【0020】ここで、酸化物としては、少なくともA
l、Si、Caの酸化物を含む、金属および/または非
金属の酸化物を使用でき、Al23 、SiO2 、Ca
Oを少なくとも含み、他にNa2 O、MgO、P2
5 、SO3 、K2 O、TiO2 、MnO、Fe23
よびZnOから選ばれることが望ましい。とりわけ、A
23 −SiO2 −CaO系またはAl23 −Si
2 −CaO−酸化物系からなる非晶質体、もしくはこ
れら非晶質体の複合体が最適である。なお、後者の非晶
質体における酸化物は、Al23 、SiO2 およびC
aOを除く金属および/または非金属の酸化物の1種以
上である。
【0021】まず、Al23 −SiO2 −CaO系か
らなる非晶質体は、Al23 、SiO2 およびCaO
の各成分の全部または一部が互いに固溶あるいは水和反
応などにより生成する非晶質構造を有する化合物であ
る。すなわち、Al23 とSiO2 、SiO2 とCa
O、Al23 とCaO、そしてAl23 、SiO2
およびCaOの組合せで固溶あるいは水和反応等させる
ことにより生成する化合物のいずれかを含むと考えられ
る。このような無機非晶質の化合物は、蛍光X線分析に
より、Al、Si、Caが確認され、X線回折による分
析のチャートでは2θ:15°〜40°の範囲でハロー
が見られる。
【0022】また、Al23 、SiO2 およびCaO
以外に少なくとも1種の酸化物を加えた系、つまりAl
23 −SiO2 −CaO−酸化物系からなる非晶質体
は、上記Al23 −SiO2 −CaO系での組み合わ
せ以外に、Al23 と酸化物、SiO2 と酸化物、C
aOと酸化物、Al23 、SiO2 および酸化物、S
iO2 、CaOおよび酸化物、Al23 、CaOおよ
び酸化物、そしてAl23 、SiO2 、CaOおよび
酸化物の組合せで固溶あるいは水和反応等させることに
より生成する化合物のいずれかを含むと考えられる。
【0023】なお、前記酸化物が2以上、つまり、Al
23 −SiO2 −CaO−酸化物(1)・・・−酸化
物(n)系(nは2以上の自然数)の非晶質体であれ
ば、これらの酸化物、例えば酸化物(1)、酸化物
(2)・・・酸化物(n)(nは2以上の自然数で、酸
化物(n)は、nの値が異なればそれぞれ異なる酸化物
を意味し、かつAl23 、SiO2 、CaOを除いた
ものである)のそれぞれから選ばれる少なくとも2種以
上の組合せで固溶あるいは水和反応等させることにより
生成する化合物、Al23 、SiO2 、CaOから選
ばれる少なくとも2種以上の組合せで固溶あるいは水和
反応等させることにより生成する化合物、さらに酸化物
(1)、酸化物(2)・・・酸化物(n)(nは2以上
の自然数)のそれぞれから選ばれる少なくとも1種以上
と、Al23 、SiO2 、CaOから選ばれる少なく
とも1種以上との組合せで固溶あるいは水和反応等させ
ることにより生成する化合物のいずれかを含むと考えら
れる。
【0024】このような無機非晶質の化合物は、蛍光X
線分析により、Al、Si、Caに加えて、酸化物を構
成する元素(Na、Mg、P、S、K、Ti、Mn、F
e、Znから選ばれる少なくとも1種以上)が確認さ
れ、X線回折による分析のチャートでは2θ:15°〜
40°の範囲でハローが見られる。
【0025】ここで、Al23 、SiO2 およびCa
Oと組み合わせる酸化物は、1種または2種以上であ
り、Al23 、SiO2 、CaOを除く金属および/
または非金属の酸化物を使用でき、例えばNa2 O、M
gO、P25 、SO3 、K2O、TiO2 、MnO、
Fe23 およびZnOから選ぶことができる。この選
択は、複合硬化体に期待する特性を基準に行うことがで
きる。
【0026】例えば、Na2 OまたはK2 Oは、アルカ
リなどで除去できるため、めっき処理に先立って除去処
理を行えば、複合硬化体表面の被めっき面が粗くなって
めっきのアンカーとして作用させることができる。Mg
Oは、Al23 、SiO2 、CaOと固溶して強度発
現に寄与し、曲げ強度や耐衝撃性を大きく改善する。P
25 は、骨との癒着を助けるため生体材料(人工歯
根、人工骨)に使用する場合は特に有利である。SO3
は、殺菌作用があり抗菌建築材料に適している。TiO
2 は、白系着色材であるとともに、光酸化触媒として作
用することから、付着した有機汚染物質を強制的に酸化
でき、光を照射しただけで洗浄できるという自浄力のあ
る建築材料、あるいは各種フィルター、反応触媒として
使用できるという特異な効果を有する。MnOは暗色系
の着色材、Fe23 は明色系の着色材、ZnOは白系
の着色材として有用である。なお、これらの酸化物は非
晶質体中にそれぞれ単独で存在していてもよい。
【0027】上記非晶質体の組成は、それぞれAl2
3 、SiO2 およびCaOに換算して、Al23 :複
合硬化体の全重量に対して3〜51重量%、SiO2
複合硬化体の全重量に対して5〜53重量%、そしてC
aO:複合硬化体の全重量に対して6〜63重量%で、
かつそれらの合計が100重量%をこえない範囲におい
て、含有することが好ましい。
【0028】なぜなら、Al23 の含有量が3重量%
未満あるいは51重量%をこえると、複合硬化体の強度
が低下し、また、SiO2 の含有量が5重量%未満ある
いは53重量%をこえても、複合硬化体の強度が低下す
る。また、CaOの含有量が6重量%未満あるいは63
重量%をこえても、やはり複合硬化体の強度が低下する
のである。
【0029】さらに、酸化物に換算してCaO/SiO
2 の比率を0.2〜7.9、CaO/Al23 の比率
を0.2〜12.5に調整することが、強度の大きい複
合硬化体を得るのに有利である。
【0030】また、Al23 、SiO2 およびCaO
以外の酸化物として、Na2 O、MgO、P25 、S
3 、K2 O、TiO2 、MnO、Fe23 およびZ
nOのうち1種または2種以上を含有する場合、各成分
の好適含有量は次のとおりである。なお、これら酸化物
の合計量は、100重量%を越えないことはいうまでも
ない。 Na2 O :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.
2重量% MgO :複合硬化体の全重量に対して0.3〜1
1.0重量% P25 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜7.
3重量% SO3 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜3.
5重量% K2 O :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.
2重量% TiO2 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜8.
7重量% MnO :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.
5重量% Fe23 :複合硬化体の全重量に対して0.2〜1
7.8重量% ZnO :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.
8重量% これら酸化物の含有量を上記範囲に限定した理由は、上
記範囲を逸脱すると複合硬化体の強度が低下するからで
ある。
【0031】なお、非晶質構造か否かは、X線回折によ
り確認できる。すなわち、X線回折により2θ:15°
〜40°の領域でハローが観察されれば、非晶質構造を
有していることになる。
【0032】さらに、この発明では、非晶質構造の非晶
質体1中にCa系結晶が分散しており、具体的には、Ge
hlenite,syn 、Anorthite 、Melitite、Gehlenite-synt
hetic 、tobermorite 、xonotlite 、ettringiteや、C
aO、そしてCaCO3 (Calcite )などの結晶体が混
在している。これら結晶体は、それ自体が強度発現物質
になるとは考えられないが、例えば硬度および密度を高
くして圧縮強度を改善したり、クラックの進展を抑制し
たりするなどの効果があると考えられる。なお、結晶体
の含有量は、複合硬化体の全重量に対して0.1〜50
重量%であることが望ましい。なぜなら、結晶体が少な
すぎると上記効果が得られず、逆に多すぎると強度低下
を招くからである。
【0033】ちなみに、上記Al23 −CaO系の結
晶性化合物がCalcium Aluminate 、CaO−SiO2
の結晶性化合物がCalcium Silicate、Al23 −Si
2−CaO系の結晶性化合物がGehlenite,syn 、Anort
hite であり、またAl23 −SiO2 −CaO−M
gO系の結晶性化合物がMelitite、Gehlenite-syntheti
c である。
【0034】即ち、Caを含む結晶体として、Gehlenit
e,syn (Ca2 Al27 )、Melitite-synthetic(C
2 (Mg0.5 Al0.5 )(Si1.5 Al0.5
7 ))、Gehlenite-synthetic (Ca2 (Mg0.25Al
0.75)(Si1.25Al0.757 ))、Anorthite,ordere
d (Ca2 Al2 Si28 )あるいは炭酸カルシウム
(Calcite )を含有していても良い。
【0035】また、この発明の複合硬化体では、上記少
なくとも3種以上の酸化物の系からなる非晶質体中に、
ハロゲンを添加してもよい。このハロゲンは、固溶体、
水和物の生成反応の触媒となり、また燃焼抑制物質とし
て作用する。その含有量は、0.1〜1.2重量%が望
ましい。なぜなら、0.1重量%未満では強度が低く、
1.2重量%を越えると燃焼により有害物質を発生する
からである。ハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素が
望ましい。
【0036】同様に、炭酸カルシウム(Calcite )を添
加してもよい。炭酸カルシウムそれ自体は強度発現物質
ではないが、炭酸カルシウムの周囲を非晶質体が取り囲
むことにより、クラックの進展を阻止するなどの作用に
より強度向上に寄与すると考えられる。この炭酸カルシ
ウムの含有量は、複合硬化体の全重量に対して48重量
%以下が望ましい。その理由は、48重量%を越えると
曲げ強度が低下するからである。また、0.1重量%以
上が望ましい。0.1重量%未満では、強度向上に寄与
しないからである。
【0037】さらに、結合材を添加することも、強度の
さらなる向上や、耐水性、耐薬品性および耐火性の向上
に有利である。この結合材は、熱硬化性樹脂および無機
結合剤のいずれか一方または両方からなることが望まし
い。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂から選ばれる少なくと
も1種以上の樹脂が望ましい。無機結合剤としては、珪
酸ソーダ、シリカゲル及びアルミナゾルの群から選ばれ
る少なくとも1種以上が望ましい。
【0038】次に、この発明において非晶質体中に混在
させる繊維状物は、上記のように、多糖類からなる有機
質繊維状物とする。なぜなら、多糖類にはOH基が存在
し、水素結合により、無機粉体を形成していたAl2
3 、SiO2 またはCaOなどの各種化合物と結合しや
すいからである。
【0039】この多糖類は、アミノ糖、ウロン酸、デン
プン、グリコーゲン、イヌリン、リケニン、セルロー
ス、キチン、キトサン、ヘミセルロースおよびペクチン
から選ばれる少なくとも1種以上の化合物であることが
望ましい。これら多糖類からなる有機質繊維状物として
は、パルプ、パルプかす、新聞や雑誌などの古紙の粉砕
物が有利に適合する。
【0040】ちなみに、パルプは、セルロースの他にリ
グニンを10〜30重量%程度含んでいる。
【0041】なお、上記繊維状物の含有率は、2〜75
重量%であることが望ましい。その理由は、2重量%未
満では複合硬化体の強度が低下し、一方75重量%を越
えると防火性能、耐水性、寸法安定性などが低下するお
それがあるからである。さらに、繊維状物の平均長さ
は、10〜3000μmが望ましい。平均長さが短すぎ
ると絡み合いが生じず、また長すぎると空隙が生じて無
機硬化体の強度が低下しやすいからである。
【0042】さらに本発明においては、複合硬化体の比
重は、0.2〜2.2であることが望ましい。比重が
0.2未満では気孔が多過ぎて複合硬化体の強度が低下
し、逆に比重が2.2を超えると強度に占める無機非晶
質体自体の影響が大きくなり過ぎて繊維状物の補強効果
が相対的に低下し、やはり強度が低下してしまうのであ
る。すなわち、比重が0.2〜2.2の範囲で、実用的
な圧縮強度、曲げ強度が得られるのであり、この範囲は
強度を得るための特異的な範囲といえる。
【0043】以上の複合硬化体は、産業廃棄物である製
紙スラッジ(スカム)を乾燥させて凝集硬化させること
で得る。すなわち、製紙スラッジは、無機物を含むパル
プかすであり、産業廃棄物を原料として使用するため低
コストであり、環境問題の解決に寄与するからである。
しかも、この製紙スラッジは、それ自体がバインダーと
しての機能を有しており、他の産業廃棄物と混練するこ
とにより、所望の形状に成形できる利点を有する。
【0044】上記製紙スラッジ(スカム)中には、パル
プの他に、Al、Si、Ca、Na、Mg、P、S、
K、Ti、Mn、FeおよびZnのうち、少なくともA
l、Si、Caを含むものの酸化物、水酸化物、もしく
はこれらの前駆体であるゾル状物、またはそれらの複合
物、ハロゲン、および炭酸カルシウムから選ばれる少な
くとも1種以上、および水が含まれるのが一般的であ
る。とりわけ、上質紙の古紙は、カオリンや炭酸カルシ
ウムなどのカルシウム系結晶を多く含むことから、上記
製紙スラッジとしては、古紙を多く含むものが適してい
る。なお、ハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素が望
ましい。
【0045】また、製紙スラッジ中の含水率は、20〜
80重量%であることが望ましい。なぜなら、含水率が
20重量%未満では、硬くなりすぎて成形が難しくな
り、一方80重量%をこえると、スラリー状になって成
形が難しくなるからである。
【0046】なお、製紙スラッジを使用した硬化体に関
する技術は散見されるが、いずれも本発明とは異なる。
例えば特開昭49−86438号には、パルプかす(セ
ルロース成分)と石灰かす(炭酸カルシウム)を混合し
てホットプレスしたものであるが、パルプかすはセルロ
ールを意味しており、本発明のように製紙スラッジ中の
無機成分を利用するものではなく、無機非晶質中に繊維
が分散したものではない。このため石灰かすの粒界で破
断したり、クラックの進展を防止できず曲げ強度、圧縮
強度に劣る。
【0047】また、石灰かすは、結晶質であり、本発明
のような非晶質体ではない。特開平5−270872
号、特開平6−293546号、特開平7−47537
号および特開平7−69701号は、セメントと無機補
強繊維との複合技術であって、本発明のような無機非晶
質体中に繊維状物質を分散させたものとは異なる。
【0048】特開平10−15923号は、パルプスラ
ッジと結晶質である石膏を混合する技術であって、本発
明のような無機非晶質体中に繊維状物質を分散させたも
のとは異なる。
【0049】特開昭51−30088号は、パルプ廃棄
物の焼成灰と軽量無機材料を成形する技術であるが、焼
成条件等が記載されておらず、非晶質の焼成灰を得るこ
とできない。
【0050】特開昭49−2880号は、パルプ廃棄物
中の繊維のみに着目した技術であって、本発明のような
無機非晶質体中に繊維が分散したものではない。
【0051】特開昭53−81388号は、パルプかす
中の繊維(繊維20%、土砂0.01%)と木屑を混ぜ
て成形したもので、本発明のような無機非晶質体中に繊
維が分散したものではない。
【0052】特開平8−246400号は、製紙スラッ
ジではなく古紙パルプそのもの(セルロースのみ)を使
用する技術である。
【0053】特開昭48−44349号は、有機質と無
機質を含むパルプ廃棄物と高分子エマルジョンなどを混
合した技術であるが、無機質とは、酸化珪素、酸化アル
ミニウム、酸化鉄をいい、実質的に各1種類の結晶質の
金属酸化物単体を指しており、本発明のような2種以上
の金属酸化物が結合して複雑な非晶質系を構成するもの
とは異なる。
【0054】特開昭49−99524号は、セラミック
化(多結晶体)した基材であって、本発明のような非晶
質系とは異なる。
【0055】次いで、もう一つの発明の複合硬化体につ
いて説明する。この複合硬化体1は、図2に示すように
無機粉末4と、多糖類からなる有機質繊維状物3と無機
非晶質体2とからなり、さらに必要に応じて結合材を加
えても良い。図2の場合は、無機非晶質体2が結合材と
して機能している。
【0056】無機粉末および、多糖類からなる有機質繊
維状物にはOH基が存在しており、無機粉末と有機質繊
維状物、あるいは有機質繊維状物同士が互いに水素結合
を形成して複雑に絡み合い、両者が複合一体化する。こ
のため、セメントや、鉄板のような補強板を使用しなく
ても、強度を確保でき、加工性および生産性に優れたも
のとなる。しかも、有機質繊維状物により破壊靱性値が
向上し、また、無機粉末によりクラックの進展が阻害さ
れるので、耐クラック性も向上する。さらに、無機粉末
は、防火性を向上させたり、非晶質体と反応させること
で強度発現物質を形成させて強度を向上させたりするの
に有利であり、この無機粉末の量を調整することによ
り、複合硬化体の比重を調整することもできる。
【0057】上記無機粉末4としては、炭酸カルシウ
ム、水酸化カルシウム、シラス、シラスバルーン、パー
ライト、水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ、タル
ク、炭酸カルシウム、産業廃棄物粉末から選ばれる少な
くとも1種以上を使用でき、特に産業廃棄物粉末として
は、製紙スラッジに含まれている無機質分(上記非晶質
体)の焼成粉末、製紙スラッジの焼成粉末、ガラスの研
磨屑、および珪砂の粉砕屑から選ばれる少なくとも1種
以上の産業廃棄物粉末を用いることが望ましい。なぜな
ら、これら産業廃棄物粉末を使用することで、低コスト
化を実現でき、さらに環境問題の解決に寄与できるから
である。
【0058】上記製紙スラッジの焼成粉末は、上記非晶
質体とその組成は概ね同一である。但し、Na2 O、M
gO、P25 、SO3 、K2 O、TiO2 、MnO、
Fe23 、ZnOに換算して以下の組成が望ましい。 Na2 O :無機粉末の全重量に対して0.1〜2.4
重量% MgO :無機粉末の全重量に対して0.3〜22.
0重量% P25 :無機粉末の全重量に対して0.1〜14.
6重量% SO3 :無機粉末の全重量に対して0.1〜7.0
重量% K2 O :無機粉末の全重量に対して0.1〜2.4
重量% TiO2 :無機粉末の全重量に対して0.1〜16.
5重量% MnO :無機粉末の全重量に対して0.1〜3.0
重量% Fe23 :無機粉末の全重量に対して0.2〜35.
6重量% ZnO :無機粉末の全重量に対して0.1〜3.6
重量%
【0059】なお、製紙スラッジを焼成した無機粉末
は、製紙スラッジを300〜1500℃で加熱処理する
ことによって得られる。かくして得られる無機粉末は、
非晶質であり、強度および靱性に優れ、かつ密度も小さ
いため、複合硬化体に分散させることにより軽量化を実
現できる。また、製紙スラッジを300℃以上800℃
未満で焼成した場合および、300〜1500℃で加熱
処理後、急冷した場合によって得られる無機粉末は、確
実に非晶質体を含むため有利である。無機粉末は、比表
面積が、0.8〜200m2 /gであることが望まし
い。これは、0.8m2 /g未満では、非晶質体と無機
粉末との接触面積が小さくなって強度が低下してしま
い、逆に200m2 /gを越えるとクラック進展や硬度
の向上といった効果が低下して結果的に強度が低下する
からである。
【0060】さらに、無機粉末中には、シリカ、アルミ
ナ、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
カリウム、酸化ナトリウム、五酸化リンから選ばれる少
なくとも1種以上の無機物が含まれていることが望まし
い。これらは、化学的に安定で耐候性に優れ、建築材料
などの産業材料として望ましい特性をそなえる。
【0061】この無機粉末は、その平均粒子径が小さす
ぎても大きすぎても充分な強度が得られないため、1〜
100μmの範囲にあることが望ましい。無機粉末の含
有量は、10〜90重量%であることが望ましい。すな
わち、無機粉末が少なすぎると強度が低下し、逆に無機
粉末の量が多すぎるともろくなり、いずれにしても強度
が低下するからである。
【0062】この発明に従う複合硬化体は、ケイ酸カル
シウム板、パーライトボード、合板、石膏ボードなどに
代わる新たな建築材料として使用される。
【0063】そこで、この複合硬化体の一応用例とし
て、複合建築材料について以下に説明する。すなわち、
図3に示すように、芯材5の少なくとも片面、図示例で
は両面に補強層6が形成された複合建築材料において、
該芯材5に、この発明の複合硬化体1を適用してなるこ
とを特徴とする。
【0064】この複合建築材料は、芯材5をこの発明の
複合硬化体1とすることによって、この複合建築材料に
引っ張り力が加わった場合でも、芯材自体が曲げ強度に
優れているため、しかも芯材の表面に補強層が設けられ
ていることとも相まって、容易に破壊が起きない構成と
なっている。また、表面に局所的に圧力が加わっても凹
みや窪みが生じることもない。この発明の芯材を板状に
することにより、この発明の板状建築材料を得ることが
できる。
【0065】さらに、この発明の複合建築材料は、その
使用に当たり補強層6の上に塗装、化粧板および化粧単
板などによる化粧層を設けることになるから、耐衝撃性
が向上して、凹みなどのキズが生じにくくなり、化粧面
がキズにより歪んで意匠性を低下させるといったことも
ない。
【0066】また、補強層6は、樹脂6a中に繊維基材
6bを埋設した構造になる。この樹脂6aには、特に熱
硬化性樹脂を用いることが望ましい。すなわち、熱硬化
性樹脂は熱可塑性樹脂と異なり、耐火性に優れ高温下で
も軟化しないため、補強層としての機能が失われないか
らである。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、尿素樹脂
などが適合する。そして、補強層に充分な剛性と耐衝撃
性、さらに高い耐火性を付与するには、補強層における
熱硬化性樹脂の含有量を、10重量%〜65重量%の範
囲にすることが望ましい。
【0067】一方、繊維基材6bには、無機質繊維を用
いることが望ましい。なぜなら、補強層6の強度を向上
させ、かつ熱膨張率を小さくすることができるからであ
る。無機質繊維には、ガラス繊維、ロックウールおよび
セラミックファイバーを用いることが、低価格でかつ耐
熱性並びに強度に優れる点で好ましい。この繊維基材に
は、非連続の繊維をマット状に成形したもの、または連
続した長繊維を3〜7cmに切断してマット状にしたも
の(いわゆるチョップドストランドマット)、あるいは
水で分散させてシート状にすきあげたもの、連続した長
繊維を渦巻き状に積層しマット状にしたもの、もしくは
連続した長繊維を織りあげたものが、適用できる。
【0068】さらに、補強層の厚さは、0.2mm〜
3.5mmとすることが望ましい。この範囲に設定する
と、充分な剛性、耐衝撃性などが得られ、かつ高い加工
性を維持できるからである。なお、補強層には、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの難燃化剤、な
らびにシリカゾル、アルミナゾル、水ガラスなど一般に
使用される無機質の結合剤を添加してもよい。この発明
の板状建築材料の厚さは、3〜30mmであることが望
ましい。3mm未満では強度が低下し、30mmを超え
た場合でもそれに見合う強度が得られないからである。
また、熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂,メラミン
樹脂,エポキシ樹脂,ユリア樹脂から選ばれる少なくと
も1種以上の熱硬化性樹脂を複合硬化体の表面に塗布し
てもよい。
【0069】以下に、この発明の複合硬化体および複合
建築材料の製造方法について説明する。まず、複合硬化
体の製造方法は、例えば次のとおりである。すなわち、
複合硬化体の原料には、製紙スラッジを使用する。製紙
スラッジとしては、印刷・情報用紙、クラフト紙、チタ
ン紙、ティッシュペーパー、ちり紙、トイレットペーパ
ー、生理用品、タオル用紙、工業用雑種紙、家庭用雑種
紙を抄造した際に排出される製紙スラッジを使用するこ
とが望ましい。市販の製紙スラッジとしては、丸東窯材
社が取り扱う「サイクロン灰」、「生スラッジ」などを
使用できる。
【0070】この製紙スラッジを、所望の型枠に流し込
み、あるいはフィルターを配設した型枠に流し込んだ
後、プレスして水分を除去し、あるいは製紙スラッジの
スラリーを抄造するなどの方法にて、成形を行う。そし
て、成形後、加熱温度20〜160℃で乾燥、硬化させ
ると、複合硬化体が得られる。この加熱温度が高すぎる
と、変形やクラックなどが発生し、一方低すぎると、乾
燥に長時間を必要とし、生産性が低下してしまう。
【0071】特に、複合硬化体を板状に成形して、板状
建築材料あるいは、複合建築材料の芯材とするには、製
紙スラッジを従来公知の脱水プレス法、円網抄造法、長
網抄造法、押出し成形法などの方法によりシート状に成
形した後乾燥させたり、コンベアで搬送しながら、ロー
ルで押さえてシート状の成形体にし、このシート状成形
体を加熱温度80〜160℃で加熱しながら圧締し、板
状に成形する。その際の圧力は1〜20kgf/cm2
が適当である。さらに、製紙スラッジに無機粉末を添加
して混合した後、加熱硬化させることにより、複合硬化
体中に無機粉末を分散させることができる。圧締によっ
て繊維状物がその圧締方向に対し直角方向に配向する。
圧力をかけることにより水分を除去できるので、水を取
り込んで結晶化が進行しすぎるのを防止でき、適度に非
晶質体を形成することができる。また、配向によって曲
げ強度を高くすることができる。
【0072】なお、製紙スラッジ以外にも、原料として
金属アルコキシドや金属水酸化物を使用することができ
る。例えば、Al、Si、Caのアルコキシドや水酸化
物の混合物と古紙を粉砕した粉砕物を混合して、酸また
たアルカリの存在下で加水分解、重合反応させてゾルと
し、このゾルを乾燥硬化させてゲル化してもよい。この
ようなゲルは、結果的にAl23 、SiO2 、Ca
O、Na2 O、MgO、P25 、SO3 、K2 O、T
iO2 、MnO、Fe23 およびZnOなどの酸化物
を固溶あるいは水和反応させて得られる化合物と同一と
なると推定される。
【0073】また、複合建築材料は、例えば以下のよう
に製造する。まず、製紙スラッジをコンベアで搬送しな
がら、ロールで押さえてシート状成形体とする。一方、
繊維基材に樹脂を含浸させ、25〜70℃で加熱処理し
て、乾燥させて補強シートとする。次いで、シート状成
形体と補強シートを積層し、加熱しながら圧締し、芯材
(複合硬化体からなる板状体)と補強層とからなる複合
建築材料に成形する。ここでの加熱温度は、80〜20
0℃、圧力は、1〜20kgf/cm2 程度が適当であ
る。ここで、圧締とは、圧力をかけたまま保持すること
をいう。
【0074】なお、上記製法に代えて、無機質繊維のマ
ットに樹脂組成物を含浸させ、乾燥させた後、加熱プレ
スし、熱硬化性樹脂を硬化せしめて成形して補強層と
し、この補強層を接着剤にて、予め硬化させておいた芯
材に貼付する方法を用いてもよい。
【0075】また、ガラス繊維、ロックウールまたはセ
ラミックファイバーの繊維表面にフェノール樹脂などの
熱硬化性樹脂を別工程でコーティングしておき、これら
の繊維からなる繊維基材をシート状成形体上に積層して
加熱プレスする方法も採用できる。この繊維表面に熱硬
化性樹脂を別工程でコーティングしておく方法では、含
浸した樹脂との密着性が向上し、また繊維同士を接着し
やすく、さらに樹脂の含浸率を改善できるため有利であ
る。このようなコーティングの方法としては、前記繊維
基材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させ乾燥せしめる方
法、あるいはガラス繊維、ロックウールまたはセラミッ
クファイバーの原料溶融物をノズルから流出させて、ブ
ローイング法や遠心法により繊維化し、この繊維化と同
時にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の溶液を吹きつ
ける方法がある。
【0076】なお、繊維基材の構成材料として、ガラス
繊維、ロックウールまたはセラミックファイバーを使用
する場合は、シランカップリング剤をコーティングして
おくとよい。このようにして得られた複合建築材料は、
その表面、裏面に塗装を施したり、化粧板、化粧単板を
接着剤等で貼りつけたりすることができる。塗装は、各
種顔料、インクなどを印刷、吹きつけすることにより行
う。また、化粧板には、フェノール樹脂含浸コア層、メ
ラミン樹脂含浸パターン層、メラミン樹脂含浸オーバー
レイ層からなる3層構造の化粧板や、メラミン樹脂含浸
バッカー層、フェノール樹脂含浸コア層、メラミン樹脂
含浸パターン層、メラミン樹脂含浸オーバーレイ層から
なる4層構造の化粧板を使用できる。特に、コア層とし
てフェノール樹脂含浸コア層を持つ化粧板の場合は、表
面強度が著しく高くなるため、床材などへの応用が可能
である。そして、化粧単板としては、スギ、ヒノキ等の
高級木材を使用できる。
【0077】
【実施例】(実施例1) 未焼成の製紙スラッジ(丸東窯材社が取り扱う「生スラ
ッジ」:固形分34重量%,水分66重量%)1512
gを用意した。次いで、この製紙スラッジをコンベアで
搬送しながら、10kgf/cm2 の圧力を加えて、厚
さ10mmのシート状成形体とし、このシート状成形体
を100℃で加熱して乾燥させて、板状建築材料となり
得る板状の複合硬化体とした。
【0078】かくして得られた複合硬化体を、蛍光X線
分析装置(Rigaku製 RIX2100 )を用いて分析したとこ
ろ、酸化物に換算して、下記の組成であることが判っ
た。なお、パルプについては、1100℃で焼成して重量減
少量から測定した。 記 パルプ: 51.4 重量%, SO3 : 0.5 重量% SiO2 : 24.2 重量%, P25 :0.2 重量% Al23 :14.0 重量%, Cl: 0.2 重量% CaO: 8.0 重量%, ZnO: 0.1 重量% MgO: 1.4 重量%, その他: 微量 TiO2 : 1.0 重量%, この複合硬化体を側面から光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、加圧方向に対して直角方向に配向が見られた。
【0079】(実施例2) 未焼成の製紙スラッジ(丸東窯材社が取り扱う「生スラ
ッジ」:固形分34重量%,水分66重量%)1512
gを用意した。次いで、この製紙スラッジをコンベアで
搬送しながら、10kgf/cm2 の圧力を加えて、厚
さ10mmのシート状成形体とし、このシート状成形体
を100℃で加熱して乾燥させて、板状建築材料となり
得る板状の複合硬化体とした。但し、この実施例2で用
いた製紙スラッジと、実施例1で用いた製紙スラッジと
は、同じ商品名「生スラッジ」のものであるが、互いに
異なる製紙工場から出されたものである。
【0080】かくして得られた複合硬化体を、蛍光X線
分析装置(Rigaku製 RIX2100 )を用いて分析したとこ
ろ、酸化物に換算して、下記の組成であることが判っ
た。なお、パルプについては、1100℃で焼成して重量減
少量から測定した。 記 パルプ: 46.0 重量%, Cl: 0.3 重量% SiO2 : 24.2 重量%, Na2 O: 0.2 重量% Al23 :14.0 重量%, K2 O: 0.2 重量% CaO: 8.0 重量%, Fe23 :0.2 重量% MgO: 4.6 重量%, P25 : 0.2 重量% TiO2 : 1.0 重量%, その他: 微量 SO3 : 1.0 重量%,
【0081】(実施例3) 製紙スラッジの焼成物(丸東窯材社が取り扱う「サイク
ロン灰」)103重量部と、実施例1の未焼成の製紙ス
ラッジ1209重量部とを混練した。なお、上記製紙ス
ラッジの焼成物(焼成スラッジ)の組成は、蛍光X線分
析装置(Rigaku製 RIX2100 )を用いて分析したとこ
ろ、各酸化物に換算して、下記のとおりであった。 記 SiO2 : 34.1 重量%, TiO2 : 1.0 重量% CaO: 21.3 重量%, SO3 : 0.5 重量% Al23 :20.7 重量%, Cl: 0.2 重量% Fe23 :12.4 重量%, ZnO: 0.1 重量% MgO: 6.0 重量%, その他: 微量 P25 : 2.7 重量%, また、上記製紙スラッジの焼成物の平均粒子径は11.
0μm、真比重は2.756、そして比表面積は19.
0m2 /gであった。
【0082】次いで、上記混練物をコンベアで搬送しな
がら、5kgf/cm2 の圧力を加えて、厚さ10mm
のシート状成形体とし、このシート状成形体を110℃
で加熱して乾燥させて、板状建築材料となり得る板状の
複合硬化体とした。
【0083】(実施例4) シート状ガラス繊維に硬化剤を添加したフェノール樹脂
溶液を含浸(含浸量:固形分換算45%)させた後、8
5℃の温度にて20分間乾燥させて、補強シートを得
た。
【0084】次いで、実施例2と同様にシート状成形体
を成形した。そして、補強シートをシート状成形体の表
面および裏面に載置し、110℃の温度にて圧力7kg
f/cm2 で20分間プレスし、表裏両面で厚さ1mm
の補強層および厚さ10mmの芯材からなる複合建築材
料を製造した。さらに、この複合建築材料の表面に、厚
さ0.2mmの杉板の化粧単板を、酢酸ビニル接着剤を
介して貼付した。
【0085】(実施例5) 実施例1の未焼成の製紙スラッジ1512重量部および
フェノール樹脂378重量部を混練し、混練物を得た。
得られた混練物をコンベアで搬送しながら、5kgf/
cm2 の圧力を加えて、厚さ10mmのシート状成形体
とし、このシート状成形体を110℃で加熱して乾燥さ
せて、板状建築材料となり得る板状の複合硬化体とし
た。
【0086】(実施例6) 実施例1の未焼成の製紙スラッジ1200重量部、フェ
ノール樹脂600重量部および製紙スラッジの焼成物
(丸東窯材社が取り扱う「サイクロン灰」)600重量
部を混練し、混練物を得た。この混練物をコンベアで搬
送しながら、3kgf/cm2 の圧力で加圧して、厚さ
10mmのシート状成形とし、このシート状成形体を1
20℃で加熱して、これも板状建築材料となり得る板状
の複合硬化体とした。
【0087】(実施例7) 実施例1の複合硬化体の表面にフェノール樹脂(旭有機
材工業株式会社製 HP−3000A)を100g/m
2 塗布し、80℃の温度にて20分間乾燥させて複合硬
化体とした。実施例1の複合硬化体と実施例7の複合硬
化体とを24時間水中に浸漬し、曲げ強度を測定した。
実施例1では127kgf/cm2 、実施例7では、2
19kgf/cm2 であった。樹脂を塗布することによ
り、耐吸湿性を改善できるのである。
【0088】(実施例8) 実施例1と基本的に同様であるが、実施例1の未焼成の
製紙スラッジに水を加えて固形分8%のスラリーを80
00kg調整し、次いで、このスラリーを円網抄造機に
て厚さ10mmのシート状成形体とし、このシート状成
形体を100℃で加熱して乾燥させて、複合硬化体とし
た。
【0089】(実施例9) 実施例2と基本的に同様であるが、実施例1の未焼成の
製紙スラッジに水を加えて固形分5%のスラリーを50
00kg調整し、次いで、このスラリーを円網抄造機に
て厚さ10mmのシート状成形体とし、このシート状成
形体を100℃で加熱して乾燥させて、複合硬化体とし
た。
【0090】(実施例10) 実施例3と基本的に同様であるが、実施例1の製紙スラ
ッジの焼成物103重量部と、実施例1の未焼成の製紙
スラッジ1209重量部と、水3000重量部とを混練
した。次いで、スラリーを脱水プレス法にて35kgf
/cm2 (3.43MPa)の圧力を加えつつ厚さ10
mmのシート状成形体とし、このシート状成形体を10
0℃で加熱して乾燥させることで板状の複合硬化体とし
た。
【0091】(実施例11) 実施例4と基本的に同様であるが、実施例10と同様の
方法で板状の複合硬化体を得た。
【0092】(実施例12) 実施例5と基本的に同様であるが、実施例1の未焼成の
製紙スラッジ3500重量部およびフェノール樹脂37
8重量部を混練し、混練物を得た。得られた混練物をコ
ンベアで搬送しながら、5kgf/cm2 (0.49M
Pa)の圧力を加えて、厚さ10mmのシート状成形体
とし、このシート状成形体を150℃で加熱して乾燥さ
せて、板状の複合硬化体とした。
【0093】(実施例13) 実施例6と基本的に同様であるが、実施例1の未焼成の
製紙スラッジ2300重量部、フェノール樹脂600重
量部、製紙スラッジの焼成物600重量部および水35
0重量部を混練し、混練物を得た。得られた混練物をコ
ンベアで搬送しながら、3kgf/cm2 (0.29M
Pa)の圧力で加圧して、厚さ10mmのシート状成形
体とし、このシート状成形体を120℃で加熱して、複
合硬化体とした。
【0094】(比較例1) 焼成スカム60重量部、水36重量部、セメント100
重量部およびビニロン繊維0.3重量部を強制攪拌ミキ
サで3分間混合してスラリを調製し、このスラリを型に
流し込み、150〜180kgf/cm2 で加圧した
後、脱型した。
【0095】(比較例2) 石灰系下水汚泥溶融スラグ(大阪市下水道公社品で、主
要化学成分が下記のもの)をボールミルにて粉砕し、粉
末度が比表面積で0.35m2 /g(プレーン値350
0cm2 /g)となるように粉砕したもの5重量部に、
普通ポルトランドセメント「秩父小野田社品」を95重
量部混合し、さらにセメント中のSO3量が2重量%と
なるように天然石膏にて調整して、混合セメント組成物
を製造した。このセメントと砂を1:3の割合で混合
し、3日間放置した。
【0096】 記 CaO: 33.9 重量%, Fe23 :5.0 重量% SiO2 : 33.4 重量%, MgO: 2.4 重量% Al23 :14.2 重量%, NaO: 0.7 重量% P25 : 7.0 重量%, K2 O: 0.7 重量%
【0097】上記実施例1〜13および比較例1,2で
得られた複合硬化体および複合建築材料について、曲げ
強度、圧縮強度、加工性および釘打ち性について試験を
行った。その結果を表1に示す。なお、試験方法は、曲
げ強度がJIS A 6901に規定された方法に、ま
た圧縮強度がJIS A 5416に規定された方法
に、それぞれ準じて測定した。また、加工性は、木工用
丸鋸にて切断加工を行って判断した。さらに、釘打ち性
については、直径4mm、長さ50mmの釘を打ちつ
け、釘のめり込み深さとクラックの有無を調べた。
【0098】
【表1】
【0099】また、実施例1および実施例3の複合硬化
体について、X線回折により結晶構造を確認した。その
X線回折のチャートを、図4および図5にそれぞれ示
す。なお、このX線回折は、Rigaku製 MiniFlex を使用
し、Cuをターゲットとした。いずれも、2θ:22°
を中心に緩やかな起伏(ハロー)が観察されるとともに
結晶構造を示すピークも観察され、非晶質構造中に結晶
構造が混在していることが判る。また、ピークからは、
炭酸カルシウムの結晶(Calsite)、Kaolinite 、SiO
2 の結晶体が同定された。炭酸カルシウムの含有量は、
換算値で複合硬化体に対して9.8重量%であった。
【0100】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の複合硬化
体は、加工性および生産性に優れ、かつ高い曲げ強度を
有する、安価な材料となるため、様々な分野での有利な
適用が可能であり、とりわけ、釘の打ち込みが可能であ
るところから、建築材料に最適な素材を低コストで提供
できる。そしてその複合硬化体を用いたこの発明の複合
建築材料によれば、加工性および生産性が優れるととも
に高い曲げ強度を有し、しかも釘の打ち込みが可能であ
る建築材料を安価に提供することができる。
【0101】なお、この発明は上記実施例の構成に限定
されるものでなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で当
業者が適宜変更し得る範囲を含むものであり、例えば、
この発明の複合建築材料の芯材(板状体)は、上記複合
硬化体以外の材料をさらに含んでいても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の複合硬化体の一例の断面模式図で
ある。
【図2】 この発明の複合硬化体の他の例の断面模式図
である。
【図3】 この発明の複合建築材料の断面模式図であ
る。
【図4】 実施例1の複合硬化体のX線回折のチャート
である。
【図5】 実施例3の複合硬化体のX線回折のチャート
である。
【符号の説明】
1 複合硬化体 2 非晶質体 3 繊維状物 4 無機粉末 5 芯材 6 補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 敏弘 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビ デン株式会社 大垣北工場内 (56)参考文献 特開 昭47−32670(JP,A) 特開 昭52−37812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21J 1/00 - 7/00 B27N 3/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙スラッジを成形し、硬化させること
    で得られる、セメント非含有複合硬化体であって、蒸気
    養生をするものを除き、 前記複合硬化体は、少なくともAl、SiおよびCaの
    酸化物からなる無機非晶質体中に多糖類からなる有機質
    繊維状物およびCaを含む結晶が分散してなり、 その組成は、それぞれAl23 、SiO2 、CaOに
    換算して、 Al23 :複合硬化体の全重量に対して3重量%〜5
    1重量% SiO2 :複合硬化体の全重量に対して5重量%〜5
    3重量% CaO :複合硬化体の全重量に対して6重量%〜6
    3重量% であり、それらの合計が100重量%未満であることを
    特徴とする、建築材料に使用される複合硬化体。
  2. 【請求項2】 前記複合硬化体中に、結合材を含むこと
    を特徴とする、請求項1記載の複合硬化体。
  3. 【請求項3】 前記結合材は、熱硬化性樹脂または無機
    結合剤からなることを特徴とする、請求項2記載の複合
    硬化体。
  4. 【請求項4】 前記複合硬化体中に、無機粉末を含むこ
    とを特徴とする、請求項1から請求項3までの何れか1
    項記載の複合硬化体。
  5. 【請求項5】 前記複合硬化体の比重は、0.2〜2.
    2であることを特徴とする、請求項1から請求項4まで
    の何れか1項記載の複合硬化体。
  6. 【請求項6】 前記多糖類からなる有機質繊維状物の平
    均長さは、10μm〜3000μmであることを特徴と
    する、請求項1から請求項5までの何れか1項記載の複
    合硬化体。
  7. 【請求項7】 前記複合硬化体は、化粧層を有すること
    を特徴とする、請求項1から請求項6までの何れか1項
    記載の複合硬化体。
  8. 【請求項8】 前記複合硬化体は、表面に樹脂を塗布し
    てなることを特徴とする、請求項1から請求項7までの
    何れか1項記載の複合硬化体。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8までの何れか1項
    記載の複合硬化体の少なくとも片面に補強層を形成した
    ことを特徴とする、複合建築材料。
  10. 【請求項10】 前記補強層は、樹脂および繊維基材か
    らなることを特徴とする、請求項9記載の複合建築材
    料。
JP30838399A 1998-12-11 1999-10-29 複合硬化体および複合建築材料 Expired - Fee Related JP3302959B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30838399A JP3302959B2 (ja) 1998-12-11 1999-10-29 複合硬化体および複合建築材料

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35258698 1998-12-11
JP3468699 1999-02-12
JP10-352586 1999-02-12
JP11-34686 1999-02-12
JP30838399A JP3302959B2 (ja) 1998-12-11 1999-10-29 複合硬化体および複合建築材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000303392A JP2000303392A (ja) 2000-10-31
JP3302959B2 true JP3302959B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=27288501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30838399A Expired - Fee Related JP3302959B2 (ja) 1998-12-11 1999-10-29 複合硬化体および複合建築材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3302959B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102383342B (zh) * 2010-09-03 2014-04-02 李恒福 一种利用造纸中段水或脱墨水提取物生产板材的工艺及装置
CN106738182A (zh) * 2016-12-09 2017-05-31 广西北海浩邦新能源科技有限公司 一种环保板材的加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000303392A (ja) 2000-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1190995A1 (en) Noncrystalline powder, composite hardened product and composite building material
EP1158094A1 (en) Composite hardened material and production method thereof, sheety building materials using the composite hardened material, and composite building materials
JP3302959B2 (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2000282399A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP3245408B2 (ja) 非晶質粉体
JP2001140454A (ja) 建物の床構造及びその床下地材
JP2000297496A (ja) 複合建築材料
JP2001032197A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2001011799A (ja) 複合硬化体の製造方法
JP2001131900A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2000303396A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2000296576A (ja) 建築材料
JP2000301651A (ja) 複合建築材料
JP2000303393A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2001152573A (ja) 内壁下地材及びそれを用いた壁構造
JP2000234298A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2001011800A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2001132212A (ja) フリーアクセスフロア及びその下地材
JP2001115398A (ja) 複合硬化体及び複合建築材料
JP2001146487A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2001011798A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2002069899A (ja) 複合硬化体および複合建築材料
JP2001152603A (ja) 壁パネル
JP2000302414A (ja) 非晶質粉体、複合硬化体および複合建築材料
JP2000302415A (ja) 無機非晶質粉体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080426

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120426

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130426

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140426

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees