JP5349411B2 - 風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設の風力発電設備の風車羽根(ブレード)及びその機能部品等が、経年劣化や落雷等によって傷んだ時の補修・交換作業を、大型クレーンを使わないで、極力、少ない工費と工期で行うための風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法に関する。
文明・文化の進歩発展は、必然的に電力需要の増大を伴うことになるが、水力発電に適した地域には限りがあり、化石燃料に頼る火力発電も、燃料資源が有限なうえに、自然環境を損ない、原子力発電は、放射能による危険が付きまとっている。そこで、昨今では、資源浪費や環境破壊の恐れが無い、風力発電に対する認識が急速に深まりつつある。
風力発電タワーは、鋼鉄を主材として作られているので、建設後、年数が経つにつれタワーの清掃、塗装の他、風車羽根(ブレード)の点検、補修等メンテナンスの回数も多くなり、これらのメンテナンスは風力発電タワーの外側からアクセスする必要があり、タワーが鉄骨で組まれているような場合は、その鉄骨にガイドを設けて、ガイドに沿って受台を昇降させて、風車羽根(ブレード)を補修、交換する。
日本全国に建設された風力発電設備としての風力発電タワーは、多くの場合、辺地の丘陵・原野地域に設置されている。そして、風力発電タワーの設置場所を公園の様に整備して、辺地の活性化にも役立て様としている。そのため、風力発電タワーを鉄骨で組む構造から筒状の塔に変えて見栄えをよくする試みがなされている。
このような筒状の塔への外側からのアクセスは、外周面に何の手掛かりもないので、風力発電タワーの構築時に用いた様な大型クレーンを現地に運ぶことになる。そのような場所に大型クレーンを風力発電タワーの近くまで持ち込むには、道路の確保、鉄板養生等の附帯作業も必要となり、それに伴うクレーンの運搬・運転費等の人件費も多く発生し、これ等の作業によって、折角、築き上げ、歳月を経て育て上げた園地が荒らされてしまうことになり、その補修復元に要する工費、園地の使用休止に伴う損失等も甚だ無視し難い。又、風力発電タワーの設置場所が牧草地なら鉄板養生のために傷んだ牧草地の復旧、牧草地復旧までの補償費、農地一時転用等の諸手続き等が生じていた。
従来、外側からのメンテナンスは、その大型クレーンの先端にゴンドラ等を吊り、その中に作業者を乗せて点検、補修するのが一般的であるが、その高さ(60〜80メートル)ゆえに非常に困難で自由度も狭く、不安定な体勢から満足のいく作業が出来なかった。当然風が強くなればゴンドラは揺れ、危険作業となり、突然作業中止を余儀なくされ、工期が延長され費用も多く掛かっていた。
本願出願人は、既に、大型クレーンを使わないで、風力発電タワー等の大型の筒状タワーを塗装し直す補修工法(例えば、特許文献1参照)と、その補修工法を用いて既設の風力発電設備の風車羽根(ブレード)及びその機能部品等が、経年劣化や落雷等によって傷んだ時の補修・交換作業を、大型クレーンを使わないで、極力、少ない工費と工期で行うための風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法及びメンテナンス装置を開発した(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−2875号公報 WO2009−101697号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に示した補修工法、メンテナンス工法及びメンテナンス装置は、図16に示すように、筒状の風力発電タワー100の外周面101に手掛かりをつけるため、4名の作業工程員が基端近くの上下2個所に所定間隔を隔てて金属帯固定バンド105を着脱自在に巻付固定させ、上下1組の金属帯固定バンド間に、4本の所定長さのラックレール106を着脱自在に架設させ、それぞれのラックレール上に昇降用の駆動装置を備えた4台のメンテナンス用昇降機108を設置して4名の作業工程員を載せて移動させ、再び金属帯固定バンド105を巻いてラックレール106を上方に延ばし、風力発電タワーの頂端までラックレール106を順次継ぎ足していく作業工程と、ラックレール106に設置されたメンテナンス用昇降機108を利用して、風力発電タワーの頂端に、吊り上げ用の滑車付バンドを巻き付け固定して、滑車付バンドの滑車と地上に設置したウィンチ巻き上げ機によりメンテナンス用作業ステージを所定位置まで移動させて風車羽根の先端から根元まで補修可能とした作業工程とによって成り立っているので、金属帯固定バンドを巻付固定させ、4本の所定長さのラックレールを着脱自在に架設させるにあたり、4台のメンテナンス用昇降機と4名の作業工程員がそれぞれ必要であった。
本発明は、画期的な作業工程を開発することにより、4本のラックレールに架設させた4台のメンテナンス用昇降機と4名の作業工程員とが必要であった作業工程を、1本のラックレールに架設させた1台のメンテナンス用昇降機と少数の作業工程員によって可能となる風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、既設の風力発電設備の風車羽根(ブレード)及びその機能部品等の補修作業を行うためのメンテナンス工法であって、何の手掛かりもない先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の基端近くに垂直に立設したラックレールに、両端に強力マグネットを固定した所定長さのラックレール架設板を該風力発電タワーの外周面の上下2個所に所定間隔を隔てて固着する作業工程と、上下2個所のラックレール架設板の間に、所定長さのラックレールを垂直に架設する作業工程と、垂直に架設したラックレール上に昇降用の駆動装置を一体にしたメンテナンス用昇降機を設置する作業工程と、メンテナンス用昇降機を上昇させ、上昇させたメンテナンス用昇降機に乗って上記作業を繰り返し、順次ラックレール架設板を固定させてラックレールを上方に延ばし、風力発電タワーの頂端までラックレールを順次継ぎ足していく作業工程と、風力発電タワーの頂端に吊り上げ用の滑車付バンドを巻き付け固定する作業工程と、メンテナンス用昇降機の駆動装置にブレード点検用作業台を連結し、メンテナンス用昇降機の駆動装置と滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機との合成力によりブレード点検用作業台を所定位置まで移動させる作業工程と、ブレード点検用作業台の移動により、ブレードの先端から根元まで補修可能とした作業工程とからなることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法であって、ラックレール架設板の両端に固定した強力マグネットを先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の所定位置に固着するにあたり、ブラケットを用いて強力マグネットを固着することを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法であって、ブラケットは、先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面に固着できるように、強力マグネットの角度が調整できるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項4記載の発明は、請求項2記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法であって、ブラケットは、先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面に強力マグネットを固着するとともに風力発電タワーの外周面から強力マグネットを取り外すためのマグネット操作治具を付設したことを特徴とするものである。
また、請求項5記載の発明は、請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法であって、ブレード点検用作業台をメンテナンス用昇降機の駆動装置に連結するにあたり、ブレード点検用作業台の基端は、上下、左右に移動可能なフレキシブルジョイントにより連結することを特徴とするものである。
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法であって、ブレード点検用作業台を所定位置まで移動させるにあたり、滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機とメンテナンス用昇降機の駆動装置とを同期を取って移動することを特徴とするものである。
また、請求項7記載の発明は、請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法であって、ブレード点検用作業台でブレードを補修するにあたり、移動式足場をブレード点検用作業台に付設してブレードの裏側を補修可能としたことを特徴とするものである。
本発明による風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法によれば、何の手掛かりもない先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の基端近くに垂直に立設したラックレールに、両端に強力マグネットを固定した所定長さのラックレール架設板を該風力発電タワーの外周面の上下2個所に所定間隔を隔てて固着する作業工程と、上下2個所のラックレール架設板の間に、所定長さのラックレールを垂直に架設する作業工程と、垂直に架設したラックレール上に昇降用の駆動装置を一体にしたメンテナンス用昇降機を設置する作業工程と、メンテナンス用昇降機を上昇させ、上昇させたメンテナンス用昇降機に乗って上記作業を繰り返し、順次ラックレール架設板を固定させてラックレールを上方に延ばし、風力発電タワーの頂端までラックレールを順次継ぎ足していく作業工程と、風力発電タワーの頂端に吊り上げ用の滑車付バンドを巻き付け固定する作業工程と、メンテナンス用昇降機の駆動装置にブレード点検用作業台を連結し、メンテナンス用昇降機の駆動装置と滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機との合成力によりブレード点検用作業台を所定位置まで移動させる作業工程と、ブレード点検用作業台の移動により、ブレードの先端から根元まで補修可能とした作業工程とからなるので、4台のメンテナンス用昇降機と4名の作業工程員とが必要であった作業工程を、1台のメンテナンス用昇降機と少数の作業工程員によって可能とすることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、ラックレール架設板の両端に固定した強力マグネットを先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の所定位置に固着するにあたり、ブラケットを用いて強力マグネットを固着するので、正確な位置に強力マグネットを固着することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、ブラケットは、先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面に固着できるように、強力マグネットの角度が調整できるようにしたので、固着させる位置に応じて固着することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、ブラケットは、先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面に強力マグネットを固着するとともに風力発電タワーの外周面から強力マグネットを取り外すためのマグネット操作治具を付設したので、簡単な操作で強力マグネットを固着したり取り外すことができる。
また、請求項5記載の発明によれば、ブレード点検用作業台をメンテナンス用昇降機の駆動装置に連結するにあたり、ブレード点検用作業台の基端は、上下、左右に移動可能なフレキシブルジョイントにより連結したので、ブレード点検用作業台を移動させたとき風力、風向等の変動に対応することができる。
また、請求項6記載の発明によれば、ブレード点検用作業台を所定位置まで移動させるにあたり、滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機とメンテナンス用昇降機の駆動装置とを同期を取って移動するようにしたので、ブレード点検用作業台が傾くことなく移動することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、ブレード点検用作業台でブレードを補修するにあたり、移動式足場をブレード点検用作業台に付設したので、ブレードを一回転させなくてもブレードの裏側を補修することができる。
(a)〜(c)は、本発明による風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法の一実施例である風力発電タワーに風車羽根を付けたままで補修するメンテナンス工法の概略を実施手順に沿って示した説明図である。 (a)〜(d)は、第1実施例におけるラックレール架設板にマグネット及びラックレールを取付けた状態を示す組立概念図である。 (a)〜(b)は、第1実施例におけるブラケットの動作概念図である。 第1実施例におけるラックレール架設板及びラックレールを風力発電タワーの外周面に固着させた状態を示し,(a)は正面図、(b)は先端部の平面図、(c)は基端部の平面図である。 ブレード点検用作業台とメンテナンス用昇降機の連結状態を示す側面図である。 ブレード点検用作業台の基端部分を示す概念図である。 ブレード点検用作業台の移動式足場を示す概念図である。 ブレード点検用作業台を滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機とメンテナンス用昇降機の駆動装置により移動させる状態を示す概念図である。 メンテナンス用昇降機の昇降用の駆動装置と制動装置を示す概念図である。 第2実施例におけるラックレール架設板にマグネット及びラックレールを取付けた状態を示す組立概念図である。 (a)〜(f)は、第2実施例におけるマグネットを風力発電タワーの外周面に固着させる手順を示した説明図である。 第2実施例におけるラックレール架設板及びラックレールを風力発電タワーの外周面に固着させた状態を示し,(a)は正面図、(b)は平面図である。 第2実施例におけるマグネット位置決め治具を示し、(a)は正面図、(b)は上面図である。 第2実施例におけるマグネット取り外し治具を示し、(a)は概念図、(b)〜(d)はマグネットを取り外す手順を示した説明図である。 風力発電設備を示し,(a)は側面図、(b)は風車羽根部分の拡大図である。 風力発電タワーの外周面にラックレールを架設する従来例の説明図である。
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
日本全国に建設された風力発電設備100の殆んどが、図15(a)に示した様に、コンクリート打設基礎Gの上に構築した、先細り円筒状の風力発電タワー101の上端に、水平軸プロペラ型の3枚羽根の風車102によって回転駆動される発電機103を据え付けた構造であり、風車102のボス102bに、風車羽根102aが着脱自在に取付けられる。風車羽根102aは、風速の変動に対応すべく、図示は省いたが、その基端部に可変ピッチ機構が組込まれている。
風車102は、各メーカー、各機種毎に、大きさ、長さ、角度が異なり、1つの風車であっても、図15(b)に示した様に、風車羽根102aの大きさ(断面)は、風車102のボス102bに取付けられた基端部分の断面は円形を為し、基端部分から先端部分に向かって断面の大きさが漸次小さくなり、更に、風車羽根102aを垂下状に位置させたときの風車羽根102aと風車タワー101の距離は、風車羽根102aの先端部分に向かって風力発電タワー101から離れるような距離となる。
風力発電タワー101の内部には、発電機103の点検・補修の際に、人や物を運ぶ為の昇降装置又は昇降路(図示略)が設けられている。然し、風力発電タワー101の外周面については何の手掛かりもないため、風車羽根102aの補修、交換作業を行う時には、従来は、その都度、大型クレーンを現地に運んだり、大掛かりな作業用櫓を組み立てていた。それには、既述の様に、クレーンの運搬・運転や、作業用櫓の構築・撤去の為の、かなり高額な支出を要する。
その上、風力発電タワー群の設置域一帯をレジャー施設化して、地域振興の一助としている場合には、作業によって荒らされた園地の修復にかなりの年月を要し、その間は、休園を余儀なくされることもある。
この難点の多い在来工法に代わるものとして開発されたのが、本願出願人の先願発明(特開2005−2875号公報)による風力発電タワー等の補修工法及び補修装置であり、それにより、何の手掛かりもない風力発電タワー101の外周面に、メンテナンスの手掛かりとなる4本の所定長さのラックレールを取り付けることに成功したが、その取付工法は、前述したように、金属帯固定バンドを巻付固定させ、4本の所定長さのラックレールを着脱自在に架設させるにあたり、4台のメンテナンス用昇降機と4名の作業工程員を必要とする難点があった。
本発明は、メンテナンスの手掛かりとなるラックレールを取り付けるための画期的な作業工程を開発することにより、風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法を少ない工費と工期で実現可能としたもので、以下図面を参照しながら説明する。
先ず、経年劣化等により傷んだ風車羽根(ブレード)を取り外すことなく、風力発電タワー101に風車羽根(ブレード)を付けたままで補修するメンテナンス工法の概略を図1(a)〜(c)を用いて説明する。
図1(a)に示すように、何の手掛かりもない先細り円筒状の形状の風力発電タワー101の外周面の基端近くに垂直に立設したラックレール10に、両端に強力マグネット20を固定した所定長さのラックレール架設板30を風力発電タワー101の外周面の上下2個所に所定間隔を隔てて固着させ、上下2個所のラックレール架設板30の間に順次垂直にラックレール10を架設し、ラックレール10上に昇降用の駆動装置40を備えたメンテナンス用昇降機50を設置して上昇させ、上昇させたメンテナンス用昇降機50に乗り込んだ作業工程員Huが、更にラックレール架設板30を固着させる。なお、作業工程員Huは、安全確保のため安全ロープArを身に付けている。
次に、図1(b)に示すように、メンテナンス用昇降機50に乗り込んだ作業工程員Huが、ラックレール架設板30、ラックレール10を、更に上方に延ばし、風力発電タワー101の頂端までラックレール10を順次継ぎ足していき、風力発電タワー101の頂端に吊り上げ用の滑車62を有する滑車付バンド60を巻き付け固定する。
次に、図1(c)に示すように、風力発電タワー101の頂端までラックレール10を架設したら、一旦、メンテナンス用昇降機50を降ろし、メンテナンス用昇降機50とブレード点検用作業台70とを連結し、吊りワイヤー67、支線ワイヤー68によりブレード点検用作業台70の先端を支えつつブレード点検用作業台70を所定位置まで移動させ、風力発電タワー101に風車羽根(ブレード)を付けたままでブレード点検用作業台70上の作業工程員Huにより風車羽根(ブレード)102aの先端から根元まで補修することが可能となる。
次に、ラックレール架設板30の第1実施例を説明する。ラックレール架設板30は、図2(a)に示すように、角パイプ材31で形成され、角パイプ材31の後面側の両端にブラケット固定ホルダー32R、32Lが溶接され、前面側の中央にはラックレール10を架設するレール架設部34が溶接されたレール架設ホルダー33が螺着される。ブラケット固定ホルダー32R、32Lにはそれぞれ強力マグネット20を具備したブラケット21が回転自在に固定される。
ブラケット21は、図2(b)に示すように、強力マグネット20を螺着するフォルダー22、ブラケット固定ホルダー取り付け部23を備え、ラックレール架設板30の両端に溶接されたブラケット固定ホルダー32R、32Lに回転自在にボルト締めされ、先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の所定位置に強力マグネットが固着できるように、角度を可変調整できるようにしたものである。更に、風力発電タワー101の外周面に強力マグネット20を固定するとともに風力発電タワー101の外周面から強力マグネット20を取り外すために使用するマグネット操作治具24が付設される。マグネット操作治具24は、強力マグネット20を固定しかつ取り外すための偏心円板25と偏心円板25を回転させる回転レバー26を有する。
ラックレール10は、図2(c)に示すように、レール架設部34にボルト止めされ、ラックレール10の外側面には、その全長にわたって、ラック11が設置されている。又、ラックレール10の片側はレールジョイント12による差し込み構造となっており、順次ラックレール10を継ぎ足して連結出来る構造となっている。1本のラックレール10の長さは、起立姿勢の作業者が手を上に伸ばして届く程度の定寸に設定している。
この第1実施例によるラックレール架設板30を風力発電タワー101の外周面に取付ける具体的手順を説明する。先ず、何の手掛かりもない風力発電タワー101の外周面の基端近くに、1本目となるラックレール10を水準器Shを使用して垂直に立設する。次に、垂直に立設したラックレール10にレール架設部34を介してラックレール架設板30を形成する角パイプ材31を螺着する(図2(c))。
次に、ラックレール架設板30を形成する角パイプ材31の後面側の両端に溶接されたブラケット固定ホルダー32R、32Lにブラケット21のブラケット固定ホルダー取り付け部23を差込み、回転自在にボルト締めする(図2(d))。なお、このとき、強力マグネット20を螺着するフォルダー22はマグネット操作治具24の偏心円板25により風力発電タワー101の外周面に密着されてないので、強力マグネット20は風力発電タワー101の外周面に固着していない(図3(a))。この状態から回転レバー26を着磁側に回転させるとフォルダー22が風力発電タワー101の外周面に密着され(図3(b))強力マグネット20は風力発電タワー101の外周面に固着され、1段目のラックレール架設板30を風力発電タワー101の外周面に固着する。
1本目のラックレール10を架設し終えたら、そのラックレール上に昇降用の駆動装置40を備えたメンテナンス用昇降機50を設置し、昇降用の駆動装置40により上昇させて、上昇させたメンテナンス用昇降機50に乗り込んだ作業工程員Huが2本目のラックレール10を1本目のラックレール10のレールジョイント12に差し込んで連結し、2本目のラックレール10を水準器Shを使用して垂直に立設する。2本目のラックレール10に2段目のラックレール架設板30を螺着し、ブラケット21に螺着された強力マグネット20を風力発電タワー101の外周面に固着する。更に、3本目のラックレール10を2本目のラックレール10に差し込んで連結し、水準器Shを使用して垂直に立設する(図4(a))。なお、ラックレール架設板30を風力発電タワー101の外周面に固着させるにあたり、ラックレール架設板30は直線状であるのに対し、風力発電タワー101は先細り円筒状の形状であり、その外周面は基端部では大きく(図4(c))、先端部では小さな(図4(b))弧をなしているため、固着させる位置に応じてブラケット21により強力マグネット20の角度を調整している。以下、同様にして、ラックレール架設板30、ラックレール10を上方に延ばし、風力発電タワー101の頂端までラックレール10を順次継ぎ足していく。なお、作業工程員Huは、安全確保のため安全ロープArを身に付けている(図1(a))。
メンテナンス用昇降機50の昇降用の駆動装置40は、図9に示すように、ラックレール10のラック11に噛合うピニオン41と、この噛合状態を保たせる為に、ピニオン41と協動してラックレール10を挟み付ける挟付用ローラ42とを備え、ピニオン41の回転軸には、その回転駆動用のモータ、又は内燃機関(図示略)の出力軸を連結して、メンテナンス用昇降機50を昇降動させている。また、制動にあたっては、機械的ブレーキのウォーム減速機43及び電気的トラブルに作動する電磁ブレーキ44の2系統を配し、より安全なものとした。
これらメンテナンス用昇降機50及びラックレール10の全重量は直接コンクリート打設基礎Gへ加える形とし、風力発電タワー101へはなんら荷重を加えない構造とした。したがって、メンテナンス用昇降機50は、宙に浮いたエレベーター(エレベーター構造規格)、ゴンドラ(ゴンドラ安全規格)とは全く異なる昇降設備となり、労働安全衛生規則では適応除外となるため、設置、撤去における届出等が不要となり、工事の短縮に大いに貢献出来る。
メンテナンス用昇降機50に乗り込んだ作業工程員Huが、ラックレール架設板30、ラックレール10を上方に延ばして、風力発電タワー101の頂端までラックレール10を順次継ぎ足していったら、メンテナンス用昇降機50に積み込んだ吊り上げ用の滑車62を有する滑車付バンド60を、風力発電タワー101の頂端に吊り上げ、巻き付け固定する(図1(b))。
風力発電タワー101の頂端までラックレール10を架設したら、メンテナンス用昇降機50を一旦降ろし、図5に示すように、メンテナンス用昇降機50とブレード点検用作業台70とを連結部71により連結する。ブレード点検用作業台70は、連結された基端から風力発電タワー101に対して直角方向に張り出す形状をしており、ブレード点検用作業台70の足場プレート72の上部には安全柵73を取付けている。
ブレード点検用作業台70の先端の左右両端には滑車75が設けられ、風力発電タワー101の頂端に吊り上げられた滑車付バンド60の滑車62と地上に設置したウィンチ巻き上げ機65によりブレード点検用作業台70を所定位置まで移動させることが出来る。なお、移動させるにあたり、メンテナンス用昇降機の駆動装置と同期を取って移動するようにしたので、ブレード点検用作業台が傾くことなく移動することができる。
ブレード点検用作業台70をメンテナンス用昇降機50の昇降用の駆動装置40に連結するにあたり、ブレード点検用作業台70の基端は、図6に示すように、上下、左右に移動可能なフレキシブルジョイント76a、76bが設けられているので、ブレード点検用作業台70を移動させたとき風力、風向等の変動にも対応することができる。また、ブレード点検用作業台70は、図7に示すように、ブレード102aを一回転させなくてもブレード102aの裏側を補修可能とする移動式足場74を付設している。
このようにして風力発電設備100の何の手掛かりもない風力発電タワー101の外周面に、図8に示すように、メンテナンスの手掛かりとなるラックレール10を取り付け、メンテナンス用昇降機50の昇降用の駆動装置40にブレード点検用作業台70を連結し、ブレード点検用作業台70の先端は滑車付バンド60の滑車62及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機65により、ブレード点検用作業台70の基端はメンテナンス用昇降機50の駆動装置40により、両者同期を取って移動する。
また、ブレード点検用作業台70をメンテナンス用昇降機50の駆動装置40に連結するにあたり、ブレード点検用作業台70の基端は、上下、左右に移動可能なフレキシブルジョイント76a、76bが設けられ(図6)、ブレード点検用作業台70の先端は、両端の滑車75、滑車付バンド60の滑車62、ウィンチ巻き上げ機65を結ぶ吊りワイヤー67、地上との間の支線ワイヤー68により支えられているので、ブレード点検用作業台70を移動させたとき風力、風向等の変動に対応することができ、予想を上回る強風が吹いたとしてもラックレール架設板30を固着した強力マグネット20が剥がれることはない。
このようにして、ブレード点検用作業台70の上下移動により、傷んだ風車羽根(ブレード)102aを取り外すことなく、風車羽根(ブレード)102aの先端から根元まで補修することができる。風車羽根(ブレード)102aの反対側を補修するには、風車羽根を一回転させれば補修できるが、一回転させるまでもない部分的な補修の場合は、図7に示すように、移動式足場74を設けることによりその位置のままで補修することが出来る。
風車羽根(ブレード)102aの補修が終わったら、ブレード点検用作業台70とメンテナンス用昇降機50を地上に降ろし、ブレード点検用作業台70を外し、再びメンテナンス用昇降機50に作業工程員を乗せて駆動装置40で風力発電タワー101の頂端まで上昇し、ラックレール10及びラックレール架設板30を風力発電タワー101の外周面から取り外しながら下降する。ラックレール架設板30を風車タワー101の外周面から取り外すにあたり、先ずは強力マグネット20を風力発電タワー101の外周面から取り外す必要がある。
強力マグネット20を風力発電タワー101の外周面から取り外すには、ブラケット21に付設されたマグネット操作治具24を用いる。即ち、マグネット操作治具24の回転レバー26を着磁側の反対側に回転させると偏心円板25により風力発電タワー101の外周面と強力マグネット20を螺着するフォルダー22との間に僅かな間隙が生まれるので、簡単な操作で強力マグネット20を風力発電タワー101の外周面から取り外すことができる。
以上、説明した上記のラックレール架設板30に替わり、第2実施例によるラックレール架設板302を風力発電タワー101の外周面に取付ける具体的手順を説明する。ラックレール架設板302は、図10に示すように、角パイプ材312で形成され、角パイプ材312の後面側の両端に強力マグネット202を固定するための取付部322R、322Lが溶接され、ブラケット212を中心にして両側に強力マグネット202が固定される。ブラケット212は、ラックレール架設板302の両端に固定された強力マグネット202を、先細り円筒状の形状の風力発電タワー101の外周面に密着して固着できるように、角度が調整できるようにしたものである。
ラックレール架設板302を形成する角パイプ材312の前面側の中央は、ラックレール10を架設するレール架設部342が溶接された取付ホルダー332が螺着され、ラックレール10をレール架設部342にボルト止めする。ラックレール10の外側面には、その全長にわたって、ラック11を設けている。又、ラックレール10の片側はレールジョイント12による差し込み構造となっており、順次ラックレール10を継ぎ足して連結出来る構造となっている。1本のラックレール10の長さは、起立姿勢の作業者が手を上に伸ばして届く程度の定寸に設定している。
このラックレール架設板302を風力発電タワー101の外周面に取付けるには、先ず、風力発電タワー101の基端に、1本目となるラックレール10を水準器Shを使用して垂直に立てる。次に、図11(a)に示すように、レール架設部342にボルト止めするためのラックレール10のビス孔にマグネット位置決め治具Mjをボルトで仮止めする。マグネット位置決め治具Mjは、図13(a)に示すように、中心に仮止め固定部Mkを立設し、中心から左右等間隔に延設したウィングMw1、Mw2を備えた形状である。ウィングMw1、Mw2はプラスチック板のような可撓性の材料で形成され、その中心には、水平線Mhが引かれている。
次に、図11(b)に示すように、仮止めされたマグネット位置決め治具Mjの両ウィングMw1、Mw2を風力発電タワー101に手で合わせて、左右ウィングMw1、Mw2の中心と両端の上下の角を風力発電タワー101の外周面にマーキングする。次に、図11(c)に示すように、仮止めしたマグネット位置決め治具Mjを取り外し、風車タワー101の外周面にマーキングした左右ウィングMw1、Mw2の中心m1と上下の角m2、m3を線で結ぶ。
次に、図11(d)に示すように、中心のマーキング位置m1に強力マグネット202が固定されたブラケット212を合わせ、両端のマーキング位置m2、m3に強力マグネット202の角を合わせて、内側に強力マグネット202を倒して、図11(e)に示すように、風力発電タワー101の外周面の所定位置に所定間隔を隔てて固着させ、図11(f)に示すように、固着させた強力マグネット202のブラケット212にラックレール架設板302の取付部322R、322Lを固定し、風力発電タワー101の基端に1段目のラックレール架設板302を固着する。
1段目のラックレール架設板302に1本目となるラックレール10を架設したら、図12(a)に示すように、続いて2本目のラックレール10を1本目のラックレール10のレールジョイント12に差し込んで連結し、2本目のラックレール10を水準器Shを使用して垂直に立設する。2本目のラックレール10にマグネット位置決め治具Mjを仮止めし、上述したようにマグネット位置決め治具Mjを用いて強力マグネット202の位置決めをして強力マグネット202を風力発電タワー101の外周面に固着させ、2段目のラックレール架設板302を固着する。更に、3本目のラックレール10を2本目のラックレール10に差し込んで連結し、水準器Shを使用して垂直に立設する。同様に、3本目のラックレール10にマグネット位置決め治具Mjを仮止めし、マグネット位置決め治具Mjを用いて強力マグネット202の位置を決める。なお、ラックレール架設板302を風力発電タワー101の外周面に固着させるにあたり、ラックレール架設板302は直線状であるのに対し、風力発電タワー101の外周面は大きな弧をなしているため、図12(b)に示すように、ブラケット212により強力マグネット202の角度を調整している。
1本目、2本目のラックレール10を架設し終えたら、第1実施例と同様にして風力発電タワー101の頂端までラックレール10を架設し、ブレード点検用作業台70に乗り込んだ作業工程員Huがブレード点検用作業台70の上下移動により、傷んだ風車羽根(ブレード)102aを取り外すことなく、風車羽根(ブレード)102aの先端から根元まで補修する。
風車羽根(ブレード)102aの補修が終わったら、ブレード点検用作業台70とメンテナンス用昇降機50を地上に降ろし、ブレード点検用作業台70を外し、再びメンテナンス用昇降機50にマグネット取り外し治具Kjを持った作業工程員を乗せて駆動装置40で風力発電タワー101の頂端まで上昇し、ラックレール10及びラックレール架設板302を風力発電タワー101の外周面から取り外しながら下降する。ラックレール架設板302を風力発電タワー101の外周面から取り外すにあたり、先ずは強力マグネット202を風力発電タワー101の外周面から取り外す必要がある。
図14(a)は、強力マグネット202を風力発電タワー101の外周面から取り外すためのマグネット取り外し治具Kjを示し、ハンドルKhとU字嵌Kuを備えている。なお、ハンドルKhは持ち運びやすいように真中から折れ曲がった構造であり、U字嵌Kuの先端はゴムKgがカバーされている。
マグネット取り外し治具Kjを用いて強力マグネット202を風力発電タワー101の外周面から取り外す手順を説明する。先ず、マグネット取り外し治具KjのハンドルKhを延ばし(図14(b))、U字嵌Kuを強力マグネット202に嵌め込み、ハンドルKhを矢印Yaの方向に押し(図14(c))、強力マグネット202と風車タワー101の外周面との間に空間を開け、強力マグネット202を風力発電タワー101の外周面から取り外す(図14(d))。U字嵌Kuの先端のゴムKgによりU字嵌Kuを強力マグネット202に嵌め込んだとき滑らないようにしている。
以上の説明によって明らかな様に、本発明による風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法によれば、以下に列挙した如き実用上の極めて有益な効果が得られる。
(a)運搬や運転操作上の制約等の為に、巨大クレーを使えない状況にある場所でも、場所的制約等の為に、大掛かりな作業用櫓を構築出来ない場所でも、簡単に施工出来る。
(b)4台のメンテナンス用昇降機と4名の作業工程員とが必要であった作業工程を、1台のメンテナンス用昇降機と少数の作業工程員によって可能とすることができるので、工費及び工期を大幅に短縮出来る。
(c)然も、4本のラックレールが必要であったが1本のラックレールで可能としたので、材料のコストも大幅に削減出来る。
(d)風力発電タワーの様に、その設置域一帯が園地化されていても、補修作業に伴って園地が荒らされる範囲を最小限に留められる。
(e)風力発電タワーが海上に構築されている場合でも、本発明の優れた多くの特長を、そのまま最大限に発揮出来る。
(f)ブレード点検用作業台は、予想を上回る強風が吹いたとしても、フレキシブルジョイントと支線ワイヤーにより、ラックレール架設板を固着した強力マグネットが剥がれることはない。
(g)所要工期が60日以上の場合は、施工の許可申請を要する旨の、関連法規があるが、本発明工法は、メンテナンス用昇降機の設置、撤去における届出等が不要となり、所要工期が60日も掛からないので、この許可申請の手間が省ける。
100 風力発電設備
101 風力発電タワー
102 風車
102a 風車羽根
10 ラックレール
11 ラック
20 強力マグネット
21 ブラケット
22 フォルダー
23 ブラケット固定ホルダー取り付け部
24 マグネット操作治具
25 偏心円板
26 回転レバー
30 ラックレール架設板(第1実施例)
31 角パイプ材
32R、32L ブラケット固定ホルダー
33 レール架設ホルダー
34 レール架設部
40 昇降用の駆動装置
50 メンテナンス用昇降機
60 滑車付バンド
62 滑車
65 ウィンチ巻き上げ機
67 吊りワイヤー
68 支線ワイヤー
70 ブレード点検用作業台
71 連結部
72 足場プレート
73 安全柵
74 移動式足場
76a、76b フレキシブルジョイント
Mj マグネット位置決め治具
Kj マグネット取り外し治具
Hu 作業工程員
Ar 安全ロープ

Claims (7)

  1. 既設の風力発電設備の風車羽根(ブレード)及びその機能部品等の補修作業を行うためのメンテナンス工法であって、何の手掛かりもない先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の基端近くに垂直に立設したラックレールに、両端に強力マグネットを固定した所定長さのラックレール架設板を該風力発電タワーの外周面の上下2個所に所定間隔を隔てて固着する作業工程と、上下2個所のラックレール架設板の間に、所定長さのラックレールを垂直に架設する作業工程と、垂直に架設したラックレール上に昇降用の駆動装置を一体にしたメンテナンス用昇降機を設置する作業工程と、メンテナンス用昇降機を上昇させ、上昇させたメンテナンス用昇降機に乗って上記作業を繰り返し、順次ラックレール架設板を固定させてラックレールを上方に延ばし、風力発電タワーの頂端までラックレールを順次継ぎ足していく作業工程と、風力発電タワーの頂端に吊り上げ用の滑車付バンドを巻き付け固定する作業工程と、メンテナンス用昇降機の駆動装置にブレード点検用作業台を連結し、メンテナンス用昇降機の駆動装置と滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機との合成力によりブレード点検用作業台を所定位置まで移動させる作業工程と、ブレード点検用作業台の移動により、ブレードの先端から根元まで補修可能とした作業工程とからなることを特徴とする風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
  2. 前記ラックレール架設板の両端に固定した強力マグネットを前記先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面の所定位置に固着するにあたり、ブラケットを用いて強力マグネットを固着することを特徴とする請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
  3. 前記ブラケットは、前記先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面に固着できるように、強力マグネットの角度が調整できるようにしたことを特徴とする請求項2記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
  4. 前記ブラケットは、前記先細り円筒状の形状の風力発電タワーの外周面に前記強力マグネットを固着するとともに前記風力発電タワーの外周面から前記強力マグネットを取り外すためのマグネット操作治具を付設したことを特徴とする請求項2記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
  5. ブレード点検用作業台をメンテナンス用昇降機の駆動装置に連結するにあたり、ブレード点検用作業台の基端は、上下、左右に移動可能なフレキシブルジョイントにより連結することを特徴とする請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
  6. ブレード点検用作業台を所定位置まで移動させるにあたり、滑車付バンドの滑車及び地上に設置したウィンチ巻き上げ機とメンテナンス用昇降機の駆動装置とを同期を取って移動することを特徴とする請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
  7. ブレード点検用作業台でブレードを補修するにあたり、移動式足場をブレード点検用作業台に付設してブレードの裏側を補修可能としたことを特徴とする請求項1記載の風力発電設備の風車羽根のメンテナンス工法。
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