JP2017025648A - 固定具 - Google Patents

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勝清 下村
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竜生 片重
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Osamu Nakamura
修 中村
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Abstract

【課題】磁石に鉄粉や雨等が直接付着しないように磁石を保護し、さらに、磁石の割れを抑制するとともに、万一、割れた場合であっても破片が落下しないようにする。【解決手段】固定具1は、磁石2が取り付けられる本体部10を備えている。本体部10には、被固定物Aが取り付けられる上側ケース部材21と、磁石2を覆う被覆部材12、17とが設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、例えば建築物の補修現場等で被固定物を建築物に固定するための固定具に関するものであり、特に永久磁石の吸着力を利用する構造の技術分野に属する。
例えば、特許文献1には、風力発電設備のメンテナンス工法として、両端に磁石が固定された所定長さのラックレール架設板を風力発電タワーの外周面の2箇所にそれぞれ固着し、これらラックレール架設板の間にラックレールを架設する工法が開示されている。ラックレール架設板の端部には、枠型のブラケットが設けられている。ブラケットの内部には、板状の磁石が配置されており、この磁石には、ボルトが固定されている。磁石のボルトを、ブラケットのホルダーに形成された挿通孔に挿通した後、そのボルトにナットを螺合させることによって磁石がブラケットに締結されている。
国際公開第2011/161740号公報
特許文献1のように磁石によってラックレール架設板を風力発電タワーの外周面に固着することで、ラックレール架設板を風力発電タワーから取り外して再利用したり、ラックレール架設板の固定位置を容易に変更することが可能になる。
ところが、特許文献1の磁石を締結するためのブラケットは枠型であることから、吸着面側及び反吸着面側が開放されるとともに、磁石の周囲も開放されることになり、磁石の大部分が露出している。建設現場や建築物の補修現場では鉄粉や鉄屑等が多いので、その鉄粉等が特許文献1の磁石に直接付着しやすい。鉄粉等が磁石の吸着面に付着すると所期の吸着力が得られなくなる恐れがあるので鉄粉等を磁石から取り除く必要があるが、磁石はラックレールを固定することができるほど強力な吸着力を有しているので、一旦吸着した鉄粉等を取り除くのは困難な作業である。
また、一般的に磁石は脆いので、例えば固定具の取り扱い時に磁石が何らかの部材等に接触した際に割れてしまう恐れがある。特許文献1では、磁石が露出しているので割れやすく、しかも、割れた際に破片が落下する場合も考えられる。
さらに、特許文献1の固定具では、屋外で使用した際に例えば雨等が磁石に直接当たりやすく、磁石に錆が発生しやすいという問題もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、磁石の吸着力によって被固定物を固定する場合に、磁石に鉄粉や雨等が直接付着しないようにして磁石を保護し、さらに、磁石の割れを抑制するとともに、万一、割れた場合であっても破片が落下しないようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、磁石を被覆部材によって被覆するようにした。
第1の発明は、
建設現場または建築物の補修現場において被固定物を磁性体からなる部材に対して固定するための固定具であって、
上記部材に吸着する吸着力を発生する磁石と、
上記磁石が取り付けられる本体部とを備え、
上記本体部には、上記被固定物が取り付けられる取付部と、上記磁石を覆う被覆部材とが設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、磁石の吸着力によって被固定物を磁性体からなる部材に固定することが可能になるので、固定具が容易に再利用可能になるとともに、固定具の位置調整も容易に行えるようになる。そして、磁石が被覆部材によって覆われているので、例えば鉄粉や鉄屑等が磁石の吸着力によって吸着されたとしても、磁石に直接付着することはなく、被覆部材に付着することになる。よって、例えば被覆部材を磁石から離すだけで、鉄粉や鉄屑を容易に取り除くことが可能になる。
また、屋外で使用する場合には雨等が磁石に直接当たることがないので、磁石がさびにくくなる。
さらに、固定具の取り扱い時に固定具が何らかの部材に接触することが考えられるが、被覆部材によって磁石が覆われているので、磁石に直接的な衝撃が作用することはなく、磁石の破損が抑制される。また、万一、磁石が割れた場合には、破片の落下が被覆部材によって未然に防止される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記被覆部材は、非磁性体からなり、上記磁石の吸着面側を覆うように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、鉄粉や鉄屑が磁石の吸着力によって被覆部材に付着することになる。そして、被覆部材が非磁性体であることから、磁石と被覆部材とを離すだけで鉄粉や鉄屑が被覆部材から容易に取り除かれる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記磁石は、上記本体部における吸着面側に複数個並ぶように設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、複数の小型磁石を組み合わせて所望の大きな吸着力が得られる。小型磁石とすることで、汎用の安価な磁石を使用することが可能になるとともに、大型磁石に比べて磁石が割れにくくなる。また、例えば磁石が割れた場合には、その割れた磁石だけを交換して他の磁石はそのまま利用すればよく、修理費が安価になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記本体部には、上記磁石が固定される固定部材と、上記固定部材及び上記磁石を収容するケースと、上記固定部材の一側を上記ケースの周壁部に対して支持する軸部と、上記固定部材の他側に連結され、上記固定部材を上記軸部周りに揺動させるリンク機構とが設けられ、
上記リンク機構は、上記ケースの外部に設けられ、上記固定部材を操作するための操作部材が連結される操作部を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、リンク機構の操作部に連結した操作部材をケースの外部から操作することでリンク機構を作動させ、固定部材を軸部周りに揺動させることが可能になる。このとき、固定部材を、その固定部材に固定されている磁石が上記部材から離れる方向に揺動させることで、固定具を上記部材から取り外すことが可能になる。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、
上記被覆部材は、上記磁石の吸着面側に配置される第1被覆部材と、上記磁石の反吸着面側に配置され、弾性材からなる第2被覆部材とを有し、
上記第2被覆部材が上記第1被覆部材に接触するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1被覆部材と第2被覆部材とで磁石が覆われることになり、弾性材からなる第2被覆部材を第1被覆部材に接触させることで、第1被覆部材と第2被覆部材との間がシールされ、鉄粉や鉄屑等が磁石により一層付着しにくくなる。
第1の発明によれば、磁石を被覆部材によって覆うことができるので、磁石に鉄粉や鉄屑等が直接付着しないようにすることができ、鉄粉や鉄屑を容易に取り除くことができる。また、磁石に雨等が直接付着しないようして磁石を保護することができ、錆の発生を抑制することができる。さらに、磁石の割れを抑制できるとともに、万一、割れた場合であっても破片が落下しないようにすることができる。
第2の発明によれば、非磁性体からなる被覆部材によって磁石の吸着面側を覆うようにしたので、磁石と被覆部材とを離すだけで、吸着された鉄粉や鉄屑を被覆部材から容易に取り除くことができる。
第3の発明によれば、複数個の磁石を並べて設けたので、汎用の安価な磁石を使用することができ、コストを低減することができる。また、小型磁石にすることができるので、大型磁石に比べて磁石を割れにくくすることができる。さらに、例えば磁石が割れた場合には、その割れた磁石だけを交換して他の磁石はそのまま利用することができるので、修理費を安価にすることができる。
第4の発明によれば、磁石が固定される固定部材を操作部材によってケースの外部から操作して固定具を上記部材から容易に取り外すことができる。
第5の発明によれば、弾性材からなる第2被覆部材を第1被覆部材に接触するように形成したので、第1被覆部材と第2被覆部材との間をシールすることができ、鉄粉や鉄屑等が磁石に一層付着しにくくすることができる。
実施形態1に係る固定具の斜視図である。 固定具の使用状態を説明する斜視図である。 固定具の側面図である。 固定具の端面図である。 図4におけるV−V線断面図である。 図3におけるVI−VI線断面図である。 取り外し状態にある固定具の図6相当図である。 実施形態2に係る図1相当図である。 実施形態2に係る図3相当図である。 実施形態2に係る図4相当図である。 図10におけるXI−XI線断面図である。 図9におけるXII−XII線断面図である。 取り外し状態にある固定具の斜視図である。 取り外し状態にある固定具の図12相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る固定具1の斜視図である。この固定具1は、図2に示すように、例えば建設現場または建築物の補修現場において様々な被固定物A、Bを現場の構造物100に固定するためのものである。建設現場や建築物の補修現場としては、例えばビル、橋梁、石油備蓄タンク、各種プラント施設、発電施設等の建設現場や補修現場を挙げることができるが、これらに限られるものではない。また、補修作業の内容としては、例えば塗装等を挙げることができる。構造物100は、例えば鋼材等の磁性体(強磁性体)からなる部材であり、図示するような構造や形状以外であってよく、磁石が吸着する性質を有する部材であればよい。
また、図2において符号Aで示す被固定物は作業者が持つ取手や把持具であり、符号Bで示す被固定物は容器であるが、被固定物はこれらに限られるものではなく、例えば仮設足場を構成する各種部材や、工具等を被固定物とすることもできる。
図5や図6にも示すように、固定具1は、複数の磁石2、2、…と、本体部10とを備えている。図1に示すように、本体部10は、所定方向に長い形状とされている。図6にも示すように、本体部10は、磁石2を覆う非磁性被覆部材17及び弾性被覆部材12と、磁石2が固定される固定板(固定部材)13と、固定板13及び磁石2を収容するケース14とを備えている。本体部10における吸着面側は、図3及び図4の下側であり、被固定物A、Bを取り付ける側は、図3及び図4の下側である。
磁石2は、本体部10における吸着面側に、該吸着面に沿って複数個並ぶように設けられている。各磁石2は、永久磁石、例えばネオジウム磁石であり、構造物100に吸着する吸着力を発生する。磁石2の合計の吸着力は、使用する磁石の種類や個数、大きさ等によって任意に調整することができるが、この実施形態では、被固定物Aを作業者が握って引っ張っても構造物100から外れないように非常に強力な吸着力となっている。
磁石2の個数は任意に設定することができるが、この実施形態では、本体部10の長手方向に3つ並び、かつ、本体部10の長手方向と直交する方向(短手方向)に2つ並んでいる。隣り合う磁石2の間には隙間が設けられている。また、磁石2は、略矩形の板状をなしている。
磁石2が固定される固定板13は、例えば一般構造用圧延鋼材(SS400等)の磁性体(強磁性体)からなる。固定板13は、本体部10の長手方向に長い略矩形状をなしており、固定板13の周縁部とケース14の内面との間には、後述するように固定板13の揺動を許容するための隙間が形成されている。固定板13の下面に磁石2の上面が接着されている。
図5に示すように、固定板13の上面には、2つのボルト13a、13aが上方へ突出するように固定されている。これらボルト13a、13aは、固定板13の長手方向に互いに間隔をあけて設けられている。
ケース14は、上側ケース部材21と下側ケース部材22とを組み合わせることで構成されている。上側ケース部材21及び下側ケース部材22は、固定板13と同様に磁性体からなるものである。上側ケース部材21は、ケース14の上部に設けられており、上壁部21aと、上壁部21aの周縁部から下方へ延びる上側周壁部21bとを有している。上壁部21aには、被固定物Aが締結固定されている。従って、上側ケース部材21は本発明の取付部である。
下側ケース部材22は、下壁部22aと、下壁部22aの周縁部から上方へ延びる下側周壁部22bとを有している。下側周壁部22bは、上側周壁部21bの内側に嵌合している。下壁部22aの中央部には、ケース14の内外方向に貫通する開口部22cが形成されている。この開口部22cはケース14の長手方向に長い略矩形状をなしており、開口部22cの内部に磁石2が配置されるようになっている。
ケース14は、下面部材11を更に有している。下面部材11は、例えばステンレス鋼(SUS304)等の非磁性体からなるものであり、磁石2の下側を覆うように平らに形成された下側板部11aと、下側板部11aの周縁部から上方へ延びる側板部11bとを有している。下側板部11aは、ケース14の下壁部22aの下面に沿って延びるように形成されており、この下側板部11aによってケース14の開口部22cが閉塞されている。下側板部11aの上面がケース14の下壁部22aの下面に接触している。側板部11bは、ケース14の下側周壁部22bの外面に嵌合している。
非磁性被覆部材17は、例えばステンレス鋼(SUS304)等の非磁性体からなるものであり、磁石2の下側(吸着面側)を覆うように平らに形成された下側被覆板部17aと、下側被覆板部17aの周縁部から上方へ延びる側板部17bとを有している。下側被覆板部17aは、磁石2の下面に沿って延びるように形成されている。下側被覆板部17aの上面が磁石2の下面に接触している。また、下側被覆板部17aの下面は、下面部材11の下側板部11aの上面に接触している。
非磁性被覆部材17の側板部17bは、磁石2の周囲を覆うように形成されている。側板部17bの上端部は、固定板13の側面に達するまで延びている。
弾性被覆部材12は、例えばニトリルゴム(NBR)等の弾性材からなるものであり、上板部12aと、上板部12aの周縁部から下方へ延びる側板部12bとを有している。弾性被覆部材12の上板部12aは、固定板13の上面に沿って延びており、固定板13の上面に密着している。弾性被覆部材12の側板部12bは、非磁性被覆部材17の側板部17bの周囲を囲むように形成されている。弾性被覆部材12の上板部12aの周縁部は、非磁性被覆部材17の下側被覆板部17aに対して全周に亘って接触している。これにより、非磁性被覆部材17と弾性被覆部材12の間がシールされ、非磁性被覆部材17と弾性被覆部材12とによって磁石2の全体が覆われるとともに、該磁石2を収容する収容空間が区画形成される。また、固定板13は、ボルト13a、13a以外の部分が弾性被覆部材12によって覆われることになり、ボルト13a、13aは弾性被覆部材12の上板部12aを貫通して上方へ突出している。
本体部10は、固定板13を保持するホルダー25を備えている。ホルダー25は、鋼板等を成形してなるものであり、全体としてケース14の長手方向に長い形状とされている。ホルダー25は、締結板部25aと、締結板部25aの長手方向に延びる両縁部からそれぞれ下方へ突出する突出板部25b、25bとを有している。締結板部25aは、弾性被覆部材12の上板部12aの上面に沿って延びており、締結板部25aの下面が上板部12aに密着している。固定板13のボルト13a、13aは、締結板部25aを貫通して上方へ突出しており、これらボルト13a、13aにそれぞれナット26を螺合させて締め込むことによって締結板部25aが固定板13に締結固定される。
突出板部25b、25bは弾性被覆部材12の側板部12bの外面を覆うように延びている。突出板部25b、25bの下端部は、弾性被覆部材12の側板部12bの下端部よりも上に位置しており、ケース14の下壁部22aから上方に離れている。
ホルダー25の短手方向一側(図6における右側)に位置する突出板部25bの外面には、円筒状の第1筒部材30が取り付けられている。第1筒部材30は、ホルダー25と一体化しており、ホルダー25の長手方向に延びている。第1筒部材30の内部には、固定板13の短手方向一側をケース14の下側周壁部22bに対して支持する支軸(軸部)31が挿通されている。第1筒部材30は支軸31の中心線周りに回動可能となっている。従って、磁石2は、ホルダー25、固定板13、弾性被覆部材12及び非磁性被覆部材17と共に支軸31周りに揺動自在にケース14に支持されることになる。支軸31は、本体部10の一部である。
図1及び図3に示すように、支軸31の両端部は、第1筒部材30の両端部からそれぞれ突出しており、ケース14の下側周壁部22bを該ケース14の長手方向に貫通してケース14に支持されている。支軸31の両端部におけるケース14の外部へ突出した部分には、それぞれ止め輪33が取り付けられている。
ホルダー25の短手方向他側(図6における左側)に位置する突出板部25bの外面には、円筒状の第2筒部材35が取り付けられている。第2筒部材35は、ホルダー25と一体化しており、ホルダー25の長手方向に延びている。第2筒部材35の内部には、回動軸36が挿通されている。回動軸36は、第2筒部材35の中心線周りに回動可能となっている。
図5に示すように、回動軸36の両端部には、リンク機構40がそれぞれ取り付けられている。各リンク機構40は、本体部10の一部であり、第2筒部材35及びホルダー25を介して固定板13の短手方向他側に連結され、固定板13を支軸31周りに揺動させるためのものである。2つのリンク機構40、40は同じものであるため、一方のリンク機構40についてのみ詳細に説明する。
図6に示すように、リンク機構40は、第1リンク41と、第2リンク42と、第1リンク41及び第2リンク42を連結する連結ピン43と、第2リンク42をケース14に対して回動可能に支持する支持ピン44と、操作筒部(操作部)45(図1等に示す)とを備えている。第1リンク41の一端部は、回動軸36の一端部に対して相対的に回動しないように取り付けられている。従って、第1リンク41は、回動軸31の一端部から径方向に突出するように配置される。
連結ピン43は、回動軸36と同方向に延びていて、第1リンク41の他端部と、第2リンク42の一端部とを貫通するように設けられている。第1リンク41または第2リンク42の少なくとも一方は、連結ピン43周りに回動するようになっている。
支持ピン44は、回動軸36と同方向に延びていて、ケース14の下側周壁部22bを貫通してケース14の外部に突出している。支持ピン44におけるケース14内側の端部には、第2リンク42の他端部が相対的に回動しないように取り付けられている。一方、支持ピン44は、ケース14の下側周壁部22bに対して該支持ピン44の中心線周りに回動可能に支持されている。
操作筒部45はケース14の外部に設けられており、棒状の操作部材(図1及び図4に仮想線で示す)50が連結される部分である。操作筒部45は両端が開放されており、支持ピン44と直交する方向に延びるように配置され、操作筒部45の外周面における中心線方向の中間部が支持ピン44の端部に固定されている。
次に、上記のように構成された固定具1を使用する場合について説明する。図2に示すように、被固定物A、Bをケース14の上側ケース部材21に固定し、構造物100の所望の箇所に固定具1の吸着面を接触させる。すると、磁石2の吸着力によって固定具1が構造物100に吸着し、これにより、被固定物A、Bを構造物100に固定することができる。1つの固定具1に1つの被固定物A、Bを取り付けるようにしてもよいし、1つの固定具1に複数の被固定物A、Bを取り付けるようにしてもよい。
建設現場や建築物の補修現場では鉄粉や鉄屑等が多く、固定具1の使用中や使用前後に鉄粉や鉄屑等が固定具1に吸着されることがある。このとき、磁石2が非磁性被覆部材17及び弾性被覆部材12によって覆われているので、鉄粉や鉄屑等が磁石2に直接付着することはなく、非磁性被覆部材17や弾性被覆部材12に付着することになる。よって、メンテナンス時には弾性被覆部材12の表面に付着した鉄粉や鉄屑等を容易に除去することができるとともに、非磁性被覆部材17を磁石2から離すだけで、非磁性被覆部材17に付着した鉄粉や鉄屑等を容易に取り除くことが可能になる。また、屋外で固定具1を使用する場合には雨等が磁石2に直接当たることがないので、磁石2がさびにくくなる。
さらに、固定具1の取り扱い時に固定具1が何らかの部材に接触することが考えられるが、非磁性被覆部材17及び弾性被覆部材12によって磁石2が覆われているので、磁石2に直接的な衝撃が作用することはなく、磁石2の破損が抑制される。また、万一、磁石2が割れた場合には、破片の落下が非磁性被覆部材17及び弾性被覆部材12によって未然に防止される。
また、複数の小型磁石2を組み合わせて所望の大きな吸着力を得ることができる。小型磁石2とすることで、汎用の安価な磁石を使用することが可能になるとともに、大型磁石に比べて磁石2が割れにくくなる。また、例えば磁石2が割れた場合には、その割れた磁石2だけを交換して他の磁石2はそのまま利用すればよく、修理費が安価になる。
次に、固定具1を構造物100から取り外す場合について説明する。まず、操作部材50の端部を操作筒部45に挿入して操作部材50を操作筒部45に連結する。その後、操作部材50に対して支持ピン44周りに図1及び図4に示す矢印Cの方向に力を加える。すると、支持ピン44が矢印C方向に回動し始めて第2リンク42が支持ピン44を中心にして上方へ回動し、この第2リンク42の回動力によって第1リンク41が連結ピン43周りに回動しながら全体的に上方へ移動する。第1リンク41の上方への移動力はホルダー25に対して作用し、これにより、固定板13が支軸31周りに揺動して磁石2が構造物100から離れていき、構造物100への吸着力が一気に低下する。よって、固定具1を構造物100から取り外すことができる。尚、第1リンク41や第2リンク42に比べて大幅に長い操作部材50を使用しているので、レバー比を大きく確保することができ、1人の作業者が容易に磁石2を構造物100から離すことができる。
以上説明したように、この実施形態に係る固定具1によれば、磁石2の吸着力によって被固定物A、Bを構造物100に固定することが可能になるので、固定具1が容易に再利用可能になるとともに、固定具1の位置調整も容易に行えるようになる。そして、磁石2を覆うことができるので、磁石2に鉄粉や鉄屑等が直接付着しないようにすることができ、鉄粉や鉄屑を容易に取り除くことができる。また、磁石2に雨等が直接付着しないようして保護することができ、錆の発生を抑制することができる。さらに、磁石2の割れを抑制できるとともに、万一、割れた場合であっても破片が落下しないようにすることができる。
(実施形態2)
図8〜図14は、本発明の実施形態2に係る固定具1を示すものである。上記実施形態1では、固定具1を取り外すときに磁石2を構造物100から離す手段としてリンク機構40及び操作部材50を用いてテコの原理を利用しているが、実施形態では、偏心カム60を設けておき、この偏心カム60を棒状の操作部材50で回動させることによって磁石2を構造物100から離すようにしている点で実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
実施形態2では、ホルダー25の上面にナット26、26によって締結板27が締結固定されている。
また、図11や図12に示すように、ケース14は、下壁部14aと、下壁部14aの周縁部から上方へ延びる周壁部14bとを有しており、上方は全体が開放されている。また、下壁部14aには、ケース14の内外方向に貫通する開口部14cが形成されている。この開口部14cはケース14の長手方向に長い略矩形状をなしており、開口部14cの内部に磁石2が配置されるようになっている。
弾性被覆部材12の下部には、磁石2を下側から覆うための下側被覆部12cが設けられている。弾性被覆部材12の上板部12aと側板部12bと下側被覆部12cとによって磁石2の全体が覆われるとともに、該磁石2を収容する収容空間が区画形成される。
ホルダー25の短手方向他側(図12における左側)に位置する突出板部25bの外面には、円筒材66が取り付けられている。円筒材66は、ホルダー25と一体化しており、ホルダー25の長手方向に延びている。円筒材66の内部には、回動軸64が挿通されている。回動軸64は、円筒材66の中心線周りに回動可能となっている。
図11に示すように、回動軸64の両端部には、それぞれ偏心カム60が固定されている。偏心カム60は、回動軸64の径方向に延びる板状に成形されており、カム面60aとしての外周面は円弧に近似した形状となっている。カム面60aは、ケース14の下壁部14aの内面に摺接するようになっている。偏心カム60における中心から偏位した部位が回動軸64の端部に連結されている。
また、図9等に示すように、偏心カム60には、回動軸64の連結面とは反対側の面に操作筒部(操作部)62が連結部材61を介して固定されている。操作筒部62はケース14の外部に配置されており、棒状の操作部材(図8に仮想線で示す)50が連結される部分である。操作筒部62は両端が開放されており、回動軸64と直交する方向に延びるように配置されている。
次に、上記のように構成された固定具1を使用する場合について説明する。構造物の所望の箇所に固定具1の吸着面を接触させる。すると、磁石2の吸着力によって固定具1が構造物に吸着し、これにより、被固定物Aを構造物に固定することができる。
固定状態において磁石2が弾性被覆部材12によって覆われているので、鉄粉や鉄屑等が磁石2に直接付着することはなく、弾性被覆部材12に付着することになる。よって、メンテナンス時には弾性被覆部材12の表面に付着した鉄粉や鉄屑等を容易に除去することができる。また、屋外で固定具1を使用する場合には雨等が磁石2に直接当たることがないので、磁石2がさびにくくなる。
さらに、固定具1の取り扱い時に固定具1が何らかの部材に接触することが考えられるが弾性被覆部材12によって磁石2が覆われているので、磁石2に直接的な衝撃が作用することはなく、磁石2の破損が抑制される。また、万一、磁石2が割れた場合には、破片の落下が弾性被覆部材12によって未然に防止される。
次に、固定具1を構造物から取り外す場合について説明する。まず、操作部材50の端部を操作筒部62に挿入して操作部材50を操作筒部62に連結する。その後、操作部材50に対して回動軸64周りに図12に示す矢印Dの方向に力を加える。すると、偏心カム60が矢印D方向に回動し始めてカム面60aがケース14の下壁部14aの内面に摺接し、このとき、偏心カム60の中心から偏位した部位が回動軸64に連結されているので、偏心カム60の回動力によってホルダー25及び固定板13が支軸31周りに揺動して磁石2が構造物100から離れていき、構造物100への吸着力が一気に低下する。よって、固定具1を構造物100から取り外すことができる。
つまり、偏心カム60のカム面60aの形状は、図12に示す固定具1の取付状態でカム面60aがケース14の下壁部14aの内面に接触しないか、接触してもホルダー25及び固定板13を上方へ回動させず、図14に示す固定具1の取り外し状態に移行する際には、カム面60aがケース14の下壁部14aの内面に摺接してホルダー25及び固定板13を徐々に上方へ回動させていくように設定されている。
したがって、この実施形態2によれば、実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
尚、上記実施形態1、2とは別に、ホルダー25にネジを螺合させておき、このネジを回転させてネジの先端部を構造物100に突き当てることによって磁石2を構造物100から離すようにしてもよいし、磁石2と構造物100との間に楔状の部材を打ち込むことによって磁石2を構造物100から離すようにしてもよい。つまり、磁石2を構造物100から離す手段としては、様々な手段を用いることができる。
また、被固定物A、Bは、ケース14に固定することなく、ホルダー25や固定板13に固定するようにしてもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る固定具は、例えば建設現場または建築物の補修現場で使用することができる。
1 固定具
2 磁石
10 本体部
12 弾性被覆部材(第2被覆部材)
13 固定板(固定部材)
14 ケース
17 非磁性被覆部材(第1被覆部材)
21 上側ケース部材(取付部)
31 支軸(軸部)
40 リンク機構
45、62 操作筒部(操作部)
50 操作部材
100 構造物(磁性体からなる部材)

Claims (5)

  1. 建設現場または建築物の補修現場において被固定物を磁性体からなる部材に対して固定するための固定具であって、
    上記部材に吸着する吸着力を発生する磁石と、
    上記磁石が取り付けられる本体部とを備え、
    上記本体部には、上記被固定物が取り付けられる取付部と、上記磁石を覆う被覆部材とが設けられていることを特徴とする固定具。
  2. 請求項1に記載の固定具において、
    上記被覆部材は、非磁性体からなり、上記磁石の吸着面側を覆うように形成されていることを特徴とする固定具。
  3. 請求項1または2に記載の固定具において、
    上記磁石は、上記本体部における吸着面側に複数個並ぶように設けられていることを特徴とする固定具。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の固定具において、
    上記本体部には、上記磁石が固定される固定部材と、上記固定部材及び上記磁石を収容するケースと、上記固定部材の一側を上記ケースの周壁部に対して支持する軸部と、上記固定部材の他側に連結され、上記固定部材を上記軸部周りに揺動させるリンク機構とが設けられ、
    上記リンク機構は、上記ケースの外部に設けられ、上記固定部材を操作するための操作部材が連結される操作部を備えていることを特徴とする固定具。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の固定具において、
    上記被覆部材は、上記磁石の吸着面側に配置される第1被覆部材と、上記磁石の反吸着面側に配置され、弾性材からなる第2被覆部材とを有し、
    上記第2被覆部材が上記第1被覆部材に接触するように形成されていることを特徴とする固定具。
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