JP2018053536A - 建築ボード取付方法及び建築ボード取付用搬送装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特に、石膏ボードが重い場合や、天井の高さが高い場合、又は高齢者、女性等の力の弱い人若しくは不慣れな施工者が作業を行おうとする場合に、作業が困難となり、ひいては作業を行えないことがあった。このような場合に、具体的には、施工者は、腕を上げて石膏ボードを取り付けなければならず、作業が困難であり、作業効率が低くなっていた。
このような場合には、再度ビスを打ち直さなければならず、石膏ボードの取付作業が遅くなることがあった。
また、リフターを用いて天井部分に石膏ボードを移動させることができるとしても、ビスによる打込みを行う際に打込み位置まで手が届かない場合には、脚立を用いる必要があった。この場合には、ビス等を打込む場所ごとに脚立に乗り降りしなければならず、作業効率が低くなっていた。
上記構成によれば、仮打ち機構を有する搬送装置によって、被取付部と建築ボードに留め具を仮打ちできるために、仮打ちのために脚立を用いる必要がなく、建築ボードの取り付けにかかる時間を抑制でき、作業を効率化することができる。
上記構成によれば、本打ちをする前に建築ボードの中央部分を仮打ちすることで、仮打ち後の第1の留め具による建築ボードの固定状態を安定させることができる。さらに、本打ち工程において、被取付部から建築ボードが離間することを防止でき、建築ボードを被取付部に安定して取り付けることができる。具体的には、仮打ちをせずに建築ボードの周縁部分にのみ留め具を打込んで本打ちをする場合よりも、被取付部から建築ボードに加わる反力による建築ボードのたわみ方向の振れを抑制することができるため、被取付部から建築ボードが離間することを防止できる。
さらに、仮打ち機構を備えない搬送装置によって建築ボードを被取付部に当接させた状態で、手作業により第1の留め具を仮打ちする場合には、建築ボードの中央部を支持する搬送装置が邪魔になることがある。この場合には、建築ボードの中央部分に第1の留め具を仮打ちすることできない。一方で、仮打ち機構を備えた搬送装置を用いることで、建築ボードの中央部分に仮打ちすることができ、建築ボードの取付状態を安定させることができる。
上記構成によれば、壁部の向きに沿う向きに建築ボードを搬送装置に支持させ、壁部に当接させることで、搬送装置による仮打ち工程を含む建築ボードの取り付けを壁部に対しても適用可能となる。
上記構成によれば、打込み器具によって建築ボードと被取付部とに第2の留め具を本打ちできるため、打込み器具のリーチにより本打ちのために脚立等を用いて手作業で留め具を打込む必要がなくなることがある。この場合には、建築ボードの被取付部への取り付けにかかる時間を抑制でき、作業を効率化することができる。
上記構成によれば、複数重ねられた建築ボードを被取付部にまとめて仮打ちし、その後これらを本打ちすることで、複数枚の建築ボードをまとめて取り付けることができるため、作業効率を高めることができる。
上記構成によれば、建築ボード取付用搬送装置によって建築ボードと被取付部に留め具を仮打ちできるため、建築ボードの取付作業を効率化することができる。
上記構成によれば、建築ボードを支持する向きを調整可能な回動部を有することで、回動範囲の各向きで建築ボードを被取付部に取り付けることが可能となる。
また、本発明によれば、仮打ち後の建築ボードの固定状態を安定させることができ、本打ち工程において、被取付部から建築ボードが離間することを防止でき、建築ボードを被取付部に安定して取り付けることができる。
また、本発明によれば、搬送装置による仮打ち工程を含む建築ボードの取り付けを壁部に対しても適用可能となる。
また、本発明によれば、回動範囲の各向きで建築ボードを被取付部に取り付けることが可能となる。
以下に、本発明の実施形態に係る建築ボード取付方法及び建築ボード取付用搬送装置について説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には各実施形態、変形例に係る特徴を組み合わせたもの、その等価物が含まれることは勿論である。
まず、図1を主に参照して、本実施形態に係る建築ボード取付用搬送装置としての搬送装置1について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る搬送装置1を示す上側斜視図である。
本体部3aの側面には、後述するビス20を射出するためのスイッチ3cが取り付けられている。
伸縮部3bには、例えば不図示のバルブが設けられており、このバルブを開くようにして、内部の空気を抜くことで、本体部3aからの突出量が短くなるように構成されている。
ボード受け部4bは、嵌合部4aと一体的に形成され、四方に放射状に延在する4本の棒状の部位である。
掛止め部4cは、隣り合う2本のボード受け部4bの先端から上方に略垂直に折れ曲がって形成されている。
摩擦止め部4dは、隣り合う2本の2本のボード受け部4bのうち、掛止め部4cの形成されていない、ボード受け部4bの先端に取り付けられており、円板状に形成されている。摩擦止め部4dは、例えば、上面にゴム状の部材を有しており、上面に載置される石膏ボードBの位置ずれを、面接触することによる大きな摩擦力によって防止している。なお、摩擦止め部4dは、石膏ボードBの位置ずれを防止できればよく、例えば、真空引きして吸着させる機能を有するものや、剣山状に形成されているものであってもよい。
次に、石膏ボードBの天井下地材10への取付方法について、図1に加えて、図2〜図6を参照して説明する。なお、図2は、天井下地材10に取り付けられる石膏ボードB及びこれを搬送する搬送装置1を示す模式図、図3は、搬送装置1上に石膏ボードBを載せた状態を示す模式図である。また、図4は、石膏ボードBが天井下地材10に当接する位置まで、搬送装置1の伸縮部3bを本体部3aから伸長させた状態を示す模式図、図5は、石膏ボードBを天井下地材10に仮止めした状態を示す模式図である。そして、図6は、石膏ボードBを天井下地材10に本止めした状態を示す模式図である。
さらに、位置調整工程において、作業者は、石膏ボードBの取付対象である天井下地材10の下方に搬送装置1を移動させる。そして、作業者は、図1に示すコンプレッサCを作動させて、図4に示すように、伸縮部3bを上方に向けて伸長させ、石膏ボードBが天井下地材10に当接する位置まで、石膏ボードBを搬送する。この際には、天井下地材10における所定の位置に石膏ボードBが当接するように、キャスター2aによって搬送装置1ごと移動させつつ、伸縮部3bを上下に伸縮させて石膏ボードBの取付位置を調節する。
具体的には、作業者は、スイッチ3cを押して、石膏ボードB及び天井下地材10のある上方に向けて射出穴5aからビス20を射出する。このとき、ビス20が石膏ボードBを貫通して天井下地材10に刺さる位置まで至ることによって、石膏ボードBは仮止めされることとなる。
例えば、搬送装置1が、仮打ちする石膏ボードBの複数箇所に対応する支持部材4における支持位置に射出部材5を複数備えるようにしてもよい。このようにすれば、一度の仮打ち作業によって、複数の射出部材5に対向する石膏ボードBの所定の複数箇所に、ビス20を打込むことができる。
なお、脚部材32及び本体部33aは、搬送装置1の脚部材2及び支柱3と同様の構成であるため、その説明を省略する。
なお、石膏ボードBの所望の位置にビス21を確実に打込むために、ビス21の当接位置を照射するレーザを出射可能なレーザーポインタ機能を打込部33dに備えさせてもよい。
このような場合においても、二重貼りされた石膏ボードBを、搬送装置1を用いて一度に搬送及びビス20で仮打ちし、打込み器具30を用いて一度にビス21で本打ちするようにすればよい。このようにすれば、石膏ボードBを一重ずつ、脚立を用いて手作業で取り付ける場合と比較して、取付作業を十分に早く行うことができる。
上記の実施形態においては、天井下地材10への石膏ボードBの取り付けに搬送装置1を用いるものとして説明したが、本発明に係る搬送装置は、天井への石膏ボードBの取り付けられるものに限定されない。
次に、変形例に係る搬送装置7、及び搬送装置7を用いた被取付部である壁部としての壁部下地材40への石膏ボードBの取付方法について、図7を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態に係る搬送装置1と同じ構成については、同じ名称、同じ符号を付して説明し、相違点を明確にする。また、図7は、壁部下地材40に石膏ボードBを取り付けるため、伸縮部8bを本体部8aから直角に回動させた状態を示す模式図である。
壁部下地材40への石膏ボードBの取り付けに用いられる搬送装置7は、本体部8aと、本体部8aに回動可能に取り付けられた伸縮部8bとから成る支柱8と、石膏ボードBを支持する支持部材9を備える。このように、搬送装置7は、伸縮部8bが回動部8dを中心に回動可能に取り付けられていることで、上下方向及び水平方向に石膏ボードBを搬送可能である。なお、伸縮部8bを水平向きに回動させたときにおいても、石膏ボードBが支持部材9から外れることがないように、搬送装置1の支持部材4とは異なる支持部材9を採用してもよい。例えば、支持部材9が真空引きして吸着させる機能を有するものとしたり、不図示のピンを有するものとし、このピンを石膏ボードBに差し込むようにして、石膏ボードBを支持部材9で支持するようにしてもよい。
天井下地材10への石膏ボードBへの取付方法について上記説明した工程と同様に、作業者は、搬送装置7の上に石膏ボードBを載置する載置工程を行った後、位置調整工程において、図1に示すコンプレッサCを作動させて、伸縮部8bを上下に伸長させる。そして、伸縮部8bの回動中心である回動部8dが壁部下地材40の取付位置と同じ高さとなるように調節する。その後支柱8の伸縮部8bを水平に向けるように、本体部8aに対して回動部8dを中心に伸縮部8bを回動させる。作業者は、その後、脚部材2のキャスター2aを転がして、石膏ボードBが壁部下地材40に当接する位置まで、石膏ボードBとともに搬送装置7を移動させる。
そして、作業者は、石膏ボードBの周縁と壁部下地材40にビス21を本打ちする。この場合、作業者が手作業でビス21を本打ちするようにしてもよい。しかし、搬送装置1の代わりに伸縮部8bが水平向きに回動可能な搬送装置7を用いたのと同様に、打込み器具30の代わりに伸縮部33bが水平向きに回動可能な打込み器具を用いるようにすれば効率よく作業を行うことができる。
なお、支持部材9を鉛直に向けた後に石膏ボードBを支持部材9に取り付けるようにしてもよい。つまり、位置調整工程後に、載置工程を行うようにしてもよい。
2 脚部材
2a キャスター
3 支柱
3a 本体部
3b 伸縮部
3c スイッチ
4 支持部材
4a 嵌合部
4b ボード受け部
4c 掛止め部
4d 摩擦止め部
5 射出部材
5a 射出穴
6 仮打ち機構
7 搬送装置
8 支柱
8a 本体部
8b 伸縮部
8d 回動部
9 支持部材
10 天井下地材(被取付部)
20 ビス(留め具、第1の留め具)
21 ビス(第2の留め具)
30 打込み器具
32 脚部材
33 支柱
33a 本体部
33b 伸縮部
33c スイッチ
33d 打込部
40 壁部下地材(被取付部、壁部)
B 石膏ボード(建築ボード)
C コンプレッサ
Ca チューブ
Claims (7)
- 建築物に用いられる建築ボードを支持して被取付部の近傍まで移動させる搬送装置を用いた建築ボード取付方法であって、
前記建築ボードを前記搬送装置に載置する載置工程と、
前記搬送装置を用いて前記建築ボードを移動させて、前記建築ボードの取付位置を調整する位置調整工程と、
前記載置工程及び前記位置調整工程の後に、前記被取付部に前記建築ボードを当接させて、前記建築ボードと前記被取付部とに第1の留め具を仮打ちする仮打ち工程と、
該仮打ち工程の後に、前記建築ボードと前記被取付部とに第2の留め具を本打ちする本打ち工程と、を備え、
前記仮打ち工程において、前記搬送装置が備える仮打ち機構によって仮打ちを行うことを特徴とする建築ボード取付方法。 - 前記仮打ち工程において、前記建築ボードの中央部分に前記第1の留め具を打込むことによって前記仮打ちを行うことを特徴とする請求項1に記載の建築ボード取付方法。
- 前記被取付部は壁部であり、
前記仮打ち工程において、前記壁部の向きに沿う向きで前記建築ボードを前記搬送装置に支持させた状態で、前記壁部に前記建築ボードを当接させて、前記建築ボードと前記壁部とに前記第1の留め具を仮打ちすることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築ボード取付方法。 - 前記本打ち工程において、前記第2の留め具を打込む打込み器具を用いて、前記建築ボードと前記被取付部とに前記第2の留め具を本打ちすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の建築ボード取付方法。
- 前記建築ボード取付方法は、複数重ねられた前記建築ボードを前記被取付部に取り付けるものであって、
前記載置工程において、複数重ねられた前記建築ボードを前記搬送装置に載置し、
前記仮打ち工程において、複数重ねられた前記建築ボードを前記被取付部に当接させて、複数重ねられた前記建築ボードと前記被取付部とに前記第1の留め具を仮打ちし、
前記本打ち工程において、複数重ねられた前記建築ボードと前記被取付部とに前記第2の留め具を本打ちすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の建築ボード取付方法。 - 建築ボードを支持して被取付部の近傍まで移動させる機能を有する建築ボード取付用搬送装置であって、
留め具を射出させて、前記建築ボードと被取付部とに前記留め具を仮打ちする仮打ち機構を備えることを特徴とする建築ボード取付用搬送装置。 - 前記建築ボードを支持する向きを調整可能な回動部を有することを特徴とする請求項6に記載の建築ボード取付用搬送装置。
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