JP5321549B2 - 斜杭継ぎ用治具、その治具を用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法 - Google Patents
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Description
杭として鋼管杭を例にとり、鋼管杭を斜杭として施工する場合の一例を説明する。杭の総長は数十mに及ぶことが多く、運搬及び施工上の利便性のため、一般に鋼管杭は10m程度の長さの複数本の鋼管杭に分割されて製造、運搬され、施工現場で連結作業が行われる。鋼管杭を地面に貫入させるにあたっては、従来の打撃工法に代わって、杭を回転させながら地面に貫入する工法も採用されるようになってきている。この工法を回転貫入工法と呼び、騒音や振動を抑えられる点で優れている。回転貫入工法は直杭の施工だけでなく斜杭の施工にも適用が容易であり、斜杭の施工に好適に利用されはじめてきている。回転貫入工法によって埋設される杭を回転杭と呼ぶ。回転杭としては、鋼管杭の先端に、開口部を有する2枚の略円錐型の半円形の鋼板を交差状に取り付けて先端翼とし、回転によって推進力を得て地中に貫入する杭が好適に用いられ、翼付き鋼管杭と呼ばれる。
図1には、本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具100の斜視図を示した。斜杭継ぎ用治具100は、一方の杭に取り付けるための取り付け部10と、他方の杭をガイドし支持するためのガイド部20とからなる。杭と向き合う側の面をガイド面30と称し、ガイド面30と反対側の面を操作面40と称する。
図2には、鋼管杭50の端部付近の概要を示す斜視図を示した。鋼管杭50は、鋼管外周面51の鋼管端部52近傍に、吊り金具53、53を有する。鋼管杭の吊り金具は、本来は鋼管杭をクレーン等で吊り上げる際にフックやワイヤーを通すために設けられるものである。吊り金具53、53は所定の大きさを有する板状の部材であって、所定の位置に所定の大きさの吊り金具貫通孔54、54を有する。吊り金具53、53は、鋼管外周面51上の2か所に配設され、鋼管端部52までの距離が等しく、対面する位置関係にある。吊り金具53、53は、鋼管外周面51に垂直に、かつ、鋼管杭50の長手方向に平行になるように、溶接によって固定されている。吊り金具53、53は、鋼管杭50の全自重が作用しても問題ないほどの十分な強度と溶接強度を有する。
次に、斜杭継ぎ用治具を用いた斜杭継ぎ方法の1つの例について説明する。図4は、斜杭継ぎ用治具100を用いた鋼管斜杭の連結作業を示す側面図である。鉛直方向に対して傾斜させて地面に貫入させた一方の鋼管杭50に、他方の鋼管杭50’を連結するには、例えば次のような作業を行えばよい。以下、図4を参照しつつ説明する。ここでは鋼管杭の貫入方法は回転貫入機を用いた回転貫入工法を例に説明するが、回転貫入工法以外の工法を使用することもできる。
(2)2つの吊り金具53、53のうち、地面に近い側の一方の吊り金具53に、斜杭継ぎ用治具100を前述の手順に従って取り付け、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19の調整により取り付け部10と鋼管外周面51とを略平行とする。これによりスペーサー24のガイド面30側の面が、鋼管外周面51を延長した曲面と略同一となる。
(3)鋼管杭50の上に、連結する他方の鋼管杭50’を、クレーンで吊り下ろす。
(4)鋼管杭50’の連結すべき鋼管端部52’を、斜杭継ぎ用治具100のガイド部20のガイド面30側(ここではスペーサー24)に当てながら連結に適切な位置まで下降させ、鋼管杭50’の傾斜を鋼管杭50の傾斜に合わせる。
(5)必要であれば前述の手順により斜杭継ぎ用治具100が鋼管杭50となす間隔及び角度を変更し、鋼管杭50の軸心と鋼管杭50’の軸心とを合わせる。
(6)突き合わせた鋼管杭50と鋼管杭50’との連結作業を行う。鋼管杭の連結には溶接継手、機械式継手を問わず、公知の鋼管連結方法を特に制限なく用いることができる。鋼管杭50’は斜杭継ぎ用治具100の上に載っているため、落下したりするおそれがなく、安定的な作業が行える。
(7)鋼管杭50と鋼管杭50’との連結が完了したら、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50から撤去する。撤去作業は固定ボルト14を取り外すだけで簡単に行える。なお、上記(6)において溶接により連結する場合などでは、ガイド部20が連結作業の邪魔となりうることが考えられる。その場合は、例えば、ガイド部20に干渉しない位置で鋼管杭50、50’どうしを数箇所点付け溶接して仮固定しておき、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50から撤去してから本溶接を行えばよい。
(8)吊り金具53、53を鋼管杭50から切断、除去する。切断にはバーナーによる溶断などの公知の切断手法を特に制限なく用いることができる。
(9)回転貫入機による鋼管杭の貫入を再開する。
(2)他方の鋼管杭50’の、鋼管杭50と連結する側の端部近傍に備えられている又は新たに設置した吊り金具53’に、斜杭継ぎ用治具100を取り付け、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19の調整により取り付け部10と鋼管外周面51’とを略平行とする。
(3)鋼管杭50の上に、鋼管杭50’を、クレーンで吊り下ろす。このとき、鋼管杭50’に取り付けられた斜杭継ぎ用治具100が、鋼管杭50の軸心線を挟んで常に地面と反対側に来るようにする。
(4)鋼管杭50’に取り付けられた斜杭継ぎ用治具100のガイド部20のガイド面30側を、鋼管杭50の鋼管外周面51の鋼管端部52近傍部分に当てながら、鋼管杭50’を連結に適切な位置まで下降させ、鋼管杭50’の傾斜を鋼管杭50の傾斜に合わせる。
(5)必要であれば斜杭継ぎ用治具100が鋼管杭50’となす間隔及び角度を変更し、鋼管杭50の軸心と鋼管杭50’の軸心とを合わせる。
(6)突き合わせた鋼管杭50と鋼管杭50’との連結作業を行う。鋼管杭の連結には溶接継手、機械式継手を問わず、公知の鋼管連結方法を特に制限なく用いることができる。
(7)鋼管杭50と鋼管杭50’との連結が完了したら、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50’から撤去する。撤去作業は固定ボルト14を取り外すだけで簡単に行える。なお、上記(6)において溶接により連結する場合などでは、ガイド部20が連結作業の邪魔となりうることが考えられる。その場合は、例えば、ガイド部20に干渉しない位置で鋼管杭50、50’どうしを数箇所点付け溶接して仮固定しておき、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50’から撤去してから本溶接を行えばよい。
(8)吊り金具53、53、及び吊り金具53’、53’を、鋼管杭50及び鋼管杭50’から切断、除去する。切断にはバーナーによる溶断などの公知の切断手法を特に制限なく用いることができる。
(9)回転貫入機による鋼管杭の貫入を再開する。
11 棒状体
12 吊り金具挿入孔
13 固定ボルト挿入孔
14 固定ボルト
15 固定ナット
16 第1調整ネジ孔
17 第2調整ネジ孔
18 第1調整ネジ
19 第2調整ネジ
20 ガイド部
21 第1腕材
22 第2腕材
23 横材
24 スペーサー
30 ガイド面
40 操作面
50 鋼管杭
51 鋼管外周面
52 鋼管端部
53 吊り金具
54 吊り金具貫通孔
50’ 鋼管杭
51’ 鋼管外周面
52’ 鋼管端部
53’ 吊り金具
54’ 吊り金具貫通孔
100 斜杭継ぎ用治具
Claims (10)
- 傾斜した杭の縦継ぎに用いる治具であって、
前記縦継ぎする一方の杭に固定可能な取り付け部と、前記縦継ぎする他方の杭をガイド及び支持可能なガイド部と、を備え、
前記取り付け部には、前記一方の杭に設けられた吊り金具の孔に取り付ける固定手段を具備する、斜杭継ぎ用治具。 - 前記固定手段が、
前記取り付け部に設けられた、前記吊り金具の孔に連通可能な孔と、
前記吊り金具の孔及び前記吊り金具の孔に連通可能な孔に通されるボルトと、を有し、
これらにより固定されることを特徴とする請求項1に記載の斜杭継ぎ用治具。 - 前記取り付け部が、前記固定手段が備えられた位置を挟んで、前記ガイド部側又は前記ガイド部とは反対側の、どちらか一方、又はその両方に、
前記取り付け部が前記一方の杭に固定されたときに前記取り付け部から前記一方の杭の外周面に向けて前進及び後退可能な調整手段を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の斜杭継ぎ用治具。 - 前記調整手段が、
前記取り付け部に、前記吊り金具の孔に連通可能な孔の軸方向とは直交する方向に設けられた調整ネジ孔と、
前記調整ネジ孔に螺合され、前記取り付け部の面から突没可能な調整ネジと、からなることを特徴とする請求項3に記載の斜杭継ぎ用治具。 - 前記ガイド部が、複数の腕材を有し、
前記複数の腕材の一端は、前記取り付け部に接続され、
前記複数の腕材の他端は、前記一端より互いに離隔した位置になるように具備されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の斜杭継ぎ用治具。 - 傾斜した杭を、斜杭継ぎ用治具を用いて縦継ぎする方法であって、
前記斜杭継ぎ用治具は、前記縦継ぎする一方の杭に固定可能な取り付け部と、前記縦継ぎする他方の杭をガイド及び支持可能なガイド部と、を備え、
前記取り付け部を前記一方の杭の吊り金具に固定する過程を含むことを特徴とする、斜杭継ぎ方法。 - 前記斜杭継ぎ用治具には、前記一方の杭に設けられた吊り金具の孔に連通可能な孔が設けられ、該孔と前記吊り金具の前記孔とを連通させ、ボルトを通して固定することを特徴とする、請求項6に記載の斜杭継ぎ方法。
- 前記斜杭継ぎ用治具の前記取り付け部には、前記杭の表面に向けて前進及び後退可能な調整手段が設けられ、該調整手段を前進又は後退させることにより、前記斜杭継ぎ用治具が前記杭の外周面となす角度を調整する過程を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の斜杭継ぎ方法。
- 前記斜杭継ぎ用治具の前記調整手段が、
前記取り付け部に、前記吊り金具の孔に連通可能な孔の軸方向とは直交する方向に設けられた調整ネジ孔と、
前記調整ネジ孔に螺合され、前記取り付け部の面から突没可能な調整ネジと、からなり、
該ネジを突没させることにより、前記斜杭継ぎ用治具が前記杭の外周面となす角度を調整する過程を含むことを特徴とする、請求項8に記載の斜杭継ぎ方法。 - 請求項6〜9のいずれか1項に記載の斜杭継ぎ方法により斜杭を埋設する工程を含む、構造物の製造方法。
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