JP2014020017A - 杭頭構造及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工作業性を向上させ得るとともに、杭の水平支持力を高めることができる杭頭構造を提供する。
【解決手段】本杭頭構造は、地盤2に回転貫入された管状の杭3の上部外周側に外管4を据付け、杭及び外管の間に充填材を充填して充填部5を形成してなる杭頭構造1であって、充填部には、構造物のフレーム8を支持するベース部材9が配設され、ベース部材には、第1長孔10及び第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔12が形成され、第1長孔には、杭に対してベース部材を取り付けるための第1ボルト11が挿通され、第2長孔には、ベース部材に対してフレームを固定するための第2ボルト13が挿通されている。
【選択図】図2
【解決手段】本杭頭構造は、地盤2に回転貫入された管状の杭3の上部外周側に外管4を据付け、杭及び外管の間に充填材を充填して充填部5を形成してなる杭頭構造1であって、充填部には、構造物のフレーム8を支持するベース部材9が配設され、ベース部材には、第1長孔10及び第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔12が形成され、第1長孔には、杭に対してベース部材を取り付けるための第1ボルト11が挿通され、第2長孔には、ベース部材に対してフレームを固定するための第2ボルト13が挿通されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、杭頭構造及びその施工方法に関し、さらに詳しくは、施工作業性を向上させ得るとともに、杭の水平支持力を高めることができる杭頭構造及びその施工方法に関する。
従来の杭頭構造として、地盤に回転貫入された管状の杭の上部外周側に外管を据付け、杭及び外管の間にコンクリート等の充填材を充填して充填部を形成してなるものが知られている(例えば、特許文献1の図12等参照)。このように、充填部を設けることで杭の水平支持力が高められる。そして、上記従来の杭頭構造では、構造物のフレームは、通常、杭の上端部に直接的に取り付けられる。
しかし、上記従来の杭頭構造では、構造物のフレームが杭の上端部に直接的に取り付けられるので、杭打ち時に極めて高い杭の芯出し精度が要求され、施工作業性が悪い。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、施工作業性を向上させ得るとともに、杭の水平支持力を高めることができる杭頭構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、地盤に回転貫入された管状の杭の上部外周側に外管を据付け、該杭及び該外管の間に充填材を充填して充填部を形成してなる杭頭構造であって、前記充填部には、構造物のフレームを支持するベース部材が配設され、該ベース部材には、第1長孔及び該第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔が形成され、前記第1長孔には、前記杭に対して前記ベース部材を取り付けるための第1ボルトが挿通され、前記第2長孔には、前記ベース部材に対して前記フレームを固定するための第2ボルトが挿通されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記杭の上部には、該杭の内部を塞ぐように補強プレートが取り付けられ、該補強プレートに前記第1ボルトが取り付けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載において、前記杭の上部外周面には、杭打機のアタッチメントが係合可能な曲折棒状の係合部材が取り付けられ、該係合部材は、前記充填部内に埋設されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載において、前記係合部材の一端側は、前記杭の上部に取り付けられた補強プレートと略同じ高さ位置で前記杭の上部外周面に取り付けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4記載において、前記係合部材は、前記外管を据付けるときに該外管の内周面を案内するガイド機能を有することを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の杭頭構造の施工方法であって、前記杭を地盤に回転貫入する工程と、前記杭の上部外周側に前記外管を据付ける工程と、前記杭及び前記外管の間に前記充填材を充填する工程と、前記第1ボルトを前記第1長孔に挿通して前記杭に対して前記ベース部材を固定する工程と、前記第2ボルトを前記第2長孔に挿通して前記ベース部材に対して前記フレームを固定する工程と、を備えることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記杭の上部には、該杭の内部を塞ぐように補強プレートが取り付けられ、該補強プレートに前記第1ボルトが取り付けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載において、前記杭の上部外周面には、杭打機のアタッチメントが係合可能な曲折棒状の係合部材が取り付けられ、該係合部材は、前記充填部内に埋設されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載において、前記係合部材の一端側は、前記杭の上部に取り付けられた補強プレートと略同じ高さ位置で前記杭の上部外周面に取り付けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4記載において、前記係合部材は、前記外管を据付けるときに該外管の内周面を案内するガイド機能を有することを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の杭頭構造の施工方法であって、前記杭を地盤に回転貫入する工程と、前記杭の上部外周側に前記外管を据付ける工程と、前記杭及び前記外管の間に前記充填材を充填する工程と、前記第1ボルトを前記第1長孔に挿通して前記杭に対して前記ベース部材を固定する工程と、前記第2ボルトを前記第2長孔に挿通して前記ベース部材に対して前記フレームを固定する工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の杭頭構造によると、充填部には、構造物のフレームを支持するベース部材が配設され、ベース部材には、第1長孔及び第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔が形成され、第1長孔には、杭に対してベース部材を取り付けるための第1ボルトが挿通され、第2長孔には、ベース部材に対してフレームを固定するための第2ボルトが挿通されているので、第1長孔の長手方向に対する第1ボルトの挿通位置を調整することで、杭に対するベース部材の固定位置が調整され、第2長孔の長手方向に対する第2ボルトの挿通位置を調整することで、ベース部材に対するフレームの固定位置が調整される。よって、杭に対してフレームの固定位置を水平方向に調整できるため、杭打ち時にそれ程高い杭の芯出し精度が要求されず、施工作業性を向上させることができる。さらに、杭及び外管の間に充填部が形成されているので、杭の水平支持力を高めることができる。
また、前記杭の上部に、該杭の内部を塞ぐように補強プレートが取り付けられ、該補強プレートに前記第1ボルトが取り付けられている場合は、補強プレートにより杭打ち時に捩れ力が加わっても杭の変形が抑制されるとともに、その補強プレートを利用して第1ボルトを取り付けることができる。また、杭、外管及び補強プレートで囲まれた空間に充填部が形成されるため、杭の水平支持力が更に高められる。
また、前記杭の上部外周面に、杭打機のアタッチメントが係合可能な曲折棒状の係合部材が取り付けられ、該係合部材が、前記充填部内に埋設されている場合は、杭打機の動力伝達用の係合部材を利用して杭上部を補強できる。よって、杭の水平支持力が更に高められる。
また、前記係合部材の一端側が、前記杭の上部に取り付けられた補強プレートと略同じ高さ位置で前記杭の上部外周面に取り付けられている場合は、補強プレートにより杭打ち時に杭の係合部材の近傍で生じる局所的な応力による変形が効果的に抑制される。
さらに、前記係合部材が、前記外管を据付けるときに該外管の内周面を案内するガイド機能を有する場合は、杭打機の動力伝達用の係合部材を利用して外管を芯出しすることができる。
また、前記杭の上部に、該杭の内部を塞ぐように補強プレートが取り付けられ、該補強プレートに前記第1ボルトが取り付けられている場合は、補強プレートにより杭打ち時に捩れ力が加わっても杭の変形が抑制されるとともに、その補強プレートを利用して第1ボルトを取り付けることができる。また、杭、外管及び補強プレートで囲まれた空間に充填部が形成されるため、杭の水平支持力が更に高められる。
また、前記杭の上部外周面に、杭打機のアタッチメントが係合可能な曲折棒状の係合部材が取り付けられ、該係合部材が、前記充填部内に埋設されている場合は、杭打機の動力伝達用の係合部材を利用して杭上部を補強できる。よって、杭の水平支持力が更に高められる。
また、前記係合部材の一端側が、前記杭の上部に取り付けられた補強プレートと略同じ高さ位置で前記杭の上部外周面に取り付けられている場合は、補強プレートにより杭打ち時に杭の係合部材の近傍で生じる局所的な応力による変形が効果的に抑制される。
さらに、前記係合部材が、前記外管を据付けるときに該外管の内周面を案内するガイド機能を有する場合は、杭打機の動力伝達用の係合部材を利用して外管を芯出しすることができる。
本発明の杭頭構造の施工方法によると、杭を地盤に回転貫入する工程と、杭の上部外周側に外管を据付ける工程と、杭及び外管の間に充填材を充填する工程と、第1ボルトを第1長孔に挿通して杭に対してベース部材を固定する工程と、第2ボルトを第2長孔に挿通してベース部材に対してフレームを固定する工程と、を備えるので、第1長孔の長手方向に対する第1ボルトの挿通位置を調整することで、杭に対するベース部材の固定位置が調整され、第2長孔の長手方向に対する第2ボルトの挿通位置を調整することで、ベース部材に対するフレームの固定位置が調整される。よって、杭に対してフレームの固定位置を水平方向に調整できるため、杭打ち時にそれ程高い杭の芯出し精度が要求されず、施工作業性を向上させることができる。さらに、杭及び外管の間に充填部が形成されているので、杭の水平支持力を高めることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係る杭頭構造を示す縦断面図である。
図1の要部拡大図である。
図1のIII−III線断面図である。
図1のIV−IV線断面図である。
上記杭頭構造の施工方法を説明するための説明図である。
上記杭頭構造の施工方法を説明するための説明図であり、(a)は杭を地盤に回転貫入した状態を示し、(b)は補強プレートに第1ボルトを取り付けた状態を示し、(c)は外管を据付けた状態を示す。
上記杭頭構造の施工方法を説明するための説明図であり、(a)は充填材を充填した状態を示し、(b)はベース部材を固定した状態を示し、(c)は(b)のC矢視図を示す。
上記杭頭構造の施工方法を説明するための説明図であり、(a)は杭を地盤に回転貫入した状態を示し、(b)は補強プレートに第1ボルトを取り付けた状態を示し、(c)は外管を据付けた状態を示す。
上記杭頭構造の施工方法を説明するための説明図であり、(a)は充填材を充填した状態を示し、(b)はベース部材を固定した状態を示す。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
1.杭頭構造
本実施形態1.に係る杭頭構造は、地盤(2)に回転貫入された管状の杭(3)の上部外周側に外管(4)を据付け、杭及び外管の間に充填材を充填して充填部(5)を形成してなる杭頭構造(1)であって、充填部には、構造物のフレーム(8)を支持するベース部材(9)が配設され、ベース部材には、第1長孔(10)及び第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔(12)が形成され、第1長孔には、杭に対してベース部材を取り付けるための第1ボルト(11)が挿通され、第2長孔には、ベース部材に対してフレームを固定するための第2ボルト(13)が挿通されていることを特徴とする(例えば、図1〜図4等参照)。なお、上記第1長孔(10)及び第2長孔(12)の長手方向の長さとしては、例えば、60〜200mm(好ましくは50〜150mm)を挙げることができる(例えば、図3等参照)。
本実施形態1.に係る杭頭構造は、地盤(2)に回転貫入された管状の杭(3)の上部外周側に外管(4)を据付け、杭及び外管の間に充填材を充填して充填部(5)を形成してなる杭頭構造(1)であって、充填部には、構造物のフレーム(8)を支持するベース部材(9)が配設され、ベース部材には、第1長孔(10)及び第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔(12)が形成され、第1長孔には、杭に対してベース部材を取り付けるための第1ボルト(11)が挿通され、第2長孔には、ベース部材に対してフレームを固定するための第2ボルト(13)が挿通されていることを特徴とする(例えば、図1〜図4等参照)。なお、上記第1長孔(10)及び第2長孔(12)の長手方向の長さとしては、例えば、60〜200mm(好ましくは50〜150mm)を挙げることができる(例えば、図3等参照)。
本実施形態1.に係る杭頭構造としては、例えば、上記杭(3)の上部には、杭の内部を塞ぐように補強プレート(15)が取り付けられ、補強プレートに第1ボルト(11)が取り付けられている形態(例えば、図2等参照)を挙げることができる。
本実施形態1.に係る杭頭構造としては、例えば、上記杭(3)の上部外周面には、杭打機のアタッチメント(19)が係合可能である曲折棒状の係合部材(20)が取り付けられ、係合部材は、充填部(5)内に埋設されている形態(例えば、図2等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記係合部材(20)の一端側は、杭(3)の上部に取り付けられた補強プレート(15)と略同じ高さ位置で杭の上部外周面に取り付けられていることができる(例えば、図2等参照)。
上述の形態の場合、例えば、上記係合部材(20)は、上記外管(4)を据付けるときに外管の内周面を案内するガイド機能を有することができる(例えば、図2等参照)。
2.杭頭構造の施工方法
本実施形態2.に係る杭頭構造の施工方法は、上記実施形態1.に係る杭頭構造の施工方法であって、杭(3)を地盤(2)に回転貫入する工程と、杭の上部外周側に外管(4)を据付ける工程と、杭及び外管の間に充填材を充填する工程と、第1ボルト(11)を第1長孔(10)に挿通して杭(3)に対してベース部材(9)を固定する工程と、第2ボルト(13)を第2長孔(12)に挿通してベース部材(9)に対してフレーム(8)を固定する工程と、を備えることを特徴とする(例えば、図5〜図9等参照)。なお、本実施形態2.に係る杭頭構造の施工方法は、例えば、上記補強プレート(15)に第1ボルト(11)を取り付ける工程を備えることができる(例えば、図6(b)等参照)。
本実施形態2.に係る杭頭構造の施工方法は、上記実施形態1.に係る杭頭構造の施工方法であって、杭(3)を地盤(2)に回転貫入する工程と、杭の上部外周側に外管(4)を据付ける工程と、杭及び外管の間に充填材を充填する工程と、第1ボルト(11)を第1長孔(10)に挿通して杭(3)に対してベース部材(9)を固定する工程と、第2ボルト(13)を第2長孔(12)に挿通してベース部材(9)に対してフレーム(8)を固定する工程と、を備えることを特徴とする(例えば、図5〜図9等参照)。なお、本実施形態2.に係る杭頭構造の施工方法は、例えば、上記補強プレート(15)に第1ボルト(11)を取り付ける工程を備えることができる(例えば、図6(b)等参照)。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
本実施例に係る杭頭構造1は、図1に示すように、地盤2に回転貫入された金属製で管状の杭3の上部外周側にポリ塩化ビニル製の外管4を据付け、これら杭3及び外管4の間にコンクリート、モルタル等の充填材を充填して充填部5を形成してなる構造である。この杭3の先端側には先端拡大翼7が設けられている。また、外管4は、その上端が杭3の上端より上方に位置した状態で据付けられる。よって、上記充填部5は、杭3の内外周面、外管4の内周面、及び後述する補強プレートの上面で囲まれた空間に形成されている。
上記充填部5には、図2及び図3に示すように、構造物(図示省略)のフレーム8を支持する金属製のベース部材9が配設されている。このベース部材9は、底板9aと、この底板9aの両側端から立ち上がる立上がり板9bと、これら各立上がり板9bから外側方に延びる側板9cと、を備えている。この底板9aには、所定方向に延びる第1長孔10が貫通形成されている。この第1長孔10には、杭3に対してベース部材9を取り付けるための第1ボルト(スタッドボルト)11が挿通されている。また、各側板9cには、第1長孔10と略直交する方向に延びる第2長孔12が貫通形成されている。これら各第2長孔12には、ベース部材9に対してフレーム8を固定するための第2ボルト13が挿通されている。
上記杭3の上部内周面には、図2に示すように、杭3の内部を塞ぐように金属製の補強プレート15の外周縁が溶着されている。この補強プレート15には、第1ボルト11が挿通する挿通孔16が形成されている。また、補強プレート15の下面には、第1ボルト11が螺合するナット17が挿通孔16と軸芯を一致して溶着されている。
上記杭3の上部外周面には、図2及び図4に示すように、公知の杭打機のアタッチメント19(図5参照)が係合可能な曲折棒状の複数(図中4つ)の係合部材20が円周方向に略等間隔(例えば、90度間隔)で溶着されている。これら各係合部材20は、杭3の外周面から側方に延びる上下の第1棒部20a、20bと、これら各第1棒部20a、20bの一端側に連なり上下方向に延びる第2棒部20cと、を備えている。この上側の第1棒部20aの他端側は、補強プレート15と略同じ高さ位置で杭3の上部外周面に溶着されている。さらに、各係合部材20は、外管4を据付けるときに外管4の内周面を案内するガイド機能を有している。
(2)杭頭構造の施工方法
次に、上記構成の杭頭構造1の施工方法について説明する。先ず、図5に示すように、杭打機のアタッチメント19に杭3の上端部を装着して、アタッチメント19が係合部材20に係合する。そして、杭打機の動力が係合部材20を介して杭3に伝達されて杭3が地盤2に回転貫入される(図6(a)及び図8(a)参照)。次に、杭3の上部に溶着された補強プレート15のナット17に第1ボルト11を螺合する(図6(b)及び図8(b)参照)。次いで、杭3の上部外周側に外管4を据付ける(図6(c)及び図8(c)参照)。このとき、係合部材20により外管4の内周面が案内されて芯出しされる。
次に、上記構成の杭頭構造1の施工方法について説明する。先ず、図5に示すように、杭打機のアタッチメント19に杭3の上端部を装着して、アタッチメント19が係合部材20に係合する。そして、杭打機の動力が係合部材20を介して杭3に伝達されて杭3が地盤2に回転貫入される(図6(a)及び図8(a)参照)。次に、杭3の上部に溶着された補強プレート15のナット17に第1ボルト11を螺合する(図6(b)及び図8(b)参照)。次いで、杭3の上部外周側に外管4を据付ける(図6(c)及び図8(c)参照)。このとき、係合部材20により外管4の内周面が案内されて芯出しされる。
次いで、杭3の外周面、外管4の内周面及び補強プレート15の上面で囲まれた空間に、コンクリート、モルタル等の充填材を充填する(図7(a)及び図9(a)参照)。このとき、係合部材20は充填部5内に埋設される。その後、第1ボルト11をベース部材9の第1長孔10に挿通し、第1ボルト11にナット23を螺合することで杭3に対してベース部材9を固定する(図7(b)(c)及び図9(b)参照)。次に、図2に示すように、ベース部材9上にフレーム8を載置して第2ボルト13を第2長孔12に挿通し、第2ボルト13にナット24を螺合することでベース部材9に対してフレーム8を固定すれば、杭頭構造1が施工される。
(3)実施例の効果
以上より、本実施例の杭頭構造1によると、充填部5には、構造物のフレーム8を支持するベース部材9が配設され、ベース部材9には、第1長孔10及び第1長孔10と交差する方向に延びる第2長孔12が形成され、第1長孔10には、杭3に対してベース部材9を取り付けるための第1ボルト11が挿通され、第2長孔12には、ベース部材9に対してフレーム8を固定するための第2ボルト13が挿通されているので、第1長孔10の長手方向に対する第1ボルト11の挿通位置を調整することで、杭3に対するベース部材9の固定位置が調整され、第2長孔12の長手方向に対する第2ボルト13の挿通位置を調整することで、ベース部材9に対するフレーム8の固定位置が調整される。よって、杭3に対してフレーム8の固定位置を水平方向に調整できるため、杭打ち時にそれ程高い杭の芯出し精度が要求されず、施工作業性を向上させることができる。さらに、杭3及び外管4の間に充填部5が形成されているので、杭3の水平支持力を高めることができる。
以上より、本実施例の杭頭構造1によると、充填部5には、構造物のフレーム8を支持するベース部材9が配設され、ベース部材9には、第1長孔10及び第1長孔10と交差する方向に延びる第2長孔12が形成され、第1長孔10には、杭3に対してベース部材9を取り付けるための第1ボルト11が挿通され、第2長孔12には、ベース部材9に対してフレーム8を固定するための第2ボルト13が挿通されているので、第1長孔10の長手方向に対する第1ボルト11の挿通位置を調整することで、杭3に対するベース部材9の固定位置が調整され、第2長孔12の長手方向に対する第2ボルト13の挿通位置を調整することで、ベース部材9に対するフレーム8の固定位置が調整される。よって、杭3に対してフレーム8の固定位置を水平方向に調整できるため、杭打ち時にそれ程高い杭の芯出し精度が要求されず、施工作業性を向上させることができる。さらに、杭3及び外管4の間に充填部5が形成されているので、杭3の水平支持力を高めることができる。
また、本実施例では、杭3の上部には、杭3の内部を塞ぐように補強プレート15が取り付けられ、補強プレート15に第1ボルト11が取り付けられているので、補強プレート15により杭打ち時に捩れ力が加わっても杭3の変形が抑制されるとともに、その補強プレート15を利用して第1ボルト11を取り付けることができる。また、杭3、外管4及び補強プレート15で囲まれた空間に充填部5が形成されるため、杭3の水平支持力が更に高められる。
また、本実施例では、補強プレート15には、第1ボルト11が螺合するナット17が取り付けられているので、第1ボルト11を補強プレート15に容易且つ迅速に取り付けることができる。
また、本実施例では、杭3の上部外周面には、杭打機のアタッチメント19が係合可能な曲折棒状の係合部材20が取り付けられ、係合部材20が、充填部5内に埋設されているので、杭打機の動力伝達用の係合部材20を利用して杭3の上部を補強できる。よって、杭3の水平支持力が更に高められる。
また、本実施例では、係合部材20の一端側は、杭3の上部に取り付けられた補強プレート15と略同じ高さ位置で杭3の上部外周面に取り付けられているので、補強プレート15により杭打ち時に杭3の係合部材20の近傍で生じる局所的な応力による変形が効果的に抑制される。
さらに、本実施例では、係合部材20は、外管4を据付けるときに外管4の内周面を案内するガイド機能を有するので、杭打機の動力伝達用の係合部材20を利用して外管4を芯出しすることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、杭3及び外管4の間に充填材を充填してから、第1ボルト11で杭3に対してベース部材9を固定するようにしたが、これに限定されず、例えば、第1ボルト11で杭3に対してベース部材9を固定してから、杭3及び外管4の間に充填材を充填するようにしてもよい。この場合、例えば、1又は2以上のナットを用いて杭に対してベース部材9の高さ方向の固定位置を調整することができる。
また、上記実施例では、充填部5上に載置されたベース部材9を例示したが、これに限定されず、例えば、充填部5内に一部が埋設されたベース部材としてもよい。
また、上記実施例では、略直交する第1及び第2長孔10、12を例示したが、これに限定されず、例えば、鈍角又は鋭角で交わる第1及び第2長孔としてもよい。
さらに、上記実施例では、先端拡大翼7を有する杭3を例示したが、これに限定されず、例えば、先端拡大翼を有さない杭としてもよい。また、杭は、単一の杭で構成されてもよいし、2以上の杭を連結して構成されてもよい。
構造物の基礎となる杭頭構造に関する技術として広く利用される。
1;杭頭構造、2;地盤、3;杭、4;外管、5;充填部、8;フレーム、9;ベース部材、10;第1長孔、11;第1ボルト、12;第2長孔、13;第2ボルト、15;補強プレート、19;アタッチメント、20;係合部材。
Claims (6)
- 地盤に回転貫入された管状の杭の上部外周側に外管を据付け、該杭及び該外管の間に充填材を充填して充填部を形成してなる杭頭構造であって、
前記充填部には、構造物のフレームを支持するベース部材が配設され、該ベース部材には、第1長孔及び該第1長孔と交差する方向に延びる第2長孔が形成され、前記第1長孔には、前記杭に対して前記ベース部材を取り付けるための第1ボルトが挿通され、前記第2長孔には、前記ベース部材に対して前記フレームを固定するための第2ボルトが挿通されていることを特徴とする杭頭構造。 - 前記杭の上部には、該杭の内部を塞ぐように補強プレートが取り付けられ、該補強プレートに前記第1ボルトが取り付けられている請求項1記載の杭頭構造。
- 前記杭の上部外周面には、杭打機のアタッチメントが係合可能な曲折棒状の係合部材が取り付けられ、該係合部材は、前記充填部内に埋設されている請求項1又は2に記載の杭頭構造。
- 前記係合部材の一端側は、前記杭の上部に取り付けられた補強プレートと略同じ高さ位置で前記杭の上部外周面に取り付けられている請求項3記載の杭頭構造。
- 前記係合部材は、前記外管を据付けるときに該外管の内周面を案内するガイド機能を有する請求項3又は4に記載の杭頭構造。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の杭頭構造の施工方法であって、
前記杭を地盤に回転貫入する工程と、
前記杭の上部外周側に前記外管を据付ける工程と、
前記杭及び前記外管の間に前記充填材を充填する工程と、
前記第1ボルトを前記第1長孔に挿通して前記杭に対して前記ベース部材を固定する工程と、
前記第2ボルトを前記第2長孔に挿通して前記ベース部材に対して前記フレームを固定する工程と、を備えることを特徴とする杭頭構造の施工方法。
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JP2016138409A (ja) * | 2015-01-28 | 2016-08-04 | 大成建設株式会社 | ケーソンの沈設方法およびフリクションカット構造 |
JP2016180271A (ja) * | 2015-03-25 | 2016-10-13 | 東建コーポレーション株式会社 | 建物支持構造、建物支持構造の施工方法及び杭蓋 |
CN113356188A (zh) * | 2021-06-08 | 2021-09-07 | 中国一冶集团有限公司 | 一种预应力管桩桩头自动内封孔装置及方法 |
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2012
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CN113356188B (zh) * | 2021-06-08 | 2023-08-29 | 中国一冶集团有限公司 | 一种预应力管桩桩头自动内封孔装置及方法 |
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