JP2012031638A - 斜杭継ぎ用治具、その治具を用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法 - Google Patents

斜杭継ぎ用治具、その治具を用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】杭に断面欠損をもたらすことなく簡便に取り付け及び撤去が可能で、かつ作業上の安全を向上できる斜杭継ぎ用治具、これを用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法を提供する。
【解決手段】傾斜した杭の縦継ぎに使用する治具であって、縦継ぎする一方の杭の吊り金具に取り付けるための固定手段を備える取り付け部と、縦継ぎする他方の杭をガイドし支持するための構造を有するガイド部とからなる、斜杭継ぎ用治具、該斜杭継ぎ用治具を縦継ぎする一方の鋼管の吊り金具に取り付ける工程を含む、斜杭継ぎ方法、及び、該斜杭継ぎ方法により斜杭を埋設する工程を含む、構造物の製造方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に土木・建築用の基礎部材として、杭を地面に対して傾斜した状態で貫入する際に用いる杭継ぎ用の治具、その治具を用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法に関するものである。
地中に埋設して地上構造物などを支持するための杭は、通常は鉛直方向に埋設される。このように鉛直方向に埋設された杭は直杭と呼ばれる。これに対して、地震などで水平方向に荷重が作用した際の水平方向変位を抑える目的等で、鉛直方向から傾斜させて地中に埋設した杭が採用される場合がある。これを斜杭という。
埋設する杭の全長は数十mになることが多く、このような長い杭を工場から現場まで運搬し施工するのは困難であるため、短い杭を運搬し、現場で杭を継ぎ足す作業が必須となる。ところが杭を傾斜させて地中に埋設するとき、上下に杭を連結して継ぎ足す作業が難しい。斜杭の連結作業の際には、上から吊り下ろした杭(上杭)の下端の位置を既に斜めに埋設した杭(下杭)の上端の位置に合わせ、かつ、上杭の傾斜を下杭の傾斜に一致させて、この姿勢を連結作業の間、安全に維持しなければならない。
杭の連結作業を容易にするため、連結作業の際に杭に取り付けるガイド治具及び支持具、並びにこれらを用いた杭の連結方法が提案されている。例えば特許文献1には、下杭の上部周面に縦アングル材を、間隔を隔てて略平行に杭端より長く突出して取り付け、それらの上下部間に環状アングル材を取り付けて補強した構造を有するガイド治具、及び該ガイド治具を用いて杭の縦継ぎを行う技術が開示されている。また特許文献2には、円弧状の複数の分割体がヒンジ連結され、両端の固定により環をなすベルトと、該ベルトに取り付けられた支持部からなる鋼管支持具、及び該鋼管支持具を用いて傾斜した鋼管杭を連結する技術が開示されている。
特許第4402543号公報 特開2009−215751号公報
特許文献1に記載されたガイド治具及び杭の連結方法では、縦材を杭の外周面に設置する際、アングル材からなる骨組み構造の治具を用いて杭を支持するため、治具の取り付けだけでなく杭継ぎ完了後の治具撤去にも手間と時間がかかる。また、治具の杭への取り付けはボルト固定によるので、杭にボルト孔を設ける必要があり、特に鋼管杭への孔あけは断面欠損となるため、強度上問題になることもある。
また、特許文献2に記載された鋼管支持具及び鋼管杭の連結方法では、ベルトは開閉可能な円環状で重量物のため、治具の取り付けに手間と時間がかかるほか、杭継ぎ完了後の治具撤去の際、落下するおそれがある。さらに、ボルト固定や溶接ではなくベルトの締め付けのみによってベルトを鋼管杭に固定するので、杭の連結作業の際、上杭が支持部に当たるなどした際に外れて落下するおそれがある。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、杭に断面欠損をもたらすことなく簡便に取り付け及び撤去が可能で、かつ作業上の安全性を向上できる斜杭継ぎ用治具、これを用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。
本発明の第1の態様は、傾斜した杭の縦継ぎに用いる治具であって、前記縦継ぎする一方の杭に固定可能な取り付け部と、前記縦継ぎする他方の杭をガイド及び支持可能なガイド部と、を備え、前記取り付け部には、前記一方の杭に設けられた吊り金具の孔に取り付ける固定手段を具備する、斜杭継ぎ用治具である。
本発明の第2の態様は、傾斜した杭を、斜杭継ぎ用治具を用いて縦継ぎする方法であって、前記斜杭継ぎ用治具は、前記縦継ぎする一方の杭に固定可能な取り付け部と、前記縦継ぎする他方の杭をガイド及び支持可能なガイド部と、を備え、前記取り付け部を前記一方の杭の吊り金具に固定する過程を含むことを特徴とする、斜杭継ぎ方法である。
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様にかかる斜杭継ぎ方法により斜杭を埋設する工程を含むことを特徴とする、構造物の製造方法である。
本発明によれば、治具を縦継ぎする一方の杭に取り付けるにあたって、杭に付随している吊り金具に治具を固定する。従って、杭に孔を開けるなどの断面欠損をもたらさず、簡便に取り付け及び撤去が可能である。また、十分な強度を有する吊り金具を用いるため、作業上の安全性を向上できる。
本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具の斜視図である。 鋼管杭端部付近の概要を示す斜視図である。 本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具を鋼管杭に取り付けた姿勢を示す側面図である。 本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具を用いた鋼管斜杭の連結作業を説明するための側面図である。 本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具を上側鋼管杭に取り付けて行う鋼管斜杭の連結作業を説明するための側面図である。
本発明の上記した作用および利得は、以下に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明がこれらの形態に限定されるものではない。
<1.全体の概要>
杭として鋼管杭を例にとり、鋼管杭を斜杭として施工する場合の一例を説明する。杭の総長は数十mに及ぶことが多く、運搬及び施工上の利便性のため、一般に鋼管杭は10m程度の長さの複数本の鋼管杭に分割されて製造、運搬され、施工現場で連結作業が行われる。鋼管杭を地面に貫入させるにあたっては、従来の打撃工法に代わって、杭を回転させながら地面に貫入する工法も採用されるようになってきている。この工法を回転貫入工法と呼び、騒音や振動を抑えられる点で優れている。回転貫入工法は直杭の施工だけでなく斜杭の施工にも適用が容易であり、斜杭の施工に好適に利用されはじめてきている。回転貫入工法によって埋設される杭を回転杭と呼ぶ。回転杭としては、鋼管杭の先端に、開口部を有する2枚の略円錐型の半円形の鋼板を交差状に取り付けて先端翼とし、回転によって推進力を得て地中に貫入する杭が好適に用いられ、翼付き鋼管杭と呼ばれる。
鋼管斜杭を回転貫入工法で施工するにあたっては、まず回転貫入機を所定の位置に所定の角度だけ傾斜させて設置する。次に回転貫入機のチャックに鋼管杭を把持させ、チャックごと鋼管杭を回転させながら地中に貫入する。または、回転貫入機を傾斜しない状態で鋼管杭をチャックにより把持し、次に、回転貫入機を傾斜させ、その後、鋼管杭を回転させて地中に貫入してもよい。回転貫入機のストローク一杯まで押し込んだら、一度チャックを鋼管杭から離して初期位置まで戻し、再び鋼管杭をチャックに把持させる。このサイクルを繰り返すことで、鋼管杭を徐々に地面に貫入させていく。鋼管杭の上端部がチャックに近づいてきたら、鋼管杭の連結作業を行う。既に地面に貫入させている鋼管杭(下杭)の上から、新たな鋼管杭(上杭)をクレーン等で吊り下ろし、鋼管端部どうしの位置を合わせ、かつ上杭の傾斜を下杭の傾斜に合わせて、溶接継手又は機械式継手により両鋼管杭を連結する。鋼管杭の連結が完了したら、鋼管杭の端部近傍外周面に設置されている吊り金具を溶断除去した後、回転貫入機による貫入を再開する。
上記した一連の作業の中で、杭の連結作業の際に上杭の位置合わせ、ならびに、その姿勢を維持することが難しい。本発明の斜杭継ぎ用治具は、この問題に対し従来技術よりも優れた解決をもたらすものである。
<2.斜杭継ぎ用治具>
図1には、本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具100の斜視図を示した。斜杭継ぎ用治具100は、一方の杭に取り付けるための取り付け部10と、他方の杭をガイドし支持するためのガイド部20とからなる。杭と向き合う側の面をガイド面30と称し、ガイド面30と反対側の面を操作面40と称する。
取り付け部10は、棒状体11、固定ボルト14、固定ナット15、第1調整ネジ18、及び第2調整ネジ19を有する。棒状体11は、略矩形の断面を有する棒状部材で、ここには吊り金具挿入孔12、固定ボルト挿入孔13、第1調整ネジ孔16、及び第2調整ネジ孔17が設けられている。
吊り金具挿入孔12は、ガイド面30及び操作面40と直交する方向に棒状体11を貫通する貫通孔であって、杭の吊り金具を挿入できる、略長方形の断面形状を有する。吊り金具挿入孔12は、棒状体11の中心に設けられている。
固定ボルト挿入孔13は、棒状体11を貫通する貫通孔であって、吊り金具挿入孔12に杭の吊り金具を挿入したときに該吊り金具の孔と連通する位置に設けられている。
第1調整ネジ孔16は、吊り金具挿入孔12から見てガイド部20の反対側に設けられたネジ孔であって、吊り金具挿入孔12の貫通方向と平行に棒状体11を貫通する。
第2調整ネジ孔17は、吊り金具挿入孔12から見てガイド部20と同じ側に設けられたネジ孔であって、第1調整ネジ孔16と平行に棒状体11を貫通する。
固定ボルト14は、固定ボルト挿入孔13を貫通して突出できるだけの長さを有するボルトであって、固定ボルト挿入孔13及び該吊り金具の孔に挿入可能な径を有する。
固定ナット15は、固定ボルト14と螺合するナットである。
第1調整ネジ18は、第1調整ネジ孔16と螺合するネジであって、第1調整ネジ孔16に操作面40の側から挿入され、ガイド面30の側に突出する長さを有する。
第2調整ネジ19は、第2調整ネジ孔17と螺合するネジであって、第2調整ネジ孔17に操作面40の側から挿入され、ガイド面30の側に突出する長さを有する。
次に、ガイド部20について説明する。ガイド部20は、第1腕材21、第2腕材22、横材23、及びスペーサー24を有する。
第1腕材21及び第2腕材22は、棒状体11の長手方向と吊り金具挿入孔12の貫通方向とがなす面について対称な2本の腕材である。第1腕材21、第2腕材22のそれぞれは、一方の端部が棒状体11の一方の端部に接続され、互いに離れる方向に延在する部位21a、22aを有する。さらに、該部位21a、22aの他方の端部から、棒状体11の長手方向と平行な方向であって該棒状体11から離隔する方向に延在する部位21b、22bを備えている。
横材23は、連結すべき鋼管杭の外周面に沿うことのできる形状を有する部材であって、一方の端部が第1腕材21の部位21bに、他方の端部が第2腕材22の部位22bにそれぞれ接続され、取り付け部10の長手方向に垂直に配されている。
スペーサー24は、第1腕材21の部位21b、第2腕材22の部位22b、及び横材23の、ガイド面30側の面に沿って配される部材であって、連結すべき杭の外周面に沿うことができるように形成されている。その厚さは、取り付け部10を一方の杭の吊り金具に取り付け、棒状体11が該一方の杭の外周面と平行になるようにしたときに、スペーサー24のガイド面30側の面が、少なくとも一方の杭の軸心と他方の杭の軸心とが一致したときに該他方の杭の外周面に接するような厚さである。
なお、吊り金具挿入孔12は、取り付け部10を一方の杭の吊り金具に固定したときに、第1腕材21及び第2腕材22の部位21b及び部位22bが、該一方の杭の該吊り金具に近い方の端部について該吊り金具と反対側に突出して存在し、ガイド部20が他方の杭を接触支持できるような位置に設けられる(図3参照)。
<3.斜杭継ぎ用治具の杭への取り付け>
図2には、鋼管杭50の端部付近の概要を示す斜視図を示した。鋼管杭50は、鋼管外周面51の鋼管端部52近傍に、吊り金具53、53を有する。鋼管杭の吊り金具は、本来は鋼管杭をクレーン等で吊り上げる際にフックやワイヤーを通すために設けられるものである。吊り金具53、53は所定の大きさを有する板状の部材であって、所定の位置に所定の大きさの吊り金具貫通孔54、54を有する。吊り金具53、53は、鋼管外周面51上の2か所に配設され、鋼管端部52までの距離が等しく、対面する位置関係にある。吊り金具53、53は、鋼管外周面51に垂直に、かつ、鋼管杭50の長手方向に平行になるように、溶接によって固定されている。吊り金具53、53は、鋼管杭50の全自重が作用しても問題ないほどの十分な強度と溶接強度を有する。
図3には、本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具100を、既に地面に貫入してある鋼管杭50に取り付けた姿勢の側面図を示した。斜杭継ぎ用治具100の鋼管杭50への取り付けは次のように行う。まず、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19を十分に後退させる。次に、鋼管杭50の一方の吊り金具53を、吊り金具挿入孔12に挿入し、鋼管杭50の吊り金具貫通孔54を固定ボルト挿入孔13に連通させる。固定ボルト14を固定ボルト挿入孔13及び吊り金具貫通孔54に挿入し、固定ナット15と螺合させて締め付け、棒状体11の長手方向が鋼管外周面51と略平行となるように固定する。最後に、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19を回転前進させて両調整ネジの先端が鋼管外周面51に当たるようにし、棒状体11が鋼管外周面51となす間隔及び角度を固定する。
図3において、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19をそれぞれ前進又は後退させることにより、図3に矢印Aで示したように、固定ボルト14を中心として斜杭継ぎ用治具100全体を回転させ、斜杭継ぎ用治具100が鋼管外周面51となす間隔及び角度を調整することができる。
例えば、図3において、斜杭継ぎ用治具100を紙面上時計回りに回転させたい(図3のA1方向)ときには、次のようにすればよい。まず第1調整ネジ18を後退させて第1調整ネジ18の先端と鋼管外周面51との間に間隙を作る。次に斜杭継ぎ用治具100に外力を加えて、第1調整ネジ18の先端が鋼管外周面51に当たるまで斜杭継ぎ用治具100を回転させる。この後、第2調整ネジ19を前進させて第2調整ネジ19の先端を鋼管外周面51に当て、斜杭継ぎ用治具100の姿勢を再度固定すればよい。なお、斜杭継ぎ用治具100の回転は、第2調整ネジ19の先端を鋼管外周面51に当てたままで、第1調整ネジ18の先端が鋼管外周面51に当たるまで第2調整ネジ19を前進させることによっても行うことができる。
また、図3において、斜杭継ぎ用治具100を紙面上反時計回りに回転させたい(図3のA2方向)ときには、次のようにすればよい。まず第2調整ネジ19を後退させて第2調整ネジ19の先端と鋼管外周面51との間に間隙を作る。次に斜杭継ぎ用治具100に外力を加えて、第2調整ネジ19の先端が鋼管外周面51に当たるまで斜杭継ぎ用治具100を回転させる。この後、第1調整ネジ18を前進させて第1調整ネジ18の先端を鋼管外周面51に当て、斜杭継ぎ用治具100の姿勢を再度固定すればよい。なお、斜杭継ぎ用治具100の回転は、第1調整ネジ18の先端を鋼管外周面51に当てたままで、第2調整ネジ19の先端が鋼管外周面51に当たるまで第1調整ネジ18を前進させることによっても行うことができる。
<4.斜杭継ぎ方法>
次に、斜杭継ぎ用治具を用いた斜杭継ぎ方法の1つの例について説明する。図4は、斜杭継ぎ用治具100を用いた鋼管斜杭の連結作業を示す側面図である。鉛直方向に対して傾斜させて地面に貫入させた一方の鋼管杭50に、他方の鋼管杭50’を連結するには、例えば次のような作業を行えばよい。以下、図4を参照しつつ説明する。ここでは鋼管杭の貫入方法は回転貫入機を用いた回転貫入工法を例に説明するが、回転貫入工法以外の工法を使用することもできる。
(1)連結する一方の鋼管杭50を把持、回転貫入している回転貫入機(非図示)を、2つの吊り金具53、53が略同一の鉛直面内に配置されたところで停止させる。このとき回転貫入機のチャックは鋼管杭50を把持したままとする。
(2)2つの吊り金具53、53のうち、地面に近い側の一方の吊り金具53に、斜杭継ぎ用治具100を前述の手順に従って取り付け、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19の調整により取り付け部10と鋼管外周面51とを略平行とする。これによりスペーサー24のガイド面30側の面が、鋼管外周面51を延長した曲面と略同一となる。
(3)鋼管杭50の上に、連結する他方の鋼管杭50’を、クレーンで吊り下ろす。
(4)鋼管杭50’の連結すべき鋼管端部52’を、斜杭継ぎ用治具100のガイド部20のガイド面30側(ここではスペーサー24)に当てながら連結に適切な位置まで下降させ、鋼管杭50’の傾斜を鋼管杭50の傾斜に合わせる。
(5)必要であれば前述の手順により斜杭継ぎ用治具100が鋼管杭50となす間隔及び角度を変更し、鋼管杭50の軸心と鋼管杭50’の軸心とを合わせる。
(6)突き合わせた鋼管杭50と鋼管杭50’との連結作業を行う。鋼管杭の連結には溶接継手、機械式継手を問わず、公知の鋼管連結方法を特に制限なく用いることができる。鋼管杭50’は斜杭継ぎ用治具100の上に載っているため、落下したりするおそれがなく、安定的な作業が行える。
(7)鋼管杭50と鋼管杭50’との連結が完了したら、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50から撤去する。撤去作業は固定ボルト14を取り外すだけで簡単に行える。なお、上記(6)において溶接により連結する場合などでは、ガイド部20が連結作業の邪魔となりうることが考えられる。その場合は、例えば、ガイド部20に干渉しない位置で鋼管杭50、50’どうしを数箇所点付け溶接して仮固定しておき、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50から撤去してから本溶接を行えばよい。
(8)吊り金具53、53を鋼管杭50から切断、除去する。切断にはバーナーによる溶断などの公知の切断手法を特に制限なく用いることができる。
(9)回転貫入機による鋼管杭の貫入を再開する。
以上、本発明の1の実施形態にかかる斜杭継ぎ用治具100について、その構成及び使用方法、並びに該斜杭継ぎ用治具100を用いた斜杭継ぎ方法について説明した。以下に、本発明の好ましい実施の形態及び本発明の奏する効果についてさらに詳細に説明する。
本発明の斜杭継ぎ用治具は、取り付け部とガイド部とを備え、ガイド面と操作面とが存在して裏表の関係にある。取り付け部は、連結する一方の杭の吊り金具に取り付けるための手段を備える。上述したように、一般に、吊り金具は鋼管杭の工場出荷時点で1本の鋼管杭に2つ、鋼管端部付近外周面の対面する位置に溶接されており、鋼管杭の全自重が作用しても問題がないほどの強度を有している。従って吊り金具を斜杭継ぎ用治具の取り付けに利用することで、杭に新たにボルト孔等を設ける必要がなくなり、杭の強度低下を招くことが避けられる。さらに、斜杭継ぎ用治具の取り付け及び撤去も簡便になるほか、連結作業中に該治具が外れて落下するなどといったおそれも回避できる。
斜杭継ぎ用治具100では、一方の鋼管杭50の2つの吊り金具53、53のうちの1つに取り付ける形態を示した。この形態によれば、斜杭継ぎ用治具の取り付け及び撤去が簡便であり、加えて治具製作コストを低く抑えられるという利点がある。また、このようにする代わりに、2つ、若しくはそれ以上の数の吊り金具を設置・利用して取り付けるための構造を備えていてもよい。
本発明の斜杭継ぎ用治具を吊り金具に取り付けるにあたっては、斜杭継ぎ用治具100で示したように、吊り金具53に設けられている吊り金具貫通孔54に固定ボルト14を用いて固定することが好ましい(図1、図3参照)。吊り金具貫通孔を利用してボルト固定とすることで、斜杭継ぎ用治具の取り付け及び撤去が溶接など他の方法と比較して簡便になるほか、該治具が固定ボルトを中心に回転可能となる。杭継ぎを行う際、縦継ぎする一方の杭の軸心及び傾斜と、縦継ぎする他方の杭の軸心及び傾斜とを合わせる必要がある。このとき、斜杭継ぎ用治具が固定ボルトを中心に回転し、該治具を取り付けている杭となす角度を変えられることにより、軸心を合わせる作業及び傾斜を合わせる作業が容易になる。
なお、斜杭継ぎ用治具100では、棒状体11の中心に吊り金具挿入孔12を設け、ここに一方の杭の吊り金具を挿入するようになっている。これにより、孔を設けたことによる取り付け部10の強度低下を最低限に抑えられる。さらに、取り付けた吊り金具に対して斜杭継ぎ用治具100が対称になる。従って、他方の杭を支えるときにかかる荷重によって斜杭継ぎ用治具100及び吊り金具にねじれモーメントが生じるのを避けられ、構造上好ましい。
また、このようにする代わりに、吊り金具挿入孔12を設けない形態とすることもできる。すなわち、次のような形態である。まず、取り付け部10の側面に吊り金具53を当てるように配置する。次に、取り付け部10と吊り金具53とを、固定ボルト挿入孔13と吊り金具貫通孔54とが連通するように隣接させる。最後に、固定ボルト14と固定ナット15とにより取り付け部10と吊り金具53とを締めつけて固定する。この形態によれば、吊り金具挿入孔12で生じるガタをなくし、治具の製作コストを抑えることができる。なお、棒状体11は1本の略矩形断面に限定されるものではなく、2本の棒状体を吊り金具53を挟む形で設置した形状でもよい。
吊り金具挿入孔12を設けない形態においては、固定ボルト挿入孔13を設けない形態とすることもできる。すなわち、固定ボルトの役割を果たすネジ山を切った棒状部材の一端が取り付け部10に接続され、棒状部材が吊り金具貫通孔に通され、固定ナットを棒状部材のネジ山と螺合させて吊り金具を締めつける形態としてもよい。
固定ボルトの径は、吊り金具貫通孔に挿入することができる限度で太いことが好ましく、具体的には吊り金具貫通孔の直径をxとしたときにx−10mm以上x−2mm以下であることが好ましい。固定ボルトの径を上記範囲とすることで、ボルト固定部位で生じるガタを最低限に抑えることができ、同時に他方の杭を支えるときにかかる荷重に起因する応力に対する耐久性が高いボルトとすることができる。従って、安全性、耐久性、及び操作性をより良好にすることができる。
固定ボルトによるボルト固定の形態は、斜杭継ぎ用治具100におけるように、固定ナット15と螺合させて締めつけることによる固定とすることが、治具の製作コストの観点から好ましい。この場合、固定ボルト挿入孔13の内径は、固定ボルト14が挿入できる限度で小さくすることが好ましく、具体的には固定ボルトの径をyとしたときにy+1mm以上y+5mm以下であることが好ましい。固定ボルト挿入孔の内径を上記範囲とすることで、斜杭継ぎ用治具の取り付け及び撤去の作業を容易にし、かつボルト固定部位で発生するガタを最低限に抑えることができる。
また、このようにする代わりに、固定ナット15を用いない形態とすることもできる。すなわち、固定ボルト挿入孔13をネジ孔とし、これが固定ボルト14と螺合することにより該ボルトを固定する形態である。この形態によれば、ボルト固定部位で生じるガタを最低限に抑えることができる。
斜杭継ぎ用治具は、本実施形態のように、これを取り付ける杭の外周面となす間隔及び角度を調整するための調整部材を備えていることが好ましい。斜杭継ぎ用治具100における第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19はこの一例である。調整部材は、取り付け部の中で、斜杭継ぎ用治具を吊り金具に取り付けたときに吊り金具を挟んでガイド部側又はその反対側の少なくとも一方に設けられていることが好ましく、本実施形態のようにその両方に設けられていることがさらに好ましい。2箇所に調整部材を設ける場合、2つの調整部材の調整はそれぞれ独立に行えることが好ましい。このような調整部材を設けることによって、斜杭継ぎ用冶具が、固定ボルトだけでなく、調整部材と杭外周面との接触面を含む複数箇所で支持されることになる。従って、斜杭継ぎ用治具の、取り付けた杭に対する姿勢をより確実に固定できる。また、調整部材の、杭外周面に面した先端を、杭外周面側から取り付け部側に引き込む調整、又は、取り付け部側から杭外周面側に向かって押し出す調整を行うことにより、斜杭継ぎ用治具の角度変更をより確実かつ精密に行うことができる。
調整部材の調整手段は、機械式、油圧式など公知の調整手段を特に制限なく用いることができるが、治具の製作コストの面から例えば本実施形態のようなネジ式を好ましく用いることができる。調整部材の杭外周面との接触面は、杭にかかる荷重を分散させる観点から広いことが好ましく、この接触面を広くとるために、調整部材の先端部に杭外周面に沿うことができるように形成された接触部材を配してもよい。
本発明の斜杭継ぎ用治具のガイド部は、連結する他方の杭の外周面との間隔を調整するスペーサーを備えることが好ましい。斜杭継ぎ用治具100で示したスペーサー24はこの一例である。スペーサーの厚さは、取り付け部を、これを固定している縦継ぎする一方の杭に対して平行としたときに、スペーサーのガイド面側の面が、少なくとも一方の杭の軸心と他方の杭の軸心とが合ったときに他方の杭の外周面に接するような厚さとすることが好ましい。ガイド部がこのようなスペーサーを備えることにより、取り付け部を一方の杭に対して平行にセットしておけば、他方の杭を吊り下げてスペーサーに当てるように下降させて一方の杭の傾斜に合わせたときに、一方の杭の軸心と他方の杭の軸心とがほぼ一致する。従って、必要であったとしても僅かな調整のみで両杭の軸心を一致させることができるため、作業が容易になり、作業時間の短縮を図ることができる。
スペーサーは、連結する杭の外周面に沿うことができるように形成された面を具備することが好ましい。このようにすることで、鉛直方向だけでなく水平方向についても他方の杭を安定に支持することができ、ガイド性および作業上の安全性をより良好にすることができる。また、治具の製作コストの観点から、ガイド部とスペーサーとを一体に成形してもよい。
本発明の斜杭継ぎ用治具のガイド部は、取り付け部よりも広い幅を有する形状とすることが好ましく、連結する杭の外周面に沿うことができるように形成された面を備えることがさらに好ましい。ここでいう幅とは、ガイド面内の、取り付け部長手方向に垂直な方向の大きさを意味する。ガイド部をかかる形状とすることで、縦継ぎする他方の杭を安定に支持し、ガイド性をより良好にすることができる。
ガイド部をかかる形状とするため、ガイド部は、本実施形態のように、取り付け部を起点として、互いに離れるように広がる複数本の腕材を備える構成とすることができる。斜杭継ぎ用治具100における第1腕材21及び第2腕材22はこの一例である(図1参照)。該腕材は、図1からわかるように、連結する杭の外周面に沿うことができるように形成されていることが上述の理由から好ましい。また、ガイド部として、腕材を3本以上備える構成としてもよい。また、第1腕材21と第2腕材22とは図1のように並行ではなくV字形をなしていてもよい。
このような複数の腕材からガイド部を構成する場合には、該腕材の間をつなぐように横材を配してもよい。斜杭継ぎ用治具100における横材23はこの一例である。このような構成とすることにより、縦継ぎする他方の杭の荷重がかかった場合におけるガイド部の強度及び剛性を増すことができる。従って、治具の耐久性並びに作業上の安全性をより良好にすることができ好ましい。横材は、図1からわかるように、杭外周面に沿うことができるように形成された面を具備することが、ガイド性及び作業上の安全性をより良好にする観点から好ましい。
また、腕材及び/又は横材は、そのガイド面側に、上述したスペーサーを有していてもよいし、腕材及び/又は横材が上述したスペーサーの役割を兼ねる形状としてもよい。このような構成とすることで、上述したように軸心合わせにかかる作業時間の短縮を図ることができ好ましい。
本発明の斜杭継ぎ用治具を構成する部材の材質は、杭の荷重に耐えるにあたって必要な強度を確保できる限りにおいて、公知の材料を特に制限なく用いることができる。ただし、屋外で使用されることを考慮すれば、雨などによっても錆びにくい、防錆性を有する材料とすることが好ましく、例えば防錆塗装を施したものなどを好ましく用いることができる。
先に説明した本発明の斜杭継ぎ方法では、本発明の斜杭継ぎ用治具を、縦継ぎする2本の鋼管杭のうち既に地面に貫入しているもの(鋼管杭50)に取り付ける場合の連結作業手順を示した。鋼管杭は、通常、その一方の端部近傍のみに吊り金具を備えるが、両端の近傍に吊り金具を備える場合もありうる。このような場合には、斜杭継ぎ用治具を、連結する2本の鋼管杭のうち既に地面に貫入しているものでない方(鋼管杭50’)に、取り付けて連結作業を行ってもよい(図5参照)。また、鋼管杭50’の、鋼管杭50と連結する側の端部近傍に、新たに吊り金具を取り付けてから(この場合、用途的には「吊り金具」では必ずしもないが、吊り金具と同様の金具を取り付ける)、同様の作業を行ってもよい。その場合、作業の手順は次のように変更される。
(1)連結する一方の鋼管杭50を把持、回転貫入している回転貫入機(非図示)を、2つの吊り金具53、53が鋼管杭50の斜角面と略垂直な面に入ったところで停止させる。このとき回転貫入機のチャックは鋼管杭50を把持したままとする。
(2)他方の鋼管杭50’の、鋼管杭50と連結する側の端部近傍に備えられている又は新たに設置した吊り金具53’に、斜杭継ぎ用治具100を取り付け、第1調整ネジ18及び第2調整ネジ19の調整により取り付け部10と鋼管外周面51’とを略平行とする。
(3)鋼管杭50の上に、鋼管杭50’を、クレーンで吊り下ろす。このとき、鋼管杭50’に取り付けられた斜杭継ぎ用治具100が、鋼管杭50の軸心線を挟んで常に地面と反対側に来るようにする。
(4)鋼管杭50’に取り付けられた斜杭継ぎ用治具100のガイド部20のガイド面30側を、鋼管杭50の鋼管外周面51の鋼管端部52近傍部分に当てながら、鋼管杭50’を連結に適切な位置まで下降させ、鋼管杭50’の傾斜を鋼管杭50の傾斜に合わせる。
(5)必要であれば斜杭継ぎ用治具100が鋼管杭50’となす間隔及び角度を変更し、鋼管杭50の軸心と鋼管杭50’の軸心とを合わせる。
(6)突き合わせた鋼管杭50と鋼管杭50’との連結作業を行う。鋼管杭の連結には溶接継手、機械式継手を問わず、公知の鋼管連結方法を特に制限なく用いることができる。
(7)鋼管杭50と鋼管杭50’との連結が完了したら、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50’から撤去する。撤去作業は固定ボルト14を取り外すだけで簡単に行える。なお、上記(6)において溶接により連結する場合などでは、ガイド部20が連結作業の邪魔となりうることが考えられる。その場合は、例えば、ガイド部20に干渉しない位置で鋼管杭50、50’どうしを数箇所点付け溶接して仮固定しておき、斜杭継ぎ用治具100を鋼管杭50’から撤去してから本溶接を行えばよい。
(8)吊り金具53、53、及び吊り金具53’、53’を、鋼管杭50及び鋼管杭50’から切断、除去する。切断にはバーナーによる溶断などの公知の切断手法を特に制限なく用いることができる。
(9)回転貫入機による鋼管杭の貫入を再開する。
上に説明した本発明の斜杭継ぎ用治具を用いる斜杭継ぎ方法では、鋼管杭を斜杭として施工する場合を挙げて説明したが、本発明の斜杭継ぎ用治具が適用できる杭の種類は鋼管杭のみに限られるものではなく、十分な強度を有する吊り金具を端部付近に備えている限りにおいて、どのような杭の斜杭縦継ぎに対しても適用が可能である。例えば外殻鋼管付きコンクリート杭においても、当該外殻鋼管付きコンクリート杭が端板などを利用しその端部付近に十分な強度を有する吊り金具を備えているのであれば、本発明の斜杭継ぎ用治具を鋼管杭の場合と同様に用いて斜杭の縦継ぎを行うことができる。そして、そのような杭の斜杭縦継ぎに対しても本発明の上述した作用効果が奏される。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う斜杭継ぎ用治具、それを用いた斜杭継ぎ方法及び構造物の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の斜杭継ぎ用治具及びそれを用いた斜杭継ぎ方法は、鉛直方向に対して傾斜した杭の縦継ぎに用いることができ、土木・建築分野において杭を斜杭として施工する際に好適に用いることができる。また、本発明の構造物の製造方法は、斜杭を用いる構造物を施工する際に好適に用いることができる。
10 取り付け部
11 棒状体
12 吊り金具挿入孔
13 固定ボルト挿入孔
14 固定ボルト
15 固定ナット
16 第1調整ネジ孔
17 第2調整ネジ孔
18 第1調整ネジ
19 第2調整ネジ
20 ガイド部
21 第1腕材
22 第2腕材
23 横材
24 スペーサー
30 ガイド面
40 操作面
50 鋼管杭
51 鋼管外周面
52 鋼管端部
53 吊り金具
54 吊り金具貫通孔
50’ 鋼管杭
51’ 鋼管外周面
52’ 鋼管端部
53’ 吊り金具
54’ 吊り金具貫通孔
100 斜杭継ぎ用治具

Claims (10)

  1. 傾斜した杭の縦継ぎに用いる治具であって、
    前記縦継ぎする一方の杭に固定可能な取り付け部と、前記縦継ぎする他方の杭をガイド及び支持可能なガイド部と、を備え、
    前記取り付け部には、前記一方の杭に設けられた吊り金具の孔に取り付ける固定手段を具備する、斜杭継ぎ用治具。
  2. 前記固定手段が、
    前記取り付け部に設けられた、前記吊り金具の孔に連通可能な孔と、
    前記吊り金具の孔及び前記吊り金具の孔に連通可能な孔に通されるボルトと、を有し、
    これらにより固定されることを特徴とする請求項1に記載の斜杭継ぎ用治具。
  3. 前記取り付け部が、前記固定手段が備えられた位置を挟んで、前記ガイド部側又は前記ガイド部とは反対側の、どちらか一方、又はその両方に、
    前記取り付け部から前進及び後退可能な調整手段を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の斜杭継ぎ用治具。
  4. 前記調整手段が、
    前記取り付け部に、前記吊り金具の孔に連通可能な孔の軸方向とは直交する方向に設けられた調整ネジ孔と、
    前記調整ネジ孔に螺合され、前記取り付け部の面から突没可能な調整ネジと、からなることを特徴とする請求項3に記載の斜杭継ぎ用治具。
  5. 前記ガイド部が、複数の腕材を有し、
    前記複数の腕材の一端は、前記取り付け部に接続され、
    前記複数の腕材の他端は、前記一端より互いに離隔した位置になるように具備されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の斜杭継ぎ用治具。
  6. 傾斜した杭を、斜杭継ぎ用治具を用いて縦継ぎする方法であって、
    前記斜杭継ぎ用治具は、前記縦継ぎする一方の杭に固定可能な取り付け部と、前記縦継ぎする他方の杭をガイド及び支持可能なガイド部と、を備え、
    前記取り付け部を前記一方の杭の吊り金具に固定する過程を含むことを特徴とする、斜杭継ぎ方法。
  7. 前記斜杭継ぎ用治具には、前記一方の杭に設けられた吊り金具の孔に連通可能な孔が設けられ、該孔と前記吊り金具の前記孔とを連通させ、ボルトを通して固定することを特徴とする、請求項6に記載の斜杭継ぎ方法。
  8. 前記斜杭継ぎ用治具の前記取り付け部には、前記杭の表面に向けて前進及び後退可能な調整手段が設けられ、該調整手段を前進又は後退させることにより、前記斜杭継ぎ用治具が前記杭の外周面となす角度を調整する過程を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の斜杭継ぎ方法。
  9. 前記斜杭継ぎ用治具の前記調整手段が、
    前記取り付け部に、前記吊り金具の孔に連通可能な孔の軸方向とは直交する方向に設けられた調整ネジ孔と、
    前記調整ネジ孔に螺合され、前記取り付け部の面から突没可能な調整ネジと、からなり、
    該ネジを突没させることにより、前記斜杭継ぎ用治具が前記杭の外周面となす角度を調整する過程を含むことを特徴とする、請求項8に記載の斜杭継ぎ方法。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の斜杭継ぎ方法により斜杭を埋設する工程を含む、構造物の製造方法。
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