JP3191087U - キャスター取付具およびキャスター - Google Patents

Abstract

【課題】被搬送物に対するキャスターの着脱を容易にして、被搬送物の移動および設置を迅速に行うことができるキャスター取付具を提供する。【解決手段】キャスター本体５１の上部に回転自在に設けられ、中間部に設けられた鍔部５４と、鍔部よりも下部が挿通されたカバー５５とを備える取付軸５３を、被搬送物１０の取付孔１０ｂに装着するのに用いるキャスター取付具１であって、板状の取付具本体２に、鍔部５４と嵌合可能な装着孔が形成されており、装着孔に取付軸を挿通して鍔部と嵌合させることにより、取付具本体２が、カバー５５の上面に支持された状態で、取付軸と一体的に回転するように構成されている。【選択図】図３

Description

本考案は、キャスター取付具およびキャスターに関し、より詳しくは、自動販売機等の被搬送物の取付孔にキャスターを装着するのに用いるキャスター取付具、および、このキャスター取付具を備えるキャスターに関する。

従来のキャスターとして、図４に側面図で示すように、ねじ込み式のキャスター５０が知られている。このキャスター５０は、キャスター本体５１に車輪５２が回転自在に支持されており、キャスター本体５１の上部に取付軸５３が設けられている。取付軸５３は、上部にねじ部５３ａが形成されており、軸方向の中間部に六角ナット状の鍔部５４が設けられている。取付軸５３の鍔部５４よりも下部は、カバー５５に挿通されてベアリング５６により回転自在に支持されている。

上記の構成を備えるキャスター５０は、取付軸５３をキャスター本体５１に対して回転させて、自動販売機等の被搬送物（図示せず）の底面に形成されたねじ孔にねじ部５３ａを螺合させることにより、被搬送物に装着することができる。ところが、取付軸５３を回転させるために、鍔部５４を把持可能なスパナ等の工具が必要になることから、キャスター５０の装着作業が煩雑になるおそれがあった。特に、キャスター５０を装着する被搬送物が、自動販売機のように嵩高物や重量物の場合には、被搬送物をキャスター５０により設置現場まで移動させた後に、キャスター５０をレベリング脚と取り替えて設置面に確実に固定する必要があることから、キャスター５０の装着だけでなく取り外しの作業も必要になる。したがって、このような作業を、複数のキャスター５０のそれぞれに対して行うのに長時間を要するという問題があった。

そこで、本考案は、被搬送物に対するキャスターの着脱を容易にして、被搬送物の移動および設置を迅速に行うことができるキャスター取付具の提供を目的とし、更に、このようなキャスター取付具を備えるキャスターの提供を目的とする。

本考案の前記目的は、車輪を支持するキャスター本体の上部に取付軸が回転自在に設けられ、前記取付軸の中間部に設けられた鍔部と、前記取付軸の前記鍔部よりも下部が挿通されたカバーとを備えるキャスターの前記取付軸を、被搬送物の取付孔に装着するのに用いるキャスター取付具であって、板状の取付具本体に、前記鍔部と嵌合可能な装着孔が形成されており、前記装着孔に前記取付軸を挿通して前記鍔部と嵌合させることにより、前記取付具本体が、前記カバーの上面に支持された状態で、前記取付軸と一体的に回転するように構成されたキャスター取付具により達成される。

このキャスター取付具において、前記取付具本体は、前記カバーの上面に吸着可能な磁石部材を備えることが好ましい。

また、本発明の前記目的は、車輪を支持するキャスター本体と、前記キャスター本体の上部に回転自在に設けられた取付軸と、前記取付軸の中間部に設けられた鍔部と、前記取付軸の前記鍔部よりも下部が挿通されたカバーとを備えるキャスターであって、板状の取付具本体に、前記鍔部と嵌合可能な装着孔が形成されたキャスター取付具を更に備え、前記キャスター取付具は、前記装着孔に前記取付軸を挿通して前記鍔部と嵌合させることにより、前記取付具本体が、前記カバーの上面に支持された状態で、前記取付軸と一体的に回転するように構成されたキャスターにより達成される。

本考案によれば、被搬送物に対するキャスターの着脱を容易にして、被搬送物の移動および設置を迅速に行うことができるキャスター取付具を提供することができる。

本考案の一実施形態に係るキャスター取付具の平面図である。 図１に示すキャスター取付具をキャスターに取り付けた状態を示す平面図である。 図２の側面図である。 従来のキャスターを示す側面図である。

以下、本考案の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図１は、本考案の一実施形態に係るキャスター取付具の平面図である。キャスター取付具１は、鉄鋼などの金属材料からなる円板状の取付具本体２の中央に六角形状の装着孔４が形成されており、装着孔４の周囲には、周方向に沿って略等間隔に複数配置された磁石部材６が設けられている。

このキャスター取付具１は、図４に示す従来のキャスター５０に取り付けて使用することができる。図２は、キャスター取付具１をキャスター５０に取り付けた状態を示す平面図である。キャスター取付具１の装着孔４には、キャスター５０の取付軸５３を挿通することができる。装着孔４は、六角ナット状の鍔部５４と嵌合するように、鍔部５４と略同じ大きさに形成されている。鍔部５４と装着孔４との嵌合により、取付具本体２は取付軸５３と一体的に回転可能となり、取付具本体２を図２の矢示方向に回動させることで、被搬送物に対する取付軸５３の取り付けおよび取り外しを行うことができる。取付具本体２の厚みは、鍔部５４の厚みと同じ程度であることが好ましい。

キャスター取付具１は、図３に側面図で示すように、取付具本体２の下面が、キャスター５０のカバー５５の上面に当接して支持される。また、取付具本体２に設けられた各磁石部材６は、磁性体からなるカバー５５の周縁部にそれぞれ吸着する。この状態で、取付具本体２の外周面を把持して回転させることにより、キャスター５０の車輪５２を床面Ｆに接地させたまま、取付軸５３のねじ部５３ａを、被搬送物１０の底面１０ａに形成された取付孔１０ｂに螺合させることができ、キャスター５０を被搬送物１０に装着することができる。取付具本体２は、把持を容易にするため、外周面の周方向に沿ってスリットや凹凸などを形成してもよい

本実施形態のキャスター取付具１は、上述したように、図４に示す従来のキャスター５０に装着することで、取付具本体２を直接把持して取付軸５３を回転させることができるので、工具を使用することなく被搬送物１０に対するキャスター５０の取り付けや取り外しを容易に行うことができ、被搬送物の移動および設置を迅速に行うことができる。特に、被搬送物が自動販売機のように、設置時にはレベリング脚により設置面に固定される一方、搬送時にレベリング脚を一時的にキャスターに取り替えるような場合には、キャスター５０を被搬送物１０に必ずしも強固に取り付ける必要はないことから、キャスター取付具１の利用がより効果的なものとなる。キャスター取付具１は、不要時にはキャスター５０から容易に取り外すことができ、キャスター５０を通常の用途に使用することができる。

取付具本体２の形状は、本実施形態では円板状としているが、作業者が把持可能な板状のものであれば特に限定されず、例えば、楕円形状や多角形状などであってもよい。あるいは、長板状の取付具本体２の端部に装着孔４を形成して、キャスター取付具１を構成してもよい。

取付具本体２に設けられた磁石部材６の数や配置は、特に限定されるものではないが、カバー５５に対して確実に吸着可能な配置とすることで、キャスター５０の搬送を、キャスター取付具１を装着したまま容易に行うことができる。但し、キャスター取付具１が磁石部材６を備えない構成にすることも可能であり、この場合も、取付具本体２の装着孔４を鍔部５４に嵌合させて、取付軸５３の回転を容易に行うことができる。

１ キャスター取付具
２ 取付具本体
４ 装着孔
６ 磁石部材
１０ 被搬送物
１０ｂ 取付孔
５０ キャスター
５１ キャスター本体
５２ 車輪
５３ 取付軸
５４ 鍔部
５５ カバー
５６ ベアリング

Claims (3)

1. 車輪を支持するキャスター本体の上部に取付軸が回転自在に設けられ、前記取付軸の中間部に設けられた鍔部と、前記取付軸の前記鍔部よりも下部が挿通されたカバーとを備えるキャスターの前記取付軸を、被搬送物の取付孔に装着するのに用いるキャスター取付具であって、
   板状の取付具本体に、前記鍔部と嵌合可能な装着孔が形成されており、
   前記装着孔に前記取付軸を挿通して前記鍔部と嵌合させることにより、前記取付具本体が、前記カバーの上面に支持された状態で、前記取付軸と一体的に回転するように構成されたキャスター取付具。
2. 前記取付具本体は、前記カバーの上面に吸着可能な磁石部材を備える請求項１に記載のキャスター取付具。
3. 車輪を支持するキャスター本体と、前記キャスター本体の上部に回転自在に設けられた取付軸と、前記取付軸の中間部に設けられた鍔部と、前記取付軸の前記鍔部よりも下部が挿通されたカバーとを備えるキャスターであって、
   板状の取付具本体に、前記鍔部と嵌合可能な装着孔が形成されたキャスター取付具を更に備え、
   前記キャスター取付具は、前記装着孔に前記取付軸を挿通して前記鍔部と嵌合させることにより、前記取付具本体が、前記カバーの上面に支持された状態で、前記取付軸と一体的に回転するように構成されたキャスター。

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