JP5349311B2 - ポータブル電子デバイスに電力を供給する方法及びシステム - Google Patents

Description

本発明は、一般に、異なる電子デバイスに電力を送達するための方法およびシステムに関し、とりわけ、ユニバーサル・パワー・センタを介した異なる電子デバイスへの電力の発見、妥当性検査、および送達のための方法およびシステムに関する。

ラップトップ・コンピュータ、携帯情報端末（ＰＤＡ）などのポータブル電子デバイスは、一般に、作業者の生産性を向上させるため、通信機能を向上させるため、および通常は作業者全体の効率を向上させるために、業務で使用される。これらと同じタイプのデバイスは、何百万もの数え切れない人々によって、インターネットから情報をダウンロードするためなどの個人用にも使用される。

ポータブル・デバイスは、たとえ同じタイプのデバイスであっても、異なる電力要件で製造されることが知られている。たとえば、異なるモデルのラップトップ・コンピュータは、製造業者の仕様に応じて異なる電力要件を有する場合がある。たとえ同じ電力要件を有するラップトップであっても、同じかまたは異なる製造業者によって製造されたデバイスに、異なるチップ（アダプタ）が必要であることは珍しくない。これはすべて、消費者／ユーザを混乱させることにつながり、多くの場合、ユーザにデバイスの内部電源、たとえばバッテリなどを使用させることにつながる。

したがって、業務用であるか個人用であるかにかかわらず、デバイスの内部電源、たとえばバッテリなどを使用することは珍しくない。しかしながら、バッテリは充電が必要であり、多くの場合、デバイスに長時間電力を供給するために必要なエネルギーは有していない。デバイスの予期せぬ電源切断は、情報の損失につながる可能性がある。

現在、異なるベンダ／モデルの複数のデバイスに外部電源を介して同時に電力を供給できるデバイスはない。たとえば、ユーザは電源に接続するために、自分のポータブル・デバイス専用に設計されたものでないが、特定の電源用に適合された、パワー・チップを持ってこなければならない。

しかしながら、消費者のニーズに合わせるために、市場にはいくつかのユニバーサル電源がある。たとえば、Ｍｏｂｉｌｉｔｙ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｉｎｃ．，によって製造されたＩＧｏ（ＴＭ）Ｊｕｉｃｅ（ＴＭ）製品は、ＡＣおよびＤＣの両方のチップ機能を含む一式の製品である。一式のＩＧｏ（ＴＭ）Ｊｕｉｃｅ（ＴＭ）製品は、様々なポータブル電子デバイスをサポートする複数の取り外し可能チップを含む。しかしながら、ＩＧｏ（ＴＭ）Ｊｕｉｃｅ（ＴＭ）チップを使用するためには、ユーザが表の中から手動でデバイスを検索し、そのデバイスに使用する適切なチップを決定しなければならない。もちろんこれは、電力要件を決定するための人的介入に依拠するため、ミスやデバイスへの損傷の可能性が生じやすい。たとえばラップトップ・コンピュータは、チップ（物理）構成は同じであるが、異なる電力要件（電気的特性）を有する場合がある。したがってユーザは、その特定のラップトップ・コンピュータに合うチップを見つけてこれを使用することはできるが、チップの極性が正しくない場合がある。こうした場合、ラップトップ・コンピュータの電源を入れると、そのラップトップ・コンピュータが損傷を受ける可能性がある。

加えて、こうした従来のチップを使用するには、電源との互換性を保証するために、ユーザが電源コードおよび多くの異なるチップを運搬する必要がある。これは厄介であり、これらのチップは無くしやすいことが良く知られている。さらに今後の仕様は、それらの仕様に合うように新しいチップを製造しなくては不可能であるため、これらのタイプのデバイスは、新しいデバイスに電力を供給するための機能がかなり制限される。さらに、物理的な寸法特徴は同じであるが、異なる電気的特性を使用するデバイスに電力を供給するためには、無用に大量のチップが必要である。

したがって、当分野では、前述の欠陥および制限に対処することが求められている。

本発明の第１の態様は、ブロードキャストに応答して、ポータブル電子デバイスに関する電力要件を検証するステップと、検証された電力要件をポータブル電子デバイスに供給するステップとを含む、ポータブル電子デバイスに電力供給を送達する方法を提供する。

本発明の第２の態様は、パワー・チップに固有の識別を提供するステップと、固有の識別をパワー・センタにブロードキャストするステップとを含む、方法を提供する。この方法は、電子デバイスの固有の識別および接続場所を検証するステップと、固有の識別および接続場所に基づいて接続された電子デバイスに関する電力要件を決定するステップと、決定された電力要件に基づいて電子デバイスに電力を送達するステップとを、さらに含む。

本発明の他の態様は、複数の電源コードを備えたシステムを提供し、この電源コードはそれぞれが、固有の識別子を備え、電子デバイスに接続するように構成された、アダプタを有する。このシステムは、制御モジュールをさらに含む。制御モジュールは、接続された電子デバイスからブロードキャスト情報を受け取ること、複数の電子デバイスに関する電力要件を格納する内部または外部データベースにアクセスすること、電子デバイスの接続場所および電力要件を検証すること、ならびに、内部または外部データベースからアクセスされた電力要件に基づいて、接続された電子デバイスへの電力供給を制御することを、実行するように構成される。

本発明の他の態様は、複数の異なるタイプの電子デバイスの１つまたは複数の電力要件に関連付けられたデータを含むデータベースを有するサーバを備えた、システムを提供する。少なくともハードウェアあるいはソフトウェアまたはその両方の構成要素が、異なるタイプの電子デバイスのうちのいずれかの、接続場所および電力要件を検証する。

本発明の他の態様は、媒体内に組み込まれた読み取り可能プログラム・コードを有するコンピュータ使用可能媒体を備える、コンピュータ・プログラム製品を提供する。コンピュータ・プログラム製品は、ブロードキャストに応答してポータブル電子デバイスに関する電力要件を検証するため、および、検証された電力要件をポータブル電子デバイスに供給するための、少なくとも１つの構成要素を含む。

他の諸態様は、コンピュータ・インフラストラクチャを提供するステップを含む、電子デバイスに電力供給を提供するための方法を提供する。コンピュータ・インフラストラクチャは、本明細書で説明する方法ステップのうちのいずれかを提供するように動作可能である。

本発明の実施形態に従った諸ステップを実施するための例示的環境を示す図である。 本発明の諸実施形態に従ったユニバーサル・パワー・センタの概要を示す図である。 本発明の実施形態に従ったユニバーサル・チップを示す図である。 本発明の実施形態に従ったユニバーサル・チップを示す図である。

好ましい実施形態は、ポータブル電子デバイスに電力を送達するための方法およびシステムを対象とし、とりわけ、ユニバーサル・パワー・センタを介して異なるポータブル電子デバイスへの電力の発見、妥当性検査、および送達のための方法およびシステムを対象とする。すなわち実施形態は、パワー要件のネゴシエーション、要件の検証、およびポータブル電子デバイスへのそれら要件の供給を、導入する。本発明は、たとえばＰＤＡ、携帯電話、ＭＰ３プレーヤ、ラップトップ・コンピュータなどの、いくつかの電子デバイス（全体として、以下では「ポータブル電子デバイス」と呼ばれる）に対して、実施可能である。この実施形態を使用することによって、自動的かつ追加チップを調達する必要なしに、任意の電子ポータブル・デバイスをサポートすることが可能である。さらにこの実施形態は、ユーザがデバイス内に誤ったチップを挿入することも防ぐため、ポータブル電子デバイスに安全な電力供給が送達されることを保証する。

本発明の諸実施形態は、インターネットに（たとえば内部ウェブ・サーバを使用して）アクセス可能であるか、またはＬＣＤインターフェースを介してアクセス可能な、ユニバーサル・パワー・センタを含む。ユニバーサル・パワー・センタは、チップの識別またはポータブル電子デバイスの型（make）およびモデルとのペアリングが可能な、固有の識別子を有する、ユニバーサル・タイプのチップを使用する。これによってユニバーサル・パワー・センタは、ポータブル・デバイスの特定の型およびモデルを識別すること、ならびに、ユニバーサル・パワー・センタとのその正確な接続ポイントを決定することが、可能となる。したがってユニバーサル・パワー・センタは、異なるメカニズムを介して、以下のように、デバイスの型およびモデルならびにその電力要件（および他の情報）を検証することが可能であり、それによって、適切かつ安全な電力供給が保証される。このようにして、電力供給およびポータブル・デバイスのペアリングおよび識別の自動的な実施が可能であり、それによって、ポータブル電子デバイスへの適切な電圧および他の電力要件の送達が保証される。

諸実施形態では、ポータブル電子デバイスに対するチップのペアリングおよび識別は、以下のいずれかまたはすべてを含むことができる。
（１）公開および突合せ送達方法
（２）突合せペアの妥当性検査方法
（３）ユーザ入力および識別方法

実施形態（１）および（２）を使用する場合、電子ポータブル・デバイスの修正が必要な可能性があるが、こうした修正は、明確に電力サージを避け、電力送達のための完全に自動化されたソリューションを提供することになるため、好ましい。実施形態（３）は、ポータブル電子デバイスの修正を必要とせず、レガシ・デバイス、あるいは、それらのＩＤまたは電力要件をブロードキャストするために必要な回路を持たないデバイスに、使用することができる。

当業者であれば、以下の例で考察するように、（１）、（２）、または（３）の任意の組み合わせが可能であることを理解されたい。さらに、本開示では会議室内で使用されるパワー・センタについて言及するが、これと同じ実装が他の適用範囲に適用可能であることも理解されたい。たとえば諸実装は、ウォークマン、ＤＶＤプレーヤ、ＬＣＤスクリーンなどの複数のポータブル・デバイスに電力を供給することが可能な、レクリエーション用車両、航空機向けなどにも企図される。こうした諸実施形態では、電力変換はＡＣからＤＣではなく、ＤＣからＡＣである。

図１は、本発明に従ったプロセスを管理するための例示的環境１０を示す。この範囲で、環境１０は、本明細書で説明する諸プロセスを実行可能なコンピュータ・インフラストラクチャ１２を含む。特に、コンピュータ・インフラストラクチャ１２は、たとえば本明細書で説明するプロセスなどの、電子デバイスに対する電力要件の識別、発見、妥当性検査、および送達を実行するように、コンピューティング・デバイス１４を動作可能にする、管理システム（たとえば制御モジュール）３０を備える、コンピューティング・デバイス１４を含むように示される。コンピューティング・デバイス１４は、内蔵または外付けが可能なデータベース１１２に接続されるように示される。データベース１１２は、２、３の利点を挙げると、様々なタイプのポータブル・デバイスに関する検証情報および電力要件を含むことができる。

コンピューティング・デバイス１４は、プロセッサ２０、メモリ２２Ａ、入力／出力（Ｉ／Ｏ）インターフェース２４、およびバス２６も含む。さらにコンピューティング・デバイス１４は、外部Ｉ／Ｏデバイス／リソース２８およびストレージ・システム２２Ｂと通信するように示される。

当分野で知られているように、一般に、プロセッサ２０は、メモリ２２Ａあるいはストレージ・システム２２Ｂまたはその両方に格納された、コンピュータ・プログラム・コードを実行する。プロセッサ２０はコンピュータ・プログラム・コードを実行しながら、メモリ２２Ａ、ストレージ・システム２２Ｂ、あるいはＩ／Ｏインターフェース２４、またはそれらすべてとの間で、妥当性検査情報などのデータの読み取りあるいは書き込みまたはその両方を実行することができる。バス２６は、コンピューティング・デバイス１４内の各コンポーネントの間に通信リンクを提供する。Ｉ／Ｏデバイス２８は、個人がコンピューティング・デバイス１４と対話できるようにする任意のデバイス、あるいは、コンピューティング・デバイス１４が任意のタイプの通信リンクを使用して１つまたは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信できるようにする任意のデバイスを備えることができる。

コンピューティング・デバイス１４は、その上にインストールされたコンピュータ・プログラム・コードを実行可能な任意の汎用コンピューティング製品（たとえばパーソナル・コンピュータ、サーバ、ハンドヘルド・デバイスなど）を備えることができる。しかしながら、コンピューティング・デバイス１４は、本明細書で説明するプロセスを実行することができる様々な可能な等価のコンピューティング・デバイスの代表に過ぎないことを理解されよう。この点で、他の諸実施形態では、コンピューティング・デバイス１４によって提供される機能は、汎用あるいは特定用途向けまたはその両方の、ハードウェアあるいはコンピュータ・プログラム・コードまたはその両方の、任意の組み合わせを含むコンピューティング製品によって実施可能である。各実施形態では、プログラム・コードおよびハードウェアは、それぞれ標準的なプログラミングおよびエンジニアリングの技法を使用して作成可能である。

同様に、コンピュータ・インフラストラクチャ１２は、本発明を実施するための様々なタイプのコンピュータ・インフラストラクチャの単なる例にすぎない。たとえば、一実施形態では、コンピュータ・インフラストラクチャ１２は、本明細書で説明するプロセスを実行するために、ネットワーク、共有メモリなどの任意のタイプの通信リンクを介して通信する、２つまたはそれ以上のコンピューティング・デバイス（たとえばサーバ・クラスタ）を備える。さらに、コンピュータ・インフラストラクチャ１２内の１つまたは複数のコンピューティング・デバイスは、本明細書で説明するプロセスを実行しながら、任意のタイプの通信リンクを使用して、コンピュータ・インフラストラクチャ１２の外部にある１つまたは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信することができる。いずれのケースでも、通信リンクは、様々なタイプの有線あるいは無線またはその両方のリンクの任意の組み合わせを備えること、１つまたは複数のタイプのネットワーク（たとえばインターネット、ワイド・エリア・ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、仮想私設ネットワークなど）の任意の組み合わせを備えること、あるいは、様々なタイプの伝送技法およびプロトコルの任意の組み合わせを利用すること、またはそれらすべてのことが、実行可能である。本明細書で論じるように、管理システム３０は、コンピュータ・インフラストラクチャ１２が、異なるプラットフォームへの電力要件の識別、発見、妥当性検査、および送達を管理できるようにするものである。

図２は、本発明の実施形態に従ったパワー・センタの概要を示す。パワー・センタは全体として参照番号１００で示され、当業者であれば理解できるように、図１の環境によって実装可能である。パワー・センタ１００は、図１に示された管理システムによって表される制御モジュールを含む。

諸実施形態では、パワー・センタ１００は、それぞれが特定の電子ポータブル・デバイス用に構成されたパワー・チップ１０２ａを有する、複数の引き込み式ワイヤ（retractable wire）１０２をさらに含む。図２の例は、異なるポータブル・デバイスへの４つの接続を示すが、当業者であれば、本発明のシステムおよび方法が、例示された数の接続または例示されたタイプのポータブル・デバイスに限定されるべきでないことを理解されたい。パワー・センタ１００は、パワー・チップ１０２ａを収容するパワー・チップ・コンパートメント１０４をさらに含む。

本発明によって企図された多くの例示的実施例のうちの１つである図２に示された実施形態では、特定のパワー・チップ１０２ａはラップトップ・コンピュータ１２０の異なるモデルに対して構成される。

しかしながら、当業者であれば、パワー・チップが任意数の異なるポータブル電子デバイスに使用できることを理解されよう。

諸実施形態では、パワー・チップ１０２ａは、ポータブル電子デバイスの特定の型およびモデル（および接続場所）を識別するためにパワー・センタ１００によって使用可能な、固有のチップ識別子を含む。これは検証プロセスにおいて使用可能であり、これによって、適切なポータブル電子デバイスに適切な電力要件が送達されることが保証される。

パワー・センタ１００は、図１を参照しながら企図されるように、ネットワーク・ケーブル１０８または無線ネットワーク・リンク１１０によって、ネットワーク１０６に接続される。諸実施形態では、ネットワーク１０６は、図１を参照しながら説明した環境を使用してアクセス可能な、内部または外部でサポートされるデータベース１１２を含む。

データベース１１２は、インターネット上の公開ウェブ・サービスに接続することによって更新可能である。このようにすることによって、市場に登場する新しいポータブル電子デバイスに対するサポートをデータベースに追加することが可能であり、本発明のパワー・センタ１００をこうしたポータブル電子デバイスと互換可能にすることができる。加えて、ユーザは、たとえばユーザがサポートされたポータブル電子デバイスを持たない場合に、カスタム入力を定義できるように、電力送達をカスタマイズすることができるようになる。

諸実施形態では、本発明は、申し込み、広告、あるいは料金、またはそれらすべての単位で、本発明のプロセス・ステップを実行する、業務方法を提供する。たとえば諸実施形態では、データベース１１２には、申し込み、広告、あるいは料金、またはそれらすべての単位で、アクセス可能である。すなわち、ソリューション・インテグレータなどのサービス・プロバイダは、特定ポータブル・デバイスの電力要件の決定および検証を提供するように申し出ることができる。このケースでは、サービス・プロバイダは、１人または複数の顧客に対して本発明のプロセス・ステップを実行する、図１で説明したようなコンピュータ・インフラストラクチャの作成、保守、サポートなどを実行することができる。次に、サービス・プロバイダは、申し込みあるいは料金協定またはその両方の下で、顧客からの支払を受け取ることができる、あるいは、サービス・プロバイダは、１人または複数の第三者への広告コンテンツの販売からの支払を受け取ることができる、またはその両方である。

さらに図２を参照すると、複数のインターフェース（たとえばＬＣＤディスプレイ）１１４をパワー・センタ１００に関連付けることもできる。インターフェースまたはＬＣＤディスプレイ１１４の使用については以下で詳細に論じるが、一般に、インターフェースまたはＬＣＤディスプレイ１１４は、たとえば電源を投入するポータブル電子デバイスを選択するために、ユーザがパワー・センタ１００とインターフェースできるようにするものである。これは、好ましいレガシ・デバイスを含む任意のデバイスに使用可能である。

諸実施形態では、本発明によってＲＦソース１１６も企図される。以下でより詳細に論じるように、低電力ＲＦソース（たとえば信号を３メートルまで送信可能）は、各接続場所に関連付けることが可能であり、特定の接続されたポータブル電子デバイスの場所を識別するために使用することが可能である。電子ポータブル・デバイスは、ＲＦを介してその型およびモデルをブロードキャストすることも可能である。こうした諸実施形態では、観念的に、特定ＲＦソースのレンジ内に、その型およびモデルならびに場所をパワー・センタに伝送するためのポータブル電子デバイスが、１つだけ存在することになる。このようにして、パワー・センタ１００は、この場所情報を使用して、どのデバイスがどのパワー・チップに接続されるかを決定すること、およびその後、ポータブル電子デバイスの型、モデル、および電力要件を検証することが、可能である。

公開および突合せ送達方法
さらに図１を参照すると、諸実施形態において、ポータブル電子デバイスは、チップ１０２ａがデバイスに挿入（接続）された場合、その電力要件をブロードキャストすることができる。このブロードキャストは、たとえば有線または無線（たとえばＷＩＦＩ、ＲＦなどの）ネットワークを介するなどの、任意の従来の様式で提供することができる。他の諸実施形態では、ブロードキャストは電力ケーブル自体を介して実行することができる。たとえば諸実施形態では、ポータブル電子デバイスに対してシリアル接続を作成することが可能であり、ここで接続（ライン）のうちの１つが、たとえば通信ライン専用となる。シリアル接続における残りの接続（ライン）は、電源専用とすることができる。他の諸実施形態では、当業者に知られた単純なゲートを使用して、電力および通信機能を分割することができる。ブロードキャストは、たとえば（ｉ）型およびモデル、（ｉｉ）電圧要件、（ｉｉｉ）アンペア数要件、および（ｉｖ）パワー・センタ・チップ識別子などを含むことができる。

諸実施形態では、以下でより詳細に論じるように、チップは、接続されたポータブル電子デバイスに関連付けられた固有の識別子を含むことが可能であり、これは検証目的で、すなわち、特定の型およびモデルがパワー・センタ１００のあるパワー・チップ１０２ａに接続されていることを検証するために、使用可能である。とりわけ、チップの識別は、ポータブル・デバイスの特定の型およびモデルと突合せまたはペアリングされることになる。その後、この識別をパワー・センタ１００に送信することが可能であり、次にパワー・センタ１００はこの情報を使用して、接続されたポータブル電子デバイスの場所および電力要件を検証する。

接続されたポータブル電子デバイスからパワー・センタ１００に要件および識別子が送信された後、パワー・センタ１００は、いくつかの機能のうちの１つまたは複数を実行することができる。たとえばパワー・センタ１００は、電力の送信に先立って、接続された電子デバイスの型およびモデルを検証するように構成される。これは、データベース内の検索テーブル、デバイスそれ自体へのアクセス、またはサービス・プロバイダによるネットワークを介した検証によって実施可能である。こうした検証の後、パワー・センタ１００は、必要な電圧を特定のポータブル電子デバイスに供給（送達）することになる。諸実施形態では、これは少なくとも部分的に、チップの識別子（接続の場所、タイプ、およびモデルなど）に基づくものとすることができる。

代替実施形態では、少なくとも部分的に、チップの識別子（型、モデル、および接続の場所）およびポータブル電子デバイスのブロードキャストに基づいて、特定のポータブル電子デバイスへの必要な電圧の供給を開始することになる。要件が設定されると、ポータブル電子デバイスは、通信モードから電力モードへと変更することが可能であるが、ポータブル・デバイスは両方のモードで維持できることが企図される。

諸実施形態では、パワー・センタ１００は、内部または外部でサポートされるデータベース１１２に接続して、必要な電源および接続されたポータブル電子デバイスに必要な他の要件を決定および検証することができる。諸実施形態では、パワー・センタ１００は、通信リンクあるいはブロードキャスト機能またはその両方を介して、デバイスそれ自体で電力要件を検証することも可能である。このように実行することにより、ユーザは、接続されたポータブル電子デバイスに適切な電力要件が供給されるように保証することができる。加えて、必要であればユーザは、たとえばパワー・センタがポータブル電子デバイスに対する明示的なサポートを持たない場合などに、電力送達をカスタマイズできるようになる。

一例として、パワー・センタ・チップ「Ａ」はデバイス「Ｘ」およびデバイス「Ｙ」に適合する。デバイス「Ｘ」は１６ボルトおよび３．３６アンペアを必要として、デバイス「Ｙ」は１４ボルトおよび４アンペアを必要とする。第１のインスタンスでは、デバイス「Ｘ」のユーザは適切なチップ（チップ「Ａ」）を発見し、これをデバイスにプラグ接続する。一例では、本発明のシステムは、接続されたデバイス「Ｘ」の場所を検証するためにチップ・コネクタから固有の識別子を読み取る。諸実施形態では、この検証は、発電所とデバイス「Ｘ」との間で伝送される低ＲＦ信号を介して実施することもできる。この実施形態では、観念的に、その型およびモデルならびに場所をパワー・センタに伝送するために、デバイス「Ｘ」のみがＲＦソースのレンジ内にあることになる。

デバイス「Ｘ」は、通信リンクを介してパワー・センタにその電力要件をブロードキャストすることができる。パワー・センタ１００は、この情報をいったん受け取ると、デバイスそれ自体を使用して、あるいは内部または外部のデータベースを介して、こうした情報を検証することができる。検証後、パワー・センタ１００は１６Ｖおよび３．３６Ａの供給を開始することができる。

後に、ラップトップ「Ｘ」のユーザは切断し、ラップトップ「Ｙ」のユーザが同じチップ（チップ「Ａ」）に接続する。この時点で、ラップトップ「Ｙ」は、同じパワー・センタ・コネクタの固有の識別子に関するその電力仕様をブロードキャストし、パワー・センタは１４Ｖおよび４アンペアの送達を開始する。

ポータブル・デバイスの型およびモデルは、本明細書で論じられる実施形態の良好な実装に必須の要素ではないが、この情報は、デバイスへの電力供給の精密な調整のための掲示、工場リコール、製造業者更新を検索するため、または、電力要件それ自体を取得および検証するための方法として、有用な可能性があることを理解されたい。一例では、たとえば製造業者は、モデル「ＸＹＺ」は、あるアンペア数である圧力がある時間を越えて供給されると火災の危険性がある旨の警告を、ウェブ・サービスを介して公開する可能性がある。その後パワー・センタ１００は、ウェブ・サービスを照会し、製造業者の仕様に従って修正版の電圧およびアンペア数を供給することができる。

突合せペアの妥当性検査方法
他の諸実施形態では、パワー・センタ１００は、部分的または全体的に固有の識別子に基づいて、ポータブル電子デバイスの型、モデル、および他の要件を検証することができる。したがってこの実施形態では、ラップトップの固有識別子が必要である。とりわけ、いったんデバイスにチップが挿入されると、チップの関連付けられた電力仕様がデバイスの電力要件に合致することを保証するために、妥当性検査が実行される。この実施では、各チップは静的電力仕様を有し、いくつのデバイスが物理的に接続を受け入れることができるかどうかに関わらず、その電力のみを送達することになる。

この実施形態では、たとえばパワー・センタ１００は、電力仕様に従ってチップとデバイスを突き合わせるために使用される、検索テーブルを含む。例示的に、サイズおよび形状は同一であるが、それぞれ独自の電力仕様を有する、４つのチップがある。チップＡ、Ｂ、Ｃ、およびＤは、すべて同じ物理的寸法を有し、チップＡは１６Ｖ ３．３６Ａｍｐの電源を載架し、チップＢは１４Ｖ ４Ａｍｐの電源を載架する。たとえチップＢがデバイス「Ｘ」に適合する場合（以前の例の延長）でも、妥当性検査プロセスが適切な合致を示さなかったことから、パワー・センタはそのチップを使用して電力を送達しないことになる。

ユーザ入力および識別方法
諸実施形態では、パワー・センタは、ユーザに提示するためのタッチ・スクリーンＬＣＤディスプレイまたは他のディスプレイ・デバイスなどのインターフェース１１４を含む。その後、インターフェースを使用して、任意の所与のデバイスに関する電力仕様の要求あるいは制御またはその両方を実行することができる。この実施形態では、インターフェースはパワー・センタ１００に接続可能であるか、または、８０２．１１ｂなどの無線プロトコルを介して、ポータブル電子デバイスそれ自体に論理的に接続可能である。インターフェース１１４は、ネットワークあるいはデータベースまたはその両方にも接続可能である。前者のシナリオでは、好ましい実施形態は、ユーザが特定デバイスに関する電力要件を選択するようにアクセスおよびナビゲート可能な、タッチ・スクリーン・デバイスを含む。第２のシナリオでは、インターフェースは、ウェブ・インターフェースおよび８０２．１１ｂインターフェースを介してアクセス可能であり、ユーザ自身のデバイス上に表示される。

別の方法として、本発明により、ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイなどの技術も企図される。この方法では、ユーザはユーザ・インターフェースをナビゲートし、（ｉ）使用しているコードおよびチップ、ならびに（ｉｉ）デバイスの型およびモデルを、識別する。これら２つの要素がパワー・センタ１００およびデータベースによって評価され、その後、要求された電力要件がその電力ケーブル・チップに送達されることになる。

例示として、また前述の例の延長として、デバイス「Ｘ」のユーザは、パワー・センタにデバイスを接続し、インターフェースを（ウェブ・ブラウザまたはタッチ・スクリーンを介して）ナビゲートし、デバイスの型およびモデルを選択する。その後、パワー・センタは、その型およびモデルを検索し、どのケーブルがデバイスに適合するかをユーザに通知する。その後、デバイス「Ｘ」のユーザは、適切にマーク付けされたケーブルを見つけ出し、そのケーブルを接続した後、そのケーブルをパワー・センタ１００に識別させ、その後、パワー・センタ１００はその識別された電源コードを介して電力の供給を開始する。

代替実施形態では、すべての電源コードは交換可能なチップ、すなわち、パワー・センタに含まれているかまたはユーザが所有しているチップ、を有することができる。この実施形態では、インターフェース１１４は、電源コードではなくチップを合致させるように、適宜変更する。いずれの実施形態でも、コネクタまたは電源コードは、デバイスに送達されなければならない特定の電圧およびアンペア数を正確にパワー・センタに指定するために、特定の配線回路を有することができる。

さらに他の諸実施形態では、諸実施形態の特徴を組み合わせて、他の利点をユーザに提供することができる。たとえばユーザは、インターフェース１１４を使用して、以前にパワー・センタ１００にブロードキャストされた電力要件を検証または変更することができる。

ユニバーサル・アダプタ
図３および図４は、前述の諸実施形態と組み合わせて使用可能なユニバーサル・チップを示す。この実施形態では、ユニバーサル・チップは、異なる物理要件をまたがって、いくつかの異なるデバイスに接続するように構成される。特に図３に示されるように、ユニバーサル・チップ１０２は、いくつかのばね荷重式リングまたは部分リング１０３ａ〜１０３ｅを有する、バレル・チップである。本発明によって、たとえば５つ以上または５つ未満のリングあるいは部分リングなどの、異なる構成も企図されることを理解されたい。

いずれのイベントでも、図４に示されるように、ポータブル電子デバイスに接続されると、ポータブル電子デバイスの接続の物理的寸法に応じて、ばね荷重式リング１０３ａ〜１０３ｅのいずれかが後方に押されるように構成される。たとえば、ばね荷重式リング１０３ｃがデバイス「Ｘ」への接続に必要な場合、ポータブル電子デバイスに接続されると、物理的干渉があるため、リング１０３ａ、１０３ｂ、および１０３ｄが自動的に後方に押される。このようにして、多くの異なる物理接続要件に対して１つのチップを使用することができる。

以上、諸実施形態に関して本発明を説明してきたが、当業者であれば、本発明が修正を伴って、また添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内で、実施可能であることを理解されよう。

本発明の開示の範囲には、本明細書で開示された任意の新規な特徴または特徴の組み合わせが含まれる。これによって出願人は、新しい特許請求の範囲が、本出願およびそれから導出される任意のこうした他の出願の審査中に、こうした特徴または特徴の組み合わせに定式化される可能性がある旨を通知する。特に、添付の特許請求の範囲を参照すると、従属請求項からの特徴は独立請求項の特徴と組み合わせ可能であり、それぞれの独立請求項からの特徴は、任意の適切な様式で、および、単に特許請求の範囲に列挙された特定の組み合わせではなく、組み合わせ可能である。

誤解を避けるために、本明細書の説明および特許請求の範囲全体を通じて使用される「備える」という用語は、「のみからなる」という意味として解釈されるものではない。

Claims (11)

1. パワー・センターに接続され、予め決められた電圧及び電流のみを供給し且つ識別子を有するパワー・チップに接続された時にポータブル電子デバイスからブロードキャストされた前記ポータブル電子デバイスの型及びモデル、電圧要件、アンペア数要件並びに前記パワー・チップの識別子を含むブロードキャスト情報を前記パワー・センター内の制御モジュールが受け取るステップと、
   前記ブロードキャスト情報に応答して、前記制御モジュールが、複数のポータブル電子デバイスの電力要件を格納する内部又は外部データベースにアクセスして、前記ポータブル電子デバイスに関する接続場所である前記パワー・チップの前記電圧及び前記電流が前記ポータブル電子デバイスの前記電圧要件及び前記アンペア数要件に合致するかを調べる検証を行うステップと、
   前記検証ステップにおいて前記合致した後に、前記内部又は外部データベースからアクセスされた前記電力要件に基いて、前記制御モジュールが、前記パワー・センターから前記接続された前記ポータブル電子デバイスへの電力の供給を制御するステップとを含む、前記ポータブル電子デバイスに電力を供給する方法。
2. 複数個のパワー・チップが前記パワー・センターに接続され、それぞれのパワー・チップはチップ・サイズ及び形状は同一であるが、それぞれ独自の電力仕様を有する、請求項１に記載の方法。
3. 前記接続場所が、前記ポータブル電子デバイスに接続されたパワー・チップの固有識別子およびＲＦソースのうちの１つによって提供される、請求項１に記載の方法。
4. 前記パワー・チップの代わりに、異なる物理的な電力接続特徴を有する複数のポータブル電子デバイス用に構成されたユニバーサル・アダプタが使用される、請求項１に記載の方法。
5. パワー・センターに接続され、予め決められた電圧及び電流のみを供給し且つ識別子を有するパワー・チップと、
   前記パワー・センターに設けられた制御モジュールとを備え、
   前記制御モジュールが、
   前記パワー・チップに接続された時にポータブル電子デバイスからブロードキャストされた前記ポータブル電子デバイスの型及びモデル、電圧要件、アンペア数要件並びに前記パワー・チップの識別子を含むブロードキャスト情報を受け取り、
   前記ブロードキャスト情報に応答して、複数のポータブル電子デバイスの電力要件を格納する内部又は外部データベースにアクセスして、前記ポータブル電子デバイスに関する接続場所である前記パワー・チップの前記電圧及び前記電流が前記ポータブル電子デバイスの前記電圧要件及び前記アンペア数要件に合致するかを調べる検証を行い、
   前記検証において前記合致した後に、前記内部又は外部データベースからアクセスされた前記電力要件に基いて、前記パワー・センターから前記接続された前記ポータブル電子デバイスへの電力の供給を制御する、前記ポータブル電子デバイスに電力を供給するシステム。
6. 各接続場所に関連付けられ、前記接続されたポータブル電子デバイスの場所を識別するように構成された、ＲＦソースをさらに備える、請求項５に記載のシステム。
7. 前記パワー・チップが、引き込み式ワイヤである電源コードに接続されている、請求項５または６に記載のシステム。
8. 前記パワー・センタに関連付けられ、ユーザがデバイス情報を入力できるように構成された、複数の対話型メカニズムをさらに備える、請求項５、６、または７に記載のシステム。
9. 前記内部または外部データベースがサービス・プロバイダによって提供される、請求項５〜８のいずれか一項に記載のシステム。
10. 前記パワー・チップの代わりに、異なる物理的な接続特徴を有する複数の異なるタイプの電子デバイスへの接続を可能にするように構成された、複数のばね荷重式リングまたは部分リングを含むユニバーサル・アダプタが使用される、請求項５〜９のいずれか一項に記載のシステム。
11. 複数個のパワー・チップが前記パワー・センターに接続され、それぞれのパワー・チップはチップ・サイズ及び形状は同一であるが、それぞれ独自の電力仕様を有する、請求項５に記載のシステム。

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