JP5348525B2 - リニアアクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
固定子(アウタコア)はその内周部分に、コイルを巻回したボビンを装着するための装着部を径方向で対向するよう有し、各装着部には、コイルを巻回した別々のボビンがそれぞれ外嵌装着され、各装着部の間の可動子移動空間に可動子(インナコア)がその軸方向に挿通されて、該可動子がその軸方向に移動できるように構成されている。
この場合、アウタコアは環状の一体物として形成されている。
このような部材どうしを用いてリニアアクチュエータを組立てるには、各コイル巻回部材にコイルを巻回したうえで、ひとつのコイル巻回部材を可動子挿通空間に挿入し、その後コイル巻回部材を、その中心穴に装着部を挿通するようにアウタコアの径方向外方側に移動させ、続いて他のひとつのコイル巻回部材を可動子挿通空間に挿入し、その後コイル巻回部材を、その中心穴に装着部を挿通するようにアウタコアの径方向外方側に移動させる、といった作業を行っている。
このように、コイル巻回部材を可動子移動空間に挿入し、その後コイル巻回部材の中心穴に装着部が挿通されるように径方向外方側に移動させるという作業はしづらく、熟練を要する作業であった。
一方で、上述したように、コイル巻回部材は可動子挿通空間に挿入して径方向外方側に移動させることでアウタコアに装着するようにして組付けられる。
したがって、コイル巻回部材はその高さを可動子挿通空間の高さを超えるように形成することはできない。つまり、コイル巻回部材はそのコイルの巻回高さを可動子挿通空間の高さに依存されてしまうことになるから、可動子に対して必要な推力を付与するのに応じたコイルの巻数を得ることがむずかしくなる場合が考えられる。
換言すれば、アウタコアを複数の分割コアから構成し、アウタコアに対してコイル巻回部材を組付けるのではなく、コイル巻回部材に対してアウタコアを組付けるように構成しているから、コイル巻回部材のコイル巻回部の高さ(コイルの巻回幅)を、アウタコアの突出部の対向する部分どうしの距離に依存させる必要がない。
つまり、コイル巻回部の高さをインナコアまたはアウタコアに必要な推力を得るためのコイル巻数を巻回できるよう設定する際に、アウタコアの突出部の対向する部分どうしの距離に依存させる必要がなく、しかも、必要な高さに設定したコイル巻回部を有したコイル巻回部材を、アウタコアに組付けられる。
なお、複数のコイル巻回部どうしは一体に設けられているから、リニアアクチュエータに振動が付与されてもコイル巻回部どうしの距離が確実に保持される。
アウタコアは、設けるコイル巻回部の数に応じて、二分割あるいは四分割等の構成とする。
アウタコアの分割面は、平面どうしの合せ面であってもよいし、相対形状の曲面とした合せ面であってもよい。
上記構成のように、コイル部分を防水処理することにより、リニアアクチュエータを、車両の足回り付近等の泥水をかぶり易い部位に設置しても、漏電防止やコイル部分の保護が可能となる。
直線的な移動として、インナコア可動型であれば、インナコアが所定位置を基準として軸心方向一方へのみへの往復移動、所定位置を基準として軸心方向他方へのみの往復移動、さらに所定位置に対して軸心方向一方および軸心方向他方への往復移動が可能である。
なお、インナコアとしては、コイルの通電に伴う起磁力によって移動できるものであれば、その材質は鉄材に限定されるものではない。例えば、インナコアは、磁性部材として例えばケイ素鋼板を積層することで構成することが可能である。
上記構成によれば、支持部材によって、インナコアはその径方向の位置ずれが防止されることで永久磁石とのギャップが確実に保持され、これによってインナコアと永久磁石との接触が防止される。
また、コイル巻回部材は複数のコイル巻回部を有しているから、コイル巻回部にそれぞれコイルを巻回する工程において、一のコイル巻回部にコイルを巻回し、連続して他のコイル巻回部にコイルを巻回することが可能となるから、このようにすることで、各コイル巻回部にコイルをそれぞれ巻回した後に、コイルどうしを渡り線で接続するといった手間を要しない。
上記製造方法によれば、巻回工程を終えた後にコイル巻回部のコイル部分に防水処理を施すことで、分割コア部組付工程前に防水処理をすることになるから、分割コア部組付工程後に、コイル部分以外の、防水処理を施さない部分を被覆(マスキングともいう)し、この状態で防水処理をするといった、防水処理のための手間や作業の煩雑さや困難さがない。
防水処理方法として、樹脂モールドによるコイル部分の防水、含浸、ポッティング等が考えられる。
上記製造方法によれば、インナコアが、アウタコアに対する所定位置に確実に保持される。
図1ないし図4は、本発明のリニアアクチュエータの全体構成を示し、図1は一側(下方側)からの斜視図、図2は正面図、図3は平面図、図4は底面図である。また、図5は図3におけるY−Y線断面図、図6は永久磁石の保持状態を示す拡大平面図、図7および図8は分解組立斜視図である。
また、以下の説明は、リニアアクチュエータ1を車両に搭載した使用状態において上下方向を特定した説明であり、例えば図2、図5に示すように、上下方向U,Dの基準として、アウタコア2に対してインナコア3の突出量が多い方向を上方向としている。
アウタコア2の中空部21の壁面の前後方向途中に、該中空部21の中心に向けて延長された突出部22,23が、アウタコア2におけるその同一径方向線上で対向するよう一対で形成されている。
各突出部22,23は角柱状に形成されており、その先端部である中心側の端面は、外側へ向けて凸となるよう湾曲面221,231とされ、湾曲面221,231に、その曲率に等しい弧状の永久磁石8,9が、接着剤等の固着手段により固着されている。
したがって、コイル巻回部41,42の中心穴411,421は角柱状に形成され、各突出部22,23もまた、各中心穴411,421に相対形状の角柱状に形成されている。
これら突出部22,23は、コイル巻回部41,42の中心穴411,421にほとんど隙間なく嵌合することで、特に、コイル巻回部材4の、インナコア3の軸心方向への位置ずれ、および前後方向F,Rへの位置ずれ、すなわち中心穴411,421への挿入方向に対して直交する方向への位置ずれ(移動)を防止することができる。
第一分割コア部2Aと第二分割コア部2Bは、インナコア3の軸心方向C、すなわち上下方向U,Dに沿う分割面2a,2bによって分割され、分割面2a,2bどうしを左右方向から互いに当接させることで組付けられている。
第一分割コア部2Aと第二分割コア部2Bは、分割面2a,2bによって分割されることで、それぞれが周方向中心位置に対応する部位に、前記突出部22,23を有している。換言すれば、アウタコア2は、突出部22,23を回避した部位に形成された分割面2a,2bによって分割されている。
また、分割面2a,2bの位置と、永久磁石8,9の位置とを比較した場合では、永久磁石8,9の位置は、分割面2a,2bに対して径方向外方に位置している。すなわち、分割面2a,2bどうしを当接させることで第一分割コア部2Aと第二分割コア部2Bとを組付けた際に、永久磁石8,9どうしは、インナコア3が永久磁石8,9間に挿入可能で、且つ永久磁石8,9の内周面とインナコア3の外周面31aとが、所定のギャップ10をもって対向するよう、アウタコア2の内面部からの突出部22,23の突出量が設定されている。
また、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bには、それぞれ後述のリベットT1,T2が挿通されるリベット孔2e,2fが所定の位置に貫通して形成されている。
図4に示すように、コイル巻回部材4の左右幅L3は、アウタコア2の中空部21の左右幅と略一致するよう形成されている。
コイル巻回部41,42は、コイル11A,11Bを巻回するための部分であり、インナコア3の軸心方向に直交する方向におけるインナコア3の両外側に配置されている。コイル巻回部41,42どうしは、そのインナコア3側である中心部側を、挿通部としての前記連結部43を介して一体的に形成されている。
コイル巻回部41,42どうしが連結杆431,432によって一体的に連結されていることにより、コイル巻回部41,42どうしの離間距離(左右方向の距離)を、確実に一定に保持できるよう構成されている。
なお、連結杆431,432どうしの前後幅L1は、各コイル巻回部41,42の前後幅と同一に設定されている。この前後幅L1は、アウタコア2の中空部21の前後幅L2よりも小さい。
連結杆431,432の前後方向で対向する面には、それぞれ外方(前後方向)へ向けて凹となり、インナコア3が非接触で介装される(インナコア3を回避する)ことを許容する許容凹部4311,4322が形成されている。
突片431b,432bは、永久磁石8,9の上下幅に略等しく設定され、突片431b,432bにおける、永久磁石8,9の端面を係止する係止面431c,432cは平面とされ、外側(永久磁石8,9側)に向けてわずかに傾斜している。
永久磁石8,9に対するインナコア3の軸心方向Cの位置決めをするためのスリーブ状の位置決部材312,313,314が、軸体315の途中に外嵌されている。
フランジ7A,7Bは、均一な厚さの金属板を打ち抜き加工することで形成されており、その外形はアウタコア2と略同一(ほぼ円形)に形成され、それぞれアウタコア2の上下面に固定されている。
各フランジ7A,7Bの中心には、アウタコア2の中空部21と同一外形の穴部71A,71Bが形成されている。この穴部71A,71Bから、コイル巻回部材4のコイル巻回部41,42およびインナコア3が、その軸心方向に一部が突出可能となっている。
また、各フランジ7A,7Bには、後述のリベットT1,T2が挿通されるリベット孔7a,7bが所定の位置に形成されている。
板バネ5,6は、アウタコア2の上側および下側にそれぞれ配置されることで、二箇所に設けられている。板バネ5,6には、可動子の一部を構成する部材である前記軸体315の上下端部側が挿通支持されており、互いにインナコア3の軸心方向に離間し、アウタコア2を、フランジ7A,7Bを介して挟み込むように設けられている。
また、「8」の字のマルの内側に相当する箇所には、コイル巻回部41,42を内側に通すことが充分に可能な大きさの挿通孔52,62がそれぞれ形成されている。
さらに、「8」の左右端部に相当する箇所には、フランジ7A,7Bを介してアウタコア2に固定するための小孔部53a,53b,63a,63bが形成されている。なお、小孔部53a,63aは円孔であり、小孔部53b,63bは径方向外方を切欠いた長孔に形成されている。
また、軸体315の後端部を支持する他方の板バネ6は、貫通孔61に軸体315の後端側を通して固定されるとともに、リベットT2が小孔63a,63bに通されてインナコア3の中心からコイル巻回部41,42よりも遠い位置にてアウタコア2に固定されている。
なお、各板バネ5,6は、インナコア3が往復動する際の変形量が、繰返し弾性変形を強いられることによって疲労し破壊に至る可能性のある変形量よりも小さくなるように、軸体315を支持する貫通孔51,61から小孔部53a,53b,63a,63bまでの距離(直線距離でなく、板バネ5,6自体の長さ)を可能な限り長くしたり、板厚を薄くしたりといった事前の調整がなされている。但し、その外形は平面視した場合、アウタコア2の外形からはみ出さない程度の大きさに設定されている。
このために、板バネ5,6は、フランジ7A,7Bに対して軸心方向に所定距離だけ離間して配置させるためのスリーブ状部材12a,12bを介して設けられており、このスリーブ状部材12a,12bにリベットT2等の固定手段を挿通することによって、スリーブ状部材12a,12bおよびフランジ7A,7Bを介してアウタコア2に固定されている。
しかも板バネ5,6は、インナコア3を中立位置に復帰させる(付勢する)ための復帰手段として用いられる。つまり、板バネ5,6は、自らが弾性変形することでインナコア3をその軸心方向に往復動するように保持する。
なお、インナコア3の中立位置とは、インナコア3の端部が前記定められた突出量だけ、アウタコア2から軸心方向Cに突出する位置である。
この製造方法は、順次行われる巻回工程と、防水工程としてのモールド工程と、分割コア部組付工程と、支持工程とを有する。
コイル巻回部材4において、二個のコイル巻回部41,42は連結部43によって一体的に形成されているから、コイル巻回部41,42を一体物として扱える。このため、コイル11A,11Bの巻回作業を途切れることなく連続して行うことが可能になり、したがって、コイル巻回作業のための時間を、二個のコイル巻回部(ボビン)にそれぞれ巻回していた従来に比べて短縮することができる。
特に、渡り線111を連結部43に沿わすことで、二個のコイル巻回部41,42に連続してコイル11A,11Bを巻回する作業が容易になる。
なお、二つのコイル巻回部41,42にそれぞれコイルが巻回される便宜上、コイル11A,11Bにはそれぞれ別の符号を付しているが、コイル巻回部41,42に巻回されるコイルは一本の連続したものである。
しかしながら、本発明の実施形態のように、二個のコイル巻回部41,42を連結部43によって一体的に形成して、コイル巻回部41,42に、渡り線111を含めて連続してコイル11A,11Bを巻回する作業では、一本のコイルを連続してコイル巻回部41,42に巻回できるから、コイル巻回のための作業時間を短縮することができる。
このモールド工程では、コイル巻回部41,42は連結部43によって一体的に形成されているから、従来のように二個のコイル巻回部(ボビン)について、それぞれ樹脂モールドを施すことなく、連続してあるいは、コイル巻回部41,42を同時に樹脂モールドすることが可能となる。よって、その分だけ防水工程としてのモールド工程のための作業時間の短縮を図ることができる。
なお、モールド工程の際には、図7に示すように、渡り線111が連結部43の側面に沿って、連結部43で支持されることで、渡り線111を安定させることができるから、渡り線111へのモールドが容易である。
この分割コア部組付工程では、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bを、それぞれの突出部22,23を、コイル巻回部41,42の中心穴411,421に挿通させ、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bの分割面2a,2bどうしを径方向から近づけて、凹部2cおよび凸部2dどうしが嵌合するよう当接させる。
また、突出部22,23の先端部に予め接着等により固定された永久磁石8,9の双方の湾曲した先端面が、連結杆431,432の許容凹部4311,4322間の空間に、左右方向で対向した状態で露出する。
そして、許容凹部4311,4322には、突片431b,432bが一体的に形成されており、各永久磁石8,9の前後方向F,Rの端部は突片431b,432bの係止面431c,432cに係止される。
また、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bの壁面211a,211bと、コイル巻回部41,42の鍔部41b,42bとが平面どうしで当接する。
このように、アウタコア2に、その径方向内方に向けて突出する突出部22,23があっても、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bをコイル巻回部材4の外側から組み込むことで、コイル巻回部材4とアウタコア2とを、熟練を要することなく、極めて容易に組付けることができる。
支持工程は、フランジ7A,7Bをアウタコア2に固定し、連結部43における連結杆431,432の間の空間である許容凹部4311,4322の間のそれぞれの挿入空間にインナコア3を挿通し、板バネ5,6を組付ける工程である。
支持工程では、まず、分割コア部組付工程によって得られたコイル巻回部材4とアウタコア2との組品に対してフランジ7A,7Bを組付ける。
この場合、フランジ7A,7Bをアウタコア2の下面および上面にそれぞれ重ねて、フランジ7Aに予め形成してあるリベット孔711aに、例えば固定手段としてのリベットT1を、一方のフランジ7Aのリベット孔711aからアウタコア2に挿通し、さらにリベットT1の先端部を他方のフランジ7Bのリベット孔711bに挿通することで、リベットT1をフランジ7A,7Bに渡すようにし、その先端をかしめることで、両フランジ7A,7Bをアウタコア2に一体化させる。
このように構成してリベットT1をフランジ7A,7Bに渡してかしめれば、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bどうしを確実に一体化することができる。
第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bどうしを一体化することで、アウタコア2に対してコイル巻回部材4自体が何れの方向にも移動不可能となる。
この場合、一方の板バネ6の貫通孔61に軸体315を挿通し、軸体315の胴部に上方から位置決部材312、インナコア3(3a)、位置決部材313、インナコア3(3b)、位置決部材314を順に挿通し、板バネ6の小孔部63a,63bにそれぞれリベットT2を挿通する。なお、この実施形態では、インナコア3(3a,3b)は、軸体315の軸線方向に離間して対で設けている。
したがって、インナコア3またはアウタコア2に必要な推力に応じてコイル巻回部41,42の巻回幅を設定して、該推力を得るのに必要な巻数のコイル11A,11Bを、コイル巻回部41,42に巻回することが可能となる。
例えば、リニアアクチュエータ1は、インナコア3を上下方向へ往復移動させるインナコア可動型として車両に搭載することで、車両の振動吸収装置として使用することができる。
また、突出部22,23は、コイル巻回部材4のコイル巻回部41,42の中心穴411,421に、それぞれ隙間なく挿通され、コイル巻回部材4の左右幅L3は、アウタコア2の中空部21の左右幅と略一致するよう形成されているから、コイル巻回部材4が第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bによって左右方向から挟み込まれると、第一分割コア部2Aと第二分割コア部2Bとが分離しなければ、コイル巻回部材4、特にコイル巻回部41,42は、アウタコア2に対して何れの方向へも不動に支持されることになる。
よって、例えばリニアアクチュエータ1を車両に搭載する振動吸収装置として使用する場合で、リニアアクチュエータ1そのものにも車両の振動が伝達されたとしても、コイル巻回部41,42間の距離の位置ずれを防止することができるのみならず、コイル巻回部41,42の、アウタコア2に対する何れの方向へも位置ずれを防止することができる。
この場合では、コイル巻回部材の中心部においてはインナコアを回避するよう構成し、アウタコアにその中心に向かう四個の突出部を設け、アウタコアの分割面は、突出部をひとつずつ有する分割コア部として構成し、各突出部がコイル巻回部にそれぞれ挿入されるようにして、分割コア部を組付けることで、リニアアクチュエータを製造する。
すなわち、永久磁石8,9はその磁力によりアウタコア2の突出部22,23の湾曲面221,231に吸着される。
したがって、永久磁石8,9をそれ自体の磁力によって突出部22,23の湾曲面221,231に吸着させることで仮に取付けた状態とし、この状態で、突出部22,23をコイル巻回部41,42の中心穴411,421に挿通させるようにして、コイル巻回部材4に第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bを組付けて許容凹部4311,4322の突片431b,432bの係止面431c,432cに永久磁石8,9の前後方向F,Rの端部を係止した状態とし、第一分割コア部2Aおよび第二分割コア部2Bどうしを固定して永久磁石8,9を湾曲面221,231と係止面431c,432cとで挟持することで、永久磁石8,9を突出部22,23に固定するようにしてもよい。
Claims (8)
- 中空状のアウタコアと、該アウタコアに挿通されたインナコアと、前記アウタコアに装着されたコイル巻回部材とを備えるリニアアクチュエータであって、
前記アウタコアは、インナコアの軸心方向に沿う分割面によって分割された複数個の分割コア部の組合わせから構成されるとともに、内面部からインナコア側に向けて延長されてコイル巻回部材のコイル巻回部ごとに外側から挿入される突出部を対向するように有し、
前記コイル巻回部材は、その中心部がインナコアを回避するよう構成されるとともに、インナコアの軸心方向に直交する方向における該インナコアの外側に、コイルを巻回するための前記コイル巻回部どうしが一体的に設けられ、
前記分割面はアウタコアにおいて、前記突出部を回避した部位に形成され、
突出部にはインナコアと所定量のギャップをもって対向する永久磁石が取付けられ、
突出部をコイル巻回部に挿入すると永久磁石が所定量のギャップをもってインナコアに対向するよう係止される係止面が、コイル巻回部材に形成されていることを特徴とするリニアアクチュエータ。 - 各突出部は、各コイル巻回部に形成した中心穴に、挿入方向に対して直交する方向の移動を抑止された状態で挿入され、コイル巻回部材は、分割コア部が組合されることで、分割コア部どうしで挟持されていることを特徴とする請求項1記載のリニアアクチュエータ。
- コイル巻回部に巻回されたコイル部分が防水処理されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のリニアアクチュエータ。
- 各突出部におけるインナコアと対向する端部に、永久磁石がインナコアに対して所定量のギャップを介して設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のリニアアクチュエータ。
- インナコアはギャップを保持する支持部材を介してアウタコアに支持され、しかも前記支持部材は、インナコアを、アウタコアに対する軸心方向所定位置に付勢する板バネとされていることを特徴とする請求項4記載のリニアアクチュエータ。
- 中空状のアウタコアと、該アウタコアに挿通されるインナコアと、前記アウタコアとインナコアとの間に挿入されるコイル巻回部材とを備えるリニアアクチュエータの製造方法であって、
巻回工程と、該巻回工程の後の分割コア部組付工程とを有し、
前記巻回工程は、前記インナコアに対するその外側にコイル巻回部を一体的に設けたコイル巻回部材における該コイル巻回部にそれぞれコイルを巻回する工程であり、
前記組付工程は、それぞれのコイル巻回部の外側から、複数の分割コア部で構成されるアウタコアの該分割コア部に設けた突出部を挿入して、コイル巻回部材に形成された係止面に、突出部に取付けられた永久磁石を、インナコアと所定量のギャップをもって対向するよう係止するとともに、複数の分割コア部どうしをコイル巻回部材の外側で組付ける工程である、
ことを特徴とするリニアアクチュエータの製造方法。 - 巻回工程と分割コア部組付工程との間に、コイル巻回部に巻回したコイル部分を防水処理する防水工程を有することを特徴とする請求項6記載のリニアアクチュエータの製造方法。
- 分割コア部組付工程の後の支持工程を有し、該支持工程は、アウタコアの中心にインナコアを挿通させてアウタコアにインナコアが所定位置となるよう弾性的に支持させる工程であることを特徴とする請求項6または請求項7記載のリニアアクチュエータの製造方法。
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