JP5347867B2 - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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本発明は、油圧回路内に備えられたポンプでのブレーキ液の漏れ量(以下、ポンプ漏れ量という))を算出し、漏れを補償するようにポンプ駆動を行う車両用ブレーキ制御装置に関するものである。
従来、特許文献1において、産業用重機などの推進装置に使われている油圧ポンプ駆動において、ポンプ漏れ量を算出することが記載されている。具体的には、モータ駆動時の予想流量と計測した実流量からポンプでの漏れ量を算出することにより、漏れ量を直接的に算出している。そして、その漏れを補償するように、ポンプ駆動を行っている。
また、特許文献2において、ポンプでの漏れ量を算出することができるクーラントポンプ装置が開示されている。この装置では、運転初期において規定圧力に達するときのモータ回転数を初期回転数として、経年劣化後において規定圧力に達するときのモータ回転数のモータ回転数と初期回転数とを比較し、それの差が所定回転数以上であればポンプ漏れが発生していることを検知している。
特開2000−158977号公報 特開2004−338016号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、ポンプ漏れ量を直接的に算出するものであるため、ポンプ駆動時の実流量の検出を行わなければならず、流量センサという通常ブレーキ装置の油圧回路に備えられていないような構成が必要とされる。
また、特許文献2に記載の装置では、規定圧力に達するまでの初期回転数と経年劣化後のモータ回転数との差に伴ってポンプ漏れを検知しているが、ポンプ漏れは経年劣化よりもポンプの個体差により発生する要因が支配的になる。このため、経年劣化後にポンプ漏れの発生が検知できても、ポンプの個体差に依存するポンプ漏れ量を補償するには充分でない。
また、本発明者らの実験により、ポンプ漏れ量は常に一定になる訳ではなく、設定したい圧力によっても変わってくることを確認している。具体的には、車両用ブレーキ制御装置のように、差圧制御弁を用いてマスタシリンダ(以下、M/Cという)とホイールシリンダ(以下、W/Cという)との間に差圧を形成する場合において、その差圧を車両の運動挙動制御に応じて変えるような場合には、その目標差圧に応じてポンプ漏れ量が変化する。このため、単に経年劣化後に規定圧力に達するときのモータ回転数を初期回転数と比較することでポンプ漏れ量を検出しても、その結果が所望の目標差圧と対応したものとは限らず、車両の運動挙動制御に適用することができない。
本発明は上記点に鑑みて、差圧制御弁によって目標差圧を発生させることで、車両の運動挙動制御を行う車両用ブレーキ制御装置において、流量センサを必要としなくても、ポンプ漏れ量を加味してポンプ漏れが無い場合と同様の運転挙動制御が行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、モータ回転数増加手段(240)にて、差圧制御弁(16、36)の目標差圧をポンプ漏れ学習用のチェックポイントに対応する規定差圧に設定して差圧制御弁(16、36)を差圧状態にすると共に、モータ(60)を駆動することでポンプ(19、39)にてブレーキ液の吐出動作を行わせ、かつ、モータ回転数を徐々に増加させる。また、回転数差演算手段(250、260)にて、モータ(60)を徐々に増加させているときに液圧検出手段(230)で演算されるW/C圧および回転数検出手段(220)で検出されるモータ回転数を監視し、W/C圧が規定圧力に達したときのモータ回転数と、ポンプ漏れが無い場合に規定圧力に達すると想定されるモータ回転数に相当するデフォルト値との差である回転数差を演算する。さらに、記憶手段(270)にて、回転数差演算手段(250、260)で演算された回転数差を規定圧力のときのポンプ漏れモータ回転数として、該ポンプ漏れモータ回転数がチェックポイントに対応する規定差圧毎に求められると、該ポンプ漏れモータ回転数をチェックポイントに対応する規定差圧と関連付けて記憶させる。そして、目標回転数設定手段(320、340)により、運動挙動制御にてモータ(60)の駆動要求があったときに、記憶手段(270)に記憶された規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係に基づき、運動挙動制御で設定された目標差圧に対応するポンプ漏れモータ回転数を求め、このポンプ漏れモータ回転数に基づいて運動挙動制御を実行するときのモータ(60)の目標回転数を設定することを特徴としている。
このように、差圧制御弁(16、36)によって規定差圧を発生させつつ、各規定差圧に対応したポンプ漏れモータ回転数を求め、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を記憶するようにしている。そして、この規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を利用して、運動挙動制御によってモータ(60)を駆動するときには、ポンプ漏れを加味した目標回転数にてモータ(60)を駆動するようにしている。したがって、ポンプ漏れが発生していても、ポンプ漏れが発生していない場合と同じ応答性で目標差圧を発生させることが可能となる。これにより、差圧制御弁(16、36)によって目標差圧を発生させることで車両の運動挙動制御を行う車両用ブレーキ制御装置において、流量センサを必要としなくても、ポンプ漏れ量を加味してポンプ漏れが無い場合と同様の運転挙動制御を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明では、規定差圧発生手段(440)にて、差圧制御弁(16、36)の目標差圧をポンプ漏れ学習用のチェックポイントに対応する規定差圧に設定して差圧制御弁(16、36)を差圧状態にすると共に、モータ(60)を駆動してポンプ(19、39)によるブレーキ液の吐出量を最大にすることで、差圧制御弁(16、36)により規定差圧を発生させる。また、モータ回転数低下手段(450)により、規定差圧を発生させた状態でモータ回転数を徐々に低下させると共に、回転数差演算手段(460)により、液圧検出手段(430)で演算されるW/C圧および回転数検出手段(420)で検出されるモータ回転数を監視し、W/C圧が規定圧力から低下したときのモータ回転数と、ポンプ漏れが無い場合に規定圧力から低下すると想定されるモータ回転数に相当するデフォルト値との差である回転数差を演算する。さらに、記憶手段(470)にて、回転数差演算手段(460)で演算された回転数差を規定圧力のときのポンプ漏れモータ回転数として、該ポンプ漏れモータ回転数がチェックポイントに対応する規定差圧毎に求められると、該ポンプ漏れモータ回転数をチェックポイントに対応する規定差圧と関連付けて記憶させる。そして、目標回転数設定手段(320、340)により、運動挙動制御にてモータ(60)の駆動要求があったときに、記憶手段(470)に記憶された規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係に基づき、運動挙動制御で設定された目標差圧に対応するポンプ漏れモータ回転数を求め、このポンプ漏れモータ回転数に基づいて運動挙動制御を実行するときのモータ(60)の目標回転数を設定することを特徴としている。
このように、差圧制御弁(16、36)によって規定差圧を発生させつつ、モータ回転数を低下させて行くことによってポンプ漏れモータ回転数を求め、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を記憶するようにしている。そして、この規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を利用して、運動挙動制御によってモータ(60)を駆動するときには、ポンプ漏れを加味した目標回転数にてモータ(60)を駆動するようにしている。したがって、ポンプ漏れが発生していても、ポンプ漏れが発生していない場合と同じ応答性で目標差圧を発生させることが可能となる。これにより、差圧制御弁(16、36)によって目標差圧を発生させることで車両の運動挙動制御を行う車両用ブレーキ制御装置において、流量センサを必要としなくても、ポンプ漏れ量を加味してポンプ漏れが無い場合と同様の運転挙動制御を行うことが可能となる。
例えば、請求項3に記載したように、目標回転数設定手段(320、340)は、運転挙動制御によって指示されているモータ回転数の指示回転数に対して、ポンプ漏れモータ回転数を加算した値を目標回転数として設定することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる車両用ブレーキ制御装置1の全体構成を示す図である。 モータ制御処理の詳細を示したフローチャートである。 漏れ学習中におけるモータ回転数および系統内油圧のタイミングチャートである。 漏れ学習制御処理の詳細を示したフローチャートである。 ポンプ漏れ学習を行ったときの規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係の一例を示した特性図である。 モータ目標回転数算出処理の詳細を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態の漏れ学習中におけるモータ回転数および系統内油圧のタイミングチャートである。 漏れ学習制御処理の詳細を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる車両用ブレーキ制御装置1の全体構成を示したものである。本実施形態では、この車両用ブレーキ制御装置1において、モータ制御を行うことにより、ポンプ漏れ量を補償してポンプ漏れが無い場合と同様に車両の運動挙動制御が行えるようにする。まず、本実施形態にかかる車両用ブレーキ制御装置1の詳細について説明する。
図1において、ドライバがブレーキペダル11を踏み込むと、倍力装置12にて踏力が倍力され、M/C13に配設されたマスタピストン13a、13bを押圧する。これにより、これらマスタピストン13a、13bによって区画されるプライマリ室13cとセカンダリ室13dとに同圧のM/C圧が発生する。M/C圧は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を通じて各W/C14、15、34、35に伝えられる。
ここで、M/C13は、プライマリ室13cおよびセカンダリ室13dそれぞれと連通する通路を有するマスタリザーバ13eを備える。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、第1配管系統50aと第2配管系統50bとを有している。第1配管系統50aは、左前輪FLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統50bは、右前輪FRと左後輪RLに加えられるブレーキ液圧を制御する。
第1配管系統50aと第2配管系統50bとは、同様の構成であるため、以下では第1配管系統50aについて説明し、第2配管系統50bについては説明を省略する。
第1配管系統50aは、上述したM/C圧を左前輪FLに備えられたW/C14及び右後輪RRに備えられたW/C15に伝達し、W/C圧を発生させる主管路となる管路Aを備える。
また、管路Aは、連通状態と差圧状態に制御できる第1差圧制御弁16を備えている。この第1差圧制御弁16は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行う通常ブレーキ時(車両挙動制御が実行されていない時)には連通状態となるように弁位置が調整されており、第1差圧制御弁16に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
この第1差圧制御弁16が差圧状態のときには、W/C14、15側のブレーキ液圧がM/C圧よりも所定以上高くなった際にのみ、W/C14、15側からM/C13側へのみブレーキ液の流動が許容される。このため、常時W/C14、15側がM/C13側よりも所定圧力以上高くならないように維持される。
そして、管路Aは、この第1差圧制御弁16よりも下流になるW/C14、15側において、2つの管路A1、A2に分岐する。管路A1にはW/C14へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁17が備えられ、管路A2にはW/C15へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2増圧制御弁18が備えられている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、第1、第2増圧制御弁17、18に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路Aにおける第1、第2増圧制御弁17、18及び各W/C14、15の間と調圧リザーバ20とを結ぶ減圧管路としての管路Bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1減圧制御弁21と第2減圧制御弁22とがそれぞれ配設されている。そして、これら第1、第2減圧制御弁21、22はノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ20と主管路である管路Aとの間には還流管路となる管路Cが配設されている。この管路Cには調圧リザーバ20からM/C13側あるいはW/C14、15側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ60によって駆動される自吸式のポンプ19が設けられている。モータ60は図示しないモータリレーに対する通電が制御されることで駆動される。
そして、調圧リザーバ20とM/C13の間には補助管路となる管路Dが設けられている。この管路Dを通じ、ポンプ19にてM/C13からブレーキ液を吸入し、管路Aに吐出することで、車両挙動制御時において、W/C14、15側にブレーキ液を供給し、対象となる車輪のW/C圧を加圧する。なお、ここでは第1配管系統50aについて説明したが、第2配管系統50bも同様の構成であり、第1配管系統50aに備えられた各構成と同様の構成を第2配管系統50bも備えている。具体的には、第1差圧制御弁16と対応する第2差圧制御弁36、第1、第2増圧制御弁17、18と対応する第3、第4増圧制御弁37、38、第1、第2減圧制御弁21、22と対応する第3、第4減圧制御弁41、42、ポンプ19と対応するポンプ39、リザーバ20と対応するリザーバ40、管路A〜Dと対応する管路E〜Hがある。
また、ブレーキECU70は、車両用ブレーキ制御装置1の制御系を司る部分であり、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算を行うと共に、各種車両挙動制御を実行する。例えば、各車輪FL〜RRに備えられた車輪速度センサ71〜74の検出信号を入力し、各車輪FL〜RRの車輪速度を演算すると共に、周知の手法によって推定車体速度およびスリップ率を演算し、演算したスリップ率に基づいてアンチスキッド制御(ABS制御)を実行する。また、ブレーキECU70は、図示しない舵角センサ、ヨーレートセンサおよび横G(横加速度)センサ等からの検出信号を受け取り、ヨーレートセンサの検出信号から演算される実際のヨーレートと舵角および推定車体速度から演算されるスリップの無い理想的な旋回状態でのヨーレートである目標ヨーレートとの偏差に基づいて、横滑り防止制御を実行することもできる。
そして、例えば横滑り防止制御が実行されると、モータ60を駆動してポンプ19、39によるブレーキ液の吸入吐出動作を行いつつ第1、第2差圧制御弁16、36にて目標差圧が発生させ、さらに、各種増圧制御弁17、18、37、38のうち制御対象輪と対応するものを連通状態、非制御対象輪と対応するものを遮断状態とすることで、制御対象輪に対してW/C圧を発生させる。これにより、所望の制動力が発生させられ、車両に発生しているヨーモーメントが抑制されることで横滑りが防止される。
また、本実施形態では、ブレーキECU70は、モータ60内に備えられた図示しないエンコーダの検出信号を入力してモータ回転数を演算したり、圧力センサ75、76の検出信号を入力してW/C圧を演算し、演算したモータ回転数およびW/C圧に基づいてポンプ漏れ量の演算を行う。
続いて、上記のように構成される車両用ブレーキ制御装置1に備えられたブレーキECU70にて実行するモータ制御処理について説明する。
モータ制御処理では、ポンプ漏れ学習処理やモータ目標回転数算出処理等を行う。ポンプ漏れ学習処理は、車両用ブレーキ制御装置1を車両に搭載したときに、ポンプ19、39の個体差に起因するポンプ漏れを学習するために行う処理である。また、モータ目標回転数算出処理は、ポンプ漏れ学習処理によって学習されたポンプ漏れ特性に基づいてモータ制御を行い、ポンプ19、39によるブレーキ液の吐出量がポンプ漏れの無いときと同様となるように補償するための処理である。これらポンプ漏れ学習処理およびモータ目標回転数算出処理により、ポンプ漏れ量に対応してモータ回転数を補正し、ポンプ19、39によってポンプ漏れ量の無い場合と同様の吐出動作が行えるようにする。
図2は、モータ制御処理の詳細を示したフローチャートである。本処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされたときに、所定の演算周期毎に実行される。
まず、ステップ100で、ブレーキECU70に対してフラグリセットなどの一般的な初期化処理を行ったのち、ステップ110に進んでポンプ漏れ学習処理を行う。この漏れ学習の実施方法について、図3に示す漏れ学習中におけるモータ回転数および系統内油圧のタイミングチャートを参照して説明する。なお、系統内油圧とは、第1、第2配管系統50a、50bそれぞれの系統で発生させれているW/C圧のことを示している。
漏れ学習は、第1、第2差圧制御弁16、36で発生させられる差圧と、その差圧に到達するまでに掛かるモータ回転数との関係に基づいて実施される。
すなわち、第1、第2差圧制御弁16、36は、弁座と弁体との間のオリフィス効果によって差圧を発生させているため、第1、第2差圧制御弁16、36に対して目標差圧に応じた指示電流を流すことで差圧状態とし、目標差圧を発生させようとしても、ある程度のモータ回転数(回転速度)に至らないと目標差圧を発生させられないという特性がある。そして、ポンプ漏れが有る場合と無い場合とでは、同じモータ回転数であってもブレーキ液の吐出量が異なるため、第1、第2差圧制御弁16、36によって所望の差圧を発生させるために必要となるモータ回転数が異なってくる。
具体的には、図3に示すように、第1、第2差圧制御弁16、36に対して目標差圧を発生させるべく電流を流すと共に、モータ60を回転させることでポンプ19、39を駆動すると、モータ回転数の増加に伴って徐々に実際の系統内油圧が増加していき、あるモータ回転数となったときに系統内油圧が目標差圧に達する。このとき、系統内油圧を見てみると、ポンプ漏れが無い場合(図中破線)とポンプ漏れが有る場合(図中実線)とで目標差圧に到達するために必要とされるモータ回転数が変わり、ポンプ漏れが有る場合にはポンプ漏れが無い場合と比較して必要とされるモータ回転数が大きくなる。
このため、ポンプ漏れが無い場合に目標差圧に到達するときのモータ回転数をデフォルト値として記憶しておき、漏れ学習時に目標差圧に到達するときのモータ回転数を検出してデフォルト値と比較する。これにより、ポンプ19、39の個体差によるポンプ漏れがあっても、ポンプ19、39それぞれで目標差圧を実現するために必要とされるモータ回転数(以下、ポンプ漏れモータ回転数という)を得ることができる。そして、このようなポンプ漏れモータ回転数を複数のチェックポイント、すなわちポンプ漏れモータ回転数をチェックしたい規定差圧毎に求めることで、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を得ることができる。このような漏れ学習の実施方法に基づいて、本実施形態の漏れ学習制御処理を行っている。
図4は、漏れ学習制御処理の詳細を示したフローチャートである。この図を参照して漏れ学習制御処理の詳細について説明する。
まず、ステップ200では、センサ組付けチェック状態であるか否かを判定する。すなわち、車両用ブレーキ制御装置1を構成する各種要素すべてが車両に対して組付けられた後であるか否かを判定している。例えば、車両用ブレーキ制御装置1を構成する各種要素すべてを車両に対して組付けた後、ポンプ漏れ学習を行う際には、その学習時間中、作業者がブレーキECU1のROM等のメモリに備えられたチェック用フラグをセットするようにしている。このため、このチェック用フラグがセットされていることを確認することで、センサ組付けチェック状態であるか否かを判定することができる。
ここで、センサ組付けチェック状態で肯定判定されればステップ210に進んで、ポンプ漏れ学習実施済みか否かを判定する。この判定は、後述するステップ290において、学習実施済みのときにブレーキECU70内のROM等のメモリに備えられた実施完了フラグがセットされるようになっているため、そのフラグを確認することにより行われる。そして、これらステップ200またはステップ210で否定判定された場合には、漏れ学習のタイミングではないため、そのまま処理を終了する。そして、ステップ200およびステップ210で共に肯定判定されると、漏れ学習を行う。
具体的には、まず、ステップ220において、センサ情報読取処理を行う。ここでは、モータ60内に備えられたエンコーダからの検出信号や圧力センサ75、76の検出信号を読み込む。そして、ステップ230に進み、系統内油圧演算を行う。具体的には、ステップ110dで読み取った圧力センサ75、76の検出信号に基づいて、第1、第2各配管系統50a、50bそれぞれのW/C圧を演算する。
次に、ステップ240に進み、第1、第2差圧制御弁16、36の目標差圧として漏れ学習を行いたいチェックポイントの規定差圧を設定し、モータ60を回転させることでポンプ19、39を駆動させる。さらに、モータ60に対して流す電流を上昇させていくことでモータ回転数を規定勾配で漸増させる(図3中の期間a)。続いて、ステップ250に進み、モータ回転数を規定勾配で漸増させているときの系統内油圧およびモータ回転数を監視する(図3中の期間b)。そして、系統内油圧が規定差圧になったときのモータ回転数を算出する。
さらに、ステップ260に進み、ROM等のメモリに記憶してあるデフォルト値、つまりポンプ漏れが無い場合に規定差圧に到達するときのモータ回転数とステップ250で算出した規定差圧になったときのモータ回転数の差(図3中のc参照)を算出する。そして、ステップ270に進み、ステップ260で算出したモータ回転数の差をポンプ漏れモータ回転数として、今回のチェックポイントとなる規定差圧と関連付けてROM等のメモリに記憶する(図3中のd参照)と共に、今回漏れ学習が行われたチェックポイントと対応するフラグをセットする。これにより、今回のチェックポイントとなる規定差圧について、ポンプ漏れ学習が完了する。
この後、ステップ280に進み、全チェックポイントに関してポンプ漏れ学習が完了したか否かを判定する。ここで、まだ全チェックポイントと対応するフラグがセットされていない状態であれば、セットされていないチェックポイントについて漏れ学習を行うために、再びステップ220に戻る。なお、ポンプ漏れ学習を行うチェックポイントの選択は、例えば規定圧力の小さいものから順番に選ばれるようにすることができる。
そして、全チェックポイントに関してポンプ漏れ学習が完了し、ステップ280で肯定判定されると、ステップ290に進み、ポンプ漏れ学習が完了したことを示す実施完了フラグをセットして処理を終了する。
図5は、このようにしてポンプ漏れ学習を行ったときの規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係の一例を示した特性図である。この図に示されるように、漏れ学習によって得られた各チェックポイントでの規定差圧とポンプ漏れモータ回転数との関係をプロットし、それらを直線もしくは曲線で繋いだり補完することにより、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数特性を得ることができる。
このようにしてポンプ漏れ学習処理が完了すると、ステップ120に進み、運動挙動制御の開始/終了判定を行う。具体的には、運転挙動制御として、第1、第2差圧制御弁16、36を差圧状態にしつつ、モータ60を駆動してポンプ19、39によるブレーキ液の吐出動作を行い、M/C13とW/C14、15、34、35との間に目標差圧を発生させるような制御が開始されている状態であるか、それとも開始前もしくは終了後であるかを判定する。
例えば、このような運動挙動制御として、上述した横滑り防止制御等を挙げることができる。ブレーキECU70では、横滑り防止制御を実行する機能部において、横滑り防止制御の開始条件(例えば実際のヨーレートと目標ヨーレートとの偏差が閾値を超えること等)を満たすと運動挙動制御が開始されたことを示すフラグをセットし、終了条件(例えば車両が停止したこと等)を満たすと運動挙動制御が開始されたことを示すフラグをリセットしている。このため、運動挙動制御が開始されたことを示すフラグがセットされているか否かに基づいて、上記判定を行うことができる。
ここで肯定判定されればステップ130に進み、モータ目標回転数算出処理を行う。図6は、モータ目標回転数算出処理の詳細を示したフローチャートである。この図を参照してモータ目標回転数算出処理の詳細について説明する。
まず、ステップ300では、モータ駆動要求判定を行う。具体的には、運動挙動制御が開始されていたときに、モータ60の駆動要求がある状態であるか否かを判定している。例えば、運動挙動制御よりモータ駆動を要求されるときであるか否かに基づいて、本判定がなされる。これにより、モータ60の駆動によるポンプ19、39の吐出動作および第1、第2差圧制御弁16、36の駆動によって差圧を形成するような状況であることを確認できる。そして、ここで肯定判定されればステップ310に進む。
ステップ310では、ポンプ漏れ学習済みであるか否かを判定する。ここでは、上述した図4のステップ290において実施完了フラグがセットされていれば肯定判定され、セットされていなければ否定判定される。そして、ステップ310で肯定判定されれば、ステップ320に進み、ポンプ漏れ学習によって記憶しておいた規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数特性に基づいて、運動挙動制御にて設定されている第1、第2差圧制御弁16、36の目標差圧に対応するポンプ漏れモータ回転数を読み出す。一方、ステップ310で否定判定されれば、ステップ330に進み、規定回転数をポンプ漏れモータ回転数として設定する。ここでいう規定回転数とは、製品規格で想定されるポンプ漏れモータ回転数を示しているが、ポンプ漏れ学習が行われていないのであれば、ポンプ漏れが無い場合を想定してポンプ漏れモータ回転数を0に設定しても良い。
そして、ポンプ漏れモータ回転数が決まると、ステップ340に進み、実際にモータ60を駆動する際のモータ目標回転数を設定する。すなわち、運動挙動制御によって指示されているモータ回転数(以下、指示回転数という)に対してステップ320、330で決めたポンプ漏れモータ回転数を加算した値(指示回転数+ポンプ漏れモータ回転数)を算出し、これをモータ目標回転数に設定する。これにより、運転挙動制御が実行されてモータ60が駆動される際のモータ目標回転数が決まる。なお、ステップ300において否定判定されたときには、モータ60を駆動する状況ではないため、ステップ350に進んでモータ目標回転数を0に設定して処理を終了する。
このようにしてモータ目標回転数算出処理が完了すると、ステップ140に進み、運転挙動制御の要求に合せてモータ60を駆動する。このとき、ステップ130のモータ目標回転数算出処理で算出したモータ目標回転数にてモータ60を駆動することで、ポンプ漏れを加味したモータ回転数でモータ60を駆動することができる。したがって、ポンプ漏れが発生していても、ポンプ漏れが発生していない場合と同じ応答性で目標差圧を発生させることが可能となる。この後は、ステップ110以降の処理が繰り返される。
以上説明したように、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1によるモータ制御処理によれば、第1、第2差圧制御弁16、36によって規定差圧を発生させつつ、各規定差圧に対応したポンプ漏れモータ回転数を求め、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を記憶するようにしている。そして、この規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を利用して、運動挙動制御によってモータ60を駆動するときには、ポンプ漏れを加味したモータ目標回転数にてモータ60を駆動するようにしている。したがって、ポンプ漏れが発生していても、ポンプ漏れが発生していない場合と同じ応答性で目標差圧を発生させることが可能となる。これにより、第1、第2差圧制御弁16、36によって目標差圧を発生させることで、車両の運動挙動制御を行う車両用ブレーキ制御装置1において、流量センサを必要としなくても、ポンプ漏れ量を加味してポンプ漏れが無い場合と同様の運転挙動制御を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してポンプ漏れ学習処理を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態のポンプ漏れ学習処理では、モータ回転数を徐々に増加させ、規定差圧とするために必要とされたモータ回転数を求めることで、ポンプ漏れ学習を行っていた。これに対して、本実施形態では、最初からポンプ19、39によるブレーキ液の吐出量が最大となる状態までモータ回転数を上昇させておき、その後、モータ回転数を徐々に低下させ、規定差圧が維持できなくなったときのモータ回転数に基づいてポンプ漏れ学習を行う。
すなわち、上述したように、第1、第2差圧制御弁16、36は、弁座と弁体との間のオリフィス効果によって差圧を発生させているため、第1、第2差圧制御弁16、36を差圧状態として目標差圧を発生させようとしても、ある程度のモータ回転数(回転速度)に至らないと目標差圧を発生させられないという特性がある。そして、ポンプ漏れが有る場合と無い場合とでは、同じモータ回転数であってもブレーキ液の吐出量が異なるため、第1、第2差圧制御弁16、36によって目標差圧を発生させるために必要となるモータ回転数が異なってくる。したがって、ポンプ漏れが有る場合と無い場合とで、規定差圧が維持できなるときのモータ回転数も変わるため、そのモータ回転数差に基づいて漏れ学習を行うことができる。
図7は、本実施形態の漏れ学習中におけるモータ回転数および系統内油圧のタイミングチャートである。この図に示すように、第1、第2差圧制御弁16、36に対して規定差圧を発生させるべく電流を流すと共に、モータ60を回転させることでポンプ19、39を駆動する。このとき、ポンプ19、39でのブレーキ液の吐出量が最大となるように、モータ60をフル駆動させる。そして、モータ60の目標回転数を規定勾配で徐々に低下させていくことで、モータ回転数を漸減させる。これにより、あるモータ回転数となったときに系統内油圧が規定差圧から落ち込み始める。この落ち込み始めのときのモータ回転数は、ポンプ漏れが無い場合と比べてポンプ漏れが有る場合の方が大きな値となる。つまり、この落ち込み始めのときのモータ回転数が規定差圧を維持するために必要とされるモータ回転数であり、ポンプ漏れが有る場合にはポンプ漏れが無い場合と比較してモータ回転数が大きくなる。
したがって、モータ60を駆動してポンプ19、39によってブレーキ液の吐出量を最大にしておくと共に第1、第2差圧制御弁16、36によって規定差圧を発生させておき、その状態でモータ回転数を低下させ、系統内油圧が落ち込んだときのモータ回転数を得る。そして、ポンプ漏れが無い場合に系統内油圧が規定差圧から落ち込む時のモータ回転数をデフォルト値として記憶しておき、漏れ学習時に系統内油圧が落ち込んだときのモータ回転数を検出してデフォルト値と比較する。これにより、ポンプ19、39の個体差によるポンプ漏れがあっても、ポンプ19、39それぞれで目標差圧を実現するために必要とされるモータ回転数(以下、ポンプ漏れモータ回転数という)を得ることができる。そして、このようなポンプ漏れモータ回転数を複数のチェックポイント、すなわちポンプ漏れモータ回転数をチェックしたい規定差圧毎に求めることで、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数特性を得ることができる。このような漏れ学習の実施方法に基づいて、本実施形態の漏れ学習制御処理を行っている。
図8は、本実施形態の漏れ学習制御処理の詳細を示したフローチャートである。この図を参照して漏れ学習制御処理の詳細について説明する。
まず、ステップ400、410では、図4のステップ200、210と同様の手法により、センサ組付けチェック状態であるか否かの判定やポンプ漏れ学習実施済みか否かの判定を行う。そして、ステップ400およびステップ410で共に肯定判定されると、漏れ学習を行う。
具体的には、まず、ステップ420、430において、図4のステップ220、230と同様の手法により、センサ情報読取処理や系統内油圧演算を行ったのち、ステップ440以降の処理を行う。
ステップ440では、第1、第2差圧制御弁16、36の目標差圧として漏れ学習を行いたいチェックポイントの規定差圧に設定し、モータ60を回転させることでポンプ19、39によるブレーキ液の吐出量が最大となるようにする。これにより、第1、第2差圧制御弁16、36により規定差圧を発生させる(図7中の期間a)。
次に、ステップ450では、モータ60の目標回転数を徐々に低下させていくことでモータ回転数を規定勾配で漸減させる(図7中の期間b)。このとき、第1、第2差圧制御弁16、36では目標差圧を規定差圧にしたままとする。
続いて、ステップ460に進み、モータ回転数を規定勾配で漸減させているときの系統内油圧およびモータ回転数を監視することで、系統内油圧が落ち込み始めたことを検知する。例えば規定差圧と系統内油圧との差が閾値を超えるか否かを判定することにより、系統内油圧の落ち込み始めを検知することができる。そして、系統内油圧が落ち込み始めたときのモータ回転数を算出すると共に、ROM等のメモリに記憶してあるデフォルト値、つまりポンプ漏れが無い場合に規定差圧から系統内油圧が落ち込み始めると想定されるモータ回転数との差を演算する(図7中のc参照)。
さらに、ステップ470に進み、ステップ460で算出したモータ回転数の差をポンプ漏れモータ回転数としてROM等のメモリに記憶する(図7中のd参照)と共に、今回の漏れ学習が行われたチェックポイントと対応するフラグをセットする。これにより、今回のチェックポイントとなる規定差圧について、ポンプ漏れ学習が完了する。
この後、ステップ480、490において、図4のステップ280、290と同様、全チェックポイントに関してポンプ漏れ学習が完了したか否かを判定し、完了していればポンプ漏れ学習が完了したことを示す実施完了フラグをセットして処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置1によるモータ制御処理によれば、第1、第2差圧制御弁16、36によって規定差圧を発生させつつ、モータ回転数を徐々に低下させて行くことによってポンプ漏れモータ回転数を求め、規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を記憶するようにしている。そして、この規定差圧に対するポンプ漏れモータ回転数の関係を利用して、運動挙動制御によってモータ60を駆動するときには、ポンプ漏れを加味したモータ目標回転数にてモータ60を駆動するようにしている。したがって、ポンプ漏れが発生していても、ポンプ漏れが発生していない場合と同じ応答性で目標差圧を発生させることが可能となる。これにより、第1、第2差圧制御弁16、36によって目標差圧を発生させることで、車両の運動挙動制御を行う車両用ブレーキ制御装置1において、流量センサを必要としなくても、ポンプ漏れ量を加味してポンプ漏れが無い場合と同様の運転挙動制御を行うことが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、車両用ブレーキ制御装置1を構成する配管構造の一例を示したが、差圧制御弁を差圧状態にしつつ、ポンプによるブレーキ液の吐出動作に基づいて目標差圧を発生させるような構成のものであれば、どのようなものであっても良い。例えば、ブレーキバイワイヤのように、ブレーキペダルに対する踏力をストロークシミュレータで発生させると共に、その踏力に応じて、ブレーキペダルから分離されたM/Cに電気的にブレーキ液圧を発生させることでW/C圧を発生させるような構成に対しても、本発明を適用することができる。
また、車両の運動挙動制御として横滑り防止制御等を例に挙げて説明したが、差圧制御弁を差圧状態にしつつポンプを駆動することによってて差圧を発生させるような運動挙動制御であれば、どのようなものに対しても本発明を適用することができる。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。すなわち、ステップ220、420の処理を実行する部分が回転数検出手段、ステップ230、430の処理を実行する部分が液圧検出手段、ステップ240の処理を実行する部分がモータ回転数増加手段、ステップ250、260、460の処理を実行する部分が回転数差演算手段、ステップ270、470の処理を実行する部分が記憶手段、ステップ320、340の処理を実行する部分が目標回転数設定手段、ステップ440の処理を実行する部分が規定差圧発生手段、ステップ450の処理を実行する部分がモータ回転数低下手段に相当する。
1…車両用ブレーキ制御装置、11…ブレーキペダル、13…M/C、14、15、34、35…W/C、16、36…第1、第2差圧制御弁、19、39…ポンプ、60…モータ、70…ブレーキECU

Claims (3)

  1. ドライバのブレーキ操作に応じたブレーキ液の供給を受けて車両の車輪に制動力を発生させるホイールシリンダ(14、15、34、35)と、
    前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)に前記ブレーキ液を供給する管路(A、E)と、
    前記管路(A、E)に備えられ、目標差圧に応じた電流が流されることで差圧状態に制御され、前記管路(A、E)のうち前記マスタシリンダ(13)側と前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)側との間に目標差圧を発生させる差圧制御弁(16、36)と、
    前記管路(A、E)のうち前記差圧制御弁(16、36)よりも前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)側に対してブレーキ液を吐出するポンプ(19、39)と、
    前記ポンプ(19、39)を駆動するためのモータ(60)と、
    前記モータ(60)および前記差圧制御弁(16、36)を制御することで、車両の運動挙動制御を実行する制御手段(70)とを有する車両用ブレーキ制御装置において、
    前記制御手段(70)は、
    前記モータ(60)の回転速度であるモータ回転数を検出する回転数検出手段(220)と、
    前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)に発生させられたホイールシリンダ圧を検出する液圧検出手段(230)と、
    前記差圧制御弁(16、36)の目標差圧をポンプ漏れ学習用の複数のチェックポイントのうちの1つに対応する規定差圧に設定して前記差圧制御弁(16、36)を差圧状態にすると共に、前記モータ(60)を駆動することで前記ポンプ(19、39)にてブレーキ液の吐出動作を行わせ、かつ、モータ回転数を徐々に増加させるモータ回転数増加手段(240)と、
    前記モータ回転数増加手段にて前記モータを徐々に増加させているときに前記液圧検出手段(230)で演算される前記ホイールシリンダ圧および前記回転数検出手段(220)で検出される前記モータ回転数を監視し、前記ホイールシリンダ圧が前記規定圧力に達したときの前記モータ回転数と、ポンプ漏れが無い場合に前記規定圧力に達すると想定されるモータ回転数に相当するデフォルト値との差である回転数差を演算する回転数差演算手段(250、260)と、
    前記回転数差演算手段(250、260)にて演算された前記回転数差を前記規定圧力のときのポンプ漏れモータ回転数として、該ポンプ漏れモータ回転数が前記複数のチェックポイントそれぞれに対応する前記規定差圧毎に求められると、該ポンプ漏れモータ回転数を前記複数のチェックポイントそれぞれに対応する前記規定差圧と関連付けて記憶させる記憶手段(270)と、
    前記運動挙動制御にて前記モータ(60)の駆動要求があったときに、前記記憶手段(270)に記憶された前記規定差圧に対する前記ポンプ漏れモータ回転数の関係に基づき、前記運動挙動制御で設定された前記目標差圧に対応する前記ポンプ漏れモータ回転数を求め、このポンプ漏れモータ回転数に基づいて前記運動挙動制御を実行するときの前記モータ(60)の目標回転数を設定して該モータ(60)を駆動させる目標回転数設定手段(320、340)と、を具備することを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. ドライバのブレーキ操作に応じたブレーキ液の供給を受けて車両の車輪に制動力を発生させるホイールシリンダ(14、15、34、35)と、
    前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)に前記ブレーキ液を供給する管路(A、E)と、
    前記管路(A、E)に備えられ、目標差圧に応じた電流が流されることで差圧状態に制御され、前記管路(A、E)のうち前記マスタシリンダ(13)側と前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)側との間に目標差圧を発生させる差圧制御弁(16、36)と、
    前記管路(A、E)のうち前記差圧制御弁(16、36)よりも前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)側に対してブレーキ液を吐出するポンプ(19、39)と、
    前記ポンプ(19、39)を駆動するためのモータ(60)と、
    前記モータ(60)および前記差圧制御弁(16、36)を制御することで、車両の運動挙動制御を実行する制御手段(70)とを有する車両用ブレーキ制御装置において、
    前記制御手段(70)は、
    前記モータ(60)の回転速度であるモータ回転数を検出する回転数検出手段(420)と、
    前記ホイールシリンダ(14、15、34、35)に発生させられたホイールシリンダ圧を検出する液圧検出手段(430)と、
    前記差圧制御弁(16、36)の目標差圧をポンプ漏れ学習用の複数のチェックポイントのうちの1つに対応する規定差圧に設定して前記差圧制御弁(16、36)を差圧状態にすると共に、前記モータ(60)を駆動して前記ポンプ(19、39)によるブレーキ液の吐出量を最大にすることで、前記差圧制御弁(16、36)により前記規定差圧を発生させる規定差圧発生手段(440)と、
    前記規定差圧を発生させた状態でモータ回転数を徐々に低下させるモータ回転数低下手段(450)と、
    前記モータ回転数増加手段にて前記モータを徐々に低下させているときに前記液圧検出手段(430)で演算される前記ホイールシリンダ圧および前記回転数検出手段(420)で検出される前記モータ回転数を監視し、前記ホイールシリンダ圧が前記規定圧力から低下した時の前記モータ回転数と、ポンプ漏れが無い場合に前記規定圧力から低下すると想定されるモータ回転数に相当するデフォルト値との差である回転数差を演算する回転数差演算手段(460)と、
    前記回転数差演算手段(460)にて演算された前記回転数差を前記規定圧力のときのポンプ漏れモータ回転数として、該ポンプ漏れモータ回転数が前記複数のチェックポイントそれぞれに対応する前記規定差圧毎に求められると、該ポンプ漏れモータ回転数を前記複数のチェックポイントそれぞれに対応する前記規定差圧と関連付けて記憶させる記憶手段(470)と、
    前記運動挙動制御にて前記モータ(60)の駆動要求があったときに、前記記憶手段(470)に記憶された前記規定差圧に対する前記ポンプ漏れモータ回転数の関係に基づき、前記運動挙動制御で設定された前記目標差圧に対応する前記ポンプ漏れモータ回転数を求め、このポンプ漏れモータ回転数に基づいて前記運動挙動制御を実行するときの前記モータ(60)の目標回転数を設定して該モータ(60)を駆動させる目標回転数設定手段(320、340)と、を具備することを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  3. 前記目標回転数設定手段(320、340)は、前記運転挙動制御によって指示されているモータ回転数の指示回転数に対して、前記ポンプ漏れモータ回転数を加算した値を前記目標回転数として設定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
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