JP5347775B2 - 孔形成装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
媒体が搬送される搬送路を構成する空間を空けて対向して配置され、媒体を案内する案内部材と、
前記案内部材との間で伝熱可能に接続され且つ放熱可能な放熱部と、
前記搬送路を搬送される媒体の厚み方向に貫通して、媒体に孔を形成する貫通位置と、媒体から離間する離間位置との間を移動する複数の孔形成部材と、
前記案内部材に形成され且つ前記貫通位置に移動する各孔形成部材が貫通する複数の開口であって、前記放熱部から最も遠い位置に配置された開口が他の開口に比べて大きく形成された前記複数の開口と、
を備えたことを特徴とする。
前記案内部材の媒体幅方向両端部に配置された前記放熱部と、
媒体幅方向に沿って間隔を空けて形成された前記複数の開口であって、前記放熱部から最も遠い位置である媒体幅方向の中央部に配置された開口が、他の開口と比べて大きく形成された前記複数の開口と、
を備えたことを特徴とする。
前記案内部材の媒体幅方向の一端部に配置された前記放熱部と、
媒体幅方向に沿って間隔を空けて形成された前記複数の開口であって、前記放熱部から最も遠い位置である媒体幅方向の他端側に配置された開口が、他の開口に比べて大きく形成された前記複数の開口と、
を備えたことを特徴とする。
回転する像保持体と、
前記像保持体表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する現像器と、
前記像保持体表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
媒体表面の可視像を加熱定着する定着装置と、
前記定着装置の媒体搬送方向下流側に配置され、加熱定着後の媒体に孔を形成する請求項1ないし3のいずれかに記載の孔形成装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、複数の開口が全て同じ大きさに形成された従来の構成と比べて、放熱部から最も遠く熱変形しやすい媒体方向の中央部において、孔形成部材と開口との干渉を低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、複数の開口が全て同じ大きさに形成された従来の構成と比べて、放熱部から最も遠く熱変形しやすい媒体方向の他端部において、孔形成部材と開口との干渉を低減することができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な構成や部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例であるプリンタUは、画像形成装置本体U1を備えている。前記プリンタUに電気的に接続された画像情報送信装置の一例としての情報処理装置PCから送信された画像情報は、制御部Cに入力される。前記制御部Cに入力された画像情報は、所定の時期に潜像形成用の黄色Y、マゼンタM、シアンC、黒Kの画像情報に変換され、潜像形成装置駆動回路DLに出力される。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報が潜像形成装置駆動回路DLに入力される。
前記潜像形成装置駆動回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの各駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を所定の時期に、各色毎に配置された潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
図1、図2において、前記プリンタUの重力方向中央部に配置された可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukはそれぞれ、Y,M,C、およびKの各色の可視像を形成する装置である。
潜像形成装置LHy〜LHkの各潜像書込光源から出射したY,M,C,Kの潜像書込光Ly,Lm,Lc,Lkは、それぞれ、回転する像保持体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。なお、実施例1では、前記潜像形成装置LHy〜LHkは、いわゆる、LEDアレイにより構成されている。
前記Yの可視像形成装置Uyは、回転する像保持体PRy、帯電装置の一例としての帯電器CRy、潜像形成装置LHy、現像器Gy、1次転写器T1y、像保持体清掃器CLyを有している。なお、実施例1では、前記像保持体PRy、帯電器CRy、像保持体清掃器CLyが、画像形成装置本体U1に対して一体的に着脱可能な像保持体ユニットとして構成されている。
前記可視像形成装置Um,Uc,Ukはいずれも前記Yの可視像形成装置Uyと同様に構成されている。
その現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから所定の時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に順次重ねて転写された単色または多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
前記1次転写器T1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。また、前記可視像形成装置Uy〜Ukおよび転写装置T1+T2+Bとにより、実施例1の画像記録部Uy〜Uk+T1+T2+Bが構成されている。
前記ピックアップロールRp、さばきロールRs等により、実施例1の給紙装置Rp+Rsが構成されている。
また、前記最上段の給紙トレイTR1の左方には、手差し給紙部の一例としての手差しトレイTR0が設置されている。前記手差しトレイTR0に支持された記録シートSは、手差し給紙部材の一例としての手差し給紙ロールRp0により給紙され、手差し搬送路SH0を搬送され、レジロールRrに送られる。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
前記定着装置Fの搬送方向下流側である上方には、記録シートSを排出媒体積載部の一例としての排紙トレイTRhに向けて搬送する搬送路の一例としての排紙路SH3が配置されている。したがって、排紙トレイTRhに向けて搬送される場合には、定着された記録シートSが排紙路SH3を搬送され、媒体排出口の一例としてのシート排出口SH3aから排紙ロールRhにより搬送される。
前記各搬送路SH1〜SH3により実施例1の搬送路SHが構成されており、前記搬送路SH、給紙装置Rp+Rs、シート搬送ロールRa、レジロールRr、排紙ロールRh等により媒体搬送装置SH+Ra〜Rhが構成されている。
図1において、実施例1の前記プリンタUは、前記排紙トレイTRhに着脱可能に装着された記録済み媒体搬送装置の一例としてのシート搬送ユニットU2を有する。前記シート搬送ユニットU2は、前記画像形成装置本体U1のシート排出口SH3aに接続する一側面に、前記排紙ロールRhから排出された記録シートSが搬入される搬送装置搬入口の一例としてのシート搬入口U2aが設けられている。前記シート搬入口U2aから搬入された前記記録シートSは、前記シート搬送ユニットU2内部に配置された記録済媒体搬送部材の一例としての記録済媒体搬送ロールRa2により、媒体搬送路の一例としての連絡用搬送路SH5を搬送される。前記連絡用搬送路SH5を搬送された記録シートSは、シート搬送ユニットU2の他側面に形成された搬送装置排出口の一例としてのシート排出口U2bから排出される。
図1において、前記シート搬送ユニットU2の連絡用搬送路SH5上には、孔形成装置の一例として、記録シートに綴じ孔、いわゆるパンチ孔をあけるパンチユニットPUが配置されている。なお、パンチユニットPUの構成については、後で詳述する図3〜図16で説明する。
また、図1において、実施例1のプリンタUは、前記シート搬送ユニットU2に接続され、前記シート排出口U2bから排出された前記記録シートSに、後処理を行う後処理装置U3を有する。実施例1の後処理装置U3は、画像形成装置本体U1の右側壁に対向して配置される左側壁H1と、左側壁H1の上端部に配置され且つ左側壁H1に対して画像形成装置本体U1側に突出して形成された後処理装置搬入部の一例としての搬入凸部H2とを有する。
前記搬入凸部H2には、シート排出口U2bに接続される後処理装置搬入口の一例としてのシート搬入口U3aが形成されており、後処理装置U3が画像形成装置本体U1に連結される際に、前記後処理装置連結空間U2cに食い込むように配置される。したがって、食い込むように配置されていない場合に比べて、後処理装置U3装着後の画像形成装置U全体の大きさが小型化される。
前記折り筋形成搬送路SH6において、後処理レジロールU3bの媒体搬送方向下流側には、折り筋形成装置U4が配置されている。前記折り筋形成装置U4は、回転軸U4aを中心に回転する偏心カムU4bと、偏心カムU4bの回転に伴って上下動する折り筋形成部材U4cを有し、折り筋形成搬送路SH6で停止された記録シートSに折り筋形成装置U4が押し当てられることで前後方向に沿った折り筋が形成される。なお、実施例1では、折り筋形成装置U4と後処理レジロールU3bが共に後処理装置U3に支持されており、後処理レジロールU3bがシート搬送装置U2に設けられている場合に比べて、シート搬送装置U2や後処理装置U3を画像形成装置U1に装着する際の公差や取り付け誤差等によるズレが少なくなっている。
第1後処理搬送路SH8の下流側には、端綴じ装置HTSが配置されている。前記端綴じ装置HTSは、複数の記録紙Sを積載して揃え、記録紙束の端部にコの字形の針を記録紙束に打ち込んで綴じたり、綴じずに揃えて端綴じ排出部TH1に排出する端綴じ処理を実行する。
第2後処理搬送路SH9の下流側には、中綴じ装置NTSが配置されている。前記中綴じ装置NTSは、複数の記録紙Sを積載して揃え、記録紙束の中央部をコの字形の針で綴じた後2つ折りにして中綴じ排出部TH2に排出したり、あるいは綴じずに二つ折りにして排出する中綴じ処理を実行する。
なお、前記端綴じ装置HTSや中綴じ装置NTSは、従来公知であり、例えば、特開2003−89462号公報、特開2003−89463号公報等に記載されているため、詳細な説明は省略する。
図1において、実施例1のパンチユニットPUは、パンチユニット本体PU1と、パンチユニット本体PU1により記録シートSに孔が形成された際に発生する孔屑を受ける屑受け容器PU2とを有する。
図3は実施例1のパンチユニットの上方から見た説明図であり、図3Aは、パンチユニットを上方から見た説明図、図3Bは、パンチユニットの温度分布図である。
図4は実施例1のパンチユニットの斜視説明図である。
図5は図4の矢印V方向から見た図である。
図6は実施例1のパンチユニットの部分断面図である。
図7はパンチユニットの説明図であり、図7Aは図4のパンチユニットから上側枠体取り外した状態の説明図、図7Bはスライダの要部説明図である。
図8は孔形成部材の要部説明図である。
図9は図8の矢印IX方向から見た図である。
図10は実施例1のパンチユニットの駆動伝達部材の要部説明図である。
図3〜図10において、パンチユニット本体PU1は、枠体の一例として、前後方向に延びる上側フレーム21を有する。図3〜図8において、前記上側フレーム21は、搬送路形成部の一例としての底壁部22と、前記底壁部22のシート搬送方向上流端から上方に延びる上流端壁部23と、前記上流端壁部23の上端からシート搬送方向下流側に延びる頂壁部24とを有する。なお、実施例1の上側フレーム21は、強度を持たせるために金属、いわゆる板金により構成されている。
図4、図5において、前記上流端壁部23には、前記上側パンチ通過孔22a〜22dに対応して、歯車軸回転支持部23aが4つ形成されている。また、前記歯車軸回転支持部23aの上方には、孔形成部材移動案内部の一例として、上下方向に延びる長孔により構成されたパンチガイド長孔23bが4つ形成されている。
図8において、前記頂壁部24には、孔形成部材保護部材の一例として、前記上側パンチ通過孔22a〜22dに対応する位置にパンチカバー装着孔24aが形成されている。
図11は実施例1のパンチユニットの案内部材の説明図であり、下方からみた説明図である。
図4、図5において、前記上側フレーム21の下側には、下側フレーム26が両端部で固定支持されている。図5、図11において、前記下側フレーム26は、搬送路形成部材の一例として、上側フレーム21の底壁部22に間隔をあけて対向して配置された案内部材の一例としての下側ガイド壁27と、前記下側ガイド壁27のシート搬送方向上流端から下方に折れ曲がって形成された下側搬入部材支持部の一例としてのシュート取付部28とを有する。図6において、前記下側ガイド壁27には、複数の開口の一例、および、下側孔形成部材通過孔の一例として、前記上側パンチ通過孔22a,22b,22c,22dに対応する位置に、前後方向に沿って予め定められた間隔をあけて4つの下側パンチ通過孔27a,27b,27c,27dが前方から順に形成されている。前記下側パンチ通過孔27a〜27dのうち、前側の3つの前記下側パンチ通過孔27a〜27cの径は同径に形成されており、開口の一例として、最も後側に形成された下側パンチ通過孔27dの径は、前記下側パンチ通過孔27a〜27cよりも大径に形成されている。
図4、図5、図11において、前記下側フレーム26のシュート取付部28には、記録シートSをパンチユニット本体PU1内部に案内する下側シュート29が固定支持されている。なお、実施例1の下側シュート29は、樹脂により構成されている。
図12は図11に示す状態から下側案内部材を取り外した状態の説明図である。
図13は図12に示す状態から上側媒体案内部材を取り外した状態の説明図である。
図4、図5、図13において、前記上側フレーム21の上流端壁部23には、下側シュート29に対応して配置され、記録シートSをパンチユニット本体PU1内部に案内する上側シュート31が固定支持されている。前記上側シュート31は、シート搬送方向上流側に配置されたシュート本体31aと、補強部の一例として前記シュート本体31aに連続して形成され且つ上側フレーム21の底壁部22の外周および前記上側パンチ通過孔22a〜22dを縁取るように形成されたリブ部31bとを有する。
図8、図9、図12において、前記リブ部31bの下面には、媒体案内部材の一例として、薄膜状のマイラー32が固定支持されている。したがって、実施例1のマイラー32は、リブ部31bの厚みに対応する距離だけ、上側フレーム21の底壁部22との間に空間をあけて支持されている。図12において、前記マイラー32には、案内部孔形成部材通過部の一例として、前記上側パンチ通過孔22a,22b,22c,22dに対応する位置に、前後方向に沿って予め定められた間隔をあけて4つのマイラー側パンチ通過孔32a,32b,32c,32dが前方から順に同径で形成されている。
図4〜図7、図10において、前記上側フレーム21および下側フレーム26のシート送方向下流側には、下流側案内部材の一例としての下流側ガイド34が支持されている。
図3、図7、図10〜図13において、前記上側フレーム21および下側フレーム26の前端部には、駆動源支持部の一例としてのモータ支持フレーム36が支持されている。
前記モータ支持フレーム36には孔形成用駆動源の一例としてのパンチ駆動モータユニット37が支持されている。前記パンチ駆動モータユニット37には、制御信号や電源を供給する接続部材の一例としてのケーブル37aが接続され、駆動の制御が行われる。図7、図10において、前記パンチ駆動モータユニット37には駆動歯車の一例としての駆動ギア37bが支持されている。前記駆動ギア37bの後方には、駆動伝達部材の一例として、駆動ギア37bに噛み合って駆動が伝達される中間ギア38がモータ支持フレーム36に回転可能に支持されている。前記中間ギア38の左端面の外周側には、移動方向変換部材の一例として、スライダ移動突起38aが突出して形成されている。
図7、図9において、前記上側フレーム21の内側には、前後方向に延びる孔形成部材移動伝達部材の一例としてのスライダ41が、前後方向に沿って移動可能に支持されている。前記スライダ41は、前後方向に延びるスライダ本体42と、スライダ本体42の前端部に一体的に形成された移動力被付与部の一例としてのギア連結部43とを有する。
図7において、前記スライダ本体42には、移動時孔形成部材被案内部の一例として上側パンチ通過孔に対応する位置に、前後方向に延びる4つのスライド時パンチ通過長孔42aが形成されている。また、図9において、前記スライダ本体42の下面には、前記スライド時パンチ通過長孔42aそれぞれの左側に対応する位置に前後方向に沿って駆動伝達部の一例としてのラック歯42bが形成されている。
図7Bにおいて、前記ギア連結部43の右側面には、移動方向被変換部の一例として、中間ギア38側に突出する上下方向に沿って延びる一対の突起連動部43aが形成されており、一対の突起連動部43aの間に挟まれるように前記中間ギア38のスライダ移動突起38aが収容されている。
図4、図7〜図9において、前記上側フレーム21の歯車軸回転支持部23aには、歯車回転軸の一例としてのギア軸46が支持されており、前記ギア軸46には前記ラック歯42bに対応して、孔形成部材作動部材の一例としてのパンチ作動ギア47が回転可能に支持されている。図7において、実施例1の4つのパンチ作動ギア47は、扇形に形成されており、前後両端部に配置された2つの四孔用作動ギア48と、中央側に配置された2つの二孔用作動ギア49とを有する。
図7、図10において、前記二孔用作動ギア49は、四孔用作動ギア48と同様に、ラック歯42bに噛み合うギア歯49aと、パンチ作動溝49bとを有する。前記二孔用作動ギア49のパンチ作動溝49bは、前記作動溝部48b2と同様に形成された四孔時作動溝部49b2と、前記四孔時作動溝部49b2の後側に連続して形成され且つ前記四孔時作動溝部49b2と前後対称な形状に形成された二孔時作動溝部49b1とを有する。
図8〜図10において、前記上側フレーム21の上側パンチ通過孔22a〜22dに対応する位置には、孔形成部材の一例として、上下方向に延びるパンチ部材51が配置されている。前記パンチ部材51には、孔形成被作動部材の一例として、パンチ部材51を左右方向に貫通するパンチ部材被作動軸52が連結されている。前記パンチ部材被作動軸52は、各作動ギア47のパンチ作動溝48b,49bを貫通し、上側フレーム21のパンチガイド長孔23bを貫通している。したがって、前記パンチ部材51は、パンチ部材被作動軸52がパンチガイド長孔23bにより案内されて、上下方向に移動可能に支持されている。よって、前記パンチ部材51は上部が、スライダ41のスライド時パンチ通過長孔42aを貫通して配置されており、パンチ部材51が上下方向に移動する際に、上側パンチ通過孔22a〜22dやマイラー側パンチ通過孔32a〜32d、下側パンチ通過孔27a〜27dを通過するように設定されている。
図3〜図5、図7において、前記パンチ部材51の上端部には、保護部材の一例として、パンチカバー53が配置されており、パンチカバー53の爪部53aによりパンチカバー装着孔24aに固定されている。
図15は実施例1のパンチユニットの孔形成部材が四孔形成位置に移動した状態の説明図である。
図16は実施例1のパンチユニットの孔形成部材が二孔形成位置に移動した状態の説明図である。
図7、図10、図14において、実施例1のパンチユニットPU1では、パンチ孔を形成する後処理が実行されない状態では、初期位置である図14に示す位置に保持される。前記初期位置では、パンチ部材被作動軸52がギア軸46から最も離れた作動溝部48b、49bの中央部に接触しており、パンチ部材51が連絡用搬送路SH5から上方に退避し、搬送される記録シートSから離隔した離隔位置に保持される。
前記スライダ41が後方に移動すると、ラック歯42aも後方に移動し、噛み合う作動ギア47が後方に向けて回転する。前記作動ギア47が後方に回転すると、上下方向に移動可能に支持された4つのパンチ部材作動軸52が、それぞれ作動溝部48b2および四孔時作動溝部49b2に沿ってガイドされ、ギア軸46に近づく。これにより、前記パンチ部材作動軸52が連結された4つのパンチ部材51は、下方に降下して、連絡用搬送路SH5の記録シートSを貫通する貫通位置に移動する。前記パンチ部材51が記録シートSを貫通して4つのパンチ孔が形成されると、孔屑は下方の屑受け容器PU2に回収され、その後、パンチ駆動モータユニット37を逆回転駆動することで、図14に示す初期位置に戻る。
一方、前後方向中央側に配置された二孔用作動ギア49を貫通するパンチ部材作動軸52は、二孔時作動溝部49b1に案内され、下方に降下する。したがって、内側の2つのパンチ部材51は、貫通位置に移動し、記録シートSにパンチ孔を形成する。
よって、パンチ駆動モータユニット37が逆回転駆動することにより、記録シートSには、2つのパンチ孔が形成され、その後、パンチ駆動モータユニット37が正回転駆動することにより、図14に示す初期位置に戻る。
なお、実施例1では、前記パンチユニットPUは、いわゆるサービスエンジニアのような作業者がシート搬送ユニットU2に対して着脱することが可能なユニットとして構成されている。そして、前記パンチユニットPUが作動する際に、二孔形成または四孔形成に応じて、屑受け容器PU2に回収される孔屑を計数手段、いわゆるカウンタで計数しており、計数された孔屑の量で前記屑受け容器PU2が満杯になったか否かを判別することで、前記屑受け容器PU2の屑捨て時期をユーザーに報知している。また、前記パンチユニットPUは前記屑受け容器PU2と一体で構成されているため、パンチユニットの故障による交換、またはパンチユニットの種類変更による交換等で、前記パンチユニットPUの交換が検出されると、前記屑受け容器PU2は空になったと判断し、前記カウンタはリセットされるように設定されている。
前記スライダ移動突起38aや突起連動部43a、スライダ41、ラック歯42b、作動ギア47、パンチ部材被作動軸52等により、パンチ部材52を作動させる孔形成部材作動系の一例としてのパンチ作動系38a+41+42b+43a+47+52が構成されている。
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、画像記録部Uy〜Uk+T1+T2+Bで記録シートSに記録されたトナー像は、定着装置Fで加熱されて定着される。画像が定着された記録シートSは、パンチ孔が形成される場合には、連絡用搬送路SH5を搬送され、所定の位置で一時停止し、パンチユニットPUでパンチ孔が形成されて、下流側の後処理装置U3に搬送される。パンチ孔が形成された記録シートSに、端綴じや中綴じ、あるいは綴じずに整合するといった後処理が実行される場合には、後処理装置U3で後処置が実行される。パンチ孔が形成されず、そのほかの後処理が実行される場合には、記録シートSは、パンチユニットPUを通過して、後処理装置U3に搬送され、後処理が実行される。
加熱された前記パンチユニットPUでは、下側の下側ガイド壁27が受ける熱と、上側の底壁部22やパンチ部材51等が受ける熱に差があったり、前記下側ガイド壁27と、前記底壁部22等との熱膨張率に差があったりする場合がある。したがって、下側の前記下側ガイド壁27と、上側の前記底壁部22等とで熱膨張に差が生じることがあり、上側の前記パンチ部材51と下側パンチ通過孔27a〜27dの相対的位置が、予め定められた位置に対してずれることがある。
しかしながら、前記放熱板HBに近い前側と、後側とで熱の分布に隔たりが発生し、図3Bに示すように、前記放熱板HBから遠い後側ほど高温になり易い。
したがって、前記パンチユニットPUの下側ガイド壁27の後側において、熱膨張に差が生じるおそれがある。
したがって、前記パンチユニットPU内に搬送された記録シートSに対して、前記パンチ部材51がパンチ孔を形成する後処理を行う際に、上下方向に移動する前記パンチ部材51と前記下側パンチ通過孔27dの縁との干渉、いわゆる、かじりの発生が低減される。
また、全ての下側パンチ通過孔27a〜27dを大径にすると、記録シートSに後処理を行う場合に、下側パンチ通過孔27a〜27dと、パンチ部材51との隙間が大きくなり、記録シートSに形成されたパンチ孔の穴径に不良が生じるおそれがある。
しかしながら、下側パンチ通過孔27dのみが大径の実施例1では、記録シートSに形成されるパンチ孔の穴径に生じる不良のおそれが最小限となっている。
図17は実施例2のパンチユニットの上方から見た説明図であり、図17Aは、パンチユニットを上方から見た説明図、図17Bは、パンチユニットの温度分布図である。
図18は実施例2のパンチユニットの部分断面図である。
次に、本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、実施例2では、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図18において、実施例2では、実施例1と異なり、複数の開口の一例としての4つの下側パンチ通過孔27a,27b′,27c,27d′のうち、前後一対の前記放熱板HB,HB′の両方から一番遠い位置に形成された開口の一例としての前から2番目の下側パンチ通過孔27b′のみが、他の3つの下側パンチ通過孔27a′,27c,27d′よりも大径に形成されている。すなわち、3つの下側パンチ通過孔27a,27c,27d′が同径に形成されている。
図17において、実施例2のパンチユニットPUでは、放熱板HB,HB′に近い前後両端部と、前記放熱板HB,HB′の両方から遠い中央部とで熱分布に隔たりが発生し、図17Bに示すように、前記放熱板HB,HB′の両方から遠い中央部ほど高温になり易い。
これに対して、図18に示す、実施例2のパンチユニットPUでは、前記下側パンチ通過孔27a〜27d′のうち、高温になりやすい前記下側パンチ通過孔27b′の径が、大径に形成されており、熱による変形で、パンチ部材51と、前記下側パンチ通過孔27b′との相対位置がずれた場合にも、前記パンチ部材51と、前記下側パンチ孔27b′の縁との接触が回避され、かじりの発生が低減される。
また、かじりが発生するおそれがある前記下側パンチ通過孔27b′のみを大径にする実施例2の構成では、実施例1の下側パンチ通過孔27dのみを大径にする構成と同様に、4つの下側パンチ通過孔27a〜27dの全てを大径に形成する構成よりも、音漏れや、記録シートSに形成されるパンチ穴の穴径に生じる不良のおそれが最小限となっている。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H08)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。さらに、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能であり、いわゆるタンデム式の画像形成装置に限定されず、ロータリ式等の画像形成装置にも適用可能である。
この場合、下側ガイド壁27上に発生する熱分布の隔たりに応じて、最も高温となる位置に対応するパンチ通過孔のみを大径とすることが考えられる。
すなわち、全ての放熱板から最も遠い位置に形成されたパンチ通過孔のみを大径とする構成が可能である。
また、熱分布の隔たりに応じて、温度が低い位置のパンチ通過孔を小径にして、温度が上昇していくにつれて順に径を大きくしていく構成も可能である。
(H05)前記実施例において、二孔または四孔を形成するパンチユニットPUの構成を例示したが、これに限定されず、二孔のみや、四孔のみのパンチ孔を形成したり、形成されるパンチ孔の間隔を変更したり、あるいは、三孔または五孔以上のパンチ孔を形成するパンチユニットを構成することも可能である。すなわち、使用用途や、使用地域等の規格に応じたパンチ孔を形成するパンチユニットにおいて、かじりの発生するおそれのあるパンチ通過孔を大径に形成する構成も可能である。
(H07)前記実施例において、パンチユニットPUをシート搬送装置U2に設ける構成を例示したが、これに限定されず、パンチユニットPUを画像形成装置本体U1または後処理装置U3に設ける構成も可能である。
27a〜27d,27a〜27d′…複数の開口、
27d,27b′…開口、
B+T1+T2…転写装置、
CRk〜CRy…帯電装置、
F…定着装置、Gk〜Gy…現像器、
LHk〜LHy…潜像形成装置、
PRk〜PRy…像保持体、
PU…孔形成装置、
S…媒体、SH5…搬送路、U…画像形成装置。
Claims (4)
- 媒体が搬送される搬送路を構成する空間を空けて対向して配置され、媒体を案内する案内部材と、
前記案内部材との間で伝熱可能に接続され且つ放熱可能な放熱部と、
前記搬送路を搬送される媒体の厚み方向に貫通して、媒体に孔を形成する貫通位置と、媒体から離間する離間位置との間を移動する複数の孔形成部材と、
前記案内部材に形成され且つ前記貫通位置に移動する各孔形成部材が貫通する複数の開口であって、前記放熱部から最も遠い位置に配置された開口が他の開口に比べて大きく形成された前記複数の開口と、
を備えたことを特徴とする孔形成装置。 - 前記案内部材の媒体幅方向両端部に配置された前記放熱部と、
媒体幅方向に沿って間隔を空けて形成された前記複数の開口であって、前記放熱部から最も遠い位置である媒体幅方向の中央部に配置された開口が、他の開口と比べて大きく形成された前記複数の開口と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の孔形成装置。 - 前記案内部材の媒体幅方向の一端部に配置された前記放熱部と、
媒体幅方向に沿って間隔を空けて形成された前記複数の開口であって、前記放熱部から最も遠い位置である媒体幅方向の他端側に配置された開口が、他の開口に比べて大きく形成された前記複数の開口と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の孔形成装置。 - 回転する像保持体と、
前記像保持体表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する現像器と、
前記像保持体表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
媒体表面の可視像を加熱定着する定着装置と、
前記定着装置の媒体搬送方向下流側に配置され、加熱定着後の媒体に孔を形成する請求項1ないし3のいずれかに記載の孔形成装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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