JP5347361B2 - 斜板式圧縮機の軸受装置 - Google Patents
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に関する。
このような斜板式圧縮機の軸受装置においては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
これにおいては、斜板の一側面と、この一側面に対向するピストン駆動板との間に組み付けられるスラストころ軸受と、斜板の一側面から軸方向へ突出されかつ駆動軸が嵌挿される中心孔を有する筒部の外周面に組み付けられるラジアルころ軸受とを備えている。
また、ピストン駆動板は、筒状体と、この筒状体の一端部外周面に形成されたフランジ体とを備えている。そして、筒状体の内周面には、ラジアルころ軸受の転動体に対応する軌道面が形成され、フランジ体の一側面にはスラストころ軸受のころに対応する軌道面が形成されている。
すなわち、ピストン駆動板は、その筒状体をラジアルころ軸受の外輪とし、フランジ体をスラストころ軸受の一方の軌道輪としている。
前記斜板の一側面と、この一側面に対向する前記ピストン駆動板との間に組み付けられるスラストころ軸受を備え、
前記斜板の一側面から軸方向へ突出されかつ前記駆動軸が嵌挿される中心孔を有する筒部の外周面には耐摩耗性及び耐焼付性を有する円筒状のラジアル滑り軸受が嵌挿され、
前記スラストころ軸受は、一方の軌道輪としても機能する前記ピストン駆動板と他方の軌道輪と、これら両軌道輪の相対する軌道面の間に保持器によって保持された状態で転動可能に配置された複数のころとを備えており、
前記ピストン駆動板及び前記他方の軌道輪は、所定板厚の環状平板によってそれぞれ形成され、
さらに、前記ピストン駆動板の内周面が前記ラジアル滑り軸受の外周面にすきま嵌めによって嵌合されていることを特徴とする。
また、斜板の筒部の外周面に嵌挿された耐摩耗性及び耐焼付性を有する円筒状のラジアル滑り軸受の外周面に、スラストころ軸受の一方の軌道輪としてのピストン駆動板の中心孔をすきま嵌めの嵌合によって組み付けることでラジアル荷重を良好に受けることができる。
さらに、斜板の筒部の外周面にラジアル滑り軸受を嵌挿することで、斜板の筒部の外周面を耐摩耗性に熱処理する必要もない。
この発明の実施例1を図1と図2にしたがって説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る斜板式圧縮機の軸受装置を示す縦断面図ある。図2はラジアル滑り軸受とスラストころ軸受を拡大して示す縦断面図である。
また、斜板20は、中心孔21が貫設された筒部22と、この筒部22の一端部外周に形成されたフランジ部26とを一体に有し、筒部22の中心孔21に斜板式圧縮機の駆動軸11が嵌挿されて同駆動軸11の軸上に一体回転可能に設けられる。
また、ピストン駆動板30は、斜板20に対し相対回転可能に設けられると共に、スラストころ軸受50の一方の軌道輪として機能する。
そして、ピストン13の連結凹部14の両シュー座15、16にそれぞれ嵌合する球面部を有する両シュー17、18の間に、斜板20のフランジ部26と、ピストン駆動板30との外周部がスラストころ軸受50を挟んで挟持される。
そして、駆動軸11と一体回転する斜板20の回転動作に伴ってピストン駆動板30が軸方向へ揺動されることでピストン13を一直線上に往復動させるようになっている。
また、一方の軌道輪としても機能するピストン駆動板30と他方の軌道輪51とは、所定板厚の環状平板によってそれぞれ形成され、これら両者の対向面にはころ56、57に対応する軌道面31、51がそれぞれ研磨加工されている。
すなわち、この実施例1において、斜板20の筒部22にラジアル滑り軸受40が組み付けられた後、そのラジアル滑り軸受40の外周面に、他方の軌道輪51が、その中心孔においてすきま嵌め又は締まり嵌めの嵌合によって組み付けられ、斜板20のフランジ部26の一側面に当接する位置に配置される。続いて、ラジアル滑り軸受40の外周面に、保持器58がその中心孔において僅かな隙間をもって嵌挿されて組み付けられる。最後に、ラジアル滑り軸受40の外周面に、ピストン駆動板30が、その中心孔において、すきま嵌めの嵌合(僅かな隙間をもって嵌合)によって組み付けられる。
したがって、スラストころ軸受50の一方の軌道輪をなすピストン駆動板30と他方の軌道輪51とを所定板厚の環状平板によってそれぞれ形成することで、これら両者の相対する面に、転動体としてのころ56、57に対応する軌道面31、52を所望とする精度に容易に研磨加工することができる。これにより、例えば、スラストころ軸受50の総幅寸法(ピストン駆動板30から他方の軌道輪51との間の距離寸法)の公差を±10μm程度の高精度で対応することが可能となる。
また、斜板20の筒部22の外周面22aに嵌挿された耐摩耗性及び耐焼付性を有する円筒状のラジアル滑り軸受40の外周面に、ピストン駆動板30の中心孔をすきま嵌めの嵌合によって組み付けることでラジアル荷重を良好に受けることができる。
さらに、斜板20の筒部22の外周面を耐摩耗性に熱処理する必要もない。
例えば、前記実施例1においては両面斜板形式の斜板式圧縮機に採用された軸受け装置である場合を例示したが、片面斜板形式の斜板式圧縮機に対しても実施可能である。
20 斜板
30 ピストン駆動板(一方の軌道輪)
40 ラジアル滑り軸受
50 スラストころ軸受
Claims (1)
- 斜板式圧縮機の駆動軸の軸上に一体回転可能に設けられた斜板と、この斜板に対し相対回転可能に設けられ、かつ前記斜板の回転動作に伴って軸方向へ揺動されることでピストンを往復動させるピストン駆動板との間に介在される斜板式圧縮機の軸受装置であって、
前記斜板の一側面と、この一側面に対向する前記ピストン駆動板との間に組み付けられるスラストころ軸受を備え、
前記斜板の一側面から軸方向へ突出されかつ前記駆動軸が嵌挿される中心孔を有する筒部の外周面には耐摩耗性及び耐焼付性を有する円筒状のラジアル滑り軸受が嵌挿され、
前記スラストころ軸受は、一方の軌道輪としても機能する前記ピストン駆動板と他方の軌道輪と、これら両軌道輪の相対する軌道面の間に保持器によって保持された状態で転動可能に配置された複数のころとを備えており、
前記ピストン駆動板及び前記他方の軌道輪は、所定板厚の環状平板によってそれぞれ形成され、
さらに、前記ピストン駆動板の内周面が前記ラジアル滑り軸受の外周面にすきま嵌めによって嵌合されていることを特徴とする斜板式圧縮機の軸受装置。
Priority Applications (1)
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JP2008193369A JP5347361B2 (ja) | 2008-07-28 | 2008-07-28 | 斜板式圧縮機の軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008193369A JP5347361B2 (ja) | 2008-07-28 | 2008-07-28 | 斜板式圧縮機の軸受装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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2008
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