まず、本実施例に係る各台計数システムのシステム構成について説明する。図1は、本実施例に係る各台計数システムのシステム構成図である。同図に示すように、この各台計数システム1には、計数機能付きCRユニット10(以下、単にCRユニットと言う)と、パチンコ機20と、島コントローラ40と、カード精算機50と、景品管理装置60と、カード処理機70と、景品払出機75と、T/C(ターミナル・コントローラ)30とが設けられている。
CRユニット10は、遊技店内の各パチンコ機20に併設されるカード処理ユニットであり、本実施例では、パチンコ機20の下皿から投入されるパチンコ玉を計数する計数機能をさらに有する。具体的には、自装置が接続されたパチンコ機20で遊技者が獲得したパチンコ玉を計数した上で、カード返却時には、持ち玉返却等により電子データからパチンコ玉の現物に還元して消化された計数値を除き、その時点で残存している残存計数値を持ち玉としてプリペイドカードや会員カードに関連付け、持ち玉を関連付けたカードを発行(返却)する。
このCRユニット10は、従来と同様、現金を用いたり、プリペイドカード等に価値付けられたプリペイド残額を用いた玉貸しも行う。従って、1枚のプリペイドカードには、持ち玉とプリペイド残額の2つの遊技価値が関連付けられる。
また、CRユニット10は、T/C30によって記憶管理される貯玉残高に計数値である持ち玉を貯玉加算する機能、いわゆる計数貯玉機能を有する。具体的には、ユニット内部に受入中の会員カードに記録された会員ID又は携帯端末80内蔵のICチップに記録された携帯IDmに対応する貯玉残高に持ち玉(残存計数値)を加算するようにT/C30に依頼する。なお、本実施例では、携帯端末80に搭載されるFelica(登録商標)チップ等のICチップからIDmと呼ばれるICチップの製造番号を読み取り、このIDmを携帯会員の会員識別子として使用することとするが、携帯端末の製造番号や電話番号等の情報を用いることとしてもかまわない。
さらに、CRユニット10は、T/C30に預け入れられた貯玉を引き落とすいわゆる再プレイの機能も有する。具体的には、ユニット内部に受入中の会員カードに記録された会員IDまたは携帯端末80内蔵のICチップに記録された携帯IDmに対応する貯玉残高から、予め規定された再プレイ玉数を減算するようにT/C30に依頼し、T/C30によって再プレイ玉数の減算が完了された後にパチンコ機20に玉投出指示を行う。
このように、CRユニット10は、携帯端末80を用いた計数貯玉および再プレイにも対応しており、獲得玉の計数を各遊技席で行うだけでなく、その計数値の貯玉加算も併せて各遊技席で行う。
パチンコ機20は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技者がパチンコ遊技を行う装置であり、本実施例では、プリペイドカード対応のいわゆるCRパチンコ機であるものとしている。
島コントローラ40は、周囲を通路に囲まれたスペース(遊技島)に設けられた一群のCRユニット10及びパチンコ機20を束ねる中継装置である。
カード精算機50は、プリペイドカードや会員カードに関連付けられたプリペイド残額を貨幣に精算する精算機である。具体的には、装置内部に受け入れたプリペイドカードに関連付けられた遊技価値をT/C30に問い合わせ、当該プリペイドカードにプリペイド残額だけが関連付けられている場合には、プリペイド残額相当の貨幣を投出するとともにプリペイドカードを回収し、また、プリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられている場合には、プリペイド残額相当の貨幣を投出した後にプリペイドカードを返却する。また、会員カードの場合は、プリペイド残額や持ち玉の有無に関わらず、返却する。
景品管理装置60は、遊技店内の景品交換カウンタに配設された景品交換用の端末装置であり、交換玉数管理テーブルを用いて持ち玉と景品との交換を管理する。この交換玉数管理テーブルは、景品ごとにその景品との交換に要する交換玉数を対応付けて記憶している。そして、景品交換カウンタ内の従業員が、CRユニット10により発行されたプリペイドカード等を遊技客から受け取ると、カード処理機70への読取操作を通じて持ち玉を取得するとともに、遊技客により指定された景品に対応する交換ボタンを押下し、当該景品に相当する交換玉数を持ち玉数から減算する交換制御を実行させ、その後に従業員による手作業で遊技客に受け渡す。また、遊技客が特殊景品への交換を希望する場合には、従業員はこの景品管理装置60に設けられた特殊景品交換ボタンを押下し、交換玉数管理テーブルを参照して持ち玉数に応じた特殊景品の払い出しを景品払出機75に指示する。
また、景品管理装置60は、T/C30によって記憶管理される貯玉と引き換えに交換制御を行う貯玉交換機能をさらに有する。具体的には、カード処理機70によって会員カードまたは携帯端末80内蔵のICチップから読み取られた会員IDまたは携帯IDmに対応する貯玉残高を持ち玉の代わりに用いて交換制御を実行する。
T/C30は、図示した記録媒体管理DBを用いて、プリペイド残額、貯玉、持ち玉などの遊技価値を統括管理する管理装置である。この記録媒体管理DBは、遊技店で使用される記録媒体を一括して管理するデータベースである。そして、記録媒体管理DBの配下には、プリペイド残額に関する情報を蓄積したプリペイド残額DB、会員カード及び携帯端末80の貯玉情報を蓄積した貯玉DB、各台計数機能によって遊技者が獲得した持ち玉(獲得玉)情報を蓄積した持玉DBがそれぞれ接続されている。
例えば、CRユニット10からプリペイド残額の加算依頼(価値付け依頼)を受け付けた場合には、プリペイド残額DBを参照して、当該加算依頼に含まれるプリペイドカードIDに対応するプリペイド残額に挿入紙幣金額などの価値付け依頼金額を加算更新し、また、プリペイド残額の減算依頼を受け付けた場合には、当該減算依頼に含まれるプリペイドカードIDに対応するプリペイド残額から玉貸しの貸出単位金額等の減算依頼金額を減算更新する。
また、CRユニット10から貯玉の加算依頼(計数貯玉依頼)を受け付けた場合には、貯玉DBを参照して、当該加算依頼に含まれる会員IDまたは携帯IDmに対応する貯玉残高に持ち玉(残存計数値)などの加算依頼玉数を加算更新し、また、CRユニット10又は景品管理装置60から貯玉の減算依頼を受け付けた場合には、当該減算依頼に含まれる会員IDまたは携帯IDmに対応する貯玉残高から再プレイ玉数または交換対価等の減算依頼玉数を減算更新する。
また、CRユニット10から持ち玉の加算依頼を受け付けた場合には、持ち玉DBを参照して、当該加算依頼に含まれるプリペイドカードIDに対応する持ち玉数に残存計数値などの加算依頼玉数を加算更新し、また、CRユニット10又は景品管理装置60から持ち玉の減算依頼(持ち玉返却依頼)を受け付けた場合には、当該減算依頼に含まれるプリペイドカードIDに対応する持ち玉数から持ち玉返却の単位玉数もしくは交換対価等の減算依頼玉数を減算更新する。
このように、各台計数システム1は、遊技台それぞれに計数機能を有する各台対応装置(CRユニット)を配置し、各々の遊技席で獲得玉を計数させる各台計数の仕組みに、遊技客が保有する携帯端末80を会員カードとして使用させる携帯会員の仕組みが援用されている。
ここで、本実施例に係るCRユニット10は、各台計数システムに携帯会員の仕組みを援用する場合に、携帯端末80を持ち玉の持出しをロックする鍵として機能させることにより、第三者による持ち玉の持出し操作、すなわち携帯端末80のリーダライタへの近接操作または接触操作やプリペイドカードの返却操作を棄却する仕組みにその特徴がある。
これを図2を用いて具体的に説明すると、CRユニット10は、持ち玉の持出しを許可する持出し許可モードに滞在している際に、遊技客から貯玉予約操作を受け付けるとともに(1)、ユニットに内蔵もしくは付設されたリーダライタ(後述するICカードR/W14)に対する携帯端末80のかざし操作(近接操作または接触操作)を受け付ける(2)。
この近接操作に応答して、CRユニット10では、携帯端末80内蔵のICチップから携帯IDmをICカードR/W14に読み取らせ(3)、持出し許可モード(携帯アンロックモード)から持出し制限モード(携帯ロックモード)にモード移行させ(4)、先に読み取らせた携帯IDmを登録するようにT/C30に依頼する(5)。
この貯玉予約操作とは、貯玉操作(解除操作)が行われるまで携帯端末80で持ち玉をロックする機能(モード移行)を発動させるための要件となる操作の1つであり、もう1つの要件である携帯端末80のかざし操作が所定期間(例えば、5秒間)内に行われなかった場合には、携帯端末80から携帯IDmの読取ができなかった旨を所定の報知部で報知する。なお、かかる報知を行う際には、液晶パネル等のディスプレイまたはLED等のランプで表示による報知を行ってもよいし、音声による報知を行うこととしてもよい。
このように、所定期間以内に携帯端末80がかざされない、或いは携帯端末80のかざし方が不十分で携帯IDmがICカードR/W14で読み取れなかった場合にその旨を報知することとしたのは、たとえば遊技客が携帯端末80により持ち玉をロックする機能が設定されたものと誤解し、CRユニット10で携帯ロックされていない状態で遊技客がそのまま遊技席をはずしてしまうことを防止するためである。
一方、T/C30では、CRユニット10から登録依頼を受け付けた携帯IDmを自装置の記憶部に登録する(6)。ここで、T/C30側で携帯IDmを登録しておく際には、T/C30で複数登録された登録携帯IDmのうち、どの携帯端末80のIDmで貯玉予約操作が行われたのかが判別可能なように、依頼元のCRユニット10の台識別子(台番号)と紐付けて登録させておくことが好ましい。
その後、CRユニット10では、携帯ロックモード中に携帯端末80のかざし操作を受け付けた場合(一)には、携帯端末80内蔵のICチップから携帯IDmをICカードR/W14に読み取らせるとともに(二)、T/C30への問合せによって登録携帯IDmを取得し(三)、これら読取携帯IDmと登録携帯IDmが一致するか否かを判定する(四)。
このように、T/C30に携帯IDmが登録され、かつCRユニット10が携帯ロックモードに遷移した後には、T/C30に登録されている登録携帯IDm以外の携帯端末80のかざし操作がCRユニット10で行われたとしても携帯ロックモードを解除することはなく、たとえばカード返却操作を受け付けた場合には、持ち玉をプリペイドカードに関連付ける操作を禁止するのでカード返却されることはなく、また、貯玉操作を受け付けた場合には、持ち玉を計数貯玉することを禁止するので計数貯玉されることもなくなる。なお、携帯ロックモードであっても、所定個数ずつの持玉返却(後述する「持玉返却ボタン」操作による持ち玉返却)は可能とする。
一方、読取携帯IDmと登録携帯IDmが一致する場合には、貯玉予約操作を行った遊技客によるかざし操作であると推定することができるので、登録時に設定されていた予約である計数貯玉を行わせるべく、携帯ロックモードから携帯アンロックモードにモード復帰させる(五)。
この携帯ロックモードを解除するための操作要件は、携帯端末80のかざし操作だけにしてもよいし、貯玉予約に対応する貯玉操作を併せて行わせることしてもよい。また、携帯ロックの解除操作と貯玉操作は、その一部または全部を重複させることができる。例えば、携帯ロックの解除を目的としてなされたボタン操作や携帯端末80のかざし操作を、計数貯玉を目的としてなされたものであるとさらに認識させることで、携帯ロックモードの解除と計数貯玉を行う場合に必要となる操作回数の絶対数を低減させることができる。
このように、本実施例では、持出し制限操作(携帯ロック操作)と携帯端末80のかざし操作を受け付けたことを契機に携帯アンロックモードから携帯ロックモードに移行し、滞在モードに基づいて持ち玉の持出し許可または持出し不許可を制御することで、第三者による持ち玉の持出し操作、すなわち携帯端末80の近接操作または接触操作やカード返却操作を棄却することができ、第三者が持ち遊技媒体を横取りする不正を防止することが可能になる。
また、T/C30に携帯IDmを登録させておく構成を採用しておけば、携帯端末80のかざし操作しか行われない携帯会員であっても来店可否、来店時刻や退店時刻などの来店に関する情報を収集できるという別の効果も得られる。
なお、本実施例では、持ち玉が発生した時に1度携帯ロックさせておき、それ以降は遊技終了時まで携帯ロック操作と携帯ロックの解除操作を繰り返し行わずともよいように、持ち玉を電子データとして持ち出す場合に限って禁止することとし、持ち玉返却のように持ち玉を電子データから一定数の現物に還元して使用することは許容することとするが、離席時の度に携帯アンロックモード及び携帯ロックモードを遷移させることとしてもよく、その場合には、電子データによる持ち玉の持出し及び現物による持ち玉の持出しの両方を禁止することとしてもかまわない。
続いて、本実施例に係るCRユニットの構成について説明する。なお、ここでは、CRユニットの外観構成について説明してから内部構成を説明することとする。
図3は、本実施例に係るCRユニットの外観を示した正面図である。なお、この図3には、CRユニット10が併設されたパチンコ機20を破線で示している。
図3に示すように、CRユニット10は、係員の呼び出し時などに点灯する状態表示部101と、玉貸しのための各種紙幣を受け付ける紙幣挿入部102と、従業員が所持するリモコンが発光する赤外線を受光するリモコン受光部13と、貯玉数やポイント数などをセグメント表示する7SEG表示部103と、暗証番号を入力するためのテンキーや再プレイ操作を受け付ける再プレイボタンなどの操作ボタン群104と、持ち玉を払い出すノズルを備えた持ち玉払出部105と、携帯端末80内蔵のICチップに対する読取や書込を行うICカードR/W14と、プリペイドカード等のカード類の受付/返却を行うカード挿入部106と、獲得玉を計数する計数部107と、獲得玉を貯留する玉貯留部108とを有する。
そして、カード挿入部106の内部(背面)には、プリペイドカードや会員カード等のカードに記録された情報を読み取るカード処理部を有しており、このカード処理部では、カード挿入部106を介して挿入されたカードを受け付けてデータを読み取り、返却/収納する。
また、カード処理部では、プリペイド残額及び持ち玉が関連付けられていないプリペイドカードを予め複数枚収納しており、カード返却操作がなされるまでに現金投入によりプリペイド残額が発生したり、或いは遊技により持ち玉が発生していた際にはプリペイド残額または持ち玉が関連付けられたプリペイドカードをカード挿入部106から排出(返却)する。なお、携帯ロックモード中には、カード処理部によるカード返却の動作は後述する持出し制御部16dの制御によって凍結される。
また、玉貯留部108には、持ち玉数を表示する持ち玉表示部109と、持ち玉の返却(払戻し)要求を受け付ける持玉返却ボタン110とが付設されている。
さらに、ICカードR/W14の近傍には、貯玉予約操作を受け付ける貯玉予約ボタン131と、携帯ロックの解錠操作を受け付ける解除ボタン132と、持ち玉(残存計数値)の貯玉を受け付ける貯玉ボタン133とが設けられている。
一方、パチンコ機20には、パチンコ遊技に使用するパチンコ玉を貯留する上皿210と、上皿210の許容容量を超えて溢れたパチンコ玉を貯留する下皿220とが設けられており、この上皿210には、プリペイドカードの残度数等を表示する7SEG表示部211と、玉貸し要求を受け付ける玉貸しボタン212と、プリペイドカードの返却要求を受け付ける返却ボタン213とがさらに設けられている。なお、本実施例では、玉貸しボタン212及び返却ボタン213をパチンコ機10に設けることとしたが、必ずしもパチンコ機20側に設ける必要はなく、CRユニット10に設けることとしてもよい。
パチンコ玉を借り受ける際には、遊技客がパチンコ機20側の玉貸しボタン212を押下操作すると、玉貸し操作信号がCRユニット10に転送されてCRユニット10側で玉貸し操作が受け付けられる。このとき、プリペイド残額が存在する場合には、CRユニット10からパチンコ機20に玉投出指示が行われて貸し玉が上皿210に投出されることになる。
持ち玉を計数する際には、パチンコ機20の下皿220から獲得玉を玉貯留部108に投入すると、その投入玉が計数部107に誘導されて獲得玉の数量が計数される。そして、遊技者が持玉返却ボタン110を押下すると、後述する記憶部15によって持ち玉15aとして記憶管理されている玉数の範囲内であれば、持ち玉が持ち玉払出部105経由でパチンコ機20の上皿210に投出される。
携帯端末80で持ち玉をロックする際には、遊技客が貯玉予約ボタン131を押下操作してから所定期間内に携帯端末80をICカードR/W14にかざし操作すると、携帯ロックモードに移行される。一方、携帯ロックモードを解除する際には、遊技客が解除ボタン132を押下するとともに携帯端末80をICカードR/W14にかざし操作すると、その携帯端末80の携帯IDmがT/C30に登録された登録携帯IDmと同じ場合にだけ携帯アンロックモードに復帰される。
持ち玉を携帯端末80に貯玉する際には、遊技客が貯玉ボタン133を押下操作してから所定期間内に携帯端末80をICカードR/W14にかざし操作した場合、滞在モードが携帯アンロックモードである場合には、持ち玉が無条件に携帯端末80に計数貯玉され、また、滞在モードが携帯ロックモードである場合には、携帯端末80の読取携帯IDmがT/C30に登録された登録携帯IDmと同じ場合にだけ携帯アンロックモードに復帰され、先の貯玉操作が有効となり、持ち玉が携帯端末80に計数貯玉される。
図4は、本実施例に係るCRユニットの内部構成を示す機能ブロック図である。なお、実際のCRユニット10では、図示した機能部以外の機能部(例えば、表示部やビルバリユニットなど)を有するが、図4では、本実施例に係るCRユニット10の特徴を説明するために必要な構成要素のみを抜粋している。
図4に示すように、このCRユニット10は、操作部11と、遊技機用通信I/F部12aと、通信I/F部12bと、リモコン受光部13と、ICカードR/W14と、記憶部15と、制御部16とを有する。
操作部11は、図3に示した貯玉予約ボタン131、解除ボタン132及び貯玉ボタン133をはじめとした各種ボタン群の総称である。
遊技機用通信I/F部12aは、当該CRユニット10に併設されるパチンコ機20との間で各種通信(例えば、玉貸し要求や玉投出指示など)を行うためのインターフェースである。
通信I/F部12bは、T/C30、島コントローラ40及び景品管理装置60などの他の装置の間で各種通信を行うためのインターフェースである。
リモコン受光部13は、図示しない従業員用リモコンから照射される赤外線を受光する受光素子を有する受信部であり、例えば、リモコンから照射される赤外線を通じて、プリペイドカードの補充/回収や現金収納部の解錠/施錠などの既存のCRユニットで同様に行われる各種操作を受け付ける一方で、携帯ロックモードから携帯アンロックモードに復帰させる操作(携帯ロックの解除操作)を受け付ける。
ICカードR/W14は、ICカードとの間で通信を行ってICカード内の記録情報の読取および書込を行う装置である。具体的には、ICカード内のICチップに組み込まれたアンテナコイルに弱電波を送信すると、そのICチップではアンテナコイルにより発電が行われてデータ通信が可能となり、これにより記録情報(例えば、携帯IDmなど)を取得する。
記憶部15は、制御部16による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、たとえば遊技客が現時点で保有する残存持ち玉数を示す持ち玉15aと、携帯ロックモードまたは携帯アンロックモードのうち現在滞在するモードを示す滞在モード15bとを併せて記憶する。
制御部16は、CRユニット10を全体制御する制御部であり、プリペイド残額や持ち玉を更新する機能部を基本機能として有する他、本実施例に特有な機能部として、モード遷移部16aと、携帯IDm登録部16bと、携帯IDm一致可否判定部16cと、持出し制御部16dと、持ち玉関連付け部16eと、計数貯玉部16fとを有する。
実際には、制御部16は、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、モード遷移部16a、携帯IDm登録部16b、携帯IDm一致可否判定部16c、持出し制御部16d、持ち玉関連付け部16e及び計数貯玉部16fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
モード遷移部16aは、携帯アンロックモードと携帯ロックモードのモード遷移を行う処理部である。ここで、説明の便宜上、携帯アンロックモードから携帯ロックモードに遷移することをモード移行と言い、携帯ロックモードから携帯アンロックモードに遷移することをモード復帰と言うこととする。
例えば、モード移行には、遊技客から貯玉予約ボタン131の押下操作を受け付けてから所定期間(例えば、5秒間)内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されることを要件として設けている。このような要件を設けたのは、貯玉予約ボタン131の押下操作と携帯端末80のかざし操作の間隔が長くなるほど、第三者が携帯端末80のかざし操作を行う間隙が多くなり、実際に持ち玉を獲得した遊技客によって貯玉予約操作(携帯ロックモードへの移行操作)がなされた可能性が低くなるからである。なお、所定期間以内に携帯端末80がかざされない、或いは携帯端末80のかざし操作が不十分で携帯IDmがICカードR/W14で読み取れなかった場合には、その旨を表示または音声により遊技客に報知する。
また、モード復帰には、遊技客から解除ボタン132または貯玉ボタン133の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されることを要件として設けている。このように、貯玉予約ボタン131の押下操作と携帯端末80のかざし操作を期間で関連付けるのは、モード移行と同様の理由である。なお、解除ボタン132の押下操作は、持ち玉の関連付けまたは計数貯玉を行うのではなく、携帯ロックだけを解除したいという意思確認を行い、貯玉ボタン133の押下操作は、携帯ロックを解除した上で計数貯玉を行うという意思確認を行うために操作要件に加えているが、少なくとも携帯端末80のかざし操作だけでモード復帰することとしてもかまわない。
このように、携帯ロックモード中にICカードR/W14への携帯端末80のかざし操作が行われた場合には、当該かざし操作時に読み取った読取携帯IDmとT/C30に登録されている登録携帯IDmとが一致する要件をさらに付加している。つまり、この要件は、携帯ロックモードへの移行操作を行った遊技客本人にしか携帯アンロックモードへの復帰を行わせず、本人以外の第三者によって行われる携帯ロックの解除操作を確実に棄却するためのものである。
また、モード復帰は、従業員が所持するリモコンによって携帯ロックの解除操作がなされることを要件として設けている。すなわち、遊技客が長時間にわたって遊技台から離席した場合には、再度戻ってきて遊技を行う可能性が低く、遊技台の稼働を見込むことはできない。このような場合に、携帯ロックモードが維持され続け、誰にも稼働されない遊技台が残ってしまうことを防止し、空き台整理するために当該要件を設けることとした。
さらに、モード復帰は、記憶部15内の持ち玉15aが所定値以下になることを要件として設けている。このような要件を設けるのは、遊技客が極めて少量な持ち玉を今後使用するつもりもなく残していった場合には、遊技台の稼働を見込むことはできないが、かかる場合に、携帯ロックモードが維持され続け、誰にも稼働されない遊技台が残ってしまうことを防止し、空き台整理するためである。
携帯IDm登録部16bは、携帯ロック操作受付時にICカードR/W14によって取得された携帯IDmを登録するようにT/C30に依頼する処理部である。なお、本実施例では、T/C30に携帯IDmを登録させることとしているが、記憶部15に携帯IDmを登録させることとしてもかまわない。
携帯IDm一致可否判定部16cは、携帯ロックモード時にICカードR/W14によって読み取られた読取携帯IDmと、T/C30に登録されている登録携帯IDmとが一致するか否かを判定する処理部である。
持出し制御部16dは、記憶部15に記憶された滞在モード15bに基づいて、持ち玉の持出し許可または持出し不許可を制御する処理部である。
例えば、滞在モード15bが携帯アンロックモードである場合には、持ち玉の電子データとして持出しを許可し、カード返却ボタン213や貯玉ボタン133の押下操作等の持出し操作に応答して、記憶部15に記憶された持ち玉15aの返却カードへの関連付けを持ち玉関連付け部16eに要請したり、また、記憶部15に記憶された持ち玉(残存計数値)15aを携帯端末80のIDmに対応する貯玉口座に貯玉するように計数貯玉部16fに要請したりする。
一方、滞在モード15bが携帯ロックモードである場合には、カード返却ボタン213や貯玉ボタン133の押下操作等の持出し操作を受け付けたとしても、持出し操作から所定期間内に受け付けた携帯端末80のかざし操作によりICカードR/W14に読み取られた読取携帯IDmが登録携帯IDmと一致すると携帯IDm一致可否判定部16cに判定されない限りは、持ち玉の電子データとして持出しを禁止する。
持ち玉関連付け部16eは、プリペイドカードに持ち玉を関連付ける処理部である。具体的には、持出し制御部16dによって持ち玉の持出しが許可された場合だけに、ユニット内部にスタックしたプリペイドカードの識別情報(カードID)に紐付けて記憶部15に記憶された持ち玉15aを登録するようにT/C30に依頼する。
計数貯玉部16fは、残存計数値である持ち玉を会員カードまたは携帯端末80に貯玉する処理部である。具体的には、持出し制御部16dによって持ち玉の持出しが許可された場合だけに、ICカードR/W14によって読み取られた読取携帯IDmもしくはT/C30に登録された登録携帯IDmに対応する貯玉口座の残高に記憶部15に記憶された持ち玉15aを加算更新するようにT/C30に依頼する。
次に、本実施例に係るCRユニット10の処理の流れについて説明する。なお、ここでは、CRユニット10によって行われる各種処理を(1)モード移行処理、(2)モード復帰処理、(3)持出し制御処理の順に説明することとする。
(1)モード移行処理
図5は、本実施例に係るモード移行処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、CRユニット10が起動状態にあり、滞在モード15bが携帯アンロックモードである場合に再帰的に行われる処理である。
同図に示すように、貯玉予約ボタン131の押下操作、すなわち携帯ロック操作を受け付けた場合(ステップS501肯定)に、モード遷移部16aは、当該貯玉予約ボタン131の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されたか否かを判定する(ステップS502)。
このとき、所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作された場合(ステップS502肯定)には、携帯IDm登録部16bは、ICカードR/W14によって取得された携帯IDmを登録するようにT/C30に依頼し(ステップS503)、モード遷移部16aは、記憶部15内の滞在モード15bを携帯ロックモードに書き換えることにより、携帯アンロックモードから携帯ロックモードに移行し(ステップS504)、後述するモード復帰処理を行う。
一方、貯玉予約ボタン131の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されなかった場合(ステップS502否定)には、モード遷移部16aは、携帯端末80から携帯IDmの読取ができなかった旨を表示または音声により遊技客に報知し(ステップS505)、携帯アンロックモードを維持し(ステップS506)、上記のステップS501〜S506までの処理を繰り返し行う。
(2)モード復帰処理
図6は、本実施例に係るモード復帰処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、CRユニット10が起動状態にあり、滞在モード15bが携帯ロックモードである場合に再帰的に行われる処理である。
同図に示すように、携帯ロックの解除操作を受け付けた場合(ステップS601肯定)に、モード遷移部16aは、携帯ロックの解除操作が従業員によるリモコン操作であるか否かを判定する(ステップS602)。
このとき、携帯ロックの解除操作がリモコン操作であった場合(ステップS602肯定)に、モード遷移部16aは、記憶部15に記憶された滞在モード15bを携帯アンロックモードに書き換えることにより、携帯ロックモードから携帯アンロックモードに復帰し(ステップS603)、図5に示したモード移行処理を行う。
ここで、携帯ロックの解除操作が遊技客による解除ボタン132もしくは貯玉ボタン133の押下操作であった場合(ステップS602否定)に、モード遷移部16aは、当該解除ボタン132または貯玉ボタン133の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されたか否かを判定する(ステップS604)。
このとき、所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作された場合(ステップS604肯定)に、携帯IDm一致可否判定部16cは、ICカードR/W14によって読み取られた読取携帯IDmと、T/C30によって登録された登録IDmとが一致するか否かをさらに判定する(ステップS605)。
そして、読取携帯IDmと登録携帯IDmが一致する場合(ステップS605肯定)に、モード遷移部16aは、記憶部15に記憶された滞在モード15bを携帯アンロックモードに書き換えることにより、携帯ロックモードから携帯アンロックモードに復帰し(ステップS603)、図5に示したモード移行処理を行う。
また、携帯ロックの解除操作を受け付けていない場合、解除ボタン132または貯玉ボタン133の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されなかった場合、もしくは読取携帯IDmと登録携帯IDmが一致しない場合(ステップS601否定、ステップS604否定またはステップS605否定)に、モード遷移部16aは、記憶部15に記憶された持ち玉15aが所定値以下になったか否かを判定する(ステップS606)。なお、この場合には、既に携帯端末80によるロックがなされているので、携帯端末80から携帯IDmの読取ができなかった旨を報知してもしなくともどちらでもかまわない。
このとき、持ち玉15aが所定値以下になった場合(ステップS606肯定)に、モード遷移部16aは、記憶部15に記憶された滞在モード15bを携帯アンロックモードに書き換えることにより、携帯ロックモードから携帯アンロックモードに復帰し(ステップS603)、図5に示したモード移行処理を行う。
一方、持ち玉15aが所定値以下になっていない場合(ステップS606否定)に、モード遷移部16aは、携帯ロックモードを維持し(ステップS607)、上記のステップS601〜S607までの処理を繰り返し行う。
このように、モード移行処理およびモード復帰処理によって携帯アンロックモードと携帯ロックモードのモード遷移が行われる。
なお、読取携帯IDmと登録携帯IDmが一致しない場合には、第三者による不正操作であるおそれがあるので、登録携帯IDmを有する携帯端末80、CRユニット10の各種表示部、T/C30などの装置に横取り不正を報知させることとしてもよい。
(3)持出し制御処理
図7は、本実施例に係る持出し制御処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、モード遷移部16aによって実行されるモード移行処理およびモード復帰処理とは独立して持出し制御部16dに行われる処理である。
同図に示すように、カード返却ボタン213や貯玉ボタン133の押下操作等の持出し操作を受け付けると(ステップS701肯定)、持出し制御部16dは、記憶部15に記憶された滞在モード15bが携帯ロックモードであるか否かを判定する(ステップS702)。
このとき、滞在モード15bが携帯アンロックモードである場合(ステップS702否定)には、持出し制御部16dは、持ち玉の持出しを許可し(ステップS703)、カード返却ボタン213が押下されていたならば持ち玉の関連付けを持ち玉関連付け部16eに要請し、カードを返却する。また、貯玉ボタン133が押下されていたならば持ち玉の貯玉を計数貯玉部16fに要請し、処理を終了する。
一方、滞在モード15bが携帯ロックモードである場合(ステップS702肯定)には、持出し制御部16dは、カード返却ボタン213や貯玉ボタン133の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作されたか否かを判定する(ステップS704)。
ここで、カード返却ボタン213や貯玉ボタン133の押下操作を受け付けてから所定期間内に携帯端末80がICカードR/W14にかざし操作された場合(ステップS704肯定)には、持出し制御部16dは、モード遷移部16aによってモード復帰がなされたか否かを判定する(ステップS705)。
このとき、モード遷移部16aによってモード復帰が行われた場合(ステップS705肯定)には、持ち玉の持出しを許可し(ステップS703)、カード返却ボタン213が押下されていたならば持ち玉の関連付けを持ち玉関連付け部16eに要請し、カードを返却する。また、貯玉ボタン133が押下されていたならば持ち玉の貯玉を計数貯玉部16fに要請し、処理を終了する。なお、この場合には、カード返却ボタン213や貯玉ボタン133の押下操作が持ち玉の持出し操作であると持出し制御部16dに認識される一方で、携帯ロックの解除操作であるとモード遷移部16aに認識されることとなる。
一方、モード遷移部16aによってモード復帰が行われなった場合(ステップS705否定)には、持ち玉の持出しを禁止し(ステップS706)、そのまま処理を終了する。
上述してきたように、本実施例では、持出し制限操作(携帯ロック操作)と携帯端末80のかざし操作を受け付けたことを契機に携帯アンロックモードから携帯ロックモードにモード移行し、遷移結果である滞在モード15bに基づいて持ち玉の持出し許可または持出し不許可を制御するように構成したので、第三者による持ち玉の持出し操作、すなわち携帯端末80の近接操作または接触操作やカード返却操作を棄却することができ、第三者が持ち遊技媒体を横取りする不正を防止することが可能である。
また、上記の実施例では、携帯ロックを解除する場合には、携帯ロックモード中に登録携帯IDmと同一の携帯IDmを受け付けることを必須としたモード復帰要件を設けることとしたが、必ずしも携帯端末80を2度かざしさせずとも、第三者による持ち玉の持出し操作、すなわち携帯端末80の近接操作または接触操作やカード返却操作を棄却することができる。
例えば、携帯ロックモード中に持ち玉の持出し操作(例えば、カード返却ボタンや貯玉ボタンの押下等)を受け付けた場合には、登録携帯IDmを有する携帯端末80の貯玉口座に記憶部15に記憶された持ち玉15aを貯玉するようにしてもよい。これによって、持ち玉を実際に獲得した遊技客が所有する携帯端末80に持ち玉を計数貯玉させることができる。
また、携帯ロックモード中に携帯端末80のかざし動作を受け付けた場合にも、登録携帯IDmを有する携帯端末80の貯玉口座に記憶部15に記憶された持ち玉15aを貯玉するようにしてもよい。
なお、上記の実施例では、記憶部15内の持ち玉15aの多寡によって携帯ロック操作を行った遊技客がパチンコ機20に戻ってくる可能性を推定することとしたが、その他にも、パチンコ機20からアウト(打込み数)やセーフ(払出し数)などの遊技台データを収集するホールコンピュータを用いて、遊技客が遊技を行っているか否かを監視することもできる。
すなわち、遊技客がパチンコ機20で遊技を行っている場合には、パチンコ機20でアウトやセーフが全く発生しないという事態はあり得ず、アウトやセーフが所定期間(例えば、15分間)内に発生しない場合には、遊技客がパチンコ機20で遊技を行っていないと見做すことができる。
このような場合には、滞在モード15bが携帯ロックモードであったとしても、携帯アンロックモードに復帰させることで、遊技台の稼働率が低下することを防止することができる。なお、空き台整理を行う場合には、従業員によるリモコン操作を通じて、記憶部15に記憶された持ち玉15aをT/C30に空き台整理玉として別管理しておき、万が一に遊技客が戻ってきた場合のケアを行っておくのがより好ましい。
なお、パチンコ機20からCRユニット10を経由してホールコンピュータに遊技台データを収集する遊技システムを導入している場合には、CRユニット10側で遊技台データを取得できることから遊技監視をCRユニット10で行うことができる。
また、上記の実施例では、従業員による携帯ロックの解除操作を従業員用リモコンでの操作を介して受け付けることとしたが、他の形態により携帯ロックの解除操作を受け付けることもできる。
例えば、従業員用リモコンにおける所定の操作(例えば、CRユニット10の従業員モードへの移行ボタンの押下操作)でCRユニット10を従業員モードに移行させた上でCRユニット10の操作部11を介して携帯アンロックモードへの復帰操作を受け付けるようにしてもよい。
また、CRユニット10の操作部11で従業員による所定の操作(例えば、遊技客にはなされない特定の操作)を受け付けて従業員モードに移行させた上で携帯アンロックモードへの復帰操作を受け付けるようにしてもよい。なお、CRユニット10の操作部11を介して携帯アンロックモードへの復帰操作を受け付ける場合には、従業員からパスワード等の認証情報を入力させた上で解除ボタン132を押下させることにより、携帯アンロックモードに復帰するようにしてもかまわない。
また、遊技店の管理者や幹部従業員等から台番号の指定を含む復帰操作をT/C30で受け付け、T/C30からCRユニット10に復帰指令を行わせるようにしてもよい。なお、この時に指定される台番号は、1つまたは複数であってもよいし、持ち玉の多寡やアウト又はセーフの監視により空き台と推定されるCRユニット10の台番号を対象に指定させることとしてもよい。
また、上記の実施例では、携帯端末80を持ち玉の持出しをロックする鍵として機能させる携帯ロック機能を使用させる対象を任意に設定することができる。
例えば、図1に示ししたT/C30の貯玉DBに携帯会員として登録されている携帯IDmを有する携帯端末80だけを対象に携帯ロック機能を使用させることができる。この場合には、携帯端末80のかざし操作時に貯玉DBへの登録可否をT/C30に問い合わせてチェックし、未登録の場合には携帯ロックモードへの移行を拒否するステップを図5のステップS502肯定の後に追加する必要がある。このようにシステムを構成すれば、会員限定のサービスとして遊技客にアピールし、一般会員とのサービスの差別化を図ることが可能になる。
また、遊技客が所持する携帯端末80全てを対象に携帯ロック機能を使用させることもできる。この場合には、携帯会員ではない一般の遊技客も携帯ロック機能の使用者に含まれるので、CRユニット10で貯玉操作を受け付けた場合に、貯玉DBへの登録可否をT/C30に問い合わせてチェックし、未登録の場合には貯玉を拒否するステップが必要となる。
また、上記の実施例では、T/C30が携帯IDmを登録しておくこととしたので、携帯ロック操作時に携帯端末80のかざし操作を受け付けたCRユニット10の台番号と携帯IDmとを紐付けて登録しておけば、当該台番号と異なる台番号のCRユニット10で登録携帯IDmをT/C30で取得した場合には、複数台で遊技を行っていることを検知することができる。なお、このような場合には、CRユニット10やT/C30で不正遊技が行われている旨を報知することとしてもよい。
また、上記の実施例では、T/C30でプリペイド残額、持ち玉および貯玉を統合管理する場合について説明したが、必ずしもこれらの遊技価値を統合管理する必要はなく、持ち玉管理装置、残額管理装置及び貯玉管理装置にプリペイド残額、持ち玉または貯玉を分散して管理させるようにしてもよい。
また、上記の実施例では、各台計数機をCRユニット内下部に設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各台計数機がCRユニットと別体に設けられ、CRユニットと通信可能に接続されている各台計数システムにも本発明を同様に適用することができる。
また、上記の実施例では、本発明をパチンコ遊技に適用する例を説明したが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた場合又はパチスロ遊技のみを対象とした場合にも本発明を同様に適用することができる。なお、ここでは、パチンコ店に本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲームセンタ等の遊技施設にも同様に適用することができる。