[実施形態1]
以下に、本実施形態1に係る遊技用装置、遊技システム及び遊技管理方法について詳細に説明する。
本明細書中において、「持玉」とは遊技客が遊技において獲得した遊技媒体を示すデータであって、その当日中(遊技店の閉店時刻より前の時間)にのみ遊技に再度供することができるものをいう。なお、「持玉数」とは、遊技客が遊技により獲得した遊技媒体数をいう。また、「貯玉」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体を示すデータであって、翌日以降(遊技店の閉店時刻より後の時間)も遊技に再度供することができるものをいう。なお、「貯玉数」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体数をいう。持玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技機を移動した場合などに使用される。貯玉は、原則として会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降、遊技機の遊技に用いる場合に使用される。また、「遊技球数」とは、遊技客が遊技に使用可能な遊技可能数をいう。
<実施形態1に係る遊技システムの概要>
まず、本実施形態1に係る遊技システムの概要について説明する。図1は、従来技術及び本実施形態1に係る遊技システムの概要を説明するための説明図である。台間カード処理機では、挿入したカードの盗難を防止するため、カード盗難ロック機能を備えている。
従来技術に係る遊技システムでは、台間カード処理機内のカードに関連付けられたプリペイド価値の残高(以下、単に「プリペイド残高」と言う)及び台間カードに記憶された持玉数がともに「0」でない場合に、カードの返却をロックするカード盗難ロック設定が可能である。従来の各台計数方式の遊技機では、プリペイド残高及び持玉数の有価価値を守れば十分であったためである。なお、貯玉については、会員登録時に遊技客が設定したパスワードの入力が必要となるため、カードの盗難者による不正利用は制限される。
ところが、最近になって、遊技玉が機内に封入され、該遊技玉を機外に排出しない封入式の遊技機が登場してきた。この封入式の遊技機では、遊技球と呼ばれる遊技機に使用可能な遊技媒体数データを記憶し、この遊技球を用いた遊技を提供する。遊技玉を盤面に打ち出すとその分だけ遊技球が減算され、賞玉が発生したならばその分だけ遊技球が加算される。このように、封入式の遊技機の場合には、「遊技球」という新たな有価価値が存在する。
ここで、上記のカード盗難ロックを単に封入式の遊技機に適用したならば、図1(a)に示すように、プリペイド残額及び持玉数がともに「0」であるならば、遊技機に遊技球が存在していたとしても、カード盗難ロックを設定することができない。その結果、遊技客はカード盗難ロックを行うことができず、遊技客の利便性を阻害する。なお、遊技客は、カードの取り忘れを防止するために、カード盗難ロックを設定した状態で、引き続き遊技球を用いて遊技を行う場合があるが、かかる行為を行うことができなくなる。
そこで、本実施形態1に係る遊技システムでは、プリペイド残額、持玉数及び遊技球数のうちの少なくとも一つが「0」でなければ、カード盗難ロック設定を行えるよう構成している。
具体的には、図1(b)に示すように、プリペイド残高及び持玉数がともに「0」であり、遊技球数「500玉」が存在する場合に(S1)、カード盗難ロックを選択し(S2)、暗証番号を設定することにより(S3)、カード盗難ロック設定が可能となる。
なお、遊技客は、カード盗難ロック設定を行った後に、引き続き遊技球を用いて遊技を行うことができる。その結果、遊技球数「500玉」が使い切られたならば、カード盗難ロックを自動解除する(S4)。プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値が全て「0」となり、カード盗難ロックを行う必要がなくなるためである。カード盗難ロックを解除しなければ、問題が生ずる。遊技客Aにより遊技球数「500玉」が使い切られた状況で、新たな遊技客Bが貨幣を投入してプリペイド残高を増やしたならば、前遊技客Aが設定したカード盗難ロック機能が維持される。新たな遊技客Bは、前遊技客Aの設定したパスワードを知らないため、カード返却操作を行ったとしても、カードを返却することができない。その結果、新たな遊技客Bは、係員を呼び出して係員操作によりカード返却を行わねばならず、遊技機の稼働率の低下及び遊技客の円滑な遊技の阻害要因となる。このため、本実施形態1に係る遊技システムでは、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値が全て「0」となったならば、カード盗難ロックを自動解除するよう構成している。
なお、ここでは説明の便宜上、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値のいずれかが「0」でない場合にカード盗難ロック設定を行えることとしたが、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値のいずれかが所定値以上である場合にカード盗難ロック設定を行えるように構成することもできる。また、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値の全てが所定値未満となった場合にカード盗難ロック設定を解除するよう構成することもできる。
また、ここでは台間カード処理機がカード盗難ロックの設定及び解除を行うこととしたが、管理装置がカード盗難ロックの設定条件を満たすか否か、カード盗難ロックの解除条件を満たすか否かを判定し、管理装置から台間カード処理機に指示するよう構成することもできる。
<システム構成>
次に、本実施形態1に係る遊技システムのシステム構成について説明する。図2は、本実施形態1に係る遊技システムのシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10とが設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続される。通信回線には、島コントローラ30、管理装置50、賞品管理装置60及び精算機70が接続される。
遊技機20は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。なお、この遊技玉は遊技に使用される物理的な「玉」であり、遊技機20がデータとして扱う「遊技球」とは異なる。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技球数を示す遊技可能数メモリを有している。また、遊技機20の制御部は、遊技球数を定期的に台間カード処理機10に送信し、台間カード処理機10は、遊技機20に記憶された遊技球数を受信して記憶する。
台間カード処理機10は、遊技客から入金を受け付けた場合に、入金の金額に対応するプリペイド価値を自装置の内部に収納したカードの識別情報(カードID)に関連付ける。このプリペイド価値は、遊技玉の貸出に使用することができる。また、台間カード処理機10は、プリペイド価値や持玉、貯玉等が関連付けられたカードの挿入を受け付けることができる。そして、遊技終了時には、プリペイド価値や持玉、貯玉等が関連付けられたカードを排出して遊技客に返却する。また、台間カード処理機10は、入金、カード挿入、カード排出などの動作の履歴を管理装置50に送信する。
遊技機20は、遊技盤面に所定個数の遊技玉が打ち出されたならば、アウトデータを台間カード処理機10に送信する。また、遊技機20は、遊技玉が入賞領域を通過して(いわゆる入賞)所定個数の賞玉が遊技球に加算されたならば、セーフデータを台間カード処理機10に送信する。さらに、遊技により大当りなどの特別の状態が発生したならば、かかる状態の発生を示す特賞データを台間カード処理機10に送信する。
アウトデータは、遊技客が遊技盤面に打ち込んだ玉数である打込玉数に対応する。セーフデータは、入賞により獲得される賞出玉数に対応する。また、特賞データは、大当りなどの遊技機20の状態を示す。各データは、台間カード処理機10を介して管理装置50に送信され、管理装置50は、アウトデータ、セーフデータ及び特賞データを蓄積することで、遊技機20の動作の履歴を得ることができる。
台間カード処理機10は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、管理装置50との通信並びに遊技機20との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知を管理装置50に送信することで、入金額相当のプリペイド価値を管理装置50が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求を管理装置50に送信し、管理装置50が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。
台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、管理装置50にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機10は、管理装置50からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、管理装置50に対して持玉減算要求を送信することで、管理装置50が管理する持玉の残高(持玉数)をゼロにクリアする。
台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、管理装置50に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、管理装置50が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉数を含む持玉加算要求を管理装置50に送信し、管理装置50に持玉数を加算させた後、カード排出通知を管理装置50に送信し、カードを排出制御する。なお、カード返却操作の前に、遊技機20から計数操作を受け付けた場合には、遊技球数を持玉数に加算する。
台間カード処理機10は、遊技機20から遊技機IDを取得し、取得した遊技機IDと、管理装置50から受信した認証鍵とを用いて遊技機20の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に遊技機20は遊技可能となる。
台間カード処理機10は、遊技機20の状態に基づいて各種表示制御を行なうとともに、遊技機20の状態を管理装置50に送信する。
台間カード処理機10は、プリペイド価値、持玉及び遊技球のいずれかに価値が存在する場合(すなわち、「0」でない場合)、カード盗難ロック操作を受け付ける。また、台間カード処理機10は、カード盗難ロックが設定されている場合に、カード盗難ロックの解除操作(暗証番号入力を含む)を受け付けた時点、又は、プリペイド価値、持玉及び遊技球の全てが「0」になった時点で、カード盗難ロックを自動解除する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ね、各種情報を管理装置50に対して中継する装置である。
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードの識別情報(以下、「カードID」と言う)と台間カード処理機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、管理装置50は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉の残高をゼロにクリアし、台間カード処理機10から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉数を持玉の残高に加算する。
また、管理装置50は、台間カード処理機10から玉貸要求を受信した場合には、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、管理装置50は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機70からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機70に対して通知する。
また、管理装置50は、台間カード処理機10から遊技機IDを取得し、自店舗に設置された遊技機20を管理する。そして、遊技店外の図示しない認証鍵管理センタから自店舗に設定された遊技機20を認証するための認証鍵を取得し、台間カード処理機10に配信する。
また、管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する貯玉の残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯玉の残高を所定数減算し、減算後の貯玉の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉の残高を賞品管理装置60に通知する。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり、獲得玉、貯玉及び持玉の賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カードあるいは会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別情報を読み出した場合)には、カードIDを管理装置50に送信して、該カードIDの持玉の残高を要求する。また、貯玉を賞品交換する場合は、管理装置50に対して貯玉の残高を要求する。
精算機70は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDを管理装置50に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
次に、本実施形態1に係る遊技システムにおける玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。
管理装置50は、玉貸要求を含む電文を受信したならば、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、1度数が100円である場合の500円分を示す5度数)を減算してカード管理データを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば「125」)の遊技球数への加算を要求する加算信号を遊技機20に送信する。
加算信号を受信した遊技機20は、遊技球数を加算し、加算後の遊技球数を台間カード処理機10に送信する。台間カード処理機10は、加算前の遊技球数と玉貸しを行った数との和を加算後の遊技球数と比較して、遊技球数の加算が適切に行われたか否かを判定する。
次に、本実施形態1に係る遊技システムにおける持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、管理装置50から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文を管理装置50に送信する。管理装置50は、持玉減算要求を受信したならば、カードID及びレートにより特定される持玉の残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、持玉の残高を一定数ずつ減算し、対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。
台間カード処理機10は、遊技機20の遊技球数を台間カード処理機10の持玉とすることでその管理を移行させる管理移行要求を遊技機20から受信したならば、管理移行要求に示された遊技球数を自装置の持玉に加算する。その後、カード返却操作を受け付けたならば、管理装置50に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、持玉の残高と、持玉加算要求とを含む。
管理装置50は、持玉加算要求を受け付けたならば、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高(持玉数)を受信した値に更新する。その後、台間カード処理機10は、管理装置50にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、本実施形態1に係る遊技システムにおける貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを受け付けた場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報)と、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
管理装置50は、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉の残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数(貯玉再プレイ単位数。例えば「125玉」)以上である場合には貯玉再プレイ操作を受付可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
管理装置50は、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する数を遊技機20に通知して遊技球数に加算させる。また、更新後の貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けたならば貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。管理装置50は、閉店処理時にカード管理データの持玉の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉が存在する場合には、該持玉の残高を貯玉の残高に加算して更新する。その後、管理装置50は、該持玉の残高をゼロにクリアする。
<台間カード処理機10と遊技機20の外観構成>
次に、図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成について説明する。図3は、図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。
図3に示すように、台間カード処理機10には、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12a、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13及びカードIDが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口14aが設けられている。
遊技機20には、遊技盤面、封入された遊技玉を遊技盤面に投出する際に使用するハンドル21及び計数ボタン22が設けられている。
計数ボタン22は、遊技機20の遊技球数を減算し、対応する数を台間カード処理機10の持玉に加算することで、投出可能な玉数の管理を遊技機20から台間カード処理機10に移行させる管理移行を行うための操作ボタンである。この管理移行は、入賞により現物の遊技玉が払い出される開放式の遊技機20では、払い出された遊技玉を台間カード処理機10が計数して持玉に加算する計数処理に対応する。
<台間カード処理機10の構成>
次に、図2に示した台間カード処理機10の構成について説明する。図4は、図2に示した台間カード処理機10の構成を示すブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12、表示操作部13、リーダライタ14、通信部15、記憶部16、制御部17及び遊技管理部18を有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、有価価値等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、島コントローラ30を介して管理装置50との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a、カードデータ16b、遊技球数データ16c及び暗証番号データ16dを記憶する。
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機ID、遊技機ID、遊技種等を含む。台間カード処理機IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技種は、台間カード処理機10に設定されたレートを示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理している。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技種として記憶する。遊技種は、台間カード処理機10が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bには、カードID、暗証番号、プリペイド価値、持玉、貯玉等を含む。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。プリペイド価値は、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高を示し、持玉及び貯玉は、それぞれの残高を示す。
遊技球数データ16cは、遊技機20に記憶された遊技球数を示すデータである。暗証番号データ16dは、カード盗難ロックを設定する際に登録される暗証番号を示すデータである。
遊技管理部18は、認証や遊技機20との通信に係る処理を行なう処理部である。この遊技管理部18は、制御部17と異なる基板上に形成することが望ましい。遊技管理部18は、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
認証処理部18aは、管理装置50から受信した認証鍵を使用して遊技機20の認証を実施する。認証処理部18aは、認証が成功したならば、遊技機20へ動作許可を送信する。認証処理部18aは、認証が失敗した場合には、遊技機20の使用を禁止する。なお、認証が失敗した場合であっても、最後の認証成功から所定期間内であれば遊技機20への動作許可を送信し、最後の認証成功から所定期間が経過した後は遊技機20への動作許可を送信せず、遊技機20の使用を禁止するよう構成してもよい。
認証鍵管理部18bは、認証鍵の管理を行なう処理部である。認証鍵には使用時間が設定されており、遊技機20の稼働時間の累計が認証鍵の使用時間に達した場合に該認証鍵は使用不能となる。具体的には、認証鍵管理部18bは、遊技管理部18が形成された基板の通電時間を遊技機20の稼働時間として用い、認証鍵の使用時間を管理している。認証鍵が使用不能となった場合には、認証鍵管理部18bは、管理装置50を介して店舗外の認証鍵管理センタから新たな認証鍵を取得し、認証鍵の更新を行なう。
遊技機状態管理部18cは、遊技機20と通信し、遊技機20の状態を管理する処理部である。具体的には、遊技機状態管理部18cは、遊技機20からの遊技機IDの取得、玉貸による遊技球数への加算要求の送信、持玉再プレイによる持玉から遊技球数への管理移行要求の送信、貯玉再プレイによる遊技球数への加算要求の送信、遊技機20における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信、計数による遊技球数から持玉への管理移行要求の受信を行なう。かかる台間カード処理機10と遊技機20との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20の現在の遊技球数、スタート、大当り、大当り種別、抽選回数などの遊技に設定された状態をさらに取得する。遊技機状態管理部18cが遊技機20の状態を取得する時間間隔は、遊技機20において遊技玉が発射(使用)される間隔よりも短く設定することが望ましい。また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20から遊技球数を取得したならば、該遊技球数を制御部17に受け渡す。
なお、遊技機状態管理部18cが遊技機20から新たに遊技機IDを取得するタイミングは、開店前に限定されるものではない。台間カード処理機10の電源オンや電源オフを行なった場合、定期的な通信時、遊技球数に関する処理(玉貸、再プレイ、計数など)を行なった場合、オフライン状態からの復帰時などに遊技機IDの取得や遊技機20の入れ替えの判定を行なうことができる。また、これらのタイミングを組み合わせて用いてもよい。
制御部17は、台間カード処理機10の全体制御を行う制御部であり、データ管理部17a、遊技球数管理部17b、カード盗難ロック表示部17c及びカード盗難ロック制御部17dを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、データ管理部17a、遊技球数管理部17b、カード盗難ロック表示部17c及びカード盗難ロック制御部17dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含むカード挿入通知を管理装置50に送信する。また、データ管理部17aは、管理装置50から有価価値(プリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれか)を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値によりカードデータ16bを更新する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知を管理装置50に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む玉貸要求を管理装置50に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、カードデータ16bのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を遊技機20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、カードデータ16bの持玉を減算して更新し、対応する玉数を遊技機20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求を管理装置50に送信する。この貯玉再プレイ要求への応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する玉数を遊技機20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを、貯玉再プレイ要求を送信するための条件とする。
また、データ管理部17aは、遊技管理部18が遊技機20から遊技玉の移行要求を受け付けた場合には、遊技管理部18に指示された玉数をカードデータ16bの持玉に加算して更新する。
また、データ管理部17aは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードID、台間カード処理機ID、持玉の残高を含む持玉加算要求を管理装置50に送信する。そして、カードデータ16bをクリアした後、カード排出通知を管理装置50に送信し、カードを排出する。
遊技球数管理部17bは、遊技機20が保有する遊技球数を示す遊技球数データ16cを管理する処理部である。遊技球数管理部17bは、遊技機20から受け取った遊技球数を遊技球数データ16cに記憶する。また、遊技球数管理部17bは、遊技機20から受け取った遊技球数が0であり、その時点での遊技球数データ16cが0でなかった場合、カード盗難ロック制御部17dに対して、遊技球「0」の情報を受け渡す。
カード盗難ロック表示部17cは、表示操作部13のメニュー表示において、カード盗難ロックの選択ボタンを表示する制御部である。カード盗難ロック表示部17cは、カードデータ16b及び遊技球数データ16cにおいて、プリペイド価値、持玉及び遊技球のいずれかが「0」でなければ、表示操作部13のメニュー表示に、カード盗難ロックの選択ボタンを表示する。
カード盗難ロック制御部17dは、カード盗難ロックの設定及び解除の制御を行う処理部である。カード盗難ロック制御部17dは、カード盗難ロックの設定指示を受けたならば、表示操作部13から暗証番号の入力を受け付け、受け付けた暗証番号を暗証番号データ16dに記憶する。
カード盗難ロック制御部17dは、カード盗難ロックの解除指示及び暗証番号の入力を受け付け、入力された暗証番号が暗証番号データ16dと一致したならば、カード盗難ロックを解除する。また、カード盗難ロック制御部17dは、遊技球数管理部17bから遊技球無を受け取り、カードデータ16bのプリペイド価値及び持玉の双方とも「0」であったならば、カード盗難ロックを解除する。
次に、図4に示した台間カード処理機10の記憶部16が記憶するデータの具体例について説明する。図5は、図4に示した自装置状態データ16a、カードデータ16b、遊技球数データ16c及び暗証番号データ16dの一例を示す図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「A101」であり、接続されている遊技機20の遊技機IDが「B201」、台間カード処理機10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「1001」であることを示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「−」であり、一般カードであるために設定されていないことを示している。また、カードデータ16bは、プリペイド価値が「0円」である状態を示している。
また、カードデータ16bは、持玉として、玉1の持玉の残高が「0」玉、玉2の持玉の残高が「400」玉、玉3の持玉の残高が「300」玉であり、貯玉として、玉1の貯玉の残高が「0」玉、玉2の貯玉の残高が「0」玉、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を示している。
図5(c)に示す遊技球数データ16cは、遊技球数が「500」玉である状態を示している。図5(d)に示す暗証番号データ16dは、カード盗難ロック用の暗証番号が「1234」に設定されていることを示している。
<遊技機20の構成>
次に、図2に示した遊技機20の構成について説明する。図6は、図2に示した遊技機20の構成を示すブロック図である。図6に示すように、遊技機20は、通信制御部23、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を有する。通信制御部23は、台間カード処理機10との間のデータ通信を制御するための制御部である。台間カード処理機10との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
通信制御部23は、遊技機20の起動時に、遊技制御部25及び/又は遊技玉制御部26に設けられる制御CPUから識別情報を読み出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば、台間カード処理機10との通信を確立して待機状態となる。待機状態において、台間カード処理機10から動作許可を受信したならば、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を起動し、遊技可能な状態とする。
遊技制御部25は、遊技機20による遊技を制御する制御部である。実際には、遊技制御部25に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。
具体的には、遊技制御部25は、ハンドル操作検出による遊技玉の遊技盤面への発射制御、遊技盤面における入賞口に入った遊技玉の検出、始動口に入った遊技玉による乱数(0〜65535の乱数値の中で、所定の範囲ごとに大当り、小当り、はずれの数値が割り当てられているもの)の取得及び抽選(特別図柄及び普通図柄)、遊技盤面に設けられる可動部材(チューリップ等)の制御、遊技盤面に設けられる特別図柄表示装置の表示制御、不正の虞がある異常(前枠が開いている、振動を検知した等)の検出及び上位装置への通知等を行う。
遊技盤面には多数の障害釘が植設されており、ハンドル操作によって遊技盤面に発射された遊技玉は、障害釘の間を落下していき、入賞口、始動口に入賞するか、入賞せずに遊技盤面のアウト口から遊技盤面外に排出される。遊技玉が始動口に入賞したことにより抽選が行われ、大当りとなると、遊技盤面上の所定の入賞口を複数回開放状態に制御する大当り遊技が行われ、この入賞口への遊技玉の入賞が容易になることにより、遊技客に賞玉を付与する。
また、大当りには、大当り遊技終了後、遊技客に所定の特典遊技を付与する特典付大当り遊技がある。特典付き大当り遊技には、確率変動大当りと時短大当りが含まれる。確率変動大当りと時短大当りは、それぞれ大当り後に特典遊技として確率変動遊技と時短遊技を付与するものである。時短遊技は、普通図柄抽選(上記する可動部材の開閉抽選)及び/又は特別図柄抽選(上記する遊技玉の入賞による大当り抽選)の変動時間(抽選処理を開始してから結果を表示するまでの時間)を短縮することにより、単位時間あたりの抽選回数を増大させ、単位時間あたりに大当りに当選する確率を高める特典遊技である。この特典遊技には、普通図柄の当選確率を高くする普通図柄確率変動を含んでいても良い。時短大当りによる時短遊技は、特別図柄抽選の抽選回数が大当り後所定の回数行われた場合に終了する。確率変動遊技については後述する。
遊技制御部25は、確率変動機能を有する。確率変動機能とは、抽選結果が大当りのうち、特に定められた乱数範囲になった場合に、次回抽選に用いる大当りの乱数範囲を変更する(一般的には10倍程度にする)制御を行う機能である。確率変動遊技は、この変更された後の確率を用いて特別図柄抽選を行うものである。確率変動遊技は、次回大当り当選まで継続される。また、確率変動遊技と時短遊技を同時に付与してもよい。ただし、不測の遊技店の損害を予防するため、確率変動遊技あるいは時短遊技開始後、一定の遊技媒体を遊技客が獲得した場合は、打ち止め(一旦カードを排出し、賞品交換あるいは台移動を要求する)処理としてもよい。この場合、確率変動遊技状態になった後の遊技媒体数を遊技機20にて計数し、この計数値が所定値になった場合に遊技玉の発射を停止する等の遊技停止制御を行うことで実現できる。
演出制御部24は、遊技中の演出を制御する制御部であり、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
演出図柄抽選部24aは、遊技制御部25での特別図柄抽選に基づく、演出図柄(遊技盤面内の表示装置等の演出図柄表示装置で表示する図柄)の抽選(具体的には表示を最終的に7,7,7で止めるかどうかなど)を行う。
演出抽選部24bは、演出図柄による抽選結果を表示するまでに行う演出の種類の抽選(キャラクタが出てきてリーチ演出をするなど)を行う。かかる演出は、メインの抽選結果に対して選択される演出が異なるように設定される。
演出制御部24は、各演出の演出データを記憶する。さらに、演出制御部24は、演出図柄表示装置の表示を制御し、演出実行時には、背景図柄データに演出データを重ねて演出表示を行う。また、確率変動時には、通常状態と異なる背景色データを設定する。
遊技玉制御部26は、遊技球数を制御する制御部である。実際には、遊技玉制御部26に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。
具体的には、遊技玉制御部26は、遊技球数を遊技可能数メモリに記憶させ、遊技玉を発射する度に遊技球数を「1」減算し、入賞により獲得される賞出玉数を遊技球数に加算する。また、台間カード処理機10より玉数を通知された場合には、通知された玉数を遊技球数に加算して、台間カード処理機10に対して遊技球数に加算した旨を示す確認信号を送信する。また、遊技玉制御部26は、遊技機20に封入された遊技玉(循環玉)のクリーニング制御を行うこともできる。
また、遊技玉制御部26は、遊技可能数メモリに記憶された遊技球数を定期的に台間カード処理機10に送信する。この場合には、遊技玉制御部26は、遊技可能数メモリの内容をゼロクリアすることなく、遊技状態によって遊技球数の更新を継続しつつ、台間カード処理機10へデータ取得時点での遊技球数の送信を行う。なお、遊技可能数管理部26aは、遊技可能数メモリに記憶された遊技球数を遊技可能数として管理する。
また、遊技機20には、計数ボタン22が設けられており、この計数ボタン22が押下されたことを示す信号が遊技玉制御部26に入力される。遊技玉制御部26は、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号の立ち上がりから立ち下がりまでが一定時間未満あると、一定数ずつ(例えば1回の操作あたり100玉)の遊技球数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技球数から減算(無効化)する。また、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号が立ち上がってから所定時間以上立ち下がりが検出されない場合には、検出信号が立ち上がった状態が一定時間続くごとに一定数ずつ(例えば5秒あたり200玉)の遊技球数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技球数から減算(無効化)する。遊技球数からの減算にあたっては、メモリに記憶した1の値から減算対象の値をディクリメントする方法や、メモリに記憶した値を減算後の値で更新し、減算前の値を削除あるいは論理削除して無効化する方法等が考えられるが、減算後の値が特定可能な状態であれば特に限定はされない。
遊技制御部25と遊技玉制御部26とは、それぞれ個別の基板上に構成される。遊技制御部25が構成された遊技制御基板と遊技玉制御部26が構成された遊技玉制御基板は、それぞれ固有のIDを有する。遊技機20は、遊技制御基板のIDと遊技玉制御基板のIDとを組合せ、遊技機IDとして使用する。
<管理装置50の構成>
次に、図2に示した管理装置50の構成について説明する。図7は、図2に示した管理装置50の構成を示すブロック図である。図7に示すように、管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続され、外部ネットワーク通信部53、店舗ネットワーク通信部54、記憶部55及び制御部56を有する。
表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部52は、キーボードやマウス等である。外部ネットワーク通信部53は、外部ネットワークを介して認証鍵管理センタとデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部54は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、賞品管理装置60及び精算機70とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部55は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、遊技種設定データ55a、カード管理データ55b、装置管理データ55c及び会員管理データ55dを記憶する。
遊技種設定データ55aは、貸出レート及び表示名を遊技種に関連付けたデータである。カード管理データ55bは、カードIDにプリペイド価値の残高や持玉の残高等を関連付けたデータである。
装置管理データ55cは、遊技店に設置された装置に関するデータである。この装置管理データ55cは、台間カード処理機ID、設置場所、遊技機ID、遊技機20の機種データ等を含んでいる。会員管理データ55dは、会員に対して発行した会員カードのカードIDに対して、会員の氏名、貯玉の情報等を関連付けたデータである。
制御部56は、管理装置50の全体制御を行う制御部であり、遊技種設定管理部56a、カード管理部56b、装置管理部56c及び会員管理部56dを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、遊技種設定管理部56a、カード管理部56b、装置管理部56c及び会員管理部56dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
遊技種設定管理部56aは、遊技店において使用される遊技種と、レートと、表示名と
を対応付けて遊技種設定データ55aとして管理する処理部である。
カード管理部56bは、カード管理データ55bの管理を行う処理部である。カード管理部56bは、台間カード処理機10、賞品管理装置60及び精算機70と通信して、カードIDに対応付けられたプリペイド価値及び持玉の残高を更新する。また、カード管理部56bは、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該カードに関連づけられた有価価値及び持玉の残高を通知する。
装置管理部56cは、装置管理データ55cの管理を行う処理部である。装置管理部56cは、台間カード処理機10から取得した台間カード処理機ID、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ55cを生成及び更新する。
会員管理部56dは、会員管理データ55dの管理を行う処理部である。会員管理部56dは、賞品管理装置60と通信して、カードIDに関連付けられた貯玉の残高を更新する。また、会員管理部56dは、会員登録要求を受け付けた場合には、会員管理データ55dに会員を追加する更新を行う。
ここで、会員管理部56dによる貯玉再プレイ処理について説明する。会員管理部56dは、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、払出先のレートの貯玉の残高を払出単位数だけ引落し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
次に、図7に示した管理装置50の記憶部55が記憶するデータの具体例について説明する。図8は、図7に示した遊技種設定データ55a、カード管理データ55b、装置管理データ55c及び会員管理データ55dの一例を示す図である。
図8(a)に示す遊技種設定データ55aでは、遊技種名「玉1」に対し、レート「4円」及び表示名「4パチ」を関連付けている。また、遊技種名「玉2」に対し、レート「2円」及び表示名「2パチ」を、遊技種名「玉3」に対し、レート「1円」及び表示名「1パチ」をそれぞれ関連付けている。
図8(b)に示すカード管理データ55bでは、カードID「1001」にプリペイド価値「0」度数、各レートの持玉の残高「0」玉、使用先ID「A101」が関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、装置ID「A101」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉の残高はゼロである。
また、図8(b)に示すカード管理データ55bでは、カードID「2001」にプリペイド価値「3000」度数、持玉として、玉1の持玉の残高「1500」玉、玉2の持玉の残高「2500」玉、玉3の持玉の残高「0」玉と関連付けられているが、使用先IDの関連付けはされていない。すなわち、カードID「2001」のカードは、台間カード処理機10に挿入されておらず、持玉の管理が管理装置50により行われている。
図8(c)に示す装置管理データ55cは、ID「A101」の台間カード処理機10の設置場所が「島1−1」、接続された遊技機20のIDが「B201」、遊技種が「玉1」、接続された遊技機20の機種が「EV01」、製造番号が「a」であることを示している。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
また、装置管理データ55cは、ID「A201」の台間カード処理機10の設置場所が「島2−1」、接続された遊技機20のIDが「B506」、遊技種が「玉3」、接続された遊技機20の機種が「DX03」、製造番号が「g」であることを示している。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
図8(d)に示す会員管理データ55dは、カードIDに関連付けられた、氏名、貯玉及びメールアドレス等を示している。具体的には、会員管理データ55dは、カードID「2005」に対して、氏名「特許太郎」、「玉1」の貯玉の残高「1500」玉、「玉2」の貯玉の残高「200」玉、「玉3」の貯玉の残高「0」玉、メールアドレス「Abc123@△△△.co.jp」を関連付けている。
<実施形態1に係る台間カード処理機10の処理手順>
次に、本実施形態1に係る台間カード処理機10の処理手順について説明する。図9は、本実施形態1に係る台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。まず、プリペイド価値、持玉及び遊技球のいずれかが「0」でない場合(ステップS101;No)、カード盗難ロックの設定指示を受けたならば(ステップS102;Yes)、暗証番号の入力を受け付け、入力された暗証番号を暗証番号データ16dに記憶し(ステップS103)、カード盗難ロックを設定する。
カード盗難ロックの解除操作(解除指示)を受けたならば(ステップS104;Yes)、暗証番号の確認を行ってカード盗難ロックを解除し(ステップS105)、暗証番号データ16dのデータを消去して(ステップS106)、処理を終了する。
このように、本実施形態1に係る遊技システムは、プリペイド残高(プリペイド価値)、持玉数、遊技球のいずれかの価値が「0」でない場合にカード盗難ロックを可能とすることにより、遊技客の利便性を向上させることができる。
ところで、図9に示したフローチャートでは、遊技客がカード盗難ロックの解除指示を受け付けた場合を示したが、かかる解除指示を受け付けるのではなく、プリペイド残高、持玉数、遊技球の全てが「0」となった時点で、カード盗難ロックが自動解除される場合もある。かかる場合について説明する。
プリペイド残高、持玉数及び遊技球数のいずれかが「0」でない場合、カード盗難ロックの設定指示を受けて、カード盗難ロックが設定される。その後、遊技客が遊技を継続し、プリペイド残高、持玉数及び遊技球の全てが「0」となった場合に、カード盗難ロックを自動解除する。
次に、本実施形態1の変形例に係る台間カード処理機10の処理手順について説明する。図10は、本実施形態1の変形例に係る台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。まず、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数のいずれかが「0」でない場合に(ステップS201;No)、カード盗難ロックの設定指示を受けたならば(ステップS202;Yes)、暗証番号の入力を受け付け、入力された暗証番号を暗証番号データ16dに記憶し(ステップS203)、カード盗難ロックを設定する。
プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の全てが「0」となったならば(ステップS204;Yes)、カード盗難ロックを自動解除し(ステップS205)、暗証番号データ16dのデータを消去して(ステップS206)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施形態1に係る遊技システムは、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数のいずれかが「0」でない場合にカード盗難ロックを可能とし、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の全てが「0」となった場合にカード盗難ロックを自動解除することにより、遊技客の利便性を向上させることができる。
なお、上記の実施形態1では、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値のいずれかが「0」でない場合にカード盗難ロック設定を行えることとしたが、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値のいずれかが所定値(例えば、プリペイド残高「100円」、持玉数「24玉」、遊技球数「24玉」)以上である場合にカード盗難ロック設定を行えるように構成することもできる。また、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値の全てが所定値未満となった場合にカード盗難ロック設定を解除するよう構成することもできる。また、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の有価価値のいずれかが所定値(例えば、プリペイド残高「100円」、持玉数「24玉」、遊技球数「24玉」)以上となったときに、カード盗難ロックが掛かるように構成することもできる。
また、上記の実施形態1では、台間カード処理機10がカード盗難ロックの設定及び解除を行うこととしたが、管理装置50が台間カード処理機10からデータを取得し、カード盗難ロックの設定条件を満たすか否か、カード盗難ロックの解除条件を満たすか否かを判定し、管理装置50から台間カード処理機10にカード盗難ロックの設定及び解除を指示するよう構成することもできる。
また、上記の実施形態1では、カード盗難ロックの設定を行う場合に、暗証番号を入力する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、個人生体情報(指紋等)の認証情報を入力させることもできる。
また、上記の実施形態1では、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数が全て「0」となった時点で、カード盗難ロックを自動解除する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の全てが「0」となった後、一定時間内に貨幣又はカードが挿入されたならば、カード盗難ロックを維持するよう構成することもできる。同じ遊技客が貨幣又はカードを挿入して遊技を継続する場合があるためである。
[実施形態2]
ところで、上記の実施形態1では、解除操作(解除指示)を受け付けたならばカード盗難ロックを解除し、また、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の全てが「0」となった場合にカード盗難ロックを自動解除する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、持玉分割後にカード盗難ロックを維持するよう構成することもできる。本実施形態2では、持玉分割後にカード盗難ロックを維持する構成について説明する。
図11は、本実施形態2に係る遊技システムの概要を説明するための説明図である。図11に示すように、カード盗難ロックを設定後(S21)、持玉分割を選択すると(S22)、カード盗難ロックが一旦維持され、分割元のカードの挿入指示を表示する(S23)。分割元のカードが挿入されたならば、挿入されたカードに対してカード盗難ロックが維持される(S24)。
次に、本実施形態2に係る台間カード処理機10の処理手順について説明する。図12は、本実施形態2に係る台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。まず、プリペイド価値、持玉及び遊技球のいずれかの価値が存在する場合(ステップS301;No)、カード盗難ロックの設定指示を受けたならば(ステップS302;Yes)、暗証番号の入力を受け付け、入力された暗証番号を暗証番号データ16dに記憶し(ステップS303)、カード盗難ロックを設定する。
持玉分割の指示を受けたならば(ステップS304;Yes)、一旦カード盗難ロックを維持し、持玉分割を行って分割元のカード及び分割先のカードを排出する(ステップS305)。分割元のカードが挿入されたならば(ステップS306;Yes)、挿入されたカードに対してカード盗難ロックを維持する(ステップS307)。
カード盗難ロックの解除指示を受けたならば(ステップS308;Yes)、暗証番号の確認を行ってカード盗難ロックを解除し(ステップS309)、暗証番号データ16dのデータを消去して(ステップS310)、処理を終了する。
このように、本実施形態2に係る遊技システムは、持玉分割後にカード盗難ロックを維持することにより、遊技客の保有する価値のセキュリティを向上することができる。
[実施形態3]
ところで、上記の実施形態1では、解除操作(解除指示)を受け付けたならばカード盗難ロックを解除し、また、プリペイド残高、持玉数及び遊技球数の全てが「0」となった場合にカード盗難ロックを自動解除する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発券したカードを紛失等した場合、登録したスマートフォン(以下、単に「スマホ」と言う)の情報(以下、「スマホ情報」と言う)を用いて、カードを再発行するよう構成することもできる。本実施形態3では、登録したスマホ情報を用いて、カードを再発行する場合について説明する。
図13は、本実施形態3に係る遊技システムの概要を説明するための説明図である。図13に示すように、券売機100において、スマホをかざしてスマホ情報を登録し、カードを購入する(S31)。この際、管理装置50は、カードID、購入時刻、購入金額、紐づけ媒体及びカード残高を記憶する。
遊技客がカード残高を利用して遊技を行い(S32)、管理装置50は、遊技客が利用した金額をカード残高から減算する。
遊技客は、カードを紛失又は損傷した場合(S33)、券売機100にスマホをかざしてカードの再発行を行う(S34)。この際、管理装置50は、券売機100に対してスマホ情報の認証を行い、再発行された再発行カードID及び再発行時刻を記憶する。
次に、本実施形態3に係る券売機100、管理装置50及び台間カード処理機10の処理手順について説明する。図14は、本実施形態3に係る券売機100、管理装置50及び台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。
まず、券売機100は、購入金額及びスマホ情報を受け付けてカードを発券し(ステップS401)、カード情報及びスマホ情報を管理装置50に通知する(ステップS402)。管理装置50は、受信したカード情報及びスマホ情報をカード管理データ55bに記憶する(ステップS403)。
台間カード処理機10は、カードが挿入されたならば、カード情報の通知を管理装置50に依頼し(ステップS404)、管理装置50は、台間カード処理機10に対してカード情報を通知する(ステップS405)。
台間カード処理機10は、カードで使用された金額を管理装置50に通知し(ステップS406)、管理装置50は、受信した金額をカード管理データ55bから減算する(ステップS407)。
券売機100は、カード再発行操作及びスマホ情報を受け付けたならば、スマホ情報を管理装置50に通知する(ステップS408)。管理装置50は、受信したスマホ情報を用いてカード管理データ55bを検索し、再発行するカード情報を特定する(ステップS409)。
管理装置50は、特定したカード情報を券売機100に通知し(ステップS410)、券売機100は、受信したカード情報を用いてカードを再発行して(ステップS411)、処理を終了する。
このように、本実施形態3に係る遊技システムは、発券したカードを紛失等した場合、登録したスマホ情報を用いて、カードを再発行することにより、遊技客の保有する価値のセキュリティを向上することができる。
なお、上記の実施形態3では、カード発券時にスマホ情報を登録する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、台間カード処理機10への入金時等においてスマホ情報を登録するよう構成することもできる。
また、上記の実施形態3では、カード発券時にスマホ情報を登録する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カードの価値が無くなった後、一定時間内であれば入金を許可し、その時点でスマホ情報を登録するよう構成することもできる。
また、上記の実施形態3では、カードの再発行を遊技客自身が行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カードの再発行は従業員にのみ許可するよう構成することもできる
また、上記の実施形態3では、スマホ情報を登録してカードを発行する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技を行う際、台間カード処理機10にスマホをかざすことにより、登録したスマホ情報を用いて本人特定を行い、カードを発行することなく遊技を行えるよう構成することもできる
また、上記の各実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。