JP5344945B2 - 上部圧入式溝型加熱成型乾燥機 - Google Patents

上部圧入式溝型加熱成型乾燥機 Download PDF

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Description

本発明は汚泥等の乾燥装置に関するものであり、特に含水率の高い被処理物の乾燥処理を確実に行うことができ、スティック状の乾燥品を得ることのできる上部圧入式溝型加熱成型乾燥機に係るものである。
近時、環境保全の取り組みが盛んになってきており、企業等にあっては、生ごみ、食品加工残渣等の一般廃棄物や、下水汚泥あるいは無機系の汚泥等を乾燥・濃縮して、減量・腐敗防止を図ったうえで再資源化や処分を行っている。
このような処理手法の一つとして、汚泥等の被処理物を乾燥させて粒状物・固形物を得る装置に、いわゆるバンド型通気乾燥装置がある。この装置は、ネットコンベヤに載置された被処理物間に、上方または下方から熱風を強制通過させて乾燥を図るものであり、熱風と被処理物との接触面が受熱面となるため、被処理物の表面面積が大きいほど有効伝熱面積が増して乾燥効率が高くなるものである。
このため汚泥等を被処理物とした場合には、このものをまず一辺数mm角から10mm角程度のスティック状に予備成型し、バンド型通気乾燥装置によって乾燥処理できるような形態が採られている。
そしてこの予備成型のために供される機器の一つに溝型加熱成型乾燥機がある(例えば特許文献1、2参照)。前記溝型加熱成型乾燥機D′の従来からの基本構造は図9に示すように、側周部に溝10′が形成された二本のローラ(乾燥ローラ1A′及び乾燥ローラ1B′)を互いに接触状態に配設して成るものである。そしてこれらローラの上方に配されたホッパ4′から供給される被処理物H1は、ローラの接触部位において前記溝10′内に圧入され、ローラからの伝導熱によって乾燥させられながら同時に成型が行われることとなる。そしてその後、乾燥した被処理物H1は乾燥品スクレーパ3′によって前記溝10′内から掻き出されてスティック状の乾燥品H2が得られることとなる。
ところでこのような溝型加熱成型乾燥機D′による乾燥処理を行うにあたり、被処理物H1が、例えば無機物質を主成分としたスラリーならおよそ75%W.B.以上、し尿汚泥のような有機質汚泥であればおよそ85%W.B.以上の高い含水率の場合、次のような問題が顕在化した。
すなわち溝型加熱成型乾燥機D′における乾燥ローラ1A′と乾燥ローラ1B′との接触部位は、図9(b)に示すような状態となっており、他方のローラの側周面1c′によって被処理物H1が溝10′内に押し込まれるようにして圧入されるものである。
この際、含水率の高い被処理物H1の場合、溝10′内に圧入されて溝10′の内面(底面10a′、側壁面10b′)に接触して位置する被処理物H1が溝10′内を流下してしまい、この結果図9(a)に示すように被処理物H1が下方に抜け落ちてしまうことがあった。
このような抜け落ちは、含水率の高い被処理物H1の場合には、溝10′の内面(底面10a′、側壁面10b′)に接触して沸騰することもあり、被処理物H1と溝10′の内面との間の接触面積が減少して抵抗値が低下することも要因となっている。
なおこのような溝10′からの被処理物H1の抜け落ちは、低含水率の被処理物H1を扱う場合には発生してなかった。
また乾燥ローラ1A′と乾燥ローラ1B′との接触部位において、他方のローラの側周面1c′によって被処理物H1が溝10′内に押し込まれるようにして圧入されるため、側周1c′には僅かではあるが被処理物H1が付着してしまうことは避けられず、このものが固着するとともに積層されて成長し、乾燥ローラ1A′、1B′が過負荷状態に陥ってしまうこともあった。このため乾燥ローラ1A′と乾燥ローラ1B′との間のクリアランスを定期的に調整したり固着物を除去する必要があった。
特開2006−38339公報 特開2007−3026公報
本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、含水率の高い被処理物を確実に乾燥処理して一辺数mm角から10mm角程度のスティック状に予備成型することができるとともに、負荷動力の軽減やメンテナンスを簡素化することができ、コンパクトで乾燥能力の高い新規な上部圧入式溝型加熱成型乾燥機の開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機は、円筒状の乾燥ローラに対し、その側周部に円周方向に沿って複数の溝が形成され、この溝内に被処理物を圧入し、乾燥ローラからの伝導熱によって前記被処理物を乾燥させ、その後、乾燥した被処理物を乾燥品スクレーパによって前記溝内から掻き出して乾燥品を得る装置において、前記乾燥ローラの上部には、被処理物を前記溝内へ圧入するための圧入が具えられるものであり、この圧入板と、前記乾燥ローラとの接点(ローラの長手方向の接線)よりも上方の部分を被処理物の貯留部とすることを特徴として成るものである。
また請求項記載の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機は、前記要件に加え、前記乾燥ローラは、一基のみが単独で具えられていることを特徴として成るものである。
更にまた請求項3記載の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機は、前記要件に加え、前記乾燥ローラの溝のピッチは、溝の幅寸法よりも狭く設定されていることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、溝の傾斜が緩やかな乾燥ローラの上部において、被処理物が溝内へ圧入されるため、含水率の高い被処理物であっても溝からの抜け落ちを回避して乾燥することができる。
また伝熱(加熱)範囲を乾燥ローラの180°以上の範囲にわたって確保することができるため、所望の乾燥状態の乾燥品を得ることができる。
更にまた溝内への被処理物の圧入は、圧入部材により行われ、従来の装置のように乾燥ローラは他の乾燥ローラへの圧入を担うことがないため、側周部に対する被処理物の付着・かみ込みが低減され、乾燥ローラの回転動力負荷の軽減、あるいはクリアランスの調整等のメンテナンス作業性が大幅に向上することとなる。
また、装置構成を簡素化しながらも、溝への被処理物の圧入を円滑に行うことができる。
また請求項記載の発明によれば、装置全体をコンパクトに構成することができる。また溝内への被処理物の圧入は圧入部材により行われ、従来の装置のように乾燥ローラは他の乾燥ローラへの圧入を担うことがない構成が採られるため、乾燥ローラの側周面に形成される溝のピッチを短くすることができ、一本の乾燥ローラに対して多くの数の溝を形成することができる。このため、乾燥ローラが一基のみ具えられたコンパクトな装置であっても、従来の二基の乾燥ローラを具えた装置に近い処理効率を実現することができる。
更にまた請求項3記載の発明によれば、一本の乾燥ローラに形成することのできる溝の数を、二本の乾燥ローラを接触させて具えた場合と比べて多く形成することができるため、小規模の装置によってほぼ同等の処理能力を発揮することができ、イニシャルコストの低減を図ることが可能となる。
本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機における圧入板を圧入ローラに置き換えた装置を示す斜視図及び一部拡大して示す側面図である。 本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機を示す正面図及び右側面図である。 乾燥ローラ及び圧入ローラを示す斜視図である。 本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機の作動態様を示す横断面図である。 乾燥ローラと圧入ローラとの当接部位を示す縦断面図(a)と、溝による被処理物の係止状態を示す縦断面図(b)である。 基本となる実施例における乾燥ローラに被処理物が圧入された状態を示す縦断面図(a)と、一本の乾燥ローラに被処理物が圧入された状態を示す縦断面図(b)と、離れて設置された二本の乾燥ローラに被処理物が圧入された状態を示す縦断面図(c)である。 一本の乾燥ローラを具えて構成された場合の乾燥ローラ及び周辺部材を示す斜視図である。 一本の乾燥ローラを具えて構成された場合の作動態様を示す横断面図である。 従来装置における乾燥ローラの接触部位を示す従断面図並びに作動態様を示す横断面図である。
本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機の形態は以下の実施例に示すとおりであるが、この実施例に対して本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dは図1、2に示すように、円筒状の乾燥ローラ1A(1B)に対し、その側周部に円周方向に沿って複数の溝10が形成され、この溝10内に被処理物H1を圧入し、乾燥ローラ1A(1B)からの伝導熱によって前記被処理物H1を乾燥させ、その後、乾燥した被処理物H1を乾燥品スクレーパ3によって前記溝10内から掻き出して、一辺数mm角例えば4〜10mm程度の角棒状とした乾燥品H2を得る装置である。そして前記乾燥ローラ1A(1B)の上部には、被処理物H1を前記溝10内へ圧入するための圧入部材2が具えられて成るものである。
以下、上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dの構成を詳しく説明し、続いてその作動態様を説明する。
まず前記乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bは、図3、4等に示すように一例として中空円柱状の金属部材であり、その側周部に円周方向に沿った溝10が複数形成されて成るものである。なおこの溝10は乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bの側周部全域に形成されるわけではなく、両端部付近には溝10が形成されていない(この部分を動力伝達部11と称する。)。
また前記溝10は図5に示すように、一例として底面10aに向かうにしたがって幅広となるアリみぞ状に形成されるものであり、縦断面視で溝10における底面10aと側壁面10bとの間の角度が一例として80〜88°の範囲の中から、被処理物H1の性状(含水率や減容率)に応じて設定されている。
因みに上述したように溝10の形状をアリ溝状とすることにより、乾燥の進行とともに減容した被処理物H1が図5(b)に示すように側壁面10bに引っ掛かり、乾燥品スクレーパ3に至る前に溝10内から離脱してしまうのを防ぎ、充分な加熱時間が確保されて所望の乾燥状態を得ることができる。
なお前記溝10の形状は、被処理物H1の性状(含水率や減容率)に応じて、底面10aの幅や側壁面10bの高さが適宜設定される。
また図3に示すように、前記乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bの両端開口部には環状の側板12が内嵌され、更にこの側板12の中心に形成される開口部はフランジ13によって閉鎖される。なお前記フランジ13の中央には孔13aが形成されるとともに、この孔13aを覆うように円筒状の軸13bが具えられている。
そして乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bは、機枠Fに具えられる軸受14によって軸支されるものであり、これら二基のローラは双方の側周面1c及び動力伝達部11が密接した状態とされる。
次に前記乾燥ローラ1A、1Bの駆動機構について説明すると、この機構は図3(a)に示すように、モータM1の出力軸に具えられた駆動スプロケット15と、前記軸13bに具えられた従動スプロケット16とにチェーン17を巻回して構成される。なおこの実施例では、駆動スプロケット15と従動スプロケット16との間に減速機18を介在させるようにした。またこの実施例では、一基の駆動機構によって乾燥ローラ1Aを駆動するとともに、動力伝達部11を通じて乾燥ローラ1Bに動力を伝達するように構成したが、乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bにそれぞれ前記駆動機構を具えるようにしてもよい。
次に前記乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bの加熱機構について説明すると、この機構は、前記軸13bに対してロータリージョイント19が接続され、一方のロータリージョイント19に対して図示しない適宜の蒸気発生装置が接続されて成り、乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1B内に蒸気が供給され、伝熱により熱を失った蒸気が凝縮してドレンとなり、他方のロータリージョイント19から図示しない適宜のドレン排出機構により排出されるように構成される。
次に前記圧入部材2について説明すると、この実施例では圧入ローラ20の形態が採られたものについて説明するが、本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dは、圧入ローラ20を、後述する圧入板21に置き換えたものである。前記圧入ローラ20は図1、3に示すように、一例として金属製の柱状部材が適用されるものであって、圧入ローラ20A、圧入ローラ20Bの両端部から突出する軸22を機枠Fに設置された軸受23に軸支させることにより回転自在に設けられる。また前記圧入ローラ20A、圧入ローラ20Bは、前記乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bの上部、具体的には図4に示すように一例として頭頂部から回転方向に約45°の位置に設けられるものであり、それぞれ乾燥ローラ1A、乾燥ローラ1Bの側周に微小な間隔をあけて設けられる。
またこの実施例では、前記軸22に具えられる従動スプロケット24と、モータM2の出力軸に具えられる駆動スプロケット25とにチェーン26を巻回して、モータM2によって圧入ローラ20A、圧入ローラ20Bが回転駆動されるように構成した。なおこの実施例では、駆動スプロケット25と従動スプロケット24との間に減速機27を介在させるようにした。なお被処理物H1の性状によっては、圧入ローラ20A、20Bの周速を、乾燥ローラ1A、1Bの周速以上となるように設定することが好ましい。
更にまたこの実施例では、適宜スプロケットやチェーンを組み合わせることにより、一台のモータM2によって圧入ローラ20A及び圧入ローラ20Bを回転するようにしたが、圧入ローラ20A及び圧入ローラ20Bにそれぞれ前記駆動機構を具えるようにしてもよい。また適宜スプロケットやチェーンを組み合わせることにより、前記モータM1によって圧入ローラ20A及び圧入ローラ20Bを駆動するようにしてもよい。
なお前記圧入ローラ20A、20Bは、それぞれ乾燥ローラ1A、1Bに接触させた場合、これら乾燥ローラ1A、1Bの回転力が伝達されて、格別駆動機構を設けなくても回転することとなる。したがってこの回転によって圧入部材2としての機能を充分に発揮できるような場合には、前記モータM2を用いた駆動系を設けなくてもよい。
そして図4に示すように、前記圧入ローラ20A、20Bと、前記乾燥ローラ1A、1Bとの接点(ローラの長手方向の接線)よりも上方の部分を被処理物H1の貯留部28とする。
またこれら圧入ローラ20A、20B及び貯留部28は、前記乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bの上方に配されるホッパ4の内部に位置するものであり、ホッパ4の側板40から圧入ローラ20A、20Bの端部が突出した状態となる。なお貯留部28に対して適宜の攪拌機構を具え、溝10への被処理物H1の圧入がより円滑に行われるようにすることもできる。
またこの実施例では前記圧入ローラ20A、20B対して、その表面に当接するようにして圧入ローラスクレーパ29を具えるようにした。
次に前記乾燥品スクレーパ3について説明すると、このものは図4に示すように、前記機枠Fに対して乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bと平行に具えられた軸30に、基板31と付勢板32とを具えたスリーブ33を挿通するとともに、前記基板31に具えられた複数の爪35を、前記溝10内に位置させて成るものである。
なお前記爪35は基板31に対して櫛歯状に具えられるものであり、この実施例では1枚の基板31に対して溝10の数に対応した数の爪35を具えるようにした。
また前記付勢板32の下面にはリンク36が接続され、このリンク36の他端側に具えられたナットと、ハンドル37に具えられたボルトとの螺合位置を変化させることにより、溝10内での爪35の高さを調節可能としている。なお付勢板32の上面には、機枠Fに吊持されたスプリング38が係止されており、付勢板32等の重さによる負荷を軽減させている。
部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dは、一例として上述したように構成されるものであり、以下この装置の作動態様について、圧入部材2として、圧入ローラ21を用いた場合を主体に説明する。
(1)乾燥機の準備
まず被処理物H1の投入に先立って、上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dにおける乾燥ローラ1A、1B並びに圧入ローラ20A、20Bを昇温しておくものであり、モータM1を起動して乾燥ローラ1A、1Bを回転させ( 1/6rpm)、更にモータM2を起動して圧入ローラ20A、20Bを回転させた状態で、ロータリージョイント19に蒸気(一例として0.5MPa(約160℃))を供給する。そしてロータリージョイント19に供給された蒸気は乾燥ローラ1A、1B内を通過しながらこれらを内側から昇温し、やがてドレンとなって他端側のロータリージョイント19から外部に排出される。また乾燥ローラ1A、1Bの熱は圧入ローラ20A、20Bに伝達され、これらを昇温する。
(2)被処理物の乾燥
次いでホッパ4に被処理物H1を投入すると、このものは貯留部28に溜まり、乾燥ローラ1A(1B)と圧入ローラ20A(20B)との接触個所において、圧入ローラ20A(20B)の作用によって溝10内(台形状の閉空間)に順次円滑に圧入される(図5(a)に示す縦断面図参照)。
なお、被処理物H1の性質によっては、圧入ローラ20A(20B)と乾燥ローラ1A(1B)との間に微小の空間を設けた場合、圧入ローラ20A(20B)の周速を乾燥ローラ1A(1B)の周速以上とすることにより、圧入がより円滑に行われることもある。
ただし、圧入ローラ20A(20B)の周速を、乾燥ローラ1A(1B)の周速よりも10%を超えて速くしても、被処理物H1の性質によっては圧入ローラ20A(20B)の表面に同伴され易くなってしまい、乾燥ローラ1A(1B)の溝10に圧入されるべき被処理物H1が減少してしまったり、逆に、溝10への圧入速度を過大にして圧入ローラ20A(20B)より下流(下方)の乾燥ローラ1A(1B)の溝10から被処理物H1が溢れてしまうこともある。
そして被処理物H1は乾燥ローラ1A(1B)の回転にともなって図4に示すように円軌道上を移動し、やがて乾燥品スクレーパ3に至ることとなる。
このとき、本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dにあっては、乾燥ローラ1A(1B)への圧入ローラ20A(20B)の作用部位すなわち溝10への被処理物H1の圧入部位から乾燥品スクレーパ3の位置までの、約225°の範囲に亘って被処理物H1が加熱されるため、充分に加熱が行われて所望の水分値まで含水率を低下させることが可能となる。
因みに図9に示す従来装置において乾燥が行われるのは、乾燥ローラ1A′と乾燥ローラ1B′との接触部位から、乾燥品スクレーパ3′の位置までの約180°の範囲となっている。
また前記乾燥ローラ1A(1B)への圧入ローラ20A(20B)の作用部位は、乾燥ローラ1A(1B)の上部、具体的には頭頂部から回転方向に約45°の部位に位置するため溝10の底面10aは側面視で緩やかに下降する斜面となり、含水率の高い被処理物H1であっても溝10内を流下してしまうことなく、水分の蒸発が確実に進行することとなる。
すなわち、溝10への被処理物H1の圧入部位に位置していた底面10aが、略垂直状態となるまでに約45°の回転(約45秒)を要するものであり、この間に乾燥が進むため、被処理物H1の抜け落ちが回避されることとなる。
なお被処理物H1の含水率が高いと粘度が低くなり、室温に置かれた被処理物H1の粘度として1Pa・s以上であれば、被処理物H1の抜け落ちを効果的に防止することができる。
因みに被処理物H1の粘度が5Pa・sを超える場合は、図9(a)に示すように乾燥ローラ1A′と乾燥ローラ1B′とホッパ4′とが成す貯留部28′に被処理物H1を留める従来の方法を用いても、抜け落ちを生ずることはない。
またこの際、圧入ローラスクレーパ29によって圧入ローラ20A、20Bの表面に付着した被処理物H1が除去されるため、圧入ローラ20A、20Bに付着する被処理物H1が、圧入ローラ20A、20Bの連続回転で溝10部に対応する位置で付着成長するのを解消するため、溝10内への被処理物H1の圧入を阻害したり、大きく付着したものが剥離して落下し、乾燥ローラ1A、1B間にかみ込まれ過負荷状態を引き起こしてしまうことを防止できる。
(3)乾燥品の取り出し
そして図4に示すように、乾燥ローラ1A、1Bの回転にともなって乾燥品スクレーパ3に至った被処理物H1は、乾燥品スクレーパ3によって掻き出され、この際受ける衝撃や重力の作用によって一辺4〜10mm角程度の角棒状に分断され、乾燥品H2となって回収されることとなる。
また本発明の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dにあっては、溝10内への被処理物H1の圧入は、圧入部材2圧入ローラ20または圧入板21)により行われ、従来の装置のように乾燥ローラ1A(1B)は他の乾燥ローラ1B(1A)への圧入を担うことがないため、側周1cに対する被処理物H1の付着・かみ込みが低減され、乾燥ローラ1A、1Bの回転動力負荷の軽減、あるいはクリアランスの調整等のメンテナンス作業性が大幅に向上することとなる。
〔他の実施例〕
本発明は上述した実施例を基本となる実施例とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて、以下に示すような形態を採ることもできる。
まず図7、8に示すように、一基の乾燥ローラ1のみが単独で具えらるようにしてもよい。そしてこの場合、図6(b)に示すように一本の乾燥ローラ1に形成することのできる溝10の数を、図6(a)に示す二本の乾燥ローラ1A、1Bを接触させて具えた場合と比べて多く形成することができるため、小規模の装置によってほぼ同等の処理能力を発揮することができ、イニシャルコストの低減を図ることが可能となる。
すなわち溝10内への被処理物H1の圧入は、圧入部材2により行われ、従来の装置のように乾燥ローラ1が他の乾燥ローラ(1B)への圧入を担うことがない構成が採られるため、乾燥ローラ1の側周面1に形成される溝10のピッチを短くすることが可能となるものである。
なお前記溝10の数は、側壁面10bを通じて伝導される熱量が充分に確保できるように、設定されることはいうまでもない。
また二本の乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bを、適宜の間隔を空けて非接触状態で配するようにした場合も、図6(c)に示すように、溝10のピッチを、図6(a)に示したものよりも狭くすることができる。
なおこの場合、乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bに対してそれぞれ駆動機構を具える構成を基本とするが、適宜スプロケットやチェーンを組み合わせることにより、一台のモータM1によって乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bを回転するようにしてもよい。
更に図3(b)に示すように、動力伝達部11部分の径L1を側周1cの部分の径L2よりも太くするとともに、動力伝達部同士を接触状態とし、乾燥ローラ1Aの回転力を動力伝達部11を通じて乾燥ローラ1Bに伝達させるようにすることもできる。
この場合であっても、側周部1c同士は非接触状態となるため、溝10のピッチを、図6(a)に示したものよりも狭くすることができる。
なお上部圧入式溝型加熱成型乾燥機Dを、三基以上の乾燥ローラ1を具えたものとして構成することも可能である。
〔実施例の補足〕
ここで前出の前記圧入部材2としての圧入板21について説明する。
具体的には図4中に拡大して示すように、圧入部材2として圧入板21を採用するものであり、前記圧入ローラ20と同様に、乾燥ローラ1A及び乾燥ローラ1Bの上部、一例として頭頂部から回転方向に約45°の位置に、乾燥ローラ1A、1Bの側周に接触するように圧入板21A、21Bが設けられる。
そして圧入板21A(21B)と、前記乾燥ローラ1A(1B)との接点(ローラの長手方向の接線)よりも上方の部分を被処理物H1の貯留部28とする。
このように圧入部材2として圧入板21を採用した場合には、部品点数が少ないため装置構成を簡素なものとして、イニシャルコストの低減を図ることができる。
なお圧入板21A(21B)と乾燥ローラ1A(1B)とが接触している点に対するローラからの法線と、圧入板21A(21B)の平面の成す角度は、10〜20°が好ましい。
因みに前記角度が10°よりも小さい場合には、圧入板21A(21B)の圧入面と反対側の面に、被処理物H1が大きな盛り上がりとなって付着・成長し易くなってしまう。そしてこの付着物が剥離して落下した場合には、乾燥ローラ1Aと乾燥ローラ1Bとの間にかみ込まれ、動力が過負荷状態になり易い。
一方、前記角度が20°よりも大きい場合には、被処理物H1が圧入されにくくなってしまう。
更にまた、前記圧入部材2によって溝10内に圧入された被処理物H1の落下を防止するための機構として、図8に示すような押圧ベルト5を設けるようにしてもよい。
なおこの押圧ベルト5は、支持ローラ50によって軌道が設定されるものであり、圧入部材2の下流側における溝10の側面視における傾斜が急な部位に設けることが効果的である。
また前記押圧ベルト5は、被処理物H1の乾燥を阻むことがないように通気性を有するものによって形成される。
D 上部圧入式溝型加熱成型乾燥機
1 乾燥ローラ
1A 乾燥ローラ
1B 乾燥ローラ
1c 側周面
10 溝
10a 底面
10b 側壁面
11 動力伝達部
12 側板
13 フランジ
13a 孔
13b 軸
14 軸受
15 駆動スプロケット
16 従動スプロケット
17 チェーン
18 減速機
19 ロータリージョイント
2 圧入部材
20 圧入ローラ
20A 圧入ローラ
20B 圧入ローラ
21 圧入板
21A 圧入板
21B 圧入板
22 軸
23 軸受
24 従動スプロケット
25 駆動スプロケット
26 チェーン
27 減速機
28 貯留部
29 圧入ローラスクレーパ
3 乾燥品スクレーパ
30 軸
31 基板
32 付勢板
33 スリーブ
35 爪
36 リンク
37 ハンドル
38 スプリング
4 ホッパ
40 側板
5 押圧ベルト
50 支持ローラ
F 機枠
H1 被処理物
H2 乾燥品
M1 モータ
M2 モータ

Claims (3)

  1. 円筒状の乾燥ローラに対し、その側周部に円周方向に沿って複数の溝が形成され、この溝内に被処理物を圧入し、乾燥ローラからの伝導熱によって前記被処理物を乾燥させ、その後、乾燥した被処理物を乾燥品スクレーパによって前記溝内から掻き出して乾燥品を得る装置において、前記乾燥ローラの上部には、被処理物を前記溝内へ圧入するための圧入が具えられるものであり、この圧入板と、前記乾燥ローラとの接点(ローラの長手方向の接線)よりも上方の部分を被処理物の貯留部とすることを特徴とする上部圧入式溝型加熱成型乾燥機。
  2. 前記乾燥ローラは、一基のみが単独で具えられていることを特徴とする請求項記載の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機。
  3. 前記乾燥ローラの溝のピッチは、溝の幅寸法よりも狭く設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の上部圧入式溝型加熱成型乾燥機。
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