JP5343834B2 - アクセルペダル踏力制御装置 - Google Patents

アクセルペダル踏力制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5343834B2
JP5343834B2 JP2009279018A JP2009279018A JP5343834B2 JP 5343834 B2 JP5343834 B2 JP 5343834B2 JP 2009279018 A JP2009279018 A JP 2009279018A JP 2009279018 A JP2009279018 A JP 2009279018A JP 5343834 B2 JP5343834 B2 JP 5343834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
accelerator
accelerator pedal
pedal
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009279018A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011121418A (ja
Inventor
昌生 塩見
重幸 坂口
将裕 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2009279018A priority Critical patent/JP5343834B2/ja
Publication of JP2011121418A publication Critical patent/JP2011121418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5343834B2 publication Critical patent/JP5343834B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Description

本発明は、車両のアクセルペダルの踏力を制御するアクセルペダル踏力制御装置に関する。
特許文献1には、高回転高負荷側の第1運転方式(例えば均質燃焼)と第1運転方式より燃費効率の高い低回転低負荷側の第2運転方式(例えば成層燃焼)とを切り換えて実施するエンジンに適用され、エンジンの運転領域が第2運転方式が実施される第2運転領域から第1運転方式が実施される第1運転領域に切り換わる際に、第1運転領域へ切り換わる直前の境界運転領域に入った段階で、アクセルペダルの踏込反力(踏力)を急激に増大させるようにした技術が開示されている。
特開2003−120339号公報
上記特許文献1の技術は、燃料消費率の低減を目的として、上記の境界運転領域を境としてアクセルペダルの踏力の増加を行うものである。しかしながら、アクセルペダルは、運転者が車両を意図通りに運転する上で主要な操作部材であり、運転者が体感するその操作感やその結果生じる車両の運転性への影響は、車両全体の品質の評価に直結するほどに非常に重要であるから、この種の燃費低減に寄与する踏力制御装置の実用化に際しては、燃費低減とアクセルペダルの操作感ないし車両の操作性とを高い次元で調和させる必要がある。
本発明者らは、この種の燃費低減に寄与する踏力制御装置の実用化のために多くの試作を行い走行実験を重ねてきたが、これらの実験により、上記特許文献1のように、アクセル開度がある一定の開度閾値を超えたと判定されたときに踏力の増加を行うのでは、運転者のアクセル操作、特に、アクセルペダルの踏込速度によって、好ましくない挙動が結果的に生じることが判明した。
すなわち、車両に実装される制御システムの演算処理は一定の演算間隔(例えば、10〜100ms程度)毎に行われることから、アクセル開度がある一定の開度閾値を上回ったと判定されたときに、アクセルペダルの踏力増加を行う構成とした場合、演算間隔の途中でアクセル開度が実際に開度閾値を超えてから判定が行われるまでの間に、アクセルペダルが踏み増されることとなるが、この踏み増し量が、例えば急加速時のようにアクセルペダルの踏込速度が速い場合には、緩加速時のようにアクセルペダルの踏込速度が遅い場合に比して大きなものとなる。
このように、アクセルペダルの踏込速度が速い場合には、遅い場合に比して、ペダル踏力を増加する時点での開度閾値からの踏み増し量が大きくなるために、燃費の悪い運転領域へ切り換わるまでのアクセルペダルの踏込幅が狭いものとなり、踏力増加後の少しの踏込で燃費の悪い運転領域へ切り換ってしまい、燃費が悪化してしまう。一方、仮に踏込速度が速い場合にあわせて開度閾値を実際に運転領域が切り換わるアクセル開度よりも十分に低く設定すると、踏込速度が遅い場合に、燃費が悪化する運転領域よりも大きく離れた状態で踏力増加が行われ、燃費効率に関連した運転領域の切換のインフォメーションを運転者に正確に伝えることができず、また、燃費の良い運転領域を十分に活用することができない。
そこで本発明では、アクセルペダルの踏込速度にかかわらず同等のアクセル開度で踏力増加が行われるように、アクセルペダルの踏込速度に応じて開度閾値を補正するようにした。すなわち、本発明に係るアクセルペダル踏力制御装置は、車両のアクセルペダルの操作により変化するアクセル開度を検知するアクセル開度検知手段と、上記アクセルペダルの踏力を変更する踏力変更手段と、運転状態に基づいて燃費効率に関連した開度閾値を設定する開度閾値設定手段と、アクセル開度が上記開度閾値よりも大きいかを判定する判定手段と、上記判定手段によりアクセル開度が上記開度閾値よりも大きいと判定されたときに、アクセルペダルのベース踏力に所定の増加分を付加するペダル踏力増加手段と、上記アクセルペダルの踏込速度を検出する踏込速度検出手段と、上記踏込速度が速い場合には踏込速度が遅い場合に比して上記開度閾値が小さくなるように、上記踏込速度に応じて開度閾値を補正する開度閾値補正手段と、を有することを特徴としている。
好ましくは、上記開度閾値は、少なくとも燃費効率の高い第1の運転領域と燃費効率の低い第2の運転領域との境界に対応するアクセル開度の開度境界値よりも小さい値に設定されている。そして、アクセル開度が上記開度閾値よりも大きく、かつ上記開度境界値よりも低い場合には、上記第1の運転領域から第2の運転領域への移行過渡期であることをインジケータ等の適宜な報知手段により運転者に報知する。これにより、燃費効率に関連する運転状態のインフォメーションをより正確に運転者に伝えることができる。
上記第1の運転領域から第2の運転領域への切換は、例えば、ロックアップクラッチの締結状態から開放状態への切換であり、あるいは、自動変速機のシフトダウンなどが挙げられる。
本発明によれば、アクセルペダルの踏込速度が速い場合には踏込速度が遅い場合に比して開度閾値が小さくなるように、踏込速度に応じて開度閾値が補正されるために、踏込速度が速い場合には、アクセル開度が開度閾値を上回ったと判定されるまでの間になされるアクセル開度の開度閾値からの踏み増し分を、開度閾値の減少側への補正分により吸収・相殺し、踏込速度が遅い場合と同等のアクセル開度で踏力増加が行われることとなり、アクセルペダルの踏込速度にかかわらず、同等のアクセル開度で踏力増加を行うことができる。このため、アクセルペダルの踏込速度が速い場合にも踏みとどまれずに燃費効率の低い運転領域へ切り換わることを有効に抑制することができ、また、踏込速度が遅い場合には、開度閾値が過度に低く設定されることがなく、燃費効率の高い運転領域を幅広く使用することが可能となる。
本発明の一実施例に係るアクセルペダル踏力制御装置のシステム構成を踏力変更機構の概略とともに模式的に示した説明図。 踏力変更機構を模式的に示す説明図。 アクセルペダル踏力のベース踏力の特性を示す特性図。 ロックアップクラッチに関連した実施例を示し、(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル踏力の特性図、(b)は、ロックアップ領域の特性図。 燃料増量領域に関連した実施例を示し、(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル踏力の特性図、(b)は、燃料増量領域の特性図。 エンジンの燃費特性に関連した実施例を示し、(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル踏力の特性図、(b)は、エンジンの等燃費線の特性図。 自動変速機のシフトダウンに関連した実施例を示し、(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル踏力の特性図、(b)は、自動変速機の変速線図。 開度閾値の補正制御の流れを示すフローチャート。 参考例に係るアクセル開度及びアクセルペダル踏力の増加分等の経時変化を示すタイミングチャート。 本発明の一実施例に係るアクセル開度及びアクセルペダル踏力の増加分等の経時変化を示すタイミングチャート。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。このアクセルペダル踏力制御装置は、基本的には、図示しない車両の車体1に設けられたアクセルペダル2の踏力(操作反力)を可変的に制御するものであって、後述するように、車両に設けられたアクセルペダル2の開度(踏込量)を検知する手段と、アクセルペダル2の踏力をベース踏力から変更する手段と、を有し、アクセルペダル2の開度が所定の開度閾値よりも大きい領域ではアクセルペダル2の踏力をベース踏力よりも増加させるものである。
アクセルペダル2は、図1,図2に示すように、回転軸3上に設けられて該回転軸3を支点として揺動するように構成され、一端が車体1に固定されるとともに他端が回転軸3に固定された種々の形態のリターンスプリング4によって、アクセル閉方向への反力が与えられている。また、回転軸3の一端が車体1に軸受5を介して回転自在に支持されている一方、回転軸3の他端付近に、アクセル開度検知手段としてアクセル開度信号APSを出力するアクセルポジションセンサ6が設けられている。また、エンジン回転数Neを検出する図示しないエンジン回転数センサと、車速VSPを検出する図示しない車速センサと、を備えている。
なお、本実施例では、アクセルペダル2の踏込量(アクセル開度)とエンジン(図示せず)のスロットルバルブ(図示せず)の開度とが互いに連動し、アクセルペダル2の踏込量に応じてエンジンのスロットルバルブ開度が増大する。つまり、アクセル開度に応じて燃料噴射量(ひいては燃料消費量)が増大する。
そして、踏力変更機構としては、回転軸3の回転に摩擦力を与える互いに対向した一対の摩擦部材7a,7bを備えた可変フリクションプレート7からなり、一方の摩擦部材7aは、回転軸3の端部に機械的に結合して設けられ、他方の摩擦部材7bは、スプライン等を介して、固定軸8に、軸方向移動自在かつ非回転に支持されている。上記固定軸8は、車体1に固定支持されている。さらに、上記摩擦部材7bを摩擦部材7aへ向けて付勢するアクチュエータ(例えば電磁ソレノイド)9が車体1に固定されている。
上記可変フリクションプレート7は、アクチュエータ9の作動により摩擦部材7bを軸方向(図1における矢印A1方向)へ移動させ、これにより、摩擦部材7aと摩擦部材7bとの間の摩擦力を可変的に制御する。このアクチュエータ9の作動は、コントロールユニット10によって制御されている。従って、アクチュエータ9の作動を、コントロールユニット10が制御することで、回転軸3に付与される摩擦力ひいてはアクセルペダル2の操作時の踏力を変更することができる。
図3は、上記実施例におけるアクセルペダル踏力の基本的な踏力つまりベース踏力の特性を概略的に示しており、このベース踏力は、踏力増加方向と開度減少方向とで適度なヒステリシスを有しつつ、アクセル開度に対しほぼ比例的に増加する。
そして、コントロールユニット10は、燃料消費率(燃費効率)に関連した開度閾値を車両ないしエンジンの運転状態に基づいて設定するとともに、この開度閾値よりも所定開度小さいアクセル開度として増量解除閾値を設定し、アクセル開度が上記開度閾値よりも大きくなると、アクセルペダルの踏力に所定の増加分を付加し、かつ、逆に上記増量解除閾値までアクセル開度が減少したら上記のアクセルペダル踏力の増加分を解除する。
一例として、トルクコンバータ式自動変速機におけるロックアップクラッチの締結・解放に対応して上記開度閾値を設定する実施例を図4に基づいて説明する。上記ロックアップクラッチは、周知のように、トルクコンバータの入力側と出力側とを直結するための機構であり、図4(b)の特性図に示すように、車速VSPとアクセル開度APSとに基づいて締結・解放が切換制御され、低車速側でかつアクセル開度APSが大きい非ロックアップ(非L/U)領域(図4(b)に斜線を施して示す領域)では解放状態となり、高車速側でかつアクセル開度APSが小さいロックアップ(L/U)領域では締結状態となる。ここで、ロックアップクラッチが解放された状態ではロックアップクラッチが締結されている状態に比べて、相対的に燃料消費率が悪化する。そのため、本実施例では、非ロックアップ領域を燃料消費率の高い(燃費効率の低い)運転領域とみなし、ロックアップ領域を燃料消費率の低い運転領域とみなし、アクセル開度APSがロックアップ領域から非ロックアップ領域へと増加する際に、アクセルペダル踏力の増加を行うようにしている。
図4(a)は、この実施例におけるアクセルペダル踏力の特性を示しているが、上記コントロールユニット10は、図4(b)の特性図に基づき、入力された車速VSPとアクセル開度APSから、ロックアップクラッチが解放状態(非L/U領域)にあるか締結状態(L/U領域)にあるかを判断する。そして、ロックアップクラッチが締結状態(L/U領域)にある場合には、図4(b)の領域の境界線L1の近傍、詳しくは境界線L1よりも適宜に燃費効率の良い締結状態(L/U領域)側に位置するラインL1’上で、車速センサから入力された車速VSPに対応するアクセル開度APSの値を、踏力増加を行う開度閾値APS1として求める。例えば車速がVSP1であれば、図示のように対応するアクセル開度APS1がアクセルペダル2の踏力増加のための開度閾値となる。また、コントロールユニット10は、この開度閾値APS1よりも所定開度小さいアクセル開度として増量解除閾値APS1’を設定する。この増量解除閾値APS1’は、開度閾値APS1において一旦増加させた踏力の増加分を解除つまり減少させるためのアクセル開度の閾値であり、アクセル開度減少時にこの増量解除閾値APS1’以下にアクセル開度が減少したときに上記の踏力増加分が解除される。この増量解除閾値APS1’は、例えば、開度閾値APS1に対し一定の開度差を有するものとして設定され、あるいは、開度閾値APS1に一定の係数を乗じて算出され得るが、これらに限定されるものではない。
アクセルポジションセンサ6で検出されるアクセル開度APSが、その増加時に上記の開度閾値APS1を超えると、コントロールユニット10からアクチュエータ9に出力される指令信号によって、可変フリクションプレート7により付与される踏力がステップ的に増加する。つまり、図4(a)に踏力増加分Bとして示す踏力がベース踏力に付加される。これは、前述したように、ロックアップクラッチの締結状態から解放状態への切換点に対応する。そして、アクセル開度APSの全開に至るまで、踏力増加分Bがベース踏力に上乗せされた形となる。
このようにロックアップクラッチの解放直前に対応した開度閾値APS1においてアクセルペダル踏力をステップ的に増大させることで、運転者が感じるアクセルペダル2の踏みごたえを重くすることができ、アクセルペダル2の過度の踏込を抑制すると同時に、運転者に対し、燃料消費率が高い(つまり燃費が悪い)運転領域に移行する可能性が高いことを報知することができる。特に、ロックアップクラッチが締結状態から解放状態へ切り換わるアクセル開度APSは一定ではなく車速VSPによって変化するが、このように締結状態となるアクセル開度APSが異なっていても、これに対応してアクセルペダル2の踏力を変更する(アクセルペダル2の踏み応えが重くなる)ことで、燃料消費率が相対的に低い領域から相対的に高い領域に切り換わることのインフォメーションを運転者に正確に伝えることができる。
また、アクセルペダル2の戻り側つまりアクセル開度が減少する方向においては、図4(a)に示すように、上記の開度閾値APS1よりもアクセル開度が大きな領域では、ベース踏力(アクセル踏力増加方向のベース踏力に対しヒステリシスを有するアクセル開度減少方向のベース踏力:図3参照)にやはり上記の踏力増加分Bが付加された形となり、さらに、上記の増量解除閾値APS1’までは、この踏力増加分Bの付加が継続される。そして、増量解除閾値APS1’以下にアクセル開度APSが減少した段階で、踏力増加分Bが解除され、図3に示したベース踏力に復帰する。
次に、図5は、エンジンの高負荷側での燃料増加領域に対応して開度閾値を設定する実施例を示している。図5(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル2の踏力の特性を示している。図5(b)は、アクセル開度APSとエンジン回転数Neとから定まる燃料増加領域(斜線を施して示す領域C)を示している。この燃料増加領域Cは、例えば、空燃比の設定の切換あるいは燃焼方式(例えば成層燃焼と均質燃焼)の切換などによって生じるものであり、図示するように、アクセル開度APSが大きくかつ機関回転数Neが高い側の領域となる。従って、この図5(b)に示す境界線L2の近傍のライン上L2’において、そのときの機関回転数Ne(例えばNe2)に対応するアクセル開度の値が開度閾値APS2となる。従って、アクセル開度APSがこの開度閾値APS2よりも大きくなれば、ベース踏力に所定の踏力増加分Dが付加される。また前述した実施例と同様に、この踏力増加分Dを解除するためのアクセル開度である増量解除閾値APS2’が設定され、アクセルペダル2の戻り時には、この増量解除閾値APS2’にまでアクセル開度が減少したときにベース踏力に復帰する。
上記図5(a)のようにアクセルペダル踏力を制御することにより、エンジンの運転状態が燃料増加領域へ移行する直前でアクセルペダル2の踏み応えを重くすることができる。従って、エンジンの運転状態として燃料消費率が相対的に低い領域から相対的に高い領域に変化しようとするインフォメーションを運転者に正確に伝えることができ、これにより、燃料消費率が高い領域への移行を抑制し、燃費の向上を図ることができる。
次に、図6は、エンジンの燃費の特性から開度閾値を設定する実施例を示している。図6(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル2の踏力の特性を示している。図6(b)は、アクセル開度APSとエンジン回転数Neとをパラメータとして燃料消費率が等しい等燃費線L3〜L6を描いたものである。この等燃費線L3〜L6に示すように、この例では中速中負荷域が最も燃費がよいものとなっているが、斜線を施して示す領域Fを良燃費域とみなし、その高負荷側(つまりアクセル開度が大きい側)の境界を、燃費悪化領域との境界とみなしている。従って、この境界線近傍のそのときの機関回転数Ne(例えばNe3)に対応するアクセル開度の値が開度閾値APS3となる。
図6(a)に示すように、アクセル開度APSがこの開度閾値APS3よりも大きくなれば、ベース踏力に所定の踏力増加分Eが付加される。また前述した実施例と同様に、この踏力増加分Eを解除するためのアクセル開度である増量解除閾値APS3’が設定され、アクセルペダル2の戻り時には、この増量解除閾値APS3’にまでアクセル開度が減少したときにベース踏力に復帰する。
このようにアクセルペダル踏力を制御することにより、エンジンの運転状態が良燃費域Fから出る直前でアクセルペダル2の踏み応えを重くすることができる。従って、エンジンの運転状態として燃料消費率が相対的に低い領域から相対的に高い領域に変化しようとするインフォメーションを運転者に正確に伝えることができ、これにより、燃料消費率が高い領域への移行を抑制し、燃費の向上を図ることができる。
次に、図7は、自動変速機のシフトダウン(低速段への自動変速)に対応して開度閾値を設定する実施例を示している。図7(a)は、アクセル開度APSに対するアクセルペダル2の踏力の特性を示している。図7(b)は、一例として5速自動変速機の変速線図を示しており、図示するように、車速VSPとアクセル開度APSとに基づいて変速制御が行われるが、一般に高速段の方が燃料消費率が低いので、ここでは、5速から4速への変速線L7を、燃料消費率が相対的に低い領域から相対的に高い領域へ切り換わる境界線とみなしている。従って、この境界線L7近傍のそのときの車速VSP(例えばVSP4)に対応するアクセル開度の値が開度閾値APS4となる。なお、他の変速段の変速線L8〜L10について同様に開度閾値を設定するようにしてもよい。
図7(a)に示すように、アクセル開度APSがこの開度閾値APS4よりも大きくなれば、ベース踏力に所定の踏力増加分Hが付加される。また前述した実施例と同様に、この踏力増加分Hを解除するためのアクセル開度である増量解除閾値APS4’が設定され、アクセルペダル2の戻り時には、この増量解除閾値APS4’にまでアクセル開度が減少したときにベース踏力に復帰する。このようにアクセルペダル踏力を制御することにより、自動変速機が相対的に燃料消費率の高い低速段に変速しようとする直前にアクセルペダル2の踏み応えを重くすることができる。
なお、上記の図6,図7の実施例では、便宜上、燃料消費率が相対的に低い領域から相対的に高い領域へ切り換わるタイミングでアクセルペダル2の踏力増加を行うように説明しているが、実際には、図4,図5に示す実施例と同様、運転領域が切り換わる直前(つまりアクセル開度が切り換わりの境界点よりも小さい段階)に踏力増加を行うようにしている。これによって、燃費悪化の招来を予め運転者に報知するようにしている。従って、運転者は燃費悪化を予見でき、燃費の悪い領域に移行することを運転者が意識的に回避することが可能となる。
図8は、本実施例の要部をなす制御の流れを示すフローチャートである。本ルーチンは、上記のコントロールユニット10により所定の演算間隔(例えば、10〜100ms程度)毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップS1では、アクセルポジションセンサ6により検出されるアクセル開度APSが、燃費の良い第1の運転領域と燃費の悪い第2の運転領域の境界に対応するアクセル開度の開度境界値APS0未満であるかを判定する。この開度境界値APS0は、燃費効率が比較的大きく変化するアクセル開度、つまり上記の境界線L1〜L9上のアクセル開度に相当し、上述したロックアップクラッチが締結状態から開放状態に切り換わるアクセル開度、あるいは自動変速機のシフトダウン(低速段への自動変速)が行われるアクセル開度などに対応する。
アクセル開度が開度境界値APS0に達していれば、図示せぬ他のルーチンにより、燃費効率の高い(燃費の良い)第1の運転領域から燃費効率の低い(燃費の悪い)第2の運転領域への切換、例えばロックアップクラッチの締結から開放への切換、あるいは自動変速機のシフトダウンが行われるとともに、ステップS2において、このように燃費効率の低い第2の運転領域にあることを運転者に報知するために、インジケータ(図1参照)11をアンバー(琥珀色)で点灯する。このインジケータ11は、運転者により視認し得るコンソールパネル等に設置され、運転状態を運転者に伝えるように、燃費の良い第1の運転領域では緑色に点灯し、後述する第1の運転領域から第2の運転領域への移行過渡期には緑色で点滅し、燃費の悪い第2の運転領域ではアンバーで点灯するもので、上記のコントロールユニット10によりその動作が制御される。なお、運転者への報知手段としては、このようなインジケータ11の表示色や点灯・点滅の切換に限らず、例えば文字や音声により報知を行うものであってもよい。
一方、アクセル開度が開度境界値APS0未満であれば、ステップS3へ進み、アクセルポジションセンサ6により検出されるアクセル開度APSに基づいて、アクセルペダルの増加側の踏込速度を算出する(踏込速度検出手段)。この踏込速度は、単位時間あたりのアクセルペダルの踏込量の増加量すなわち増加率に相当し、例えば演算間隔毎に読み込まれるアクセル開度の数回前の値と今回の値との偏差等を用いて求めることができる。
続くステップS4では、このアクセルペダルの踏込速度に基づいて、アクセルペダルの踏力増加の基準となる開度閾値APS1(APS2〜APS4)を補正後の開度閾値APS1A(APS2A〜APS4A)へ補正する。具体的には、踏込速度が速い場合には踏込速度が遅い場合に比して開度閾値が小さくなるように、つまり、少ない踏込量で踏力増加の判定が行われるように、踏込速度に応じて開度閾値を補正する(開度閾値補正手段)。
そして、ステップS5では、現在のアクセル開度と補正後の開度閾値APS1Aとを比較する(判定手段)。アクセル開度が補正後の開度閾値APS1A以下であれば本ルーチンを終了し、アクセル開度が補正後の開度閾値APS1Aよりも大きければ、ステップS6へ進み、ペダル踏力を所定の増加分ΔFだけステップ的に増加するとともに(図9参照;開度閾値補正手段)、ステップS7において、インジケータ11を所定の時間間隔で点滅させて、現在の運転状態が燃費の良い第1の運転領域から燃費の悪い運転領域への移行過渡期であることを運転者に報知する(報知手段)。この移行過渡期は、アクセル開度が補正後の開度閾値APS1Aから開度境界値APS0までのアクセル開度幅における運転領域に相当する。
このような本実施例の作用効果について、図9及び図10を参照して説明する。図9に示す参考例では、本実施例のように開度閾値APS1の補正(ステップS4)が行われず、アクセル開度の踏込速度にかかわらず開度閾値APS1が一定の値であるのに対し、図10に示す本実施例では、上述したように踏込速度に応じて開度閾値が補正されている。また、特性Pslowはアクセルペダルの踏込速度が遅い緩加速時の挙動を示し、特性Pfastはアクセルペダルの踏込速度が速い急加速時の場合の挙動を示している。
開度閾値の判定処理は所定の演算間隔ΔE毎に行われるために、図9の参考例のように、アクセル開度が一定の開度閾値APS1に達するとアクセルペダル踏力をベース踏力よりも増加させるものでは、アクセルペダルの踏込速度が速い場合(Pfast)、実際の開度閾値APS1の判定が行われるまでの間に、開度閾値APS1を超えて踏み増される開度踏み増し量Δfastが、踏込速度が遅い場合(Pslow)の開度踏み増し量Δslowに比して大きくなる。この結果、踏込速度が速い場合に、実際に燃費の悪い第2の運転領域に切り換わるまでの移行過渡期に相当するアクセル開度幅ΔAPSfastが、踏込速度が遅い場合の幅ΔAPSslowに比して狭くなってしまい、踏力増加後の少しの踏込で燃費の悪い第2の運転領域へ切り換ってしまうことから、燃費の悪い第2の運転領域への切換の抑止効果が損なわれる、という問題がある。
これに対して本実施例では、図10に示すように、アクセルペダルの踏込速度が速い場合、踏込速度が遅い場合に比して開度閾値が小さくなるように、踏込速度に応じて開度閾値をAPS1からAPS1Aへ補正しているために、アクセル開度が低い段階で踏力増加の判定がなされることとなり、結果的に、移行過渡期におけるアクセル開度幅ΔAPSを踏込速度が遅い場合と同等のレベルに維持することができる。このように、踏込速度にかかわらず移行過渡期におけるアクセル開度幅ΔAPSを同等のレベルに確保することで、踏込速度が速い場合、踏力増加後に燃費の良い第1の運転領域に踏みとどまって、燃費の悪い第2の運転領域への切換を有効に抑制することができ、かつ、踏込速度が遅い場合に、過度に速く踏力増加がなされることもなく、燃費の悪い運転領域の直前の適切な段階で踏力増加が行われ、正確なインフォメーションを運転者に伝えることができる。
なお、上記実施例では、アクセルペダル2の位置(踏込量)そのものをアクセル開度として検出しており、従って、アクセルペダル2の踏込量とアクセル開度とは実質的に同義であるが、アクセルペダル2に連動する例えばスロットルバルブの開度をアクセル開度として用い本発明の制御を行うことも可能である。
また、本発明に係るアクセルペダル踏力制御装置は、内燃機関のみを駆動源とする車両にのみ適用されるものではなく、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等にも適用可能である。
1…車体
2…アクセルペダル
3…回転軸
4…リターンスプリング
5…軸受
6…アクセルポジションセンサ
7…可変フリクションプレート
7a…摩擦部材
7b…摩擦部材
8…固定軸
9…アクチュエータ
10…コントロールユニット
11…インジケータ(報知手段)

Claims (5)

  1. 車両のアクセルペダルの操作により変化するアクセル開度を検知するアクセル開度検知手段と、
    上記アクセルペダルの踏力を変更する踏力変更手段と、
    運転状態に基づいて燃費効率に関連した開度閾値を設定する開度閾値設定手段と、
    アクセル開度が上記開度閾値よりも大きいかを判定する判定手段と、
    上記判定手段によりアクセル開度が上記開度閾値よりも大きいと判定されたときに、アクセルペダルのベース踏力に所定の増加分を付加するペダル踏力増加手段と、
    上記アクセルペダルの踏込速度を検出する踏込速度検出手段と、
    上記踏込速度が速い場合には踏込速度が遅い場合に比して上記開度閾値が小さくなるように、上記踏込速度に応じて開度閾値を補正する開度閾値補正手段と、
    を有することを特徴とするアクセルペダル踏力制御装置。
  2. 上記開度閾値は、少なくとも燃費効率の高い第1の運転領域と燃費効率の低い第2の運転領域との境界に対応するアクセル開度の開度境界値よりも小さい値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル踏力制御装置。
  3. アクセル開度が上記開度閾値よりも大きく、かつ上記開度境界値よりも低い場合に、上記第1の運転領域から第2の運転領域への移行過渡期であることを報知する報知手段を有することを特徴とする請求項2に記載のアクセルペダル踏力制御装置。
  4. 上記第1の運転領域から第2の運転領域への切換時に、ロックアップクラッチが締結状態から開放状態へ切り換えられることを特徴とする請求項2又は3に記載のアクセルペダル踏力制御装置。
  5. 上記第1の運転領域から第2の運転領域への切換時に、自動変速機のシフトダウンが行われることを特徴とする請求項2又は3に記載のアクセルペダル踏力制御装置。
JP2009279018A 2009-12-09 2009-12-09 アクセルペダル踏力制御装置 Active JP5343834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009279018A JP5343834B2 (ja) 2009-12-09 2009-12-09 アクセルペダル踏力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009279018A JP5343834B2 (ja) 2009-12-09 2009-12-09 アクセルペダル踏力制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011121418A JP2011121418A (ja) 2011-06-23
JP5343834B2 true JP5343834B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=44285774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009279018A Active JP5343834B2 (ja) 2009-12-09 2009-12-09 アクセルペダル踏力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5343834B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110126617A (zh) * 2018-02-09 2019-08-16 李星辉 双变量误踩判断法及基于该方法的防止误踩的方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5846837U (ja) * 1981-09-28 1983-03-29 日野自動車株式会社 自動車用エンジンの制御装置
JP4985664B2 (ja) * 2009-01-26 2012-07-25 日産自動車株式会社 アクセルペダル踏力制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011121418A (ja) 2011-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5482416B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置
JP5278162B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置
JP5278161B2 (ja) アクセルペダル反力制御装置
JP5316339B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置
JP5278562B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置
JP5471856B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置及びアクセルペダル踏力制御方法
JP5293892B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置のアクセルペダル踏力設定方法
JP5343834B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置
JP5446654B2 (ja) アクセルペダル踏力制御装置
JP4687352B2 (ja) 車両の制御装置
JP2007231963A (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2007032688A (ja) 無段変速機の制御装置
JPH1044833A (ja) 原動機および自動変速機の複合制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5343834

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150