JP5343328B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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本発明は、インク耐性が向上したインクジェット記録装置及びインクカートリッジに関するものである。
従来から、グラビア印刷方式やフレキソ印刷方式に比較して、製版工程が不要のため小ロット印刷のコスト面の低減ができること、様々な種類や大きさの記録媒体に印刷をすることができること、銀塩写真に匹敵する画像が提供できることなどの理由によりインクジェット記録装置が多く用いられるようになってきている。インクジェット方式を用いたインクジェット記録装置は、ヘッドを記録媒体上で移動させながらヘッドの吐出口からインクを微小な液滴として紙等の記録媒体に向けて吐出し、記録媒体にインクを浸透させ又は定着させることにより記録媒体上に画像記録を行うものである。
一般には、水を主溶媒とした水系のインクジェットインクをインク吸収性を備えた専用紙に記録するが、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後に紫外線(UV光)等の活性エネルギー線(放射線)の照射により架橋させる活性光線硬化型インクジェット方式など水系以外のインクジェットも実用化されている。
中でも、紫外線硬化型インクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べて比較的低臭気であり、即乾性で、インク吸収能のない記録媒体への記録ができる点で、近年注目されつつあり、様々な活性光線硬化型インクジェットの技術が開示されている。
活性光線硬化型インクジェット用インクは、(メタ)アクリレートに代表されるラジカル系重合性化合物を用いるものが実用化されているが、最近では、記録媒体に対する密着性、低臭気、酸素による重合阻害が少ない等の理由で、カチオン重合性化合物を用いた活性光線硬化型インクジェット用インク及びそれを用いたインクジェット記録装置の提案がなされている(例えば、特許文献1、2参照。)。
一方、インクジェットインクを印字するのに用いるインクジェット記録装置は、主に、インクを貯留し、供給するためのインクカートリッジ(インクタンク)、インク中の異物等を取り除き、目詰まりを防止するフィルタボックス、インクジェットを吐出する記録ヘッド、記録ヘッドのノズル面に付着したインクジェットインクに起因する出射不良やノズルの目詰まりを防止するため、ノズル面をクリーニングするメンテナンスユニット、各構成要素を連結してインクを供給するためのインク供給路(インクチューブ)やインク供給路と各構成要素とを連結するためのジョイント、あるいは各構成要素でインクの漏洩等を防止する目的で、パッキングやOリングが用いられている。
これらの構成部品は、インクに対する耐久性という観点からステンレス、アルミニウムなどの金属を用いることが多い。一方、メンテナンスユニットを構成するクリーニングブレード、インク供給路、インクカートリッジの接続部、パッキングやOリング等の柔軟性が要求される部品としては、ゴム部材が多く使用されている。
これらの構成部位に用いられるゴム部材には、インクに対する高い耐久性を有すると共に、水蒸気や空気の透過性が低く、優れた柔軟性やゴム弾性が求められている。
これらの要望を満たすゴム部材の一つとして、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を適用する方法が提案されている。例えば、インク流路内に混入した空気を自動的に除くためのインクジェット記録装置の空気抜き弁において、弁座に用いるOリングとしてEPDMを用いる方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。また、オレフィン系熱可塑性樹脂中にEPDMゴムを含むゴム成分を動的架橋により微分散させた熱可塑性エラストマー組成物により形成したインクジェットプリンター用のインクチューブが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
特開2005−290246号公報 特開2004−34543号公報 特開平11−48501号公報 特開2005−138506号公報
水蒸気や空気の透過性が低いEPDMは、上記の様なO−リングやインクチューブ(インク供給路)の他に、パッキング、メンテナンスユニットのクリーニングブレード等に幅広く使用されている。
この様な各構成部材にEPDMを適用する際、柔軟性を付与し、ゴム硬度を低下させる目的で、軟化剤が添加されている。軟化剤としては、例えば、パラフィン系、ナフテン系のオイルやリン酸エステルやフタル酸エステルに代表される可塑剤等が用いられている。
しかしながら、EPDMは耐油性に欠点を有しており、非水系の活性エネルギー線硬化性化合物を含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いるインクジェット記録装置のインクと接する部分、あるいはインクが付着する部分にこの様な軟化剤を含むEPDMを適用した場合、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク中の重合性モノマーにより、軟化剤のEPDMからの溶出を生じ、その結果、EPDMの膨潤や溶解を起こし、構成部材の劣化やインク漏れを引き起こすことが判明した。特に、活性エネルギー線重合化合物として、カチオン重合性化合物を用いた活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いた場合、その劣化が顕著になることが判明し、早急な改良が要望されている。
従って、本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、EPDMのインク耐性を向上させ、長期安定性に優れたインクジェット記録装置及びインクカートリッジを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.紫外線の照射により硬化するカチオン重合性化合物を含む紫外線硬化型インクジェットインクを吐出する複数のインク吐出口が設けられたインク吐出面を有する記録ヘッドにより画像を印字するインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドにインクを供給するインク供給用チューブが、ハロゲン化ブチルと軟化剤とを含有するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)で形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
2.前記エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)の全質量に対する前記ハロゲン化ブチルの含有量が、0.01質量%以上、0.5質量%以下であることを特徴とする前記1に記載のインクジェット記録装置。
3.前記ハロゲン化ブチルが、塩化ブチルであることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェット記録装置。
.前記記録ヘッドをクリーニングするメンテナンスユニットが、ハロゲン化ブチルと軟化剤とを含有するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)で形成されていることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
.前記インクを供給するインクカートリッジが、ハロゲン化ブチルと軟化剤とを含有するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)で形成されていることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
本発明により、EPDMのインク耐性を向上させ、長期安定性に優れたインクジェット記録装置及びインクカートリッジを提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、インクを吐出する複数のインク吐出口が設けられたインク吐出面を有する記録ヘッドと、該記録ヘッドにより画像を印字するインクジェット記録装置において、該インクと接する部分、該インクが付着する部分及びゴム系構成部品から選ばれる少なくとも一つが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を使用し、該エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)がハロゲン化ブチルを含有していることを特徴とするインクジェット記録装置により、EPDMのインク耐性を向上させ、長期安定性に優れたインクジェット記録装置及びインクカートリッジを実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
一般的なEPDMは、エチレンとプロピレンとの共重合体に、第3成分として非共役系ジエンモノマーを共重合したのであり、ジエンモノマーを共重合することで硫黄架橋(加硫)を可能にしたものである。前述の様に、インクジェット記録装置を構成する部品、例えば、インク供給用チューブ、パッキング、Oリング、吸引キャップ、クリーニングブレード等にゴム部品を適用する場合、ゴム硬度を低下させて適用する必要があり、EPDMにおいては、ゴム硬度を下げる手段として、軟化剤が添加されている。
一般に、EPDMの特徴は、耐オゾン性、耐熱性、耐候性、耐薬品性、反発弾性等に優れた特性を有している反面、耐油性能が著しく低いという欠点も備えている。この様な特性を有するEPDMを水系インクを用いるインクジェット記録装置に適用した場合には、特に大きな問題は生じないが、非水系インクジェットインクである活性エネルギー線硬化性化合物を含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いる系では、上述の様に、軟化剤を抽出し、膨潤や溶解を起こすことになる。この傾向は、特に、カチオン重合性化合物、例えば、オキセタン化合物、エポシキ化合物、ビニルエーテル化合物等を用いるカチオン重合型の活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いた場合、その劣化が顕著になることが判明した。
本発明者は、軟化剤の溶出を防止する手段に関し検討を重ねた結果、EPDMにハロゲン化ブチルを添加することにより、軟化剤の溶出を防止することができ、耐インク性に優れたインクジェット記録装置の構成部材を得ることができた。また、本願発明に係る構成部材は、従来より高耐久性部材として知られているフッ素系化合物を用いたフッ素ゴム、シリコーンゴム等に比較して低コストで得ることができる。
以下、本発明の詳細について説明する。
〔エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)〕
本発明に適用するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)は、前述の通り、エチレンとプロピレンとの共重合体に、第3成分として非共役系ジエンモノマーを共重合して得ることができ、ジエンモノマーを共重合することで硫黄架橋(加硫)を可能にしたものである。エチレン−プロピレン(EPM)は、エチレンとプロピレンとの共重合体であり、架橋剤として、樹脂架橋剤、過酸化物架橋剤等を必要とするが、EPDMでは第3成分として非共役系ジエンモノマーを共重合することで、従来のゴム製造で用いられている硫黄架橋法(加硫)を適用することができ、広い分野で使用されている。
本発明においては、EPDMにハロゲン化ブチルを添加することを特徴とする。本発明に係るハロゲン化ブチルを含有させることで、EPDMの欠点であった軟化剤の溶出を防止することで、特に、カチオン重合型の活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いた系で、優れた効果を発揮する。なお、本発明に係るハロゲン化ブチルは軟化剤としての作用も有している。
本発明に係るハロゲン化ブチルとしては、塩化ブチル、臭化ブチル、沃化ブチル等を挙げることができるが、本発明の目的効果をより発揮できる観点から、塩化ブチルであることが好ましい。
本発明において、EPDMに対するハロゲン化ブチルの添加量としては、極めて微量添加で有効に作用する観点から、0.01質量%以上、0.5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、0.3%以下である。
本発明に係るEPDM及びハロゲン化ブチルは、従来公知の合成方法に従って得ることができる。また、EPDMは市販品としても入手することができ、例えば、DuPont Performance Elasytomers社製のNordel(商品名)、JSR社製のJSR EP(商品名)、住友化学工業社製のEsprene(商品名)、Bayer Buna GmbH製のBuna AP(商品名)、三井化学社製の三井−EPT(商品名)、Uniroyal Chemical社製のRoyalene(商品名)等を挙げることができる。
本発明に係るハロゲン化ブチルを含むEPDMを用いて、本発明のインクジェット記録装置を構成する各部品を形成する方法としては、特に制限はないが、当該分野で公知の方法に従って、所望とする形状に成型することができる。
以下、その代表的な工程について説明する。
1)配合工程
この配合工程は、EPDMに本発明に係るハロゲン化ブチルとその他の配合剤、例えば、加硫剤、補強剤、充填剤、軟化剤、老化防止剤等を所定の比率で配合する工程である。
2)加工工程
上記配合工程で配合した混合物を、バンバリーミキサー等の混練り機を用いて混合を行った後、カレンダーチューバー等で圧延、押し出しを行ってコンパウンドを形成し、成型機を用いて必要な形状に成形する工程である。
3)加硫工程
上記加工工程で成形した材料を、金型に入れてプレスまたは加硫缶等で加熱を行って、所望の形状からなるゴム弾性体を形成する。
上記工程で用いる加硫剤としては、鎖状のゴム分子間で結合し、3次元構造を形成するものであり、主に硫黄を用いることができる。
補強剤とは、成型物の硬さ、弾性、耐摩擦性を高めるために配合されるもので、例えば、カーボンブラック、無機充填剤(例えば、SiO2、CaCO3等)等を挙げることができる。
軟化剤としては、植物系軟化剤(例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、パーム油等)、鉱物系軟化剤(例えば、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系等)等を挙げることができる。
〔インクジェット記録装置〕
次いで、本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMを適用するインクジェット記録装置について、その概要を図を交えて説明する。
本発明のインクジェット記録装置は、様々な特性のインクジェットインクに適用することが可能ではあるが、その中でも、特に効果を発揮することができる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク(以下、単にインクともいう)を用いたインクジェット記録装置について説明する。
図1は、本発明に適用可能なインクジェット記録装置の全体構成の一例を示す図である。
1は、インクを貯留して供給するインクカートリッジであり、図1では、一例として、イエローインクカートリッジ1Y、マゼンタインクカートリッジ1M、シアンインクカートリッジ1C及び黒インクカートリッジ1Kからなる構成を示している。Jはインクカートリッジ1とインク供給路とを接続するジョイントである。
2は、記録材料上にインク液滴を吐出して画像を形成するノズルを有するインクジェット記録ヘッドであり、イエローインクジェット記録ヘッド2Y、マゼンタインクジェット記録ヘッド2M、シアンインクジェット記録ヘッド2C及び黒インクジェット記録ヘッド2Kで構成される。3は、活性エネルギー線である紫外線を記録材料上に着弾したインクに照射する活性エネルギー線源である。
4はキャリッジであり、キャリッジ4はインクジェット記録ヘッド2及びエネルギー線源3を一体に搭載しており、キャリッジガイド5により案内されて矢印WX1、WX2で示すように往復移動して、記録材料Pを走査し、記録材料Pに画像を形成する。
6はフィルタボックスであり、イエロー用フィルタボックス6Y、マゼンタ用フィルタボックス6M、シアン用フィルタボックス6C及び黒用フィルタボックス6Kで構成される。7は中間タンクであり、イエロー用中間タンク7Y、マゼンタ用中間タンク7M、シアン用中間タンク7C及び黒用中間タンク7Kで構成される。
インクは、インクカートリッジ1から中間タンク7に送られ、中間タンク7からインク供給路8を経てインクジェット記録ヘッド2に供給される。インク供給路8はイエローインク用、マゼンタインク用、シアンインク用及び黒インク用の供給路で構成されており、各単色インクはそれぞれ独立して、インクカートリッジ1からインク供給路8を経てインクジェット記録ヘッド2に供給される。
10はインクジェット記録ヘッド2の回復処理を行うメンテナンスユニットであり、インクジェット記録ヘッド2をキャッピングする吸引キャップ9を有する。12は廃インクを収容する廃インク容器であり、フラッシングにおいて、インクジェット記録ヘッド2から強制吐出されたインクを受け、収容する。
上記の様な構成からなるインクジェット記録装置において、本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMにより構成される部材を適用する箇所としては、インクと接する部分、インクが付着する部分及びゴム系構成部品から選ばれる少なくとも一箇所に適用することを特徴とする。具体的には、柔軟性や弾性が要求される部材に適用することが好ましく、インクカートリッジ1においてニードル式のインクカートリッジである場合には、ニードルが刺されるゴム栓部分、メンテナンスユニット10においては、インクジェット記録ヘッド10を布でワイプする装置などでは、ワイプとインクジェット記録ヘッド10を密着させるためのコロロールやクリーニングブレード、吸引キャップ9等に適用することが好ましい。その他の適用部材としては、インク供給路8を構成するチューブ、ジョイントJ部のOリング、インクを送液するダイヤフラムポンプのダイヤフラム部材、逆止弁等に使用することが可能である。
本発明のインクジェット記録装置においては、前述のように図1に代表されるインクジェット記録装置を用いて、活性エネルギー線硬化型インクを記録材料上に吐出した後、活性エネルギー線を照射、硬化させて画像を形成するものであるが、インクジェット記録ヘッドと活性エネルギー線照射装置及び活性エネルギー線照射による硬化方法について、以下説明する。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型インクを硬化するのに用いる活性エネルギー線としては、紫外線、X線、電子線等が挙げられる。紫外線によりインクを硬化させる場合に使用できる光源としては、様々な光源を使用することができ、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(Light Emitting Diode)等が挙げられる。電子線により硬化させる場合には、種々の照射装置が使用でき、例えば、コックロフトワルトシン型、バンデグラフ型または共振変圧器型等が挙げられ、電子線としては50〜1000eVのエネルギーを持つものが好ましく、より好ましくは100〜300eVである。本発明では、安価な装置を使用できることから、活性エネルギー線硬化組成物の硬化に紫外線を使用することが好ましい。
〔インクジェットカートリッジ〕
本発明のインクジェット記録装置においては、本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMにより構成される部材を、インクを供給するインクカートリッジに用いることを特徴の一つとする。
図2は、インクカートリッジの主な構成要素を示す概略図である。
インクカートリッジ1は、図2に示すように、側面にインクを導出するインク導出部b2を備えた活性エネルギー線硬化型インクを収納した内袋b1と、内袋b1を収容するインク収納容器である筐体c1と、筐体c1の上部を塞ぐ蓋c2から構成されている。また、内袋b1とインク収納容器である筐体c1との間には、内袋b1の印字によるインクの消費量(インク減量)を検知するための検知板d1が設けられている。インクを収納した内袋b1の側面にはインク導出部b2を有し、弾性部材b3にインク供給路の接続されたニードル(不図示)を刺して、インクをインク供給路へ供給する方式である。この時、弾性部材はインクに常時接する状態になり、この弾性部材に本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMを適用することで、耐久性は大幅に向上するものである。
また、図3は、インクカートリッジの他の装着方式を示す概略図である。
図3は、インクカートリッジのインクを収納した内袋b1にはメスジョイントb2を備え、インク供給路と接続している部分にはオスジョイントB1を有し、これらを嵌合することで、インクカートリッジとインク供給路部を結合する部位である。
メスジョイントb2は、オスジョイントB1の先端部B11が挿入される挿入孔b21、挿入孔b21の端部に位置するインク流出口b22、インク流出口b22を塞ぐゴム等の弾性材からなる口栓部b23を有している。
オスジョイントB1には、オスジョイントB1がメスジョイントb2に挿入された際にメスジョイントb2のインク流出口b22の側面に当接してインク漏洩を防止するためのOリング等のパッキンPが設けられている。ここで示すパッキンPは、インクに接する部位であり、このパッキンPに本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMを適用することで、インクによる膨潤や熔解を起こすことなく、インクの漏洩等を効果的に防止することができるものである。
〔メンテナンスユニット〕
本発明のインクジェット記録装置においては、本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMにより構成される部材を、記録ヘッドをクリーニングするメンテナンスユニットに用いることが、本発明の目的効果をより発揮できる観点から好ましい。
図4は、インクジェット記録装置に装着するメンテナンスユニットの一例を示す概略図である。
図4において、メンテナンスユニット105は、記録ヘッド103の吐出口を覆った状態で吐出面131を密閉し、吐出口からインクを吸引するためのキャップ部材151と、キャップ部材151によるインクの吸引が行われた後に、記録ヘッド103の吐出面131を清掃する清掃部152と、記録ヘッド103の吐出口から空吐出されたインクを受けるインク受け部153とを、上面(記録ヘッド103の吐出面131に対向する面)に、一体的に備えている。そして、このメンテナンスユニット105には、記録ヘッド103のメンテナンスに応じてメンテナンスユニット105を移動させる移動手段(図示省略)が設けられている。
キャップ部材151は、インクの影響による劣化を抑制する材料で形成されている。そして、キャップ部材151は、複数並んで設けられており、メンテナンス時において、一度に複数個の記録ヘッド103の吸引を行うことを可能としている。このキャップ部材151の下方には、キャップ部材151が記録ヘッド103の吐出面131を覆った際に、キャップ部材151と吐出面131により形成された空間内部を吸引する吸引ポンプ154、大気連通弁(図示省略)が回収管154aを介して連結されている。つまり、吸引ポンプ154は、キャップ部材151により覆われた状態の吐出口から、キャップ部材151を介してインクを吸引する。そして、吸引ポンプ154によって吐出口から吸引されたインクは、回収管154aを通って回収タンク155に回収される。
なお、記録ヘッド103の吐出口からインクを吸引する手段として吸引ポンプ154を例示したが、吐出口からのインクを吸引できるものであれば如何なるものでもよく、例えば、ピストンやシリンダ等が挙げられる。
清掃部152は、記録ヘッド103の吐出面131を清掃するクリーニングブレード152aと、クリーニングブレード152aに付着したインクを吸収する吸収体152bとを備えている。
クリーニングブレード152aは、ゴム弾性体で形成され、記録ヘッド103の吐出面131を弾性変形しながら摺擦して清掃する清掃部材である。
本発明のインクジェット記録装置は、上記説明したメンテナンスユニットにおいて、インクと接するキャップ部材151、あるいはクリーニングブレード152aに、本発明に係るハロゲン化ブチルを含有するEPDMを適用することで、各部材の耐インク性を飛躍的に向上させることができる。
〔活性エネルギー線硬化型インク〕
本発明のインクジェット記録装置においては、いかなるインクも適用することは可能であるが、本発明の効果をより発揮できる観点から、インクが紫外線の照射により硬化する活性エネルギー線硬化性化合物を含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインクであることが好ましく、更には、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合型の紫外線硬化型インクジェットインクであることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型インクジェットインクとしては、大別して、ラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性硬化型インクと、カチオン重合性化合物を含有するカチオン重合性硬化型インクが挙げられる。
ラジカル重合性単官能モノマーとしては、例えば、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、などが挙げられる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型インクジェットインクでは、本発明の目的効果をより発揮できる観点から、重合性化合物がカチオン重合性化合物であることが好ましい。
以下、カチオン重合型紫外線硬化型インクジェットインクの詳細について説明する。
本発明においては、カチオン重合性化合物としては、各種公知のカチオン重合性のモノマーを用いることができ、その中でも、オキシラン基を有する化合物、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、特開2001−40068号、特開2001−55507号、特開2001−310938号、特開2001−310937号、特開2001−220526号に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールA、あるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロヘキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、本発明においてはAMES及び感作性などの安全性の観点から、オキシラン基を有するエポキシ化合物としては、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドの少なくとも一方であることが特に好ましい。
エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセライドにエポキシ基を導入したものであれば、特に制限はなく用いられる。
エポキシ化脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エステルをエポキシ化して製造されたもので、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル等が用いられる。また、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、同様に、大豆油、アマニ油、ヒマシ油等をエポキシ化して製造されたもので、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油等が用いられる。
また、本発明においては、更なる硬化性及び吐出安定性の向上のために、光重合性化合物として、オキセタン環を有する化合物を30〜95質量%、オキシラン基を有する化合物を5〜70質量%、ビニルエーテル化合物0〜40質量%とを含有することが好ましい。
本発明で用いることのできるオキセタン化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号に記載されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
本発明で用いることのできるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明に係るカチオン重合性化合物を含有するインクにおいては、重合開始剤として、光酸発生剤を含有することが好ましい。本発明で用いることのできる光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメ−ジング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨ−ドニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
Figure 0005343328
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 0005343328
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 0005343328
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 0005343328
上記光酸発生剤(光カチオン重合開始剤)は、カチオン重合性モノマー100質量部に対して、0.2〜20質量部の比率で含有させることが好ましい。光カチオン重合開始剤の含有量が0.2質量部未満では硬化物を得ることが困難であり、20質量部を越えて含有させても、更なる硬化性向上効果を期待することができない。これら光カチオン重合開始剤は、1種または2種以上を選択して使用することができる。
本発明に係るインクでは色材を含有することが好ましく、色材としては顔料であることが好ましい。
本発明に係るインクに用いられる顔料としては、酸性及びまたは塩基性に表面処理された有機顔料が好ましく用いられ、分散剤のインク中における含有量が顔料質量の35〜65%であることが好ましい。本発明のインクにおいては、分散剤の含有量が35%未満であると、分散剤が十分に顔料表面全体に吸着できず分散安定性が不十分な場合があり、65%を超えると、顔料表面に吸着されない分散剤がインク中に遊離して、重合阻害を起こし問題となる場合がある。顔料のアミン価は酸価よりも大きいことが好ましく、その差が1mg/gKOH以上10mg/g未満であることが更に好ましい。1mg/gKOH未満であればその効果がなく、10mg/g以上の場合は塩基性処理を過度に行う必要がありコストアップとなるばかりでなく、重合阻害の原因にもなり好ましくない。
本発明に用いる顔料としては、カーボンブラック、カーボンリファインド、およびカーボンナノチューブのような炭素系顔料、鉄黒、コバルトブルー、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、および酸化鉄のような金属酸化物顔料、硫化亜鉛のような硫化物顔料、フタロシアニン系顔料、金属の硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩のような塩からなる顔料、並びにアルミ粉末、ブロンズ粉末、および亜鉛粉末のような金属粉末等の無機顔料、ニトロ顔料、アニリンブラック、ナフトールグリーンBのようなニトロソ顔料、ボルドー10B、レーキレッド4Rおよびクロモフタールレッドのようなアゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む。)、ピーコックブルーレーキおよびローダミンレーキのようなレーキ顔料、フタロシアニンブルーのようなフタロシアニン顔料、多環式顔料(ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラノン顔料など)、チオインジゴレッドおよびインダトロンブルーのようなスレン顔料、キナクリドン顔料、キナクリジン顔料、並びにイソインドリノン顔料のような有機系顔料を使用することもできる。
顔料の具体例としては、
C.I Pigmen Yellow−1、2、3、12、13、14、16、17、42、73、74、75、81、83、87、93、95、97、98、109、114、120、128、129、138、150、151、154、180、185、
C.I Pigmen Orange−16、36、38、
C.I Pigmen Red−5、7、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、112、122、123、144、146、168、184、185、202、
C.I Pigmen Violet−19、23、
C.I Pigmen Blue−1、2、3、15:1、15:2、15:3、15:4、18、22、27、29、60、
C.I Pigmen Green−7、36、
C.I Pigmen White−6、18、21、
C.I Pigmen Black−7、等を挙げることができる。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としては、例えば、Avecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明の光硬化型インクでは、印字後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。本発明に係るインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1〜10質量%とすることが好ましい。
本発明に係るインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。また、保存安定性を改良する目的で、公知のあらゆる塩基性化合物を用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などが挙げられる。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
また、カチオン重合性を含有する本発明に係るインクにおいては、インクの保存安定性を向上させる点で、含水率は、0.5質量%以上、3.0質量%以下の範囲に調整することが好ましい。含水率を0.5質量%未満にするとインク保存安定性が低下し、含水率が3.0質量%を超えると析出物の発生が増え、ノズルの目詰まり、吐出安定性が低下する。
本発明に係るインクにおいては、インクジェット画像形成に用いる場合は、25℃における粘度が7〜50mPa・sであることが好ましい。
〔記録媒体〕
本発明において、本発明のインクジェットプリンタにより、本発明に係るインクにより画像形成を行う際に用いる記録媒体としては、様々な記録媒体を用いることができるが、本発明のインクの特性をいかんなく発揮できる観点から、インクの吸収能を実質的に持たない記録媒体であることが好ましく、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、延伸ポリスチレン(OPS)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、延伸ナイロン(ONy)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等を挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、ポリビニルアルコール(PVA)、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録媒体の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
これらの各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録媒体によっては、インク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明に係るインクは、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲な記録媒体に良好な高精細な画像を形成できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《インクの調製》
〔マゼンタインク1の調製:ラジカル重合性インク〕
〈マゼンタ顔料分散液1の調製〉
以下の組成で顔料を分散した。
以下の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱・撹拌して溶解した。
PB824(味の素ファインテクノ社製分散剤) 8部
テトラエチレングリコールジアクリレート(2官能) 72部
室温まで冷却した後、これに下記顔料20部を加え、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて10時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去し、マゼンタ顔料分散液1とした。
顔料:C.I.Pigment Red 122(クラリアント社製:PV FAST PINK E)
〈マゼンタインク1の調製〉
上記調製したマゼンタ顔料分散液を用いて、以下に示す組成のマゼンタインク1を調製し、ADVATEC社製JIS K 5600で定めるテフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行った。このマゼンタインク1の25℃における粘度は、30mPa・sであった。
マゼンタ顔料分散液1 20.0部
光重合性化合物(ラウリルアクリレート:単官能) 19.9部
光重合性化合物(テトラエチレングリコールジアクリレート:2官能) 25.0部
光重合性化合物(トリメチロールプロパントリアクリレート:3官能) 30.0部
変性シリコーンオイル(SDX−1843:旭電化工業社製) 0.1部
光ラジカル開始剤(イルガキュア184:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
2.5部
光ラジカル開始剤(イルガキュア819:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
2.5部
〔マゼンタインク2の調製:カチオン重合性インク〕
(マゼンタ顔料分散液2の調製)
下記に示す方法に従って、マゼンタ顔料分散液2を調製した。
下記の2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、ホットプレート上で65℃で加熱、攪拌しながら溶解した。
アジスパーPB822(味の素ファインテクノ社製分散剤) 8質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亞合成社製オキセタン化合物) 72質量部
次いで、室温まで冷却した後、この溶液に顔料としてC.I.Pigment Red 122(前出)を20質量部を加えて、直径0.3mmのジルコニアビーズ200部と共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて4時間の分散処理を施した後、ジルコニアビーズを除去して、マゼンタ顔料分散液2を調製した。
(マゼンタインク2の調製)
上記調製したマゼンタ顔料分散液2(マゼンタ顔料:20質量%、分散剤PB822:8質量%、光重合性化合物OXT−221:72質量%含有)と下記の各添加剤とを用いて、マゼンタインク2を調製した。
具体的には、マゼンタ顔料分散物2以外の全ての下記添加剤を混合し、十分に溶解したことを確認した後、この混合溶液をマゼンタ顔料分散物2中に攪拌しながら少しずつ添加し、15分間攪拌した後、ロキテクノ社製PP3μmディスクフィルタで濾過を行った。
マゼンタ顔料分散液2 20.0質量部
アジスバーPB822(味の素ファインテクノ製) 2.0質量部
オキセタンOXT−221(東亞合成製) 55.0質量部
オキセタンOXT−212(東亞合成製) 5.0質量部
オキセタンOXT−211(東亞合成製) 5.0質量部
脂環式エポキシ化合物1 18.0質量部
光酸発生剤1(分子量466、1分子量当たり3つのアリール基を持つ)
4.0質量部
重合禁止剤(トリイソプロパノールアミン) 0.1質量部
Figure 0005343328
次いで、このマゼンタインク2を、中空糸膜を用いた脱気モジュール(大日本インキ化学工業(株)製、SEPAREL PF−004D)を用いて脱気し、これをマゼンタインク2とした。このマゼンタインク2の25℃における粘度は、31mPa・sであった。
《試料の作製》
〔試料1の作製〕
1)配合工程
下記の各添加剤を配合した。
エチレン−プロピレン−ジエンゴム 100部
軟化剤(ステアリン酸) 50部
加硫剤(硫黄) 5部
老化防止剤 1部
2)加工工程
上記混合物を混合した後、バーバリーミキサーを用いて混練りして、ペレットを作製した。
3)加硫・成形工程
上記ペレットを、金型に入れてプレスし、加熱を行って、幅30mm、長さ100mm、厚さ5mmの試験用プレートを作製し、これを試料1とした。
〔試料2の作製〕
上記試料1の作製において、塩化ブチルをエチレン−プロピレン−ジエンゴムに対し、0.005%添加した以外は同様にして、試料2を作製した。
〔試料3〜8の作製〕
上記試料1の作製において、塩化ブチルをエチレン−プロピレン−ジエンゴムに対し、表1に記載の量を添加した以外は同様にして、試料3〜8を作製した。
〔試料9の作製〕
上記試料5の作製において、軟化剤(ステアリン酸)を除いた以外は同様にして、試料9を作製した。
《試料の評価》
上記作製した各試料について、下記の方法に従って、ゴム硬度の測定と耐インク性の評価を行った。
〔ゴム硬度の測定〕
各試料について、JIS K 6253に記載された方法に準拠して、デュロメータを用いてゴム硬度(ショアA)を測定した。
〔耐インク性の評価〕
各試料のインク液に浸漬前の体積V0を測定した後、前記マゼンタインク1、マゼンタインク2にそれぞれ70℃で7日間の浸漬処理を行った。浸漬後に、試料表面に付着しているインクを拭き取った後、再度その体量V1を測定し、JIS K 6528に記載の方法に準じて、体積変化率(%)を求め、これを耐インク性の尺度とした。マイナス表示は、体積の減少、すなわち軟化剤等の溶出が生じていることを表し、プラス表示は試料が膨潤を起こしていることを表す。数値の絶対値が小さいほど、耐インク性に優れていることを表す。
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 0005343328
表1に記載の結果より明らかな様に、本発明に係る塩化ブチルを全く含まない比較の試料は、各インクに浸漬した後体積変化率が極めて大きく、その影響は、マゼンタインク2(カチオン重合型インク)で顕著に表れている。
これに対し、本発明に係る塩化ブチルを含む試料は、低いゴム硬度を備えると共に、マゼンタインク1及びマゼンタインク2に対する耐性に優れていることが判る。特に、比較試料に対し、マゼンタインク2(カチオン重合型インク)に対する耐インク性の改良幅が大きいことが分かる。
実施例2
(インクジェット記録装置)
図1に記載のインクジェット記録装置に、図2に記載のインクジェットカートリッジと図4に記載のメンテナンスユニットを装着した。
図2に記載のインクカートリッジの弾性部材b3と図4に記載のメンテナンスユニットのクリーニングブレード152aの部材を、試料1〜試料9のゴム部材をそれぞれの形態に加工したものをそれぞれ装着したインクジェット記録装置1〜9を準備した。
(長期耐久性の評価)
インクジェット記録装置1〜9に、マゼンタインク2(カチオン重合型インク)を装填し、各構成部材を50℃に加熱した状態で、1ヶ月間の吐出テストを行った後、インクカートリッジの装着部におけるインク漏れ、及びクリーニングブレード152aの劣化状態を目視観察した結果、比較例のインクジェット記録装置1においては、インクカートリッジでの液漏れ及びクリーニングブレード152aの破損が認められたが、本発明のインクジェット記録装置2〜9においては、インクカートリッジでの液漏れ及びクリーニングブレードの破損が認められなかった。
本発明に適用可能なインクジェット記録装置の全体構成の一例を示す図である。 インクカートリッジの主な構成要素を示す概略図である。 インクカートリッジの他の装着方式を示す概略図である。 インクジェット記録装置に装着するメンテナンスユニットの一例を示す概略図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
2、103 インクジェット記録ヘッド
3 活性エネルギー線源
4 キャリッジ
6 フィルタボックス
7 中間タンク
8 インク供給路
10 メンテナンスユニット
152a クリーニングブレード
P 記録材料
b1 内袋
b2 インク導出部(メスジョイント)
c1 筐体
c2 蓋
d1 検知板
B1 オスジョイント

Claims (5)

  1. 紫外線の照射により硬化するカチオン重合性化合物を含む紫外線硬化型インクジェットインクを吐出する複数のインク吐出口が設けられたインク吐出面を有する記録ヘッドにより画像を印字するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドにインクを供給するインク供給用チューブが、ハロゲン化ブチルと軟化剤とを含有するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)で形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)の全質量に対する前記ハロゲン化ブチルの含有量が、0.01質量%以上、0.5質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ハロゲン化ブチルが、塩化ブチルであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 記記録ヘッドをクリーニングするメンテナンスユニットが、ハロゲン化ブチルと軟化剤とを含有するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 記インクを供給するインクカートリッジが、ハロゲン化ブチルと軟化剤とを含有するエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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