JP5343102B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡用処置具に関する。
一般に、内視鏡用処置具は可撓性のシースの先端に処置機能部材が配置され、シースの基端側からの遠隔操作により処置動作が可能になっている。例えば、生検組織採取や止血等を目的として生体組織を挟み込む場合、処置機能部材として一対の把持片が用いられる。この一対の把持片を開閉操作して生体組織を挟む際、手元操作部側で操作ワイヤを回転操作することにより、把持片がシース軸を中心に回転されて生体組織をどの向きから挟み込むかを変更可能にした内視鏡処置具がある(例えば特許文献1、2参照)。
特許第4414662号公報 特許第4542559号公報
しかし、操作ワイヤはシースに挿通された長尺状であり、操作ワイヤの回転トルク伝達特性には不連続性がある。また、シースが途中で屈曲すると、操作ワイヤに加えた回転力が屈曲部で吸収されてしまう。このため、特許文献1の構成においては、手元操作部側で操作ワイヤを回転操作しても、一対の把持片は回転操作量に対応した比例的な回転挙動とならない。例えば、ある程度回転操作が蓄積されるまで把持片が回転せず、さらに回転操作があったときに把持片が一気に回転するといった回転とびが生じることがある。
また、特許文献2の構成においては、処置機能部材とシースとの間に回転抑制部を設け、回転挙動を90度毎に断続的に行う機構となっている。この場合、比較的大きな角度毎に回転させることはできるが、細かに回転角を変更することはできない。このように、操作ワイヤの回転操作により処置機能部材を制御性良く回転させることは困難であるのが実情となっている。
そこで本発明は、進退移動部材を軸線方向に進退移動させる簡単な操作により、処置機能部材を所望の向きに正確に合わせることができる内視鏡用処置具を提供し、もって、内視鏡処置を円滑かつ迅速に行えるようにすることを目的とする。
本発明は、下記構成からなる。
可撓性を有する長尺状のシースと、
前記シースの先端部に当該シースの軸を中心として回転自在に支持された処置機能部材と、
前記シース内に進退自在に挿通され、その一端部が前記処置機能部材に固定された長尺状の進退移動部材と、
前記進退移動部材が前記シース軸に沿った第1の方向へ移動されるとき、前記進退移動部材に一方向の回転力を発生させて前記処置機能部材の位置を変更し、前記進退移動部材が前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動されるとき、前記処置機能部材の前記変更された位置を維持する処置機能部材制御手段と、
を備え、
前記処置機能部材制御手段が、前記シース内周側に設けられた第1の係合部材と、前記第1の係合部材に当接可能に前記進退移動部材側に設けられた第2の係合部材とからなり、
前記進退移動部材が前記第1の方向へ移動されるときの前記処置機能部材の位置の変更が、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との相対的な前記第1の方向及び前記シースの周方向への摺動によってなされ、
前記進退移動部材が前記第2の方向に移動されるときの前記処置機能部材の変更された位置の維持が、前記第2の係合部材が弾性変形して前記第1の係合部材を前記第2の方向に乗り越えることによってなされる内視鏡用処置具。
本発明の内視鏡用処置具は、進退移動部材を軸線方向に進退移動させる簡単な操作により、処置機能部材を所望の向きに正確に合わせることができる。これにより、内視鏡処置を円滑かつ迅速に行うことができる。
本発明の実施形態を説明するための図で、内視鏡用処置具の全体を一部断面で示す概略斜視図である。 手元操作部付近の構成を示す断面図である。 把持鉗子の先端の構成を示す図で、把持部の一部とシース先端を断面視で示した一部断面構成図である。 回転制御機構の構造を拡大して示した説明図である。 (A)は突起部の平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 図3のA−A断面図である。 回転制御機構の動作を段階的に示す説明図である。 突起部とブラシ毛とを模式的に示した説明図である。 固定リングに多段状に設けたブラシ毛を模式的に示した構成図である。 回転制御機構の他の構成例を示す説明図である。 回転制御機構の他の構成例を示す説明図である。 回転制御機構の他の構成例を示す説明図である。 図12の回転制御機構に対する図6と同じ位置の断面図である。 突起部とブラシ毛とを模式的に示した説明図である。 回転制御機構の他の構成例を示す説明図である。 図15の回転制御機構に対する図6と同じ位置の断面図である。 突起部と突出片とを模式的に示した説明図である。 突出片の先端部の拡大図である。 突出片の先端部の拡大図である。 (A)は生体組織採取用カップ、(B)はクリップ、(C)は高周波スネア、(D)は注射針の概略的な構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するための図で、内視鏡用処置具の全体を一部断面で示す概略斜視図、図2は手元操作部付近の構成を示す断面図である。
内視鏡用処置具100は、図1に示すように、電子内視鏡の鉗子チャネルに挿通され、可撓性を有する長尺状のシース11と、シース11の基端部に接続された手元操作部13と、シース11の先端部に設けられた処置機能部材としての把持鉗子15とから構成される。シース11は、例えば、四フッ化エチレンなどの可撓性を有する材料からなる外皮層に、ステンレス細線などを編組してなる筒状網体が接着された構成を有する。シース11内には、進退移動部材である操作ワイヤ17がシース軸方向にわたって挿通されている。
手元操作部13は、操作部本体19と、操作部本体19にスライド自在に支持された移動操作部としてのスライダ21からなる。図2にも示すように、シース11の基端部外周面には、雄ねじが形成された連結部材23が設けられている。この連結部材23が操作部本体19の先端部内周面に形成された雌ねじ(図示せず)に螺合されて、シース11と操作部本体19とを連結している。
操作部本体19には、円環状の指掛け部25、及びシース11の軸方向に平行なスリットが形成されたすり割り部27が設けてある。スライダ21は、すり割り部27に係合しており、すり割り部27に沿って、シース11の軸方向にスライド移動する。手技を施す際には、指掛け部25に親指が掛けられ、同じ手の人指し指と中指がスライダ21に掛けられる。
図2に示すように、スライダ21には、操作ワイヤ17の基端を挿通させる挿通孔29と、挿通孔29から拡径して形成された収容部31が形成されている。操作ワイヤ17の基端には固定用円板33が固定される。この固定用円板33は収容部31内で回転自在となり、収容部31の内壁に当接することで操作ワイヤ17の軸方向移動を規制する。このため、操作ワイヤ17は、スライダ21のスライド移動に従動し、シース11内でシース先端部に向けて送り出される移動と、シース先端部から引き戻される移動との進退動作がなされる。
図3は把持鉗子15の先端の構成を示す図で、把持鉗子15の一部とシース先端を断面視で示した一部断面構成図である。把持鉗子15は、一対の把持片35A,35Bと、各把持片35A,35Bを軸支する支持孔37を有する支柱39を備える。
支柱39は、支持孔37にピン41が装着されて、このピン41を支点として各把持片35A,35Bを開閉自在に支持する。また、支柱39は、支持孔37側とは反対の基端側に環状の溝部43を有する。
カバー部材45は、円筒状の一端部に鍔部47が形成され、他端部がシース11の先端部に挿入されて接着固定されている。なお、カバー部材45の内周面は、シース11の内周面と同一面であり、本明細書におけるシース内周面とはカバー部材45の内周面を含むものとする。
支柱39は、支柱39の溝部43がカバー部材45の鍔部47と係合することで、シース11に対してシース軸を中心として回転自在に支持される。
操作ワイヤ17は、分岐部49から先端側が2本の分岐ワイヤ51A,51Bに分岐される。各分岐ワイヤ51A,51Bは、それぞれが把持片35A,35Bの後端側に設けた接続孔56A,56Bに固定される。
シース11の先端部には回転制御機構55が設けてある。回転制御機構55は、一対の把持片35A,35B及びこれらを支持した支柱39を含む処置機能部材を、操作ワイヤ17の進退動作を回転動作に変換して回転駆動するものである。
図4は回転制御機構55の構造を拡大して示した説明図である。
回転制御機構55は、シース11の内周側に設けた第1の係合部材としての突起部57と、突起部57に当接可能に操作ワイヤ17側に設けた第2の係合部材としての突出片であるブラシ毛59とを有する。
操作ワイヤ17が、シース軸に沿ってシース11の先端部に送り出す方向S1(第1の方向)に移動するとき、突起部57とブラシ毛59が相対的にS1の方向及びシース11の周方向に摺動して、操作ワイヤ17に回転力を発生させる。操作ワイヤ17に生じた回転力は、図3に示す支柱39の溝部43とカバー部材45の鍔部47とを摺動させ、把持片35A,35Bを回転させる。
また、操作ワイヤ17が、S1とは逆向きのシース11の先端部から引き戻す方向S2(第2の方向)に移動するとき、突起部57とブラシ毛59が相対的にS2方向に摺動する。このときは、操作ワイヤ17に回転力が付与されず、把持片35A,35Bの回転位置はそのまま維持される。
このように回転制御機構55は、操作ワイヤ17の進退動作のうち、S1方向への移動によって一方向(R方向)のみ回転するワンウェイ回転機構として機能する。
さらに具体的には、回転制御機構55は、シース11の内周側から突起した複数の突起部57と、突起部57に対面する操作ワイヤ17の外周からシース11の内周に向けて放射状に延設された多数本の突出片であるブラシ毛59と、突起部57に形成されたガイド面61とを備える。
突起部57は、図5(A)に平面図、(B)に側面図、(C)に正面図、図6に図3のA−A断面図を示すように、カバー部材45の内周面の複数箇所からシース軸に向けてそれぞれ同じ形状で突起して形成されている。また、各突起部57は、カバー部材45内周面の同一円周上の位置に形成されている。なお、図示例では、円周方向に等間隔で合計8箇所に突起部57を設けているが、これに限らない。
突起部57の形状は、図5(A),(B)に示すように、S2方向に向けて徐々に突起高さが増加する頂面63を有する。頂面63は、S2方向に沿って基端部63aから最頂部63bまで繋がる滑らかな連続面からなる。また、頂面63から辺65を介して接続された側面であるガイド面61は、突起部57の片側側面に形成され、S1方向に向かうにつれてシース11内周の円周方向Cに徐々に突出する滑らかな連続面のスロープである。
つまり、突起部57は、図5(A)に示す突起部57の平面視において、S1方向に平行な一方の側面67と、ガイド面61とされた他方の側面を有する非対称形状となっている。ガイド面61はブラシ毛59を誘い込む傾斜面として機能する。これら複数の突起部57は、それぞれシース軸に対して同一方向に傾斜したガイド面61とされている。
また、突起部57の最頂部63bの高さであるガイド面61の最大幅Hは、ブラシ毛59の先端が十分に当接し得る幅Hにされている。
再び図4に戻り、突出片について説明する。
突出片であるブラシ毛59は、固定リング69に根元側を固定され、先端側がシース11の内周面、及びカバー部材45の内周面に当接して先端が屈曲する長さに形成されている。ブラシ毛59は、固定リング69の全周にわたって均等な密度で植毛され、S1方向に沿って徐々に拡径する斜め方向に延設されている。
ブラシ毛59は直状の弾性体からなり、少なくとも突起部57に当接した場合でも塑性変形しない弾性域を有している。ブラシ毛59の材料としては、硬質のナイロン(登録商標:ポリアミド系合成樹脂)繊維束、その他にも、塩化ビニル、ポリスチレン、ステンレス等の材料を好適に用いることができる。
次に、回転制御機構55の動作について、図7を用いて説明する。
まず、図1に示すスライダ21をS2方向に移動させて指掛け部25に引きつけると、操作ワイヤ17がシース11の基端側に牽引される。すると、図3に示す操作ワイヤ17先端の分岐ワイヤ51A,51BがS2方向に牽引されて移動する。その結果、図7のSt1に示すように、一対の把持片35A,35Bが閉じられる。
その後、スライダ21をS1方向に移動させて指掛け部25から離反させると、操作ワイヤ17がシース11の先端側に移動する。操作ワイヤ17がシース11の先端側に移動すると、操作ワイヤ17に固定されブラシ毛59の植毛された固定リング69が、操作ワイヤ17と共にS1方向に移動する(St2)。
このとき、複数の突起部57とブラシ毛59とが摺動することで、前述の回転制御機構55による操作ワイヤ17への回転力が、操作ワイヤ17の移動に応じて発生する。
図8に突起部57とブラシ毛59とを模式的に示した。図示のように、ブラシ毛59の先端が突起部57のガイド面61に当接した状態で、操作ワイヤ17の移動によりブラシ毛59がさらにS1方向に押圧されると、ブラシ毛59の先端は、ガイド面61上を滑り、当接位置P1→P2→P3→P4→P5の順に徐々にC方向に移動する。本構成では、突起部57がシース11に一体となっているため、摺動により発生する回転力は、操作ワイヤ17の自転のための駆動力となり、操作ワイヤ17は操作ワイヤ17の軸線(シース軸と同じ)を中心に回転する。
図7のSt2に示すように、操作ワイヤ17がシース軸を中心に回転すると、一対の把持片35A,35Bの把持鉗子開閉方向の向きがSt1のときから角度θだけ回転する。つまり、スライダ21がS1方向へ移動すると、回転制御機構55により操作ワイヤ17に回転力が作用して、一対の把持片35A,35Bを角度θだけ回転させる。これにより、把持鉗子開閉方向の向きが変化する。
次いで、スライダ21がS2方向に移動すると、操作ワイヤ17がS2方向に移動し、回転制御機構55の突起部57とブラシ毛59とが摺動する。しかしこの場合、ブラシ毛59の側面が突起部57に摺接して突起部57を乗り越え、ブラシ毛59の先端が突起部57に突き当たることがない。
つまり、図5に示すように、突起部57の頂面63は、シース11の内周面と同じ突出高さの基端部63aから、連続して最頂部63bに向けて隆起しており、ブラシ毛59は頂面63に沿って滑らかに摺動する。そして、ブラシ毛59の先端が最頂部63bから抜け落ちて突起部57との摺動が終了する。
そのため、突起部57とブラシ毛59によりC方向への移動、即ち、操作ワイヤ17への回転力が発生することはない。よって、一対の把持片35A,35Bの把持鉗子開閉方向の向きは同じ状態を維持する(St3)。なお、前述したように、一対の把持片35A,35Bは、操作ワイヤ17のS2方向への移動により拡開するが、把持鉗子開閉方向の向きに影響を及ぼさない。
そして、再びスライダ21がS1方向に移動すると、操作ワイヤ17がS1方向に移動し、回転制御機構55により操作ワイヤ17に回転力が作用して、一対の把持片35A,35Bをさらに角度θだけ回転させる(St4)。これにより、把持鉗子開閉方向の向きが変化する。また、スライダ21をS2方向に移動させると、St3同様に、把持鉗子開閉方向の向きは同じ状態に維持される。
上記のように、スライダ21のS1、S2方向への移動を繰り返すと、一対の把持片35A,35Bは、操作ワイヤ17がS1方向へ移動される毎に回転する。この回転動作は、シース軸を中心に所定角度θずつ、かつ一方向だけに回転するものとなる。
したがって、内視鏡用処置具100の使用者は、現在の把持鉗子開閉方向の向きから、手技に相応しい向きに変更する際、手元操作部13のスライダ21をS1方向に移動させる。すると、把持鉗子開閉方向の向きが、スライダ21の1回の押し出し操作で規定の回転方向に角度θだけ変化する。さらに回転角を増やす場合は、スライダ21を複数回、S1,S2方向に往復操作する。
このように、把持鉗子開閉方向の向きがスライダ21の1回の押し出し操作でどの方向にどれだけ回転するかが決まっているので、使用者は、把持鉗子開閉方向の向きの回転調整量が感覚的に把握しやすくなり、迅速かつ精度良く所望の向きに合わせることができる。また、スライダ21の押し出し操作で把持鉗子開閉方向の向きが回転するため、使用者が把持鉗子を閉じる動作となるスライダ21の引き戻し操作と混同することがない。
ブラシ毛59は、固定リング69からS1方向に沿って徐々に拡径する斜め方向に延設されている。これにより、S1方向に操作ワイヤ17が移動して操作ワイヤ17への回転力を発生させる際、ブラシ毛59の先端がシース11の内周面に沿ったS1方向に湾曲して揃うようになる。
このブラシ毛59の先端は、ブラシ毛先端の軸線がS1方向に揃った状態で突起部57のガイド面61に当接する。即ち、ブラシ毛59が突起部57の突起方向に対して垂直方向から当接するため、ブラシ毛59がガイド面61に与える回転寄与力を大きくできる。よって、S1方向への移動動作を効率良くR方向(図4参照)の回転動作に変換することができる。
また、ブラシ毛59の先端は、シース軸に対して傾斜してシース11やカバー部材45の内周面に圧接されている。このため、シース内周面に圧接される摩擦力によって、回転動作の停止時における回転が規制される。これにより、把持鉗子開閉方向の向きが意図せずに変化することがなく、回転調整が行いやすくなる。
さらに、本構成においては、把持鉗子開閉方向の向きを柔軟な弾性体であるブラシ毛59を介して回転させるため、回転動作を柔軟に行える。即ち、仮に一対の把持片35A,35Bが生体表面に強く押し当てられる等、回転困難な場合には、把持片35A,35Bを無理に回転させることはない。つまり、操作ワイヤ17をS1方向に移動しても、ガイド面61に当接するブラシ毛59が屈曲し、操作ワイヤ17に回転力を生じさせることがない。このため、一対の把持片35A,35Bから生体表面に無理な力がかかることを未然に防止でき、使用者は安心してスライダ21の移動操作を行える。
さらに、ブラシ毛59の剛性を、上記した回転力の伝達可否のレベルに合わせて設計すれば、操作ワイヤ17への回転力の伝達を、所定の回転抵抗があったときに遮断することができる。
また、固定リング69に植設されるブラシ毛59は、図9に示すように、固定リング69の異なる軸方向位置に多段状に設けることで、回転力を発生可能な植毛範囲Lを延長することができる。これによれば、把持鉗子開閉方向の向きを一回のスライダ21の移動で大きく変更できる。
なお、ブラシ毛59は、多段状に植設する以外にも、スパイラル状、段状ではなく操作ワイヤ17の軸線に沿った所定の範囲全体に均一に植設する構成等、種々の植設形態が採用可能である。
<第2の構成例>
次に内視鏡用処置具の第2の構成例について説明する。
図10に回転制御機構の他の構成例を示した。本構成の回転制御機構55Aにおいては、突出片であるブラシ毛59Aが、シース軸に対して垂直方向に延設されている点で図4に示す回転制御機構55と相違し、その他は同様の構成となっている。
シース軸に対して垂直方向に延設された回転制御機構55Aのブラシ毛59Aは、前述同様に、操作ワイヤ17のS1方向への移動によって突起部57のガイド面61にブラシ毛59A先端が当接し、操作ワイヤ17にR方向への回転力を発生させる。これにより、把持鉗子開閉方向の向きがシース軸を中心に回転する。この場合、ブラシ毛59Aの剛性を高めると、突起部57のガイド面61に対するブラシ毛59Aの追従性がより向上するので好ましい。
また、操作ワイヤ17がS2方向へ移動する場合には、突起部57の頂面63(図5参照)に沿ってブラシ毛59Aの側面が摺接して突起部57を乗り越える。このため、操作ワイヤ17に回転力は生じず、把持鉗子開閉方向の向きが回転することはない。
上記構成によれば、ブラシ毛59Aを、シース軸に対して垂直方向に延設した簡単な構成としても回転力を得ることができる。また、突起部57のガイド面61から受ける回転力が、短い距離で操作ワイヤ17に伝達され、回転力の伝達ロスを少なくできる。
<第3の構成例>
次に内視鏡用処置具の第3の構成例について説明する。
図11に回転制御機構の他の構成例を示した。本構成の回転制御機構55Bにおいては、突起部57Bが、長軸と短軸を有する細長状の突起からなり、長軸Kがシース軸に対して所定の角度φで傾斜して形成される点で図4に示す回転制御機構55と相違し、その他は同様の構成となっている。
突起部57Bは、全体が均等な突起高さを有し、長軸Kに沿った一対の側面が平行に形成されている。一対の側面のうち、シース11の基端側に向く側がガイド面61となり、ブラシ毛59の先端が当接する。また、他方の側面73もガイド面61と対称的に形成されている。
回転制御機構55Bのブラシ毛59は、前述同様に、操作ワイヤ17のS1方向への移動によって突起部57Bのガイド面61にブラシ毛59先端が当接し、操作ワイヤ17にR方向への回転力を発生させる。これにより、把持鉗子開閉方向の向きがシース軸を中心に回転する。
また、操作ワイヤ17がS2方向へ移動する場合には、突起部57Bの側面73の側にブラシ毛59の側面が摺接して突起部57Bを乗り越える。このため、操作ワイヤ17に回転力は生じず、把持鉗子開閉方向の向きが回転することはない。
上記構成によれば、突起部57Bの形状を製造が容易な単純な細長状としても、突起部57のガイド面61とブラシ毛59とが突き当たり、互いに摺動することで、操作ワイヤ17に回転力を発生させることができる。
<第4の構成例>
次に内視鏡用処置具の第4の構成例について説明する。
図12に回転制御機構の他の構成例、図13に図12の回転制御機構に対する図6と同じ位置の断面図を示した。
本構成の回転制御機構55Cにおいては、突起部57Cを単純な円筒形のボス形状としている。また、突出片であるブラシ毛59Bの先端部を、全周にわたって操作ワイヤ17の回転方向Rの先方に向けて湾曲させている。これらの点で、図4に示す回転制御機構55と相違し、その他は同様の構成となっている。
複数の突起部57Cは、カバー部材45の内周面から突出して形成されており、突起部57Cの側面(ガイド面)61とブラシ毛59Bとが互いに摺動するようになっている。また、各突起部57Cは、カバー部材45内周面の同一円周上の位置に形成され、操作ワイヤ17のシース軸方向への移動により、ブラシ毛59Bにそれぞれ同時に摺接する。
ブラシ毛59Bは、図13に示すように、固定リング69の外周面から半径rまでの直状部75と、半径rよりもブラシ毛59Bの先端部側を、回転方向先側に向けて湾曲させた湾曲部77とを有し、多数本が放射状に植設されている。
図14に突起部57Cとブラシ毛59Bとを模式的に示した。ブラシ毛59Bの湾曲部77は、突起部57Cの側面に形成されるガイド面61に当接した状態で、ブラシ毛59BがさらにS1方向に押圧されると、ブラシ毛59Bの湾曲部77はガイド面61上を滑り、当接位置P1→P2→P3→P4の順に徐々にC方向に移動する。これにより発生する回転力は、操作ワイヤ17の自転のための駆動力となり、操作ワイヤ17は操作ワイヤ17の軸線(シース軸と同じ)を中心に回転する。
上記構成によれば、ブラシ毛59Bは、湾曲部77の湾曲形状と、突起部57Cのガイド面61の形状との相乗的な作用によって、より円滑に移動でき、操作ワイヤ17のS1方向への移動に伴う抵抗が低減される。このため、使用者がスライダ21を操作する際の抵抗感を小さくできる。
また、ブラシ毛59Bに湾曲部77を形成することにより、突起部57Cの形状をより単純化できる。即ち、突起部57Cのガイド面61をS1方向から傾斜させてブラシ毛59Bを誘い込む斜面にする必要がない。例えば、突起部57Cの形状をS1方向に直角な側面を有する四角形状としても、ブラシ毛59Bの湾曲部77が湾曲に沿って摺接することで、操作ワイヤ17に回転力を生じさせることができる。
<第5の構成例>
次に内視鏡用処置具の第5の構成例について説明する。
図15に回転制御機構の他の構成例、図16に図15の回転制御機構に対する図6と同じ位置の断面図を示した。
本構成の回転制御機構55Dにおいては、突起部57Cを単純な円筒形のボス形状とし、固定リング69から放射状に複数の突出片60を延出した構成とした点で図4に示す構成と相違し、その他は同様の構成となっている。
複数の突起部57Cは、カバー部材45の内周面から突出して形成されており、突起部57Cの側面61(ガイド面)が突出片60の先端部79に摺接するようになっている。また、各突起部57Cは、カバー部材45内周面の同一円周上の位置に形成され、突出片60の先端部79にそれぞれ同時に摺接する。
突出片60は、操作ワイヤ17から半径方向外側に延出され、延出側の先端部79にシース軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成されている。この突出片60は、金属板、硬質樹脂等の剛性の高い材料からなり、基端部が固定リング69に固定されている。また、固定リング69を金属板で形成する場合、突出片60を固定リング69の金属板から打ち抜くことで一体に形成することもできる。
図17に突起部57Cと突出片60とを模式的に示した。傾斜面を有する先端部79は、突起部57Cの側面に形成されるガイド面61に当接した状態で、操作ワイヤ17がS1方向に移動すると、ガイド面61に突出片60がさらにS1方向に押圧される。すると、突出片60の先端部79はガイド面61の当接位置P上を滑り、徐々にC方向に移動する。これにより発生する回転力は、操作ワイヤ17の自転のための駆動力となり、操作ワイヤ17は操作ワイヤ17の軸線(シース軸と同じ)を中心に回転する。
上記構成によれば、突出片60は固定リング69に対して高い剛性で接続され、突起部57Cのガイド面61と突出片60の先端部79とが摺動する際、操作ワイヤ17に高効率で回転力を伝達できる。
なお、突出片60の先端部79は、図18に先端部の拡大図を示すように、カバー部材45の内周面85に対して所定の角度δでシース11内周側に傾斜している。この傾斜を設けることにより、突出片60の先端部79の片側を、突起部57Cの頂面83に乗り上げることができる。
つまり、突出片60の先端部79において、隣接する突出片60に対面する両脇側のうち、操作ワイヤのR方向への回転先側で、先端部79の外周面81が突起部57Cの頂面83よりシース内周面からの突出高さを高くしている。そして、突出片60の外周面81と、カバー部材45の内周面85(突起部57Cを除く底面)との間には、回転先側において突起部57Cの突起高さを超える隙間87が形成されている。
この隙間87が形成されることで、突出片60がR方向に回転する際に、突起部57Cの側面に突出片60が突き当たることがなく、R方向の回転が円滑になる。
また、図19に示すように、突起部57Dを回転方向Rに沿って徐々に突出高さが増加する形状としてもよい。この場合、突出片60の先端部79を所定角度δ(図18参照)でシース11内側に傾斜させることなく、突出片60のR方向の回転が円滑となる。
以上説明した、内視鏡用処置具の各構成は、図3に示す把持鉗子以外にも、例えば図20(A)に示す生体組織採取用カップ110、(B)に示す体内留置型のクリップ120、(C)に示す高周波スネア130、(D)に示す注射針140等、他の処置機能部材に適用することができる。
図20(A)に示す生体組織採取用カップ110は、縁部に鋸状の歯が形成され内部がくり抜かれた一対のカップ91A,91Bと、把持鉗子と同様に、操作ワイヤ17の進退動作をカップ91A,91Bの開閉動作に変換するリンク機構64とを有する。これらカップ91A,91Bで生体組織を採取することができる。
図20(B)に示すクリップ120は、連結部とアーム部とを有するクリップ本体95と、クリップ本体95の連結部を収容するリング97と、リング97内からクリップ本体95の連結部を引き出してクリップを閉じると共に、所定の引張力が負荷されたときに離別する連結機構99とを有する。操作ワイヤ17は、連結機構99を牽引して、生体組織をクリップ本体95で把持する。そして、生体組織把持後のクリップ本体95とリング97は、連結機構99から分離して体腔内に残置される。
図20(C)に示す高周波スネア130は、操作ワイヤ17の進退動作により、シース11の先端から突出されてループ状に拡開するスネアワイヤ151を有する。この高周波スネア130は、スネアワイヤ151を病変部に掛け回し、スネアワイヤ151に高周波電流を流すことによって病変部を切除することができる。
図20(D)に示す注射針140は、先端が鋭利な針部153と、針部153が圧入固定され、操作ワイヤ(図示せず)の進退動作によりシース11内を進退するチューブ155とを有する。この注射針140は、針部153を生体組織に穿刺して、チューブ155から供給される生理食塩水を生体組織に注入し、生体組織を隆起させるものである。
いずれの内視鏡用処置具においても、内視鏡処置の際に生体組織に対するカップ91A,91Bやクリップ本体95による挟み込みの向き、スネアワイヤ151を掛け回す向き、穿刺する針部153の向きを適宜変更したい要求がある。本実施形態の内視鏡用処置具100における回転制御機構55,55A,55B,55C,55Dによれば、操作ワイヤ17を進退移動することにより、シース軸を中心に上記した各種の処置機能部材を回転でき、内視鏡処置を円滑に行うことができる。そして、スライダ21のシース11先端側に向けた押し出し操作時にのみ、処置機能部材の回転角が変更される。
このように、処置機能部材の回転は一方向のみであり、逆転することがないワンウェイ回転機構となっている。また、スライダ21の押し出し操作時にのみ回転する機構となっている。そのため、内視鏡用処置具の使用者は、操作ワイヤの回転とびを意識することなく、処置機能部材を所望の向き(回転角)に迅速かつ正確に合わせることができる。
なお、上記実施形態では、シース側(カバー部材側)に突起部を、操作ワイヤ側に突出片を設けているが、これとは逆に、シース11側に突出片を、操作ワイヤ側に突起部を設けて構成してもよい。また、突起部の代わりに、突出片の先端が入り込む溝で構成してもよい。
また、回転制御機構は、進退移動部材が第1の方向に移動することと、移動距離を検知し、それに応じて誘電力等により電気的に処置機能部材を回転させる駆動機構としてもよい。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通される内視鏡用処置具であって、
可撓性を有する長尺状のシースと、
前記シースの先端部に当該シースの軸を中心として回転自在に支持された処置機能部材と、
前記シース内に進退自在に挿通され、その一端部が前記処置機能部材に固定された長尺状の進退移動部材と、
前記進退移動部材が前記シース軸に沿った第1の方向へ移動されるとき、前記進退移動部材に一方向の回転力を発生させて前記処置機能部材の位置を変更し、前記進退移動部材が前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動されるとき、前記処置機能部材の前記変更された位置を維持する処置機能部材制御手段と、
を備え、
前記処置機能部材制御手段が、前記シース内周側に設けられた第1の係合部材と、前記第1の係合部材に当接可能に前記進退移動部材側に設けられた第2の係合部材とからなり、
前記進退移動部材が前記第1の方向へ移動されるときの前記処置機能部材の位置の変更が、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との相対的な前記第1の方向及び前記シースの周方向への摺動によってなされ、
前記進退移動部材が前記第2の方向に移動されるときの前記処置機能部材の変更された位置の維持が、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との相対的な前記第2の方向への摺動によってなされる内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、進退移動部材を第1の方向に移動させることで、第1の係合部材と第2の係合部材とが摺動して処置機能部材を所定角度、回転位置を変更できる。つまり、進退移動部材の移動1回分で、処置機能部材が所定の一定方向に所定角度だけ回転するため、処置機能部材の回転位置の調整が簡単にしかも正確に合わせることができる。
(2) (1)の内視鏡用処置具であって、
前記第1の係合部材が、前記シースの内周側で前記シース軸に向けて突起した複数の突起部であり、
前記第2の係合部材が、前記突起部に対面する前記進退移動部材の外周位置から、前記突起部に当接する長さで前記シース内周に向けて放射状に延設された複数の突出片であり、
前記複数の突起部が、それぞれ前記シース軸に対して同一方向に傾斜したガイド面を有する内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突起部のガイド面が突出片に当接した状態で、進退移動部材が第1の方向へ移動すると、ガイド面と突出片とが摺動して進退移動部材に回転力を発生させることができる。
(3) (2)の内視鏡用処置具であって、
前記複数の突起部が、シース内周の同一円周上の位置にそれぞれ形成された内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突起部がシース内周の同一円周上の位置に形成されることで、複数の突起部の全てに突出片が一度に当接することになり、発生させる回転力を大きくできる。
(4) (2)又は(3)の内視鏡用処置具であって、
前記突起部が、前記第2の方向に沿って徐々に突起高さが増加する頂面を有する内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、進退移動部材を第2の方向に移動する際、突起部の頂面に沿って突出片が摺接して突起部を乗り越えて、突出片の先端が突起部に突き当たることがない。
(5) (2)又は(3)の内視鏡用処置具であって、
前記突起部が、長軸と短軸を有する細長状の突起からなり、前記長軸が前記シース軸に対して傾斜している内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突起部の形状を製造が容易な単純な細長状としても、突起部のガイド面と突出片とが突き当たり、互いに摺動することで、進退移動部材に回転力を発生させることができる。
(6) (2)〜(5)のいずれか一つの内視鏡用処置具であって、
前記突出片が、前記進退移動部材から全周にわたって延設された多数のブラシ毛からなる内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、進退移動部材への回転力の伝達を、所定の回転抵抗があったときに遮断することができ、生体表面に無理な力がかかること等を未然に防止できる。
(7) (6)の内視鏡用処置具であって、
前記ブラシ毛が、前記シース軸の垂直方向から前記第1の方向に向けて傾斜して延設された内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、ブラシ毛が突起部の突起方向に対して垂直方向から当接する。このため、ブラシ毛が突起部に与える回転寄与力が大きくなり、進退移動部材の回転動作への変換効率を高められる。
(8) (6)の内視鏡用処置具であって、
前記ブラシ毛が、前記シース軸に対して垂直方向に延設された内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突起部から受ける回転力が、短い距離で進退移動部材に伝達され、回転力の伝達ロスが少なくなる。
(9) (6)の内視鏡用処置具であって、
前記ブラシ毛が、外周側に前記回転動作の回転方向先側に向けて湾曲した湾曲部を有する内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、湾曲部の湾曲形状によって突起部に沿って円滑に移動することができ、進退移動部材の移動に伴う抵抗が低減される。このため、使用者が操作する際の抵抗感を小さくできる。
(10) (2)〜(5)のいずれか一つの内視鏡用処置具であって、
前記複数の突出片が、前記進退移動部材から放射状に延出され、該延出された先端部に前記シース軸方向に対して傾斜する傾斜面がそれぞれ形成された内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突出片が進退移動部材に対して高い剛性で接続されるため、突起部と突出片の先端部とが摺接する際、進退移動部材に回転力を高効率で伝達できる。
(11) (10)の内視鏡用処置具であって、
前記突出片の前記回転動作の回転方向先側で、前記突出片の先端部と前記シース内周面との間に、前記突起部の突起高さより大きな隙間が画成された内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突出片が回転する際に、突起部の側面に突出片が突き当たることがなく、円滑な回転動作が得られる。
(12) (10)の内視鏡用処置具であって、
前記突起部が、前記回転動作の回転方向先側に向けて、前記シースの内周面から徐々に突起高さが増加する頂面を有する内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、突出片の先端部をシース内側に傾斜させることなく、突出片の回転が円滑になる。
(13) (2)〜(12)のいずれか一つの内視鏡用処置具であって、
前記突出片が、前記シース内周面に圧接されている内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、シース内周面に圧接される摩擦力によって、回転動作の停止時における突出片の回転が規制される。これにより、処置機能部材の回転位置が意図せずに変化することがなく、回転位置の変更が行いやすくなる。
(14) (1)〜(13)のいずれか一つの内視鏡用処置具であって、
前記第1の方向が前記進退移動部材を前記シースの先端部に向けて送り出す方向であり、前記第2の方向が前記シースの先端部から前記進退移動部材を引き戻す方向である内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、処置機能部材の回転動作を行うための進退移動部材の移動方向を、一般的に処置機能部材を機能させる引き戻し方向の操作と異ならせることで、操作者が操作を混同することがない。
(15) (1)〜(14)のいずれか一つの内視鏡用処置具であって、
前記シースの先端部とは反対側の基端側に、前記進退移動部材を進退操作する移動操作部を備えた内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、移動操作部を進退操作することで、簡単に進退移動部材の移動が可能となり、使い勝手が向上する。
(16) (1)〜(15)のいずれか一つの内視鏡用処置具であって、
前記処置機能部材が、把持鉗子、生体組織採取用カップ、クリップ、注射針、高周波スネアのうちのいずれかである内視鏡用処置具。
この内視鏡用処置具によれば、各種の処置機能部材のシース軸に対する回転位置を、迅速かつ正確に所望の位置に合わせることができる。
<付記>
また、本明細書には次の事項も開示されている。
可撓性を有する長尺状のシースと、
前記シースの先端部に当該シースの軸を中心として回転自在に支持された処置機能部材と、
前記シース内に進退自在に挿通され、その一端部が前記処置機能部材に固定された長尺状の進退移動部材と、
前記進退移動部材が前記シース軸に沿った第1の方向へ移動されるとき、前記進退移動部材に一方向の回転力を発生させて前記処置機能部材の位置を変更し、前記進退移動部材が前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動されるとき、前記処置機能部材の前記変更された位置を維持する処置機能部材制御手段と、
を備える内視鏡用処置具。
11 シース
13 手元操作部
15 把持鉗子
17 操作ワイヤ(進退移動部材)
19 操作部本体
21 スライダ
35A,35B 把持片
45 カバー部材
55,55A,55B,55C,55D 回転制御機構(回転制御手段)
57,57A,57B,57C,57D 突起部
59,59A,59B ブラシ毛(突出片)
60 突出片
61 ガイド面
63 頂面
63a 基端部
63b 最頂部
69 固定リング
87 隙間
91A,91B カップ
95 クリップ本体
97 リング
100 内視鏡用処置具
110 生検採取用カップ
120 クリップ
130 高周波スネア
140 注射針
151 スネアワイヤ
153 針部
155 チューブ
R 回転方向
C 円周方向
θ 回転角
φ 傾斜角
δ 傾斜角

Claims (16)

  1. 可撓性を有する長尺状のシースと、
    前記シースの先端部に当該シースの軸を中心として回転自在に支持された処置機能部材と、
    前記シース内に進退自在に挿通され、その一端部が前記処置機能部材に固定された長尺状の進退移動部材と、
    前記進退移動部材が前記シース軸に沿った第1の方向へ移動されるとき、前記進退移動部材に一方向の回転力を発生させて前記処置機能部材の位置を変更し、前記進退移動部材が前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動されるとき、前記処置機能部材の前記変更された位置を維持する処置機能部材制御手段と、
    を備え、
    前記処置機能部材制御手段が、前記シース内周側に設けられた第1の係合部材と、前記第1の係合部材に当接可能に前記進退移動部材側に設けられた第2の係合部材とからなり、
    前記進退移動部材が前記第1の方向へ移動されるときの前記処置機能部材の位置の変更が、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との相対的な前記第1の方向及び前記シースの周方向への摺動によってなされ、
    前記進退移動部材が前記第2の方向に移動されるときの前記処置機能部材の変更された位置の維持が、前記第2の係合部材が弾性変形して前記第1の係合部材を前記第2の方向に乗り越えることによってなされる内視鏡用処置具。
  2. 請求項1記載の内視鏡用処置具であって、
    前記第1の係合部材が、前記シースの内周側で前記シース軸に向けて突起した複数の突起部であり、
    前記第2の係合部材が、前記突起部に対面する前記進退移動部材の外周位置から、前記突起部に当接する長さで前記シース内周に向けて放射状に延設された複数の突出片であり、
    前記複数の突起部が、それぞれ前記シース軸に対して同一方向に傾斜したガイド面を有する内視鏡用処置具。
  3. 請求項2記載の内視鏡用処置具であって、
    前記複数の突起部が、シース内周の同一円周上の位置にそれぞれ形成された内視鏡用処置具。
  4. 請求項2又は請求項3記載の内視鏡用処置具であって、
    前記突起部が、前記第2の方向に沿って徐々に突起高さが増加する頂面を有する内視鏡用処置具。
  5. 請求項2又は請求項3記載の内視鏡用処置具であって、
    前記突起部が、長軸と短軸を有する細長状の突起からなり、前記長軸が前記シース軸に対して傾斜している内視鏡用処置具。
  6. 請求項2〜請求項5のいずれか一項記載の内視鏡用処置具であって、
    前記突出片が、前記進退移動部材から全周にわたって延設された多数のブラシ毛からなる内視鏡用処置具。
  7. 請求項6記載の内視鏡用処置具であって、
    前記ブラシ毛が、前記シース軸の垂直方向から前記第1の方向に向けて傾斜して延設された内視鏡用処置具。
  8. 請求項6記載の内視鏡用処置具であって、
    前記ブラシ毛が、前記シース軸に対して垂直方向に延設された内視鏡用処置具。
  9. 請求項6記載の内視鏡用処置具であって、
    前記ブラシ毛が、外周側に前記回転動作の回転方向先側に向けて湾曲した湾曲部を有する内視鏡用処置具。
  10. 請求項2〜請求項5のいずれか一項記載の内視鏡用処置具であって、
    前記複数の突出片が、前記進退移動部材から放射状に延出され、該延出された先端部に前記シース軸方向に対して傾斜する傾斜面がそれぞれ形成された内視鏡用処置具。
  11. 請求項10記載の内視鏡用処置具であって、
    前記突出片の前記回転動作の回転方向先側で、前記突出片の先端部と前記シース内周面との間に、前記突起部の突起高さより大きな隙間が画成された内視鏡用処置具。
  12. 請求項10記載の内視鏡用処置具であって、
    前記突起部が、前記回転動作の回転方向先側に向けて、前記シースの内周面から徐々に突起高さが増加する頂面を有する内視鏡用処置具。
  13. 請求項2〜請求項12のいずれか一項記載の内視鏡用処置具であって、
    前記突出片が、前記シース内周面に圧接されている内視鏡用処置具。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の内視鏡用処置具であって、
    前記第1の方向が前記進退移動部材を前記シースの先端部に向けて送り出す方向であり、前記第2の方向が前記シースの先端部から前記進退移動部材を引き戻す方向である内視鏡用処置具。
  15. 請求項1〜請求項14のいずれか一項記載の内視鏡用処置具であって、
    前記シースの先端部とは反対側の基端側に、前記進退移動部材を進退操作する移動操作部を備えた内視鏡用処置具。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれか一項記載の内視鏡用処置具であって、
    前記処置機能部材が、把持鉗子、生体組織採取用カップ、クリップ、注射針、高周波スネアのうちのいずれかである内視鏡用処置具。
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