JP5342973B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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本発明は、内視鏡装置に関連し、特に同時に複数の視野を観察可能な内視鏡装置に関する。
従来、体腔内等の狭い空間における観察や処置を行なうために、医療や工業の分野において内視鏡が広く使用されている。近年は、CCDイメージ・センサやCMOSイメージ・センサ等の固体撮像素子の小型化・高性能化に伴い、挿入部の先端に固体撮像素子が実装された電子内視鏡が特に普及している。一般的な電子内視鏡は、可撓性のある細長いケーブル形状の挿入部の先端部分に、先端側から順にガラス板(光学的開口)、対物レンズ、及び固体撮像素子が光軸を長手方向に向けて配置されており、挿入部先端の前方の領域を観察できるように構成されている。しかしながら、小腸などの襞が多い器官を観察するときには、例えば襞の裏側に死角が生じるため、前方観察だけでは十分な観察が行なえない場合がある。そこで、特許文献1に記載されているような、内視鏡の先端に取り付けることで前方視野と側方視野の同時観察を可能にする内視鏡アタッチメントが提案されている。特許文献1に記載の内視鏡アタッチメントは、中央に開口が形成された双曲面の凸面ミラーを有しており、内視鏡先端の前方の像が凸面ミラーの開口を通って撮像面の中央に結像し、側方の像が凸面ミラーに反射して前方の像の周囲の撮像面に結像する。そのため、一画面上に前方視野と側方視野が同時に表示され、前方観察と側方観察を同時に行うことができる。
ところで、建物や乗り物に使用される窓材料の技術分野において、窓ガラスを透過する太陽光をコントロールする所謂「調光ガラス」が各種提案されている。調光ガラスには、光の吸収により調光を行うものと、光の反射により調光を行う調光ミラーがある。調光ミラーは、反射率が高い鏡状態と、反射率が低く透過率が高い透明状態との間で反射率が連続的かつ可逆的に変化する性質をもつ膜が透明基板上に形成されたものである(特許文献2)。このような調光ミラーは、主に窓ガラスから室内に流入する太陽光エネルギーをコントロールして省エネルギー効果を得るために使用される。
WO2006−004083号公報 特願2005−274630号公報
医療分野においては、被検者が苦痛なく内視鏡検査を受診できるように、電子内視鏡の挿入部を細径にすることが重要となる。電子内視鏡の外径を決定する主な要因の一つが固体撮像素子の外形寸法、特に受光面のサイズである。そのため、電子内視鏡で使用される固体撮像素子は撮像面のサイズが厳しく制限されており、従って固体撮像素子の有効画素数も限られている。特許文献1に記載の内視鏡装置では、限られた有効画素数をもつ固体撮像素子の撮像面上に、前方観察像と後方観察像が領域を分けて結像するため、各観察像の解像度あるいは視野角が低くなるという問題がある。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、解像度や画角を落とすことなく複数の視野の同時観察を可能にする内視鏡装置を提供することを目的とする。
本発明により、複数の視野の同時観察が可能な内視鏡装置が提供される。本発明の実施形態に係る内視鏡装置は、撮像手段の撮像面上に第1の視野の像を結ぶ第1の光束と第2の視野の像を結ぶ第2の光束とを強度比を変化させながら合成する視野合成手段と、強度比の異なる合成光束のそれぞれによって撮像面上に形成される像の少なくとも2つの画像データに基づいて、第1の視野の画像データと第2の視野の画像データを生成する視野分離手段とを有している。
このような構成の内視鏡装置によれば、解像度や視野角を落とすことなく複数の視野の同時観察が可能になる。
視野合成手段は、撮像手段のフレーム周期よりも長い周期で強度比を周期的に変化させるように構成されてもよい。この場合、視野分離手段は、強度比の異なる位相において撮像された少なくとも2つの画像データに基づいて、第1及び第2の視野の画像データを生成することができる。
上記の構成にすれば、各画像が撮像される時刻(強度比変調の位相)から、その時刻における強度比が容易に分かるため、簡単な処理により画像の分離を行うことができる。
視野合成手段は、反射率及び透過率が可変の光学素子を有していてもよい。この場合、第1の光束が光学素子を透過し、第2の光束が光学素子により反射されるように構成されることが望ましい。また、視野合成手段は、光学素子の反射率及び透過率を変化させることにより強度比を変化させるように構成されることが望ましい。このような構成にすると、極めてシンプルな構造により複数視野の同時観察が可能になる。
視野分離手段は、
フレーム時刻tにおいて撮像された画像データimg(x,y,t)、
フレーム時刻t−1において撮像された画像データimg(x,y,t−1)、
フレーム時刻tにおける光学素子の反射率α、及び
フレーム時刻t−1における光学素子の反射率αt−1に基づいて、
次の式(1)及び式(2)からなる連立方程式(但し、式(3)及び式(4)の近似を行う)
Figure 0005342973
Figure 0005342973
Figure 0005342973
Figure 0005342973
の解として
フレーム時刻tにおける第1の視野の画像データimg(x,y,t)、及び
フレーム時刻tにおける第2の視野の画像データimg(x,y,t)
を生成するように構成されてもよい。
上記構成によれば、簡単な計算により第1及び第2の視野の画像データを分離することが可能になり、処理性能の低い安価な演算装置を使用して処理を行うことができる。
光学素子は、反射面が二葉双曲面状に形成されていることが望ましい。この場合、反射像を容易にパノラマ画像や投影画像に変換することができる。
光学素子は、水素化により反射率が下がり、脱水素化により反射率が上がる性質を有する金属薄膜を含むものであってもよい。また、第1の視野は前方視野を含み、第2の視野は後方視野を含んでいてもよい。
本発明の実施形態に係る内視鏡装置により、解像度や視野角を落とすことなく複数の視野の同時観察が可能になる。
本発明の実施形態に係る内視鏡装置の主要部の外観を示す分解側面図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡の挿入部の先端付近を拡大した図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡の挿入部の先端付近を拡大した図である。 本発明の実施形態に係る可変光学素子の膜構成の概略を説明する図である。 本発明の実施形態に係る同時観察モードの動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係る内視鏡装置が実行する処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像分離処理の詳細を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像合成処理の詳細を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る内視鏡装置1の主要部の外観を示す分解側面図である。また、図2は内視鏡装置1の概略構成を示すブロック図である。内視鏡装置1は、内視鏡(電子スコープ)10、プロセッサ20、及びモニタ30をから構成されている。
電子スコープ10は、可撓性のあるケーブル形状の挿入部14を被検者の体腔内に挿入して、挿入部14の先端に設けられた撮像素子により体腔内の観察部位を撮影するためのユニットである。電子スコープ10は、基端側から長手方向へ順に、接続部11、ユニバーサルケーブル部12、操作部13、挿入部14に区分され、接続部11を介してプロセッサ20に着脱自在に構成されている。また、挿入部14の先端には、本発明の実施形態に係る視野合成機構16が組み込まれている。
電子スコープ10には、プロセッサ20の光源部22から挿入部14の先端まで照明光を伝搬するためのライトガイド(例えば光ファイバ束)15が長手方向に沿って略全長に亘って配置されている。ライトガイド15は、照明光が入射する基端側では1条であるが、中途から2条(15a、15b)に分岐されている。ライトガイドの射出端から射出される照明光は、後述する視野合成光学系16を介して観察領域(視野)を略均一に照明する。ライトガイド15a、15bの各射出端の直後に、照明光を拡散するための配光レンズを配置してもよい。本実施形態では、視野合成光学系16が配光レンズを兼ねて照明光を拡散する役割も果たしている。なお、視野合成機構16は、前方(挿入部14の先端の延長方向)の視野の像を撮像面上に形成する光路と、側方から後方にかけての視野の像を撮像面上に形成する光路とを、連続的かつ周期的に切り替える機構である。視野合成機構16の詳細は後述する。
視野合成機構16から射出した照明光により、観察領域に位置する被写体(例えば体腔内壁)が照明される。体腔内壁に照射された照明光の一部は、体腔内壁の表層で散乱(あるいは反射)して、電子スコープ10の先端に戻る。電子スコープ10の先端には、CCDイメージ・センサ146の受光面と対向して対物レンズ(対物光学系)144が配置されている。対物レンズ144は、視野合成機構16を介して入射する被写体からの戻り光を集光して、被写体像をCCDイメージ・センサ146の受光面上に結像させるように構成されている。なお、対物レンズ144は、後述する可変光学素子161(視野合成機構16の構成要素)の形状を定義する二葉双曲面の一方の曲面と対をなす他方の曲面(逆符号の曲面)の焦点がレンズ中心(第一主点)と一致するように配置される。CCDイメージ・センサ146は、撮像面上に結像した被写体像の光強度分布に基づいて画像信号を生成する。また、CCDイメージ・センサ146は、ベイヤー配列のカラーフィルタを有する単板式カラー・イメージ・センサを構成する。
なお、本実施形態における対物光学系は単一の光学レンズから構成されているが、複数の光学レンズ群や、例えば光学フィルタや偏向素子等のレンズ以外の光学素子を含む光学系から構成されてもよい。
操作部13は、術者が電子スコープ10を操作するために把持する部分である。操作部13には、術者が施術中に内視鏡システム1を操作するための操作ボタン132や操作ノブ134等の各種操作手段が設けられている。また、操作部13に設けられた鉗子挿入口148aから挿入部14の先端まで、鉗子等の処置具を挿通するための鉗子チャンネル148が貫通しており、術者が処置具を挿入口148aから鉗子チャンネルに挿入して観察部位まで送り込み、処置具を使用して組織の採取や各種処置を行えるようになっている。
図1に示されるように、接続部11にはライトガイド接続プラグ19及び信号線接続プラグ18が設けられている。ライトガイド接続プラグ19がプロセッサ20に設けられたライトガイド接続ソケット29に差し込まれることにより、電子スコープ10とプロセッサ20が光学的に接続される。また、信号線接続プラグ18がプロセッサ20に設けられた信号線接続ソケット28に差し込まれることにより、電子スコープ10の各種信号線や電力線がプロセッサ20内の対応する配線と電気的に接続される。また、接続部11には、電子スコープ10をプロセッサ20に着脱自在に装着するための図示しない周知の係合手段(例えばネジ機構やフック機構等)が設けられている。
また、接続部11には、CCDイメージ・センサ146へCCD駆動信号を供給するCCD駆動回路112、CCDイメージ・センサ146から出力されるアナログ画像信号をデジタル映像信号に変換する信号処理回路114、及び視野合成機構16へ制御信号を供給する視野合成制御回路116が配置されている。CCD駆動回路112は、信号線接続プラグ18を介してプロセッサ20のシステム制御回路21に接続されており、システム制御回路21からの制御信号に基づいてCCD駆動信号を生成して、ワイヤ146aを介してCCDイメージ・センサ146へ送信する。CCD駆動信号は、視野合成制御回路116及び後述するプロセッサ20の映像信号処理回路23とも接続されており(不図示)、これらの回路に同期信号としてCCD駆動信号を供給する。また、信号処理回路114は、信号線接続プラグ18を介してプロセッサ20の映像信号処理回路23と接続されており、生成したデジタル映像信号を映像信号処理回路23へ送信する。視野合成制御回路116は、信号線接続プラグ18を介してプロセッサ20のシステム制御回路21に接続されており、システム制御回路21の制御に基づいて視野合成機構16の駆動電圧を生成して、ワイヤ164a、164bを介して視野合成機構16に供給する。
プロセッサ20は、プロセッサ20及び電子スコープ10の各部を包括的に制御するシステム制御回路21、照明光を発生してライトガイド15に供給する光源部22、電子スコープ10からのデジタル映像信号を処理してビデオ信号を生成して出力する映像信号処理回路23、ハードディスクドライブ等の大容量記憶装置である記憶部24、内視鏡装置1の操作に必要な情報を表示すると共にユーザ操作を受け付けるタッチパネル・ディスプレイ25、外部モニタ30へ各種ビデオ信号を出力するためのビデオ出力インタフェース26、キーボード274やマウス272等のユーザ入力装置を接続するためのユーザ入力装置インタフェース27、及びネットワーク・インタフェース等を有している。また、映像信号処理回路23は、入力信号判定部23b及び画像合成部23bを有している。映像信号処理回路23の詳細は後述する。また光源部22は、光源本体222、ライトガイド15に結合させる照明光の光量を調節する自動絞り機構224、及び光源本体222から放射された照明光を集光してライトガイド15へ高効率に結合させるための集光レンズ226を有している。光源本体222は、光源部22の全体を制御する制御部、照明光を放射する高輝度白色ランプ(キセノンランプ)、ランプに駆動電源を供給するランプ電源回路、ランプホルダ等の図示しない要素から構成されている。
次に、電子スコープ10の挿入部14先端に設けられた視野合成機構16の構成について詳しく説明する。本発明の実施形態に係る電子スコープ10は、挿入部14の先端から前方(対物レンズの光軸方向から概ね0〜±60°の範囲)を観察する前方観察と、側方及び後方の全方位(対物レンズの光軸方向から概ね±60〜160°の範囲)を観察する側方・後方観察が同時または個別に可能であり、視野合成機構16によって前方視野と側方・後方視野とが切り替えられる。具体的には、視野合成機構16は、照明光及び観察部位からの戻り光の光路を、後述する前方光路FPと側方・後方光路BPとの間で切り替える。
図3及び図4は、視野合成機構16が組み込まれた挿入部14の先端付近の拡大図である。図中左方向が挿入部14の先端方向である。なお、図3には前方視野の観察をするときの前方光路FPが、図4には側方・後方視野の観察をするときの側方・後方光路BPが、それぞれ矢線で示されている。本発明の実施形態に係る視野合成機構16は、視野合成光学系160及び側面窓165から構成されている。視野合成光学系160は、第1透明部材162、第2透明部材163、及び両透明部材に挟まれた可変光学素子161を有している。可変光学素子161は、電圧によって反射率が変化する膜状の光学素子であり、高い反射率で光を反射する反射状態と、反射率が低く光を透過する透過状態との間で光学的な状態が連続的かつ可逆的に変化する性質を有している。可変光学素子161が透明状態にあるときは図3が示す前方光路FPの光線束によってCCDイメージ・センサ146上に前方視野像が形成され、可変光学素子161が反射状態にあるときは図4が示す側方・後方光路BPの光線束によってCCDイメージ・センサ146上に側方・後方視野像が形成される。また、可変光学素子161は透明状態と反射状態の中間的な状態をとることも可能であり、このとき前方光路FPの光線束と側方・後方光路BPの光線束が可変光学素子161に印加される電圧に応じた割合で混合され、前方視野像と側方・後方視野像とが重ね合わされた画像が形成される。また、可変光学素子161が透明状態と反射状態との間で切り替わる際にも、中間的な状態を経て、反射率が連続的に変化する。可変光学素子161の詳細については後述する。
第1透明部材162及び第2透明部材163は、透明な光学材料から形成された一対の軸対称な部材であり、光軸となる対称軸を挿入部14の長手軸方向に向けて配置されている。第1透明部材162は椀形の部材であり、内側には二葉双曲面の一方の曲面で定義される凹面が形成されている。また、第1透明部材162の外面は、対称軸に垂直な平面と、対称軸を囲む環状曲面とから構成される。第2透明部材163は概略円錐状の部材であり、対称軸に垂直な平面と、第1透明部材162の内面と同じ二葉双曲面の凸曲面とを有している。第1透明部材162の凹曲面と第2透明部材163の凸曲面とは、膜状の可変光学素子161及び接着層161fを介して互いに隙間無く密着して、可変光学素子161を構成する。第1透明部材162及び第2透明部材163を形成する光学材料には、クラウンガラス、フリントガラス、石英ガラス等の光学ガラス、あるいはポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、環状オレフィン系樹脂等の光学樹脂が使用される。
次に、可変光学素子161の詳細構成を説明する。図5は、本実施形態における可変光学素子161の膜構成の概略を説明する図である。本実施形態の可変光学素子161は、マグネシウム等の一部の金属薄膜に見られる光学的現象、すなわち水素化により金属反射を示す状態から透明な状態へ可逆的に変化する現象を利用したものである。なお、本発明の実施形態に適用可能な可変光学素子は、上記のような金属の水素化による光学特性の変化を利用するものに限定されず、別の物理的、化学的、又は機械的な機構を利用するものであってもよい。
可変光学素子161は、透明電極層161a、イオン貯蔵層161b、固体電解質層161c、プロトン注入層161d、及び反射率可変層161eから構成される膜状の光学素子であり、第1透明部材162の凹曲面上に一体に形成される。透明電極層161aは、透明導電性材料であるITO(Indium-Tin Oxide)の薄膜であり、イオン貯蔵層161bと反射率可変層161eとの間で水素イオンを移動させるための電圧が印加される。透明電極層161aはディップコート法等により第1透明部材162の凹曲面上に形成される。透明電極層161aの上には酸化タングステン薄膜であるイオン貯蔵層161bが形成されている。イオン貯蔵層161bは、酸素とアルゴンの混合雰囲気下で金属タングステンをターゲットとする反応性スパッタリング法により形成される。また、イオン貯蔵層161bの上には酸化タンタル薄膜である固体電解質層161cが形成される。固体電解質層161cは、酸素とアルゴンの混合雰囲気下で酸化タンタルをターゲットとするRFスパッタリング法により形成される。固体電解質層161cの上には白金薄膜であるプロトン注入層が形成される。また、プロトン注入層161dの上にはマグネシウム・ニッケル合金薄膜である反射率可変層161eが形成される。プロトン注入層161d及び反射率可変層161eは、アルゴン雰囲気下でのマグネトロンスパッタリング法により形成される。反射率可変層161eの成膜後、可変光学素子161は水素雰囲気に曝され、プロトンが可変光学素子161に取り込まれる。その後、可変光学素子161が形成された第1透明部材162の凹曲面と第2透明部材163の凸曲面とがシリコーン等の接着材(接着層161f)により貼り合わされて、視野合成機構16が形成される。
反射率可変層161eを構成するマグネシウム・ニッケル合金薄膜は、水素と結合すると可視光を透過する透明状態となり、水素が離脱すると金属光沢を呈する反射状態となる性質を有している。透明電極層161aを接地して反射率可変層161eに正の電圧を印加すると、反射率可変層161e中のプロトン(H)が反射率可変層161e及び固体電解質層161cを通過してイオン貯蔵層161bへ移動して蓄積される。これにより、反射率可変層161eは脱水素化して反射状態となる。また、反射率可変層161eに負の電圧を印加すると、イオン貯蔵層161bに蓄積されたプロトンが固体電解質層161c及び反射率可変層161eを通過して反射率可変層161eへ移動する。これにより、反射率可変層161eは水素化して透明状態となる。このように、透明電極層161aと反射率可変層161eとの間に電圧を印加することによって、電圧の極性に応じて透明状態と反射状態とが可逆的に切り替えられる。
なお、本実施形態の第1透明部材162の縁部の端面(図3における左端の面)の2箇所にはITO膜の導電層162a及び162bが形成されている。導電層162a及び162bは、透明電極層161a及び反射率可変層161eとそれぞれ電気的に接続されている。また、導電層162a及び162bは第1透明部材162の外周面まで延び、ワイヤ164a及び164bをそれぞれ介して視野合成制御回路116に接続されている。また、視野合成光学系160は円筒形状の側面窓165の先端側開口を塞ぐように配置され、封止材によって密封される。また、側面窓165の基端側開口には先端部14が挿入され、同様に封止材によって密封される。これにより、先端部14、視野合成光学系160、及び側面窓165によって囲まれた空間Sが密閉される。
次に、視野合成機構16及び視野合成制御回路116の動作を説明する。前述のように視野合成機構16は、ワイヤ164a及び164bを介して視野合成制御回路116に接続されており、システム制御回路21の制御に基づいて視野合成制御回路116から供給される駆動信号により動作する。視野合成機構16は、前方視野及び側方・後方視野を同時に観察する同時観察モード、高画質で前方視野のみの観察を行なう前方観察モード、及び高画質で側方・後方視野のみの観察を行なう側方・後方観察モードの3種類の観察モードで動作する。前方観察モードにおいては、常に前方視野が観察されるように、視野合成制御回路116は可変光学素子の反射率可変層161eに負の電圧を印加して視野合成光学系160を透明状態にする。側方・後方観察モードにおいては、常に側方・後方視野が観察されるように、視野合成制御回路116は反射率可変層161eに正の電圧を印加して視野合成光学系160を反射状態にする。また、同時観察モードにおいては、視野合成制御回路116は、反射率可変層161eに正の電圧と負の電圧とを交互に周期的に印加し、可変光学素子161の反射率を変調させながらCCDイメージ・センサ146による撮像を行う。
図6は、本発明の実施形態に係る同時観察モードの動作を説明するタイミングチャートである。図6(b)は、視野合成制御回路116が可変光学素子の反射率可変層161eに印加する駆動電圧の時間変化を示すグラフである。図6(a)は、図6(b)が示す駆動電圧が反射率可変層161eに印加されたときの可変光学素子161の反射率の時間変化を示すグラフである。また、図6(c)は、CCDイメージ・センサ146の読み出し転送のタイミングを示すチャートである。なお、CCDイメージ・センサ146においては、1/30秒毎に読み出し転送が行われ、毎秒30フレームが生成される。図6に示されるように、視野合成制御回路116は、時刻T=0秒において透明状態(反射率α=0%)にある反射率可変層161eに対する正電圧(+6V)の印加を開始する。正電圧の印加時間の経過と共に反射率可変層161eの脱水素化が徐々に進行し、反射率が連続的に増加する。反射率可変層161eの反射率が略飽和(α≒98%)する時刻T1(T1=2/3秒)において、視野合成制御回路116は反射率可変層161eに印加する電圧を負電圧(−6V)に切り替える。負電圧の印加時間の経過と共に反射率可変層161eの水素化が徐々に進行し、反射率が連続的に低下する。反射率可変層161eの反射率が略0%となる透明状態に達する時刻T2(T2=1秒)において、視野合成制御回路116は反射率可変層161eに印加する電圧を再び正電圧(+6V)に切り替える。すなわち、視野合成制御回路116は、反射率可変層161eに対して2/3秒間の正電圧の印加と1/3秒間の負電圧の印加とを交互に繰り返す。これにより、反射率可変層161eは透明状態と反射状態との間で連続的かつ周期的に変化する。
また、図6(a)に示されるように、各周期において反射率可変層161eの反射率は同じ波形で変化する。すなわち、各周期の同じ位相における反射率は一定の値となるため、印加電圧の位相から反射率可変層161eの反射率を知ることができる。また、反射率可変層161eの透過率は反射率によって一意に決まるため、印加電圧の位相から反射率可変層161eの透過率も知ることができる。プロセッサ20の記憶部24には、同時観察モードにおける1周期分の反射率及び透過率の波形データが予め保存されている。なお、記憶部24に保存されている波形データは、フレーム時刻tと反射率又は透過率を関連づけたものである。ここで、フレーム時刻tとは、時刻T(単位:秒)をCCD駆動信号のフレーム周期(読み出し転送周期)T(単位:秒)で割って規格化した整数値である。
次に、本発明の実施形態に係る内視鏡装置1が行う処理について説明する。図7は内視鏡装置1が行う処理を説明するフローチャートである。内視鏡装置1が起動すると、先ずシステム制御回路21がプロセッサ20に接続された電子スコープ10を認識し(S1)、電子スコープ10に視野合成機構16が実装されているか否かを判断する(S2)。電子スコープ10に視野合成機構16が実装されていない場合(S2:NO、S9:NO)、CCDイメージ・センサ146から画像データを取得(S8)した後、色調整処理(S11)へ進む。電子スコープ10に視野合成機構16が実装されていれば(S2:YES)、次にシステム制御回路21は実行する観察モードを視野合成制御回路116に通知する(S3)。なお、観察モードはユーザ操作により選択可能であり、前方視野及び側方・後方視野を同時に観察する同時観察モード、高画質で前方視野のみの観察を行なう前方観察モード、及び高画質で側方・後方視野のみの観察を行なう側方・後方観察モードの3種類の観察モードの中から選択される。ユーザによって観察モードが指定されていないか同時観察モードが選択されている場合(S4:YES)には、続いて後述の画像分離処理(S5)が行われる。前方観察モードが選択されている場合(S4:NO、S9:NO)には、画像データを取得(S8)した後、色調整処理(S11)へ進む。側方・後方観察モードが選択されている場合(S4:NO、S9:YES)には、画像データを取得(S8)した後、反射画像変換処理(S10)へ進む。反射画像変換処理については後述する。
図8は、画像分離処理(S5)の詳細を説明するフローチャートである。画像分離処理においては、先ず映像信号処理回路23がCCD駆動回路112の供給するCCD駆動信号からフレーム同期信号を取得する(S52)と共に、このときの時刻T(単位:秒)を取得する(S53)。そして時刻Tをフレーム時刻tに変換する。次に、記憶部24に予め記憶されている、同時観察モードにおける可変光学素子161の反射率及び透過率の波形データを参照して、フレーム時刻tにおける可変光学素子161の反射率α及び透過率βを取得する(S53)。次いで、映像信号処理回路23は信号処理回路114から受信したデジタル映像信号より、フレーム時刻tにおいてCCDイメージ・センサ146が撮像した画像データimg(x,y,t)を取得し、フレーム時刻tにおける反射率α、透過率β、及び画像データimg(x,y,t)を記憶部24に記憶させる。次いで、一つ前のフレーム時刻t−1における反射率αt−1、透過率βt−1、及び画像データimg(x,y,t−1)を記憶部24から読み出す。
ここで、同時観察モードにおいて取得される画像は、前方視野の画像と後方視野の画像とを重ね合わせた画像となる。フレーム時刻tにおける、前方視野像(透過像)の画素(x,y)における画素値をimg(x,y,t)、後方視野像(反射像)の画素値をimg(x,y,t)、可変光学素子161の反射率をα、透過率をβとすると、同時観察モードにおいて取得される画像の画素(x,y)における画素値img(x,y,t)は次の式(1)により記述される。
Figure 0005342973
同様に、フレーム時刻t−1において取得される画素値img(x,y,t−1)は次の式(2)により記述される。
Figure 0005342973
上記の式1及び式2からなる連立方程式を解くことにより、img(x,y,t)、及びimg(x,y,t)の値が得られる(S57)。なお、ここで次の式(3)及び式(4)の近似が用いられる。
Figure 0005342973
Figure 0005342973
すなわち、同時観察モードにおいて異なるフレーム時刻に取得された2つの画像データから、前方視野像と後方視野像のデータを分離することができる。なお、必ずしも連続するフレームの画像データから連立方程式を立てる必要はなく、例えばフレーム時刻t−1における画素値の代わりにフレーム時刻t−i(i=2,3,4・・・)における画素値を使用して計算してもよい。そして、このようにして計算された前方視野の画像データimg(x,y,t)及び後方視野の画像データimg(x,y,t)は、記憶部24に記憶される(S58)。
続く処理S6〜S7において、前方視野像と側方・後方視野像とをシームレスに接合して1つの合成画像を生成する処理が行われる。この一連の処理は、映像信号処理回路23の画像合成部23bによって行われる。ここで、視野合成機構16を使用して取得される前方視野像と側方・後方視野像について説明する。図9は、電子スコープ10の挿入部14の先端部分が挿入された管腔の縦断面図である。図10は、図9における視点Vから矢印方向(前方方向)を見た場合の想定図である。なお、図10が示す画像は、視野合成機構16から観察される前方視野像ではなく、前方視野像よりも広角な像であることに留意されたい。説明の便宜のため、図10には8本の放射状の補助線AL及び4つの三角マークMが印されている。挿入部14の先端に設けられた視野合成機構16からは、前方視野像を形成するための前方光束FLと、側方・後方視野像を形成するための側方・後方光束BLが放射される。図9及び図10における領域Dは、十分な光量の前方光束FLが届かず、像が形成されない領域である。図10において領域Dの外周に位置する領域Fは、前方光束FLによって照明される管腔内壁の領域、すなわち前方視野である。また、図10において領域Fの外周に位置する領域Bは、側方・後方光束BLによって照明される管腔内壁の領域、すなわち側方・後方視野である。また、図10において領域Bの更に外周に位置する領域Hは、視野合成機構16の死角である。
このときに視野合成機構16によって得られる前方視野像を図11に、側方・後方視野像を図12に示す。すなわち、図11及び図12に示される画像は、画像分離処理S5によって得られる画像データimg(x,y,t)及びimg(x,y,t)によってそれぞれ表現されるものである。図11の前方視野像は、視野合成機構16を透過する光束によって形成される画像(すなわち図10と同じ方向から観察した像)であるため、図10の一部(領域D〜F)と視野角のみが異なる画像となっている。一方、図12の側方・後方視野像は、可変光学素子161を反射した光束によって形成された画像(すなわち図10とは正反対の方向から観察した像)であるため、図10における側方・後方視野Bの像とは内側と外側が反転したものとなっている。また、可変光学素子161の反射面は凸曲面となっているため、放射方向(光軸から離れる方向)の縮尺も図10の像とは異なるものとなっている。なお、図12における側方・後方視野Bの外周に位置する領域Nは、図10における領域D〜Fに対応するが、側方・後方光束BLによって照射されないため像が形成されない領域となっている。また、図12においては死角Hが側方・後方視野Bの内側に位置する。上述したように、死角Hも像が形成されない領域である。
処理S6〜S7の目的は、画像分離処理S5によって得られた前方視野像(図11)及び側方・後方視野像(図12)を使用して、図10の画像に相当する広角画像を生成することである。そのために、まず反射画像変換処理S6において、図12に示される側方・後方視野像が、周知の座標変換により視点Vの矢示方向から観察した画像に変換される。変換後の画像を図13に示す。なお、本実施形態においては、反射画像変換処理S10においても処理S6と同様の画像変換が行われる。
次の画像合成処理S7では、S8において変換された図13の側方・後方視野像と、図11の前方視野像とが繋ぎ合わされて、1つの広角画像が生成される。具体的には、図13の側方・後方視野像における領域Nに図11の前方視野像が埋め込まれる。図15は、画像合成処理S7の詳細を説明するフローチャートである。画像合成処理S7では、最初に前方視野像と側方・後方視野像との間にギャップ領域が存在するか否かが判断される(S71)。ここでいうギャップ領域とは、前方視野と側方・後方視野との境界領域において、いずれの視野にも含まれない領域をいう。言い換えれば、前方視野と側方・後方視野とで囲まれた死角がギャップ領域である。ギャップ領域の有無は、視野合成光学系160の光学設計によって決定される既知の情報であり、S1において認識される電子スコープ10の型式情報と関連づけられて、記憶部24に格納されたデータベース(不図示)に記録されている。
ギャップ領域が有る場合には(S71:YES)、前方視野像と側方・後方視野像とを直接繋ぎ合わせると不連続で不自然な合成画像になってしまう。そのため、図15に示されるように、前方視野像と側方・後方視野像との間に境界線Gが挿入された合成画像を生成する(S72)。
ギャップ領域が無い場合には(S71:NO)、モザイキング技術を使用して、対応する特徴点同士が重なり合うように前方視野像と側方・後方視野像が繋ぎ合わされる。具体的には、先ず前方視野と側方・後方視野が重なり合う領域において特徴点が抽出される(S73)。特徴点の抽出には汎用的な技術を使用することができるが、血管の分岐点など内視鏡像に特有な特徴点を使用することができる。この場合には、例えば赤色を強調するなどして血管が識別し易い色調に画像を変換した上で、血管の輪郭を抽出し、血管の分岐点を識別する。次いで、前方視野像と側方・後方視野像の特徴点の対応づけを行い(S74)、特徴点の分布が一致するように何れか一方又は両方の画像を変形して(S75)、前方視野像と側方・後方視野像とを繋ぎ合わせる(S76)。このようにして図16に示される合成画像が生成される。生成された合成画像(図16)は、図9の視点Vから前方方向を観察した画像(図10)とは観察する視点が異なるため、通常の内視鏡観察像(前方観察像)からは得られない情報を多く含んでいる。
なお、本実施形態においては、ギャップ領域の有無が不明な場合にも、特徴点抽出処理S73が行われる。また、特徴点抽出処理S73において特徴点が抽出されない場合には、境界線を挿入する画像合成(S72)が行われる。
画像合成処理S7により生成された合成画像データは、次にユーザによって予め設定された条件により色調が調整された後(S12)、NTSC規格に準拠したビデオ信号に変換されてモニタ30に出力される(S12)。
以上が本発明の実施形態の一例の説明である。本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態は前方視野像と側方・後方視野像とを1画像に合成する構成であるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、前方視野像と側方・後方視野像の一方の画像のみをモニタに表示させ、ユーザ操作によってモニタに表示させる画像を他方に切り替え可能な構成にしてもよい。また、上記実施形態においては、側方・後方視野像が前方観察像に似た画像に変換されるように構成されているが、可変光学素子161(双曲面ミラー)の焦点から見た投影図やパノラマ画像に変換されるように構成されてもよい。可変光学素子161は、ミラー面が双曲面に形成されているため、反射画像(側方・後方視野像)を投影図やパノラマ画像に容易に変換することができる。この場合には、前方視野像と側方・後方視野像を合成せず、例えば一画面上に左右に並べて表示する構成、いずれか一方の画像のみを表示してユーザ操作によって表示する画像を切り替える構成、あるいは各画像を別々のモニタに表示する構成にしてもよい。また、上記の実施形態においては、視野合成機構16が電子スコープ10に内蔵されているが、視野合成機構を電子スコープに着脱自在なアタッチメント構造にしてもよい。また、上記実施形態においては、視野合成制御回路116が電子スコープ10の接続部11に、映像信号処理回路23がプロセッサ20に設けられているが、これらの回路の両方を電子スコープ又はプロセッサの一方に設けても良い。例えば、視野合成制御回路116及び映像信号処理回路23を電子スコープに設けることにより、プログラムを変更するだけで既存のプロセッサを使用した前方視野と側方・後方視野の同時観察が可能になる。また、視野合成制御回路116及び映像信号処理回路23をプロセッサに設けることにより、ビデオスコープの構成が簡素化され、同時観察に対応したビデオスコープを低コストで製造することが可能になる。
1 内視鏡装置
10 電子スコープ
11 接続部
112 CCD駆動回路
114 信号処理回路
116 視野合成制御回路
12 ユニバーサルケーブル部
13 操作部
14 挿入部
144 対物レンズ
146 CCDイメージ・センサ
15 ライトガイド
16 視野合成機構
160 視野合成光学系
161 可変光学素子
161a 透明電極層
161b イオン貯蔵層
161c 固体電解質層
161d プロトン注入層
161e 反射率可変層
162 第1透明部材
163 第2透明部材
165 側面窓
S 空間
20 プロセッサ
21 システム制御回路
22 光源部
23 映像信号処理回路
30 外部モニタ

Claims (6)

  1. 撮像手段の撮像面上に第1の視野の像を結ぶ第1の光束と、第2の視野の像を結ぶ第2の光束とを、強度比を変化させながら合成する視野合成手段と、
    前記強度比の異なる合成光束のそれぞれによって前記撮像面上に形成される像の少なくとも2つの画像データに基づいて、前記第1の視野の画像データと前記第2の視野の画像データを生成する視野分離手段と
    を有し、
    前記視野合成手段は、前記撮像手段のフレーム周期よりも長い周期で前記強度比を周期的に変化させ、
    前記視野分離手段は、前記強度比の異なる位相において撮像された少なくとも2つの画像データに基づいて、前記第1及び第2の視野の画像データを生成する、複数の視野の同時観察が可能な内視鏡装置。
  2. 前記視野合成手段は、反射率及び透過率が可変の光学素子を有しており、
    前記第1の光束は前記光学素子を透過し、
    前記第2の光束は前記光学素子により反射され、
    前記視野合成手段は、該光学素子の反射率及び透過率を変化させることにより前記強度比を変化させることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 前記前記視野分離手段は、
    フレーム時刻tにおいて撮像された画像データimg(x,y,t)、
    フレーム時刻t−1において撮像された画像データimg(x,y,t−1)、
    フレーム時刻tにおける前記光学素子の反射率α
    フレーム時刻tにおける前記光学素子の透過率β
    フレーム時刻t−1における前記光学素子の反射率αt−1 、及び
    フレーム時刻t−1における前記光学素子の透過率β t−1 に基づいて、次の式(1)及び式(2)からなる連立方程式
    Figure 0005342973
    Figure 0005342973
    の解として
    フレーム時刻tにおける第1の視野の画像データimg(x,y,t)、及び
    フレーム時刻tにおける第2の視野の画像データimg(x,y,t)
    を生成するものであり、
    このとき、次の式(3)および(4)に示される近似を用いる
    Figure 0005342973
    Figure 0005342973
    ことを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  4. 前記光学素子は、反射面が双曲面状に形成されていることを特徴とする請求項2または3のいずれか一項に記載の内視鏡装置。
  5. 前記光学素子は、水素化により反射率が下がり、脱水素化により反射率が上がる性質を有する金属薄膜を含むことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の内視鏡装置。
  6. 前記第1の視野は前方視野を含み、前記第2の視野は後方視野を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の内視鏡装置。
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