JP5341990B2 - 連続重合用モノマーエマルジョンの製造方法 - Google Patents

連続重合用モノマーエマルジョンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、混合装置とその使用方法に関し、特にエマルジョンを連続的に製造するための混合装置に関する。
ポリマーは、接着剤、ペイント、紙のコーティング剤および織物のコーティング剤などの各種用途に使用されている。これらポリマーの多くは、乳化重合と呼称される方法を利用して製造されている。
乳化重合は、ラジカル重合の一種であり、通常、水、モノマーおよび乳化剤のエマルジョンから出発する。一般に、エマルジョンは、二つの工程によって製造される。第一に、不混和性液体の相を含む少なくとも二つの成分をプレミックスする。一般にこのプレミキシングは、別の連続液相中に、分散された液相の液滴を作製するため、適切な量の一種以上の乳化剤の存在下で行なわれる。第二に、このプレミキシング工程で生成した液滴をせん断力で破壊して、一層小さい液滴のより安定なエマルジョンが得られる。
しかし、このプレミキシング工程は、乳化重合工程に設備費用が加わり、反応性モノマー混合物の滞留量が増大し、工程に中断時間と関連費用が加わることが多く、そして、全乳化システムを通じて滞留時間が永くなることによって、反応性モノマー混合物の重合反応器への供給量の精度が損なわれる。
したがって、乳化重合法で使用されるモノマーエマルジョンを製造するための単純化された装置と方法が要望されている。
本発明は、パイプ−イン−パイプインジェクタとロータ−ステータミキサを含む混合装置の諸態様を提供する。各種の態様で、そのパイプ−イン−パイプインジェクタは出口末端を有する内側パイプを備えており、この出口末端は、このインジェクタからロータ−ステータミキサに送達される二種以上の不混和性液体からエマルジョンを生成させるためそのミキサのロータの前面から予め定められた距離をおいて配置されている。これら各種態様において、この予め定められた距離によって、パイプ−イン−パイプインジェクタは、ロータ−ステータミキサの混合領域に対して実質的に一定の供給量比でかつ均一な供給速度の層分離した液体の安定な流れを提供することができる。驚くべきことには、従来必要であった上流での混合またはプレミキシングの必要なしに、本発明の混合装置によって、安定なモノマーエマルジョンを連続的に製造することができる。
各種態様では、本発明の混合装置のロータ−ステータミキサは、前面、液体入口および混合領域を有している。各種態様では、パイプ−イン−パイプインジェクタは内側パイプおよびこの内側パイプの少なくとも一部を囲む外側パイプを有し、これら両パイプは末端部分と出口末端を有している。本明細書で考察するように、ロータの前面は、内側パイプの内腔からロータの方に延びる中心軸線にロータが最初に出会う物理的または想像上の部位である。各種態様では、内側パイプは内径を有し、内側パイプの出口末端は、ロータの前面から、内側パイプの内径の約1.5倍〜約0.5倍の予め定められた距離をおいて配置することが多い。
各種態様で、パイプ−イン−パイプインジェクタの内側パイプと外側パイプが有する末端部分は共通の方向に延びている。一態様では、外側パイプは入口部分を有し、そして内側パイプは、外側パイプの末端部分と出口末端を越えて、入口部分から延びている。各種態様では、パイプ−イン−パイプインジェクタは、ロータ−ステータミキサのロータの前面から予め定められた距離をおいて配置されている内側パイプの出口末端で、ロータ−ステータミキサの液体入口に接続される。追加の態様で、内側パイプと外側パイプの末端部分は同心または偏心であってもよい。
また本発明は、連続重合法に使用できるモノマーエマルジョンの製造方法を提供するものである。開示されている方法は、第一液を第一質量流量でロータ−ステータミキサに供給し、第二液を、その最終質量流量の約50%の第二質量流量で、ロータ−ステータミキサに供給し、第二液は第一液と混和できず両液の少なくとも一方がモノマーを含有しており、第二液の第二質量流量を、その最終質量速度の約50%から最終質量速度まで予め定められた時間をかけて増大し、次いでロータ−ステータミキサ中の第一液と第二液に、それら液体から連続モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与える工程を含んでいる。
各種態様で、第一液と第二液は密度値が異なっていてもよい。いくつかの開示態様では、密度が大きいほうの液体がパイプ−イン−パイプインジェクタの内側パイプを通じてロータ−ステータミキサに供給され、および密度の小さい方の液体がパイプ−イン−パイプインジェクタの外側パイプを通じてロータ−ステータミキサに供給される。例えば、第一液は密度が第一密度であり、第二液は密度が第一密度より低い第二密度であり、第一液は、その連続流を囲む外側パイプから供給される第二液によって内側パイプを通じて連続流として供給される。
追加の態様では、第一液と第二液のロータ−ステータミキサへの供給は、本明細書で定義されているように、ロータ−ステータミキサの混合領域へ入る前に、第一液と第二液の供給量比で、供給量の変動を実質的に防止するような方法で実施される。本明細書で考察されているように、パイプ−イン−パイプインジェクタは、ロータの前面から、内側パイプの内径の約1.5倍〜約0.5倍の予め定められた距離の位置まで、第一液を、第二液から分離したままに保持することによって、これら不混和性液体の供給量の変動を実質的に防止するのに役立っている。
本発明の態様は、さらに重合工程向けの連続モノマーエマルジョンの製造法を含んでいる。各種の態様で、この方法は、ロータ−ステータミキサのロータの前面から予め定められた距離をおいて配置された出口末端を有するパイプ−イン−パイプインジェクタの内側パイプを通じて第一液を供給し、第二液をパイプ−イン−パイプインジェクタの外側パイプを通じてロータ−ステータミキサに供給し、第一液と第二液の少なくとも一方がモノマーを含有し、および第一液が、外側パイプで囲まれた内側パイプから出て、内側パイプから出る第二液と共通の方向に流動し、次いで、ロータ−ステータミキサの混合領域で第一液と第二液からエマルジョンを連続的に製造する工程を含んでいる。各種態様では、これら不混和性液体は、実質的に一定の供給量比(第二液の質量流量/第一液の質量流量)で混合領域に供給できる。各種態様では、この実質的に一定の供給量比(第二液の質量流量/第一液の質量流量)は、少なくとも3:1であればよい。この実質的に一定の供給量比(第二液の質量流量/第一液の質量流量)のその他の値は、限定されないが、少なくとも5:1でありそして約13.5:1である。
本発明の一態様の混合装置の構成要素を表す。
本発明の一態様の混合装置の部分分解図を表す。
本発明の上記概要は、本発明の開示された各態様または本発明のあらゆる実行を説明しようとするものではない。以下の説明は、特に図示されている態様を例示している。本願全体を通じていくつかの箇所に、実施例のリストによって、指針が提供され、これら実施例は各種の組合せで利用できる。各例では、列挙したリストは、代表的グループとしてのみ有用であり、排他的リストとみなすべきではない。
定義
「a」、「an」、「the」、「at least one」および「one or more」は本明細書で使用する場合、置き換えて使用できる。用語「includes」、「comprises」およびその変形は、これら用語が本明細書の説明とクレームの中にでてくるとき限定する意味を持たない。したがって、例えば、「a」ロータを含む混合装置は、その混合装置は「一つ以上の」ロータを含むことを意味するとみなすことができる。
用語「内径」は、本明細書で使用する場合、内側パイプの管腔の中心軸線と直交する直線にそって見た、内側パイプの管腔を規定する内側表面の二点間の距離を意味する。
ロータ−ステータミキサのロータの用語「前面(leading surface)」は、本明細書で使用する場合、内側パイプの管腔からロータの方に延びる中心軸線にそって、ロータが、物理的にまたは想像的に最初に出会う部位と定義する。
用語「供給量の変動(feed inconsistency)」は、本明細書で使用する場合、ロータ−ステータミキサの混合領域に入る不混和性液体の連続相の供給量比の変動と不安定性を意味し、これによって、ロータ−ステータミキサから定常状態のエマルジョン生成物を達成または再度達成することが困難になる。用語「feed inconsistency」およびは「feed inconsistencies」は、本明細書で使用する場合、置き換えて使用される。
用語「混合領域」は、本明細書で使用する場合、ロータ−ステータミキサのロータなどの部品の運動によって撹拌(またはエネルギー)が提供される容積を意味する。
用語「エマルジョン」は、予め定められた目的のために、懸濁液として保持されかつ十分安定な二種以上の不混和性液体の混合物を意味する。
用語「および/または」は、本明細書で使用する場合、列挙された要素の一つ、一つ以上またはすべてを意味する。
本明細書において、端点で数値範囲を記述する場合は、その範囲内に含まれるすべての数値を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む。)。
本明細書の図面は、最初の単一もしくは複数の数字は図面番号に対応し、残りの数字は図面中の要素または部品を表す番号付けの慣行に従っている。異なる図面の同じ要素または部品は、同じ数字を使用することによって識別できる。例えば、110は、図1における要素「10」を意味し、そして同じ要素は、図2では210と呼称される。言うまでもないが、本明細書の各種態様に示されている要素は、加えたり、置き換えたりおよび/または削除していくつもの追加の態様を提供することができる。さらに、分かっているであろうが、図面中に提供されている要素の寸法および相対的大きさは、本発明の態様を例示することを意図するもので、限定する意味であると解すべきではない。
本発明は、混合装置を使用する連続重合法、半連続重合法もしくはバッチ重合法用のモノマーエマルジョンを製造する混合装置および方法および/または混合装置を使用する重合法用のモノマーエマルジョンの連続製造法、半連続製造法もしくはバッチ製造法を含む態様を提供するものである。このような重合法の一例としては、限定されないが、水性エマルジョンのラジカル重合によってポリマー分散液を製造する方法がある。
図1は、本発明の一態様の混合装置の要素を示す。図示されているように、混合装置の要素としては、パイプ−イン−パイプインジェクタ100およびロータ104とステータ106を備えたロータ−ステータミキサ102がある。このロータ104は羽根車と呼称されることもある。
各種態様で、パイプ−イン−パイプインジェクタ100は外側パイプ108と内側パイプ110を備え、その外側パイプ108は、内側パイプ110の少なくとも一部分を囲んでいる。図示されているように、外側パイプ108は出口末端114を含む末端部分112を備え、そして内側パイプ110は出口末端118を含む末端部分116を備えている。
各種態様で、内側パイプ110の出口末端118は、ロータ−ステータミキサ102のロータ104の前面122から予め定められた距離120をとって配置されている。一態様では、この予め定められた距離120は、パイプ−イン−パイプインジェクタ100から供給される不混和性液体(例えば外側パイプ108からの有機液体と内側パイプ110からの水性液体、なおこれら2液体は混和できない)が、ロータ−ステータミキサ102の混合領域124に入る前、接触、相分離および実質的に一定の供給量比を維持している長さである。
驚くべきことには、本発明の態様で、本明細書で考察しているように、不混和性の液体を、ロータ104の前面122から予め定められた距離120を越えて接触させると、不混和性液体の供給量の変動を起こし、実際に、ロータ−ステータミキサ102内でのエマルジョンの生成を妨げることが発見されたのである。各種態様で、内側パイプ110の出口末端118を、ロータ104の前面から予め定められた距離をとって配置すると、不混和性液体の供給量の変動を防ぐ働きがあり、その結果、パイプ−イン−パイプインジェクタ100からロータ−ステータミキサ102へ送達された二種以上の不混和性液体からエマルジョンを製造することができる。
理論に縛られたくないが、不混和性液体を予め定められた距離120を越えて接触させると、ロータ−ステータミキサ102内でのエマルジョンの生成を妨げる、不混和性液体の「一回の供給量の変動」または「複数回の供給量変動」を起こすと考えられる。供給量の変動が起こると、混合領域124に入る不混和性液体の連続相の供給量比が変動したりまたは不安定になる。換言すれば、供給量の変動は、混合領域124に入る不混和性液体の非定常状態の供給量比をもたらすことがある。混合領域124における滞留時間は短いので、供給量比の変動または不安定は、混合領域124中の一方の不混和性液体の瞬間的なパージまたは不足を起こすことがある。この現象が起こると、ロータの速度および/またはロータ−ステータミキサ102からの流れの背圧にかかわらず、ロータ−ステータミキサ102から定常状態のエマルジョン製品を達成または再度達成することは困難である。換言すれば、「一回の供給量変動」または「複数回の供給量変動」は、混合領域124中の不混和性液体の供給量比の変動をもたらすことがあり、その結果、エマルジョンの生成および/または保持が困難になる。
不混和性液体の供給量比および/または供給速度のゆれまたは変動を最小限にする従来の方法としては、ロータ−ステータミキサの上流で、不混和性液体の「粗大」な前分散液を製造するのに利用するプレミックス工程があった。「粗大」な前分散液を製造するということは、不混和性液体の供給量比および/または供給速度の変動を減らすかまたは弱めて、混合領域内の一方の不混和性液体の瞬間的なパージが起こる機会を最小限にする試みであった。しかし、このプレミックス工程を使用すると、追加の混合装置が必要になり、不混和性液体のシステム中の滞留時間が増大して、重合反応器への原料投入量の精度の低下のみならずエマルジョンの保持時間の増大が起こる。
しかし、本発明の諸態様は、プレミックス工程を必要とせずにロータ−ステータミキサ102への均一な供給速度で不混和性液体の実質的に一定の供給量比を保証する異なる方法を提供する。各種の態様によれば、パイプ−イン−パイプインジェクタ100は、実質的に一定の供給量比の不混和性液体を、ロータ−ステータミキサ102の混合領域124に、均一な供給速度で供給することができるので、その不混和性液体は、本明細書で考察されたプレミックス工程に見られるようなプレミックスを受けない。各種態様で、パイプ−イン−パイプインジェクタ100の内側パイプ110の出口末端118を、ロータ104の前面122から予め定められた距離120をとって配置すると、ロータ−ステータミキサ102の混合領域124に入る前の不混和性液体の供給量の変動を防止する働きがある。このように、本発明の諸態様によれば、不混和性液体の混合は、ロータ−ステータミキサ102の混合領域124において直接行なわれる。
各種態様で、予め定められた距離120の好ましい値は、本発明の混合装置の何種類もの工程パラメータと形状によって決まることが分る。例えば、不混和性液体の予め定められた距離120にそって接触する接触時間は、それぞれの質量流量の関数である。不混和性液体の一方または両方の質量流量が、与えられた予め定められた距離120に対して低すぎると、不混和性液体の供給量の変動が、混合領域124に入る前に起こる。同様に、予め定められた距離120が、不混和性液体の与えられた質量流量に対して長すぎても、不混和性液体の供給量の変動は、混合領域124に入る前に起こる。
分かっていることであるが、エマルジョンを製造するために使用される不混和性液体の質量流量、および次の重合反応中に製造されるポリマー分散液の質量流量も、重合反応が行われる反応器の熱伝導率性能の関数である。したがって、反応器の熱伝導率性能が与えられれば、不混和性液体の所望の質量流量を決定できる。次にこれらの質量流量を利用して、所望のポリマー分散液を製造するのに必要な不混和性液体の容積流量を決定できる。
次いで、これらの質量流量を、外側パイプ108と内側パイプ110各々の断面積および予め定められた距離120の長さにそって利用して、予め定められた距離120にそって接触する不混和性液体の接触時間が、不混和性液体の供給量の変動を混合領域124に入る前に実質的に防止するため、十分短いことをよりうまく保証することができる。分かるであろうが、不混和性液体の質量流量の決定およびその後の不混和性液体の予め定められた距離120にそった接触時間の決定は、重合反応に使用するエマルジョンを製造するのに使用される与えられた不混和性液体に対して、ケイスバイケイスで実施する必要がある。
各種態様では、予め定められた距離120は、ロータ104の前面122から、内側パイプ110の内径125の約1.5倍〜約0.5倍の距離でよい。したがって、内側パイプ110の内径125が約2.50cm(すなわち約1インチ)である一態様では、予め定められた距離120は約2.50cmでよい。しかし、予め定められた距離120の値は、異なる工程パラメータ、本発明の混合装置の形状および/またはエマルジョンを製造するため使用する不混和性液体の組成などの要因によって、本明細書に記載されている値と異なることがあることが分かる。したがって、例えば、予め定められた距離120は、ロータの前面122から、内側パイプ110の内径125の約1.5倍より大きいかおよび/または約0.5倍より小さくすることも可能である。
いくつかの態様では、ロータ104の前面122に対して予め定められた距離120を達成するために、内側パイプ110は、外側パイプ108の入口部分126から外側パイプ108の出口末端114を越えて延出している。このような配置構成によって、内側パイプ110の出口末端118は、ロータ104の前面122に、外側パイプ108の出口末端114より近くなる。その結果、内側パイプ110は、ロータ−ステータミキサ102の液体入口にむかって延出して、内側パイプ110の出口末端118を、ロータ104の前面122から予め定められた距離120をとって配置することができる。代わりの態様では、出口末端114と出口末端118は、両者がロータ104の前面122から予め定められた距離120以下の距離の位置にあるとき、ロータ104の前面122から事実上等しい距離にある(事実上同一平面上にある)。
図1は、さらに、ロータ104の前面122およびロータ−ステータミキサ102の混合領域124を示す。各種の態様で、混合領域124は、本明細書で考察されるように、ロータ−ステータミキサ102からのエネルギーが、パイプ−イン−パイプインジェクタ100から供給される液体に加えられる領域である。一態様で、ロータ−ステータミキサ102からのエネルギーは、混合領域124中の液体に、ロータ104とステータ106の共同運動によって加えることができる。各種態様で、混合領域124に供給されるエネルギーによって、二種以上の不混和性液体はエマルジョンを生成する。
本明細書で考察する諸態様では、混合領域124を画成する容積は、内側パイプ110の出口末端118に最も近いロータ−ステータミキサ102上の諸ポイントを含む平面128にそって、ロータ104の前面122とロータ羽根130と接している。例えば、平面128を混合領域124に対して規定するため使用されるロータ104の諸ポイントは、中心軸線132にそって見て内側パイプ110の出口末端118に最も近く配置されているロータ羽根130の部分である。代わりの態様では、混合領域124は、中心軸線132にそってみて、内側パイプ110の出口末端118に最も近いステータ106上の諸ポイントを含む平面128によって、少なくとも部分的に画成されている。各種態様では、混合領域124を画成する平面128は中心軸線132にほぼ垂直である。
各種態様では、外側パイプ108の末端部分112および内側パイプ110の末端部分116はともに共通の方向134に延出している。一態様では、その共通の方向134は、ロータ104の前面に向いており、末端部分112と116の両方から出る液体流の方向は、ほぼ共通の方向134である。各種態様では、液体流の共通方向134は中心軸線132と平行である。各種態様では、均一な断面形状と断面積を維持し、かつ各液体が内側パイプ110の出口末端118を通過するとき共通方向134にそってほぼ定常速度を有することを保証するのに十分な長さを有する外側パイプ108と内側パイプ110各々によって、液体流を共通方向134に向けることができる。
各種態様では、パイプ−イン−パイプインジェクタ100から送達される不混和性液体の相対的位置が、エマルジョンを、本発明の混合装置を使って製造できるか否かに影響する。例えば、パイプ−イン−パイプインジェクタ100から送達される不混和性液体は、第一液と第二液を含み、その第一液は密度が第二液より大きい。密度が大きい第一液を、内側パイプ110を通じて供給する一態様では、本発明の諸態様によって、不混和性液体のエマルジョンを製造できる。対照的に、密度が小さい第二液を、内側パイプ110を通じて供給すると、本発明の諸態様によれば、不混和性液体のエマルジョンは、同じ加工条件(例えば、第一液と第二液の質量流量、混合領域で加えられるせん断力、温度など)下で、必ずしも製造できない。したがって、パイプ−イン−パイプインジェクタ100から送達される二種の不混和性液体のいずれかの密度の高い方の液体を、内側パイプ110を通じて送達することが好ましい。
図1に示すように、外側パイプ108の末端部分112および内側パイプ110の末端部分116は、それらの長さの少なくとも一部について、それぞれの内面に対して中心軸線132を有している場合、同心である。追加の一態様では、外側パイプ108の末端部分112および内側パイプ108の末端部分116は、それらの長さの少なくとも一部について、それぞれの内面に対して平行な軸線を分かち持っている場合、偏心である。
図1は、中心軸線132に対して円形の断面形状を有するように外側パイプ108と内側パイプ110を形成する壁部を示しているが、パイプ−イン−パイプインジェクタ100は、そのほかの断面形状を利用することもある。例えば、外側パイプ108および/または内側パイプ110は、その断面形状として、円形、部分的に円形、放物形、楕円形、部分楕円形、多角形(例えば長方形)またはその組合せのうち一つを利用できる。
さらに、外側パイプ108と内側パイプ110各々の断面積は、ロータ−ステータミキサ102によって提供される混合領域124、ロータ104の前面122および/またはパイプ110と112を通じて供給される各液体の組成を含むいくつもの異なる要因によって、同一または異なっていてもよい。しかし、本明細書で考察されているように、外側パイプ108と内側パイプ110を通じて供給される不混和性液体は、ロータ−ステータミキサ102の混合領域124に入る前に有意な供給量の変動を起こすことはない。その上、不混和性液体の質量流量が、パイプ−イン−パイプインジェクタ100からジェット流を生成させないかまたは不混和性液体が接触すると実質的に混合して供給量の変動を起こすような流れを生成しないことが望ましい。したがって、特定の用途には望ましくない外側パイプ108および/または内側パイプ110の断面積がある。追加の一態様では、液体の三つ以上の流れを、混合装置で使用しなければならないとき、第二の内側パイプを、内側パイプ110および外側パイプ108とともに使用することができ、この場合、第二内側パイプは、内側パイプ110および外側パイプ108と、同心または偏心であってもよい。
本発明の混合装置は、バッチ式、半バッチ式および連続式の重合法に使用するエマルジョンを製造するのに利用できる。このような重合法の例としては、限定されないが、乳化重合法、ミニ乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法、および/または界面活性剤または保護コロイドなどの界面で活性の薬剤ありまたはなしで水中に分散された各種エチレン系不飽和モノマーを含むその外のヘテロフェイズのラジカル開始重合法がある。好ましくは、本発明の混合装置は、本明細書で考察されているように、ラジカル水性乳化重合に使用される反応器に供給されるモノマーエマルジョンを連続して製造するのに使用できる。
図2は、本発明の一態様による混合装置236を示す。図示されているように、混合装置236は、本明細書で考察されているように、パイプ−イン−パイプインジェクタ200とロータ−ステータミキサ202を備え、部分分解図で示してある。各種態様で、混合装置236は、0℃という低温および30℃という高温の周囲作動温度で、不混和性液体からエマルジョンを製造するのに使用できる。
各種態様で、ロータ−ステータミキサ202は、そのミキサの関連ステータ206の中のロータ204を駆動する動力を供給する、回転駆動軸240を有する可変速原動機238を備えている。一態様で、原動機238は電動機である。
また、ロータ−ステータミキサ202は、本明細書で考察されているように、ロータ204とステータ206によって提供される混合領域224に導く液体入口242および混合領域224から外へ導く液体出口244を備えている。ロータ−ステータミキサ202は、さらに、入口フランジ246と出口フランジ248を備えている。各種態様で、出口フランジ248は、出口パイプ250をロータ−ステータミキサ202に物理的に連結するのに使用することができ、そして出口パイプ250は、ロータ−ステータミキサ202内で製造されたエマルジョンを反応容器に案内するのに使用できる。
一態様で、パイプ−イン−パイプインジェクタ200は、このインジェクタ200を、ロータ−ステータミキサ202の入口フランジ246に液密式で物理的に連結することができるフランジ252も備えている。各種態様で、外側パイプ208の出口末端214は、断面形状と大きさが、ロータ−ステータミキサ202の液体入口242とほぼ同じである。
また、パイプ−イン−パイプインジェクタ200は、外側パイプ208の入口部分226から外側パイプ208の出口末端214を越えて延出する内側パイプ210の出口末端218とともに示してある。本明細書で考察されているように、これは、内側パイプ210を、ロータ−ステータミキサ202の液体入口242の方に延出させて、内側パイプ210の出口末端218を、本明細書で考察されているように、ロータ204の前面222から予め定められた距離をとって配置することができる。
当業者は分かっていることであるが、各種のロータ−ステータミキサ202を、本明細書に開示した混合装置236に使用できる。かようなロータ−ステータミキサの例としては、限定されないが、歯付きロータおよびステータを備えたものおよびロータケージ型設計のものがある。このようなタイプのローラ−ステータの例としては、限定されないが、Chemineer,Inc.、Ika(登録商標) Werke GmbH & Co.、Silverson Machines,Inc.およびKinematica,Inc.などから市販されているものがある。適切なローラ−ステータミキサの追加の例は、Handbook of Industrial Mixing:Sience and Practise,ISBN 0−471−26919−0,J Wiley and Sons,2004,Chapter 8:Rotor Stator Mixing Devicesにみることができる。なおこの文献は全体を本明細書に援用するものである。適切なロータ−ステータミキサの一具体例は、Chemineer ,Inc.の一部門のGreercoが製造している2インチのGreerco tandem shear rotor−stator mixer である。
混合装置236は、さらに、ロータ−ステータミキサ202からのエマルジョンの製造を制御する工程制御手段を結合させることができる。例えば、混合装置236の工程制御手段は、特に、パイプ−イン−パイプインジェクタ200から送達される不混和性液体の質量流量、ロータ204の回転速度およびロータ−ステータミキサ202内に生成する液体の背圧などを調整できる。
例えば、混合装置236には、ロータ−ステータミキサ202にパイプ−イン−パイプインジェクタ200を通じて供給される液体の質量流量を監視して制御する質量流量制御装置254を結合することができる。各種態様で、質量流量制御装置254は、ソフトウェア、アプリケーション・モジュール、特定用途向けIC(ASIC)論理および/またはメモリに記憶可能でプロセッサによって実行可能な命令を含み、一つ以上の装置から信号を受信し、外側パイプ208と内側パイプ210を通じてロータ−ステータミキサ202に供給される液体の質量流量を調整する一つ以上の装置を制御する。かような装置の例としては、限定されないが、液体ポンプ、温度センサ、流量計(例えば容積流量計および/または質量流量計)および調節可能な弁がある。
各種態様で、質量流量制御装置254は、パイプ−イン−パイプインジェクタ200の外側パイプ208と内側パイプ210を通じてロータ−ステータミキサ202に向かう不混和性液体の質量流量を、多数の入力パラメータに基づいて監視し制御することができる。例えば、質量流量制御装置254は、反応器から温度を読取り、パイプ−イン−パイプインジェクタ200を通じて送達される不混和性液体の質量流量を調節できる。
また、質量流量制御装置254を利用して、ロータ−ステータミキサ202の混合領域224に、均一な供給速度で、不混和性液体の実質的に一定の供給量比を提供し維持することができる。例えば、質量流量制御装置254は、少なくとも1:1の実質的に一定の供給量比で内側パイプ210を通過する第一液の質量流量および外側パイプ108を通過する第二液の質量流量を、監視し制御できる。追加の態様では、質量流量制御装置254は、少なくとも3:1の実質的に一定の供給量比で内側パイプ210を通過する第一液の質量流量および外側パイプ108を通過する第二液の質量流量を、監視し制御できる。質量流量制御装置254が監視し制御することができるその外の可能な実質的に一定の供給量比としては、限定されないが、少なくとも4:1、少なくとも5:1および約13.1:1がある。その外の実質的に一定の供給量比も可能であり、混合装置236で生産されるエマルジョンの所望の組成で決まる。
各種態様では、後置ロータ−ステータミキサ制御装置256が含まれることもある。この後置ロータ−ステータミキサ制御装置256は、ソフトウェア、アプリケーション・モジュール、特定用途向けIC(ASIC)論理および/またはメモリに記憶可能でプロセッサによって実行可能な命令を含み、一つ以上の装置から信号を受信し、ロータ−ステータミキサ202内で形成されているエマルジョンの液体背圧を調整するために使用できる一つ以上の装置を制御する。かような装置の例としては、限定されないが、圧力変換機、調節可能な弁および粘度計がある。
各種態様では、ロータ−ステータミキサ202の液体出口244側から出現するエマルジョンの液体背圧およびエマルジョンの粘度は、後置ロータ−ステータミキサ制御装置256を使用して監視し、調節しおよび/または維持できる工程パラメータである。例えば、後置ロータ−ステータミキサ制御装置256は、エマルジョンを生成する混合領域224における不混和性液体の滞留時間に影響するエマルジョンの液体背圧を監視し調節するために使用することができおよび/またはエマルジョンの生成を示すのに使用できる。各種態様では、液体出口244での粘度読取り値を利用して、エマルジョンが形成されたとき混合装置236内におけるエマルジョンの成長速度および/またはレベルを測定できる。
望ましい液体背圧は、異なる不混和性液体、実質的に一定の供給量比および流量に対して異なる値を有しているが、ロータ−ステータミキサに供給される液体にロータ−ステータミキサ内で乳化するのに十分な滞留時間を持たせるのに十分でなければならない。いくつかの態様では、固定のまたは予め定められた液体背圧の値を持たせることができる。いくつかの態様では、好ましい予め定められた背圧の値は、約30psi(ポンド/インチ)から約50psiまでの範囲内にある。
各種の態様で、後置ロータ−ステータミキサ制御装置256を使用して、ロータ204に連結された変速電動機238の回転速度を制御することもできる。分かっていることであるが、ロータ204の回転速度は、ロータ−ステータミキサが不混和性液体に加えるせん断応力に影響する。一般に、ロータ204の回転速度およびロータ204が加えるせん断応力は、ロータ−ステータミキサに入力されるエネルギーを調節することによって調節することができ、このエネルギーが増大すると、回転速度が増大し、一般にせん断応力が増大する。与えられた液体背圧値および/または不混和性液体の質量流量を組み合わせて利用し、変速電動機238の回転速度の変化を、後置ロータ−ステータミキサ制御装置256に利用させて、不混和性液体からエマルジョンを得ることができる。
ロータ−ステータミキサ202が加えるせん断応力も、ある程度、ロータ−ステータミキサ202の設計、要素および/または作動条件に依存している。エマルジョンを生成させるのに有用な、ロータ−ステータミキサの望ましい回転速度は、特定の用途の場合、値が異なることがあり,そして、ロータ−ステータミキサ202に供給される液体の相比および流量などの変数、ロータ−ステータミキサ202内での不混和性液体の滞留時間、界面活性剤を含有しているかどうか、および界面活性剤を含有しているときの使用されている界面活性剤のタイプと濃度に、一部依存している。ロータ−ステータミキサ202の回転速度を調節して、ロータ−ステータミキサ202の液体出口244側の液体背圧および/または粘度を調整できる。
好ましくは、界面活性剤は、本明細書で考察しているように、ロータ−ステータミキサ202で形成されるエマルジョンを安定化するのに使用できる。各種態様で、界面活性剤は、第一液または第二液に溶解することができる。追加の態様では、界面活性剤は、追加のノズルを通じて、混合領域204中に供給することもできる。好ましくは、界面活性剤は、パイプ−イン−パイプインジェクタ200によって混合領域に供給される二種以上の液体の中の密度の高い方の液体にそって添加される。
諸態様の混合装置236は、各種不混和性液体からエマルジョンを製造するのに使用できる。例えば、諸態様の混合装置236は、重合工程に使用する、連続モノマーエマルジョンを製造するのに使用できる。各種態様では、このモノマーエマルジョンは、第一液と第二液から製造することができ、この場合、第二液は第一液と混和せずそして第一液と第二液のうち少なくとも一方がモノマーを含有している。また、第一液と第二液は密度が異なり、この場合、第一液の密度は第一密度であり、そして第二液の密度は、第一密度より小さい第二密度である。
本明細書で考察しているように、パイプ−イン−パイプインジェクタ200から送達される第一液と第二液の相対的位置は、エマルジョンの生成に影響することがある。好ましくは、各種態様で、密度が大きい方の液体は、内側パイプ210を通じて供給すべきであり、そして密度が小さい方の液体は、外側パイプ208を通じて供給すべきである。したがって、この態様では、第二液の連続流は、外側パイプ208を通じて供給し、内側パイプ210を通じて供給されている第一液の連続流を囲むべきである。この構成の場合、第一液は、外側パイプ208に囲まれている内側パイプ210から出現して、外側パイプ208からの第二液と共通の方向に流動する。次に、エマルジョンを、ロータ−ステータミキサ202の混合領域224内で、第一液と第二液から連続的に製造できる。
本明細書で考察しているように、パイプ−イン−パイプインジェクタ200から送達される第一液と第二液には、モノマーエマルジョンを形成させるのに十分な滞留時間を与えることができる。各種態様で、ロータ−ステータミキサ202からのモノマーエマルジョンが発する液体背圧も、本明細書で考察しているように、調節して、モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与えることができる。各種態様で、ロータ−ステータミキサ202内で第一液と第二液に十分な滞留時間を与えてモノマーエマルジョンを形成させる工程が、ロータ−ステータミキサ202から入力されるエネルギーを調節して、第一液と第二液からモノマーエマルジョンを製造する工程を含むこともある。
本明細書で考察されているように、乳化重合法に使用するモノマーエマルジョンを製造するため、第一液と第二液のうち少なくとも一方はモノマーを含有している。また、第一液と第二液は、本明細書で考察されているように、例えば有機溶液と水溶液のように不混和性液体である。例えば、第一液が水溶液で、第二液がエチレン系不飽和モノマーを含有する有機溶液であることがある。
水溶液およびエチレン系不飽和モノマーを含有する有機溶液を、パイプ−イン−パイプインジェクタ200を通じてロータ−ステータミキサ202に供給することによって、各種のモノマーエマルジョンを製造することができる。本明細書で考察しているように、実質的に一定の供給量比の不混和性液体を、均一な供給速度で、ロータ−ステータミキサ202の混合領域224に提供できる。一般に、有機溶液の水溶液に対する供給量比が増大すると、モノマーエマルジョンの生成がますます困難になる。驚くべきことには、本明細書に開示されている態様は、本明細書で提供されているように、単一の工程で、広範囲の実質的に一定の供給量比で連続モノマーエマルジョンを生成する。例えば、本明細書で提供される混合装置236の態様は、少なくとも3:1、少なくとも5:1および約13.5:1もの実質的に一定の供給量比を有する有機溶液と水溶液から、モノマーエマルジョンを製造できる。13.5:1より大きい有機溶液/水溶液の実質的に一定の供給量比を利用し、本発明の混合装置236を使用することによって、モノマーエマルジョンを生成させることができる。
諸態様の混合装置236は、連続重合法に使用するモノマーエマルジョンを製造するのに使用できる。各種態様では、本明細書で考察されているように、広範囲の実質的に一定の供給量比で送達される広範囲の不混和性液体を用いてエマルジョンを製造するのに成功することが発見された始動技術を使って、モノマーエマルジョンを最初に製造することができた。
本発明の始動技術の態様は、第一と第二の液体をそれぞれの均一な供給量速度と実質的に一定の供給量比でロータ−ステータミキサ202に単純に供給する方法とは対照的である。上記方法は、第一と第二の液体からエマルジョンを製造する際に変動を起こす。対照的に、本発明の始動技術の態様は、広範囲の実質的に一定の供給量比で送達される広範囲の不混和性液体を用いてエマルジョンを定常状態で一貫して製造し維持した。
本明細書で考察されているように、パイプ−イン−パイプインジェクタ200から送達される第一液と第二液の相対的位置がエマルジョンの生成に影響することがある。第一液が第一密度を有し、そして第二液が第一密度より小さい第二密度を有している場合、好ましくは、第二液の連続流は、外側パイプ208を通じて供給されて、内側パイプ210を通じて供給されている第一液の連続流を囲むことができる。この構成では、第一液は、外側パイプ208に囲まれている内側パイプ210から出現し、外側パイプ208からの第二液と共通の方向に流動する。次に、第一液と第二液からエマルジョンを、ロータ−ステータミキサ202の混合領域224で連続的に製造できる。
最初、第一液(例えば、本明細書で考察されているような水溶液)を、内側パイプ210を通じて供給してロータ−ステータミキサ202に充填したのち、第二液(例えば、エチレン系不飽和モノマーを含有する有機溶液)をロータ−ステータミキサ202に供給することができる。換言すれば、この始動技術では、第一液を、ロータ−ステータミキサ202に充填し次いでロータ−ステータミキサ202を通じて液体流を提供するためにのみ供給する。各種態様では、ロータ−ステータミキサ202に充填するのに利用される第一質量流量は、モノマーエマルジョンを製造する際の第一液の最終質量流量(所望の反応を達成するため最初に計算されるような)である。一態様では、第一液を、後置ロータ−ステータミキサ制御装置256を連結したロータ−ステータミキサ202に第一質量流量で供給すると、第二液をロータ−ステータミキサ202に供給する前にロータ−ステータミキサ202に液体背圧を生成させるのに役立つ。
各種態様では、第一質量流量の第一液をロータ−ステータミキサ202に充填して液体背圧が得られたならば、第二液は、その最終質量流量(所望の反応を達成するために最初に計算されたような)より小さい質量流量でロータ−ステータミキサ202に供給される。例えば、第二液は、第二液の最終質量流量の約50%の第二質量流量でロータ−ステータミキサ202に供給できる。第二液の第二質量流量のその外の値も可能である。
各種態様では、第二液の質量流量は、次に、予め定められた時間をかけて、第二質量流量から最終質量流量まで増大することができる。各種態様では、この予め定められた時間は、約5分間、約6分間、またはこれ以上に長い時間でもよい。この外の予め定められた時間(例えば約5分間より短い時間)も可能である。前記始動技術中にパイプ−イン−パイプインジェクタ200から送達される第一液と第二液は、本明細書で考察されているように、モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を提供できる。
本明細書で考察されているように、諸態様の混合装置は、重合工程に使用する連続モノマーエマルジョンを製造するのに使用できる。各種態様では、モノマーエマルジョンは、第一液と第二液から製造することができ、この場合、第二液は第一液と混和せず、そして第一液と第二液のうち少なくとも一方がモノマーを含有している。
かようなモノマーの例としては、限定されないが、少なくとも一種のエチレン系不飽和モノマーがある。かようなエチレン系不飽和モノマーの適切な例としては、限定されないが、エチレン、スチレンまたはアルキル置換スチレン;ビニルエステル類、例えば酢酸ビニル、イソプロピル酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、ネオ−ノナン酸ビニル、ヘキサン酸2−エチル、ネオ−デカン酸ビニル、ネオ−エンデカン酸ビニル、ネオ−ドデカン酸ビニルおよびその混合物;ハロゲン化ビニル類例えば塩化ビニルおよび塩化ビニリデン;(メタ)アクリルエステルモノマー類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド;ブタジエン;プロピレン、α−オレフィン類例えば1−デセン;酪酸ビニルおよびその他のビニルエステル類;ならびにモノエチレン系不飽和(メタ)アクリルモノマー類がある。モノエチレン系不飽和(メタ)アクリルモノマー類の例としては、(メタ)アクリル酸のエステル類およびニトリル類、例えば(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルおよび(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸のC−C24アルキルエステル類;疎水性分枝モノビニルエステル類;加水分解型Si−有機結合を有するモノマー類、例えばビニルシラン類のメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、ビニルトリメトキシルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)およびビニルトリイソプロポキシシランなどがある。語句「(メタ)」に続けて別の語句、例えばアクリル酸、アクリロニトリルまたはアクリルアミドなどを使用すると、アクリル酸、アクリロニトリルまたはアクリルアミドおよびメタクリル酸およびメタクリロニトリルおよびメタクリルアミドをそれぞれ意味する。
適切なモノマーの追加の例としては、限定されないが、カルボン酸含有モノマー類と無水物モノマー、例えばアクリル酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノブチルおよび無水マレイン酸;硫黄酸含有モノマー類、例えば(メタ)アクリル酸スルホエチル、スルホン酸2−アクリルアミド−2−メチルプロパン、スルホン酸ビニル、スルホン酸スチレン、スルホフタル酸、アミノもしくはジアミノアルキルもしくはアリールスルホン酸類例えば1,4−ブタンジオール−2−スルホン酸;リン酸含有モノマー類例えば(メタ)アクリル酸ホスホアルキルがある。
適切なモノマーの追加の例としては、限定されないが、少なくとも一種の接着促進モノマーがある。接着促進モノマーの適切な例としては、限定されないが、少なくとも一つのアミノ基、ウレイド基、尿素基、チオ尿素基およびN−複素環基を有する、遊離基重合可能な窒素含有化合物がある。接着モノマーの例としては、ウレイド(メタ)アクリレート類、アミン含有(メタ)クリレート類例えばアミノアルキル(メタ)アクリレートおよびN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;プロピレンイミン、側鎖中に少なくとも一つの尿素とチオ尿素を有する(メタ)アクリレート類がある。
適切なモノマーの追加の例としては、限定されないが、少なくとも一つのアセトアセテートを含有するモノマーがある。アセトアセテート含有モノマーの適切な例としては、限定されないが、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレートなどがある。一般に、重合性ヒドロキシ官能基モノマーは、ジケテンなどの適切なアセトアセチル化剤との反応によって対応するアセトアセテートに変換できる。
各種態様では、第一液および/または第二液は、乳化重合を開始するのに適切な一種以上の開始剤、一種以上の界面活性剤および/または一種以上のさらなる添加剤を含有していてもよい。適切な開始剤は、乳化重合を促進することが知られている開始剤であり、水溶性酸化剤例えば有機過酸化物類(例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなど)、無機酸化剤(例えば、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなど)、および水溶性還元剤によって水相内で活性化される開始剤がある。かような開始剤は、重合を起こすのに十分な量で利用される。あるいは、レドックス開始剤が、上記重合法に利用できる。
各種態様では、界面活性剤も、本発明のエマルジョンの生成および/または重合反応に使用できる。有用な界面活性剤としては、限定されないが、アニオン、カチオンおよび/または非イオンの界面活性剤、例えばアルキル、アリールもしくはアルキルアリール硫酸類、スルホン酸類もしくはリン酸類のアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩;アルキルスルホン酸類;スルホコハク酸塩類;脂肪酸類;エチレン系不飽和界面活性剤モノマー類;ならびにエトキシ化アルコール類もしくはフェノール類がある。分かっていることであるが、上記乳化重合反応に使用される界面活性剤のタイプと量は、当該技術分野では公知のことであるが、特定の組成、反応条件および所望の最終粒径できまる。
乳化重合の各種特別の目的に有用な、当該技術分野で公知のその外の成分、例えば酸類、塩類、連鎖移動剤類、キレート化剤類、保護コロイド類、緩衝剤類、中和剤類、pH調節剤類、抗酸化剤類、消臭剤類、殺生物剤類、架橋剤類、染料類、顔料類、脱泡剤類および可塑剤類も、上記重合反応に利用できる。
本発明によって製造されるエマルジョンは、この目的に適した反応器内で重合できる。かような反応器としては、例えば、撹拌反応器、ケトルカスケードおよびチューブ反応器などの非撹拌反応器がある。
下記実施例は、限定されないが、本発明の各種局面を示す。特定の実施例、材料、量および手順は、本明細書に記載されている発明の範囲にしたがって広く解釈できると解すべきである。部と百分率はすべて、特に断らない限り質量基準である。実施例では、下記材料を使用する。
モノマーエマルジョンの成分
アクリル酸n−ブチル(ChemPoint、15ppmのメトキシヒドロキノン(MEHQ)で抑制)。
メタクリル酸n−メチル(Lucite International、50ppmのMEHQで抑制)。
メタクリル酸(Lucite International、200ppmのMEHQで抑制)。
スチレン(The Dow Chemical Company)。
アクリル酸2−エチルヘキシル(The Dow Chemical Company)。
乳化剤
スルホコハク酸の二ナトリウムエトキシ化アルコール[C10−C12]半エステル(The Dow Chemical Company)。
ノニルフェノールエトキシ化サルフェート,アンモニウム塩(4EO)(The Dow Chemical Company)。
脱イオン水。
混合装置の要素
パイプ−イン−パイプインジェクタ:同心パイプ(その内側パイプは内径が0.5インチ(1.27cm)であり、そしてその外側パイプは内径が1.0インチ(2.54cm)である)。
ロータ−ステータミキサ:2インチのGreerco tandem shear pipeline mixer(Greerco、Chemineer,Inc.の一部門が製造)。パイプ−イン−パイプインジェクタの内側パイプが、そのパイプの管腔からロータの方に延出している中心軸線にそってロータの前面から前記内側パイプの直径の約1.5倍の距離をとった位置にあるように、パイプ−イン−パイプインジェクタを、前記2インチのGreerco tandem shear pipeline mixerの入口に搭載する。
下記実施例のすべての測定と手順は、特に断らない限り、約23℃の室温で実施した。
モノマーエマルジョンの製造
実施例1
第一液は、質量組成が脱塩水(261kg)および乳化剤(49kg)である。第一液のこれら成分は、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第二液は、質量組成がアクリル酸n−ブチル(409kg)、メタクリル酸n−メチル(366kg)およびメタクリル酸(12kg)である。第二液のこれら成分は、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第一液は密度が第二液より大きい。
混合装置のロータ−ステータミキサに水を充填する。ロータ−ステータに水を充填した後、ロータの回転速度を3,000回/分(rpm)に設定する。第一液を、パイプ−イン−パイプインジェクタの内側パイプによってロータ−−ステータミキサの混合領域に、質量流量75kg/時間(kg/h)で供給する。第一液のみをロータ−ステータミキサに1分間、供給して、ロータ−ステータミキサの頭部に第一液を充填して、混合チャンバー内の組成が第一液の組成になるようにする。ロータ−ステータミキサからの背圧を約30〜40絶対ポンド/平方インチ(PSIA)に設定する。
第一液をロータ−ステータミキサに供給して1分後、第二液を、パイプ−イン−パイプインジェクタの外側パイプによって、ロータ−ステータミキサに供給している第一液と同時に供給する。第二液を初期質量流量90kg/hで供給する。なおこの初期質量流量は、第二液の最終質量流量180kg/hの50%である。
第二液の質量流量を、初期質量流量90kg/hから最終質量流量180kg/hまで、5分間かけて直線的に増大させる。第二液の最終質量流量180kg/hを260分間維持して、実質的に一定の供給量比2.4:1(第二液の質量流量:第一液の質量流量)を達成する。ロータ−ステータミキサからの背圧を約30〜40絶対ポンド/平方インチ(PSIA)に維持して、ロータ−ステータミキサ内の第一液と第二液に、連続モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与える。
実施例2
第一液は、7.2部の脱イオン水(部は、第二液のモノマー100部に対する質量基準の値である)および0.6部のスルホコハク酸の二ナトリウムエトキシ化アルコール[C10−C12]半エステルを含有している。第一液の成分を、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第二液は、53部のアクリル酸n−ブチル(部は、100部のモノマーに対する質量基準の値である)、11部のスチレン、25部のアクリル酸2−エチルヘキシル、11部のメタクリル酸n−メチルを含有している。この第二液の成分は、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第一液は密度が第二液より大きい。
ローラ−ステータミキサを作動させて、第一液と第二液から連続モノマーエマルジョンを製造する手順は上記実施例1に記載したのと同じである。第二液の質量流量:第一液の質量流量の実質的に一定の供給量比は、質量部で表すと13.1:1である。ロータ−ステータミキサからの背圧を約30〜40絶対ポンド/平方インチ(PSIA)に維持して、ロータ−ステータミキサ内の第一液と第二液に、連続モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与える。
実施例3
第一液は、25部の脱イオン水(部は第二液のモノマー100部に対する質量基準の値である)および1部のノニルフェノールエトキシ化サルフェートアンモニウム塩(4EO)を含有している。第一液のこれら成分を、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第二液は、46部のアクリル酸n−ブチル(部は100部のモノマーに対する質量基準の値である)、2部のメタクリル酸および52部のメタクリル酸n−メチルを含有している。第二液のこれら成分は、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第一液は密度が第二液より大きい。
ローラ−ステータミキサを作動させて、第一液と第二液から連続モノマーエマルジョンを製造する手順は上記実施例1に記載したのと同じである。第二液の質量流量:第一液の質量流量の実質的に一定の供給量比は、4:1である。ロータ−ステータミキサからの背圧を約30〜40絶対ポンド/平方インチ(PSIA)に維持して、ロータ−ステータミキサ内の第一液と第二液に、連続モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与える。
実施例4
第一液は、45部の脱イオン水(部は第二液のモノマー100部に対する質量基準の値である)および0.2部のノニルフェノールエトキシ化サルフェートアンモニウム塩(4EO)を含有している。第一液のこれら成分を、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第二液は、37部のアクリル酸n−ブチル(部は100部のモノマーに対する質量基準の値である)、2部のメタクリル酸および61部のメタクリル酸n−メチルを含有している。第二液のこれら成分を、混合装置に供給する前に上流の容器内で混合する。第一液は密度が第二液より大きい。
ローラ−ステータミキサを作動させて、第一液と第二液から連続モノマーエマルジョンを製造する手順は上記実施例1に記載したのと同じである。第二液の質量流量:第一液の質量流量の実質的に一定の供給量比は、質量部で表すと2.2:1である。ロータ−ステータミキサからの背圧を約30〜40絶対ポンド/平方インチ(PSIA)に維持して、ロータ−ステータミキサ内の第一液と第二液に、連続モノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与える。

Claims (3)

  1. 第一液を、第一質量流量でロータ−ステータミキサに供給する工程、
    第二液を、その最終質量流量の約50%の第二質量流量でロータ−ステータミキサに供給する工程(ただし、第二液は第一液と混和できずそして第一液と第二液の少なくとも一方がモノマーを含有する。)、
    第二液の第二質量流量を、その最終質量流量の約50%から最終質量流量まで、予め定められた時間をかけて増大する工程、および
    ロータ−ステータミキサ内の第一液と第二液に、これら第一液と第二液からモノマーエマルジョンを生成するのに十分な滞留時間を与える工程
    を含む連続重合用モノマーエマルジョンの製造方法であって、
    ロータ−ステータミキサが前面を有するロータを備え、第一液を第一質量流量でパイプ−イン−パイプインジェクタの内側パイプを通じてロータ−ステータミキサに供給し、および第二液をパイプ−イン−パイプインジェクタの外側パイプを通じてロータ−ステータミキサに供給し、ならびに
    ロータの前面から、内側パイプの内径の約1.5倍〜約0.5倍の予め定められた距離まで、第一液を第二液から分離して保持する、方法。
  2. 第一液が第一密度を有し、そして第二液が第一液の第一密度より低い第二密度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 予め定められた時間が約5分間である、請求項1または2に記載の方法。
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