JP5339242B2 - 二光子吸収材料とその用途 - Google Patents
二光子吸収材料とその用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5339242B2 JP5339242B2 JP2008062057A JP2008062057A JP5339242B2 JP 5339242 B2 JP5339242 B2 JP 5339242B2 JP 2008062057 A JP2008062057 A JP 2008062057A JP 2008062057 A JP2008062057 A JP 2008062057A JP 5339242 B2 JP5339242 B2 JP 5339242B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- photon absorption
- photon
- light
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Description
また、三次元メモリ媒体(材料)に関する従来例として、特許文献14〜16開示のものがある。
また、光制限素子(材料)に関する従来例として、特許文献17開示のものがある。
また、光造形技術に関する従来例として、特許文献18開示のものがある。
また、二光子特性を利用した(蛍光)顕微鏡に関する従来例として、特許文献19〜21開示のものがある。
しかし、従来技術には、本発明のサレン型金属錯体からなる二光子吸収材料を開示したものはない。
また、河田聡、川田善正、特許文献34:特開平6−28672号公報、河田聡、川田善正他、特許文献35:特開平6−118306号公報には、屈折率変調により三次元的に記録する記録装置、及び再生装置、読み出し方法等が開示されているが、二光子吸収三次元光記録材料を用いた方法についての記載はない。
二光子吸収現象を利用すると、極めて高い空間分解能を特徴とする種々の応用が可能となるが、現時点で利用可能な二光子吸収化合物では二光子吸収能が低くいため、二光子吸収を誘起する励起光源としては高価な非常に高出力のレーザが必要である。従って、小型で安価なレーザを使って、二光子吸収を利用した実用用途を実現するためには、高効率の二光子吸収材料の開発が必須である。
さらに、本発明の目的は、二光子吸収断面積が大きい二光子吸収化合物を少なくとも有し、二光子吸収化合物の二光子吸収を利用して書き換えできない方式で記録を行なった後、光を記録材料に照射してその発光、反射強度等の違いを検出することにより再生することを特徴とする記録再生が可能な二光子吸収光記録材料及び記録媒体を提供することにある。
すなわち、上記課題は、以下の本発明によって解決される。
(1)「下記一般式(I)で示されるサレン型金属錯体からなることを特徴とする二光子吸収材料;
Mは2価、3価、もしくは4価の金属原子を表わす。)」、
(2)「下記一般式(II)で示されるサレン型金属錯体からなることを特徴とする二光子吸収材料;
Mは2個の水素原子、または酸素原子、ハロゲンを有してもよい2価、3価、もしくは4価の金属原子、または(OR9)p、(OSiR10R11R12)q、(OPOR13R14)r、(OCOR15)sを有してもよい金属原子を表わす。
R9〜R15は独立に水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族、芳香族炭化水素基を表わし、p,q,r,sは0〜2の整数を表わす。)」、
(3)「下記一般式(III)で示されるサレン型金属錯体からなることを特徴とする二光子吸収材料;
Mは2個の水素原子、または酸素原子、ハロゲンを有してもよい2価、3価、もしくは4価の金属原子、または(OR9)p、(OSiR10R11R12)q、(OPOR13R14)r、(OCOR15)sを有してもよい金属原子を表わす。
R9〜R15は独立に水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族、芳香族炭化水素基を表わし、p,q,r,sは0〜2の整数を表わす。)」、
(4)「下記一般式(IV)で示されるサレン型金属錯体からなることを特徴とする二光子吸収材料;
(式中、R36〜R41は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホンアミド基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、チオシアノ基、アミノ基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、スルホン酸エステル基、スルファモイル基、未置換または置換アルキル基、未置換または置換アルコキシ基、未置換または置換アルキルチオ基、未置換または置換モノアルキルアミノ基、未置換または置換ジアルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基を表わす。
Mは2個の水素原子、または酸素原子、ハロゲンを有してもよい2価、3価、もしくは4価の金属原子、または(OR9)p、(OSiR10R11R12)q、(OPOR13R14)r、(OCOR15)sを有してもよい金属原子を表わす。
R9〜R15は独立に水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族、芳香族炭化水素基を表わし、p、q、r、sは0〜2の整数を表わす。)、
(5)「下記一般式(V)で示されるサレン型金属錯体からなることを特徴とする二光子吸収材料;
(式中、R42〜R51は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホンアミド基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、チオシアノ基、アミノ基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、スルホン酸エステル基、スルファモイル基、未置換または置換アルキル基、未置換または置換アルコキシ基、未置換または置換アルキルチオ基、未置換または置換モノアルキルアミノ基、未置換または置換ジアルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基を表わす。
Mは2個の水素原子、または酸素原子、ハロゲンを有してもよい2価、3価、もしくは4価の金属原子、または(OR9)p、(OSiR10R11R12)q、(OPOR13R14)r、(OCOR15)sを有してもよい金属原子を表わす。
R9〜R15は独立に水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族、芳香族炭化水素基を表わし、p、q、r、sは0〜2の整数を表す。)」、
(6)「前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする光記録材料」、
(7)「前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする光制限材料」、
(8)「前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする光造形材料」、
(9)「前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする二光子励起蛍光材料」、
(10)「平面上に形成され、該平面に対し水平、及び垂直方向に記録再生が可能な三次元光記録媒体において、前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料が、光記録が行なわれる記録層の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする三次元光記録媒体」、
(11)「透過光強度を制限する素子を備えた光制限装置において、前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料が、前記素子の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする光制限装置」、
(12)「光の進路を制限する素子を備えた光制限装置において、前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料が、前記素子の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする光制限装置」、
(13)「光硬化性樹脂に光を照射して造形を行なう光造形装置において、前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料が、前記光硬化性樹脂の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする光造形装置」、
(14)「試料中の被分析物に前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の二光子吸収材料を選択的に担持させ、前記二光子吸収材料を検出することによって、被分析物を検出することを特徴とする二光子励起蛍光検出装置」。
また、本発明の有機材料を用いることで、光記録材料、光制限材料、光造形材料、二光子励起蛍光材料、さらには、本発明の二光子材料を記録層中に少なくとも1種含む入射光に対して深さ方向に記録再生可能三次元記録媒体、光制限装置、光造形装置、二光子励起蛍光顕検出装置の提供が可能となる。
本発明により、二光子吸収の遷移効率が高い二光子吸収化合物が実現でき、小型で安価なレーザを使った実用用途(三次元メモリ材料、光制限材料、光造形用光硬化樹脂の硬化材料、光化学療法用材料、二光子蛍光顕微鏡用蛍光色素材料など)が実現可能となる。
本発明の二光子吸収材料とは、非共鳴領域の波長において分子を励起することが可能な材料で、このとき励起に用いた光子の2倍のエネルギー準位に、実励起状態が存在する材料のことである。
ところで、二光子吸収現象とは、三次の非線形光学効果の一種で、分子が二つのフォトンを同時に吸収して、基底状態から励起状態へ遷移する現象であり、古くから知られていたがJean-Luc Bredas等が1998年に分子構造とメカニズムの関係を解明して以来(Science,281,1653 (1998):非特許文献1)、近年になって二光子吸収能を有する材料に関する研究が進むようになった。
二光子吸収の遷移効率は印加する光電場の二乗に比例する(二光子吸収の二乗特性)。このため、レーザーを照射した場合、レーザースポット中心部の電界強度の高い位置でのみ二光子の吸収が起こり、周辺部の電界強度の弱い部分では二光子の吸収は全く起こらない。三次元空間においては、レーザー光をレンズで集光した焦点の電界強度の大きな領域でのみ二光子吸収が起こり、焦点から外れた領域では電界強度が弱いために二光子吸収が全く起こらない。印加された光電場の強度に比例してすべての位置で励起が起こる一光子の線形吸収に比べて、二光子吸収は、この二乗特性に由来して空間内部のピンポイントのみでしか励起が起こらないため、空間分解能が著しく向上する。
従来の有機系二光子吸収材料としては、ローダミン、クマリンなどの色素化合物、ジチエノチオフェン誘導体、オリゴフェニレンビニレン誘導体などの化合物が知られている。しかしながら、分子あたりの二光子吸収能を示す二光子吸収断面積が小さく、特にフェムト秒パルスレーザーを用いた場合の二光子吸収断面積は、200(GM:×10-50cm4・s・molecule-1・photon-1)未満のものが殆どで工業的な実用化には至っていない。
最近、インターネット等のネットワークやハイビジョンTVが急速に普及している。また、HDTV(High Definition Television)の放映も間近にひかえて、民生用途においても50GB以上、好ましくは100GB以上の画像情報を安価簡便に記録するための大容量記録媒体の要求が高まっている。さらにコンピューターバックアップ用途、放送バックアップ用途等、業務用途においては、1TB程度あるいはそれ以上の大容量の情報を高速かつ安価に記録できる光記録媒体が求められている。そのような中、CD、DVDのような従来の二次元光記録媒体は物理原理上、たとえ記録再生波長を短波長化したとしてもせいぜい25GB程度で、将来の要求に対応できる程の充分大きな記録容量が期待できるとは言えない状況である。
そのような状況の中、究極の高密度、高容量記録媒体として、三次元光記録媒体が俄然、注目されてきている。三次元光記録媒体は、三次元(膜厚)方向に何十、何百層もの記録を重ねることで、従来の二次元記録媒体の何十、何百倍もの超高密度、超高容量記録を達成しようとするものである。三次元光記録媒体を提供するためには、三次元(膜厚)方向の任意の場所にアクセスして書き込みできなければならないが、その手段として、二光子吸収材料を用いる方法とホログラフィ(干渉)を用いる方法とある。二光子吸収材料を用いる三次元光記録媒体では、上記で説明した物理原理に基づいて何十、何百倍にもわたっていわゆるビット記録が可能であって、より高密度記録が可能であり、まさに究極の高密度、高容量光記録媒体であると言える。
前記のように、二光子吸収材料を用いた3次元光記録媒体としては、記録再生に蛍光性物質を用いて蛍光で読み取る方法(レヴィッチ、ユージーン、ポリス他、特許文献30:特表2001−524245号公報、パベル、ユージエン他、特許文献31:特表2000−512061号公報)、フォトクロミック化合物を用いて吸収または蛍光で読み取る方法(コロティーフ、ニコライ・アイ他、特許文献32:特表2001−522119号公報、アルセノフ、ヴラディミール他、特許文献33:特表2001−508221号公報)等が提案されているが、いずれも具体的な二光子吸収材料の提示はなく、また抽象的に提示されている二光子吸収化合物の例も二光子吸収効率の極めて小さい二光子吸収化合物を用いている。さらに、これらの特許文献に用いているフォトクロミック化合物は可逆材料であるため、非破壊読み出し、記録の長期保存性、再生のS/N比等に問題があり、光記録媒体として実用性のある方式であるとは言えない。特に非破壊読出し、記録の長期保存性等の点では、不可逆材料を用いて反射率(屈折率または吸収率)または発光強度の変化で再生するのが好ましいが、このような機能を有する二光子吸収材料を具体的に開示している例はなかった。
また、河田聡、川田善正、特許文献34:特開平6−28672号公報、河田聡、川田善正他、特許文献35:特開平6−118306号公報には、屈折率変調により三次元的に記録する記録装置、及び再生装置、読み出し方法等が開示されているが、二光子吸収三次元光記録材料を用いた方法についての記載はない。
しかし、現時点で利用可能な二光子吸収化合物では、二光子吸収能が低いため、光源としては非常に高出力のレーザーが必要で、かつ記録時間も長くかかる。特に三次元光記録媒体に使用するためには、速い転送レート達成のために、高感度にて発光、反射等の光学特性の違いによる記録を二光子吸収により行なうことができる二光子吸収三次元光記録材料の構築が必須である。そのためには、高効率に二光子を吸収し励起状態を生成することができる二光子吸収化合物と、二光子吸収化合物励起状態を用いて何らかの方法にて二光子吸収光記録材料の発光、反射等の光学特性の違いを効率的に形成できる記録成分を含む材料が有力であるが、そのような材料は今までほとんど開示されておらず、そのような材料の構築が望まれていた。
図1(a)は平らな支持体(基板:11a)に、本発明の二光子吸収材料からなる記録層(13a)と、中間層(14a)(保護層)を交互に50層積層させた三次元光記録媒体の例である。記録層の厚さは0.01〜0.5μm、中間層の厚さは0.1〜5μmが好ましく、この構造であれば今日普及しているCDやDVDと同じサイズで、テラバイト級の大容量の光記録媒体を実現することができる。
またここでは図示されていないが、記録媒体(図1a)において中間層の存在しないバルク状の記録媒体を作製し、ホログラム記録のようにページデータを一括記録することで、高転送レートを実現することも可能である。
膜形成のため溶剤塗工法により使用した溶媒は乾燥時に蒸発除去することができる。蒸発除去には加熱や減圧を用いても良い。
なお、本発明に従って同様に形成される光記録媒体の形態としては、図示はしないがカード状、プレート状、テープ状、ドラム状等も考えられる。
光通信や光情報処理では、情報等の信号を光で搬送するためには変調、スイッチング等の光制御が必要になる。この種の光制御には、電気信号を用いた電気−光制御方法が従来採用されている。しかし電気−光制御方法は、電気回路のようなCR時定数による帯域制限、素子自体の応答速度や電気信号と光信号との間の速度の不釣合いで処理速度(>10ps)が制限されることなどの制約があり、光の利点である広帯域性や高速性を十分に生かすためには、光信号によって光信号を制御する光−光制御技術が非常に重要になってくる。この要求に応えるものとして本発明の二光子吸収材料を加工して作製した光学素子は、光を照射することで引き起こされる透過率や屈折率、吸収係数などの光学的変化を利用し、電子回路技術を用いずに光の強度や周波数を直接光で変調することで、光通信、光交換、光コンピューター、光インターコネクション等における高速光スイッチなどに応用することが可能である。
二光子吸収による光学特性変化を利用する本発明の光制限素子は、通常の半導体材料により形成される光制限素子や、一光子励起によるものに比べ、応答速度にはるかに優れた素子(<1ps)を提供することができ、また高感度ゆえに、S/N比の高い信号特性に優れた光制限素子を提供することができる。
参考までに、一光子吸収/過飽和吸収を利用した光スイッチとしては、例えば、SHB(スペクトルホール バーニング)、励起し吸収、ISBT(サブバンド間遷移)、QCSE(量子閉じ込めシャタルク効果)が挙げられるが、超高速応答を得るのが難しい、素子作製(組成、構造)が複雑、対応波長域が狭いことが多い(波長選択制が狭い)、偏波依存性が大きい系が多い、等の問題点がある。
一方、二光子吸収を利用した光スイッチの場合、二光子吸収の非線形性を利用することができ、その結果、原理的に超高速応答可能、素子作製(組成、構造)が容易、対応波長域が広い(波長選択制が広い)、偏波依存性がない、等の利点がある。
図2は、本発明の二光子吸収材料を、二光子励起し得る波長の制御光により二光子励起させることによって、一光子励起し得る波長の信号光を光スイッチングする光制御素子の一例である。光学素子として、保護層で狭持された二光子吸収材料の形態を示すが、この構成が本発明を限定するものではない。
制御光及び信号光から入射したレーザー光は、集光装置により集光され、制御光の強度が極めて強い場合のみ光学素子により吸収され、一光子励起波長の透過率が変化する。二光子吸収の非線形性に伴う透過率の変化を利用することにより、信号光を制御光の強弱で光スイッチが可能となる。
制御光及び信号光であるレーザー光は、集光装置により二光子吸収材料を主構成要素とする光制限素子に集光され、制御光がoffの場合は信号光がそのまま出力され、制御光がonの場合は信号光と共に二光子吸収され出力は無くなる。制御光のon/offにより、信号光の光スイッチが可能となる。
図4は、本発明の二光子吸収材料を、二光子励起し得る波長の制御光により二光子励起させることによって、出力光の光路を光スイッチングする光制御素子の一例である。
制御光及び信号光から入射したレーザー光は、集光装置により二光子吸収材料を主構成要素とする光導波路の分岐路部位に集光され、制御光の強度が極めて強い場合のみ光導波路の分岐路部位により吸収され、その部位の屈折率が変化する。二光子吸収による光導波路の分岐路部位の屈折率変化、信号光の光導波路の屈折率、および出力光の光導波路の屈折率を調整することにより出力光の光路を切り替えることができる。二光子吸収の非線形性に伴う屈折率の変化を利用することにより、光導波路の光路の光スイッチングが可能となる。
光造形用二光子光硬化性樹脂とは、光を照射することにより二光子重合反応を起こし、液体から固体へと変化する特性を持った樹脂のことである。主成分はオリゴマーと反応性希釈剤からなる樹脂成分と光重合開始剤(必要に応じ光増感材料を含む)である。オリゴマーは重合度が2〜20程度の重合体であり、末端に多数の反応基を持つ。さらに、粘度、硬化性等を調整するため、反応性希釈剤が加えられている。光を照射すると、重合開始剤または光増感材料が二光子吸収し、重合開始剤から直接または光増感材料を介して反応種が発生し、オリゴマー、反応性希釈剤の反応基に反応して重合が開始される。その後、これらの間で連鎖的重合反応を起し三次元架橋が形成され、短時間のうちに三次元網目構造を持つ固体樹脂へと変化する。
光硬化性樹脂は光硬化インキ、光接着剤、積層式立体造形などの分野で使用されており、様々な特性を持つ樹脂が開発されている。特に、積層式立体造形においては反応性が良好であること、硬化時の堆積収縮が小さいこと、硬化後の機械特性が優れることが重要になっている。
本発明の二光子吸収材料は、このような要求を満たす、二光子吸収重合開始剤または二光子吸収光増感材料として用いることができる。本発明の二光子吸収材料は従来に比べ二光子吸収感度が高いため高速造形が可能となり、また二光子吸収現象を利用するため、微細で三次元的な造形を実現することができる。
図5は、本発明の二光子吸収材料を用いて光造形を行なう場合の光造形装置の一例である。
光源(21)からのパルスレーザー光を可動形式のミラー(22)及び集光レンズ(23)を介し本発明の二光子吸収材料(24)に集光すると、集光点近傍のみに光子密度の高い領域が形成される。このとき、ビームの各断面を通過するフォトンの総数は一定のため、焦点面内でビームを二次元的に走査した場合、各断面における光強度の総和は一定である。しかしながら、二光子吸収の発生確率は光強度の二乗に比例するため、光強度の大きい集光点近傍にのみ二光子吸収の発生の高い領域が形成される。集光点は可動形式のミラー(22)や可動ステージ(25)(ガルバノミラー及びZステージ)を制御することで光硬化樹脂液内において自由に変化させることができるため、任意の位置にナノメートルオーダーの精度で樹脂を局所的に硬化することができ、所望の三次元加工物を容易に形成することができる。
近年、大容量アーカイブ用途の記録媒体が求められる一方で、ユビキタスネットワークの実現に向けた光ファイバ通信の開発による情報伝送の高速化及び大容量化も求められている。その一つに、WDM(波長多重通信)と呼ばれる波長の異なる光の不干渉性を利用した大容量伝送技術が知られているが、そのWDMにおいては、特定の波長の光信号を合波或いは分波する素子が不可欠であり、そのための素子として光導波路が用いられている。光導波路においては、素子内部に、ある特定の屈折率分布などを形成させることで、電気回路中を電子が流れるように光信号をその分布に沿って導くことができる。このような波長による屈折率変化を利用する光導波路構造は、図5に示す光造形装置を用い、本発明の二光子吸収材料を含む薄膜、または本発明の二光子吸収材料を光硬化性樹脂等に分散させた固体物を光造形することで形成することができる。
また光導波路に関する公知文献としては、特開平08−320422号公報に光屈折率材料に光を照射して形成される光導波路をはじめ、特開2004−277416号公報、特開平11−167036号公報、特開2005−257741号公報等で開示されている。
(1)回折限界をこえる加工分解能
二光子吸収の光強度に対する非線形性によって、焦点以外の領域では光硬化性樹脂が硬化しない。このため照射光の回折限界を超えた加工分解能を実現できる。
(2)超高速造形
本発明の二光子吸収材料を用いて加工される造形物においては、従来に比べ、二光子吸収感度が高いため、ビームのスキャン速度を速くすることができる。
(3)三次元加工性
光硬化性樹脂は、二光子吸収を誘起する近赤外光に対して透明である。したがって焦点光を樹脂の内部へ深く集光した場合でも、内部硬化が可能である。従来のSIHでは、ビームを深く集光した場合、光吸収によって集光点の光強度が小さくなり、内部硬化が困難になる問題点が、本発明ではこうした問題点を確実に解決することができる。
(4)高い歩留り
従来法では樹脂の粘性や表面張力によって造形物が破損、変形するという問題があったが、本手法では、樹脂の内部で造形を行なうためこうした問題が解消される。
(5)大量生産への適用
超高速造形を利用することによって、短時間に、連続的に多数個の部品あるいは可動機構の製造が可能である。
二光子励起蛍光検出法とは、二光子蛍光材料を結合させて標識した被分析物を含む試料に、近赤外のパルスレーザーを集光しながら走査し、被分析物が二光子励起されたときに発生する蛍光を検出することで三次元的に像を得る検出方法のことである。図7にそのような光検出デバイスの一例として、二光子励起蛍光顕微鏡を示した。
図7の装置は、近赤外域波長のサブピコ秒単色コヒーレントパルスを発生する光源(51)から、レーザー光を発生させ、ダイクロイックミラー(52)を経て、集光装置(53)により集光し、本発明の二光子吸収材料を結合させた被分析物を含む試料(54)中で焦点を結ばせることより、二光子蛍光を発生させる。試料上でレーザー光を操作し、各場所の蛍光強度を光検出器(56)で検出し、蛍光強度と得られた位置情報とをコンピューター上でプロットすることで、三次元蛍光像を得ることができる。この場合、該顕微鏡には所望の集光位置をレーザービームで走査するための走査機構が備えられており、例えばステージ(55)に置かれた試料を移動させても良く、また或いは可動ミラー(ガルバノミラーなど)を用いてレーザービームを走査しても良い。
このような構成をとる二光子励起蛍光顕微鏡は光軸方向に高分解能の像を得ることができるが、共焦点ピンホール板を用いることで、面内、光軸方向共にさらに分解能をあげることができる。
このような構成により、多光子吸収そのものの非線形効果を利用して、光軸方向の高分解能を得ることができる。加えて、共焦点ピンホール板を用いれば、さらなる高分解能(面内、光軸方向共)が得られる。このような二光子光学素子は上述の光制御素子と全く同様に本発明の高い二光子吸収能を有した材料、薄膜、もしくは光硬化性樹脂等に分散させた固体物を光学素子として用いることが可能である。
本発明の二光子吸収材料はそれそのもの単独もしくは各種の樹脂との混合の薄膜、あるいはバルクで種々のデバイスへの応用が可能である。
例えば、光ディスクでは上記薄膜が基板と接しており、その基板材料はポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ガラス等である。また、積層する場合であれば、中間層(仕切層)に該薄膜表面が接している。中間層の具体例としてはポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレートまたはセロファンフィルムなどのプラスチック製のフィルムまたは種々の光硬化樹脂等が挙げられる。
従って、本発明の二光子吸収材料の使用要件としては、該材料が各種樹脂、またはガラスに混合されているか、二光子吸収材料層界面が各種樹脂、またはガラスに接していることである。
言い換えれば、本発明の二光子吸収材料はミクロレベル、又はマクロレベルで各種樹脂、又はガラスに接している構成となっている。
本発明に記載の一般式(I)におけるR1〜R8、一般式(III)におけるR16〜R27、及び一般式(III)におけるR28〜R35、一般式(IV)におけるR36〜R41、一般式(V)におけるR42〜R51は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホンアミド基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、チオシアノ基、アミノ基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、スルホン酸エステル基、スルファモイル基、未置換または置換アルキル基、未置換または置換アルコキシ基、未置換または置換アルキルチオ基、未置換または置換モノアルキルアミノ基、未置換または置換ジアルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基を表わす。
アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロピオロイル基、フェニルプロピオロイル基、クロトノイル基、ベンゾイル基、トルオイル基、ナフトイル基、シンナモイル基、アトロポイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、メタロセンカルボニル基等が挙げられる。
アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、スルホン酸エステル基、及びスルファモイル基の可変置換基部分としては、未置換または置換アルキル基、アリール基、複素環基等が挙げられる。
未置換のアルキル基、未置換のアルコキシ基、未置換のアルキルチオ基、未置換のモノアルキルアミノ基、未置換のジアルキルアミノ基におけるアルキル基、及びアシル基、スルホニル基、スルフィニル基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、スルホン酸エステル基、スルファモイル基の可変置換基部分の未置換アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチルブチル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリメチルペンチル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、4−エチル−4,5−メチルヘキシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラエチルオクチル基、4−ブチルオクチル基、6,6−ジエチルオクチル基、n−トリデシル基、6−メチル−4−ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、3,5−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチルヘプチル基、2,4−ジメチルヘプチル基、2,2,5,5−テトラメチルヘキシル基、1−シクロペンチル−2,2−ジメチルプロピル基、1−シクロヘキシル−2,2−ジメチルプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、ボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、イソプロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、4−メチル−1−ヘキセニル基、2−エチル−4−メチル−1−ヘキセニル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、エチニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、4−メチル−1−ヘキシニル基、2−エチル−4−メチル−1−ヘキシニル基等が挙げられる。
複素環基、及びアシル基、スルホニル基、スルフィニル基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、スルホン酸エステル基、スルファモイル基の可変置換基部分の複素環基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジル基、2−ピラジル基等が挙げられる。
具体的にMとしては、Ib族,IIa族,IIb族,IIIa族,IVa族,IVb族,Vb族,VIb族,VIIb族,VIII族の金属、これらの金属の酸化物、これらの金属のハロゲン化物またはこれらの金属の水酸化物などがあり、さらに、上記金属で置換基を有するものがある。
上記の金属としては、Cu,Zn,Mg,Al,Ge,Ti,Sn,Pb,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Ni,In,Pt,Pd等があり、酸化物としては、TiO,VO等があり、ハロゲン化物としては、AlCl,GeCl2,SiCl2,FeCl,SnCl2,InCl等があり、水酸化物としてはAl(OH),Si(OH)2,Ge(OH)2,Sn(OH)2等がある。
さらに、金属が置換基を有する場合に、金属としては、Al,Ti,Si,Ge,Sn等があり、置換基としては、アリールオキシル基,アルコキシル基,トリアルキルシロキシル基,トリアリールシロキシル基,トリアルコキシシロキシル基,トリアリールオキシシロキシル基,トリチルオキシル基又はアシロキシル基等がある。
サレン配位子[N,N’−bis(salicylidene)ethylenediamine]およびその誘導体は、相当するサリチルアルデヒドとエチレンジアミンの誘導体の脱水縮合反応によって合成される。
得られた配位子は、一旦フェノキシドイオン誘導体とした後あるいは塩基性条件下で金属イオンと反応させることにより、金属サレン錯体(1)に導かれる(反応式1)。
アルカリ、アルカリ土類、一部の希土類金属を除くほぼ全ての金属イオンがサレン錯体を形成する。クロム、コバルト、マンガン錯体などでは、相当する3価の金属イオン錯体が触媒として広く用いられているが、これらの錯体は置換容易な2価の金属イオンを用いてサレン錯体を合成した後、空気酸化などで目的の錯体に変換されている。
今日では、3−位あるいは3,5−位に置換基をもつさまざまなサリチルアルデヒドならびに光学活性な各種ジアミンの合成法が確立されているため、異なる中心金属をもつ多様なサレン錯体の入手が可能である。
本発明のサレン型金属錯体例を以下に示す。
上記の本発明のサレン型金属錯体例No.10のジメチルスルホキシド溶液を作成し、下記の二光子吸収断面積の評価方法により、その二光子吸収断面積を測定した。
二光子吸収断面積の測定結果を表7に、その二光子吸収スペクトルを図9に、LCマススペクトルを図15にそれぞれ示す。
参考例1と同様にして、No.21、No.24、No.53、No.62、No.95の二光子吸収断面積を測定した。
二光子吸収断面積の測定結果を表7に、その二光子吸収スペクトルを図10〜14に、LCマススペクトルを図16〜図20にそれぞれ示す。
同様にして、No.7、No.12、No.16、No.18、No.28、No.33、No.44の二光子吸収断面積を測定した。
二光子吸収断面積の測定結果を表7に示す。
従来の良く知られた二光子吸収化合物例として以下の式(比−1)で示した化合物のテトラヒドロフラン溶液を作成し、下記の二光子吸収断面積の評価方法により、その二光子吸収断面積を測定した。その測定結果を表7に示す。
サレン型配位子である式(比−2)で示した化合物のジメチルスルホキシドを作成し、同様にその二光子吸収断面積を測定した。その測定結果を表7に示す。
測定システム概略図を図8に示す。
測定光源:フェムト秒チタンサファイアレーザ
波長:720〜920nm
パルス幅:100fs
繰り返し:80MHz
光パワー:800mW
測定方法:Zスキャン法
光源波長:780〜900nm
キュベット内径:1mm
測定光パワー:約500mW
繰り返し周波数:80MHz
集光レンズ:f=75mm
集光径:〜40μm
集光されている光路部分に試料溶液を充填した石英セルを置き、その位置を光路に沿って移動させることによりZ−scan測定を実施した。
透過率を測定し、その結果から理論式(1)により非線形吸収係数を求めた。
T=[ln(1+I0L0β)]/I0L0β・・・・(1)
(上記式中、Tは透過率(%)、I0は励起光密度[GW/cm2]、L0は試料セル長[cm]、βは非線形吸収係数[cm/GW]を示す。)
この非線形吸収係数から、下記式(2)により二光子吸収断面積σ2を求めた。
(σ2の単位は1GM=1×10−50cm4・s・photon−1である。)
σ2=1000×hνβ/NACβ・・・・(2)
(上記式中、hはプランク定数[J・s]、νは入射レーザ光の振動数[s−1]、NAはアボガドロ数、Cは溶液濃度[mol/L]を示す。)
二光子吸収断面積が従来材料に比較し、一桁高い二光子吸収化合物が得られた。
配位子単独では大きな二光子吸収能を示さないが、金属錯体化することにより大きな二光子吸収断面積が得られる。
本発明の優れた二光子吸収特性を有する化合物を適用すれば、より高品位の光記録材料、三次元メモリ材料、光制限材料、光造形用光硬化材料、光化学療法用材料、二光子蛍光顕微鏡用二光子励起蛍光材料が実現できる。
11a 基板(支持体)
11b 光源
12a 基板(支持体)
12b 光源
13a 記録層
13b 検出器
14a 中間層(保護層)
14b ピンホール
15a 光
(図5について)
21 光源
22 可動形式のミラー
23 集光レンズ
24 二光子吸収材料
25 可動ステージ
(図7について)
51 光源
52 ダイクロイックミラー
53 集光装置
54 試料
55 ステージ
56 光検出器
Claims (10)
- 請求項1に記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする光記録材料。
- 請求項1に記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする光制限材料。
- 請求項1に記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする光造形材料。
- 請求項1に記載の二光子吸収材料を含むことを特徴とする二光子励起蛍光材料。
- 平面上に形成され、該平面に対し水平、及び垂直方向に記録再生が可能な三次元光記録媒体において、請求項1に記載の二光子吸収材料が、光記録が行なわれる記録層の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする三次元光記録媒体。
- 透過光強度を制限する素子を備えた光制限装置において、請求項1に記載の二光子吸収材料が、前記素子の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする光制限装置。
- 光の進路を制限する素子を備えた光制限装置において、請求項1に記載の二光子吸収材料が、前記素子の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする光制限装置。
- 光硬化性樹脂に光を照射して造形を行なう光造形装置において、請求項1に記載の二光子吸収材料が、前記光硬化性樹脂の少なくとも一部として含まれていることを特徴とする光造形装置。
- 試料中の被分析物に請求項1に記載の二光子吸収材料を選択的に担持させ、前記二光子吸収材料を検出することによって、被分析物を検出することを特徴とする二光子励起蛍光検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062057A JP5339242B2 (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 二光子吸収材料とその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062057A JP5339242B2 (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 二光子吸収材料とその用途 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013126263A Division JP2013241415A (ja) | 2013-06-17 | 2013-06-17 | 二光子吸収材料とその用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009217088A JP2009217088A (ja) | 2009-09-24 |
JP5339242B2 true JP5339242B2 (ja) | 2013-11-13 |
Family
ID=41188991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008062057A Expired - Fee Related JP5339242B2 (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 二光子吸収材料とその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5339242B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6046338B2 (ja) | 2011-10-27 | 2016-12-14 | 株式会社Ihi | ラジカル抑制剤 |
TW201719638A (zh) * | 2015-10-02 | 2017-06-01 | Daikin Ind Ltd | 資訊記錄材料、及媒體與其記錄裝置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004534677A (ja) * | 2001-07-13 | 2004-11-18 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | 高速書込みおよび精密書込み大容量光学的記憶媒体 |
TW200406466A (en) * | 2001-11-13 | 2004-05-01 | Ciba Sc Holding Ag | Compositions comprising at least one oxonol dye and at least one metal complex |
JP4751998B2 (ja) * | 2006-02-17 | 2011-08-17 | 国立大学法人京都大学 | 二光子吸収材料 |
-
2008
- 2008-03-12 JP JP2008062057A patent/JP5339242B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009217088A (ja) | 2009-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5117679B2 (ja) | 多光子吸収材料を用いた色素材料、色素材料の製造方法、多光子吸収反応材料、多光子吸収反応材料の反応生成物、多光子吸収反応助剤、および色素溶液 | |
JP5157284B2 (ja) | 光増感型複合材料及び三次元メモリ材料と記録媒体、光制限材料と素子、光硬化材料と光造形システム、多光子蛍光顕微鏡用蛍光材料と装置 | |
EP2243783B1 (en) | Bisporphyrin conjugates as two photon absorption materials | |
JP2009221563A (ja) | 金ナノロッドとその製造方法、金ナノロッドを用いた電磁波吸収体、色材、光記録材料および二光子反応材料 | |
JP5339242B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP4906371B2 (ja) | 二光子吸収材料及びその用途 | |
JP2013241415A (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP4963367B2 (ja) | 二光子吸収材料 | |
JP2010217579A (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP5229521B2 (ja) | π共役系化合物とその用途、およびそれらを用いた素子、装置 | |
JP5042513B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP5458471B2 (ja) | 二光子吸収材料、並びに光機能付与方法、光機能検出方法、光記録再生方法、光記録材料、及び三次元光記録媒体 | |
JP4996115B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP2008163184A (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP5105808B2 (ja) | ジスチリルベンゼン誘導体及びこれを用いた三次元メモリ材料、光制限材料、光造形用光硬化樹脂の硬化材料、並びに二光子蛍光顕微鏡用蛍光色素材料。 | |
JP5047651B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP5453818B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP2008130102A (ja) | 多光子吸収機能材料、及びこれを用いた光記録媒体、光制限素子、及び光造形システム | |
US7175877B2 (en) | Film, optical memory material with the film, and method for producing the film | |
JP5505748B2 (ja) | π共役系化合物とその用途、およびそれらを用いた素子、装置 | |
JP4969881B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP5578455B2 (ja) | π共役系化合物とその用途、およびそれらを用いた素子、装置 | |
JP5321941B2 (ja) | 二光子吸収材料とその用途 | |
JP5610114B2 (ja) | 複合部材、複合部材を具備した光造形システム | |
Ryan | Three dimensional optical data storage in polymeric systems |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110223 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20110223 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20110408 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130418 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130617 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130729 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |