JP5339063B2 - 車両用無線通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用無線通信システムに関するものである。
車載電子機器の増大に伴い、各電子機器間を結ぶ信号ラインや電源ライン等のワイヤーハーネスが増加し、この配策が重要となってきている。配線数削減のための方法の1つとして、各電子機器間の信号の送受信を無線で行う無線通信システムが挙げられる。各電子機器間の通信に無線通信システムを用いることで、車両内の各電子機器は、電源ラインのみを接続して電源を供給するだけでよくなり、信号ラインを削減することができるようになる。
特開2006−152762号公報 特開2006−033874号公報 特開2008−054303号公報 特開2001−285229号公報
ところで、一般に無線通信システムでは、有線通信システムと比較して外乱の影響を受けやすい。無線通信システムでは、他の無線通信システムからの干渉やノイズ等の影響を受け、データ誤りが発生してスループットの低下や一時的な通信不能状態となることがある。通信のリアルタイム性や信頼性が必要とされる車両制御用の通信等に無線通信システムを用いる場合、通信環境に対してロバストな通信システムであることが要望されていた。
このような要望に応えるため、特許文献1では、電子キーから送信される無線信号を受信する車載受信システムにおいて、伝搬路上にノイズが存在するかどうかを周期的に検知して、ノイズ有りと判断した場合には、次にノイズ無しと判断するまで信号受信を行わない車載用通信制御システムが提案されている。本構成をとることで、ノイズの影響が排除された期間の信号を受信することができ、ノイズの影響によるデータ誤りを回避することができる。しかしながら、特許文献1では、ノイズを検知する周期的なタイミング以外の時間の伝搬路上の状況は分かり得ないので、たまたま検知タイミングの瞬間だけにノイズが入りこんでいたようなケースでも、受信機は、次の検知タイミングまで受信待ちとなってしまい、通信帯域の有効利用という面で非効率的であった。また、受信側で制御を行うので、送信信号と、信号に影響を与えるノイズが重なる状況を避けることはできなかった。
特許文献2では、ディジタル加入者線ネットワークにおいて、ネットワーク上で周期的に発生する漏話雑音に同期した制御信号を用い、通信装置が漏話雑音レベルの高い時間帯にはデータの送受信を停止し、漏話雑音レベルの低い時間帯にのみデータの送受信を行う通信装置が提案されている。本構成をとることで、送信側でノイズ(漏話雑音)の状況を把握し、ノイズの少ない時間帯に信号を送信する送信タイミング制御を行うことができる。しかしながら、特許文献2では、ネットワーク上で周期的にノイズが発生するという環境下では効果的であるが、例えば車両上の電子機器が動作状況に応じて発生するバースト雑音のような非周期的なノイズ環境下では必ずしも効果的ではなかった。
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、車内の通信環境を把握し、把握した通信環境に応じて適応的に通信の送信タイミングを制御することで、データ誤りの発生を抑えることができる車両用無線通信システムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る車両用無線通信システムは、車両用電子機器が発するノイズパターンを示すパターン情報を配信するノイズパターン配信手段と、前記ノイズパターン配信手段にそれぞれが電源ラインを介して接続されると共に無線通信によって互いに接続されてアドホックネットワークを構成する複数の通信端末と、を含む車両用無線通信システムであって、前記ノイズパターン配信手段は、前記複数の通信端末に前記電源ラインを介して前記パターン情報を送信する配信側通信手段を備え、前記複数の通信端末それぞれは、前記ノイズパターン配信手段から前記電源ラインを介して送信される前記パターン情報を受信する端末側通信手段と、前記端末側通信手段で受信した前記パターン情報に基づいて、前記複数の通信端末のうち他の通信端末と前記アドホックネットワークを介して無線通信を行う無線通信手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、複数の通信端末は、電源ラインを介してパターン情報を確実に受信し、受信したパターン情報に基づいて他の通信端末とアドホックネットワークを介して無線通信を行うことで、車内の通信環境を把握し、把握した通信環境に応じて適応的に通信の送信タイミングを制御することができる。この結果、データ誤りの発生を抑えた車両用無線通信ネットワークを構築することができ、通信のリアルタイム性や信頼性を確保することができる。
また、本発明に係る車両用無線通信システムにおいて、前記ノイズパターン配信手段が、前記車両用電子機器の前記パターン情報を格納するパターン情報格納手段と、前記車両用電子機器の動作状態を把握して前記車両用電子機器のうち稼働中の車両用電子機器のパターン情報を前記パターン情報格納手段から取得して前記配信側通信手段によって送信させる電子機器モニタ手段と、を備えることが好ましい。
また、本発明に係る車両用無線通信システムにおいて、前記パターン情報格納手段に格納される前記パターン情報が、前記車両用電子機器の動作開始時刻から動作終了時刻までの時間毎のノイズパターンを示すことが好ましい。
また、本発明に係る車両用無線通信システムにおいて、前記配信側通信手段が前記電源ラインを介して前記端末側通信手段に前記パターン情報を送信する際、前記配信側通信手段は、前記パターン情報を前記電源ラインの電圧に重畳させ、且つ、前記端末側通信手段は、前記パターン情報が重畳された前記電圧から前記パターン情報を分離して取り出すことが好ましい。
また、本発明に係る車両用無線通信システムにおいて、前記無線通信手段は、前記端末側通信手段により前記パターン情報を要求する要求信号を前記電源ラインを介して前記ノイズパターン配信手段に送信させると共に、前記電子機器モニタ手段は、前記配信側通信手段により前記要求信号に応じた前記パターン情報を前記電源ラインを介して前記複数の通信端末のうち前記要求信号を送信した送信元の通信端末に送信することが好ましい。
また、本発明に係る車両用無線通信システムにおいて、前記電子機器モニタ手段は、前記車両用電子機器に接続されると共に前記車両用電子機器の動作状態を常時把握し、前記車両用電子機器のうち稼働を開始した車両用電子機器の前記パターン情報を前記パターン情報格納手段から取得して、前記パターン情報を前記送信元の通信端末に送信することが好ましい。
また、本発明に係る車両用無線通信システムにおいて、前記無線通信手段は、前記端末側通信手段が受信した前記パターン情報を用いて前記車両用電子機器が発するノイズパターンのノイズレベルの変動を把握し、前記ノイズレベルが所定の値より小さい時間帯を送信タイミングと判定して無線通信を行うことが好ましい。
本発明によれば、車内の通信環境を把握し、把握した通信環境に応じて適応的に通信の送信タイミングを制御することで、データ誤りの発生を抑えることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る車両用無線通信システムの構成概要図である。 信号の送信手順を示すフローチャートである。 信号の送受信を示す動作フロー図である。 送信信号を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用無線通信システムの構成概要図である。 ノイズパターンの取得手順を示す模式図である。 ノイズパターンの取得手順を示す別の模式図である。 発明の第3実施形態に係る車両用無線通信システムの構成概要図である。 ノイズパターンの取得手順を示す模式図である。 信号の送受信を示す動作フロー図である。 送信信号の変形例を示す図である。 信号の送受信の変形例を示す動作フロー図である。
以下、本発明に係る車両用無線通信システムの好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、車両用無線通信システム1は、車両用電子機器ノイズパターン配信器10(ノイズパターン配信手段)及び複数の通信端末20を含み、複数の通信端末20それぞれが車両用電子機器ノイズパターン配信器10に電源ラインLを介して接続される。車両用無線通信システム1では、複数の通信端末20が互いに無線通信によって接続されて自律分散的に通信を行うアドホックネットワークを構成している。車両用電子機器ノイズパターン配信器10は、各種の車両用電子機器30に接続される。なお、本実施形態では、便宜上、複数の通信端末20として、2つの通信端末20を用いて説明するが、3つ以上の通信端末20を含んでもよい。
車両用電子機器ノイズパターン配信器10は、車両用電子機器動作状態モニタ11(電子機器モニタ手段)と、車両ノイズデータベース12(パターン情報格納手段)と、電源供給/信号重畳分離回路13(配信側通信手段)とを備え、車両用電子機器30が発するノイズパターンを示すパターン情報を、複数の通信端末20からの要求に応じて電源ラインLを介して送信する。送信される各種のパターン情報は、車両用電子機器30の動作開始時刻から動作終了時刻までの時間毎のノイズパターンを示すパターン情報であって、予め測定されて、車両ノイズデータベース12に格納されている。
車両用電子機器動作状態モニタ11は、各車両用電子機器30に接続されており、各車両用電子機器30が動作(稼動)を開始した際に動作開始を検知し、車両ノイズデータベース12にアクセスして該当する車両用電子機器30のノイズパターンを示すパターン情報を抽出取得し、動作している車両用電子機器30のパターン情報をリアルタイムに把握する。つまり、不図示の一時記憶装置等に記憶しておく。車両用電子機器動作状態モニタ11は、通信端末20から電源供給/信号重畳分離回路13を介してパターン情報の要求を示す要求信号を受信した場合、その時点において動作している各車両用電子機器30のパターン情報を電源供給/信号重畳分離回路13により電源ラインLを介して要求元の通信端末20へ送信する。電源供給/信号重畳分離回路13は、上述した要求信号やパターン情報の送受信の際、電力線通信(PLC)を用い、電源ラインLの電圧に重畳された要求信号を分離して車両用電子機器動作状態モニタ11に取得させたり、パターン情報を電源ラインLの電圧に重畳させて通信端末20に送信する処理を行う。なお、電源ラインLは、電源供給/信号重畳分離回路13から各通信端末20に対して電源を供給するためのラインである。
通信端末20は、無線通信部21(無線通信手段)と、電源供給/信号重畳分離回路22(端末側通信手段)とを備え、アプリケーションエンジン40に接続されている。無線通信部21は、送信回路23及び受信回路24から構成されるRF部と、D/A変換器25、変調/符号化器26、A/D変換器27及び等価/復調/復号器28から構成されるBB処理部と、MAC処理部29とを備えている。無線通信部21は、上記した構成を備えることで、アプリケーションエンジン40に関連する各種の信号やデータを他の通信端末20との間で無線通信する処理を実行する。
電源/信号重畳分離回路22は、無線通信部21のMAC処理部29に接続されている。アプリケーションエンジン40からMAC処理部29に各種の信号等の無線送信の指示がなされると、電源/信号重畳分離回路22は、MAC処理部29から、その時点で動作している車両用電子機器30のパターン情報の要求を示す要求信号を取得し、取得した要求信号を電源ラインLの電圧に重畳して、上述したように、車両用電子機器ノイズパターン配信器10に送信する。電源/信号重畳分離回路22は、要求信号に応じたパターン情報を、車両用電子機器ノイズパターン配信器10から受信すると、電源ラインLの電圧に重畳されたパターン情報を分離して取り出し、MAC処理部29に出力する。
MAC処理部29は、パターン情報を取得すると無線通信の状況が好適であるノイズレベルの低い時間帯を判断して送信タイミングを決定する。この判断の際、MAC処理部29は、パターン情報に示されるノイズレベルが所定の値より小さい時間帯を送信タイミングと判定する。MAC処理部29は、アプリケーションエンジン40からの送信データをもとに他の通信端末20へ送信できる送信信号U(図4参照)を生成する。MAC処理部29は、生成した送信信号Uを所定の送信タイミングでアドホックネットワークを介して無線通信部21により他の通信端末20に無線送信する。この送信は、BB処理部の変調/符号化器26及びD/A変換器25とRF部の送信回路23とを通して行われる。送信元の通信端末20と同様の構成を備える送信先の他の通信端末20は、送信されてきた送信信号Uを、RF部の受信回路24とBB処理部のA/D変換器27及び等価/復調/復号器28、MAC処理部29を通じて受信し、送信先の他の通信端末20に接続されるアプリケーションエンジン40に送信信号Uに含まれるデータ等を出力する。このような無線通信により、一方のアプリケーションエンジン40と他方のアプリケーションエンジン40との間でデータレートの高い信号の送受信が行われる。
続いて、車両用無線通信システム1における通信端末20間での信号の送受信を図2及び図3を用いて説明する。なお、図3における帯域R1は、例えば、通信環境の悪い時間帯を示している。
まず、送信元の通信端末20は、他の通信端末20へデータを送信するか否かを決定する(S1)。送信元の通信端末20が他の通信端末20へデータを送信することを決定すると、送信元の通信端末20は、車両用電子機器ノイズパターン配信器10に現在の車両用電子機器30のノイズパターンを要求するため要求信号を送信する(S2)。送信元の通信端末20は、車両用電子機器ノイズパターン配信器10から、要求に応じた車両用電子機器30のノイズパターン(パターン情報)を取得する(S3)。ステップS2,S3における要求信号やパターン情報の送受信は電源ラインLを介して行われるため、例えば図3の帯域R1のように無線の通信環境が悪い時間帯に送受信を行ったとしても、要求信号等が確実に送受信される。
続いて、パターン情報を取得した通信端末20は、送信先となる他の通信端末20への送信タイミングを決定する(S4)。また、送信元の通信端末20は、他の通信端末20への送信信号Uを生成する(S5)。そして、送信元の通信端末20は、ステップS4で決定した送信タイミングとなったか否かを判定し(S6)、所定の送信タイミングとなったら、ステップS5で生成した送信信号Uを他の通信端末20へ無線送信する(S7)。ステップS7における無線通信は、図3に示されるように無線の通信環境がよい時間帯に行われるため、信号の無線送信が確実に行われる。無線送信される送信信号Uは、ヘッダ部U1及びペイロード部U2から構成されている(図4参照)。
なお、送信元の通信端末20から送信信号Uを受信した他の通信端末20は、送信元の通信端末20へ別の送信信号Uを返信する必要がある場合、図3に示されるように、上述した送信元の通信端末20での送信タイミングの決定処理と同様の処理を行い(S8〜S10)、送信元の通信端末20へ送信信号Uを返信する。
以上説明した車両用無線通信システム1によれば、複数の通信端末20は、電源ラインLを介してパターン情報を確実に受信し、受信したパターン情報に基づいて他の通信端末20とアドホックネットワークを介して無線通信を行うことで、車内の通信環境をリアルタイムに把握し、把握した通信環境に応じ、ノイズの少ない時間帯に適応的に通信の送信タイミングを制御することができる。この結果、ノイズ等によるデータ誤りの発生を抑えた車両用無線通信ネットワークを構築することができ、スループットの低下や通信不能な状態になることを防止して、通信のリアルタイム性や信頼性を確保することができる。
また、車両用無線通信システム1によれば、車両用電子機器ノイズパターン配信器10と各通信端末20との間の制御用信号(ノイズパターンの要求信号やノイズパターンのパターン情報)を電源ラインLの電圧に重畳して通信するので、各通信端末20へ配線するハーネスが電源ラインLのみで十分となり、配線数を削減できる。
また、車両用無線通信システム1によれば、各通信端末20は、物理的に車両用電子機器ノイズパターン配信器10を介して電源ラインLに接続されていることになる。しかしながら、各通信端末20間の通信を、電源ラインLを介したPLCを用いずに無線通信システムを用いているため、通信端末20間の通信は、電力線通信では帯域の足らないようなデータレートの高い信号の送受信を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る車両用無線通信システムの第2実施形態について図5〜図7を参照して説明する。本実施形態では、図5に示されるように、車両用電子機器ノイズパターン配信器10aが、第1実施形態における車両用電子機器ノイズパターン配信器10に、ノイズモニタ14と通信端末20の無線通信部21とを更に備えた構成となっている。第2実施形態では、このような構成を有する車両用電子機器ノイズパターン配信器10aが、第1実施形態と同様に複数の通信端末20と共に車両用無線通信システム1を構成している。
ノイズモニタ14は、車両用電子機器ノイズパターン配信器10aに内蔵される無線通信部21のA/D変換器27と等価/復調/復号器28との間に接続される。ノイズモニタ14は、受信回路24等で受信される車両用電子機器30が発するノイズのデータを取得して、車両ノイズデータベース12に出力する。なお、無線通信部21は、受信回路24と、A/D変換器27のみの構成でもよい。
ここで、車両用電子機器動作状態モニタ11、車両ノイズデータベース12及びノイズモニタ14によって車両用電子機器30が発するノイズのデータを取得する処理について説明する。車両用電子機器動作状態モニタ11は、車両用電子機器30の動作信号と機器を識別するIDをノイズモニタ14に送信する。動作信号やIDを受信したノイズモニタ14は、車両用電子機器30の動作開始をトリガとして、無線通信部21の受信側のIF段のA/D変換器27の出力データをモニタリングする。
ノイズモニタ14は、車両用電子機器30のIDと、車両用電子機器30の動作開始から動作終了までの間(図6における「車両用電子機器の動作信号」がt1〜t2のイネーブルの区間)における時間毎のノイズデータを車両ノイズデータベース12に送信する。このノイズデータは、例えば、図6における「ノイズモニタの出力値(波形イメージ)」で示される。車両ノイズデータベース12には、過去に取得したn個の車両用電子機器30の所定の時間間隔における時間毎のノイズデータが複数保存してあり、過去n回の時間毎のノイズデータと今回取得した時間毎のノイズデータに対して統計処理(例えば二乗平均値)が施される。車両ノイズデータベース12は、このような統計処理が施されたノイズデータを上述したパターン情報として格納する(図6における「DB保存用パターン情報」を参照)。
なお、車両用電子機器30のノイズデータを取得する際、図7に示されるように、他の車両用電子機器30が動作している時間帯(t3〜t4)や、通信の送受信を行っている時間帯(t5〜t6)におけるノイズデータは、他の影響を受けているため、上述したノイズデータの統計処理には使用しないことが好ましい。
以上説明した車両用無線通信システム1によれば、各車両で自動的にノイズデータを収集することで、車両用電子機器30のノイズデータを予め測定して車種毎やグレード毎に専用のデータベースを準備することが不要となる。このため、各車両固有のノイズデータベースを簡易に構築することができる。また、各車両用電子機器30が車両用無線通信システム1に与える影響は、同車種や同グレードであったとして車両毎に異なる場合が多いが、本構成をとることで、各車両固有の実使用環境に即したノイズデータを測定することができ、送信タイミングを高精度に制御できる。
また、車両用無線通信システム1によれば、ノイズパターンを頻繁に更新することができるので、車両用電子機器30が、例えば、ブラシの消耗によってノイズパターンに経年変化が生じるようなモータのような電子機器であっても、対応することができる。
また、車両用無線通信システム1によれば、外部から動作信号を車両用電子機器動作状態モニタ11に入力できる仕組み(例えば外部入力端子)とIDを付与できる仕組みを準備することで、持ち込み電子機器を車両内に持ち込んで動作させた場合であってもノイズパターンの収集を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る車両用無線通信システムの第3実施形態について図8〜図10を参照して説明する。本実施形態では、図8に示されるように、車両用電子機器ノイズパターン配信器10bが、第2実施形態における車両用電子機器ノイズパターン配信器10aにおける無線通信部21に代えて、OFDM等のマルチキャリアシステムを用いる無線通信部51を備える点で相違する。以下、相違する点を中心に説明する。
無線通信部51は、第2実施形態における無線通信部21と同様の送信回路23、受信回路24、D/A変換器25、変調/符号化器26、A/D変換器27及び等価/復調/復号器28を備え、更に、IFFT回路52とFFT回路53とを備えている。ノイズモニタ14は、FFT回路53と等価/復調/復号器28との間に接続され、FFT回路53の出力信号(各サブキャリアのノイズ)をモニタリングする。なお、無線通信部10bは、受信回路24とA/D変換器27とFFT回路53のみの構成でもよい。
ノイズモニタ14で測定されるノイズは、図9に示されるように、動作状態の車両用電子機器30が発するノイズを通信端末20が無線通信を行う通信帯域内のサブキャリア毎(サブキャリア♯1〜♯n)に分類したものである。車両ノイズデータベース12は、サブキャリア毎に分類されたノイズパターンを、第2実施形態と同様の手法で統計処理を行い、サブキャリア毎のパターン情報として取得し、格納する。通信端末20は、他の通信端末20との間で無線通信を行う際、このようなパターン情報を獲得し、通信環境のよいノイズレベルの小さい時間帯及び周波数帯を決定する。そして、通信端末20は、図10に模式的に示されるように、通信可能な送信タイミングとサブキャリア(図10における「T1」)を使用して、他の通信端末20への無線通信を行う。図10における帯域R1は、例えば、通信環境の悪い時間/周波数帯を示し、帯域R2は、例えば、通信環境のよい時間/周波数帯を示す。
図10にT1で示される条件で通信端末20から他の通信端末20へ送信される送信信号Uaでは、図11に示されるように、ヘッダ部U1の一部U3に、送信元の通信端末20がどの送信タイミングとサブキャリアを使ってデータを送信したかが記載された送信元マップが記載されている。送信先の通信端末20は、一部U3に記載された送信元マップを用いて受信したデータを復調する。同様にして、送信先の通信端末20は、T2で示される条件で、送信元の通信端末20へデータを返信する。
以上説明した車両用無線通信システム1によれば、周波数毎のノイズパターンを取得して、通信端末20による無線通信の送信タイミングを決定する。これにより、時間軸上での送信制御(送信タイミング制御)と、周波数軸上での制御(使用サブキャリア制御)を行うことができ、通信帯域を効率よく使用することができるので、通信レートを向上させることができる。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではない。例えば、車両用電子機器が発生するノイズの状況に応じて変調方式や符号化率を変更して送信信号を生成する制御を行い、ノイズレベルの判定に用いる所定の値(閾値)を上げて、従来は通信環境の悪い時間帯と判断していた時間帯でも通信をOFFせずにノイズに対する耐性をあげた信号を用いてデータの送受信を行ってもよい。
この場合、車両用無線通信システム1は、送信元の通信端末20から送信先の通信端末20へ送信するデータに対する送信タイミングと送信方式(変調方式や符号化率)を決定する。そして、送信元の通信端末20のMAC処理部29は、アプリケーションエンジン40から伝えられた送信先の通信端末20への送信データをペイロード部U2に記載し、送信元の通信端末20の送信方式をヘッダ部U1の一部U3(図11参照)に記載した送信信号Ubを生成する。
そして、図12に示されるように、送信元の通信端末20から送信先の通信端末20へS11で示されるような送信タイミングで送信信号Ubを送信する。R1は例えば通信環境の悪い時間を示す。なお、送信信号Ubでは、ヘッダ部U1に記載された変調方式や符号化率は固定であり、ペイロード部U2に記載された変調方式や符号化率は可変となっている。送信先の通信端末20では、受信した送信信号Ubのヘッダ部U1の一部U3に含まれる送信元の通信端末20の変調方式や符号化方式をもとに、送信信号Ubのペイロード部U2を復調/復号し、ペイロード部U2に含まれるデータをアプリケーションエンジン40に伝える。同様にして、図12に示されるように、送信先の通信端末20は、送信元の通信端末20へS12で示されるような送信タイミングでデータを返信する。これにより、従来、通信をOFFにしていた時間を使ってデータの送受信を行うことができ、全体のスループットを向上させることができる。
また、上記各実施形態では、車両用無線通信システム1において、送信信号の強度を変更していなかったが、車両用電子機器30が発するノイズの状況に応じて、送信信号Uの強度を変更する構成としてもよい。この場合、通信環境の悪いノイズの大きい時間帯でも通信をOFFとすることなく、S/N比の十分高い信号を送信することができる。これにより、従来、通信をOFFにしていた時間を使ってデータの送受信を行うことができ、全体のスループットを向上させることができる。
また、上記実施形態では、車両用無線通信システム1において、通信端末20からの要求があった場合に車両用電子機器30のパターン情報を要求元の通信端末20へ配信する構成であったが、車両用電子機器30のパターン情報を定期的に配信するようにしてもよい。これにより、各通信端末が自律分散的に通信を行うことを一層、効果的にすることができる。
また、上記第2及び第3実施形態では、車両用無線通信システム1において、車両ノイズデータベース12の構成として、統計処理を行った後のノイズレベル値(多値)をノイズパターンとして車両ノイズデータベース12に保存していたが、予め設定したスレッショルド値を上回るノイズレベルの時は通信不可と、下回るときは通信可と判断して、通信不可と通信可の2値情報のみをノイズパターンのパターン情報として格納するようにしてもよい。これにより、車両ノイズデータベース12内の格納領域を削減できる。
また、上記第2及び第3実施形態では、車両用無線通信システム1において、車両ノイズデータベース12の構成として、過去n回分の測定ノイズサンプル値と新規に取得したノイズサンプル値とを格納していたが、過去の測定ノイズサンプル値を格納せずに、最後に測定した新規な測定ノイズサンプル値のみ(つまり、最近のデータに対して重みづけをする)を用いるようにしてもよい。これにより、車両ノイズデータベース12内の格納領域を削減できる。
なお、上記各実施形態では、データレートの高い送受信を主に考慮していたため、車両用無線通信システム1において、アプリケーションエンジン40に係るデータの送受信を無線通信のみで行っていたが、低レートのデータ通信を行う場合には、電源ラインLにデータを重畳させて、通信端末20間でPLCを用いたデータ通信を行ってもよい。この場合、PLCでは帯域の足りない高レートのデータ通信の部分を無線通信で行うような棲み分けを行ってももちろんよい。これにより、データの送受信を一層、効率的に行える。
1…車両用無線通信システム、10,10a,10b…車両用電子機器ノイズパターン配信器(ノイズパターン配信手段)、11…車両用電子機器動作状態モニタ(電子機器モニタ手段)、12…車両ノイズデータベース(パターン情報格納手段)、13…電源供給/信号重畳分離回路(配信側通信手段)、20…通信端末、21…無線通信部(無線通信手段)、22…電源/信号重畳分離回路(端末側通信手段)、30…車両用電子機器、40…アプリケーションエンジン、U1…ヘッダ部、U2…ペイロード部。

Claims (7)

  1. 車両用電子機器が発するノイズパターンを示すパターン情報を配信するノイズパターン配信手段と、前記ノイズパターン配信手段にそれぞれが電源ラインを介して接続されると共に無線通信によって互いに接続されてアドホックネットワークを構成する複数の通信端末と、を含む車両用無線通信システムであって、
    前記ノイズパターン配信手段は、
    前記複数の通信端末に前記電源ラインを介して前記パターン情報を送信する配信側通信手段を備え、
    前記複数の通信端末それぞれは、
    前記ノイズパターン配信手段から前記電源ラインを介して送信される前記パターン情報を受信する端末側通信手段と、
    前記端末側通信手段で受信した前記パターン情報に基づいて、前記複数の通信端末のうち他の通信端末と前記アドホックネットワークを介して無線通信を行う無線通信手段と、を備えることを特徴とする車両用無線通信システム。
  2. 前記ノイズパターン配信手段は、
    前記車両用電子機器の前記パターン情報を格納するパターン情報格納手段と、
    前記車両用電子機器の動作状態を把握して前記車両用電子機器のうち稼働中の車両用電子機器のパターン情報を前記パターン情報格納手段から取得して前記配信側通信手段によって送信させる電子機器モニタ手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用無線通信システム。
  3. 前記パターン情報格納手段に格納される前記パターン情報が、前記車両用電子機器の動作開始時刻から動作終了時刻までの時間毎のノイズパターンを示すことを特徴とする請求項2に記載の車両用無線通信システム。
  4. 前記配信側通信手段が前記電源ラインを介して前記端末側通信手段に前記パターン情報を送信する際、前記配信側通信手段は、前記パターン情報を前記電源ラインの電圧に重畳させ、且つ、前記端末側通信手段は、前記パターン情報が重畳された前記電圧から前記パターン情報を分離して取り出すことを特徴とする請求項2又は3に記載に車両用無線通信システム。
  5. 前記無線通信手段は、前記端末側通信手段により前記パターン情報を要求する要求信号を前記電源ラインを介して前記ノイズパターン配信手段に送信させると共に、前記電子機器モニタ手段は、前記配信側通信手段により前記要求信号に応じた前記パターン情報を前記電源ラインを介して前記複数の通信端末のうち前記要求信号を送信した送信元の通信端末に送信することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の車両用無線通信システム。
  6. 前記電子機器モニタ手段は、前記車両用電子機器に接続されると共に前記車両用電子機器の動作状態を常時把握し、前記車両用電子機器のうち稼働を開始した車両用電子機器の前記パターン情報を前記パターン情報格納手段から取得して、前記パターン情報を前記送信元の通信端末に送信することを特徴とする請求項5に記載の車両用無線通信システム。
  7. 前記無線通信手段は、前記端末側通信手段が受信した前記パターン情報を用いて前記車両用電子機器が発するノイズパターンのノイズレベルの変動を把握し、前記ノイズレベルが所定の値より小さい時間帯を送信タイミングと判定して無線通信を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用無線通信システム。
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