JPWO2009040993A1 - 電力線通信システム、及び電力線通信装置 - Google Patents

電力線通信システム、及び電力線通信装置 Download PDF

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Abstract

コントローラは、当該コントローラが通信可能な端末の数であるコントローラ受信端末数を他の端末に対して送信するように構成する。そして、コントローラになることができる端末のうちのコントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数の方が、コントローラ受信端末数よりも多い場合に、前記コントローラに対してコントローラの交代要求を示す信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得する。

Description

本発明は、宅内の電力線を用いた電力線通信システム、及び前記電力線通信システムにおいて使用する電力線通信装置に関するものである。
電力線通信システムでは、電力を供給するために設けられた電力線を通信媒体として用いる。そのため、電力の供給を受けるために電力線に接続された機器により、ノイズ発生やインピーダンス変動が発生し、電力線通信の伝送品質が大きく変動する。特に、電力の供給を受けるために電力線に接続された機器の電源をオン/オフするだけでも、ノイズ発生やインピーダンス変動が変化するので、頻繁に通信の状態(伝送品質)が変わり易い。
この伝送品質の変動に対しては、最適な伝送品質を得ることができるノードをマスターノードとして動的に変更し、最適なルーティングを容易に実現しているものがある。(例えば、特許文献1を参照。)
特許第3693896号公報
電力線通信では、ネットワーク内の少なくともひとつの端末がコントローラとなって通信を制御している。そのため、ノイズやインピーダンス変動による伝送品質の変動は、単に通信を行っている端末間だけの問題ではない。すなわち、電力線通信では、コントローラからの制御信号を受信できなくなると、通信相手の端末と信号の送受できる状態でも、制御信号が得られないために通信できなくなるという課題が生ずる。
本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、電力線通信において、通信状態が変化しても、コントローラが最大限数の端末との通信を保てるようにすることを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
前記コントローラになることができる端末は、前記受信通知によって、通信可能な端末数を計測するように構成されており、
前記コントローラは、当該コントローラが通信可能な端末の数であるコントローラ受信端末数を他の端末に対して送信し、
前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数の方が前記コントローラ受信端末数よりも多い場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手のエラーレートを計測するとともに、他のコントローラになることができる端末に、測定した値を送信するように何れもが構成されており、
前記コントローラになることができる端末のうちの第1の端末と第2の端末との間では、一定以上の通信速度が必要であり、
前記第1の端末及び前記第2の端末は、前記第1の端末が計測したエラーレート及び前記第2の端末が計測したエラーレートのうちの大きい方が、予め定められた上限エラーレートよりも小さく、かつ、自己が計測したエラーレートが前記コントローラが計測したエラーレートよりも小さい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手からの信号の受信速度を計測するとともに、他のコントローラになることができる端末に、測定した値を送信するように何れもが構成されており、
前記コントローラになることができる端末のうちの第1の端末と第2の端末との間では、一定以上の通信速度が必要であり、
前記第1の端末及び前記第2の端末は、前記第1の端末が計測した受信速度及び前記第2の端末が計測した受信速度のうちの低い方が、予め定められた上限受信速度以上で、かつ、自己が計測した受信速度が前記コントローラが計測した受信速度よりも低い場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムで用いられて、他の端末に対して定期的な信号を出力する端末であるコントローラになることができる電力線通信装置であって、
他の端末に対して試験信号を送出する試験信号送信部と、
前記試験信号に対する通信相手からの応答に基づいて、通信可能な端末数である受信端末数を求める受信端末数計算部と、
前記受信端末数を他の端末に送信する受信端末数送信部と、
現在のコントローラである他の端末が送信した前記受信端末数を保持するコントローラ受信端末数保持部と、
自己がコントローラでない場合に前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数を比較するとともに、比較の結果、前記受信端末数計算部で求めた受信端末数の方が多い場合に、自己がコントローラになることを要求するコントローラ交代要求信号を生成するコントローラ権限取得部と、
前記コントローラ交代要求信号に基づいて、前記定期的な信号を送信する送信部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、通信状態が変化しても、コントローラが最大限数の端末との通信を保てるようにすることが可能になる。
図1は、実施形態1に係る電力線通信システム100における電力線通信装置の接続関係の一例を示す図である。 図2は、基準信号等の出力タイミングを示す図である。 図3は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。 図4は、図1に示す状態に、新たな機器である機器180が接続された状態を示している。 図5は、コントローラ変更の手順を示す図である。 図6は、基準信号、試験信号の送信フロー(基準信号送出タスク)を示す図である。 図7は、試験信号受信のフロー(試験信号受信タスク)を示す図である。 図8は、受信通知信号を受けた後の処理(受信通知信号タスク)を示す図である。 図9は、試験信号送信のフロー(試験信号送信タスク)を示す図である。 図10は、コントローラ権限要求のフロー(コントローラ権限要求タスク)を示す図である。 図11は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。 図12は、コントローラ変更の手順を示す図である。 図13は、基準信号、試験信号の送信フロー(基準信号送出タスク)を示す図である。 図14は、試験信号受信のフロー(試験信号受信タスク)を示す図である。 図15は、受信通知信号を受けた後の処理(受信通知信号タスク)を示す図である。 図16は、試験信号送信のフロー(試験信号送信タスク)を示す図である。 図17は、コントローラ権限要求のフロー(コントローラ権限要求タスク)を示す図である。 図18は、図1の状態に、コントローラになることができる端末が新たに接続された状態を示す図である。 図19は、コントローラ変更の手順を示す図である。 図20は、図18の状態に、コントローラになることができる端末410が新たに接続された状態を示している。 図21は、コントローラ変更の手順を示す図である。
符号の説明
100 電力線通信システム
110 端末
111 受信部
112 コントローラ受信端末数保持部
113 受信端末数計算部
114 コントローラ権限取得部
115 送信部
120 端末
130 端末
140 電力線
150 ブレーカ
160 機器
170 機器
180 機器
201 コントローラ受信状態保持部
202 受信状態計算部
310 端末
410 端末
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る電力線通信システム100における電力線通信装置(以下、端末と呼ぶ)の接続関係の一例を示す図である。この例では、電力線通信を行なう端末である端末110、端末120、及び端末130(図中ではそれぞれ端末A、端末B、端末Cと記載してある)が電力線140を介して互いに接続されている。電力線140には複数の系統があり、ブレーカ150を介して戸外から電力が供給されている。
また、この例では、電力線通信を行なう機器ではないが、電力線140から電力の供給を受けて動作する機器160〜機器170も電力線140に接続されている。
(各端末の構成)
端末110〜端末130のうち、端末130は、コントローラになることができない端末である。
一方、端末110と端末120とは、電力線通信のコントローラになることができる端末である。なお、電力線通信システム100では、コントローラには、何れか1つの端末のみがなり得るものとする。
コントローラになることができる端末は、時刻の基準信号を定期的に出力する機能を有している。図2は、基準信号等の出力タイミングを例示する図である。図2に示すa0、a1、a2は、コントローラから定期的に出力された基準信号である。また、b0、b1、b2は、端末間における通信信号を示している。
また、コントローラになることができる端末は、自端末がコントローラでない場合に、現在のコントローラが通信可能な端末数と、自端末が通信可能な端末数とを比較して、自端末が通信可能な端末数の方が多い場合に、コントローラ権限を取得するようになっている。これを実現するには、コントローラになることができる端末を以下のように構成する
まず、コントローラになることができる端末は、基準信号とともに試験信号を出力するように構成する。なお、電力線通信システム100内の各端末(コントローラになることができる端末、及びコントローラになることができない端末の両方)は、試験信号に対する応答である受信通知信号を出力するように構成しておく。
さらに、コントローラになることができる端末は、受信通知信号に基づいて、自端末が通信可能な端末の数(受信端末数)を求め、求めた受信端末数を送信するように構成する。
なお、試験信号の出力を開始するタイミングは、コントローラになっている場合とそうでない場合とで異なっている。すなわち、コントローラになっている場合には、一定間隔(試験信号送出時間周期と呼ぶことにする)で、基準信号とともに試験信号を出力する。一方、コントローラになっていない場合には、コントローラから受信端末数を受信した場合に、試験信号送出時間周期で試験信号を出力する。
上記の構成により、コントローラになることができる端末は、現在のコントローラが通信可能な端末数と、自端末が通信可能な端末数とを取得することが可能になる。
図3は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。コントローラになることができる端末は、図3に示すように、受信部111、コントローラ受信端末数保持部112、受信端末数計算部113、コントローラ権限取得部114、及び送信部115を含んでいる。
受信部111は、電力線140を介して、基準信号と通信信号とを受信するようになっている。
コントローラ受信端末数保持部112は、コントローラから受信した受信端末数を保持するようになっている。
受信端末数計算部113は、試験信号の送信開始から所定の設定時間内に受信できた受信通知信号の数に基づいて受信端末数を求めるようになっている。
コントローラ権限取得部114は、コントローラ受信端末数保持部112で保持している受信端末数(コントローラの受信端末数)と、受信端末数計算部113で求めた受信端末数とを比較して、受信端末数計算部113で求めた受信端末数の方が大きい場合に、コントローラ権限を要求する信号(コントローラ交代要求信号)を生成し、コントローラが他の端末に対して定期的に送信する信号を、送信部115に送信させるようになっている。この例では、コントローラ権限取得部114は、前記の基準信号を送信部115に送信させる。
送信部115は、通信信号と基準信号を電力線140を介して送信するようになっている。
(電力線通信システム100における各端末の動作)
電力線140に新たな機器が接続されることによって、一部の端末とコントローラとが通信できなくなった場合を例にして、電力線通信システム100におけるコントローラ変更の手順を説明する。
例えば、図1に示す状態では、コントローラが端末110であり、端末110と端末120との間、さらに端末110と端末130との間で通信が可能であったものとする。
図4は、図1に示す状態に、新たな機器である機器180が接続された状態を示している。図4に示す状態では、機器180が新たに接続されたことによってノイズが増大し、端末110と端末130との間で通信ができなくなって、端末130が基準信号を受信できなくなったものとする。なお、図4に示す状態において、端末110と端末120の間、及び端末120と端末130の間では通信ができるものとする。
この状態において、電力線通信システム100では、図5に示す手順で通信が行なわれて、コントローラの変更が行なわれる。
まず、コントローラが基準信号と試験信号を各端末に送信する(図5のステップ13aを参照)。具体的には、コントローラは、図6に示すフロー(基準信号送出タスクと呼ぶ)で、基準信号、試験信号の送信を行なう。
図6に示すステップST141では、自端末がコントローラ権限を保持していてよいかどうかを判断する。具体的には、基準信号の受信を試み、基準信号を受信した場合には、コントローラ権限を放棄すべきと判断する。放棄すべきと判断した場合には、ステップST142に移行してコントローラ権限を放棄する。
一方、基準信号を受信しなかった場合には、受信端末数を求めるためにステップST143以降の処理を行なう。
ステップST143では、試験信号送出時間周期が経過したかどうかを判断する。判断の結果、経過していた場合には、ステップST144に移行して、コントローラの変更要否の試験を開始する。
具体的には、まず、コントローラ(端末110)は、受信端末数を初期化する(ステップST145)。次に、基準信号と試験信号とを送信部115から送信する(ステップST146)。
この例では、端末120は、試験信号を受信可能である。そのため端末120は、図7のフロー(試験信号受信タスクと呼ぶ)にしたがって、その応答である受信通知信号を端末110に送信する(図5のステップ13bを参照)。一方、この例では端末130は、端末110からの試験信号を受信できないので何もしない。
コントローラ(端末110)は、端末120が出力した受信通知信号を受け取ると、図8に示すフロー(受信通知信号タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、ステップST181では、コントローラは、試験信号の送信開始から設定時間が経過していないかどうかを調べる。その結果、経過していた場合には、受信通知信号タスクを終了する。
一方、経過していない場合には、受信通知信号が重複していないかを調べる(ステップST182)。その結果、受信通知信号が重複していない場合には、受信端末数を1増分する(ステップST183)。この例では、受信端末数=1となる。受信通知信号が重複していた場合には、受信通知信号タスクを終了する。
次に、コントローラ(端末110)は、前回の試験信号送出から一定時間経過後に、再度基準信号送出タスク(図6を参照)を実行する。この例では、コントローラは、基準信号を受信しておらず、かつ試験信号送出時間周期を経過していないので、ステップST147以降の処理を実行する。
ステップST147では、前回の基準信号送出タスクで、試験信号を送信したか否かを確認する。この例では、前回の基準信号送出タスクで試験信号を送信したので、ステップST148に移行して、基準信号と受信端末数(この例では1)を送信する(図5のステップ13dを参照)。なお、前回に試験信号を送信していなかった場合には、ステップST149に移行して、基準信号のみを送信する。
端末120は、コントローラが送信した受信端末数を受信すると、受信端末数をコントローラ受信端末数保持部112で保持する。また、端末120は、コントローラから受信端末数を受信すると、試験信号を送信する(図5のステップ13eを参照)。具体的には、図9に示すフロー(試験信号送信タスクと呼ぶ)を実行する。図9に示すように、端末120は、コントローラの受信端末数を受信したかどうかを判断する(ステップST151)。
そして、端末120は、コントローラの受信端末数を受信した場合には、コントローラの変更要否の試験を開始する(ステップST152)。具体的には、まず、端末120は、受信端末数を初期化する(ステップST153)。次に、試験信号を送信部115から送信する(ステップST154)。
これに対し、端末110及び端末130は、試験信号受信タスク(図7を参照)を実行して、受信通知信号を端末120に送信する(図5のステップ13f、ステップ13gを参照)。
これに対して、端末120は、受信通知受信タスク(図8参照)を実行する。すなわち、端末120は、受信端末数計算部113によって受信端末数を求める。この例では、受信端末数は、2(端末110と端末130の2台)である。
受信端末数計算部113によって受信端末数が求まると、端末120は、図10に示すフロー(コントローラ権限要求タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、端末120のコントローラ権限取得部114は、受信端末数計算部113で求めた受信端末数と、コントローラ受信端末数保持部112で保持している受信端末数とを比較する(ステップST171)。
そして、自端末(端末120)の受信端末数の方が多い場合には、ステップST172に移行する。一方、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数以下の場合には、ステップST173に移行して、試験を完了する。
ステップST172では、コントローラ権限取得部114が、コントローラ権限を要求する信号としての基準信号を、送信部115に送信させる。
この例では、自端末(端末120)の受信端末数の方が多いので、端末120は、コントローラ権限を要求する信号として基準信号を出力して、コントローラの権限を獲得する。
そして、新たにコントローラとなる端末(端末120)は、基準信号送出タスク(図6を参照)を実行して、基準信号と受信端末数を送信する(ステップST148、及び図5のステップ13i)。
一方、端末110も基準信号送出タスク(図6を参照)を実行する。しかし、新たにコントローラとなる端末(端末120)が基準信号を送信したので、端末110は、ステップST141において、基準信号を受信したと判断する。そのため、端末110は、コントローラ権限を放棄する(ステップST142)。
したがって、端末120がコントローラとなり、端末130がコントローラ(すなわち端末120)と通信を行なうことが可能になる。
なお、コントローラになることができる端末が3台以上ある場合には、これらの端末の動作タイミングによっては、受信端末数が最大でない端末がコントローラ権限を取得する場合もありえる。しかし、そのコントローラもやはり、基準信号送出タスクを実行して、基準信号と受信端末数を送信するので、そのコントローラよりも受信端末数が多い端末があった場合には、コントローラが変更される。
すなわち、最終的には、コントローラになることができる端末のうち、受信端末数が最大のものがコントローラになる。
以上のように、本実施形態によれば、受信可能な端末の数が一番多い端末のみがコントローラになるので、通信状態が変化しても、最大限数の端末との通信を保つこと可能になる。また、コントローラ数を増やす必要がないので、通信帯域が減少することもない。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2では、受信端末数に加え、受信状態も考慮してコントローラを決定する電力線通信システムの例について説明する。
なお、本実施形態でも、電力線や各端末の接続関係の一例として図1を用いる。
(各端末の構成)
本実施形態では、コントローラになることができる端末は、自端末がコントローラでない場合に、現在のコントローラが通信可能な端末数と自端末が通信可能な端末数が同数の場合には、現在のコントローラと他端末間の通信の最大エラーレートよりも自端末と他端末間の通信の最大エラーレートの方が小さい場合に、コントローラ権限を取得するようになっている。
これを実現するには、まず、この電力線通信システム内の各端末は、受信通知信号に加え、試験信号のエラーレートの送信を行なうように構成する。
一方、コントローラになることができる端末は、他の端末から受信したエラーレートの中の最大値を保持するように構成する。
図11は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。コントローラになることができる端末は、図11に示すように、受信部111、受信端末数計算部113、コントローラ権限取得部114、送信部115、コントローラ受信状態保持部201、及び受信状態計算部202を含んでいる。
受信状態計算部202は、他端末から受信したエラーレートの値うちの最大値を保持するようになっている。
コントローラ受信状態保持部201は、コントローラから受信した、受信端末数及び最大エラーレートを保持するようになっている。
上記のように構成することにより、コントローラになることができる端末は、現在のコントローラと他端末間の通信の最大エラーレートと、自端末と他端末間の通信の最大エラーレートとを比較することが可能になる。
(本実施形態における各端末の動作)
図1に示す接続状態において、現在のコントローラが端末110であり、端末120と端末130は、端末110が出力した試験信号を受信可能であるものとして、コントローラ変更の手順を説明する。
この状態において、この電力線通信システムでは、図12に示す手順で通信が行なわれて、コントローラの変更が行なわれる。
まず、コントローラ(端末110)が基準信号と試験信号を各端末に送信する(図12のステップ22aを参照)。具体的には、コントローラは、図13に示すフロー(基準信号送出タスクと呼ぶ)で、基準信号、試験信号の送信を行なう。
図13に示すステップST141では、自端末がコントローラ権限を保持していてよいかどうかを判断する。具体的には、基準信号の受信を試み、基準信号を受信した場合には、コントローラ権限を放棄すべきと判断する。放棄すべきと判断した場合には、ステップST142に移行してコントローラ権限を放棄する。
一方、基準信号を受信しなかった場合には、受信端末数を求めるためにステップST143以降の処理を行なう。
ステップST143では、試験信号送出時間周期が経過したかどうかを判断する。判断の結果、経過していた場合には、ステップST144に移行して、コントローラの変更要否の試験を開始する。
具体的には、まず、コントローラ(端末110)は、受信端末数を初期化する(ステップST145)。次に、前回の試験信号の送出から一定時間経過した他端末のエラーレートを初期化する(ステップST248)。そして、基準信号と試験信号とを送信部115から送信する(ステップST146)。
この例では、端末120及び端末130は、試験信号を受信可能である。そのため、端末120と端末130は、図14のフロー(試験信号受信タスクと呼ぶ)にしたがって、その応答である受信通知信号とエラーレートを端末110にそれぞれ送信する(図12のステップ22b、ステップ22cを参照)。具体的には、端末120と端末130は、試験信号を送信した端末からエラーレートを受信してから所定時間経過したか否かを確認する(ステップST362)。そして、所定時間経過していた場合には、試験信号を送信した端末に対してエラーレートを送信する(ステップST261)。
コントローラ(端末110)は、端末120及び端末130が出力した受信通知信号とエラーレートを受け取ると、図15に示すフロー(受信通知信号タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、ステップST181では、コントローラは、試験信号の送信開始から設定時間が経過していないかを調べる。その結果、経過していた場合には、受信通知信号タスクを終了する。
一方、経過していない場合には、受信通知信号が重複していないかを調べる(ステップST182)。その結果、受信通知信号が重複していない場合には、受信端末数を1増分する(ステップST183)。この例では、受信端末数=2(端末120と端末130の2台)となる。次に、エラーレートの最大値を受信状態計算部202に保持する(ステップST284)。例えば、端末130が通信的に一番遠い距離にあり、その結果、端末130のエラーレートが最大であったとすれば、受信状態計算部202には、端末130のエラーレートが保持される。
次に、コントローラ(端末110)は、前回の試験信号送出から一定時間経過後に、再度基準信号送出タスク(図13を参照)を実行する。すなわち、コントローラは、基準信号を受信しておらず、かつ試験信号送出時間周期を経過していないので、ステップST240以降の処理を実行する。
ステップST240では、端末数の変化の有無を判断する。その結果、変化があった場合には、ステップST144の処理に移行し、変化がなかった場合にはステップST147の処理に移行する。
以下では、変化がなかった場合のフローを説明する(変化があった場合のフローは後述する)。
ステップST147では、前回の基準信号送出タスクで、試験信号を送信したか否かを確認する。この例では、前回の基準信号送出タスクで試験信号を送信したので、ステップST241に移行して、基準信号と受信端末数(この例では2)と最大エラーレートを送信する(図12のステップ22dを参照)。なお、前回に試験信号を送信していなかった場合には、ステップST149に移行して、基準信号のみを送信する。
端末120及び端末130は、コントローラが送信した受信端末数と最大エラーレートを受信すると、これらの値をそれぞれのコントローラ受信状態保持部201で保持する。
端末120は、コントローラから受信端末数と最大エラーレートを受信したので、試験信号を送信する(図12のステップ22eを参照)。具体的には、図16に示すフロー(試験信号送信タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、端末120は、コントローラの受信端末数を受信したかどうかを判断する(ステップST151)。
そして、端末120は、コントローラの受信端末数を受信した場合には、コントローラの変更要否の試験を開始する(ステップST152)。具体的には、まず、端末120は、受信端末数を初期化する(ステップST153)。次に、前回の試験信号の送出から一定時間経過した端末のエラーレートを初期化する(ステップST253)。次に、試験信号を送信部115から送信する(ステップST154)。
端末110及び端末130は、試験信号受信タスク(図14を参照)を実行して、受信通知信号を端末120に送信する(図12のステップ22f、及びステップ22gを参照)。
これに対して、端末120は、受信通知受信タスク(図15を参照)を実行する。すなわち、端末120は、受信端末数計算部113によって受信端末数を求める。この例では、受信端末数は、2(端末110と端末130の2台)である。
また、端末120は、受信したエラーレートのうちの最大エラーレートを受信状態計算部202に保持する。例えば、端末130が通信的に一番遠い距離にあり、その結果、端末130のエラーレートが最大であったとすれば、受信状態計算部202には、端末130のエラーレートが保持される。
受信端末数と最大エラーレートが求まると、端末120は、図17に示すフロー(コントローラ権限要求タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、端末120のコントローラ権限取得部114は、受信端末数計算部113で求めた受信端末数と、コントローラ受信状態保持部201で保持している受信端末数とを比較する(ステップST171)。
そして、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数以上である場合には、ステップST274に移行する。一方、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数よりも少ない場合には、ステップST173に移行して、試験を完了する。
ステップST274では、受信状態計算部202に保持している最大エラーレートと、コントローラ受信状態保持部201に保持している最大エラーレートとを比較する。
比較の結果、自端末(端末120)の最大エラーレートが、コントローラの最大エラーレートよりも小さい場合には、ステップST172に移行する。一方、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数よりも少ない場合には、ステップST173に移行して、試験を完了する。
ステップST172では、コントローラ権限取得部114が、コントローラ権限を要求する信号としての基準信号をを、送信部115に送信させる。
この例では、自端末(端末120)の受信端末数とコントローラの受信端末数は、同数の2である。そのためステップST274が実行される。
例えば、ステップST274での比較の結果、自端末の最大エラーレートの方がコントローラよりも小さいとすれば、端末120は、コントローラ権限を要求する信号としての基準信号を出力して、コントローラの権限を獲得する。
そして、新たにコントローラとなる端末120は、基準信号送出タスク(図13を参照)を実行して、基準信号、受信端末数、最大エラーレートを送信する(ステップST241、及び図12のステップ22iを参照)。
一方、端末110も基準信号送出タスク(図13を参照)を実行する。しかし、新たにコントローラとなる端末(端末120)が基準信号を送信したので、端末110は、ステップST141において、基準信号を受信したと判断する。そのため、端末110は、コントローラ権限を放棄する(ステップST142)。
以上のようにして、端末120がコントローラとなり、コントローラとの通信におけるエラーレートが最小になる。
すなわち、本実施形態によれば、受信端末数が最大のものをコントローラとして設定できるうえ、エラーレートも最小化することが可能になる。それゆえ、より安定した通信が可能になる。
(電力線通信システム内の端末数が変化した場合の動作)
実施形態2の電力線通信システムでは、電力線通信システム内の端末数が変化した場合に、試験信号を出力するようにコントローラを構成しておけば、端末数が変化し端末数の変動に対して、最適な位置の端末をコントローラとすることが可能になる。
なお、ここでは、コントローラと一定時間内に通信を行なった端末は、試験信号に対する受信通知を行わないように構成されているものとする。これにより、試験信号発信による通信帯域の減少を最小限に抑えることが可能になる。
例えば、図1の状態に、図18のように、コントローラになることができる端末である端末310(図中では端末Dと記載してある)が新たに接続された場合を例にして各端末の動作を説明する。この状態において、この電力線通信システムでは、図19に示す手順で、通信が行なわれてコントローラの変更が行なわれる。
なお、この例では、端末310が接続される前に、端末110と端末120が通信しており、端末110及び端末120は、それぞれお互いのエラーレートを保持しているものとする(図19のステップ32aを参照)。
まず、端末310がネットワークに参加すると、端末310は、コントローラ(端末120)と通信を行なう。端末310及び端末120は、それぞれお互いのエラーレートを保持する(図19のステップ32bを参照)。
コントローラ(端末120)は、端末数が変化したので、基準信号送出時間に、基準信号とともに、試験信号を送出する(図13のステップST240、及び図19のステップ32cを参照)。
端末110及び端末310は、端末120とのエラーレートを保持しているので、応答を行わない。一方、端末130は、エラーレートを端末120に送信する(図19のステップ32cを参照)。
これにより、コントローラ(端末120)は、エラーレートの最大値と、受信端末数を保持する。
この例では、端末120は、受信端末数=3(端末110、端末130、及び端末310の3台)を保持する。また、例えば、端末130のエラーレートが最大であったとすれば、端末120は、端末130のエラーレートを保持する。また、端末120は、これらの保持した値を他の端末に送信する。
コントローラ(端末120)が、受信端末数と最大エラーレートを送信すると、現在コントローラである端末以外の、コントローラになることができる端末は、試験信号を送信する。
この例では、端末110が試験信号を送信して、端末130及び端末310より、エラーレートを受信する(図19のステップ32d)。また、端末310も試験信号を送信し、同様に端末110及び端末130より、エラーレートを受信する(図19のステップ32eを参照)。
現在コントローラである端末以外の、コントローラになることができる端末は、自端末の受信端末数と、コントローラにおける受信端末数との比較、さらには、自端末における最大エラーレートとコントローラにおける最大エラーレートとの比較を行なう。その結果、自端末がコントローラになるべきと判断した場合には、コントローラの権限を獲得する。
例えば、端末310が、通信距離的に他の端末との距離が近いために、受信端末数がコントローラ以上、かつ最大エラーレートがコントローラよりも小さかったならば、端末310がコントローラの権限を獲得し、基準信号と受信端末数(この例では3)と最大エラーレートを送信する(図19のステップ32fを参照)。
以上のように、端末数が変化し端末数の変動に対して、最適な位置の端末をコントローラとすることが可能になる。
《発明の実施形態3》
発明の実施形態3では、所定の端末間で一定以上の通信速度の確保が可能な電力線通信システムの例を説明する。これには各端末を次のように構成する。
まず、電力線通信システム内の各端末は、本実施形態でも、受信通知信号に加え、試験信号のエラーレートの送信を行なうように構成する。
コントローラになることができる端末は、一定以上の通信速度を確保するために許容されるエラーレートの上限値(上限エラーレートと呼ぶ)を設定できるようにする。
さらに、コントローラになることができる端末は、他の端末から受信したエラーレートの中の最大値を保持するように構成する。
なお、本実施形態でも、コントローラは、電力線通信システム内の端末数が変化した場合に、試験信号を出力するものとする。
(各端末の動作)
図20は、図18の状態に、端末410(図中では端末Eと記載してある)が新たに接続された状態を示している。端末110と端末410間では、一定以上の通信速度が必要とされているものとする。一定以上の通信速度が必要な通信としては、例えば映像伝送等が挙げられる。なお、端末410は、コントローラになることができる端末であり、現時点では、コントローラは端末310であるものとする。
この電力線通信システムでは、図21に示す手順で、通信が行なわれてコントローラの変更が行なわれる。
まず、端末410がネットワークに参加し、端末110と通信を行う(図21のステップ42aを参照)。この通信が、通信速度が一定以上必要な通信である。
端末410がネットワークに参加したことにより端末数が変化したので、端末310は、基準信号と試験信号を送信し、各端末からエラーレートを送信してもらう(図21のステップ42bを参照)。
端末310は、各端末が送信したエラーレートの中の最大エラーレートと、設定されている上限エラーレートを送信する(図21のステップ42cを参照)。
なお、この例では、コントローラと端末110間のエラーレートは、上限エラーレートよりも高いものとする。
この場合、端末410は、コントローラと端末110間のエラーレートが、設定された上限エラーレートよりも高いので、試験信号を送信する。その結果、各端末は、その試験信号についてのエラーレートを端末410に返信する(図21のステップ42dを参照)。
ここで、端末110からのエラーレートが上限エラーレートよりも低いとすれば、端末410は、コントローラ権限を獲得する。さらに、端末410は、基準信号、最大エラーレート、及び上限エラーレートを送信する(図21のステップ42eを参照)。
上記の動作により、端末410と端末110の間の通信では、エラーレートが上限エラーレートよりも低くなる。すなわち、端末410と端末110の間の通信で、一定以上の通信速度を確保することが可能になる。
《その他の実施形態》
なお、実施形態2では、自端末のエラーレートの最大値がコントローラのエラーレートの最大値よりも低い場合にコントローラ権限を獲得していたが、エラーレートの平均値がコントローラのそれよりも低い場合に、コントローラ権限を獲得するようにしたり、あるいはエラーレートの対数の平均値がコントローラのそれよりも低い場合に、コントローラ権限を獲得したりするようにしてもよい。エラーレートの平均値やエラーレートの対数の平均値の方が、演算は複雑であるが、これにより、伝送路の平均受信速度をより大きくすることが可能になる。
また、実施形態2、実施形態3では、エラーレートによって何れの端末がコントローラ権限を取得するか否かを判断したが、受信速度の最小値、受信速度の平均値、又は受信速度の対数の平均値を使用して判断することも可能である。この場合は、受信速度の最小値、受信速度の平均値、又は受信速度の対数の平均値が最大であるものがコントローラになる。これにより、演算は複雑となるが、実際の受信速度で演算できるという効果が得られる。
また、各実施形態で説明した基準信号は、上記のように時刻の基準信号には限定されない。例えば、スケジュール管理を行う時刻管理情報等、コントローラが概ね定期的に送信する信号であれば、同様の効果があるのは明らかである。
また、電力線通信システム内の端末数も上記の例には限定されない。具体的には、端末数が3台以上で、かつ、それらの端末の内でコントローラになることが可能な端末が2台以上であれば、何れの場合でも同様の効果があることは明らかである。
また、実施形態2、及び実施形態3では、端末数が増加するときにコントローラの変更を検討しているが、端末数が減少する場合に行っても同様の効果があることは明らかである。
また、ネットワークに属する端末のうち、コントローラからの基準信号を一定時間以上受信できなかった端末が発生したときにコントローラの変更を検討すれば、ネットワークの状態が変化したときに対応できるという効果を得られる。具体的には、コントローラになることができる端末のうちのコントローラ以外の端末の何れかが、一定時間以上コントローラからの基準信号を受信できなかった場合に、そのコントローラになることができる端末が試験信号を出力して、コントローラの変更を検討するようにする。
本発明に係る電力線通信システムは、通信状態が変化しても、コントローラが最大限数の端末との通信を保てるようにすることが可能になるという効果を有し、宅内の電力線を用いた電力線通信システム、及び前記電力線通信システムにおいて使用する電力線通信装置等として有用である。
本発明は、宅内の電力線を用いた電力線通信システム、及び前記電力線通信システムにおいて使用する電力線通信装置に関するものである。
電力線通信システムでは、電力を供給するために設けられた電力線を通信媒体として用いる。そのため、電力の供給を受けるために電力線に接続された機器により、ノイズ発生やインピーダンス変動が発生し、電力線通信の伝送品質が大きく変動する。特に、電力の供給を受けるために電力線に接続された機器の電源をオン/オフするだけでも、ノイズ発生やインピーダンス変動が変化するので、頻繁に通信の状態(伝送品質)が変わり易い。
この伝送品質の変動に対しては、最適な伝送品質を得ることができるノードをマスターノードとして動的に変更し、最適なルーティングを容易に実現しているものがある。(例えば、特許文献1を参照。)
特許第3693896号公報
電力線通信では、ネットワーク内の少なくともひとつの端末がコントローラとなって通信を制御している。そのため、ノイズやインピーダンス変動による伝送品質の変動は、単に通信を行っている端末間だけの問題ではない。すなわち、電力線通信では、コントローラからの制御信号を受信できなくなると、通信相手の端末と信号の送受できる状態でも、制御信号が得られないために通信できなくなるという課題が生ずる。
本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、電力線通信において、通信状態が変化しても、コントローラが最大限数の端末との通信を保てるようにすることを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
前記コントローラになることができる端末は、前記受信通知によって、通信可能な端末数を計測するように構成されており、
前記コントローラは、当該コントローラが通信可能な端末の数であるコントローラ受信端末数を他の端末に対して送信し、
前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数の方が前記コントローラ受信端末数よりも多い場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手のエラーレートを計測するとともに、他のコントローラになることができる端末に、測定した値を送信するように何れもが構成されており、
前記コントローラになることができる端末のうちの第1の端末と第2の端末との間では、一定以上の通信速度が必要であり、
前記第1の端末及び前記第2の端末は、前記第1の端末が計測したエラーレート及び前記第2の端末が計測したエラーレートのうちの大きい方が、予め定められた上限エラーレートよりも小さく、かつ、自己が計測したエラーレートが前記コントローラが計測したエラーレートよりも小さい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手からの信号の受信速度を計測するとともに、他のコントローラになることができる端末に、測定した値を送信するように何れもが構成されており、
前記コントローラになることができる端末のうちの第1の端末と第2の端末との間では、一定以上の通信速度が必要であり、
前記第1の端末及び前記第2の端末は、前記第1の端末が計測した受信速度及び前記第2の端末が計測した受信速度のうちの低い方が、予め定められた上限受信速度以上で、かつ、自己が計測した受信速度が前記コントローラが計測した受信速度よりも低い場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムで用いられて、他の端末に対して定期的な信号を出力する端末であるコントローラになることができる電力線通信装置であって、
他の端末に対して試験信号を送出する試験信号送信部と、
前記試験信号に対する通信相手からの応答に基づいて、通信可能な端末数である受信端末数を求める受信端末数計算部と、
前記受信端末数を他の端末に送信する受信端末数送信部と、
現在のコントローラである他の端末が送信した前記受信端末数を保持するコントローラ受信端末数保持部と、
自己がコントローラでない場合に前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数を比較するとともに、比較の結果、前記受信端末数計算部で求めた受信端末数の方が多い場合に、自己がコントローラになることを要求するコントローラ交代要求信号を生成するコントローラ権限取得部と、
前記コントローラ交代要求信号に基づいて、前記定期的な信号を送信する送信部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、通信状態が変化しても、コントローラが最大限数の端末との通信を保てるようにすることが可能になる。
図1は、実施形態1に係る電力線通信システム100における電力線通信装置の接続関係の一例を示す図である。 図2は、基準信号等の出力タイミングを示す図である。 図3は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。 図4は、図1に示す状態に、新たな機器である機器180が接続された状態を示している。 図5は、コントローラ変更の手順を示す図である。 図6は、基準信号、試験信号の送信フロー(基準信号送出タスク)を示す図である。 図7は、試験信号受信のフロー(試験信号受信タスク)を示す図である。 図8は、受信通知信号を受けた後の処理(受信通知信号タスク)を示す図である。 図9は、試験信号送信のフロー(試験信号送信タスク)を示す図である。 図10は、コントローラ権限要求のフロー(コントローラ権限要求タスク)を示す図である。 図11は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。 図12は、コントローラ変更の手順を示す図である。 図13は、基準信号、試験信号の送信フロー(基準信号送出タスク)を示す図である。 図14は、試験信号受信のフロー(試験信号受信タスク)を示す図である。 図15は、受信通知信号を受けた後の処理(受信通知信号タスク)を示す図である。 図16は、試験信号送信のフロー(試験信号送信タスク)を示す図である。 図17は、コントローラ権限要求のフロー(コントローラ権限要求タスク)を示す図である。 図18は、図1の状態に、コントローラになることができる端末が新たに接続された状態を示す図である。 図19は、コントローラ変更の手順を示す図である。 図20は、図18の状態に、コントローラになることができる端末410が新たに接続された状態を示している。 図21は、コントローラ変更の手順を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る電力線通信システム100における電力線通信装置(以下、端末と呼ぶ)の接続関係の一例を示す図である。この例では、電力線通信を行なう端末である端末110、端末120、及び端末130(図中ではそれぞれ端末A、端末B、端末Cと記載してある)が電力線140を介して互いに接続されている。電力線140には複数の系統があり、ブレーカ150を介して戸外から電力が供給されている。
また、この例では、電力線通信を行なう機器ではないが、電力線140から電力の供給を受けて動作する機器160〜機器170も電力線140に接続されている。
(各端末の構成)
端末110〜端末130のうち、端末130は、コントローラになることができない端末である。
一方、端末110と端末120とは、電力線通信のコントローラになることができる端末である。なお、電力線通信システム100では、コントローラには、何れか1つの端末のみがなり得るものとする。
コントローラになることができる端末は、時刻の基準信号を定期的に出力する機能を有している。図2は、基準信号等の出力タイミングを例示する図である。図2に示すa0、a1、a2は、コントローラから定期的に出力された基準信号である。また、b0、b1、b2は、端末間における通信信号を示している。
また、コントローラになることができる端末は、自端末がコントローラでない場合に、現在のコントローラが通信可能な端末数と、自端末が通信可能な端末数とを比較して、自端末が通信可能な端末数の方が多い場合に、コントローラ権限を取得するようになっている。これを実現するには、コントローラになることができる端末を以下のように構成する
まず、コントローラになることができる端末は、基準信号とともに試験信号を出力するように構成する。なお、電力線通信システム100内の各端末(コントローラになることができる端末、及びコントローラになることができない端末の両方)は、試験信号に対する応答である受信通知信号を出力するように構成しておく。
さらに、コントローラになることができる端末は、受信通知信号に基づいて、自端末が通信可能な端末の数(受信端末数)を求め、求めた受信端末数を送信するように構成する。
なお、試験信号の出力を開始するタイミングは、コントローラになっている場合とそうでない場合とで異なっている。すなわち、コントローラになっている場合には、一定間隔(試験信号送出時間周期と呼ぶことにする)で、基準信号とともに試験信号を出力する。一方、コントローラになっていない場合には、コントローラから受信端末数を受信した場合に、試験信号送出時間周期で試験信号を出力する。
上記の構成により、コントローラになることができる端末は、現在のコントローラが通信可能な端末数と、自端末が通信可能な端末数とを取得することが可能になる。
図3は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。コントローラになることができる端末は、図3に示すように、受信部111、コントローラ受信端末数保持部112、受信端末数計算部113、コントローラ権限取得部114、及び送信部115を含んでいる。
受信部111は、電力線140を介して、基準信号と通信信号とを受信するようになっている。
コントローラ受信端末数保持部112は、コントローラから受信した受信端末数を保持するようになっている。
受信端末数計算部113は、試験信号の送信開始から所定の設定時間内に受信できた受信通知信号の数に基づいて受信端末数を求めるようになっている。
コントローラ権限取得部114は、コントローラ受信端末数保持部112で保持している受信端末数(コントローラの受信端末数)と、受信端末数計算部113で求めた受信端末数とを比較して、受信端末数計算部113で求めた受信端末数の方が大きい場合に、コントローラ権限を要求する信号(コントローラ交代要求信号)を生成し、コントローラが他の端末に対して定期的に送信する信号を、送信部115に送信させるようになっている。この例では、コントローラ権限取得部114は、前記の基準信号を送信部115に送信させる。
送信部115は、通信信号と基準信号を電力線140を介して送信するようになっている。
(電力線通信システム100における各端末の動作)
電力線140に新たな機器が接続されることによって、一部の端末とコントローラとが通信できなくなった場合を例にして、電力線通信システム100におけるコントローラ変更の手順を説明する。
例えば、図1に示す状態では、コントローラが端末110であり、端末110と端末120との間、さらに端末110と端末130との間で通信が可能であったものとする。
図4は、図1に示す状態に、新たな機器である機器180が接続された状態を示している。図4に示す状態では、機器180が新たに接続されたことによってノイズが増大し、端末110と端末130との間で通信ができなくなって、端末130が基準信号を受信できなくなったものとする。なお、図4に示す状態において、端末110と端末120の間、及び端末120と端末130の間では通信ができるものとする。
この状態において、電力線通信システム100では、図5に示す手順で通信が行なわれて、コントローラの変更が行なわれる。
まず、コントローラが基準信号と試験信号を各端末に送信する(図5のステップ13aを参照)。具体的には、コントローラは、図6に示すフロー(基準信号送出タスクと呼ぶ)で、基準信号、試験信号の送信を行なう。
図6に示すステップST141では、自端末がコントローラ権限を保持していてよいかどうかを判断する。具体的には、基準信号の受信を試み、基準信号を受信した場合には、コントローラ権限を放棄すべきと判断する。放棄すべきと判断した場合には、ステップST142に移行してコントローラ権限を放棄する。
一方、基準信号を受信しなかった場合には、受信端末数を求めるためにステップST143以降の処理を行なう。
ステップST143では、試験信号送出時間周期が経過したかどうかを判断する。判断の結果、経過していた場合には、ステップST144に移行して、コントローラの変更要否の試験を開始する。
具体的には、まず、コントローラ(端末110)は、受信端末数を初期化する(ステップST145)。次に、基準信号と試験信号とを送信部115から送信する(ステップST146)。
この例では、端末120は、試験信号を受信可能である。そのため端末120は、図7のフロー(試験信号受信タスクと呼ぶ)にしたがって、その応答である受信通知信号を端末110に送信する(図5のステップ13bを参照)。一方、この例では端末130は、端末110からの試験信号を受信できないので何もしない。
コントローラ(端末110)は、端末120が出力した受信通知信号を受け取ると、図8に示すフロー(受信通知信号タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、ステップST181では、コントローラは、試験信号の送信開始から設定時間が経過していないかどうかを調べる。その結果、経過していた場合には、受信通知信号タスクを終了する。
一方、経過していない場合には、受信通知信号が重複していないかを調べる(ステップST182)。その結果、受信通知信号が重複していない場合には、受信端末数を1増分する(ステップST183)。この例では、受信端末数=1となる。受信通知信号が重複していた場合には、受信通知信号タスクを終了する。
次に、コントローラ(端末110)は、前回の試験信号送出から一定時間経過後に、再度基準信号送出タスク(図6を参照)を実行する。この例では、コントローラは、基準信号を受信しておらず、かつ試験信号送出時間周期を経過していないので、ステップST147以降の処理を実行する。
ステップST147では、前回の基準信号送出タスクで、試験信号を送信したか否かを確認する。この例では、前回の基準信号送出タスクで試験信号を送信したので、ステップST148に移行して、基準信号と受信端末数(この例では1)を送信する(図5のステップ13dを参照)。なお、前回に試験信号を送信していなかった場合には、ステップST149に移行して、基準信号のみを送信する。
端末120は、コントローラが送信した受信端末数を受信すると、受信端末数をコントローラ受信端末数保持部112で保持する。また、端末120は、コントローラから受信端末数を受信すると、試験信号を送信する(図5のステップ13eを参照)。具体的には、図9に示すフロー(試験信号送信タスクと呼ぶ)を実行する。図9に示すように、端末120は、コントローラの受信端末数を受信したかどうかを判断する(ステップST151)。
そして、端末120は、コントローラの受信端末数を受信した場合には、コントローラの変更要否の試験を開始する(ステップST152)。具体的には、まず、端末120は、受信端末数を初期化する(ステップST153)。次に、試験信号を送信部115から送信する(ステップST154)。
これに対し、端末110及び端末130は、試験信号受信タスク(図7を参照)を実行して、受信通知信号を端末120に送信する(図5のステップ13f、ステップ13gを参照)。
これに対して、端末120は、受信通知受信タスク(図8参照)を実行する。すなわち、端末120は、受信端末数計算部113によって受信端末数を求める。この例では、受信端末数は、2(端末110と端末130の2台)である。
受信端末数計算部113によって受信端末数が求まると、端末120は、図10に示すフロー(コントローラ権限要求タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、端末120のコントローラ権限取得部114は、受信端末数計算部113で求めた受信端末数と、コントローラ受信端末数保持部112で保持している受信端末数とを比較する(ステップST171)。
そして、自端末(端末120)の受信端末数の方が多い場合には、ステップST172に移行する。一方、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数以下の場合には、ステップST173に移行して、試験を完了する。
ステップST172では、コントローラ権限取得部114が、コントローラ権限を要求する信号としての基準信号を、送信部115に送信させる。
この例では、自端末(端末120)の受信端末数の方が多いので、端末120は、コントローラ権限を要求する信号として基準信号を出力して、コントローラの権限を獲得する。
そして、新たにコントローラとなる端末(端末120)は、基準信号送出タスク(図6を参照)を実行して、基準信号と受信端末数を送信する(ステップST148、及び図5のステップ13i)。
一方、端末110も基準信号送出タスク(図6を参照)を実行する。しかし、新たにコントローラとなる端末(端末120)が基準信号を送信したので、端末110は、ステップST141において、基準信号を受信したと判断する。そのため、端末110は、コントローラ権限を放棄する(ステップST142)。
したがって、端末120がコントローラとなり、端末130がコントローラ(すなわち端末120)と通信を行なうことが可能になる。
なお、コントローラになることができる端末が3台以上ある場合には、これらの端末の動作タイミングによっては、受信端末数が最大でない端末がコントローラ権限を取得する場合もありえる。しかし、そのコントローラもやはり、基準信号送出タスクを実行して、基準信号と受信端末数を送信するので、そのコントローラよりも受信端末数が多い端末があった場合には、コントローラが変更される。
すなわち、最終的には、コントローラになることができる端末のうち、受信端末数が最大のものがコントローラになる。
以上のように、本実施形態によれば、受信可能な端末の数が一番多い端末のみがコントローラになるので、通信状態が変化しても、最大限数の端末との通信を保つこと可能になる。また、コントローラ数を増やす必要がないので、通信帯域が減少することもない。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2では、受信端末数に加え、受信状態も考慮してコントローラを決定する電力線通信システムの例について説明する。
なお、本実施形態でも、電力線や各端末の接続関係の一例として図1を用いる。
(各端末の構成)
本実施形態では、コントローラになることができる端末は、自端末がコントローラでない場合に、現在のコントローラが通信可能な端末数と自端末が通信可能な端末数が同数の場合には、現在のコントローラと他端末間の通信の最大エラーレートよりも自端末と他端末間の通信の最大エラーレートの方が小さい場合に、コントローラ権限を取得するようになっている。
これを実現するには、まず、この電力線通信システム内の各端末は、受信通知信号に加え、試験信号のエラーレートの送信を行なうように構成する。
一方、コントローラになることができる端末は、他の端末から受信したエラーレートの中の最大値を保持するように構成する。
図11は、コントローラになることができる端末の構成の主要部を示すブロック図である。コントローラになることができる端末は、図11に示すように、受信部111、受信端末数計算部113、コントローラ権限取得部114、送信部115、コントローラ受信状態保持部201、及び受信状態計算部202を含んでいる。
受信状態計算部202は、他端末から受信したエラーレートの値うちの最大値を保持するようになっている。
コントローラ受信状態保持部201は、コントローラから受信した、受信端末数及び最大エラーレートを保持するようになっている。
上記のように構成することにより、コントローラになることができる端末は、現在のコントローラと他端末間の通信の最大エラーレートと、自端末と他端末間の通信の最大エラーレートとを比較することが可能になる。
(本実施形態における各端末の動作)
図1に示す接続状態において、現在のコントローラが端末110であり、端末120と端末130は、端末110が出力した試験信号を受信可能であるものとして、コントローラ変更の手順を説明する。
この状態において、この電力線通信システムでは、図12に示す手順で通信が行なわれて、コントローラの変更が行なわれる。
まず、コントローラ(端末110)が基準信号と試験信号を各端末に送信する(図12のステップ22aを参照)。具体的には、コントローラは、図13に示すフロー(基準信号送出タスクと呼ぶ)で、基準信号、試験信号の送信を行なう。
図13に示すステップST141では、自端末がコントローラ権限を保持していてよいかどうかを判断する。具体的には、基準信号の受信を試み、基準信号を受信した場合には、コントローラ権限を放棄すべきと判断する。放棄すべきと判断した場合には、ステップST142に移行してコントローラ権限を放棄する。
一方、基準信号を受信しなかった場合には、受信端末数を求めるためにステップST143以降の処理を行なう。
ステップST143では、試験信号送出時間周期が経過したかどうかを判断する。判断の結果、経過していた場合には、ステップST144に移行して、コントローラの変更要否の試験を開始する。
具体的には、まず、コントローラ(端末110)は、受信端末数を初期化する(ステップST145)。次に、前回の試験信号の送出から一定時間経過した他端末のエラーレートを初期化する(ステップST248)。そして、基準信号と試験信号とを送信部115から送信する(ステップST146)。
この例では、端末120及び端末130は、試験信号を受信可能である。そのため、端末120と端末130は、図14のフロー(試験信号受信タスクと呼ぶ)にしたがって、その応答である受信通知信号とエラーレートを端末110にそれぞれ送信する(図12のステップ22b、ステップ22cを参照)。具体的には、端末120と端末130は、試験信号を送信した端末からエラーレートを受信してから所定時間経過したか否かを確認する(ステップST362)。そして、所定時間経過していた場合には、試験信号を送信した端末に対してエラーレートを送信する(ステップST261)。
コントローラ(端末110)は、端末120及び端末130が出力した受信通知信号とエラーレートを受け取ると、図15に示すフロー(受信通知信号タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、ステップST181では、コントローラは、試験信号の送信開始から設定時間が経過していないかを調べる。その結果、経過していた場合には、受信通知信号タスクを終了する。
一方、経過していない場合には、受信通知信号が重複していないかを調べる(ステップST182)。その結果、受信通知信号が重複していない場合には、受信端末数を1増分する(ステップST183)。この例では、受信端末数=2(端末120と端末130の2台)となる。次に、エラーレートの最大値を受信状態計算部202に保持する(ステップST284)。例えば、端末130が通信的に一番遠い距離にあり、その結果、端末130のエラーレートが最大であったとすれば、受信状態計算部202には、端末130のエラーレートが保持される。
次に、コントローラ(端末110)は、前回の試験信号送出から一定時間経過後に、再度基準信号送出タスク(図13を参照)を実行する。すなわち、コントローラは、基準信号を受信しておらず、かつ試験信号送出時間周期を経過していないので、ステップST240以降の処理を実行する。
ステップST240では、端末数の変化の有無を判断する。その結果、変化があった場合には、ステップST144の処理に移行し、変化がなかった場合にはステップST147の処理に移行する。
以下では、変化がなかった場合のフローを説明する(変化があった場合のフローは後述する)。
ステップST147では、前回の基準信号送出タスクで、試験信号を送信したか否かを確認する。この例では、前回の基準信号送出タスクで試験信号を送信したので、ステップST241に移行して、基準信号と受信端末数(この例では2)と最大エラーレートを送信する(図12のステップ22dを参照)。なお、前回に試験信号を送信していなかった場合には、ステップST149に移行して、基準信号のみを送信する。
端末120及び端末130は、コントローラが送信した受信端末数と最大エラーレートを受信すると、これらの値をそれぞれのコントローラ受信状態保持部201で保持する。
端末120は、コントローラから受信端末数と最大エラーレートを受信したので、試験信号を送信する(図12のステップ22eを参照)。具体的には、図16に示すフロー(試験信号送信タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、端末120は、コントローラの受信端末数を受信したかどうかを判断する(ステップST151)。
そして、端末120は、コントローラの受信端末数を受信した場合には、コントローラの変更要否の試験を開始する(ステップST152)。具体的には、まず、端末120は、受信端末数を初期化する(ステップST153)。次に、前回の試験信号の送出から一定時間経過した端末のエラーレートを初期化する(ステップST253)。次に、試験信号を送信部115から送信する(ステップST154)。
端末110及び端末130は、試験信号受信タスク(図14を参照)を実行して、受信通知信号を端末120に送信する(図12のステップ22f、及びステップ22gを参照)。
これに対して、端末120は、受信通知受信タスク(図15を参照)を実行する。すなわち、端末120は、受信端末数計算部113によって受信端末数を求める。この例では、受信端末数は、2(端末110と端末130の2台)である。
また、端末120は、受信したエラーレートのうちの最大エラーレートを受信状態計算部202に保持する。例えば、端末130が通信的に一番遠い距離にあり、その結果、端末130のエラーレートが最大であったとすれば、受信状態計算部202には、端末130のエラーレートが保持される。
受信端末数と最大エラーレートが求まると、端末120は、図17に示すフロー(コントローラ権限要求タスクと呼ぶ)を実行する。すなわち、端末120のコントローラ権限取得部114は、受信端末数計算部113で求めた受信端末数と、コントローラ受信状態保持部201で保持している受信端末数とを比較する(ステップST171)。
そして、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数以上である場合には、ステップST274に移行する。一方、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数よりも少ない場合には、ステップST173に移行して、試験を完了する。
ステップST274では、受信状態計算部202に保持している最大エラーレートと、コントローラ受信状態保持部201に保持している最大エラーレートとを比較する。
比較の結果、自端末(端末120)の最大エラーレートが、コントローラの最大エラーレートよりも小さい場合には、ステップST172に移行する。一方、自端末(端末120)の受信端末数が、コントローラの受信端末数よりも少ない場合には、ステップST173に移行して、試験を完了する。
ステップST172では、コントローラ権限取得部114が、コントローラ権限を要求する信号としての基準信号をを、送信部115に送信させる。
この例では、自端末(端末120)の受信端末数とコントローラの受信端末数は、同数の2である。そのためステップST274が実行される。
例えば、ステップST274での比較の結果、自端末の最大エラーレートの方がコントローラよりも小さいとすれば、端末120は、コントローラ権限を要求する信号としての基準信号を出力して、コントローラの権限を獲得する。
そして、新たにコントローラとなる端末120は、基準信号送出タスク(図13を参照)を実行して、基準信号、受信端末数、最大エラーレートを送信する(ステップST241、及び図12のステップ22iを参照)。
一方、端末110も基準信号送出タスク(図13を参照)を実行する。しかし、新たにコントローラとなる端末(端末120)が基準信号を送信したので、端末110は、ステップST141において、基準信号を受信したと判断する。そのため、端末110は、コントローラ権限を放棄する(ステップST142)。
以上のようにして、端末120がコントローラとなり、コントローラとの通信におけるエラーレートが最小になる。
すなわち、本実施形態によれば、受信端末数が最大のものをコントローラとして設定できるうえ、エラーレートも最小化することが可能になる。それゆえ、より安定した通信が可能になる。
(電力線通信システム内の端末数が変化した場合の動作)
実施形態2の電力線通信システムでは、電力線通信システム内の端末数が変化した場合に、試験信号を出力するようにコントローラを構成しておけば、端末数が変化し端末数の変動に対して、最適な位置の端末をコントローラとすることが可能になる。
なお、ここでは、コントローラと一定時間内に通信を行なった端末は、試験信号に対する受信通知を行わないように構成されているものとする。これにより、試験信号発信による通信帯域の減少を最小限に抑えることが可能になる。
例えば、図1の状態に、図18のように、コントローラになることができる端末である端末310(図中では端末Dと記載してある)が新たに接続された場合を例にして各端末の動作を説明する。この状態において、この電力線通信システムでは、図19に示す手順で、通信が行なわれてコントローラの変更が行なわれる。
なお、この例では、端末310が接続される前に、端末110と端末120が通信しており、端末110及び端末120は、それぞれお互いのエラーレートを保持しているものとする(図19のステップ32aを参照)。
まず、端末310がネットワークに参加すると、端末310は、コントローラ(端末120)と通信を行なう。端末310及び端末120は、それぞれお互いのエラーレートを保持する(図19のステップ32bを参照)。
コントローラ(端末120)は、端末数が変化したので、基準信号送出時間に、基準信号とともに、試験信号を送出する(図13のステップST240、及び図19のステップ32cを参照)。
端末110及び端末310は、端末120とのエラーレートを保持しているので、応答を行わない。一方、端末130は、エラーレートを端末120に送信する(図19のステップ32cを参照)。
これにより、コントローラ(端末120)は、エラーレートの最大値と、受信端末数を保持する。
この例では、端末120は、受信端末数=3(端末110、端末130、及び端末310の3台)を保持する。また、例えば、端末130のエラーレートが最大であったとすれば、端末120は、端末130のエラーレートを保持する。また、端末120は、これらの保持した値を他の端末に送信する。
コントローラ(端末120)が、受信端末数と最大エラーレートを送信すると、現在コントローラである端末以外の、コントローラになることができる端末は、試験信号を送信する。
この例では、端末110が試験信号を送信して、端末130及び端末310より、エラーレートを受信する(図19のステップ32d)。また、端末310も試験信号を送信し、同様に端末110及び端末130より、エラーレートを受信する(図19のステップ32eを参照)。
現在コントローラである端末以外の、コントローラになることができる端末は、自端末の受信端末数と、コントローラにおける受信端末数との比較、さらには、自端末における最大エラーレートとコントローラにおける最大エラーレートとの比較を行なう。その結果、自端末がコントローラになるべきと判断した場合には、コントローラの権限を獲得する。
例えば、端末310が、通信距離的に他の端末との距離が近いために、受信端末数がコントローラ以上、かつ最大エラーレートがコントローラよりも小さかったならば、端末310がコントローラの権限を獲得し、基準信号と受信端末数(この例では3)と最大エラーレートを送信する(図19のステップ32fを参照)。
以上のように、端末数が変化し端末数の変動に対して、最適な位置の端末をコントローラとすることが可能になる。
《発明の実施形態3》
発明の実施形態3では、所定の端末間で一定以上の通信速度の確保が可能な電力線通信システムの例を説明する。これには各端末を次のように構成する。
まず、電力線通信システム内の各端末は、本実施形態でも、受信通知信号に加え、試験信号のエラーレートの送信を行なうように構成する。
コントローラになることができる端末は、一定以上の通信速度を確保するために許容されるエラーレートの上限値(上限エラーレートと呼ぶ)を設定できるようにする。
さらに、コントローラになることができる端末は、他の端末から受信したエラーレートの中の最大値を保持するように構成する。
なお、本実施形態でも、コントローラは、電力線通信システム内の端末数が変化した場合に、試験信号を出力するものとする。
(各端末の動作)
図20は、図18の状態に、端末410(図中では端末Eと記載してある)が新たに接続された状態を示している。端末110と端末410間では、一定以上の通信速度が必要とされているものとする。一定以上の通信速度が必要な通信としては、例えば映像伝送等が挙げられる。なお、端末410は、コントローラになることができる端末であり、現時点では、コントローラは端末310であるものとする。
この電力線通信システムでは、図21に示す手順で、通信が行なわれてコントローラの変更が行なわれる。
まず、端末410がネットワークに参加し、端末110と通信を行う(図21のステップ42aを参照)。この通信が、通信速度が一定以上必要な通信である。
端末410がネットワークに参加したことにより端末数が変化したので、端末310は、基準信号と試験信号を送信し、各端末からエラーレートを送信してもらう(図21のステップ42bを参照)。
端末310は、各端末が送信したエラーレートの中の最大エラーレートと、設定されている上限エラーレートを送信する(図21のステップ42cを参照)。
なお、この例では、コントローラと端末110間のエラーレートは、上限エラーレートよりも高いものとする。
この場合、端末410は、コントローラと端末110間のエラーレートが、設定された上限エラーレートよりも高いので、試験信号を送信する。その結果、各端末は、その試験信号についてのエラーレートを端末410に返信する(図21のステップ42dを参照)。
ここで、端末110からのエラーレートが上限エラーレートよりも低いとすれば、端末410は、コントローラ権限を獲得する。さらに、端末410は、基準信号、最大エラーレート、及び上限エラーレートを送信する(図21のステップ42eを参照)。
上記の動作により、端末410と端末110の間の通信では、エラーレートが上限エラーレートよりも低くなる。すなわち、端末410と端末110の間の通信で、一定以上の通信速度を確保することが可能になる。
《その他の実施形態》
なお、実施形態2では、自端末のエラーレートの最大値がコントローラのエラーレートの最大値よりも低い場合にコントローラ権限を獲得していたが、エラーレートの平均値がコントローラのそれよりも低い場合に、コントローラ権限を獲得するようにしたり、あるいはエラーレートの対数の平均値がコントローラのそれよりも低い場合に、コントローラ権限を獲得したりするようにしてもよい。エラーレートの平均値やエラーレートの対数の平均値の方が、演算は複雑であるが、これにより、伝送路の平均受信速度をより大きくすることが可能になる。
また、実施形態2、実施形態3では、エラーレートによって何れの端末がコントローラ権限を取得するか否かを判断したが、受信速度の最小値、受信速度の平均値、又は受信速度の対数の平均値を使用して判断することも可能である。この場合は、受信速度の最小値、受信速度の平均値、又は受信速度の対数の平均値が最大であるものがコントローラになる。これにより、演算は複雑となるが、実際の受信速度で演算できるという効果が得られる。
また、各実施形態で説明した基準信号は、上記のように時刻の基準信号には限定されない。例えば、スケジュール管理を行う時刻管理情報等、コントローラが概ね定期的に送信する信号であれば、同様の効果があるのは明らかである。
また、電力線通信システム内の端末数も上記の例には限定されない。具体的には、端末数が3台以上で、かつ、それらの端末の内でコントローラになることが可能な端末が2台以上であれば、何れの場合でも同様の効果があることは明らかである。
また、実施形態2、及び実施形態3では、端末数が増加するときにコントローラの変更を検討しているが、端末数が減少する場合に行っても同様の効果があることは明らかである。
また、ネットワークに属する端末のうち、コントローラからの基準信号を一定時間以上受信できなかった端末が発生したときにコントローラの変更を検討すれば、ネットワークの状態が変化したときに対応できるという効果を得られる。具体的には、コントローラになることができる端末のうちのコントローラ以外の端末の何れかが、一定時間以上コントローラからの基準信号を受信できなかった場合に、そのコントローラになることができる端末が試験信号を出力して、コントローラの変更を検討するようにする。
本発明に係る電力線通信システムは、通信状態が変化しても、コントローラが最大限数の端末との通信を保てるようにすることが可能になるという効果を有し、宅内の電力線を用いた電力線通信システム、及び前記電力線通信システムにおいて使用する電力線通信装置等として有用である。
100 電力線通信システム
110 端末
111 受信部
112 コントローラ受信端末数保持部
113 受信端末数計算部
114 コントローラ権限取得部
115 送信部
120 端末
130 端末
140 電力線
150 ブレーカ
160 機器
170 機器
180 機器
201 コントローラ受信状態保持部
202 受信状態計算部
310 端末
410 端末

Claims (24)

  1. 複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
    前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
    前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
    前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
    前記コントローラになることができる端末は、前記受信通知によって、通信可能な端末数を計測するように構成されており、
    前記コントローラは、当該コントローラが通信可能な端末の数であるコントローラ受信端末数を他の端末に対して送信し、
    前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数の方が前記コントローラ受信端末数よりも多い場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  2. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手からの信号の受信速度の平均値を計測するように何れもが構成されるか、あるいは前記受信速度の対数の平均値を計測するように何れもが構成されており、
    前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数と前記コントローラ受信端末数とが同数の場合には、前記計測で得た値が、前記コントローラが前記計測で得た値よりも大きい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  3. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手のエラーレートの平均値を計測するように何れもが構成されるか、あるいは前記エラーレートの対数の平均値を計測するように何れもが構成されており、
    前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数と前記コントローラ受信端末数とが同数の場合には、前記計測で得た値が、前記コントローラが前記計測で得た値よりも小さい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  4. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手のからの信号の受信速度を計測するように何れもが構成されており、
    前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数と前記コントローラ受信端末数とが同数の場合には、前記計測で得た値が、前記コントローラが前記計測で得た値よりも大きい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  5. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手のエラーレートを計測するように何れもが構成されており、
    前記コントローラになることができる端末のうちの前記コントローラ以外の端末のそれぞれは、自己が通信可能な端末の数と前記コントローラ受信端末数とが同数の場合には、前記計測で得た値の最大値が、前記コントローラが前記計測で得た値よりも小さい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  6. 複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
    前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
    前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
    前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
    前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手のエラーレートを計測するとともに、他のコントローラになることができる端末に、測定した値を送信するように何れもが構成されており、
    前記コントローラになることができる端末のうちの第1の端末と第2の端末との間では、一定以上の通信速度が必要であり、
    前記第1の端末及び前記第2の端末は、前記第1の端末が計測したエラーレート及び前記第2の端末が計測したエラーレートのうちの大きい方が、予め定められた上限エラーレートよりも小さく、かつ、自己が計測したエラーレートが前記コントローラが計測したエラーレートよりも小さい場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  7. 複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの2台以上は、他の端末に対して定期的な信号を出力するコントローラになることができる端末であり、
    前記コントローラは、同時には、前記コントローラになることができる端末のうちの何れか1台のみであり、
    前記コントローラになることができる端末は、試験信号を他の端末に送信し、
    前記試験信号を受信した端末は、前記試験信号を受信したことを、前記試験信号を送信した端末に受信通知し、
    前記コントローラになることができる端末は、前記試験信号によって、通信相手からの信号の受信速度を計測するとともに、他のコントローラになることができる端末に、測定した値を送信するように何れもが構成されており、
    前記コントローラになることができる端末のうちの第1の端末と第2の端末との間では、一定以上の通信速度が必要であり、
    前記第1の端末及び前記第2の端末は、前記第1の端末が計測した受信速度及び前記第2の端末が計測した受信速度のうちの低い方が、予め定められた上限受信速度以上で、かつ、自己が計測した受信速度が前記コントローラが計測した受信速度よりも低い場合に、前記定期的な信号を送信するとともに、コントローラ権限を取得することを特徴とする電力線通信システム。
  8. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、前回の送出から一定時間経過後に次の送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  9. 請求項6の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、前回の送出から一定時間経過後に次の送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  10. 請求項7の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、前回の送出から一定時間経過後に次の送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  11. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、ネットワークに参加する端末の数が変動した時に送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  12. 請求項6の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、ネットワークに参加する端末の数が変動した時に送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  13. 請求項7の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、ネットワークに参加する端末の数が変動した時に送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  14. 請求項1の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、ネットワークに参加する端末のうちの前記コントローラ以外の何れかの端末に、前記コントローラからの信号の受信が一定時間以上出来なくなった場合に送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  15. 請求項6の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、ネットワークに参加する端末のうちの前記コントローラ以外の何れかの端末に、前記コントローラからの信号の受信が一定時間以上出来なくなった場合に送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  16. 請求項7の電力線通信システムであって、
    前記試験信号は、ネットワークに参加する端末のうちの前記コントローラ以外の何れかの端末に、前記コントローラからの信号の受信が一定時間以上出来なくなった場合に送出が行なわれることを特徴とする電力線通信システム。
  17. 請求項14の電力線通信システムであって、
    前記試験信号を送出した端末と一定時間内に通信を行なった端末は、前記試験信号に対する前記受信通知を行わないことを特徴とする電力線通信システム。
  18. 請求項15の電力線通信システムであって、
    前記試験信号を送出した端末と一定時間内に通信を行なった端末は、前記試験信号に対する前記受信通知を行わないことを特徴とする電力線通信システム。
  19. 請求項16の電力線通信システムであって、
    前記試験信号を送出した端末と一定時間内に通信を行なった端末は、前記試験信号に対する前記受信通知を行わないことを特徴とする電力線通信システム。
  20. 複数の端末が電力線を用いて通信を行なう電力線通信システムで用いられて、他の端末に対して定期的な信号を出力する端末であるコントローラになることができる電力線通信装置であって、
    他の端末に対して試験信号を送出する試験信号送信部と、
    前記試験信号に対する通信相手からの応答に基づいて、通信可能な端末数である受信端末数を求める受信端末数計算部と、
    前記受信端末数を他の端末に送信する受信端末数送信部と、
    現在のコントローラである他の端末が送信した前記受信端末数を保持するコントローラ受信端末数保持部と、
    自己がコントローラでない場合に前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数を比較するとともに、比較の結果、前記受信端末数計算部で求めた受信端末数の方が多い場合に、自己がコントローラになることを要求するコントローラ交代要求信号を生成するコントローラ権限取得部と、
    前記コントローラ交代要求信号に基づいて、前記定期的な信号を送信する送信部と、
    を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  21. 請求項20の電力線通信装置であって、
    前記試験信号によって、通信相手からの信号の受信速度の平均値、あるいは前記受信速度の対数の平均値を計測して保持する受信端末状態計算部をさらに備え、
    前記コントローラ権限取得部は、前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数とが同数の場合には、自己の受信端末状態計算部が保持している値と現在のコントローラである他の端末の受信端末状態計算部が保持している値とを比較し、自己の受信端末状態計算部が保持している値の方が大きい場合に、前記コントローラ交代要求信号を生成することを特徴とする電力線通信装置。
  22. 請求項20の電力線通信装置であって、
    前記試験信号によって、通信相手からの信号の最小受信速度を計測して保持する受信端末状態計算部をさらに備え、
    前記コントローラ権限取得部は、前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数とが同数の場合には、自己の受信端末状態計算部が保持している値と現在のコントローラである他の端末の受信端末状態計算部が保持している値とを比較し、自己の受信端末状態計算部が保持している値の方が大きい場合に、前記コントローラ交代要求信号を生成することを特徴とする電力線通信装置。
  23. 請求項20の電力線通信装置であって、
    前記試験信号によって、通信相手のエラーレートの平均値、あるいは前記エラーレートの対数の平均値を計測して保持する受信端末状態計算部をさらに備え、
    前記コントローラ権限取得部は、前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数とが同数の場合には、自己の受信端末状態計算部が保持している値と現在のコントローラである他の端末の受信端末状態計算部が保持している値とを比較し、自己の受信端末状態計算部が保持している値の方が小さい場合に、前記コントローラ交代要求信号を生成することを特徴とする電力線通信装置。
  24. 請求項20の電力線通信装置であって、
    前記試験信号によって、通信相手の最大エラーレートを計測して保持する受信端末状態計算部をさらに備え、
    前記コントローラ権限取得部は、前記コントローラ受信端末数保持部で保持している受信端末数と前記受信端末数計算部で求めた受信端末数とが同数の場合には、自己の受信端末状態計算部が保持している値と現在のコントローラである他の端末の受信端末状態計算部が保持している値とを比較し、自己の受信端末状態計算部が保持している値の方が小さい場合に、前記コントローラ交代要求信号を生成することを特徴とする電力線通信装置。
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