JP5338206B2 - 制御装置,偏波多重光変調器,光送信装置および偏波多重光変調器の制御方法 - Google Patents

制御装置,偏波多重光変調器,光送信装置および偏波多重光変調器の制御方法 Download PDF

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Description

本案件は、制御装置,偏波多重光変調器,光送信装置および偏波多重光変調器の制御方法に関する。
40 Gbit/s以上の超高速光伝送システムを実現するために、偏波多重技術の採用が注目されている。この偏波多重技術は、同一の波長に、互いに直交する二つの偏波状態があることに着目したものであり、これら二つの偏波状態を利用して二つの独立した信号情報を伝送する方式である。
偏波多重伝送システムでは、直交する偏波チャネル間の相対的な遅延時間差によってファイバ非線形効果およびPMD(Polarization Mode Dispersion)による伝送品質劣化量が異なることが知られている。例えば、ファイバ非線形耐力の点では、直交偏波成チャネル間の相対遅延時間差をシンボル時間の半分とするインタリーブ偏波多重方式が有利であり、一方、PMD耐力の点では、同相となるタイムアライン偏波多重方式が有利であるとされている。
偏波多重伝送システムにおいて、非線形耐力やPMDに起因する伝送品質劣化を制御するためには、直交する偏波チャネル間の相対遅延時間差を確実に制御する必要がある。しかしながら、初期設定時に偏波チャネル間の相対遅延時間差を設定したとしても、温度変化や経年劣化によって、直交する偏波チャネル間の相対遅延時間差にずれが生じてしまう場合がある。これに対して、温度モニタ情報を用いて複数の変調器の駆動信号間の位相差を補償することが考えられる。しかし、この場合、温度モニタ情報によるフィードフォワード制御のため、あらかじめ温度依存性、経時変動特性、個体ばらつきなどの情報が必要となり、簡易かつ高精度な位相差制御のためには更なる技術的進展が望まれる。
特開 2002-344426号公報 特開 2003-338805号公報 特開 2005-65027号公報 D. van den Borne, et al., Journal of Lightwave Technology, Vol.25, No.1, pp.222-232, Jan. 2007.
そこで、本案件は、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易に又は確実に制御することを目的の一つとすることができる。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成又は作用により導かれる効果であって、従来の技術によっては得られない効果を奏することも本案件の他の目的として位置づけることができる。
たとえば、以下の手段を用いる。
(1)それぞれ、互いに独立し、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう2系統の光変調を行なうとともに前記光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重光変調器から出力された、偏波多重出力光を光電変換し、該偏波多重出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分をモニタする出力モニタと、該出力モニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重光変調器をなす前記2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部と、をそなえた制御装置を用いることができる。
(2)それぞれの入力光に対して互いに独立し、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう2系統の光変調を行なう第1変調部および第2変調部と、該第1変調部および該第2変調部においてそれぞれ光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重部と、該偏波多重部から出力された偏波多重出力光を光電変換し、該偏波多重出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分をモニタする出力モニタと、該出力モニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重器において前記2系統の光信号が偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部と、をそなえた偏波多重光変調器を用いることができる。
(3)さらに、(2)の偏波多重光変調器をそなえた光送信装置を用いることができる。
(4)光位相変調を行なう光位相変調部とともに該光位相変調部における光位相変調に従属する光強度変調を行なう光強度変調部がそれぞれそなえられて、それぞれ入力光に対して互いに独立し、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう2系統の光変調を行なう第1変調部および第2変調部と、該第1変調部および該第2変調部においてそれぞれ光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重部と、をそなえた偏波多重光変調器の制御方法であって、該偏波多重部から出力された偏波多重出力光、又は、該第1変調部および該第2変調部において前記光変調された2系統の各光信号について第1のモニタを行ない、該第1のモニタの結果に基づいて、該第1変調部および該第2変調部のそれぞれの光位相変調部および光強度変調部の変調タイミングを整合させ、該偏波多重部から出力された偏波多重出力光を光電変換し、該偏波多重出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分について第2のモニタを行ない、該第2のモニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重光変調器をなす前記2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御する偏波多重光変調器の制御方法を用いることができる。
開示の技術によれば、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易に又は確実に制御することができる。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。但し、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図は無い。即ち、本実施形態は、その趣旨に逸脱しない範囲において種々変形して実施することができる。
〔A1〕第1実施形態の説明
図1は第1実施形態にかかる偏波多重光変調器を示す図である。この図1に示す偏波多重光変調器1は、一例として、光源部2,光分岐部3,第1変調部4A,第2変調部4B,光合成部5,光分岐部6,光電変換部7a,帯域制限部7b,パワーモニタ部7c,遅延制御部8aおよび遅延量可変部8bをそなえる。尚、光電変換部7a,帯域制限部7b,パワーモニタ部7c,遅延制御部8aおよび遅延量可変部8bが協働して、偏波多重変調を制御する制御装置の一例となる。
ここで、光源部(光源)2は、一例として、所定波長の光を出力するレーザダイオード(LD)が適用される。光源部2から出力される光の波長は、波長多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)をなす単位波長(1チャネルの波長)とすることができる。
また、光分岐部3は、光源部2からの光を2分岐するとともに、2分岐した光をそれぞれ第1変調部4Aおよび第2変調部4Bに導く。光分岐部3の一例として、光源部2からの光における直交する2つの偏波成分を分離し、一方の偏波成分を第1変調部4Aに、他方の偏波成分を第2変調部4Bに導く偏波ビームスプリッタ(Polarization Beam Splitter:PBS)を適用することができる。
第1変調部4A,第2変調部4Bは、それぞれの入力光に対して互いに独立した2系統の光変調を行なう。一例として、第1変調部4A,第2変調部4Bは、互いに独立したデータ信号(駆動信号♯1,♯2)に基づき、同等ビットレートかつ同様方式での光変調、例えば、20Gb/sのRZ−DQPSK変調を行なうRZ−DQPSK変調部とすることができる。尚、DQPSK変調あるいはDQSK変調等の他の変調方式を採用することも勿論可能である。
そして、光合成部5は、第1変調部4A,第2変調部4Bでそれぞれ光変調が行なわれた結果である光信号について偏波多重し、偏波多重光信号として出力する。即ち、各変調部4A,4Bからの光信号について偏波状態が互いに直交するように光合成(合波)して出力する。光合成部5の一例として、偏波ビームコンバイナ(Polarization Beam Combiner:PBC)を適用することができる。
ただし、上述の光分岐部3としては例えば光源部2からの光をパワー分岐する光カプラ等、PBS以外のものを適用することも可能である。同様に、光合成部5においても、第1,第2光変調部4A,4Bからの光信号を合流させる光カプラ等のPBC以外のものを適用することが可能である。
また、各光変調部4A,4Bを経由した光分岐部3と光合成部5との間の光経路においては、偏波保持ファイバや偏波コントローラ等を適用することにより適宜偏波状態を保持、調整することができる。
光分岐部6は、例えば光カプラが適用され、光合成部5から出力された偏波多重光信号を分岐し、一方は送信光として出力される一方、他方は光電変換部7aに導かれる。
また、フォトダイオード7a,帯域制限部7bおよびパワーモニタ部7cは、互いに協働することで、偏波多重出力光(偏波多重信号光)をモニタする出力モニタ7の一例をなす。
ここで、光電変換部7aは、光分岐部6からの偏波多重光信号を受光してその振幅変化に応じた電気信号に変換する。フォトダイオード(PD)は光電変換部7aの一例として適用可能である。このとき、フォトダイオード7aとしては、少なくとも、受光する偏波多重光信号から、第1変調部4A,第2変調部4Bによる光変調のボーレートに由来する周波数成分を検出可能なものを用いる。
帯域制限部7bは、例えばバンドパスフィルタ(BPF)が適用されて、光電変換部7aからの電気信号について帯域制限処理を行なう。帯域制限部7bとしては少なくとも上述の光変調部4A,4Bでの光変調のボーレートに由来する周波数成分を通過させる。但し、光電変換部7aにおいてその機能を有しているのであれば適宜省略することもできる。
パワーモニタ部7cは、帯域制限部7bにて帯域制限処理が行なわれた電気信号をもとに、上述の光変調部4A,4Bでの光変調のボーレートに由来する周波数成分のパワーをモニタする。
図2は、光変調部4A,4BでRZ−DQPSK変調され偏波多重された偏波多重光信号(PolMux-RZ-DQPSK)のスペクトラムの一例である。図2のBは、パワーモニタ部7cでモニタするボーレート成分に相当する周波数成分の一例を示している。各光変調部4A,4Bにおいて、20Gb/sのRZ−DQPSK変調を行なうことで、偏波多重信号光としては40Gb/sのビットレートを有するものとなる。尚、このときのボーレートは10Gbaudであり、図2に示す周波数成分Bは、ボーレート(10Gbaud)成分に相当する周波数成分である。
図3は、偏波多重信号光における各偏波成分をなす光信号間の遅延時間差と、パワーモニタ部7cでモニタされるボーレート成分のパワーと、の関係を例示する図である。この図3に示すように、ボーレート成分のパワーと遅延時間差とは相関がある。
具体的には、タイムアラインの状態、即ち、遅延時間差がなくシンボル時間差として「0」である場合、あるいは1シンボル時間の遅延時間差を有している場合には、パワーモニタ部7cでのモニタパワーが最大となる。一方、タイムインタリーブの状態、即ち、遅延時間差がシンボル時間として0.5程度である場合には、パワーモニタ部7cでのモニタパワーは最少となる。
遅延制御部8aおよび遅延量可変部8bは、互いに協働することで、出力モニタでのモニタ結果に基づいて、光合成部5で偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部8の一例をなす。即ち、制御部8は、遅延制御部8aおよび遅延量可変部8bをそなえ、上述のごときパワーモニタ部7cでのモニタ結果から、偏波多重信号光における各偏波成分をなす光信号間の遅延時間差を制御する。
遅延制御部8aは、パワーモニタ部7cからのモニタ結果としてボーレート相当の周波数成分のパワーのモニタ結果を入力され、当該モニタ結果に応じた遅延時間差を与えるための制御信号を遅延量可変部8bに出力する。遅延制御部8aは、一例として、記憶部8a−1および制御信号出力部8a−2をそなえる。
記憶部8a−1は、例えば図4に示すように、上述のボーレートに由来する周波数成分のパワーに応じた遅延時間差量の対応テーブルを記憶する。この対応テーブルの内容としては、装置運用の開始に先立って測定により蓄積しておくことができる。制御信号出力部8a−2は、上述のボーレート由来の周波数成分のパワーに対応する遅延時間差の量に従って、遅延時間差を制御する制御信号を出力する。
具体的には、制御信号出力部8a−2では、パワーモニタ部7cでのボーレート由来の周波数成分のパワーのモニタ結果を入力されるとともに、記憶部8a−1の内容を参照することにより、入力されるモニタ結果に対応する遅延時間差量に関する情報を取得する。そして、取得した遅延時間差量と目標とすべき遅延時間差量との差分量を割り出し、割り出した差分に応じた遅延時間差を与えるための制御信号を遅延量可変部8bに出力する。
または、目標とすべき遅延時間差量となるモニタパワーの値を記憶部8a−1から目標パワーとして取得し、パワーモニタ部7cからのモニタ結果が、取得した目標パワーとなるように、遅延量可変部8bに対する制御信号を通じてフィードバック制御してもよい。
なお、目標とすべき遅延時間差については、当該偏波多重光変調器1の適用対象の光伝送システムにおける伝送路の偏波モード分散の特性や非線形特性等の伝送路パラメータ等をもとに、適切な伝送特性(PMD耐力特性や非線形耐力特性)が得られるように与えられる。PMD耐力特性を重視すれば目標遅延時間差はシンボル時間差「0」(タイムアライン)に近接することが望ましいが、非線形耐力特性を重視すれば目標遅延時間差はシンボル時間差「0.5」(タイムインタリーブ)に近接することが望ましいことが知られている。但し、双方の耐力特性をバランスさせる目標遅延時間を設定することも勿論可能である。
また、第1実施形態における遅延量可変部8bは、遅延制御部8aからの制御信号をもとに光変調部4A,4Bに対する変調タイミングに遅延時間差を与える。換言すれば、制御部8は、2系統の光変調をそれぞれ行なう第1,第2変調部4A,4Bに対する変調タイミングの制御により遅延時間差を制御する。
図5および図6は遅延量可変部8bの例を示す図である。図5および図6に示す遅延量可変部8bにおいては、第2変調部4Bへの光変調のためのデータ信号(DATA2)の供給タイミングを可変させることを通じて、第1,第2変調部4A,4Bでの変調タイミングに所期の遅延時間差を与えている。
図5に示すものにおいては、遅延量可変部8bは、第1,第2変調部4A,4Bの一方である第2変調部4Bに入力されるデータ信号(DATA2)の位相をシフトさせる位相シフト器(Phase Shifter:PS)8b−1をそなえる。即ち、図5に示すPS8b−1においては、遅延制御部8aをなす制御信号出力部8a−2(図1)からの制御信号に応じて、第2変調部4Bへのデータ信号(DATA2)の供給タイミングを可変させている。
また、図6に示すものにおいては、遅延量可変部8bは、PS8b−1およびDフリップフロップ(DFF)8b−2をそなえる。PS8b−1は、入力されるクロック信号について、遅延制御部8aからの制御信号に応じて遅延させて、DFF8b−2に供給する。DFF8b−2は、入力されるデータ信号(DATA2)を、PS8b−1で遅延量が制御されたクロック信号に同期して第2変調部4Bに出力する。これにより、遅延制御部8aからの制御信号に応じて、第2変調部4Bへのデータ信号の供給タイミングを可変させている。
上述のごとき偏波多重光変調器1における、光合成部5での2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差の制御態様の一例を、図7のフローチャートに示す。まず、当該偏波多重光変調器1の適用対象の光伝送システムにおける伝送路の偏波モード分散の特性や非線形特性等の伝送路パラメータ等をもとに、制御目標とする遅延時間差(設定遅延量Tx)を決定する(ステップA1)。
ついで、制御信号出力部8a−2において、記憶部8a−1を参照することにより、上述の設定遅延量Txに対するモニタパワーの値をターゲットモニタパワーPxとして取得する(ステップA2)。
そして、遅延制御部8aにおいては、パワーモニタ部7cからのモニタ結果(即ちボーレート成分に相当する周波数成分のパワーのモニタ結果)が、このように取得したターゲットモニタパワーPxとなるように遅延量可変部8bを制御する。具体的には、パワーモニタ部7cにおいて、前述の周波数成分のパワーを測定し(ステップA3)、測定結果のモニタパワー値Pmonを制御信号出力部8a−2に出力する。制御信号出力部8a−2においては、パワーモニタ部7cからのモニタ結果Pmonと、ターゲットモニタパワーPxとを比較し、PmonがPxの一定誤差(ΔPe)の範囲内に収まるように遅延量可変部8bに対する制御信号を出力する。即ち、誤差範囲内になければ、誤差範囲内に収まるまで、遅延量可変部8bに対する制御信号を通じた遅延量を変更する(ステップA4のNOルートからステップA5)。
このようにして、パワーモニタ部7cからのモニタ結果が、ターゲットモニタパワーPxに対して一定の誤差範囲内に収まるようになると、遅延時間差を可変させるフィードバック制御を終了し、そのときの遅延時間差を保たせる(ステップA4のYESルート)。
このように、第1実施形態によれば、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易かつ確実に制御することができ、伝送特性の劣化を抑圧させることができるという利点がある。
〔A2〕第1実施形態の変形例の説明
図8は第1実施形態の第1変形例にかかる偏波多重光変調器1Aを示す図である。この図8に示す偏波多重光変調器1Aにおいては、前述の図1に示すものとは異なり、第1変調部4Aへの入力光を出力する第1光源部2Aと、第2変調部4Bへの入力光を出力する第2光源部2Bと、をそなえ、単一の光源からの光を分岐する光分岐部3が省略されている。尚、他の要素については図1に示すものと基本的に同様である。
このように構成された偏波多重光変調器1Aにおいては、それぞれ相当程度の光パワーが必要とされる変調方式(例えばRZ−DQPSK等)を採用する第1,第2変調部4A,4Bに対して、入力光パワーに余裕を持たせることができる。
図9は第1実施形態の第2変形例にかかる偏波多重光変調器1Bを示す図である。この図9に示す偏波多重光変調器1Bにおいては、制御部8Bとしての態様が図1の場合と異なる。図1に示す制御部8においては、パワーモニタ部7cからのモニタ結果と、記憶部8a−1に記憶されている対応テーブルから取得したターゲットモニタパワーと、を対比して遅延時間差を制御している。これに対し、図9に示すものにおいては、ディザリングを適用して遅延時間差を制御しており、記憶部8a−1を適用しなくとも目標レベルへの制御を可能としている。
このため、制御部8Bは、図1に示すものと同様の遅延量可変部8bをそなえるとともに、図1に示すもの(8a)と異なる遅延制御部8a′をそなえる。遅延制御部8a′は、低周波発振部8c,低周波重畳部8d,低周波検出部8eおよび制御信号出力部8fをそなえる。低周波発振部8cは周波数f0の正弦波信号を発振する。この正弦波信号は、第1,第2変調部4A,4Bでのボーレート相当の周波数よりも十分に低い周波数f0の低周波信号であり、又、光信号の送受信に影響を与えない程度に十分小さいが、他の周波数成分(図2のB以外のスペクトラム参照)とは識別してモニタ可能な振幅を有する。
低周波重畳部8dは、低周波発振部8cからの低周波信号を、遅延量可変部8bで遅延時間差を制御する制御信号に重畳する。これにより、低周波発振部8cで発振された低周波信号は、低周波重畳部8dを介して遅延量可変部8bに与えられる。遅延量可変部8bにおいて、第1,第2変調部4A,4Bへの駆動信号間の相対遅延時間差、即ち、偏波チャンネル間の遅延時間差が、上述の低周波信号に応じて周期的に変化することになる。
パワーモニタ部7cにおいては、偏波多重光信号に含まれるボーレート相当の周波数成分のパワーをモニタするが、このモニタ結果には、遅延時間差の制御信号に重畳した低周波信号に応じた周期的な変動を含めることができる。換言すれば、出力モニタ7は、偏波多重光変調器1の出力光に含まれる、2系統(2つの偏波チャンネル)の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分とともに、ボーレートよりも低周波の低周波成分をモニタする。この場合、帯域制限部7bは、ボーレート周波数よりも高いカットオフ周波数を有するローパスフィルタとすることができるが、光電変換部7aにおいてその機能を有する場合には特に配置しなくてもよい。
そして、制御部8Bの低周波検出部8eは、出力モニタ7からのモニタ結果から、ボーレート相当の周波数成分のパワーにおける、低周波重畳部8dで重畳した低周波信号に由来する変動を検出する。具体的には、低周波発振部8cにて発振(生成)している低周波信号を用いて、パワーモニタ部7cからの出力信号に含まれている低周波f0の成分信号、又は、低周波f0の2倍の周波数2f0の成分信号を同期検波する。
制御信号出力部8fは、低周波検出部8eでの検出結果に基づいて、前述の遅延量可変部8bへの制御信号を出力する。図10は、相対遅延量(遅延時間差)を制御する制御信号に低周波信号を重畳させることによるモニタパワーに含まれる低周波成分の関係について示す図である。
2つの偏波チャンネルにて変調された光信号の遅延時間差と、偏波チャンネルパワーモニタ部7cでのボーレート周波数成分のモニタパワーと、の関係は例えば前述の図3に示すようになる。図9に示す変形例においては、上述の関係を適用し、低周波検出部8eで検出する周波数f0または2f0の成分信号の振幅又は位相に基づき、制御信号出力部8fで遅延時間差を目標レベルとなるように制御信号を出力する。
たとえば、タイムアライン(0又は1シンボル分程度の遅延時間差)と、タイムインタリーブ(0.5シンボル分程度の遅延時間差)との間の遅延時間差を有している場合(図10のA1,A3参照)を検討する。この場合においては、偏波チャンネル間の相対遅延量が、制御信号に重畳される低周波信号により、周波数f0で変化するので、パワーモニタ部7cでモニタされるボーレート周波数成分も周波数f0で変動する(図10のB1,B3参照)。
このとき、タイムアラインとタイムインタリーブ間ではそのモニタパワー値が変動する傾斜量が異なり、タイムアライン側ほどモニタパワー値が変動する傾斜量は緩やかになる。その結果、タイムアラインよりもタイムインタリーブの遅延時間差に比較的近接する制御信号を与えている場合には(図10のA1)、パワーモニタ部7cでモニタされる周波数f0の変動成分の振幅は比較的大きくなる(図10のB1)。一方、タイムアラインの遅延時間差に比較的近接する制御信号を与えている場合には(図10のA3)、パワーモニタ部7cでモニタされる周波数f0の変動成分の振幅は比較的小さくなる(図10のB3)。
また、遅延時間差がほぼタイムインタリーブに相当するものである場合には、図10(図3)モニタパワーの極小点を跨いで遅延時間差が変動することになる。このため、パワーモニタ部7cでモニタされる低周波成分としては、周波数f0成分よりも2f0成分が支配的になる。換言すれば、モニタパワーの極小点を跨ぐ遅延時間差が与えられる制御信号(図10のA2)が遅延量可変部8bに入力されている場合には、パワーモニタ部7cでモニタされる低周波成分はf0成分が小さくなり2f0成分が大きくなる(図10のB2)。尚、前述のA1,A3の場合には、モニタパワーの極小点を跨ぐ遅延時間差が与えられる制御信号ではないため、周波数2f0成分よりも周波数f0成分が支配的になる(図10のB1,B3)。
したがって、目標遅延時間差を例えばタイムインタリーブに設定する場合には、制御信号出力部8fにおいては、出力する制御信号を通じて、周波数検出部8eで検出する低周波f0成分が最少となるように遅延量可変部8bをフィードバック制御する。又は、周波数検出部8eで検出する低周波2f0成分が最大となるように遅延量可変部8bをフィードバック制御する。
また、目標遅延時間差を例えばタイムアラインに設定する場合には、制御信号出力部8fにおいては、出力する制御信号を通じて、周波数検出部8eで検出する低周波f0成分が最大となるように遅延量可変部8bをフィードバック制御する。又は、周波数検出部8eで検出する低周波2f0成分が最少となるように遅延量可変部8bをフィードバック制御する。
なお、この場合において、遅延時間差が大きい側、即ち1シンボル分程度の遅延時間差を有する方向にずれた場合と(図10のB3)、遅延時間差が小さい側、即ち0シンボル分程度の遅延時間差を有する方向にずれた場合と(図10のB1)、で、モニタされる低周波f0成分の位相が互いに反転している。そこで、制御信号出力部8fにおいては、低周波検出部8eにより検出されるf0成分信号の位相に基づいて、遅延量可変部8bにおける位相シフト量の制御方向、即ち位相シフト量を増やすべきか減らすべきかについて決定することができる。
なお、目標遅延時間差としては、上述のタイムインタリーブやタイムアラインの遅延時間差以外の値としてもよい。この場合においては、上述の低周波f0の成分等の振幅値や位相等を、目標遅延時間差に相当する値となるように遅延量可変部8bをフィードバック制御することができる。
したがって、図9に示す偏波多重光変調器1Bにおいても、前述の第1実施形態の場合と同様の利点があるほか、記憶部8a−1を適用しなくとも目標レベルへの制御を可能としている。
なお、上述の図1,図8,図9においては、遅延量可変部8bにおいて一方の光変調部4Bに対する駆動信号(データ信号)の遅延時間を制御しているが、所期の相対的な遅延時間差が得られるのであれば、双方の光変調部4A,4Bに対する駆動信号の遅延時間を制御するようにしてもよいし、他方の光変調部4Aの駆動信号を遅延時間を制御するようにしてもよい。
〔B〕第2実施形態の説明
図11は第2実施形態にかかる偏波多重光変調器10を示す図である。この図11に示す偏波多重光変調器10は、第1実施形態の場合と同様に、偏波チャンネル間での遅延時間差を制御する。尚、図11中、図1と同一の符号はほぼ同様の部分を示す。
また、第1変調部4Aをなす第1位相変調部4A−1は、光分岐部3からの入力光について、データ信号(駆動信号♯1−1)によりDQPSK変調等の位相変調を行なう。又、第1強度変調部4A−2は、第1位相変調部4A−1からの光信号について駆動信号♯1−2(クロック信号)によるRZ光変調を行なう。これにより、第1位相変調部4A−1での位相変調光について、シンボル間タイミングにおいては消光状態となるRZ光信号とすることができる。
同様に、第2変調部4Bをなす第2位相変調部4B−1は、第1位相変調部4A−1とは独立したデータ信号(駆動信号♯2−1)に基づいてDQPSK変調等の位相変調を行なう。又、第2強度変調部4B−2は、第2位相変調部4B−1での位相変調光について駆動信号♯2−2(クロック信号)によるRZ強度変調を行ない、シンボル間タイミングにおいては消光状態となるRZ光信号とする。
なお、第2実施形態においては、第1,第2位相変調部4A−1,4B−1が、第1,第2強度変調部4A−2,4B−2の光伝搬方向上流側に配置されているが、これらは互いに逆に配置されるようにしてもよい。
ここで、第1実施形態の場合と相違して、偏波多重光変調器10においては、更に、各系統の光信号(各偏波チャンネルの光信号)における位相変調および強度変調の変調タイミングを整合させる。即ち、第1変調部4Aをなす第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2との間での変調タイミング、および、第2変調部4Bをなす第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2との間での変調タイミングを、それぞれ整合させる。
ここで、偏波多重光変調器10においては、光分岐部11,13,第1光信号モニタ12,第2光信号モニタ14,遅延制御部15および遅延量可変部16A−1,16A−2,16B−1,16B−2をそなえている。
光分岐部11は、第1変調部4Aで変調された一方の系統の光信号について分岐し、一方を光合成部5に、他方を第1信号光モニタ12に、それぞれ導く。又、光分岐部13は、第2変調部4Bで変調された一方の系統の光信号について分岐し、一方を光合成部5に、他方を第2信号光モニタ14に、それぞれ導く。
第1信号光モニタ12は第1変調部4Aで変調された光信号をモニタし、第2信号光モニタ14は、第2変調部4Bで変調された光信号をモニタする。これらの第1,第2信号光モニタ12,14はともに同等の構成を有しており、以下においては第1信号光モニタ12の構成に着目して説明する(符号12a〜12c)。勿論、第2信号光モニタ14においても同様の説明があてはまる(符号14a〜14c)。
第1信号光モニタ12は、第1変調部4Aで変調された信号光、即ち光合成部5での合波前の信号光ついてモニタする。具体的には、ボーレートに由来する周波数成分(例えばボーレート相当の周波数成分)のパワーか、又は、ボーレート相当の周波数よりも低周波の低周波成分のパワーをモニタする。一例として、図12に示すように、第1変調部4Aにおいて20Gb/sのRZ−DQPSK変調を行なう場合には、ボーレート相当の10GHzの周波数成分B1のパワーか、又は、低周波成分Cのパワーをモニタする。
そして、第1信号光モニタ12は、光電変換部12a,帯域制限部12bおよびパワーモニタ部12cをそなえている。光電変換部12aは、光分岐部11を介して入力された第1変調部4Aで変調された光信号を受光し、電気信号に変換する。帯域制限部12bは、光電変換部12からの電気信号について、モニタ対象の周波数成分を通過させる帯域制限処理を行ない、パワーモニタ部12cに出力する。パワーモニタ部12cにおいては、帯域制限部12bからの信号について測定対象の周波数成分のパワーをモニタし、モニタ結果を遅延制御部15に出力する。
第1信号光モニタ12として低周波成分(図12のC)のパワーをモニタする場合には、帯域制限部12bの一例として、直流成分(DC成分)をカットするコンデンサと、ボーレート相当以上の高周波成分をカットするローパスフィルタとにより構成できる。光電変換部12aが上記ローパスフィルタとしての機能をそなえている場合には、帯域制限部12bとしてのローパスフィルタは省略できる。
これにより、パワーモニタ部12cにおいては、コンデンサ12bを介してDC成分がカットされた後に残存するAC成分の低周波信号パワーについてモニタし、モニタ結果を遅延制御部15に出力する。帯域制限部12bの他の例として、直流カットするコンデンサを介装せずに、上述の低周波成分Cを通過させるローパスフィルタとすることもできる。このようにしても、パワーモニタ部12cにおいて低周波成分Cをモニタすることができる。尚、上述の低周波成分とは、ボーレート相当周波数よりも小さい周波数帯の成分をいう。
第1信号光モニタ12としてボーレート相当の周波数成分(図12のB1)をモニタする場合においては、帯域制限部12bとしては、例えば、当該周波数成分を通過させるバンドパスフィルタとすることができる。尚、光電変換部12aの出力が、上述のごとき帯域制限された電気信号を出力するのであれば、帯域制限部12bとしては適宜省略することもできる。
遅延制御部15は、第1実施形態の場合と同様に、パワーモニタ部7cからのモニタ結果をもとに偏波チャンネル間の遅延量について遅延量可変部8bを通じて制御する遅延制御部8aとしての機能をそなえている。更に、遅延制御部15は、第1信号光モニタ12からのモニタ結果をもとに、第1変調部4Aをなす第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2での変調タイミングをそれぞれ遅延量可変部16A−1,16A−2を通じて制御する。又、遅延制御部15は、第2信号光モニタ14からのモニタ結果をもとに、第2変調部4Aをなす第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2での変調タイミングをそれぞれ遅延量可変部16B−1,16B−2を通じて制御する。
図13(a)に、帯域制限部12bとしてコンデンサを適用した場合において、パワーモニタ部12cでモニタされる低周波数成分パワーと、第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2との間での変調タイミングのずれ量(遅延量)と、の関係を例示する。図13(b)は、帯域制限部14bとしてコンデンサを適用した場合において、パワーモニタ部14cでモニタされる低周波成分パワーと、第2位相変調部4B−1,第2強度変調部4B−2間での変調タイミングのずれ量と、の関係を例示する図である。
ここで、図13(a),図13(b)の横軸はずれ量に相当し、シンボル時間差に対応付けられる。即ち、横軸の値が「シンボル時間差0」に近いほど変調タイミングが整合しているといえる。
この図13(a)に示すように、第1位相変調部4A−1,第1強度変調部4A−2での変調タイミングが整合しているとき(シンボル時間差が0となるとき)、パワーモニタ部12cでモニタされる低周波成分のパワーが最小(極小)となる。
遅延量可変部16A−1は、遅延制御部15からの制御信号を受けて、第1位相変調部4A−1での変調タイミングについて制御する。又、遅延量可変部16A−2も、遅延制御部15からの制御信号をもとに、第1強度変調部4A−2での変調タイミングについて可変に制御する。
このように、遅延制御部15においては、パワーモニタ部12cからのモニタ結果が最小(極小)となるように、遅延量可変部16A−1,16A−2を制御することで、第1位相変調部4A−1,第1強度変調部4A−2での変調タイミングを整合させている。
同様に、図13(b)に示すように、パワーモニタ部14cでモニタされる低周波成分のパワーが最小となる箇所が、第2位相変調部4B−1,第2強度変調部4B−2での変調タイミングが整合する最適点ということができる。遅延制御部15においては、パワーモニタ部14cからのモニタ結果が最小(極小)となるように、遅延量可変部16B−1,16B−2を制御することで、第2位相変調部4B−1,第2強度変調部4B−2での変調タイミングを整合させている。
なお、帯域制限部12b,14bを、直流を通過させるフィルタ構成とした場合には、モニタされる低周波数成分パワーと、変調タイミングのずれ量(遅延量)と、の関係は図13の場合とは逆の特性を有することになる。即ち、変調タイミングのずれ量が最適(ずれ量0)となるときに、パワーモニタ部12c、14cでモニタされるパワーが最大(極大)となり、変調タイミングのずれ量が0から±0.5シンボル時間程度までずれるに従いモニタパワーは減少する。そこで、遅延制御部15ではパワーモニタ部12cでのモニタパワーが最大(極大)となる制御ポイントが変調タイミング制御にあたっての制御目標である。同様に、遅延制御部15ではパワーモニタ部14cでのモニタパワーが最大(極大)となる制御ポイントが制御目標となる。
また、第1,第2信号光モニタ12,14において、ボーレート相当の周波数成分のパワーをモニタする場合には、それぞれ、変調タイミングずれに対してモニタパワーは図14(a),図14(b)に示すように変化する。この図14(a)に示すように、第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2間の変調タイミングが最適になるときに、パワーモニタ部12cでモニタされるパワーが最大となる。又、図14(b)に示すように、第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2間の変調タイミングが最適になるときに、パワーモニタ部14cでモニタされるパワーが最大となる。
したがって、第1,第2信号光モニタ12,14においてボーレート相当の周波数成分のパワーをモニタする場合も、遅延制御部15では、それぞれのパワーモニタ部12c,14cでのモニタパワーが最大パワーとなるように、変調タイミングを制御する。
このように、遅延制御部15においては、帯域制限部12b,14bの構成や、モニタすべき周波数成分に応じて、変調タイミングを整合させる制御を行なう。
また、パワーモニタ部12c,14cでのモニタ結果に応じて遅延制御部15において変調タイミングの遅延制御を行なう態様としては、前述の図1に示す遅延制御部8aに順じたテーブル参照に基づく制御で実現したり、ボーレート相当の周波数成分をモニタする場合には、図9に示す遅延制御部8a′に準じたディザリングに基づく制御で実現したりすることもできる。
図15は、上述の遅延制御部15からの変調タイミング整合のための制御を受ける遅延量可変部16B−1,16B−2の一例を、遅延量可変部8bの一例とともに示す図である。遅延制御部15からの制御を受けて第1位相変調部4A−1,第1強度変調部4A−2での変調タイミングをそれぞれ制御する遅延量可変部16A−1,16A−2についても同様に構成することができる。
遅延量可変部16B−1は、位相シフタ(PS)16aとDフリップフロップ(DFF)16bとをそなえる。位相シフタ16aは、入力されるクロック信号の位相について遅延制御部15からの制御信号に基づき制御する。Dフリップフロップ16bは、位相シフタ16aで位相制御されたクロック信号タイミングで第2位相変調器4B−1への駆動信号(DATA2)を出力する。
また、遅延量可変部16B−2は、入力されるクロック信号の位相について遅延制御部15からの制御信号に基づき制御する位相シフタ16cをそなえる。位相シフタ16a,16cには、後述する分配器17bから共通のクロック信号が入力されるが、遅延制御部15から個別に入力される制御信号により個別に位相シフト処理が行われる。これにより、第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2間の変調タイミングが調整される。
したがって、上述の遅延制御部15および遅延量可変部16A−1,16A−2により、第1信号光モニタ12でのモニタ結果に基づいて、第1位相変調部4A−1,第1強度変調部4A−2の変調タイミングを整合させる第1変調タイミング整合部の一例をなす。又、上述の遅延制御部15および遅延量可変部16B−1,16B−2により、第2信号光モニタ14でのモニタ結果に基づいて、第2位相変調部4B−1,第2強度変調部4B−2の変調タイミングを整合させる第2変調タイミング整合部の一例をなす。
また、出力モニタ7,遅延制御部15および遅延量可変部8bにより、偏波多重光変調器をなす2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御装置の一例を構成し、更に制御装置としては、上述の上述の第1,第2変調タイミング整合部としての要素を含めることができる。
位相シフタ17a,分配器17bおよび上述のDFF16bは、協働することにより、遅延量可変部8bの一例として機能する。即ち、位相シフタ17aは、入力されるクロック信号について、遅延制御部8aとしての遅延制御部15からの制御信号をもとに位相シフトさせる。分配器17bは、位相シフタ17aにて位相シフトがなされたクロック信号について、上述の遅延量可変部16B−1,16B−2を通じて第2位相変調部4B−1,第2強度変調部4B−2にそれぞれ供給する。
ここで、位相シフタ17aで位相シフトがなされたクロック信号は、位相シフタ16aを介してDFF16bに入力される。従って、上述のDFF16bは、遅延量可変部16B−1の要素であり、かつ、遅延量可変部8bの要素でもある。又、第2位相変調部4B−1が受ける遅延量は、2つの位相シフタ17a,16aでの位相シフト量の合計になる。又、第2強度変調部4B−2が受ける遅延量は、2つの位相シフタ17a,16bでの位相シフト量の合計になる。
これにより、第2実施形態の偏波多重光変調器10においては、偏波チャンネル間の遅延時間差を制御するとともに、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングをも整合させている。
図16は、上述の偏波チャンネル間の遅延時間差の制御とともに、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングの整合のための制御シーケンスについて説明する図である。
この図16に示すように、一例として、偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1および強度変調部4A−2間の変調タイミングの整合処理から開始する。まず、遅延制御部15からの制御信号を通じて、遅延量可変部16A−1,16A−2への遅延制御量(図15の場合には位相シフタ16a,16bでの位相シフト量)を初期値に設定する(ステップB1)。そして、遅延制御部15において、第1信号光モニタ12からのモニタパワー値(モニタパワー1)を取得する(ステップB2)。
そして、取得したモニタパワー値が目標値(または目標となる値の範囲)でないときは、遅延量可変部16A−1,16A−2への遅延制御量を変更する(ステップB3のNOルートからステップB4)。以降、遅延制御量の変更の都度モニタパワーを取得し、取得したモニタパワー値が目標値(又は目標となる値の範囲)となるまで遅延制御量を変更する。
なお、モニタパワーの目標値は、前述したように低周波信号であって帯域制限部12bとしてコンデンサを有している場合には、最小(極小)となる値とすることができる。ボーレート相当の周波数をモニタする場合には、最大(極大)となる値とすることができる。又、それぞれの目標値周辺において一定誤差を含め目標となる値の範囲とすることもできる。
上述のごとく目標とするモニタパワーが得られる遅延量可変部16A−1,16A−2への遅延制御量が定められることで、位相変調部4A−1および強度変調部4A−2間の変調タイミングの整合が実現する。
ついで、偏波チャンネルをなす位相変調部4B−1および強度変調部4B−2間の変調タイミングの整合処理を、第2信号光モニタ14からのモニタパワー値(モニタパワー2)を用いて、上述の場合と同様にして行なう(ステップB5〜ステップB8)。これにより、位相変調部4B−1および強度変調部4B−2間の変調タイミングの整合が実現する。
つぎに、前述の第1実施形態の場合と同様の偏波チャンネル間の遅延時間差の制御を、遅延制御部15および遅延量可変部8bにおいて行なう。まず、当該偏波多重光変調器10の適用対象の光伝送システムにおける伝送路の偏波モード分散の特性や非線形特性等の伝送路パラメータ等をもとに、制御目標とする遅延時間差(設定遅延量Tx)を決定する(ステップB9)。ついで、遅延制御部15において、上述の設定遅延量Txに対するモニタパワーの値をターゲットモニタパワーPxとして取得する。
そして、遅延制御部15においては、パワーモニタ部7cからのモニタ結果(即ちボーレート成分に相当する周波数成分のパワーのモニタ結果)が、このように取得したターゲットモニタパワーPxとなるように遅延量可変部8bを制御する。具体的には、パワーモニタ部7cにおいて、ボーレート成分に相当する周波数成分のパワーを測定する(ステップB10)。
遅延制御部15において、測定結果のモニタパワー値Pmonと、ターゲットモニタパワーPxとを比較し、PmonがPxの一定誤差(ΔPe)の範囲内に収まるように遅延量可変部8bに対する制御信号を出力する。即ち、誤差範囲内になければ、誤差範囲内に収まるまで、遅延量可変部8bに対する制御信号を通じた遅延量を変更する(ステップB11のNOルートからステップB12)。
このようにして、パワーモニタ部7cからのモニタ結果が、ターゲットモニタパワーPxに対して一定の誤差範囲内に収まるようになると、遅延時間差を可変させるフィードバック制御を終了し、そのときの遅延時間差を保たせる(ステップB11のYESルート)。従って、上述の遅延制御部15および遅延量可変部8bにより、出力モニタ7でのモニタ結果に基づいて、偏波多重光変調器10をなす2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部の一例をなす。
図16においては、第1位相変調部4A−1,第1強度変調部4A−2間の変調タイミングの整合処理を、第2位相変調部4B−1,第2強度変調部4B−2間の変調タイミングの整合処理に行なっている。しかし、各偏波チャンネルの位相変調/強度変調のタイミング整合処理については、いずれが先に行なわれてもよし、又同時に行なわれるようにしてもよい。
ところで、偏波チャンネル間の遅延時間差の制御は、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングの整合の後に行なわれる必要がある。位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングの整合が図られておらず、最適点からずれている場合には、遅延時間差に対する偏波チャンネル間のモニタパワーの関係が変化するからである。
図17のAは、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングがずれている場合(A)における偏波チャンネル間の遅延時間差に対するモニタパワーの関係の一例である。これに対し、図17のBは、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングが整合している場合(B)における偏波チャンネル間の遅延時間差に対するモニタパワーの関係の一例である。
図17のAにおいては、第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2間の変調タイミングが0.25シンボル時間(Ts)だけずれている(遅延が発生している)。又、第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2間の変調タイミングは−0.25シンボル時間(Ts)だけずれている。
この場合において、変調タイミングが整合している場合(B)は、遅延時間差が0.0シンボル時間から0.5シンボル時間まで変化の間において、モニタパワーは減少する。しかしながら、変調タイミングがずれている場合(A)には遅延時間差が0.0シンボル時間から0.5シンボル時間まで変化の間において、モニタパワーは増加することになる。
すなわち、上述の変調タイミングがずれている場合(A)において、パワー最小点は本来のタイムインタリーブの遅延時間差の制御ポイントにはなく、タイムアラインの制御ポイントにあるとみることができる。従って、例えば偏波チャンネル間の遅延時間差をばタイムインタリーブを制御目標として遅延時間差を制御すると、パワーモニタ部7cで取得するモニタパワーの最小偏波チャネル間依存性の変化により、誤ってタイムアラインに設定してしまう場合も生じうる。
このため、第2実施形態においては、図16に示すように、偏波チャンネル間の遅延時間差の制御(ステップB9〜B12)は、変調タイミングの整合処理(ステップB1〜ステップB8)の後に行なわている。
このように、第2実施形態においては、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングを整合させることができるとともに、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易かつ確実に制御できるという利点がある。
なお、第2実施形態においても、遅延量可変部8bにおいて一方の光変調部4Bに対する駆動信号(データ信号)の遅延時間を制御しているが、所期の相対的な遅延時間差が得られるのであれば、双方の光変調部4A,4Bに対する駆動信号の遅延時間を制御するようにしてもよいし、他方の光変調部4Aの駆動信号の遅延時間を制御するようにしてもよい。
また、第2実施形態においては、遅延量可変部8bでの遅延量は、各遅延量可変部16B−1,16B−2での遅延量に加算されて、それぞれ位相変調部4B−1,強度変調部4B−2への駆動信号としている。換言すれば、偏波チャンネル間の遅延時間差を与えるための遅延量可変部8bとしては、遅延量可変部16B−1,16B−2とは別体にそなえられている。しかしながら、遅延量可変部8bで与える遅延量については、遅延制御部15から遅延量可変部16B−1,16B−2に重畳して与えることもできる。この場合には、遅延量可変部8bとしての機能は、遅延量可変部16B−1,16B−2に持たせることができるので、遅延量可変部8bの別体としての構成は適宜省略することができる。
また、第2実施形態においては、各位相変調部4A−1,4B−1および強度変調部4A−2,4B−2に対してそれぞれ遅延量可変部16A−1,16B−1,16A−2,16B−2を配置している。しかしながら、これに限定されず、位相変調部4A−1,4B−1および強度変調部4A−2,4B−2の一方のみに配置し、位相変調部および強度変調部間の変調タイミングを整合させることとしてもよい。
さらに、第2実施形態においては、第1信号光モニタ12でモニタする周波数成分と、第2信号光モニタ14でモニタする周波数成分とは、同一の周波数成分としてもよし、異なる周波数成分としてもよい。
〔C〕第3実施形態の説明
図18は第3実施形態にかかる偏波多重光変調器20を示す図である。この図18に示す偏波多重光変調器20は、第2実施形態の場合と同様に、偏波チャンネル間での遅延時間差を制御するとともに、各偏波チャンネルをなす位相変調部および強度変調部間の変調タイミングを整合させる。尚、図18中、図11と同一の符号はほぼ同様の部分を示す。
偏波多重光変調器20が第2実施形態の偏波多重光変調器10と相違する点は、位相変調部および強度変調部間での変調タイミングの整合のためにモニタパワーとして用いる光を取り込む位置である。即ち、光合成部5にて偏波多重された後の光、例えば偏波多重光変調器20の出力光からパワーをモニタする対象の低周波成分を抽出することで、各偏波チャンネルをなす位相変調部および強度変調部間の変調タイミングの整合処理を行なうようになっている。
このため、偏波多重光変調器20は、偏波多重光変調器20の出力光をモニタする出力モニタ27をそなえている。そして、この出力モニタ27は、一例として、第1,第2実施形態の場合と同様の光電変換部7a,帯域制限部7bおよびパワーモニタ部7cをそなえるとともに、パワー分岐部27a,帯域制限部27b,パワーモニタ部27cをそなえている。
なお、上述の出力モニタ27,遅延制御部25および遅延量可変部8bにより、制御装置の一例をなし、更に、変調タイミング整合部としての要素である遅延量可変部16A−1,16A−2,16B−1,16B−2とともに制御装置とすることもできる。
ここで、光電変換部7aは、光分岐部6からの偏波多重光信号を受光してその振幅変化に応じた電気信号に変換する。パワー分岐部27aは、光電変換部7aから出力された電気信号を2分岐し、一方を第1,第2実施形態の場合と同様の帯域制限部7bに、他方を帯域制限部27bに出力する。
帯域制限部7bは、光電変換部7aからの電気信号についてボーレート相当の周波数成分を通過させる帯域制限処理を行なう。これに対し、帯域制限部27bは、例えばDC成分をカットするためのコンデンサとともに、ローパスフィルタ(LPF)が適用されて、光電変換部7aからの電気信号について帯域制限処理を行なう。帯域制限部27bとしては少なくとも偏波多重出力光におけるDC成分を除去するとともに、上述の光変調部4A,4Bでの光変調のボーレートよりも低周波の周波数成分を通過させる。
パワーモニタ部7cは、帯域制限部7bからのボーレート相当の周波数成分のパワーをモニタする。これに対し、パワーモニタ部27cは、帯域制限部27bにて帯域制限処理が行なわれた電気信号をもとに、上述の低周波成分のパワーをモニタする。
また、遅延制御部25は、パワーモニタ部7cからのモニタ結果をもとに偏波チャンネル間の遅延量について遅延量可変部8bを通じて制御する遅延制御部8aとしての機能をそなえている。更に、遅延制御部25は、パワーモニタ部27cからのモニタ結果をもとに、各偏波チャンネルをなす位相変調部および強度変調部間の変調タイミングを整合させる制御を行なう。
すなわち、パワーモニタ部27cからのモニタ結果をもとに、第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2間での変調タイミングをそれぞれ第2実施形態の場合と同様の遅延量可変部16A−1,16A−2を通じて、第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2間での変調タイミングをそれぞれ第2実施形態の場合と同様の遅延量可変部16B−1,16B−2を通じて制御する。
なお、遅延制御部25においては、前述の図18に例示するように、各偏波チャンネルをなす位相変調部および強度変調部間での変調タイミングの整合が行なわれた後に、偏波チャンネル間での遅延時間差の制御を行なう。更に、先行して行なう変調タイミングの整合処理においては、一の偏波チャンネルをなす位相変調部および強度変調部間での変調タイミングの整合処理を順次行なう。
図19に、帯域制限部27bとしてコンデンサを適用した場合において、パワーモニタ部27cでモニタされる低周波数成分パワーと、第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2との間での変調タイミングのずれ量(遅延量)、ならびに、第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2との間での変調タイミングのずれ量(遅延量)と、の関係を示す。
ここで、図19の横軸は第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2との間での変調タイミングのずれ量(遅延量)に相当し、縦軸は第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2との間での変調タイミングのずれ量(遅延量)に相当する。そして、領域R1〜R9は、それぞれパワーモニタ部27cでのモニタパワーの大きさが区分されたものであり、Riにおけるiが大きい数字となるほどモニタパワーも大きくなる。
この図19に示すように、各軸についてモニタパワーの大きさの分布は最適点であるずれ量0周辺において最小となり、ずれ量0周辺から離れるに従い大きくなる。換言すれば、他方の軸における値(遅延量)にかかわらず、一方の軸についてみれば、最適点となる変調タイミング(ずれ量が0周辺の値)のときに、モニタパワーは最小の値を有する。
すなわち、2つの偏波チャンネルをなす第1,第2変調部4A,4Bのうちで、一方の変調部(例えば変調部4A)をなす位相変調部(4A−1)および強度変調部(4A−2)間での変調タイミングを整合させる処理を第1に行なう。次いで、他方の変調部において変調タイミングを整合させる処理を第2に行なう。このように、パワーモニタ27cでのモニタパワー値を共通に用いながら、変調タイミングの整合処理を順次行なうことにより、パワーモニタ27cでのモニタパワー値についても最小の値の領域R1に納められるようになる。
図20に一例として示すように、偏波チャンネルをなす第1位相変調部4A−1および第1強度変調部4A−2間の変調タイミングの整合処理を、第2位相変調部4B−1および第2強度変調部4B−2間の変調タイミングの整合処理に先行して開始する。尚、逆の順序で整合処理を行なうこととすることも、勿論可能である。
まず、遅延制御部25からの制御信号を通じて、遅延量可変部16A−1,16A−2への遅延制御量を初期値に設定する(ステップC1)。そして、遅延制御部25において、パワーモニタ部27cからのモニタパワー値(モニタパワー1)を取得する(ステップC2)。
そして、取得したモニタパワー値が最小となるように、遅延量可変部16A−1,16A−2への遅延制御量を変更する(ステップC3のNOルートからステップC4)。以降、遅延制御量の変更の都度モニタパワーを取得し、取得したモニタパワー値が最小値周辺の値となるまで遅延制御量を変更する。
上述のごとく最小値周辺の得られる遅延量可変部16A−1,16A−2への遅延制御量が定められることで、位相変調部4A−1および強度変調部4A−2間の変調タイミングの整合が実現する。
ついで、偏波チャンネルをなす位相変調部4B−1および強度変調部4B−2間の変調タイミングの整合処理を、同様にパワーモニタ部27cからのモニタパワー値(モニタパワー2)を用いて、上述の場合と同様にして行なう(ステップC5〜ステップC8)。これにより、位相変調部4B−1および強度変調部4B−2間の変調タイミングの整合が実現する。尚、このときのパワーモニタ部27cのモニタパワー値としては、図19に示す領域R1の周辺値とすることができる。
つぎに、前述の第1実施形態の場合と同様の偏波チャンネル間の遅延時間差の制御を、パワーモニタ部7cからのモニタ結果(モニタパワー3)に基づいて、遅延制御部25および遅延量可変部8bにおいて行なう(ステップC9〜ステップC12)。これにより、偏波チャンネル間んお遅延時間差を目標時間差(例えば、タイムインタリーブ又はタイムアライン)に定めることができる。
このように、第3実施形態においても、各偏波チャンネルをなす位相変調部4A−1(4B−1)および強度変調部4A−2(4B−2)間の変調タイミングを整合させることができるとともに、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易かつ確実に制御できるという利点がある。
図21は第3実施形態の出力モニタ27′の変形例を示す図である。尚、図21中、既述の符号は同様の部分を示す。出力モニタ27′は、光電変換部7a−1,7a−2,帯域制限部7b,27bおよびパワーモニタ部7c,27cをそなえている。尚、既述の符号はほぼ同様の部分を示している。
図20においては、分岐部27aにおいて、光電変換部7aからの電気信号を2分岐するようになっている。これに対して、図21に示す変形例においては、光分岐部6Aにおいて光合成部5から出力される偏波多重出力光を少なくとも3つに分岐し、3分岐された第1の光を送信信号光とする一方、第2および第3の光をそれぞれ個別の光電変換部7a−1,7a−2で受光し、それぞれ電気信号として出力する。
光電変換部7a−1から出力される電気信号については、各偏波チャンネルをなす位相変調部および強度変調部間での変調タイミングの整合処理に用いることができる。このため、帯域制限部27bは、光電変換部7a−1からの電気信号についてDC成分をカットするコンデンサとともにボーレート相当よりも小さい周波数成分を通過させるフィルタ等をそなえる。そして、パワーモニタ部27cにおいては、上述の低周波成分のパワーについてモニタし、モニタ結果を遅延制御部25に出力する。尚、光電変換部7a−1において上述の帯域制限部27b相当の機能を有しているのであれば、帯域制限部27bとしては適宜省略することが可能である。
また、光電変換部7a−2から出力される電気信号については、偏波チャンネル間の遅延時間差の制御に用いることができる。このため、光電変換部7a−2から出力された信号に関連して、前述の第1実施形態の場合と同様、帯域制限部7bでの帯域制限処理とともに、パワーモニタ部7cでのボーレート相当の周波数成分のパワーについてモニタする処理が行なわれる。
出力モニタをこの図21に示すように構成した場合においても、前述の第3実施形態の場合と同様の作用効果を奏しうる。
なお、上述の図18,図21に示すものにおいて、パワーモニタ部7c,27cを物理構成としては共通化することも可能である。
〔D〕第4実施形態の説明
図22は第4実施形態における偏波多重光変調器を示す図である。この図22に示す偏波多重光変調器30は、前述の第1実施形態の場合と異なり、偏波チャンネル間の遅延時間差を第1,第2変調部4A,4Bへの駆動信号ではなく、光遅延を行なう遅延量可変部31で制御している。尚、既述の符号はほぼ同様の部分を示している。
遅延量可変部31は、例えば第2変調部4Bと光合成部5との間の光伝搬路に介装されて、入力される信号光について制御信号に応じた時間分の光遅延を行なう。遅延量可変部31としては、例えばGeneral Photonics社のMotorized variable optical delay line を適用することができる。尚、遅延量可変部31としては、図22においては第2変調部4Bと光合成部5との間の光伝搬路にそなえらえているが、第1変調部4Bと光合成部5との間の光伝搬路に介装してもよいし、又双方の光伝搬路に介装してもよい。
このようにしても、前述の第1実施形態の場合と同様に、偏波多重光変調器30をなす2系統の光信号の偏波多重される段(即ち光合成部5への入力段)での遅延時間差を制御することができるようになる。これにより、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易かつ確実に制御できる。
なお、第4実施形態における遅延時間差を制御する構成を第2,第3実施形態に適用することも勿論可能である。
図23は第4実施形態の変形例を示す図である。この図23に示す偏波多重光変調器40は、光源(LD)2からの光について互いに反転した(位相がπずれた)2系統のRZ光信号を出力するマッハツェンダ型(MZ型)の強度変調器(強度変調部)3Aが、前述の各実施形態における分岐部3に代えてそなえられる。又、光合成部5の一例としてPBCが、光分岐部6の一例として光カプラ(光CPL)が、それぞれそなえられる。
位相変調部4A−1,4B−1は、それぞれの系統のRZ光信号について位相変調を行ない、RZ位相変調された光信号を出力する。例えば、位相変調部4A−1,4B−1をD(Q)PSK変調部とする場合には、RZ−D(Q)PSK光信号とすることができる。
換言すれば、強度変調部3Aは、前述の第2,第3実施形態における第1,第2強度変調部4A−2,4B−2としての機能を有している。即ち、2系統の光変調である2つの偏波チャンネルのそれぞれは、光位相変調を行なうとともに、その光位相変調に従属して光強度変調を行なう方式である。尚、位相変調部4A−1,4B−1についてはDPSK変調あるいはDQPSK変調等の各種の変調方式を適用することが可能である。
また、前述の第3実施形態の場合と同様の出力モニタ27をそなえ、偏波チャンネル間の遅延時間差の制御のために、偏波多重出力光のボーレート相当の周波数成分をモニタするとともに、変調タイミングの整合のために偏波多重出力光の低周波成分をモニタする。
すなわち、遅延制御部25においては、パワーモニタ部27cからの低周波成分のモニタ結果に応じて、モニタ結果が最小値となるように、遅延量可変部16A−1,16A−2のうちのいずれか一方に対する遅延量から順次制御する。遅延量可変部16A−1,16A−2は、それぞれ一例として、PS16aおよびDFF16bをそなえる。
PS16aは、入力クロックに対して、遅延制御部25からの制御信号に基づき位相シフトを行なう。DFF16bは、対応する位相シフタ16aで位相制御されたクロック信号タイミングでそれぞれ対応の第1,第2位相変調器4A−1,4B−1へ駆動信号(DATA1,DATA2)を出力する。尚、この図23に示すものにおいては、強度変調部3Aから互いに位相が反転されたRZ光信号が第1,第2位相変調部4A−1,4B−1に入力されている。このため、各駆動信号DATA1,DATA2には、遅延制御部25および遅延量可変部16A−1,16B−1を通じて、この位相反転されたRZ光信号に対応して遅延時間が与えられて、それぞれ変調タイミングの整合を図っている。
また、遅延制御部25においては、上述のごとく各変調部4A−1,4B−1に対する変調タイミングの整合処理が行なわれた後に、偏波チャンネル間の遅延時間差の制御が遅延量可変部31への制御を通じて行なわれる。これにより、偏波チャネル間の遅延時間差を簡易かつ確実に制御できる。
〔E〕その他
上述の各実施形態における偏波多重光変調器は、光送信装置の要素として適用することが可能である。又、複数の偏波多重光変調器をそなえるとともに、各偏波多重光変調器から出力される光を波長多重して送信する光送信装置として適用することもできる。
〔F〕付記
(付記1)
互いに独立した2系統の光変調を行なうとともに前記光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重光変調器から出力された、偏波多重出力光をモニタする出力モニタと、
該出力モニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重光変調器をなす前記2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部と、をそなえたことを特徴とする、制御装置。
(付記2)
該出力モニタは、前記偏波多重光変調器からの出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分をモニタし、
該制御部は、前記周波数成分のパワーのモニタ結果に基づいて、前記遅延時間差を制御することを特徴とする、付記1記載の制御装置。
(付記3)
該制御部は、
前記周波数成分のパワーに応じた前記遅延時間差量の対応テーブルを記憶する記憶部と、
前記周波数成分のパワーのモニタ結果に対応する遅延時間差の量に従って前記遅延時間差を制御する制御信号を出力する制御信号出力部と、をそなえたことを特徴とする、付記2記載の制御装置。
(付記4)
該出力モニタは、前記偏波多重光変調器からの出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分とともに、前記ボーレートよりも低周波の低周波成分をモニタし、
該制御部は、
前記低周波を有する低周波信号を発振する低周波発振部と、
該低周波発振部からの低周波信号を、該遅延時間差を制御する制御信号に重畳する低周波重畳部と、
該出力モニタからのモニタ結果から、前記周波数成分のパワーの前記低周波信号に由来する変動を検出する低周波検出部と、
該低周波検出部からの検出結果に応じて、前記制御信号を出力する制御信号出力部と、をそなえたことを特徴とする、付記2記載の制御装置。
(付記5)
前記2系統の光変調のそれぞれは、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう方式であり、かつ、
前記光変調された2系統の光信号についてそれぞれモニタする第1光信号モニタおよび第2光信号モニタと、
該第1光信号モニタおよび該第2光信号モニタでのモニタ結果に基づいて、前記2系統の光変調をなす光位相変調および光強度変調の変調タイミングをそれぞれ整合させる第1変調タイミング整合部および第2変調タイミング整合部と、をそなえたことを特徴とする、付記1記載の制御装置。
(付記6)
前記2系統の光変調のそれぞれは、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう方式であり、
該出力モニタは、前記偏波多重光変調器からの出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分とともに、前記ボーレートよりも低周波の低周波成分をモニタし、かつ、
該出力モニタにおける前記低周波成分のモニタ結果に基づいて、前記2系統の光変調をなす光位相変調および光強度変調の変調タイミングをそれぞれ整合させる第1変調タイミング整合部および第2変調タイミング整合部と、をそなえたことを特徴とする、付記1記載の制御装置。
(付記7)
該制御部は、前記2系統の光変調をそれぞれ行なう変調部に対する変調タイミングの制御により前記遅延時間差を制御することを特徴とする、付記1記載の制御装置。
(付記8)
該制御部は、前記光変調された2系統の光信号の前記偏波多重の前段におけるの光伝搬方路の双方又は一方にそなえられる光遅延部に対する遅延量制御により前記遅延時間差を制御することを特徴とする、付記1記載の制御装置。
(付記9)
それぞれの入力光に対して互いに独立した2系統の光変調を行なう第1変調部および第2変調部と、
該第1変調部および該第2変調部においてそれぞれ光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重部と、
該偏波多重部から出力された偏波多重出力光をモニタする出力モニタと、
該出力モニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重器において前記2系統の光信号が偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部と、をそなえたことを特徴とする、偏波多重光変調器。
(付記10)
該出力モニタは、前記偏波多重光変調器からの出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分をモニタし、
該制御部は、前記周波数成分のパワーのモニタ結果に基づいて、前記遅延時間差を制御することを特徴とする、付記9記載の偏波多重光変調器。
(付記11)
該出力モニタは、
前記偏波多重光変調器からの出力光を電気信号に変換する光電変換部と、
該光電変換部からの電気信号に基づいて、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分のパワーをモニタするパワーモニタ部と、をそなえたことを特徴とする、付記10記載の偏波多重光変調器。
(付記12)
該第1変調部および該第2変調部は、それぞれ、
光位相変調を行なう光位相変調部とともに、該光位相変調部における光位相変調に従属する光強度変調を行なう光強度変調部がそなえられたことを特徴とする、付記9記載の偏波多重光変調器。
(付記13)
該第1変調部および該第2変調部において前記光変調された2系統の光信号についてそれぞれモニタする第1光信号モニタおよび第2光信号モニタと、
該第1光信号モニタおよび該第2光信号モニタでのモニタ結果に基づいて、該第1変調部および該第2変調部のそれぞれの光位相変調部および光強度変調部の変調タイミングを整合させる第1変調タイミング整合部および第2変調タイミング整合部と、をそなえたことを特徴とする、付記12記載の偏波多重光変調器。
(付記14)
該出力モニタは、前記偏波多重光変調器からの出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分とともに、前記ボーレートよりも低周波の低周波成分をモニタし、かつ、
該出力モニタにおける前記低周波成分のモニタ結果に基づいて、前記2系統の光変調をなす光位相変調および光強度変調の変調タイミングをそれぞれ整合させる第1変調タイミング整合部および第2変調タイミング整合部と、をそなえたことを特徴とする、付記12記載の偏波多重光変調器。
(付記15)
該制御部は、該第1変調部および該第2変調部に対する変調タイミングの制御により前記遅延時間差を制御することを特徴とする、付記9記載の偏波多重光変調器。
(付記16)
前記2系統の光信号が前記偏波多重される前段における光伝搬方路の双方又は一方に可変光遅延部がそなえられ、
該制御部は、該可変光遅延部に対する遅延量制御により前記遅延時間差を制御することを特徴とする、付記9記載の偏波多重光変調器。
(付記17)
光源部と、
該光源部からの光を2分岐するとともに、前記2分岐した光をそれぞれ該第1変調部および該第2変調部に導く光分岐部と、をそなえたことを特徴とする、付記9記載の偏波多重光変調器。
(付記18)
該第1変調部への入力光を出力する第1光源と、
該第2変調部への入力光を出力する第2光源と、をそなえたことを特徴とする、付記9記載の偏波多重光変調器。
(付記19)
付記9記載の偏波多重光変調器をそなえたことを特徴とする、光送信装置。
(付記20)
光位相変調を行なう光位相変調部とともに該光位相変調部における光位相変調に従属する光強度変調を行なう光強度変調部がそれぞれそなえられて入力光に対して互いに独立した2系統の光変調を行なう第1変調部および第2変調部と、該第1変調部および該第2変調部においてそれぞれ光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重部と、をそなえた偏波多重光変調器の制御方法であって、
該偏波多重部から出力された偏波多重出力光、又は、該第1変調部および該第2変調部において前記光変調された2系統の各光信号について第1のモニタを行ない、
該第1のモニタの結果に基づいて、該第1変調部および該第2変調部のそれぞれの光位相変調部および光強度変調部の変調タイミングを整合させ、
該偏波多重部から出力された偏波多重出力光について第2のモニタを行ない、
該第2のモニタの結果に基づいて、該偏波多重光変調器をなす前記2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御することを特徴とする、偏波多重光変調器の制御方法。
第1実施形態にかかる偏波多重光変調器を示す図である。 光変調部でRZ−DQPSK変調され偏波多重された偏波多重光信号のスペクトラムの一例である。 偏波多重信号光における各偏波成分をなす光信号間の遅延時間差と、パワーモニタ部でモニタされるボーレート成分のパワーと、の関係を例示する図である。 ボーレートに由来する周波数成分のパワーに応じた遅延時間差量の対応テーブルを示す図である。 遅延量可変部の例を示す図である。 遅延量可変部の例を示す図である。 第1実施形態における偏波多重光変調器における、光合成部での2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差の制御態様の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例を示す図である。 第1実施形態の変形例を示す図である。 相対遅延量(遅延時間差)を制御する制御信号に低周波信号を重畳させることによるモニタパワーに含まれる低周波成分の関係について示す図である。 第2実施形態にかかる偏波多重光変調器を示す図である。 偏波多重前の変調光のスペクトラムの一例を示す図である。 (a),(b)はともに、パワーモニタ部でモニタされる低周波数成分パワーと、位相変調部および強度変調部間での変調タイミングのずれ量(遅延量)と、の関係を例示する図である。 (a),(b)はともに、パワーモニタ部でモニタされるボーレート相当の周波数成分パワーと、位相変調部および強度変調部間での変調タイミングのずれ量(遅延量)と、の関係を例示する図である。 遅延量可変部の一例を示す図である。 第2実施形態の動作を説明するフローチャートである。 第2実施形態の作用効果を説明するための図である。 第3実施形態にかかる偏波多重光変調器を示す図である。 パワーモニタ部でモニタされる低周波数成分パワーと、位相変調部および強度変調部間での変調タイミングのずれ量(遅延量)と、の関係を例示する図である。 第3実施形態の動作を説明するフローチャートである。 第3実施形態の変形例を示す図である。 第4実施形態にかかる偏波多重光変調器を示す図である。 第4実施形態の変形例を示す図である。
符号の説明
1,1A,10,20,30,40 偏波多重光変調器
2,2A,2B 光源部
3 光分岐部
3A 強度変調部
4A 第1変調部
4B 第2変調部
4A−1,4B−1 位相変調部
4A−2,4B−2 強度変調部
5 光合成部
6,6A 光分岐部
7,27 出力モニタ
7a,7a−1,7a−2 光電変換部
7b,27b 帯域制限部
7c,27c パワーモニタ部
8,8B 制御部
8a,15,25 遅延制御部
8a−1 記憶部
8a−2 制御信号出力部
8b 遅延量可変部
8b−1,16a,16c,17a PS
8b−2,16b DFF
11 光分岐部
12 第1信号光モニタ
13 光分岐部
14 第2信号光モニタ
16A−1,16A−2,16B−1,16B−2 遅延量可変部
27a パワー分岐部
31 遅延量可変部

Claims (8)

  1. それぞれ、互いに独立し、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう2系統の光変調を行なうとともに前記光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重光変調器から出力された、偏波多重出力光を光電変換し、該偏波多重出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分をモニタする出力モニタと、
    該出力モニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重光変調器をなす前記2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部と、をそなえたことを特徴とする、制御装置。
  2. 記光変調された2系統の光信号についてそれぞれモニタする第1光信号モニタおよび第2光信号モニタと、
    該第1光信号モニタおよび該第2光信号モニタでのモニタ結果に基づいて、前記2系統の光変調をなす光位相変調および光強度変調の変調タイミングをそれぞれ整合させる第1変調タイミング整合部および第2変調タイミング整合部と、をそなえたことを特徴とする、請求項1記載の制御装置。
  3. 出力モニタは、前記偏波多重光変調器からの出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分とともに、前記ボーレートよりも低周波の低周波成分をモニタし、かつ、
    該出力モニタにおける前記低周波成分のモニタ結果に基づいて、前記2系統の光変調をなす光位相変調および光強度変調の変調タイミングをそれぞれ整合させる第1変調タイミング整合部および第2変調タイミング整合部と、をそなえたことを特徴とする、請求項1記載の制御装置。
  4. 該制御部は、前記2系統の光変調をそれぞれ行なう変調部に対する変調タイミングの制御により前記遅延時間差を制御することを特徴とする、請求項1記載の制御装置。
  5. 該制御部は、前記光変調された2系統の光信号の前記偏波多重の前段における光伝搬方路の双方又は一方にそなえられる光遅延部に対する遅延量制御により前記遅延時間差を制御することを特徴とする、請求項1記載の制御装置。
  6. それぞれの入力光に対して互いに独立し、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう2系統の光変調を行なう第1変調部および第2変調部と、
    該第1変調部および該第2変調部においてそれぞれ光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重部と、
    該偏波多重部から出力された偏波多重出力光を光電変換し、該偏波多重出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分をモニタする出力モニタと、
    該出力モニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重器において前記2系統の光信号が偏波多重される段での遅延時間差を制御する制御部と、をそなえたことを特徴とする、偏波多重光変調器。
  7. 請求項6記載の偏波多重光変調器をそなえたことを特徴とする、光送信装置。
  8. 光位相変調を行なう光位相変調部とともに該光位相変調部における光位相変調に従属する光強度変調を行なう光強度変調部がそれぞれそなえられて、それぞれ入力光に対して互いに独立し、光位相変調を行なうとともに該光位相変調に従属して光強度変調を行なう2系統の光変調を行なう第1変調部および第2変調部と、該第1変調部および該第2変調部においてそれぞれ光変調された2系統の光信号を偏波多重して出力する偏波多重部と、をそなえた偏波多重光変調器の制御方法であって、
    該偏波多重部から出力された偏波多重出力光、又は、該第1変調部および該第2変調部において前記光変調された2系統の各光信号について第1のモニタを行ない、
    該第1のモニタの結果に基づいて、該第1変調部および該第2変調部のそれぞれの光位相変調部および光強度変調部の変調タイミングを整合させ、
    該偏波多重部から出力された偏波多重出力光を光電変換し、該偏波多重出力光に含まれる、前記2系統の光変調におけるボーレートに由来する周波数成分について第2のモニタを行ない、
    該第2のモニタでのモニタ結果に基づいて、該偏波多重光変調器をなす前記2系統の光信号の偏波多重される段での遅延時間差を制御することを特徴とする、偏波多重光変調器の制御方法。
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