JP6120761B2 - 光送信器および光送信器の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は光送信器および光送信器の制御方法に関し、特に、入射光を変調する光変調部と、光変調部に変調信号を入力する変調信号駆動部と、光変調部および前記変調信号駆動部を制御する制御部とを備える光送信器に関する。
MZ(Mach−Zehnder)型光変調器の最適なバイアス電圧は、温度や経年変動によってドリフトしていくことが知られている。そのため、送信光信号の品質を保つために、バイアス電圧を最適なバイアス値に追従させる制御が行われている。例えば、I/Q変調器の自動バイアス制御(ABC:automatic bias control)を行う光送信器において、任意電気波形が入力された状態で、I−ch、Q−ch、Phaseの3つのバイアス電圧を順番に制御し、このとき、I−ch、Q−chのバイアス電圧に低周波信号(Dither)を重畳し、モニタPD(Photo−Diode)電流から検出されるDitherの誤差信号が0となる収束点にフィードバック制御を行うものが知られている。
特開2012−217127号公報
特許文献1に開示されている光送信器においては、光変調部のCW(Continuous Wave)光出力が最も消光する時の第1、第2のマッハツェンダ変調器のそれぞれに印加するバイアス電圧の初期値の探索方法として、第1、第2のマッハツェンダ変調器のそれぞれのバイアス電圧と、光位相調整部のバイアス電圧の計3点を各々±Vπの範囲で変動させて、光出力レベルをモニタして決定する。第1、第2のマッハツェンダ変調器の合成光しかモニタすることができないため、合成光が消光状態であっても、第1、第2のマッハツェンダ変調器からの出力光が互いに逆位相である可能性がある。そのため、第1、第2のマッハツェンダ変調器からの出力光がそれぞれ消光状態であるかを判定するのが困難であった。そのため、特許文献1の方式においては、第1、第2のマッハツェンダ変調器のそれぞれのバイアス電圧と、光位相調整部のバイアス電圧の計3点を組合せて最適なバイアス電圧を決定する。よって、長い時間が掛かってしまうという問題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、2つの変調器のそれぞれに印加するバイアス電圧の初期値を短時間で決定することが可能な、光送信器および光送信器の制御方法の提供を目的とする。
本発明に係る光送信器は、入射光を変調する光変調部と、光変調部に変調信号を入力する変調信号駆動部と、光変調部および変調信号駆動部を制御する制御部と、を備える光送信器であって、光変調部は、光源から入射した光を2つの光に分岐する分岐部と、印加されたバイアス電圧および入力された変調信号に基づいて前記2つの光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の2つの光変調器と、2つの光変調器のいずれかに接続され、印加されたバイアス電圧に基づいて当該光変調器に入射する光の位相を調整する光位相調整部と、2つの光変調器からの出力光を合波して出力する合波部と、合波部から出力される光の強度を検出する光強度検出部と、を備え、変調信号駆動部は、前記2つの光変調器の各々に前記変調信号を入力し、制御部は、変調信号が入力されない状態としての初期状態において2つの光変調器に印加されるバイアス電圧を探索して決定する制御部であって、制御部は、前記2つの光変調器の各々に変調信号が入力されない状態において、2つの光変調器のうち一方の光変調器および光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、光強度検出部が検出する光の強度に基づいて、2つの光変調器のうち他方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該他方の光変調器に印加するバイアス電圧を第1初期バイアス電圧として決定し、その後に、当該他方の光変調器に第1初期バイアス電圧を印加し、かつ、光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、光強度検出部が検出する光の強度に基づいて、一方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該一方の光変調器に印加するバイアス電圧を第2初期バイアス電圧として決定し、制御部は、他方の光変調器に印加するバイアス電圧を変化させることにより、光強度検出部が検出する光の強度が最大となるバイアス電圧と、当該バイアス電圧に隣接し、かつ光強度検出部が検出する光の強度が極大となるバイアス電圧とを探索し、2つのバイアス電圧を加算して2で割った値を、他方の光変調器からの出力光がゼロになる第1初期バイアス電圧として決定することを特徴とする。
本発明に係る光送信器によれば、他方の光送信器の第1初期バイアス電圧を探索する際には、一方の光変調器および光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定値に固定する。そして、第1の初期バイアス電圧を決定した後に、一方の光変調器の第2の初期バイアス電圧を探索する際には、他方の光変調器および光位相調整部に印加するバイアス電圧の値を一定値に固定する。よって、本発明に係る光送信器は、2つの光変調器のバイアス電圧を同時に変化させながら探索を行うのではなく、一方の光変調器のバイアス電圧を固定した状態で他方の光変調器のバイアス電圧の探索を行うため、より高速に第1、第2の初期バイアス電圧の探索を完了することが可能である。
実施の形態1に係る光送信器のブロック図である。 実施の形態1に係る光送信器のバイアス制御方法のフローチャートである。 実施の形態1に係る光送信器のIchバイアス電圧制御方法のフローチャートである。 実施の形態1に係る光送信器のIchバイアス電圧制御方法を説明するための図である。 実施の形態1に係る光送信器のIchバイアス電圧制御方法を説明するための図である。 実施の形態2および実施の形態3に係る光送信器のブロック図である。 実施の形態3および実施の形態4に係る光送信器のバイアス電圧制御方法のフローチャートである。 実施の形態4に係る光送信器のブロック図である。 実施の形態4に係る光送信器のPSバイアス電圧制御方法のフローチャートである。
<実施の形態1>
<構成>
図1は、本実施の形態における光送信器の機能ブロック図である。本実施の形態における光送信器は、入力される変調信号および入力されるバイアス電圧に基づいて、光源1から入射する光線を変調する光変調部100と、変調信号を光変調部100に入力する変調信号駆動部2と、光変調部100および変調信号駆動部2の動作を制御する制御部200を備える。光源1と光変調部100は、例えば光ファイバにより光学的に接続されている。
光変調部100は、第1の光変調器101、第2の光変調器102および光位相調整部103を備える。第1、第2の光変調器101,102および光位相調整部103は、例えばニオブ酸リチウムを含む基板に形成されている。また、基板上には光導波路105a〜105gが形成されている。
図1に示すように、光源1からの光が入射する光導波路105aは光導波路105bと光導波路105cに分岐して第1、第2の光変調器101,102のそれぞれの入力側に接続されている。第2の光変調器102の出力側は光導波路105eを介して光位相調整部103に接続されている。第1の光変調器101、光位相調整部103からの出射光は光導波路105d,105fを介して光導波路105gにおいて合波されて光変調部100から出力される。また、光導波路105gを通過する光の一部は、光強度検出部104に入射する。
第1、第2の光変調器101,102はマッハツェンダ型光変調器である。第1、第2の光変調器101,102のそれぞれには変調信号駆動部2から変調信号が入力される。また、第1、第2の光変調器101,102および光位相調整部には制御部200からバイアス電圧が入力される。
光強度検出部104に引き込まれた合成光の一部は、光強度に応じた電流信号に変換される。電流信号は、電流電圧変換部3で電圧信号に変換され、制御部200に備わるモニタ部204に入力される。
図1において、制御部200は、同期検波部201、バイアス印加部202a、202b、202c、モニタ部204を備える。同期検波部201は、モニタ部204に入力された電圧信号を元に、初期値探索状態として第1、第2の光変調器101,102に印加するバイアス電圧の初期値を求める。同期検波部201の動作については後述する。
バイアス印加部202a,202b,202cは、第1の光変調器101、第2の光変調器102、光位相調整部103のそれぞれにバイアス電圧を印加する。
光源1は、例えばInP系化合物半導体混晶を構成材料とする半導体レーザであり、1.5μm波長帯の連続波としてのレーザ光を発光して出力する。なお、光源1の構成は、これに限られるものではなく、例えば1.3μm波長帯や、パルス波や、固体レーザ等を用いるようにしても良く、要するに所望の光通信を実現するための光を発光するものを、この発明の実施の形態として適用可能である。
また、第1、第2の光変調器101,102は、例えばニオブ酸リチウム結晶を構成材料とし、電界印加による屈折率変化、いわゆる電気光学効果を利用したマッハツェンダ型光変調器である。マッハツェンダ型光変調器は、2つのY分岐光導波路の間に、電極を形成した2本の光導波路を並列に接続して、いわゆるマッハツェンダ干渉計として構成されている。マッハツェンダ型光変調器は、マッハツェンダ干渉計を通過する光に対して、変調電極に入力された変調信号およびバイアス電極に印加されたバイアス電圧による屈折率変化に起因する2本の光導波路の間の位相差に応じた光強度変化を与えて出力する。マッハツェンダ型光変調器は、低チャープといった高い信号品質と高速性の両立が可能な光変調器である。
また、光変調部100は、第1、第2の光変調器101,102としての2個のマッハツェンダ型光変調器をマッハツェンダ干渉計として並列に接続し、実数部であるIch(In−phase channel)光信号と虚数部であるQch(Quadrature−phase channel)光信号とを、π/2の搬送波位相差を与えて合波することで、複素光電界を生成する2並列MZ型光変調器(DP−MZM:dual−parallel Mach−Zehnder modulator)である。2並列MZ型光変調器はI/Q変調器とも呼ばれる。
光変調部100において、第1、第2の光変調器101,102は変調信号が入力される変調電極と、バイアス電圧が印加されるバイアス電極を備えている。また、各マッハツェンダ型光変調器を並列に接続する光導波路の片方に光位相調整部103としての位相制御電極PS(Phase Shift)を備えている。
なお、光変調部100、第1の光変調器101、第2の光変調器102の構成は、これに限られるものではなく、最適なバイアス電圧が温度や経年変動によってドリフトしていくような光変調器を、この発明の実施の形態として適用可能である。
<動作>
本実施の形態の光送信器に備わる制御部200は、変調信号駆動部2がオフの状態、即ち、変調信号が光変調部100に入力されていない状態(以下、初期状態と記載する)において、第1、第2の光変調器101,102および光位相調整部103のそれぞれに印加するバイアス電圧の探索を行う。つまり、制御部200は、バイアス印加部202a、202b、202cから出力されるバイアス電圧の値を決定する。なお、この初期状態において、それぞれに印加するバイアス電圧の値を決定する過程を初期値探索と呼ぶ。
本明細書において、初期値探索によって決定された、第1の光変調器101に印加する初期バイアス電圧をVi、第2の光変調器102に印加する初期バイアス電圧をVq、光位相調整部103に印加する初期バイアス電圧をVpsと呼ぶ。
光源1から出力されたCW光は光導波路105aを通過して光変調部100に入力される。その後、光導波路105aは分岐部106aにおいて光導波路105bと光導波路105cに分岐され、第1の光変調器101と第2の光変調器102にそれぞれ入力される。第1、第2の光変調器101,102は、後述のように、入力光に屈折率変化に起因する光強度変化を与えて光を出力する。第1の光変調器101から出力した光は、光導波路105dに入力される。第2の光変調器から出力した光は光導波路105eを通り、光位相調整部103で位相変化された後に、光導波路105fに入力される。光導波路105dと光導波路105fの光は合波部106bにおいて合波され、光導波路105gを介して、合成光として光変調部100から出力される。
制御部200に備わるモニタ部204は、光導波路105gを通過する合成光の強度を電圧信号としてモニタする。具体的には、光強度検出部104に引き込まれた合成光の一部は、光強度に応じた電流信号に変換される。電流信号は、電流電圧変換部3で電圧信号に変換され、モニタ部204に入力される。
同期検波部201は、モニタ部204に入力された電圧信号を元に、初期値探索状態として第1、第2の光変調器101,102に印加する初期バイアス電圧Vi、Vqを求める。なお、初期値探索状態においてバイアス電圧の初期値を決定した後は、通常状態に移行する。通常状態においては、変調信号駆動部2がオンされることにより、変調信号が光変調部100に入力し、制御部200はバイアス電圧の制御を行う。
なお、制御部200内での処理はデジタル信号処理である。モニタ部204は、ADC(analog−to−digital converter)を用いて、入力された電圧信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してモニタする。同様に、バイアス印加部202a,202b,202cのそれぞれは、DAC(digital−to−analog converter)を用いてデジタル信号からアナログ信号に変換したバイアス電圧を出力する。同期検波部201は、第1、第2の光変調器101,102に対する各バイアスの制御毎に時系列で順に制御を行う。
図2は、本実施の形態における光送信器のバイアス電圧制御方法のフローチャートである。また、図3は、図2におけるステップS102の詳細なフローチャートである。つまり、図3は、第1の光変調器101のバイアス電圧(即ちIchバイアス電圧)制御方法のフローチャートである。
光源1が立ち上がり、正常な光レベルの光が光変調部100に入力されるようになった後、制御部200は初期値探索を開始する。なお、初期値探索を行う前は、収束点が全く分からない。まず、制御部200は、初期状態として変調信号駆動部2をオフする(ステップS101)。つまり、初期値探索の開始状態として、同期検波部201は変調信号駆動部2から第1、第2の光変調器101,102にアナログ変調信号が入力しないようにする。
本明細書では、第1、第2の光変調器101,102、光位相調整部103のそれぞれに印加するバイアス電圧を、Ichバイアス電圧、Qchバイアス電圧、PSバイアス電圧と記載する。また、第1、第2の光変調器101,102のそれぞれから出力される出力光を、Ich光、Qch光と記載する。合波された出力光(即ち光変調部100の出力光)を合成光と記載する。なお、本実施の形態では第1の光変調器101にIchを割り当て、第2の光変調器102にQchを割り当てたが、それぞれ逆のチャネルを割り当てても良い。
次に、ステップS102において、制御部200はIchバイアス電圧の初期値探索を行う。なお、図2のステップS102(即ち図3のステップS1011〜S1015)において、Qchバイアス電圧とPSバイアス電圧は任意の一定値とする。光変調部100の合成光のレベルをモニタするため、モニタ部204は電流電圧変換部3から出力される電圧信号をモニタする。同期検波部201はモニタ部204がモニタする電圧信号に基づいて、光変調部100の合成光の強度が最大となるIchバイアス電圧を探索してVi1とする(ステップS1011)。次に同期検波部201は、Ichバイアス電圧を変動させ、Vi1に最も近く(即ちVi1に隣接し)、かつ、光変調部100の合成光の強度が極大になるIchバイアス電圧を探索してVi2とする(ステップS1012)。
次に、Vi1とVi2の差が、所定の閾値(例えば1.2Vπ)よりも小さいか否かの判定を行う(ステップS1013)。Vi1とVi2の差が閾値よりも小さい場合は、Vi1とVi2を加算して2で割った値を、第1の光変調器101における初期バイアス電圧Viとして設定して(ステップS1015)、Ichバイアス電圧制御を終了する。
一方、Vi1とVi2の差が閾値よりも大きい場合は、ステップS1014に進む。ステップS1014において、Qchバイアス電圧もしくはPSバイアス電圧の値を変更して、ステップS1011に戻り、Ichバイアス電圧の初期値探索を繰り返す。なお、ステップS1013においてVi1とVi2の差を閾値と比較する理由は後述する。
以上で、図2のステップS102が終了した。次に、図2のステップS103の説明を行う。ステップS103は、第1の光変調器101にステップS102において求めた初期バイアス電圧Viを印加した状態で行う。この状態において、Ich光は消光状態となっているので、光変調部100から出力される合成光は、Qch光とみなすことができる。そこで、ステップS103においては、Qch光が消光状態となるQchバイアス電圧を見つけるために、光変調部100から出力される合成光が消光となるQchバイアス電圧を探索する。探索したQchバイアス電圧を第2の光変調器102における初期バイアス電圧Vqとして設定する。
以上により、初期値探索が終了する。通常状態においては、第1、第2の光変調器101,102に印加するバイアス電圧として、それぞれ初期バイアス電圧Vi、Vqを設定する。そして、変調信号駆動部2をオンして、アナログ変調信号が第1、第2の光変調器101,102にそれぞれ入力される。これにより光変調部100は変調の状態となる。
以下では、図3のステップS1013において、Vi1とVi2の差を閾値と比較する理由を説明する。
まず、図4(a)〜(d)を用いて、Ich光とQch光の間に位相差がある場合について説明する。図4(a)〜(c)は、Qchバイアス電圧およびPSバイアス電圧を固定したままでIchバイアス電圧を変化させた時の、Ich光、Qch光および合成光の光ベクトル(図4(a))、合成光の強度(図4(b))、Ich光の強度(図4(c))である。図中の矢印、点線はそれぞれ対応している。
図4(a)および図4(b)より、Ichバイアス電圧がVi1の時には、Ich光の光ベクトルの大きさは最大になり、合成光の強度も最大になる。また、Ichバイアス電圧がVi2の時には、Ich光の光ベクトルは、Ichバイアス電圧がVi1の時と逆方向を向く。また、合成光の強度は極大となる。図4(c)に示すように、Ich光の光ベクトルは、Ichバイアス電圧に対して正弦波の振る舞いを示す。すなわち、図4(c)に示すように、Ichバイアス電圧として、Vi1とVi2のちょうど中間のバイアス電圧を印加する時、Ich光は消光状態(Null点)となる。Ich光が消光状態となっている場合、光変調部100から出力される合成光はQch光となる(図4(d))。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、Ich光とQch光の間に位相差が無い場合について説明する。図5(a)〜(c)は、Qchバイアス電圧およびPSバイアス電圧を固定したままでIchバイアス電圧を変化させた時の、Ich光、Qch光および合成光の光ベクトル(図5(a))、合成光の強度(図5(b))、Ich光の強度(図5(c))である。
図5(a)および図5(b)から、Qch光の強度が最大の場合、図4(b)の様な極大点を感知することはできず、誤ったバイアス電圧をVi2として設定してしまう。この時、Ichバイアス電圧としてVi1を印加した場合のIch光と、Vi2を印加した場合のIch光の状態は同じである。そのため、Vi1とVi2のちょうど中間のバイアス電圧をIchバイアス電圧の初期値として設定しても、Ich光は消光状態にならない。よって、この場合、Vi2を誤って設定することにより、誤った初期バイアス電圧Viを設定してしまう。
上述した初期値の誤りは、Ich光とQch光が同相もしくは逆相、かつ、Qch光の強度が最大の条件の時にのみ発生する。図3のステップS1013を設けるのは、この初期値の誤りを防止するためである。ステップS1012においてVi2が正しく設定された場合、Vi1とVi2の差はVπ(変調器毎に定められる半波長電圧)となる(図4(b))。一方、Vi2が誤って設定された場合、Vi1とVi2の差は2Vπとなる(図5(b))。そこで、ステップS1013において、予め閾値を設定しておき、Vi1とVi2の差の絶対値が設定した閾値よりも小さいか否かを判断することで、Vi2が誤って設定されることを防止する。閾値は与えられた第1の光変調器101のVπを元に、Vπより大きく、かつVπの2倍より小さい値の範囲で適宜設定すればよく、例えば、Vπの1.2倍(1.2Vπ)としてもよい。
従来は、Ichバイアス電圧、Qchバイアス電圧、PSバイアス電圧のそれぞれを2Vπの範囲で変動させて、光変調部100からの光出力をモニタしていた。例えば、それぞれのバイアス電圧を32通りずつ変えながらモニタを行うと、モニタ点の組合せは32×32×32=32768通りになる。本実施の形態の方法では、例えば、Ichバイアス電圧を4Vπの範囲で256通りに変化させ、Ichバイアス電圧の初期値が決定した後、Qchバイアス電圧を4Vπの範囲で256通りに変化させるとする。本実施の形態では、片方のバイアス電圧を制御する際は、もう片方のバイアス電圧を固定しているため、256+256=512通りのバイアス電圧の組合せをモニタすれば、Ichバイアス電圧およびQchバイアス電圧の初期値を決定することが可能である。つまり、より高速に初期値探索を完了することができる。
<効果>
本実施の形態における光送信器は、入射光を変調する光変調部100と、光変調部100に変調信号を入力する変調信号駆動部2と、光変調部100および変調信号駆動部2を制御する制御部200と、を備える光送信器であって、光変調部100は、光源1から入射した光を2つの光に分岐する分岐部106aと、印加されたバイアス電圧および入力された変調信号に基づいて2つの光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)と、2つの光変調器のいずれかに接続され、印加されたバイアス電圧に基づいて光変調器に入射する光の位相を調整する光位相調整部103と、2つの光変調器からの出力光を合波して出力する合波部106bと、合波部106bから出力される光の強度を検出する光強度検出部104と、を備え、変調信号駆動部2は、2つの光変調器の各々に変調信号を入力し、制御部200は、変調信号が入力されない状態としての初期状態において2つの光変調器に印加されるバイアス電圧を探索して決定する制御部200であって、制御部200は、2つの光変調器の各々に変調信号が入力されない状態において、2つの光変調器のうち一方の光変調器(第2の光変調器102)および光位相調整部103に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、光強度検出部104が検出する光の強度に基づいて、2つの光変調器のうち他方の光変調器(第1の光変調器101)からの出力光がゼロになるように、当該他方の光変調器に印加するバイアス電圧を第1初期バイアス電圧(即ち、第1の光変調器101に印加する初期バイアス電圧Vi)として決定し、その後に、当該他方の光変調器に第1初期バイアス電圧を印加し、かつ、光位相調整部103に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、光強度検出部104が検出する光の強度に基づいて、一方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該一方の光変調器に印加するバイアス電圧を第2初期バイアス電圧(即ち、第2の光変調器102に印加する初期バイアス電圧Vq)として決定することを特徴とする。
従って、本実施の形態の光送信器は、第1の光変調器101の初期バイアス電圧Viを探索する際には、第2の光変調器102および光位相調整部103に印加するバイアス電圧を一定値に固定する。そして、第1の光変調器101の初期バイアス電圧Viを決定した後に、第2の光変調器102の初期バイアス電圧Vqを探索する際には、第1の光変調器101および光位相調整部103に印加するバイアス電圧の値を一定値に固定する。よって、本実施の形態における光送信器は、第1、第2の光変調器101,102のバイアス電圧を同時に変化させながら探索を行うのではなく、一方の光変調器のバイアス電圧を固定した状態で他方の光変調器のバイアス電圧の探索を行うため、より高速に初期バイアス電圧の探索を完了することが可能である。
また、本実施の形態における光送信器において、制御部200は、他方の光変調器(第1の光変調器101)に印加するバイアス電圧を変化させることにより、光強度検出部104が検出する光の強度が最大となるバイアス電圧(Vi1)と、バイアス電圧(Vi1)に隣接し、かつ光強度検出部104が検出する光の強度が極大となるバイアス電圧(Vi2)とを探索し、2つのバイアス電圧(Vi1、Vi2)を加算して2で割った値を、他方の光変調器(第1の光変調器101)からの出力光がゼロになる第1初期バイアス電圧(即ち初期バイアス電圧Vi)として決定することを特徴とする。
従って、一方の光変調器(第2の光変調器102)および光位相調整部103のバイアス電圧を固定した状態において、他方の光変調器(第1の光変調器101)のバイアス電圧の制御を行うことによって、第1の光変調器101から光が出力しない状態にすることが可能である。まず、第1の光変調器101から光が出力しない状態にすることにより、その後、第2の光変調器102のバイアス電圧の制御を容易に行うことが可能となる。
また、本実施の形態における光送信器において、制御部200は、2つのバイアス電圧(即ちVi1とVi2)の差が予め定められた閾値を超える場合、一方の光変調器(第2の光変調器102)または光位相調整部103に印加するバイアス電圧を変更して探索をやり直すことを特徴とする。
従って、Vi1とVi2の差が2Vπとなる場合、初期バイアス電圧Viを誤った値に設定してしまう。これを避けるために、Vi1とVi2の差が例えば1.2Vπを超えるか否かを調べて、超える場合は探索をやり直すことで、初期バイアス電圧Viを正しい値に設定することが可能となる。
また、本実施の形態における光送信器において、所定の閾値は、他方の光変調器(第1の光変調器101)において定められたπシフト電圧より大きく、かつπシフト電圧の2倍よりも小さい値である。
従って、初期バイアス電圧が正しく設定される場合は、Vi1とVi2の差はVπとなる。一方、初期バイアス電圧が誤って設定される場合は、Vi1とVi2の差は2Vπとなる。よって、閾値をVπと2Vπの間の点、例えば1.2Vπとすることで、初期バイアス電圧Viが正しく設定されているか否かを判別することが可能である。
また、本実施の形態における光送信器に制御方法は、入射光を変調する光変調部100と、光変調部100に変調信号を入力する変調信号駆動部2と、光変調部100および変調信号駆動部2を制御する制御部200と、を備える光送信器の制御方法であって、光変調部100は、光源1から入射した光を2つの光に分岐する分岐部106aと、印加されたバイアス電圧および入力された変調信号に基づいて2つの光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)と、2つの光変調器のいずれかに接続され、印加されたバイアス電圧に基づいて当該光変調器に入射する光の位相を調整する光位相調整部103と、2つの光変調器からの出力光を合波して出力する合波部106bと、合波部106bから出力される光の強度を検出する光強度検出部104と、を備え、変調信号駆動部2は、2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)の各々に変調信号を入力し、(a)制御部200が、2つの光変調器に入力される変調信号をオフする工程と、(b)工程(a)の後、制御部200が、2つの光変調器のうち一方の光変調器(第2の光変調器102)および光位相調整部103に印加するバイアス電圧を一定に保つ工程と、(c)工程(b)の後、制御部200が、光強度検出部104が検出する光の強度に基づいて、2つの光変調器のうち他方の光変調器(第1の光変調器101)からの出力光がゼロになるように、当該他方の光変調器に印加するバイアス電圧を第1初期バイアス電圧(即ち、第1の光変調器101に印加する初期バイアス電圧Vi)として決定する工程と、(d)工程(c)の後、制御部200が、他方の光変調器(第1の光変調器101)に第1初期バイアス電圧を印加し、かつ、光位相調整部103に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、光強度検出部104が検出する光の強度に基づいて、一方の光変調器(第2の光変調器102)からの出力光がゼロになるように、当該一方の光変調器に印加するバイアス電圧を第2初期バイアス電圧(即ち、第2の光変調器102に印加する初期バイアス電圧Vq)として決定する工程と、を備える。
従って、本実施の形態における光送信器の制御方法は、第1の光変調器101の初期バイアス電圧Viを探索する際には、第2の光変調器102および光位相調整部103に印加するバイアス電圧を一定値に固定する。そして、第1の光変調器101の初期バイアス電圧Viを決定した後に、第2の光変調器102の初期バイアス電圧Vqを探索する際には、第1の光変調器101および光位相調整部103に印加するバイアス電圧の値を一定値に固定する。よって、本実施の形態における光送信器の制御方法は、第1、第2の光変調器101,102のバイアス電圧を同時に変化させながら探索を行うのではなく、一方の光変調器のバイアス電圧を固定した状態で他方の光変調器のバイアス電圧の探索を行うため、より高速に初期バイアス電圧の探索を完了することが可能である。
<実施の形態2>
<構成>
実施の形態1における光送信器は、変調信号が光変調部100に入力していない初期状態において、光変調部100の出力をモニタし、光変調部100から出力される光が最も消光状態となるように、第1、第2の光変調器101,102の初期バイアス電圧を探索した。本実施の形態における光送信器は、実施の形態1と同様に、変調信号が光変調部100に入力していない初期状態において、光変調部100から出力される光が最も消光状態となるようにIchバイアス電圧およびQchバイアス電圧の初期値(初期バイアス電圧Vi、Vq)を探索する。
図6は、本実施の形態における光送信器の機能ブロック図である。本実施の形態における光送信器は、実施の形態1における光送信器(図1)に対して、低周波信号生成部203a,203bをさらに備える。低周波信号生成部203aは、加算部205aを介してIchバイアス電圧に低周波信号を重畳する。同様に、低周波信号生成部203bは、加算部205bを介してQchバイアス電圧に低周波信号を重畳する。その他の構成は実施の形態1(図1)と同じため説明を省略する。
<動作>
実施の形態1で用いたフローチャート(図2および図3)を用いて、本実施の形態における光送信器のバイアス電圧制御方法を説明する。図3におけるステップS101は実施の形態1と同様のため、説明を省略する。図3を用いて、図2のステップS102の説明を行う。図2のステップS102においては、低周波信号生成部203aをオンして、加算部205aにてバイアス印加部202aから出力されたIchバイアス電圧に低周波の微小信号を重畳する。なお、ステップS102において低周波信号生成部203bはオフ状態とする。
まず、図3のステップS1011において、実施の形態1と同様、合成光が最大となるIchバイアス電圧を探索して、これをVi1とする。制御部200は、光変調部100から出力される合成光を光強度検出部104で得る。さらに電流電圧変換部3を通し、モニタ部204で微小変調信号成分のモニタを行う。モニタ部204は電流電圧変換部3から出力される電気信号を、ADCを用いてアナログ信号からデジタル信号に変換してモニタする。もしくは、モニタ部204は電流電圧変換部3から出力された電圧信号に含まれる低周波信号としての低周波の微小変調信号をモニタする。この時、微小変調信号成分の時間平均値は、光出力が極大、もしくは極小の時に0となる。つまり、ステップS1011において、同期検波部201は、低周波信号をIchバイアス電圧に重畳しながらIchバイアス電圧を変化させる。その応答として、光出力の時間平均値を同期検波部201にフィードバックし、時間平均値が0となるようにIchバイアス電圧を決定する。この時間平均の周期は、例えば低周波信号生成部で出力される低周波の周期と同じでも良い。また、この、光出力から得た微小変調信号成分の時間平均値のことを誤差信号と呼ぶ。すなわち、誤差信号が0となるIchバイアス電圧の探索を行い、このIchバイアス電圧の値をVi1とする。
次に、図3のステップS1012において、実施の形態1と同様、Vi1に隣接し、かつ合成光が極大となるIchバイアス電圧を探索して、これをVi2とする。合成光が極大となるのは、誤差信号が0のときである。よって、誤差信号が0となるようにIchバイアス電圧を決定する。
図3における以降のステップS1013〜S1014は実施の形態1と同じため、説明を省略する。
図2のステップS102終了後、一定時間が経過した後、ステップS103に進む。ステップS103では、Qchバイアス電圧の初期値探索を行う。まず、低周波信号生成部203aをオフにして、低周波信号生成部203bをオンにする。なお、PSバイアス電圧は一定値に固定し、Ichバイアス電圧はViに固定する。つまり、Qchバイアス電圧にのみ、低周波の微小信号が重畳される。そして、光変調部100から出力される合成光が最も消光となるように、Qchバイアス電圧の探索を行い、これを初期バイアス電圧Vqと決定する。以上により、初期値探索が終了する。
<効果>
本実施の形態における光送信器において、制御部200は、2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)に印加されるバイアス電圧のそれぞれに低周波信号を重畳する低周波信号生成部203a,203bをさらに備えることを特徴とする。
従って、Ichバイアス電圧に低周波信号を重畳し、合成光の誤差信号に基づいて初期バイアス電圧Viを決定することで、より精度良く初期バイアス電圧Viを探索することが可能である。同様に、Qchバイアス電圧に低周波信号を重畳し、合成光の誤差信号に基づいて初期バイアス電圧Vqを決定することで、より精度良く初期バイアス電圧Vqを探索することが可能である。
<実施の形態3>
<構成>
実施の形態1および実施の形態2における光送信器は、変調信号が光変調部100に入力していない初期状態において、光変調部100の出力をモニタし、光変調部100から出力される光が最も消光状態となるように、第1、第2の光変調器101,102の初期バイアス電圧Vi、Vqを探索した。
本実施の形態における光送信器は、実施の形態1および実施の形態2と同様に、変調信号が光変調部100に入力していない初期状態において、光変調部100から出力される光が最も消光状態となるように初期バイアス電圧Vi、Vqを探索する。本実施の形態では、まず、PSバイアス電圧を決定し、その後でIchバイアス電圧およびQchバイアス電圧の初期値を探索する点が、実施の形態1および実施の形態2と異なる。本実施の形態における光送信器は、実施の形態2における光送信器(図6)と同じ構成のため、光送信器の構成に関する説明を省略する。
<動作>
図7は、本実施の形態における光送信器のバイアス電圧制御方法のフローチャートである。光源1が立ち上がり、正常な光レベルが光変調部100に入力されるようになった後、制御部200は初期値探索を開始する。なお、初期値探索を行う前は、収束点が全く分からない。まず、制御部200は、初期状態として変調信号駆動部2をオフする(ステップS201)。つまり、初期値探索の開始状態として、同期検波部201は変調信号駆動部2から第1、第2の光変調器101,102にアナログ変調信号が入力しないようにする。
次に、ステップS202においてPSバイアス電圧の制御を行う。まず、制御部200は、低周波信号生成部203aをオンして、Ichバイアス電圧に低周波信号を重畳する。さらに、制御部200は、低周波信号生成部203bをオンして、Ichバイアス電圧に重畳した低周波信号からπ/2位相をシフトさせた低周波信号をQchバイアス電圧に重畳する。同期検波部201は、モニタ部204が検出する誤差信号が0になるようにPSバイアス電圧のフィードバック制御を行い、このPSバイアス電圧をVpsとして決定する。
この状態において、Ich光とQch光との位相差は、π/2か、−π/2のどちらかの状態となる。すなわち、この時、Ich光とQch光は互いに独立の関係となる。ゆえに、独立の状態において、例えば、Qchバイアス電圧を固定し、Ichバイアス電圧のみを変動させた時の光変調部100からの出力光の変動分は、Ich光の変動分を示すことになる。このため、以降のステップS203,S204においてIchバイアス電圧およびQchバイアス電圧の初期値探索を行う際に、光変調部100からの合成光をモニタしながら、第1、第2の光変調器101,102の出力光の制御を独立に行うことが可能になる。
次に、ステップS203においてIchバイアス電圧の初期値探索を行う。まず、低周波信号生成部203aはオンのまま、低周波信号生成部203bをオフにする。また、PSバイアス電圧はVpsに固定する。つまり、Ichバイアス電圧にのみ、低周波の微小信号が重畳される。そして、光変調部100から出力される合成光が最も消光となるように、Ichバイアス電圧の探索を行い、これを初期バイアス電圧Viと決定する。
ステップS203終了後、一定時間が経過した後、ステップS203に進む。ステップS203では、Qchバイアス電圧の初期値探索を行う。まず、低周波信号生成部203aをオフにして、低周波信号生成部203bをオンにする。なお、PSバイアス電圧はVpsに固定し、Ichバイアス電圧はViに固定する。つまり、Qchバイアス電圧にのみ、低周波の微小信号が重畳される。そして、光変調部100から出力される合成光が最も消光となるように、Qchバイアス電圧の探索を行い、これを初期バイアス電圧Vqと決定する。
以上で、光位相調整部103、第1、第2の光変調器101,102に印加する初期バイアス電圧Vps、Vi、Vqが決定されたので、初期値探索を終了する。通常状態においては、Ichバイアス電圧、Qchバイアス電圧の初期値として、それぞれVi、Vqを設定する。そして、変調信号駆動部2をオンして、アナログ変調信号が第1、第2の光変調器101,102にそれぞれ入力される。これにより光変調部100は変調の状態となる。
<効果>
本実施の形態における光送信器において、制御部200は、2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)からの出力光の位相差がπ/2となるように光位相調整部103に印加するバイアス電圧を決定し、光位相調整部103に決定した当該バイアス電圧を印加しながら、第1、第2の初期バイアス電圧(即ち、第1の光変調器101に印加する初期バイアス電圧Viと、第2の光変調器102に印加する初期バイアス電圧Vq)を決定することを特徴とする。
従って、初期値探索において、まず、第1、第2の光変調器101,102からの出力光の位相差がπ/2となるように光位相調整部103に印加するバイアス電圧(PSバイアス電圧)を調整する。これにより、第1、第2の光変調器101,102からの出力光が互いに直交した状態となり、第1、第2の光変調器101,102のバイアス電圧を独立に制御することが可能となる。
また、本実施の形態における光送信器において、制御部200は、2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)のそれぞれに印加するバイアス電圧に低周波信号をそれぞれ重畳した後、2つの光変調器からの出力光の位相差がπ/2となるように光位相調整部103に印加するバイアス電圧を決定することを特徴とする。
従って、第1、第2の光変調器101,102に印加するバイアス電圧に低周波信号をそれぞれ重畳してから、光位相調整部103に印加するバイアス電圧(PSバイアス電圧)を調整することにより、高速に位相差をπ/2にすることが可能である。
<実施の形態4>
実施の形態3における光送信器は、変調信号が光変調部100に入力していない初期状態として、光変調部100から出力される合成光をモニタし、光変調部100から出力される合成光が最も消光状態となるように、初期バイアス電圧を探索する。
本実施の形態における光送信器は、実施の形態3と同様に、変調信号が光変調部100に入力していない初期状態に、光変調部100から出力される光が最も消光状態となるようにPSバイアス電圧、Ichバイアス電圧、Qchバイアス電圧の順に初期バイアス電圧Vps、Vi、Vqを探索するようにしたものである。本実施の形態における光送信器は、実施の形態2とはPSバイアス電圧の探索方法が異なる。
<構成>
図8は、本実施の形態における光送信器のブロック図である。図8において、実施の形態2および実施の形態3(図6)からの追加部分は、低周波信号生成部203cおよび加算部205cである。低周波信号生成部203cは、加算部205cを介して、光位相調整部103に印加されるPSバイアス電圧に低周波信号を重畳する。その他の構成は実施の形態2および実施の形態3と同じため、説明を省略する。
<動作>
次に動作について説明する。光強度検出部104からの光強度に応じた電流信号は電流電圧変換部3にて電圧信号に変換され、この出力された電圧信号は制御部200内のモニタ部204に入力され、モニタ部204は電流電圧変換部3から出力された電圧信号に含まれる低周波信号としての低周波の微小変調信号をモニタする。同期検波部201はモニタ部を介して同期検波部201に入力された電圧信号から誤差信号を抽出し、この誤差信号が0となるようなバイアス電圧を演算により求める。バイアス印加部202a、202b、202cは、モニタ部204を介して同期検波部201で抽出された誤差信号に基づくバイアス電圧を出力する。
バイアス印加部202a、202b、202cからの出力が、低周波信号生成部203a、203b、203cからの低周波信号としての微小変調信号と加算部205a、205b、205cで加算され、第1、第2の光変調器101,102、光位相調整部103にそれぞれ入力される。
また、図8において、同期検波部201内での処理はデジタル信号処理のため、モニタ部204は、ADC(Analog−to−Digital Converter)を用いて、入力された電圧信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してモニタする。同様に、バイアス印加部202a、202b、202cは、DAC(Digital−to−Analog Converter)を用いてデジタル信号からアナログ信号に変換したバイアス電圧を出力する。同期検波部201は、第1、第2の光変調器101,102および光位相調整部103に対する各バイアスの制御を独立に、時系列で行う。その手順については後述する。
図7は、本実施の形態における光送信器のバイアス電圧制御方法のフローチャートである。また、図9は、図7におけるステップS202の詳細なフローチャートである。つまり、図9は、光位相調整部103のバイアス電圧の初期値探索方法のフローチャートである。
光源1が立ち上がり正常な光レベルが光変調部100に入力されるようになった後、制御部200は、バイアス制御を開始する。なお、バイアス制御の立ち上げ前には、収束点が全く分からない。
まず、初期値探索の開始状態として、同期検波部201は、変調信号駆動部2から第1、第2の光変調器101,102にアナログ変調信号が入力しないようにする。すなわち変調信号駆動部2はオフの状態で開始する(図7のステップS201)。
次に、図7のステップS102において、同期検波部201はPSバイアス電圧の初期値探索を行う。同期検波部201は、低周波信号生成部203cをオンし、光位相調整部103に印加されるバイアスに低周波の微小信号を重畳する。
そして、光変調部100から出力される合成光の強度が最大になるように、光位相調整部103に印加するバイアス電圧を制御する。この制御時に決定したバイアス印加部202cから出力するPSバイアス電圧をVps1と定義する(図9のステップS2011)。
一定時間経過後、光位相調整部103に印加されるバイアス電圧に低周波の微小信号を重畳させたまま、光変調部100から出力される合成光の強度が最も消光となるように、光位相調整部に印加するバイアス電圧の制御を行う。この制御時に決定したバイアス印加部202cから出力するPSバイアス電圧をVps2と定義する(図9のステップS2012)。なお、Vps2はVps1に隣接するように決定される。
前述のように、光位相調整部103は第1、第2の光変調器101,102からの出力光の位相差を制御する。光位相調整部103の制御によって光変調部100から出力される合成光の強度が最大の時、第1、第2の光変調器101,102から出力される光は同位相となる。一方、光変調部100から出力される合成光が消光状態の時、第1、第2の光変調器101,102から出力される光は逆位相となる。
なお、ステップS2011の制御を開始した時点で、第1の光変調器101および第2の光変調器102からの光出力が消光状態であると、光位相調整部103でバイアス制御を実施しても、光変調部100から出力される合成光の強度が最大となるバイアス電圧へと制御できない。
このため、ステップS2011,S2012において決定したPSバイアス電圧Vps1,Vps2の2つのバイアス電圧の差が第1、第2の光変調器101,102で設定されているVπから大きく外れているかどうかの判定を行う(図9のステップS2013)。つまり、ステップS2013において、2つのバイアス電圧Vps1とVps2の差が予め定めた閾値(例えばVπの1.3倍)よりも小さいか否かの判定を行う。Vps1とVps2の差が閾値よりも小さい場合は、ステップS2015において、Vps1とVps2とを加算して2で割った値を、光位相調整部103の初期バイアス電圧Vpsとして設定する。
一方、ステップS2013において、Vps1とVps2の差が閾値よりも大きい場合は、第1の光変調器101および第2の光変調器102に印加するバイアス電圧を変更して、光変調部100から合成光が出力される状態にしてから、再度ステップS2011を行う。
なお、ステップS2011とステップS2012を行う順序は逆になってもよい。つまり、Vps1とVps2の探索順序は逆になっても良い。
ステップS2013を行うことにより、Vp1とVp2を確実に正しく決定することが可能である。それにより、ステップS2015において確実に正しく、Vpsを設定することが可能である。
光位相調整部103にバイアス電圧Vpsを印加した状態において、第1、第2の光変調器101,102の出力光の位相差は、π/2か、−π/2のどちらかの状態となっている。以上で説明した図7におけるステップS202(即ち図9におけるステップS2011〜S2015)をPSバイアス電圧制御と呼ぶ。
PSバイアス電圧の制御を行い、第1、第2の光変調器101,102からの出力光の位相差をπ/2もしくは−π/2にすることで、第1、第2の光変調器101,102からの出力光は互いに独立になる。よって、光変調部100から出力される合成光をモニタしながら、第1、第2の光変調器101,102の出力光の制御を行うことが容易になる。
PSバイアス電圧制御が完了してから一定時間経過後、第1の光変調器101のバイアス電圧制御(Ichバイアス電圧制御)に移行する(図7のステップS203)。ステップS203においては、光位相調整部103に印加するバイアス電圧はVpsのままで固定する。また、低周波信号生成部203bをオフにし、低周波信号生成部203aをオンして、第1の光変調器101に印加されるバイアス電圧に低周波の微小信号を重畳する。そして、光変調部100から出力される合成光が最も消光となるように、Ichバイアス電圧の制御を行う。この制御時に決定したバイアス印加部202aの出力バイアス電圧を初期バイアス電圧Viとして設定する。以上で説明した図7におけるステップS203をIchバイアス電圧制御と呼ぶ。
Ichバイアス電圧制御が完了してから一定時間経過後、第2の光変調器102のバイアス電圧制御(Qchバイアス電圧制御)に移行する(図7のステップS204)。ステップS204においては、光位相調整部103に印加するバイアス電圧はVpsのままで固定する。また、第1の光変調器101に印加するバイアス電圧はViのままで固定する。低周波信号生成部203aをオフにし、低周波信号生成部203bをオンして、第2の光変調器102に印加されるバイアス電圧に低周波の微小信号を重畳する。そして、光変調部100から出力する合成光が最も消光となるように、第2の光変調器102に印加するバイアス電圧の制御を行う。この制御時に決定したバイアス印加部202bの出力バイアス電圧を初期バイアス電圧Vqとして設定する。以上で説明した図7におけるステップS204をQchバイアス電圧制御と呼ぶ。
以上で光位相調整部103、第1、第2の光変調器101,102に印加する初期バイアス電圧Vps、Vi、Vqが決定されたので初期値探索を終了する。そして、次の通常状態に移行する。通常状態においては、Ichバイアス電圧、Qchバイアス電圧の初期値として、それぞれVi、Vqを設定する。そして、変調信号駆動部2をオンして、アナログ変調信号が第1、第2の光変調器101,102にそれぞれ入力される。これにより光変調部100は変調の状態となる。
なお、実施の形態1〜4においては、Ichバイアス電圧制御の後にQchバイアス電圧制御を行っているが、順序を逆にしてバイアス電圧制御を行ってもよい。Qchバイアス電圧制御を先に行う場合は、Ichバイアス電圧およびPSバイアス電圧を固定した状態で、Ichバイアス電圧制御で行った操作と同様の操作をQchバイアス電圧に対して行う。その後、Qchバイアス電圧制御で行った操作と同様の操作をIchバイアス電圧に対して行う。なお、実施の形態3および実施の形態4において、PSバイアス電圧制御とIchバイアス電圧制御の順序を入れ替えることはできない。同様に、PSバイアス電圧制御とQchバイアス電圧制御の順序を入れ替えることはできない。
実施の形態1〜4の光送信器における同期検波部201の制御機能は、光送信器に設けたマイクロコンピュータ等に、制御方法を実行させるコンピュータプログラムを処理させることにより実現してもよい。また、実施の形態1〜4における光送信器を、光送信器から送信された光信号が光ファイバを伝送して光受信器で受信する光通信システムに適用するようにしても良い。また、実施の形態1〜4において説明した光送信器を2台以上設けて波長分割多重通信システム(WDM:wavelength division multiplexing)に適用してもよい。波長分割多重通信システムとは、2台以上の光送信器から送信された光信号を波長分割多重して光ファイバを伝送させ、受信側で波長分離して波長ごとに2台以上の光受信器で受信する通信システムである。
<効果>
本実施の形態における光送信器において、低周波信号生成部203cは、光位相調整部103に印加するバイアス電圧に低周波信号を重畳することを特徴とする。
従って、光位相調整部103に印加するバイアス電圧に低周波信号を重畳することによって、光位相調整部103のバイアス電圧制御をより高速に行うことができる。
また、本実施の形態における光送信器において、制御部200は、光位相調整部103に印加する低周波信号が重畳されたバイアス電圧を変化させながら、2つの光変調器(第1、第2の光変調器101,102)からの出力光が同位相および逆位相となる、隣接する2つのバイアス電圧(Vps1、Vps2)を探索し、当該2つのバイアス電圧を加算して2で割った値を、2つの光変調器からの出力光の位相差がπ/2となるバイアス電圧Vpsとして決定することを特徴とする。
従って、初期値探索において、まず、第1、第2の光変調器101,102からの出力光の位相差がπ/2となるように光位相調整部103に印加するバイアス電圧(PSバイアス電圧)を調整する。これにより、第1、第2の光変調器101,102からの出力光が互いに直交した状態となり、第1、第2の光変調器101,102のバイアス電圧を独立に制御することが可能となる。
また、本実施の形態における光送信器において、制御部200は、隣接する2つのバイアス電圧(Vps1、Vps2)の差が所定の閾値を超える場合、2つの光変調器に印加するバイアス電圧を変更して探索をやり直すことを特徴とする。
従って、第1、第2の光変調器101,102の少なくとも1つから光が出力されていない状態では、Vps1とVps2を正しく設定することができない。そこで、Vps1とVps2の差と、所定の閾値(例えば1.3Vπ)との大小関係を比較することにより、Vps1とVps2が正しく設定されているか判別することが可能である。Vps1とVps2が正しく設定されていない場合は、第1、第2の光変調器101,102から光が出力される状態にして、Vps1とVps2の探索を再度行う。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 光源、2 変調信号駆動部、3 電流電圧変換部、100 光変調部、101 第1の光変調器、102 第2の光変調器、103 光位相調整部、104 光強度検出部、105a,105b,105c,105d,105e,105f,105g 光導波路、106a 分岐部、106b 合波部、200 制御部、201 同期検波部、202a,202b,202c バイアス印加部、203a,203b,203c 低周波信号生成部、204 モニタ部、205a,205b,205c 加算部。

Claims (10)

  1. 入射光を変調する光変調部と、前記光変調部に変調信号を入力する変調信号駆動部と、
    前記光変調部および前記変調信号駆動部を制御する制御部と、を備える光送信器であって、
    前記光変調部は、
    光源から入射した光を2つの光に分岐する分岐部と、
    印加されたバイアス電圧および入力された変調信号に基づいて前記2つの光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の2つの光変調器と、
    前記2つの光変調器のいずれかに接続され、印加されたバイアス電圧に基づいて当該光変調器に入射する光の位相を調整する光位相調整部と、
    前記2つの光変調器からの出力光を合波して出力する合波部と、
    前記合波部から出力される光の強度を検出する光強度検出部と、
    を備え、
    前記変調信号駆動部は、前記2つの光変調器の各々に前記変調信号を入力し、
    前記制御部は、前記変調信号が入力されない状態としての初期状態において前記2つの光変調器に印加されるバイアス電圧を探索して決定する制御部であって、
    前記制御部は、前記2つの光変調器の各々に前記変調信号が入力されない状態において、前記2つの光変調器のうち一方の光変調器および前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、前記光強度検出部が検出する光の強度に基づいて、前記2つの光変調器のうち他方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該他方の光変調器に印加するバイアス電圧を第1初期バイアス電圧として決定し、その後に、当該他方の光変調器に前記第1初期バイアス電圧を印加し、かつ、前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、前記光強度検出部が検出する光の強度に基づいて、前記一方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該一方の光変調器に印加するバイアス電圧を第2初期バイアス電圧として決定し、
    前記制御部は、前記他方の光変調器に印加するバイアス電圧を変化させることにより、前記光強度検出部が検出する光の強度が最大となるバイアス電圧と、当該バイアス電圧に隣接し、かつ前記光強度検出部が検出する光の強度が極大となるバイアス電圧とを探索し、2つのバイアス電圧を加算して2で割った値を、前記他方の光変調器からの出力光がゼロになる前記第1初期バイアス電圧として決定することを特徴とする、
    光送信器。
  2. 前記制御部は、前記2つのバイアス電圧の差が予め定められた閾値を超える場合、前記一方の光変調器または前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を変更して探索をやり直すことを特徴とする、
    請求項に記載の光送信器。
  3. 前記閾値は、前記他方の光変調器において定められたπシフト電圧より大きく、かつ前記πシフト電圧の2倍より小さい値である、
    請求項に記載の光送信器。
  4. 前記制御部は、前記2つの光変調器に印加される前記バイアス電圧のそれぞれに低周波信号を重畳する低周波信号生成部をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1〜のいずれかに記載の光送信器。
  5. 前記制御部は、前記2つの光変調器からの出力光の位相差がπ/2となるように前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を決定し、前記光位相調整部に決定した当該バイアス電圧を印加しながら、前記第1、第2の初期バイアス電圧を決定することを特徴とする、
    請求項1〜のいずれかに記載の光送信器。
  6. 前記制御部は、前記2つの光変調器のそれぞれに印加するバイアス電圧に低周波信号をそれぞれ重畳した後、前記2つの光変調器からの出力光の位相差がπ/2となるように前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を決定することを特徴とする、
    請求項に記載の光送信器。
  7. 前記低周波信号生成部は、前記光位相調整部に印加するバイアス電圧に低周波信号を重畳することを特徴とする、
    請求項に従属する請求項に記載の光送信器。
  8. 前記制御部は、前記光位相調整部に印加する前記低周波信号が重畳された前記バイアス電圧を変化させながら、前記2つの光変調器からの出力光が同位相および逆位相となる、隣接する2つのバイアス電圧を探索し、当該2つのバイアス電圧を加算して2で割った値を、前記2つの光変調器からの出力光の位相差がπ/2となるバイアス電圧として決定することを特徴とする、
    請求項に記載の光送信器。
  9. 前記制御部は、前記隣接する2つのバイアス電圧の差が予め定められた閾値を超える場合、前記2つの光変調器に印加するバイアス電圧を変更して探索をやり直すことを特徴とする、
    請求項に記載の光送信器。
  10. 入射光を変調する光変調部と、前記光変調部に変調信号を入力する変調信号駆動部と、
    前記光変調部および前記変調信号駆動部を制御する制御部と、を備える光送信器の制御方法であって、
    前記光変調部は、
    光源から入射した光を2つの光に分岐する分岐部と、
    印加されたバイアス電圧および入力された変調信号に基づいて前記2つの光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の2つの光変調器と、
    前記2つの光変調器のいずれかに接続され、印加されたバイアス電圧に基づいて当該光変調器に入射する光の位相を調整する光位相調整部と、
    前記2つの光変調器からの出力光を合波して出力する合波部と、
    前記合波部から出力される光の強度を検出する光強度検出部と、
    を備え、
    前記変調信号駆動部は、前記2つの光変調器の各々に前記変調信号を入力し、
    (a)前記制御部が、前記2つの光変調器に入力される前記変調信号をオフする工程と、
    (b)前記工程(a)の後、前記制御部が、前記2つの光変調器のうち一方の光変調器および前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定に保つ工程と、
    (c)前記工程(b)の後、前記制御部が、前記光強度検出部が検出する光の強度に基づいて、前記2つの光変調器のうち他方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該他方の光変調器に印加するバイアス電圧を第1初期バイアス電圧として決定する工程と、
    (d)前記工程(c)の後、前記制御部が、前記他方の光変調器に前記第1初期バイアス電圧を印加し、かつ、前記光位相調整部に印加するバイアス電圧を一定に保ちながら、前記光強度検出部が検出する光の強度に基づいて、前記一方の光変調器からの出力光がゼロになるように、当該一方の光変調器に印加するバイアス電圧を第2初期バイアス電圧として決定する工程と、
    を備え
    前記工程(c)において、前記制御部は、前記他方の光変調器に印加するバイアス電圧を変化させることにより、前記光強度検出部が検出する光の強度が最大となるバイアス電圧と、当該バイアス電圧に隣接し、かつ前記光強度検出部が検出する光の強度が極大となるバイアス電圧とを探索し、2つのバイアス電圧を加算して2で割った値を、前記他方の光変調器からの出力光がゼロになる前記第1初期バイアス電圧として決定することを特徴とする、
    光送信器の制御方法。
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