JP5338079B2 - 電気機器及びカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、塗装された筐体を有する電気機器及びカメラに関し、特に金属膜と透光性膜が施された筐体を有する電気機器及びカメラに関するものである。
従来、カメラ等の電気機器の筐体は、美観を向上させるために、外装膜として基材の片面側に金属膜と透光性膜の両方を積層することがある(例えば、特許文献1参照)。このような筐体の例を、図4及び図5に示す筐体の拡大断面模式図を用いて説明する。
図4に示す筐体110は、プラスチック製の基材111の外面111b(筐体110の外側)に金属膜112が形成され、その上に所定の色の透光性膜113が形成されている。このように、基材111上に金属膜112と透光性膜113の両方を積層することで、金属膜112からの反射光により発現される光沢と、透光性膜113から発現される所望の発色を同時に得ることができる。
また、図5に示す筐体120は、プラスチック製の基材121の外面121b(筐体120の外側)に基材121表面の微小な凹凸や傷を埋めて平滑な面を得るための平滑面形成膜124が塗装により形成され、その上に金属膜122が形成され、さらにその上に所定の色の透光性膜123が形成されている。このように、基材121上に平滑な表面を得るための平滑面形成膜124を介して金属膜122と透光性膜123の両方を積層することで、図4に示した筐体110と同様に、金属膜122からの反射光により発現される光沢と、透光性膜123から発現される所望の発色を同時に得ることができる。
特開昭60−251268号公報
しかしながら、図4及び図5に示したような従来の筐体では、金属光沢と所望の発色を同時に得られても、筐体の表面に不均質な干渉縞が虹のように現れてしまい、見栄えを損ねてしまうという問題が生じる。
この不均質干渉縞は、以下のメカニズムによって発生すると考察できる。すなわち、外部から入射した光のうち透光性膜を透過した光は、その下に形成された金属膜で反射される。そして、外気と透光性膜の界面及び透光性膜と金属膜の界面の間で多重反射が起き、干渉によって特定波長の反射光が強められる。通常、透光性膜は、スプレーなどの手法により成膜されているために、肉眼ではほぼ均一な物理膜厚で成膜されているように思えても、実際には成膜面を広範囲にみると物理膜厚にムラがある。そして、成膜面の物理膜厚が均一ではないために、干渉によって強められる反射光の波長も一様ではなくなり、その結果として、不均質干渉縞が発生してしまうのである。
さらに、顔料等を混ぜて発色させている塗料では、透光性膜内において顔料粒子の粗密が生じている。つまり、透光性膜内において屈折率にムラが生じているのである。よって、このような透光性膜では、たとえ成膜面内広域に渡って物理膜厚が均一であっても、物理膜厚×屈折率で現される光学膜厚にはムラが生じている。そして、成膜面内において光学膜厚が一様ではないために、干渉によって強められる反射光の波長も一様ではなくなり、その結果として、不均質干渉縞が発生してしまうのである。
ここで、もし、透光性膜の光学膜厚が成膜面広域において一様にすることができるならば、干渉によって強められる反射光の波長は一定値になるので、理論上は不均質干渉縞は無くなるはずである。しかしながら、通常の塗料及び透光性膜の成膜方法を用いて成膜する限り、成膜面内広域にわたって光学膜厚を一定にすることは現実的には不可能である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、基材に金属膜と透光性膜の両方を施す構成で、不均質干渉縞を発生させずに美観を向上させることができる筐体を有する電気機器及びカメラを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本発明は、基材(11)に少なくとも金属膜(12)と透光性膜(13)が施されてな、前記基材が透明な部材で構成され、前記金属膜が前記基材の一方の面(11a)に施され、前記透光性膜が前記基材の他方の面(11b)に前記金属膜に対向して施され、前記基材の金属膜が施された面を内面として、前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体(10)を有し、該筐体の内側に電光部材(5)が配置され、前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能となっている電気機器(1)としたことを特徴とする。
また、本発明は、基材(11)に少なくとも金属膜(12)と透光性膜(13)が施されてなり、前記基材が透明な部材で構成され、前記金属膜が前記基材の一方の面(11a)に施され、前記透光性膜が前記基材の他方の面(11b)に前記金属膜に対向して施され、前記基材の金属膜が施された面を内面として、前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体(10)を有し、該筐体の内側に電光部材(5)が配置され、該電光部材の点灯時には、前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能であり、前記電光部材の消灯時には、前記筐体の外側から、前記筐体を介して、前記金属膜反射光が視認可能であると共に、前記電光部材は視認不可能である電気機器(1)としたことを特徴とする。
また、本発明は、基材(11)に少なくとも金属膜(12)と透光性膜(13)が施されてなり、前記基材が透明な部材で構成され、前記金属膜が前記基材の一方の面(11a)に施され、前記透光性膜が前記基材の他方の面(11b)に前記金属膜に対向して施され、前記基材の金属膜が施された面を内面として、前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体(10)を有し、該筐体の内側に電光部材(5)が配置され、前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能となっているカメラ(1)としたことを特徴とする。
また、本発明は、基材(11)に少なくとも金属膜(12)と透光性膜(13)が施されてなり、前記基材が透明な部材で構成され、前記金属膜が前記基材の一方の面(11a)に施され、前記透光性膜が前記基材の他方の面(11b)に前記金属膜に対向して施され、前記基材の金属膜が施された面を内面として、前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体(10)を有し、該筐体の内側に電光部材(5)が配置され、該電光部材の点灯時には、前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能であり、前記電光部材の消灯時には、前記筐体の外側から、前記筐体を介して、前記金属膜反射光が視認可能であると共に、前記電光部材は視認不可能であるカメラ(1)としたことを特徴とする。
なお、ここでは、本発明をわかりやすく説明するため、実施の形態を表す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施の形態に限定されるものではないことは言及するまでもない。
本発明によれば、筐体が、透明な部材で構成された基材と、基材の一方の面(内面)に施された金属膜と、基材の他方の面に施された透光性膜を有する構成のため、不均質干渉縞を発生させずに美観を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るカメラを示す斜視図であり、図2は同実施の形態1に係るカメラの筐体を示す拡大断面模式図であり、図3は本発明の実施の形態2に係るカメラの筐体を示す拡大断面模式図である。
[発明の実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について説明する。図1に示すように、本実施の形態の電気機器としてのカメラ1は、カメラ1の構成部品が格納された筐体10と、該筐体10から一部が突出して配置された撮影光学系ユニット2と、フラッシュ用の発光ユニット3と、レリーズタイミングの指示をユーザから受けるレリーズ釦4と、筐体10の内側に配置されて筐体10を介して電光が外側から視認可能な電光部材5等を有するものである。
本実施の形態の筐体10は、図2に示すように、透光性膜13と、基材11と、金属膜12と、保護膜14とが積層されて形成されている。
基材11は、カメラ用の筐体形状に加工された可視光領域で透明な部材で構成されている。本実施の形態の基材11は、無色透明なポリカーボネイト等のプラスチックの材質で構成されており、後述する不均質干渉縞の発生を防止するために、少なくとも1mm以上の厚みを有している。また、剛性や製造コスト、筐体10の内部空間の確保等を考慮して、基材11の厚みは1mm〜4mmに設定されている。
金属膜12は、基材11の一方の面(内面11a)に施された膜であり、反射光による金属光沢を有するものである。この金属膜12は、蒸着,グローイオンプレーティング,アークイオンプレーティング,スパッタリングなどの真空成膜法によって膜厚5nm〜100nmに成膜したものである。成膜法に特に限定はないが、本実施の形態の基材11のようなプラスチック基材は融点が低いために、成膜時に加熱することができない。よって、低い基材温度においても強固な付着力が得られる成膜法であることが望ましく、それゆえ、プラズマやイオンプロセスを利用するのが好適である。金属膜12の材質としては特に限定はなく、カメラ(電気機器)1の使用者の嗜好に沿ったもので、なおかつ、健康被害や環境被害のない金属を選択すればよい。例えば、Al,Ag,Snなどを選択すれば、シルバー系の金属光沢を得ることができる。
なお、Wi−Fiなどの通信規格に則って、電波を発信・受信する機能を備えたカメラに適用する場合には、金属の材質としてSnを用いるのが好適である。これは、Snの極薄膜は連続膜ではなく微粒子が集まった状態であるためにマイクロポアが存在し、このマイクロポア内では基材11が露出しており、赤外線〜マイクロ波帯の通信用電磁波を透過させることができるからである。
また、保護膜14は、カメラ製作中又は完成後に筐体10の内側に接触する種々の部材から金属膜12に傷が付かないようにする膜であり、本実施の形態では、保護膜14として、成膜後の表面硬度が鉛筆硬度値でH以上となる無色透明の塗料が塗装によって施されている。
透光性膜13は、基材11の他方の面(外面11b)に形成された膜であり、透明又は半透明に形成されている。この透光性膜13の成膜法としては、スプレー,ディップ,スピンコートなどを特に限定なく利用すれば良いが、安価で大量生産が可能なスプレー法がより好適である。使用する塗料の材質としては、成膜後の表面硬度が鉛筆硬度値でH以上となるものであれば、市販の塗料を限定無く使用することができる。塗料の色は、無色であってもよいし、顔料を混ぜて所望の色に発色させたものであってもよい。これもカメラ(電気機器)1の使用者が嗜好する色を選択すればよい。
なお、透光性膜13の塗料に顔料を添加しない場合には、金属膜12の反射光による金属光沢のみが発現され、一方、顔料を添加した場合には、金属光沢と所望の発色が同時に発現される。また、透光性膜13の膜厚は1μm〜30μmの範囲内とすることが好ましく、基材11を介して金属膜12の金属光沢が筐体10の外側から視認できるような、膜厚及び色合いとなっている。
さらに、本実施の形態では、基材11の外面11bには、透光性膜13の1層のみが施されているが、これに限るものではない。例えば、透光性膜13を保護するために透光性膜13の外面に保護膜が施されていても良い。また、基材11と透光性膜13の間に、基材11表面の微小な凹凸や傷を埋めて平滑な面を得るための平滑面形成膜が塗装等により施されていても良い。また、透光性膜13の他にさらに透光性膜を有していても良く、この場合は、複数の透光性膜により複雑な色合いを出すことができる。
このように、本実施の形態の筐体10は、透明な基材11の一方の面(内面11a)に金属膜12を有し、基材11の他方の面(外面11b)に透明又は半透明の透光性膜13を有する構成となっているため、筐体10の外側から見て、金属膜12からの反射光により発現される金属光沢と、透光性膜13から発現される発色とが同時に得られ、趣のある外観とすることができる。なおかつ、金属膜12と透光性膜13とを、その厚さが透光性膜13より厚い基材11を挟んで離間させた構成としたため、不均質干渉縞の発生を防止することができ、さらに筐体10の美観を向上させるようになっている。
不均質干渉縞の発生防止について詳述する。前記したように、透光性膜13を基材11の外面11b側に配置し、金属膜12を基材11の内面11a側に配置することにより、外部からの入射光は、透光性膜13とその厚さが透光性膜13より厚い基材11を併せた厚み分を多重反射することになる。ここで、基材11の厚みは剛性等の必要性から最低でも1mmはあり、この距離を多重反射すると干渉の影響はかなり小さくすることができる。太陽光,白熱電球,旧式の蛍光灯など、連続スペクトル光源を照射した場合には、透光性膜13の膜厚には関係なく、基材11に対して、透光性膜13を外面11b側、金属膜12を基材内面11a側に配置するだけで、不均質干渉縞を発生しなくすることができる。
また、本実施の形態の透光性膜13の膜厚は、分光反射率のピークを所定波長から外すように設定されている。具体的には、本実施の形態の透光性膜13の膜厚は、以下の関係式になるように成膜されている。
N・d≠λm/4(m=1,2,…) 式(1)
なお、式(1)において、Nは透光性膜13の屈折率、dは透光性膜13の物理膜厚(nm)、mは自然数、λは特定波長であり、ここでは550nmおよび620nmである。
近年、市場に出回っている蛍光灯の種類によっては、連続スペクトル光源ではなく、特定の3波長帯あるいは2波長帯にのみ強い発光強度を持っているものがある。特定波長とは、それぞれの蛍光灯の種類によって多少の差は有るものの強度の強い順におよそ550nm、620nm、440nmである。この強く発光している特定波長帯の強度比を調節することで、白色、暖色、少し青みがかった白色などの調節をしている。
ここで、連続スペクトル光源を照射した場合には、基材11に対して、透光性膜13を外面11b側、金属膜12を基材内面11a側に配置すれば、不均質干渉縞を発生しないようにすることができるが、このような特に強い発光強度を有する特定波長光を筐体10に照射した場合には、単に透光性膜13を基材外面11bに配置し、金属膜12を基材内面11aに配置しただけでは不均質干渉縞が発生してしまうことがある。そこで、上述のように、式(1)を満たす光学膜厚で透光性膜13を形成すれば、分光反射率のピークを発光強度の強い特定波長光からずらすことができ、特定の蛍光灯の下でも不均質干渉縞が発生しなくなるようにできる。
なお、市販の照明機器では、440nm帯の発光強度は他の2波長に比べてかなり弱いために干渉の影響がほとんどない。そこで、式(1)のように550nmおよび620nmの干渉条件からはずすだけで特定波長に対する不均質干渉縞の防止策として足りることになる。また、実質的には、前記したような特定波長光は±5nm程度の幅を有しているため、この幅を考慮して計算した光学膜厚を避けて透光性膜13を形成することとなる。
また、ここでは、透光性膜13が単層である場合について説明したが、基材12の外側が多層膜を有する構成の場合は、公知の光学薄膜設計技術に基づいて、分光透過率のピークが当該波長と一致しないように各層の屈折率及び膜厚を設定すれば良い。
また、本実施の形態の筐体10を有するカメラ(電気機器)1は、その筐体10の内側にLED等の電光部材5を有している。ここでは、図1に示すように、カメラ1の筐体10の上面の内側に複数のLEDからなる電光部材5を有しており、カメラの動作状況等を使用者に知らせるようになっている。そして、電光部材5の点灯時には筐体10を介して外側からその電光が視認可能となり、電光部材5の消灯時には筐体10を介して外側から筐体10の内側の電光部材5が視認できないように構成されている。
すなわち、筐体10の金属膜12及び透光性膜13の膜厚や色合い等が、電光部材5の点灯時にその電光が筐体10を透過し、かつ、電光部材5の消灯時には入射光が金属膜12で反射して筐体10の内側が透けて見えず、電光部材5が外側から視認できないように設定されている。
なお、実験により、透光性膜13及び基材11の状態に関わらず、金属膜12の膜厚を5nm〜100nmの範囲内で変化させることによって、透光性膜13及び基材11を含めた全体の光の透過率を、80%〜0%の間の任意値に調節可能であることがわかった。
また、透過率の異なる基材11を用意して、裏面側からLED光を透過させることにより、表面における反射光による金属光沢と透過率のバランスを把握することのできるライトボックスを用いて、「反射光による金属光沢」と「LED透過機能」についての実験を行った。その結果、「反射光による金属光沢」と「LED透過機能」を同時に有するのは、およそ0<透過率≦20%の範囲であり、より好ましくは5≦透過率≦20%の範囲であることがわかった。なお、ここで示した透過率はD65光源に対する値である。
[発明の実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態では、図3に示すように、筐体20は、基材21と、金属膜22と、透光性膜23と、保護膜24と、平滑面形成膜25とを有している。
本実施の形態の筐体20は、基材21の一方の面である内面21a(筐体20の内側)に基材内面21aの微小な凹凸や傷を埋めて平滑な面を得るための平滑面形成膜25が形成され、その上(筐体20の内側)に金属膜22が形成され、さらにその上(筐体20の内側)に保護膜24が形成されている。これにより、より均一な面を有する金属膜22を形成することができ、さらに美観を向上させることができる。
なお、本実施の形態の筐体20は、基材21と金属膜22との間に平滑面形成膜25を有していることを除いて、前記発明の実施の形態1と同様であるため、他の構成については説明を省略する。
以上のように、前記した各実施の形態の筐体10,20によれば、基材11,21に少なくとも金属膜12,22と透光性膜13,23が施されてなる筐体10,20であって、基材11,21が透明な部材で構成され、金属膜12,22が基材11,21の一方の面(内面11a,21a)に施され、透光性膜13,23が基材11,21の他方の面(外面11b,21b)に金属膜12,22に対向して施され、基材11,21の金属膜12,22が施された面を内面11a,21aとして、透光性膜13,23と基材11,21とを介して金属膜12,22を外部から視認可能に構成したため、筐体10,20の外側から、筐体10,20を介して、金属膜12,22の反射光による金属光沢が視認可能となって、金属光沢と発色による趣のある筐体10,20の表面を形成できると共に、金属膜12,22と透光性膜13,23とが離間した位置に配置されるため、不均質干渉縞を発生させずに美観を向上させることができる。
また、前記した各実施の形態では、金属膜12,22と透光性膜13,23の間に位置する基材11,21の厚さが不均質干渉縞を生じない厚さであったり、透光性膜13,23より厚かったり、1mm以上であったりするため、不均質干渉縞の発生を確実に防止することができる。
また、前記した各実施の形態では、基材11,21の一方の面(内面11a,21a)に、金属膜12,22と共に1又は複数の膜14,24,25が施されているため、より趣のある色合いとすることができたり、金属膜12,22を保護したり、基材11,21と金属膜12,22の間に、均一な金属膜12,22を施すための平滑面を形成したりすることができる。
また、基材11,21の他方の面(外面11b,21b)に、透光性膜13,23と共に1又は複数の膜が施されていると、より趣のある色合いとすることができたり、透光性膜13,23を保護したり、基材11,21と透光性膜13,23の間に、均一な透光性膜13,23を施すための平滑面を形成したりすることができる。
また、前記した各実施の形態では、透光性膜13,23を含む基材11,21の他方の面(外面11b,21b)に施された膜の光学膜厚を、波長545〜555nm及び615〜625nmの範囲内に分光反射率のピークを有しない値としたため、特定波長の蛍光灯等の光に対しても不均質干渉縞を発生させずに美観を向上させることができる。
また、前記した各実施の形態では、金属膜12,22が5nm〜100nmの膜厚を有しており、金属膜12,22の膜厚をこの範囲内で変化させることによって、透光性膜13,23及び基材11,21を含めた全体の光の透過率を、80%〜0%の間の任意値に調節することができる。
また、前記した各実施の形態では、筐体10,20を有する電気機器(カメラ)1において、筐体10,20の内側に電光部材5が配置され、筐体10,20を介して、電光部材5から発せられた電光が筐体10,20の外側から視認可能となっているため、不均質干渉縞を発生させずに美観を向上させることができると共に、筐体10,20を通した電光による美観向上の効果も有する電気機器(カメラ)1とすることができる。
また、前記した実施の形態では、筐体10,20を有する電気機器(カメラ)1において、筐体10,20の内側に電光部材5が配置され、電光部材5の点灯時には、筐体10,20を介して、電光部材5から発せられた電光が筐体10,20の外側から視認可能であり、電光部材5の消灯時には、筐体10,20の外側から、筐体10,20を介して、金属膜12,22の反射光が視認可能であると共に、電光部材5は視認不可能であるため、不均質干渉縞を発生させずに美観を向上させることができると共に、筐体10,20を通した電光による美観向上の効果を有し、さらに筐体10,20の内側に配置された電光部材5が見えるという美観を損なう不具合を防止できる電気機器(カメラ)1とすることができる。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した各実施の形態の筐体は、カメラに適用して説明したが、これに限るものではなく、携帯電話、望遠鏡、双眼鏡等を含め、種々の電気機器や、カメラ以外の光学機器に適用することができる
また、前記した各実施の形態においては、筐体の基材に無色透明の部材を用いたが、これに限るものではなく、透明であれば有色の部材も適用可能である。
また、前記した各実施の形態においては、筐体の基材の材質としてポリカーボネイトを用いたが、これに限るものではなく、例えばABS樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミックなど種々の材質を使用することができる。
また、前記した各実施の形態においては、筐体の内側に電光部材としてLEDを有しているが、これに限るものではない。例えば、撮影情報及び撮影済み画像等を表示する、液晶,プラズマディスプレイ,有機EL,フィールドエミッションなどの表示パネルが、筐体の内側に電光部材として配置されていても良い。また、表示・指示用のLEDを他にも有していても良い。
また、前記した各実施の形態では、金属膜や透光性膜、保護膜、平滑面形成膜等は、成膜面全体で均一になるように形成されていたが、これに限るものではなく、必要に応じて適宜膜厚を変化させるようになっていても良い。例えば、筐体における電光部材を内側に有する部分に施される透光性膜を、他の部分より薄く形成することも可能である。このようにすることで、電光部材の光をよりはっきりと筐体の外側から視認することが可能となる。
また、前記した各実施の形態における各膜の成膜方法は、当該実施の形態で記載された塗装等の成膜方法に限るものではなく、種々の方法で成膜することが可能である。
本発明の実施の形態1に係るカメラを示す斜視図である。 同実施の形態1に係るカメラの筐体を示す拡大断面模式図である。 本発明の実施の形態2に係るカメラの筐体を示す拡大断面模式図である。 従来の筐体の一例を示す拡大断面模式図である。 従来の筐体の他の例を示す拡大断面模式図である。
符号の説明
1 カメラ(電気機器)
2 撮影光学系ユニット
3 発光ユニット
4 レリーズ釦
5 電光部材
10 筐体
11 基材
11a 内面(一方の面)
11b 外面(他方の面)
12 金属膜
13 透光性膜
14 保護膜
20 筐体
21 基材
21a 内面(一方の面)
21b 外面(他方の面)
22 金属膜
23 透光性膜
24 保護膜
25 平滑面形成膜

Claims (18)

  1. 基材に少なくとも金属膜と透光性膜とが施されてな
    前記基材が透明な部材で構成され、
    前記金属膜が前記基材の一方の面に施され、
    前記透光性膜が前記基材の他方の面に前記金属膜に対向して施され、
    前記基材の金属膜が施された面を内面として、
    前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体を有し、
    該筐体の内側に電光部材が配置され、
    前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能となっていることを特徴とする電気機器。
  2. 基材に少なくとも金属膜と透光性膜とが施されてなり、
    前記基材が透明な部材で構成され、
    前記金属膜が前記基材の一方の面に施され、
    前記透光性膜が前記基材の他方の面に前記金属膜に対向して施され、
    前記基材の金属膜が施された面を内面として、
    前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体を有し、
    該筐体の内側に電光部材が配置され、
    該電光部材の点灯時には、前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能であり、
    前記電光部材の消灯時には、前記筐体の外側から、前記筐体を介して、前記金属膜の反射光が視認可能であると共に、前記電光部材は視認不可能であることを特徴とする電気機器。
  3. 前記金属膜と前記透光性膜の間に位置する前記基材の厚さが不均質干渉縞を生じない厚さであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気機器。
  4. 前記金属膜と前記透光性膜の間に位置する前記基材の厚さが前記透光性膜より厚いことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の電気機器。
  5. 前記金属膜と前記透光性膜の間に位置する前記基材の厚さが1mm以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電気機器。
  6. 前記基材の一方の面に、前記金属膜と共に1又は複数の膜が施されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の電気機器。
  7. 前記基材の他方の面に、前記透光性膜と共に1又は複数の膜が施されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の電気機器。
  8. 前記透光性膜を含む前記基材の他方の面に施された膜の光学膜厚を、波長545〜555nm及び615〜625nmの範囲内に分光反射率のピークを有しない値としたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の電気機器。
  9. 前記金属膜が5nm〜100nmの膜厚を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一つに記載の電気機器。
  10. 基材に少なくとも金属膜と透光性膜とが施されてなり、
    前記基材が透明な部材で構成され、
    前記金属膜が前記基材の一方の面に施され、
    前記透光性膜が前記基材の他方の面に前記金属膜に対向して施され、
    前記基材の金属膜が施された面を内面として、
    前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体を有し、
    該筐体の内側に電光部材が配置され、
    前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能となっていることを特徴とするカメラ。
  11. 基材に少なくとも金属膜と透光性膜とが施されてなり、
    前記基材が透明な部材で構成され、
    前記金属膜が前記基材の一方の面に施され、
    前記透光性膜が前記基材の他方の面に前記金属膜に対向して施され、
    前記基材の金属膜が施された面を内面として、
    前記透光性膜と前記基材とを介して前記金属膜を外部から視認可能に構成した筐体を有し、
    該筐体の内側に電光部材が配置され、
    該電光部材の点灯時には、前記筐体を介して、前記電光部材から発せられた電光が前記筐体の外側から視認可能であり、
    前記電光部材の消灯時には、前記筐体の外側から、前記筐体を介して、前記金属膜の反射光が視認可能であると共に、前記電光部材は視認不可能であることを特徴とするカメラ。
  12. 前記金属膜と前記透光性膜の間に位置する前記基材の厚さが不均質干渉縞を生じない厚さであることを特徴とする請求項10又は11に記載のカメラ。
  13. 前記金属膜と前記透光性膜の間に位置する前記基材の厚さが前記透光性膜より厚いことを特徴とする請求項10乃至12の何れか一つに記載のカメラ。
  14. 前記金属膜と前記透光性膜の間に位置する前記基材の厚さが1mm以上であることを特徴とする請求項10乃至13の何れか一つに記載のカメラ。
  15. 前記基材の一方の面に、前記金属膜と共に1又は複数の膜が施されていることを特徴とする請求項10乃至14の何れか一つに記載のカメラ。
  16. 前記基材の他方の面に、前記透光性膜と共に1又は複数の膜が施されていることを特徴とする請求項10乃至15の何れか一つに記載のカメラ。
  17. 前記透光性膜を含む前記基材の他方の面に施された膜の光学膜厚を、波長545〜555nm及び615〜625nmの範囲内に分光反射率のピークを有しない値としたことを特徴とする請求項10乃至16の何れか一つに記載のカメラ。
  18. 前記金属膜が5nm〜100nmの膜厚を有することを特徴とする請求項10乃至17の何れか一つに記載のカメラ。
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