JP5335498B2 - 血圧計 - Google Patents

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本発明は、筒状のハウジングと、ハウジング内に設けられ、中に挿入された被測定者の上腕を圧迫する空気袋と、空気袋に対して空気を給気する加圧手段とを有する血圧計に関する。
健康管理のため日常的に血圧を計測することができるように、家庭用の血圧計が普及しつつある。家庭用の血圧計は、血圧を正確に計測するだけではなく、操作方法が簡単で、廉価且つコンパクトであることが望ましい。
アームイン式の血圧計(例えば、特許文献1)では、上腕を挿入して所定のボタン操作をするだけで自動的に血圧を計測することができることから家庭用に好適である。
血圧計における血圧計測方法には主にコロトコフ方式とオシロメトリック方式がある。コロトコフ方式では空気袋にコロトコフ音(以下、K音ともいう。)を検出するセンサを設け、空気袋の圧力状態とK音の発生及び消滅に基づいて血圧値(最高血圧及び最低血圧)を求める。コロトコフ方式は、血圧値を高い精度で求めることができるとともにセンサを上腕に密着させてK音を検出することから空気袋の容量の影響がないという特徴があるが、反面、周囲の騒音及び振動の影響を受ける。
オシロメトリック方式は、空気袋の圧力状態と該空気袋の振動脈波の変動状態に基づいて血圧値を求める。オシロメトリック方式では、センサの位置は空気袋に連通している箇所ならどこにでも配置可能であるとともに周囲の騒音や振動の影響が少ないという特徴があるが、反面、空気袋の容量が大きいと圧力変動が生じにくく、計測誤差が大きくなる。すなわち、コロトコフ方式及びオシロメトリック方式はそれぞれ長所と短所を有している。
特許第3826938号公報
アームイン式の血圧計(すなわち、血圧を測定するために空気袋を上腕に巻き付ける必要のない方式)では、太い上腕に対しても計測可能であるように筒状のハウジングは適度に大径に設定されている。一方、細い上腕に対しても計測が可能であるように内部の空気袋は内径側に向かって十分に膨張可能な構成となっている。
ところが、このように十分な膨張を可能にするためには、空気袋の容量を大きくする必要があり、オシロメトリック方式では計測精度が低下する。このため、空気袋の容量を小さくするために螺旋状の空気袋を巻き取る巻取機構を備える血圧計が実用化されているが、巻取機構の存在により複雑化、大型化及び製品価格の高騰が避けられない。
特許文献1記載の血圧計では、空気袋を2層化し、その間に伸縮可能な円筒状の可撓性部材を設けておき、外層の可撓性部材圧迫用流体袋を膨張させることによって可撓性部材を縮径させ、その後に内層の生体圧迫用空気袋によって生体を圧迫する構成となっている。このような血圧計によれば、空気袋を巻き取る巻取機構が不要であって、簡便で廉価な血圧計が得られる。
しかしながら、特許文献1記載の血圧計では、2層の空気袋の間に設けられた可撓性部材は、外層の可撓性部材圧迫用流体袋によって縮径されるのであって、初期状態においては太い上腕が触れない程度に大径に設定されている。従って、可撓性部材圧迫用流体袋は可撓性部材を縮径させるだけの圧力が必要である。しかも、縮径するに従ってその圧力も比例的に増加することから、細い上腕の場合には可撓性部材が上腕に接触した時点の圧力の上昇を検出しづらい。
また、可撓性部材圧迫用流体袋は可撓性部材を縮径させる分だけエネルギー消費量が大きく、しかも加圧に時間がかかる。
さらに、図10に示すように、可撓性部材900は、可撓性部材圧迫用流体袋902によって縮径されるときにその端部904が外径側に突出気味となり、隙間905が生じ、可撓性部材圧迫用流体袋902に干渉する懸念がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡便且つ廉価な構成で、エネルギー消費量が少なくしかも上腕の圧迫を迅速に行うことのできる血圧計を提供することを目的とする。
本発明に係る血圧計は、被測定者の上腕が挿入される筒状の挿入部を有するハウジングと、前記挿入部の内側に設けられた第1空気袋と、前記第1空気袋の内側で渦形状に丸められて設けられ、弾性的可撓性により拡径可能な支持帯と、前記支持帯の内側に設けられ、中に挿入された被測定者の上腕を圧迫する第2空気袋と、前記第1空気袋及び前記第2空気袋に対して空気を給気する加圧手段とを有し、血圧計測開始の初期時で前記第1空気袋及び前記第2空気袋が非加圧状態のときに、前記支持帯は、前記第2空気袋を介して中に上腕が挿入されることによって拡径されることを特徴とする。
このように、中に上腕を挿入することによって支持帯が弾性的に拡径されることから、その状態において支持帯が単独で上腕を軽く圧迫していることになり、第1空気袋における加圧を迅速に行うことができ、エネルギー消費量も小さい。
前記初期時における前記支持帯の内径は、50mm〜80mmであるとよい。
前記加圧手段は、加圧ポンプと、前記加圧ポンプから前記第1空気袋又は前記第2空気袋へ流路を切り換える切換バルブと、前記第1空気袋に連通する流路に設けられた第1排気バルブと、前記第2空気袋に連通する流路に設けられた第2排気バルブとを有してもよい。このような切換バルブを設けることにより加圧ポンプを第1空気袋及び第2空気袋に共用可能となる。また、第1排気バルブと第2排気バルブとを設けることにより、第1空気袋と第2空気袋を個別に減圧可能となり、オシロメトリック方式に適切な減圧をすることができる。
前記加圧ポンプと前記切換バルブとを接続する連通路の圧力を検出する圧力センサを有してもよい。このような配置により、1つの圧力センサで第1空気袋の圧力と第2空気袋の圧力を切り換えて計測可能となる。
前記第2空気袋の圧力値に基づきオシロメトリック方式によって血圧を求めるとよい。
本発明に係る血圧計によれば、中に上腕を挿入することによって支持帯が弾性的に拡径されることから、その状態において支持帯が単独で上腕を軽く圧迫していることになり、第1空気袋における加圧を迅速に行うことができ、エネルギー消費量も小さい。第2空気袋は支持帯によって挟持されていることから、その後の膨張量は小さくて済み、容量を低減して圧力センサの信号を検出しやすい。
本実施の形態に係る血圧計の斜視図である。 本実施の形態に係る血圧計の正面図である。 本実施の形態における腕帯の分解斜視図である。 展開した状態の第1空気袋の分解斜視図である。 上腕を挿入した状態の腕帯の断面正面図である。 本実施の形態における本体のブロック構成図である。 血圧計測の手順を示すフローチャート(その1)である。 血圧計測の手順を示すフローチャート(その2)である。 第1空気袋の内圧変化を示すグラフである。 従来技術に係る血圧計において外層側空気袋により可撓性部材を縮径させる様子を示す模式図である。
以下、本発明に係る血圧計について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図9を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る血圧計10は、いわゆるアームイン式であって、被測定者の上腕が挿入される腕帯(カフ又はマンシェットとも呼ばれる。)12と、該腕帯12を支持する本体16とを有する。血圧計10は卓上型であって、商用交流電源又は電池(二次電池を含む。)によって駆動される。図1及び図2では腕帯12が視認されるように布カバー38を省略している。
本体16は、被測定者の上腕が挿入される筒状の挿入部を有するハウジング30と、腕帯12に対して空気を給気及び排気する加圧手段18と、被測定者の血圧を計測する制御部20と、制御部20によって求められた血圧を表示する表示部22と、操作ボタン24とを有する。
ハウジング30は、例えば、重さが350g程度、外径が140mm程度、内径が135mm程度である。ハウジング30は本体16(加圧手段18、制御部20、表示部22、操作ボタン24)と別体であってもよい。
図3に示すように、腕帯12はハウジング30の挿入部の内側に配置される。腕帯12は、ハウジング30の挿入部の内側に設けられた第1空気袋32(エアバッグ又はブラダーとも呼ばれる。第2空気袋36も同様である。)と、第1空気袋32の内側で渦形状に丸められて設けられ、弾性的可撓性により拡径可能な支持帯34と、支持帯34の内側に設けられ、中に挿入された被測定者の上腕を圧迫する第2空気袋36と、これらの部材が露呈されないように覆う柔軟な布カバー38とを有する。布カバー38は、軸方向及び周方向に伸縮可能なストレッチ素材で形成されている。布カバー38は、筒形状のカバー本体と、該カバー本体の両端に設けられたリング状の2つのフレームとを有する。
図1及び図2に示すように、腕帯12は、ハウジング30内に第1空気袋32、支持帯34及び第2空気袋36を配置した状態で、更に、ハウジング30内に布カバー38を挿入して、ハウジング30の両端(挿入部の挿入口及び挿出口)に布カバー38のフレームを嵌合することにより組み立てられている。
支持帯34は、例えば薄い樹脂板であって、板材としての曲げ方向の弾性的可撓性により拡径可能であるが、可撓性以外には伸びや歪みが生じにくい硬質材である。従って、支持帯34は、第1空気袋32と第2空気袋36との間で圧力変動が相互に伝達されたり、圧力変動を減衰させたりすることのない圧力隔離作用を奏する。
支持帯34は、外力のない状態において渦形状に丸まった形状となっており、血圧計測開始の初期時で第1空気袋32及び第2空気袋36が非加圧状態のときに、第2空気袋36を介して中に上腕が挿入されることによって拡径される。被測定者の上腕が細いときには僅かに拡径され、太いときには大きく拡径されることになる。
支持帯34は、太い上腕の場合はもちろん、細い上腕であっても適度に巻き付くことができるように内径Dが50mm〜80mmとなるように設定されている。内径が80mm以下に設定されていることにより、細い上腕が挿入された場合にも適度に拡径され、該上腕に接触することができ、50mm以上に設定されていることにより、太い上腕であっても挿入しやすい。
第1空気袋32及び第2空気袋36は、第1チューブ14a及び第2チューブ14bによって加圧手段18に接続されており、給気及び排気がなされ、中に挿入された被測定者の上腕を全周にわたって圧迫するように環状になっている。
以下、腕帯12及びその構成要素の説明については、上腕が挿入される縦方向をX方向、ハウジング30の周に沿う方向をY方向とする。腕帯12で、被測定者が上腕を挿入したとき、肘に近い側をX1側、肩に近い側をX2側とする。腕帯12について上腕の挿入方向を理解しやすくするため、例えばX1方向側をやや細くしてもよい。
図4に示すように、第1空気袋32は、樹脂シート40と、4本のXベルポーレン44aと、1本のYベルポーレン44b、第1のチューブ14aに接続されるノズル50とを有する。樹脂シート40は、例えば幅120mm程度、長さ420mm程度の透明なウレタンシートである。Xベルポーレン44a及びYベルポーレン44bは、例えば発泡ポリエチレンの薄板である。Xベルポーレン44aの重さは例えば2g程度、Yベルポーレン44bの重さは例えば10g程度である。
樹脂シート40は、中央部でY方向の屈曲線48において2つ折りにして周囲が溶着されて袋状となり、第1空気袋32のベース体を形成する。樹脂シート40において、内周側となる部分(図4において屈曲線48よりもX1側)を内周面40aとし、外周側となる部分(図4において屈曲線48よりもX2側)を外周面40bとする。内周面40aの端部には、外周面40bに対して折り返す折り代40cが設けられている。
第2空気袋36についての詳細な説明は省略するが、第1空気袋32におけるベルポーレン44a、44bを省略して構成することができる。後述するように第2空気袋36は第1空気袋32と比較して小容量でよい。
図5に示すように腕帯12では、第1空気袋32の外周面40bはハウジング30の内周面(上記の通り内径135mm程度)に固定されており、それ以上外側に広がることはない。第1空気袋32の内周面40aは、加圧ポンプ78から加圧されることによって内側に向かって移動することになり、第1空気袋32としては縮径することになる。第1空気袋32は空気が供給されることにより、内径側に向かって適度に加圧膨張して支持帯34を保持することができる。
血圧計10の腕帯12では面ファスナーにより上腕へ腕帯を巻き付ける方式と異なり、上腕に計測帯を巻き付ける必要がなく、該腕帯12に上腕を挿入するだけでよい。一方、上腕の太さは被測定者によって相当に異なることから、支持帯34を支持するための第1空気袋32の膨張量は十分に確保されている。
図6に示すように、制御部20は血圧計10の全体を統合的に制御する部分であって、CPU60がベースとなって構成されており、A/D変換器66と、ポンプドライバ68と、第1排気バルブドライバ70と、第2排気バルブドライバ72と、切換バルブドライバ74と、記憶部76とを有する。
加圧手段18は、加圧ポンプ78、第1排気バルブ80、第2排気バルブ82、流路切換バルブ84及び圧力センサ86等から構成されている。A/D変換器66は、圧力センサ86のアナログ信号をデジタル値に変換してCPU60に供給する。ポンプドライバ68、第1排気バルブドライバ70、第2排気バルブドライバ72、切換バルブドライバ74は、CPU60の作用下に加圧ポンプ78、第1排気バルブ80、第2排気バルブ82及び流路切換バルブ84の制御をする。第2排気バルブ82は、第2空気袋36の内圧P2を徐々に減圧可能なように開口度合いの制御が可能である。第1排気バルブ80は、第2排気バルブ82と同じものを用いてもよいが、オン・オフ的なバルブでもよい。
流路切換バルブ84は、加圧ポンプ78から供給される空気を第1チューブ14a又は第2チューブ14bに切り換えて送気し、第1空気袋32及び第2空気袋36を個別に加圧することができる。第1排気バルブ80は第1チューブ14aに連通する管路に接続され、第2排気バルブ82は第2チューブ14bに連通する管路に接続されており、第1空気袋32及び第2空気袋36から個別に排気することができる。
加圧ポンプ78及び圧力センサ86は、流路切換バルブ84よりも上流側の管路に設けられて第1空気袋32及び第2空気袋36で共用されるので、部品点数が多くならない簡便構成である。
記憶部76は、CPU60のプログラム、変数及び血圧計測値等を記憶する部分であり、ROM、RAM及びフラッシュメモリ等を含む。
CPU60は、ソフトウェア処理部として、圧力センサ86を通して得られた脈波成分に基づいてオシロメトリック方式によって血圧を求める演算部87と、血圧計測の動作手順を規定するシーケンス部88と、演算部87によって求められた血圧値の評価をする結果判断部90とを有する。
結果判断部90は、演算部87によって求められた血圧値の適否を判断し、正常であればその値を表示部22に表示させる。ここで、正常とは、健康状態のバロメータとしてではなく信号状態の適否であることはもちろんである。結果判断部90は、演算部87によって求められた血圧値が正常でないときには、所定のエラー表示をする。
結果判断部90は、血圧値の適否として、例えば、脈が弱く、脈波の認識が行えず血圧を決定できない状況となっていないかの判断を行えばよい。
シーケンス部88は、操作ボタン24の操作に基づいて各部の動作を制御する。概略的には、操作ボタン24によって血圧計測の開始操作がなされると、加圧ポンプ78及び流路切換バルブ84を制御して圧力センサ86の信号を監視しながら第1空気袋32及び第2空気袋36を加圧する。その後、第2排気バルブ82を制御して第2空気袋36を減圧させ、さらに第1排気バルブ80を開放して第1空気袋32を減圧させる。
シーケンス部88は、操作ボタン24の操作を監視し、血圧の計測中において所定の中断操作がなされたときには対応する所定の処理を行う。また、所定の操作に基づいて、脈拍値や過去の計測値等の表示制御を行う。シーケンス部88は、図7に示す手順の制御を行う。
次に、このように構成される血圧計10の作用について説明する。血圧計10は、初期状態では第1排気バルブ80及び第2排気バルブ82は開放され、第1空気袋32及び第2空気袋36は非加圧状態である。
まず、被測定者は図5に示すように腕帯12に上腕Aを挿入する。初期時における支持帯34の内径Dは、50mm〜80mmであることから(図5の仮想線参照)、腕帯12の中に上腕が挿入されることによって、支持帯34は第2空気袋36を介して拡径されることになる。この状態では阻血されることがないように支持帯34は適度に柔らかい。
また、第2空気袋36は支持帯34と上腕によって挟持され、弾性付勢されており、実質的に体積が0となっている。仮に第2空気袋36に空気が多少残っている場合にも第2排気バルブ82から排出される。
図5から明らかなように、支持帯34は拡径されることから、全周的に曲率が小さくなり、その端部34aは内径側に押し付け気味となって、隙間はなく、第1空気袋32に対して干渉する懸念がない。次いで、被測定者が操作ボタン24の操作をすることによって制御部20の作用下に血圧の計測が開始される。
図7のステップS1において、第1排気バルブ80及び第2排気バルブ82を閉状態とする。
ステップS2において、流路切換バルブ84の送気先を第1チューブ14a側に設定する。
ステップS3において、加圧ポンプ78を駆動して第1空気袋32に給気する。
ステップS4において、制御部20は圧力センサ86の信号により第1空気袋32及び第1チューブ14aに加わる内圧P1を監視する。このとき、支持帯34は上腕に弾性的に巻き付けられており、第1空気袋32には何らの外力も作用していないことから、該第1空気袋32の給気に要するエネルギーは小さく、図9に示すように、その内圧P1はしばらくの間は実質的に0である。
ステップS5において、内圧P1を監視しながら第1空気袋32への加圧の終了判断を行う。すなわち、第1空気袋32が膨張して支持帯34との間に隙間がなくなると内圧P1は急速に上昇するので、これを検出することによって第1空気袋32の加圧を終了してステップS6へ移る。加圧を継続する場合にはステップS4へ戻る。図9から明らかなように、内圧P1は急速且つ大幅な上昇を示すことから、ステップS5の判断を行いやすい。
ステップS6において、流路切換バルブ84の送気先を第2チューブ14b側に切り換え、第2空気袋36への給気を開始する。これにより第1空気袋32への給気は終了し、支持帯34が安定して保持されることになる。
ステップS7において、圧力センサ86の信号により第2空気袋36及び第2チューブ14bに加わる内圧P2を監視する。圧力センサ86は、流路切換バルブ84の切換によって自動的に第2チューブ14b側の圧力を検出することになり、検出信号の切換処理は実質的に不要である。
ステップS8において、内圧P2を監視しながら第2空気袋36への加圧の終了判断を行う。すなわち、第2空気袋36が膨張しようとすると支持帯34との間には隙間がほとんどないので内圧P2は即時に上昇するので、所定の阻血圧力まで上昇したことを確認しステップS9へ移る。第2空気袋36への加圧を継続するときにはステップS7へ戻る。
このように、第2空気袋36は支持帯34によって軽くつぶされた状態から膨張をするのでその膨張量は十分に小さく、第2空気袋36は小容量でよい。
ステップS9において、加圧ポンプ78による加圧を終了する。流路切換バルブ84は第2チューブ14b側に維持しておく。これにより、圧力センサ86によって第2空気袋36の内圧P2を継続的に検出可能である。
ステップS10において、第2排気バルブ82を適度に開き、該第2空気袋36を2〜5mmHg/sec程度に減圧する。安定した計測状態を得るために、第2空気袋36は略定速の減圧とする。
図8のステップS11において、演算部87は圧力センサ86から得られる脈波の大きさを検出する。このとき、第2空気袋36は十分に小容量であってしかも支持帯34の隔離作用によって内圧P2が第1空気袋32に伝搬することがなく、動脈が開いて脈波が発生するときには、該脈波は圧力センサ86に伝達されやすい。
ステップS12において、演算部87は、脈波振幅が急激に増大することに基づいて、最高血圧値を仮に決定する。脈波が発生しない又は十分小さいときにはステップS11へ戻る。
脈波振幅は更に増大していきピークをむかえる。この圧力は平均血圧である。以降、脈波振幅は減少していくがある圧力になると急激に脈波振幅が減少する。
ステップS13において、演算部87は、脈波が急激に減少することに基づいて、最低血圧値を仮に決定する。脈波が減少していないときにはステップS11へ戻る。
ステップS14において、第1排気バルブ80及び第2排気バルブ82を開き、第1空気袋32及び第2空気袋36から排気し、内圧P1及びP2をそれぞれ0にする。第2空気袋36は支持帯34によって弾性的に押圧され迅速な排気が可能である。
ステップS15において、結果判断部90がステップS12及びS13で仮に求められた最高血圧値及び最低血圧値の適否を上記の通り判断する。
ステップS16において、求められた最高血圧値及び最低血圧値を表示部22にmmHg又はPa単位で表示する。表示部22には脈拍、脈圧等の付帯情報を表示させてもよい。異常がある場合には所定のエラー表示をする。
このように、本実施の形態に係る血圧計10によれば、血圧計測開始の初期時で第1空気袋32及び第2空気袋36が非加圧状態のときに、支持帯34は第2空気袋36を介して中に上腕が挿入されることによって拡径される。これにより、その状態において支持帯34が単独で上腕を軽く圧迫していることになり、第1空気袋32における加圧を迅速に行うことができ、エネルギー消費量も小さい。また、第2空気袋36は支持帯34によって挟持されていることから、その後の膨張量は小さくて済み、容量を低減して圧力センサ86の信号を検出しやすい。
血圧計10は、空気袋を巻き取る巻取機構が不要であって、簡便且つ廉価である。
本発明に係る血圧計は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…血圧計 12…腕帯
14a…第1チューブ 14b…第2チューブ
16…本体 18…加圧手段
20…制御部 30…ハウジング
32…第1空気袋 34…支持帯
36…第2空気袋 78…加圧ポンプ
80…第1排気バルブ 82…第2排気バルブ
84…流路切換バルブ 86…圧力センサ
87…演算部 88…シーケンス部
90…結果判断部

Claims (5)

  1. 被測定者の上腕が挿入される筒状の挿入部を有するハウジングと、
    前記挿入部の内側に設けられた第1空気袋と、
    前記第1空気袋の内側で渦形状に丸められて設けられ、弾性的可撓性により拡径可能な支持帯と、
    前記支持帯の内側に設けられ、中に挿入された被測定者の上腕を圧迫する第2空気袋と、
    前記第1空気袋及び前記第2空気袋に対して空気を給気する加圧手段と、
    を有し、
    血圧計測開始の初期時で前記第1空気袋及び前記第2空気袋が非加圧状態のときに、前記支持帯は、前記第2空気袋を介して中に上腕が挿入されることによって拡径されることを特徴とする血圧計。
  2. 請求項1記載の血圧計において、
    前記初期時における前記支持帯の内径は、50mm〜80mmであることを特徴とすることを特徴とする血圧計。
  3. 請求項1又は2記載の血圧計において、
    前記加圧手段は、加圧ポンプと、
    前記加圧ポンプから前記第1空気袋又は前記第2空気袋へ流路を切り換える切換バルブと、
    前記第1空気袋に連通する流路に設けられた第1排気バルブと、
    前記第2空気袋に連通する流路に設けられた第2排気バルブと、
    を有することを特徴とする血圧計。
  4. 請求項3記載の血圧計において、
    前記加圧ポンプと前記切換バルブとを接続する連通路の圧力を検出する圧力センサを有することを特徴とする血圧計。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の血圧計において、
    前記第2空気袋の圧力値に基づきオシロメトリック方式によって血圧を求めることを特徴とする血圧計。
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