JP2010069196A - 血圧計用カフおよび血圧計 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い測定精度が維持される血圧計用カフおよび血圧計、を提供する。
【解決手段】使い捨て式である血圧計用カフ150は、空気が供給され、膨縮可能な空気袋161と、空気袋161を収容し、空気袋161を被験者の被測定部位に装着するための袋状カバー体166と、空気袋161を膨縮させる膨縮機構部に駆動用の電力を供給する乾電池171とを備える。乾電池171は、袋状カバー体166から取り外し不可能な状態で設けられる。
【選択図】図5
【解決手段】使い捨て式である血圧計用カフ150は、空気が供給され、膨縮可能な空気袋161と、空気袋161を収容し、空気袋161を被験者の被測定部位に装着するための袋状カバー体166と、空気袋161を膨縮させる膨縮機構部に駆動用の電力を供給する乾電池171とを備える。乾電池171は、袋状カバー体166から取り外し不可能な状態で設けられる。
【選択図】図5
Description
この発明は、一般的には、血圧計用カフおよび血圧計に関し、より特定的には、使い捨て式の血圧計用カフおよびその血圧計用カフが用いられる血圧計に関する。
従来の血圧計用カフに関して、たとえば、特開2002−369803号公報には、装着時における血圧計用カフの回転を防止可能とすることを目的とした血圧計用カフが開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された血圧計用カフにおいては、略扇形の形状を有し、上腕に対する装着手段として設けられた腕帯の一方端の片寄った位置に、圧迫用流体袋が設けられている。圧迫用流体袋が設けられていない腕帯の領域には、腕帯の長手方向に対して交差する方向に延びるように凸状部材が設けられている。
また、特開平7−163531号公報には、カフを装着する際にカフが回りずれを起こすことを防ぎ、装着し易くすることを目的としたカフ一体型血圧計が開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示された血圧計においては、本体下ケースおよび本体上ケースからなるケース体がカフに固定されている。本体上ケースの内部には、バッテリ、加圧ポンプ、電磁バルブ、回路基板、表示器等が配置されている。
特開2002−369803号公報
特開平7−163531号公報
上述の特許文献1および2に開示されるように、血圧測定時において被験者の被測定部位を圧迫するためのカフが利用されている。このカフは、血圧の測定精度に大きく関係する重要部品であり、測定精度を向上させて血圧測定を行なうには、次の内容に注意する必要がある。
(1)毎回、同じカフを用い、同じ巻き方(位置や締め付け力)で測定すること
(2)同じカフであっても、傷や損傷のないカフを用いること
(3)カフは人の肌に触れるものであるため、清潔に扱うこと
一方、カフは、軽く、柔軟性を有するため、一般的に乱雑に扱われやすい。このため、使用回数を重ねるにつれて、カフが劣化し、血圧の測定精度にも悪影響を及ぼすおそれがある。このような問題を解決するため、使い捨て式のカフを用いる方法がある。使い捨て式カフを用いた場合、カフが劣化する前に新しいカフと取り替えられるため、常に高い測定精度を維持することができる。また、感染症を防止するという点においても有利である。
(1)毎回、同じカフを用い、同じ巻き方(位置や締め付け力)で測定すること
(2)同じカフであっても、傷や損傷のないカフを用いること
(3)カフは人の肌に触れるものであるため、清潔に扱うこと
一方、カフは、軽く、柔軟性を有するため、一般的に乱雑に扱われやすい。このため、使用回数を重ねるにつれて、カフが劣化し、血圧の測定精度にも悪影響を及ぼすおそれがある。このような問題を解決するため、使い捨て式のカフを用いる方法がある。使い捨て式カフを用いた場合、カフが劣化する前に新しいカフと取り替えられるため、常に高い測定精度を維持することができる。また、感染症を防止するという点においても有利である。
しかしながら、使い捨て式のカフは、交換時期の判断があいまいであり、またカフの交換に費用が発生することもあって、耐用回数を越えても同じカフが使用され続けるという懸念がある。この場合、高い測定精度を維持するという当初の目的が達成されない。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、高い測定精度が維持される血圧計用カフおよび血圧計を提供することである。
この発明に従った血圧計用カフは、被験者の被測定部位に巻き付けられ、被測定部位を圧迫する血圧計用カフである。血圧計用カフは、流体袋と、袋状カバー体と、1次電池とを備える。流体袋は、流体が供給され、膨縮可能である。袋状カバー体は、流体袋を収容する。袋状カバー体は、流体袋を被測定部位に装着するためのものである。1次電池は、流体袋を膨縮させる膨縮機構部に駆動用の電力を供給する。1次電池は、袋状カバー体から取り外し不可能な状態で設けられる。
このように構成された血圧計用カフによれば、再充電不能な1次電池が袋状カバー体から取り外し不可能な状態で設けられるため、1次電池を使い切った時点で血圧計用カフの交換の必要性が生じる。これにより、ユーザは、品質に劣化のない血圧計用カフを使用することとなるため、高い測定精度を維持することができる。
また好ましくは、1次電池は、袋状カバー体の内部に設けられる。このように構成された血圧計用カフによれば、1次電池を使い切った後も血圧計用カフが継続して使用されることをより確実に防ぐことができる。
また好ましくは、1次電池は、袋状カバー体において流体袋と重ならない位置に設けられる。このように構成された血圧計用カフによれば、1次電池の存在に起因して、流体袋による被測定部位の圧迫が妨げられることを防止できる。
また好ましくは、血圧計用カフは、血圧計用カフが被測定部位に巻き付けられた状態において、流体袋の外側に配置され、被測定部位に沿うように略筒形状に形成された可撓性の湾曲弾性板をさらに備える。1次電池は、湾曲弾性板に取り付けられる。このように構成された血圧計用カフによれば、袋状カバー体の内部で1次電池をより確実に支持することができる。
また好ましくは、袋状カバー体は、展開された状態で長手方向と短手方向とを有する帯形状を有する。袋状カバー体は、その長手方向に沿って湾曲するように被測定部位に巻き付けられる。1次電池が、袋状カバー体の長手方向における両端部にそれぞれ隣接して配置される。このように構成された血圧計用カフによれば、袋状カバー体の両端部にそれぞれ隣接して配置された1次電池が重りとなって、袋状カバー体を被測定部位に巻き付ける際の作業性を向上させることができる。
また好ましくは、血圧計用カフは、袋状カバー体に設けられ、血圧計用カフの使用者に関する情報を記憶するメモリ部をさらに備える。このように構成された血圧計用カフによれば、ユーザは、メモリ部に記憶された情報に基づいて自らが使用している血圧計用カフを特定することができる。これにより、ユーザは、測定ごとに同じ血圧計用カフを使用することができ、血圧の測定精度を向上させることができる。
この発明に従った血圧計は、上述のいずれかに記載の血圧計用カフと、膨縮機構部を含み、血圧計用カフが着脱可能な状態で接続される装置本体とを備える。
このように構成された血圧計によれば、1次電池を使い切った時点で、血圧計用カフが新しい血圧計用カフと交換されるため、高い測定精度を維持することができる。
また好ましくは、血圧計用カフは、袋状カバー体に設けられ、血圧計用カフの使用者に関する情報を記憶するメモリ部を含む。装置本体は、血圧計用カフの使用者に関する情報を表示する表示部をさらに含む。血圧計は、血圧計用カフと装置本体との間で、血圧計用カフの使用者に関する情報の無線通信を可能とする通信部をさらに備える。このように構成された血圧計によれば、血圧計用カフと装置本体との間で必要となる情報移送用の配線を省略することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、高い測定精度が維持される血圧計用カフおよび血圧計を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、血圧計の外観を示す斜視図である。図1を参照して、血圧計100は、装置本体110と、血圧計用カフ150とを有する。血圧計100は、血圧計用カフ150が被験者の上腕に装着される上腕式血圧計である。血圧計用カフ150は、一定回数使用された後に廃棄される使い捨て式カフである。
図1は、血圧計の外観を示す斜視図である。図1を参照して、血圧計100は、装置本体110と、血圧計用カフ150とを有する。血圧計100は、血圧計用カフ150が被験者の上腕に装着される上腕式血圧計である。血圧計用カフ150は、一定回数使用された後に廃棄される使い捨て式カフである。
装置本体110と血圧計用カフ150とは、分離して設けられており、血圧測定時において、装置本体110は机などの載置面に載置されて使用される。装置本体110と血圧計用カフ150との間は、接続管140により接続されている。
装置本体110には、表示部122および操作部124が設けられている。表示部122は、血圧値の測定結果や脈拍数の測定結果等を、数値やグラフなどを用いて視認可能に表示する。この表示部122としては、たとえば液晶パネル等が利用される。操作部124には、たとえば、電源ボタンや測定開始ボタン、血圧計用カフ150の使用者に関する情報を入力するための入力ボタンなどの各種ボタンが設けられている。
血圧計用カフ150は、帯形状の外観を有し、被験者の上腕の周囲に巻き付けられる。血圧計用カフ150は、上腕を圧迫するための空気袋161と、空気袋161を上腕に巻き付けて装着するための袋状カバー体166とを有する。空気袋161は、袋状カバー体166の内部に設けられた空間に収容されている。
図2は、図1中の血圧計の構成を示す機能ブロック図である。図1および図2を参照して、装置本体110の内部には、血圧計用カフ150に内包された空気袋161に空気を供給または排出するための血圧測定用エア系コンポーネント131が設けられている。血圧測定用エア系コンポーネント131は、空気袋161内の圧力を検出する圧力検出手段である圧力センサ132と、空気袋161を膨縮させるための膨縮機構部133であるポンプ134および弁135とを有する。装置本体110の内部には、血圧測定用エア系コンポーネント131に関連して発振回路136、ポンプ駆動回路137および弁駆動回路138が設けられている。
装置本体110には、各部を集中的に制御および監視するためのCPU(Central Processing Unit)121と、CPU121に所定の動作をさせるプログラムや測定された血圧値などの各種情報を記憶するためのメモリ部123と、血圧測定結果を含む各種情報を表示するための表示部122と、測定のための各種指示を入力するために操作される操作部124とが設けられている。CPU121は、血圧値を算出するための血圧値算出手段としても機能する。
圧力センサ132は、空気袋161内の圧力(以下、「カフ圧」という)を検出し、検出した圧力に応じた信号を発振回路136に出力する。ポンプ134は、空気袋161に空気を供給する。弁135は、空気袋161内の圧力を維持したり、空気袋161内の空気を排出したりする際に開閉する。発振回路136は、圧力センサ132の出力値に応じた発振周波数の信号をCPU121に出力する。ポンプ駆動回路137は、ポンプ134の駆動をCPU121から与えられる制御信号に基づいて制御する。弁駆動回路138は、弁135の開閉制御をCPU121から与えられる制御信号に基づいて行なう。
血圧計用カフ150は、膨縮機構部133およびCPU121などの各機能ブロックに電力を供給するための乾電池171を有する。乾電池171は、袋状カバー体166の内部に設けられている。一方、装置本体110には、各機能ブロックに電力を供給するための電源部が設けられておらず、装置本体110の小型化が図られている。
乾電池171と装置本体110とは、電力線142によって接続されている。空気袋161と装置本体110とは、流体管としてのエア管141によって接続されている。本実施の形態では、電力線142とエア管141とを一括に束ねた接続管140が、血圧計用カフ150と装置本体110との間で延びている。なお、このような形態に限られず、電力線142およびエア管141を、血圧計用カフ150と装置本体110との間で別々に配索してもよい。
血圧計用カフ150は、装置本体110に対して着脱可能に設けられている。本実施の形態では、血圧計用カフ150にコネクタ146が設けられている。コネクタ146は、袋状カバー体166の内部で空気袋161に連通するエア接続口と、乾電池171に電気的に接続された端子とを有して構成されている。接続管140がコネクタ146に差し込まれることにより、血圧計用カフ150が装置本体110に接続され、接続管140がコネクタ146から引き抜かれることにより、血圧計用カフ150と装置本体110との接続が解除される。
次に、血圧計100における血圧測定処理の流れについて説明する。図3は、図1中の血圧計の血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに従うプログラムは、図2において示したメモリ部123に予め記憶されており、CPU121がメモリ部123からこのプログラムを読出して実行することにより、血圧測定処理が実施される。
図2および図3を参照して、被験者が血圧計100の操作部124の操作ボタンを操作して電源をオンにすると血圧計100の初期化がなされる(ステップS1)。次に、測定可能状態になると、CPU121はポンプ134の駆動を開始し、空気袋161のカフ圧を徐々に上昇させる(ステップS2)。カフ圧を徐々に加圧する過程において、カフ圧が血圧測定のために必要な所定のレベルにまで達すると、CPU121はポンプ134を停止し、次いで閉じていた弁135を徐々に開いて空気袋161の空気を徐々に排気し、カフ圧を徐々に減圧させ(ステップS3)、このカフ圧の微速減圧過程においてカフ圧の検出が行なわれる。
次に、CPU121は公知の手順で収縮期血圧値(最高血圧値)および拡張期血圧値(最低血圧値)を算出する(ステップS4)。具体的には、カフ圧が徐々に減圧する過程において、CPU121は発振回路136から得られる発振周波数に基づき脈波情報を抽出する。そして、抽出された脈波情報により血圧値を算出する。ステップS4において血圧値が算出されると、算出された血圧値を表示部122に表示する(ステップS5)。
なお、以上において説明した測定方式は、空気袋の減圧時に脈波を検出して血圧値を算出するいわゆる減圧測定方式に基づいたものであるが、空気袋の加圧時に脈波を検出して血圧値を算出するいわゆる加圧測定方式を採用することも当然に可能である。
続いて、血圧計用カフ150のより具体的な構造について説明する。図4は、図1中の血圧計用カフを展開した状態を示す平面図である。図5は、図1中の血圧計用カフを示す断面図である。
図4および図5を参照して、袋状カバー体166は、展開された状態において長手方向(図4中の矢印201に示す方向)と短手方向(図4中の矢印202に示す方向)とを有する帯形状に形成されている。袋状カバー体166は、長手方向における両端にそれぞれ一方端166pおよび他方端166qを有する。袋状カバー体166は、上腕への装着時、その長手方向に沿って湾曲するように上腕に巻き付けられる。袋状カバー体166は、一方端166pが上腕に宛がわれ、他方端166qがその一方端166p上に重ね合わせられる形態で、上腕に巻き付けられる。
袋状カバー体166は、装着状態において上腕側に位置する内側外装部を構成する内側カバー部材167と、空気袋161を挟んで上腕とは反対側に配置される外側外装部を構成する外側カバー部材168とを有する。内側カバー部材167と外側カバー部材168とが重ね合わされており、その周縁が図示しないバイアステープを用いて接合されている。
袋状カバー体166は、好適にはポリアミド(PA)、ポリエステル等の合成繊維からなる布地によって形成されている。なお、内側カバー部材167は、好適には伸縮性に優れた部材にて構成され、外側カバー部材168は、好適には内側カバー部材167よりも伸縮性に乏しい部材にて構成される。
袋状カバー体166の外周面には、面ファスナ192が設けられている。面ファスナ192は、袋状カバー体166の長手方向において一方端166p側に設けられている。面ファスナ192は、他方端166q側の袋状カバー体166の内周面と係合する。面ファスナ192は、血圧計用カフ150を上腕に装着した状態において、血圧計用カフ150を上腕に巻き付け、固定するための係止手段である。
空気袋161は、展開した状態において帯形状を有する。空気袋161は、好適には樹脂シートを用いて形成された袋状の部材からなる。空気袋161の内部には、膨縮空間162が形成されている。膨縮空間162に対して空気が供給、排出されるのに伴って、空気袋161は膨縮する。空気袋161は、袋状カバー体166の内部に収容されている。空気袋161は、袋状カバー体166の内部の他方端166qよりも一方端166p側に片寄った位置に配置されている。
空気袋161を形成する樹脂シートの材質としては、伸縮性に富んでおり膨縮空間162からの漏気がないものであればどのようなものでも利用可能である。このような観点から、樹脂シートの好適な材質としては、エチレン−酢酸ビニール共重合体(EVA)、軟質塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)、生ゴム等が挙げられる。
血圧計用カフ150は、空気袋161を上腕に向けて付勢するための湾曲弾性板としてのカーラ191を含む。カーラ191は、展開した状態において帯形状を有する。カーラ191は、上腕にフィットするように、上腕の軸方向に延びる円筒形状に形成されており、環状に巻き回されることによって径方向に弾性変形可能に構成された可撓性の部材からなる。カーラ191は、袋状カバー体166の内部で、かつ空気袋161の外側に重なって配置されている。本実施の形態では、カーラ191が、空気袋161よりも袋状カバー体166の一方端166p側に延伸するように設けられている。カーラ191は、十分な弾性力を発現するように、たとえばポリプロピレン(PP)等の樹脂部材にて形成されている。
乾電池171は、再充電することができない1次電池である。乾電池171の種類は、特に限定されず、たとえばアルカリ乾電池、マンガン乾電池、リチウム1次電池のいずれであってもよい。乾電池171の形状は、図4および図5中に示すように平板形であってもよいし、円柱やボタン形であってもよい。血圧計用カフ150は、複数の乾電池171を有してもよい。
乾電池171は、袋状カバー体166の内部に収容されている。乾電池171は、袋状カバー体166の内部で空気袋161と重ならない位置に配置されている。より具体的には、乾電池171は、袋状カバー体166の長手方向において一方端166pと空気袋161との間の位置に配置されている。乾電池171は、袋状カバー体166の一方端166pに隣接して配置されている。乾電池171は、面ファスナ192の裏側に配置されている。
乾電池171は、カバー内ケース173に収められている。乾電池171は、カバー内ケース173を介してカーラ191に取り付けられている。乾電池171は、空気袋161が配置された側とは反対側のカーラ191の表面に取り付けられている。袋状カバー体166は、内側カバー部材167と外側カバー部材168とがその周縁で互いに接合された構造を有するため、乾電池171は袋状カバー体166から取り出せないように設けられている。
本実施の形態では、乾電池171が袋状カバー体166の内部で空気袋161と重ならない位置に配置されている。このような構成により、乾電池171の存在が空気袋161の膨縮過程に与える影響を小さく抑え、血圧値の測定精度を高く維持することができる。また、乾電池171はカーラ191に対して取り付けられている。カーラ191は、空気袋161を上腕に向けて付勢するために一定の剛性を備えるため、袋状カバー体166内部で乾電池171をより確実に支持することができる。
図6は、図1中の血圧計の使用の形態を示す斜視図である。図6を参照して、本実施の形態では、膨縮機構部133やCPU121などに電力を供給する乾電池171が、袋状カバー体166に収容されており、その外部に取り出せない構造となっている。このため、ユーザは、乾電池171を使い切った後は、血圧計100を起動させることができず、使用後の血圧計用カフ150Aを新しい血圧計用カフ150Bに交換せざるを得ない。この場合、血圧計用カフ150の耐用回数と、乾電池171の容量が尽きるまでの測定回数とを一致させることにより、使い捨て式の血圧計用カフ150の交換時期が明確となる。
また、乾電池171を使い切った後は、必ず血圧計用カフ150を交換することとなるため、カフに必要以上の品質を持たせる必要がなくなる。これにより、血圧計用カフ150の製造コストを低く抑えることができる。また、廃棄後の血圧計用カフ150の処理をメーカが受け持つことにより、空気袋161や乾電池171のリサイクル化を促進させることができる。
図2および図5を参照して、本実施の形態における血圧計用カフ150においては、さらに、袋状カバー体166の内部にメモリ部176および通信部181が設けられ、装置本体110の内部に通信部125が設けられている。本実施の形態では、メモリ部176および通信部181が、乾電池171とともにカバー内ケース173に収容されている。これに限られず、メモリ部176および通信部181と乾電池171とは、袋状カバー体166内の別々の位置に設けられてもよい。
メモリ部176は、血圧計用カフ150の使用者に関する情報を記憶する。通信部181および通信部125は、対になって設けられており、血圧計用カフ150と装置本体110との間で血圧計用カフ150の使用者に関する情報を無線通信により受け渡しする。
血圧計100が複数のユーザによって使用される場合、ユーザごとの血圧計用カフ150が準備されることがある。この場合、血圧計用カフ150の初回使用時に、ユーザは、たとえば操作部124を操作することによって自分の氏名を入力する。入力された情報は、通信部125および通信部181間の無線通信を通じて血圧計用カフ150に送信され、その情報がメモリ部176に記憶される。血圧計用カフ150の次回使用時には電源をオンにすると、メモリ部176に記憶された情報が、通信部125および通信部181間の無線通信を通じて装置本体110に送信される。CPU121は、受け取った情報を元に血圧計用カフ150の使用者の氏名を表示部122に表示する。
このような構成により、ユーザは、複数準備された血圧計用カフ150のうちいずれが自分のカフであるかを確認することができる。結果、ユーザは、測定ごとに同じ血圧計用カフ150を使用することが可能となるため、血圧値の測定精度を向上させることができる。
なお、複数の血圧計用カフ150に対して複数の装置本体110が準備される場合、血圧計用カフ150が過去にどの装置本体110に接続されたかの情報を、各血圧計用カフ150のメモリ部176に記憶させてもよい。この場合、ユーザは、測定ごとに同じ血圧計用カフ150および装置本体110を使用することが可能となるため、血圧値の測定精度を向上させることができる。
この発明の実施の形態1における血圧計用カフ150は、流体袋としての空気袋161と、袋状カバー体166と、1次電池としての乾電池171とを備える。空気袋161は、流体としての空気が供給され、膨縮可能である。袋状カバー体166は、空気袋161を収容する。袋状カバー体166は、空気袋161を被測定部位としての上腕に装着するためのものである。乾電池171は、空気袋161を膨縮させる膨縮機構部133に駆動用の電力を供給する。乾電池171は、袋状カバー体166から取り外し不可能な状態で設けられる。
この発明の実施の形態1における血圧計100は、血圧計用カフ150と、膨縮機構部133を含み、血圧計用カフ150が着脱可能な状態で接続される装置本体110とを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態1における血圧計用カフ150および血圧計100によれば、ユーザは、乾電池171の消耗によって血圧計用カフ150の交換を強制される。このため、常に品質のよい血圧計用カフ150を用いて血圧測定が行なわれることとなり、血圧値の測定精度を高く維持することができる。また、血圧計用カフ150に乾電池171やメモリ部176、通信部181などの部品を設けることにより、ユーザの意識がカフに向けられ、血圧計用カフ150が乱雑に扱われ難くなる。結果、血圧計用カフ150の品質を高く保ち、血圧値の測定精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、乾電池171が袋状カバー体166の内部に設けられる場合を説明したが、本発明はこれに限られず、乾電池171が袋状カバー体166の外部に設けられてもよい。この場合であっても、乾電池171は、たとえば袋状カバー体166の外表面に備え付けられた密閉の箱体に収容されるなどして、袋状カバー体166から取り外し不可能な状態で設けられる。
また、本実施の形態では、血圧計用カフ150が被験者の上腕に装着される上腕式の血圧計100である場合を説明したが、本発明はこれに限られず、たとえば手首式の血圧計や、カフと装置本体とが一体となった血圧計にも適用される。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1における血圧計用カフ150の各種変形例について説明する。実施の形態1における血圧計用カフ150と比較して重複する構造については、説明を繰り返さない。
本実施の形態では、実施の形態1における血圧計用カフ150の各種変形例について説明する。実施の形態1における血圧計用カフ150と比較して重複する構造については、説明を繰り返さない。
図7は、図4中の血圧計用カフの変形例を示す平面図である。図7を参照して、本変形例における血圧計用カフにおいては、袋状カバー体166の内部に、乾電池171に加えて乾電池175が設けられている。乾電池175は、乾電池171と同様に再充電することができない1次電池である。乾電池175は、カバー内ケース174に収められている。乾電池175は、袋状カバー体166の他方端166qに隣接して配置されている。
このような構成により、本変形例では、袋状カバー体166の長手方向の両端に配置された乾電池171,175が重りとなって、袋状カバー体166を上腕に巻き付ける際の作業性を向上させることができる。
図8は、図5中の血圧計用カフの変形例を示す断面図である。図8を参照して、本変形例における血圧計用カフにおいては、袋状カバー体166の内部に図5中のカーラ191が設けられていない。乾電池171、メモリ部176および通信部181を収めたカバー内ケース173は、袋状カバー体166の内側の表面に貼り合わされたプレート196に取り付けられている。このように、カーラ191が設けられない血圧計用カフにおいても、1次電池を袋状カバー体の内部に設ける本発明を適用することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における血圧計用カフによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 血圧計、110 装置本体、122 表示部、125,181 通信部、133 膨縮機構部、150,150A,150B 血圧計用カフ、161 空気袋、166 袋状カバー体、166p 一方端、166q 他方端、171,175 乾電池、176 メモリ部、191 カーラ。
Claims (8)
- 被験者の被測定部位に巻き付けられ、被測定部位を圧迫する血圧計用カフであって、
流体が供給され、膨縮可能な流体袋と、
前記流体袋を収容し、前記流体袋を被測定部位に装着するための袋状カバー体と、
前記流体袋を膨縮させる膨縮機構部に駆動用の電力を供給し、前記袋状カバー体から取り外し不可能な状態で設けられる1次電池とを備える、血圧計用カフ。 - 前記1次電池は、前記袋状カバー体の内部に設けられる、請求項1に記載の血圧計用カフ。
- 前記1次電池は、前記袋状カバー体において前記流体袋と重ならない位置に設けられる、請求項1または2に記載の血圧計用カフ。
- 血圧計用カフが被測定部位に巻き付けられた状態において、前記流体袋の外側に配置され、被測定部位に沿うように略筒形状に形成された可撓性の湾曲弾性板をさらに備え、
前記1次電池は、前記湾曲弾性板に取り付けられる、請求項1から3のいずれか1項
に記載の血圧計用カフ。 - 前記袋状カバー体は、展開された状態で長手方向と短手方向とを有する帯形状を有し、その長手方向に沿って湾曲するように被測定部位に巻き付けられ、
前記1次電池が、前記袋状カバー体の長手方向における両端部にそれぞれ隣接して配置される、請求項1から4のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。 - 前記袋状カバー体に設けられ、血圧計用カフの使用者に関する情報を記憶するメモリ部をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の血圧計用カフと、
前記膨縮機構部を含み、前記血圧計用カフが着脱可能な状態で接続される装置本体とを備える、血圧計。 - 前記血圧計用カフは、前記袋状カバー体に設けられ、前記血圧計用カフの使用者に関する情報を記憶するメモリ部を含み、
前記装置本体は、前記血圧計用カフの使用者に関する情報を表示する表示部をさらに含み、
前記血圧計用カフと前記装置本体との間で、前記血圧計用カフの使用者に関する情報の無線通信を可能とする通信部をさらに備える、請求項7に記載の血圧計。
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-
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- 2008-09-22 JP JP2008242245A patent/JP2010069196A/ja not_active Withdrawn
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