JP5335255B2 - 無線基地局装置及び浮遊呼障害抑制方法 - Google Patents

無線基地局装置及び浮遊呼障害抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、ベースバンド信号処理部の状態を管理し、その状態に基づいてベースバンド信号処理部への呼設定を行う浮遊呼障害抑制方法及び無線基地局装置に適用する。
近年、移動通信システムにおいては、無線基地局装置を屋外に設置することで移動局との通信エリアの拡大が行われており、また、無線通信のトラフィック量の増大により、無線基地局装置の高処理能力化、高い信頼性が求められている。
無線基地局装置は、移動局である携帯端末と無線により音声、パケットデータ等の通信を行う。無線基地局装置内の呼制御部が、移動局から送信された信号のベースバンド信号処理を、無線基地局装置内の複数のベースバンド信号処理部(以下、「BB信号処理部」と言う。)の何れかに割り当て、次に、BB信号処理部が割当てられた信号をベースバンド信号処理して交換局に送信する。
一基地局当たりの移動局との通信可能数は基地局装置が有するBB信号処理部の数に依存する場合が多く、ベースバンド信号処理の処理量を増加させる場合はBB信号処理部の数を増やす必要がある。そして、呼制御部により、BB信号処理部の負荷を分散するように、ベースバンド信号処理の割り当てを行うことで、無線基地局装置の処理速度の向上、呼損率の低下が図られる。
無線基地局装置の呼制御に関する技術が提案されている(下記特許文献1)。この技術では、BB信号処理部に障害が発生した場合、復旧処理として、障害が発生したBB信号処理部に設定されているパラメータを他のBB信号処理部に新規割当する。そして、新規割当前に、障害が発生したBB信号処理部の呼と、新規割当されたBB信号処理部の呼との間の干渉や衝突を防ぐために、上り信号及び下り信号がOFFのタイミングにおいて障害が発生したBB信号処理部の呼の追い出しを行う。
特開2005−73052号公報
しかしながら、この技術は、障害の発生時の呼の追い出しにおいて、呼の干渉や衝突を回避するためのタイミング処理を行うだけである。復旧処理において、障害の発生などで呼制御部の割当管理する呼と、BB信号処理部に実際に割当られる呼との間で不一致が生じる場合を何ら考慮していない。
呼制御部は、無線基地局装置内の全BB信号処理部における呼の割当状態を管理しており、呼の設定および解放処理は呼制御部で実施している。そのため、障害の発生などで呼制御部の割当管理する呼と、BB信号処理部に実際に割当られる呼との間で不一致が生じると、浮遊呼のリソースは呼制御部の管理上、未割当状態となっているため、呼制御部はそのリソースに対して新規呼を設定する可能性がある。しかし、BB信号処理部側の動作としては、処理中のリソースに対して新規呼設定の指示を受けたことになり、新規呼設定の制御を正常に実施できず、呼損やシステムパフォーマンス低下の要因となる。
さらに、システム的に管理外の呼が呼リソース(BB信号処理部における呼処理を実行するためのソフトウェアリソースを言う)に存在することにより、他の運用呼の無線通信における干渉となりうる。
通常、複数ユーザのデータを多重して通信する場合、各ユーザデータの無線インタフェース上における干渉、衝突を抑えるために上位から各ユーザデータに対して最適なパラメータ設定が実施される(例としてはCDMA無線通信での各ユーザに対する拡散コードの割当など)。しかし、浮遊呼に設定されているパラメータに関してはシステム全体として管理外のものであるため、浮遊呼の動作が他の運用呼に対して干渉、衝突などの障害を与える。
これはBB信号処理部の故障によるものだけでなく、BB信号処理部間のインタフェース部における一時的な外乱が発生した際にも生じる可能性を有している。そのため障害が発生した場合、その障害が一時的な外乱なのかBB信号処理部の故障によるものなのかを特定する必要がある。その後、基地局装置内部での復旧処理を実施することにより、運用上の影響を最小限に抑えることができる。
上述のような問題点に鑑み、BB信号処理部による異常状態報告に対してその異常が一時的な外乱か否かの判断を行い、浮遊呼の発生を抑止すると共に、浮遊呼発生時には浮遊呼の消去を実施する方法及び無線基地局装置の提供が求められている。
上記課題を解決するために、各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、呼制御部は、ベースバンド信号処理の処理中状態から使用不可状態への遷移が誤って検出されたベースバンド信号処理部がある場合、当該ベースバンド信号処理部における浮遊呼の生成を抑止するために、当該ベースバンド信号処理部に割当てられた呼を他のベースバンド信号処理部にコピーしない無線基地局装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置における浮遊呼障害抑制方法であって、呼制御部は、ベースバンド信号処理の処理中状態から使用不可状態への遷移が誤って検出されたベースバンド信号処理部がある場合、当該ベースバンド信号処理部における浮遊呼の生成を抑止するために、当該ベースバンド信号処理部に割当てられた呼を他のベースバンド信号処理部にコピーしない浮遊呼障害抑制方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、呼制御部は、ベースバンド信号処理の使用不可状態から処理中状態に異常遷移したベースバンド信号処理部がある場合、当該ベースバンド信号処理部の浮遊呼発生を判断し、且つそれを消去するために、当該ベースバンド信号処理部に割当てられた呼を一括強制解放指示する無線基地局装置が提供される。
さらに、上記課題を解決するために、各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置における浮遊呼障害抑制方法であって、呼制御部は、ベースバンド信号処理の使用不可状態から処理中状態に異常遷移したベースバンド信号処理部がある場合、当該ベースバンド信号処理部の浮遊呼発生を判断し、且つそれを消去するために、当該ベースバンド信号処理部に割当てられた呼を一括強制解放指示する浮遊呼障害抑制方法が提供される。
呼制御部は、一括強制解放を指示した後で、タイマーを起動し、タイマーがタイムアウトする前に、異常遷移したベースバンド信号処理部から一括強制開放完了の報告を受信した場合、異常遷移したベースバンドに対して新規呼の設定をしてもよい。
また、上記課題を解決するために、各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、呼制御部は、ベースバンド信号処理部からチャネル毎の呼設定状態を受信し、呼制御部のメモリに格納したチャネル毎の呼割当有無と、受信したチャネル毎の呼割当有無とを比較して、チャネル毎に浮遊呼の発生を確認する無線基地局が提供される。
さらに、上記課題を解決するために、各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置における浮遊呼障害抑制方法であって、呼制御部は、ベースバンド信号処理部からチャネル毎の呼設定状態を受信し、呼制御部のメモリに格納したチャネル毎の呼割当有無と、受信したチャネル毎の呼割当有無とを比較して、チャネル毎に浮遊呼の発生を確認する浮遊呼障害抑制方法が提供される。
呼制御部は、ベースバンド信号処理部から使用不可状態の報告を受信した場合に、当該ベースバンド信号処理部へチャネル毎の呼設定状態の報告を要求してもよい。
使用不可状態として呼制御部で検出されたベースバンド信号処理部は、呼設定状態報告の要求を受信した後、当該ベースバンド信号処理部は使用可能状態の場合に、呼制御部へチャネル毎の呼設定状態を報告してもよい。
呼制御部は、浮遊呼が発生したベースバンドに対し、浮遊呼が発生したチャネルの処理中の呼を強制解放指示してもよい。
強制解放を指示した後で、呼制御部は、タイマーを起動し、タイマーがタイムアウトする前に、浮遊呼が発生したベースバンド強制開放完了の報告を受信した場合、浮遊呼が発生したベースバンドに対して新規呼を設定してもよい。
この無線基地局装置および浮遊呼障害抑制方法によれば、無線基地局装置のBB信号処理部における呼の二重設定の防止、および一時的な外乱からの早期復旧が可能になり、さらに、当該処理は、上位装置や他の運用呼に対して影響を与えず、無線基地局装置内部で閉じた処理として実行可能である。
また、この無線基地局装置および浮遊呼障害抑制方法によれば、呼制御部のBB信号処理部における呼割当管理が正常に行えるため、呼処理パフォーマンスを維持できると同時に、呼制御部管理外の浮遊呼に伴う他の通信呼への干渉又は衝突や新規設定呼の呼損を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、無線基地局装置のハードウェア構成の一例を示す図である。無線基地局装置1は、携帯電話や無線通信機能を有するコンピュータ等である移動局20と無線通信を行い、移動局20との間の通話/通信を電話網との間で中継する。
無線基地局装置1は、移動局20からの音声/映像情報を含む無線信号をAD変換、受信用ベースバンド処理をして、ATM伝送等により無線基地局制御装置30に送信する。また、無線基地局装置1は、無線基地局制御装置30から受信したデジタル信号を、送信用ベースバンド処理、DA変換してW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)等の無線インタフェースを用いて移動局20に送信する。
無線基地局装置1は、移動局20へ電波を送信又は移動局20からの電波を受信するためのアンテナ2、電波を増幅等する増幅部3、増幅された受信信号をAD変換並びに送信信号をDA変換等する無線部4、複数のBB信号処理部14−1、・・・14−n、移動局20並びに無線基地局制御装置30から送信される呼をBB信号処理部に割当や開放する呼制御部16、及び、無線基地局制御装置30に対してネットワークを介してATM信号等の送受信を行う有線伝送路インタフェース部5を有する。
各BB信号処理部14−1、・・・、14−nは、受信用ベースバンド処理として、AD変換後の受信データを逆拡散、チップ同期(符号間同期)、誤り訂正復号、ダイバーシチハンドオーバ合成等を実行する。また、各BB信号処理部14−1、・・・、14−nは、送信用ベースバンド処理として、送信データの誤り訂正符号化、フレーム化、データ変調、拡散変調等を実行する。
また、各BB信号処理部14−1、・・・、14−nは、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを有する。呼制御部16も、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを有する。無線部4、有線伝送路インタフェース部5、各BB信号処理部14−1、・・・、14−n、及び呼制御部16は、基板接続、PCI−X等のバス接続、FC(ファイバーチャネル)等のネットワーク接続の接続部15により互いに連結されている。
また、各BB信号処理部14−1、・・・、14−n、及び呼制御部16は、互いに基板接続することで、ベースバンド信号処理装置10としてパッケージ化されてもよい。その場合、ベースバンド信号処理装置10は、上記したBB信号処理部14−1、・・・、14−n、及び呼制御部16のプロセッサ及びメモリをそのまま含んでもよいし、あるいは、ハードウェア構成を簡略化し、プロセッサ及びメモリを共有して使用してもよい。
上記したように、ベースバンド信号処理は、複数の処理により実行される。そして、BB信号処理部は、複数の処理を1つ以上のプロセッサ及びメモリで実行する。そのため、メモリに格納され、プロセッサで実行されるベースバンド信号処理を実行するためのプログラムは、マルチタスク処理を実行するために、多くのタスク、プロセス、スレッドを構成するようにコーディングされている。そして、BB信号処理部のプロセッサは、OS(Operating System)のタスクスケジューリング機能や、メモリ領域の管理機能を用いることで、複数のタスクを切り替えて、マルチタスク処理を実行する。
図2を用いて、ベースバンド信号処理部装置の機能構成の一例を説明する。なお、ここでは、機能構成を説明するためにBB信号処理部14−1を例示するが、他のBB信号処理部についても全く同じ機能を有し、BB信号処理部14−1で説明された機能と同じように動作する。
BB信号処理部14−1は、受信用ベースバンド処理を実行する受信用ベースバンド処理部14−1a、送信用ベースバンド処理を実行する送信用ベースバンド処理部14−1b、BB信号処理部14−1の状態を管理する状態管理部14−1c、チャネル毎の呼設定の有無が記録される呼設定状態テーブル14−1d、送受信部14−1eを有する。
状態管理部14−1cは、BB信号処理部全体の状態遷移を管理し、呼制御部16からの状態報告要求の応答として、状態報告情報を送受信部14−1eを介して呼制御部16に送信する。
図3を用いて、BB信号処理部の状態を示す状態報告情報の一例を説明する。
各BB信号処理部は、呼制御部16から定期的に送られる状態報告要求の応答として、状態管理部14−1cで記録管理した状態情報を「状態報告」情報として、呼制御部16に送信する。状態報告情報は、ビット表示で示すことができる。説明を簡単にするため、3つの状態報告ビット(「実装」、「運用中」、「処理中」)を用いて、4つのBB信号処理部の状態(「使用不可」、「実装」、「未割当」、「処理中」)を示す。
3つの状態報告ビットは、以下の通りである。
実装:Lは、Hi−Z状態ではない状態であり、BB信号処理部が、ベースバンド信号処理装置10に機械的に実装されており、電源が入っている状態を示す。Hは、Hi−Z状態であり、BB信号処理部が機械的に実装されておらず、又は、機械的に実装されているが電源が入っていない状態を示す。
なお、Hi−Zとは、「ハイ・インピーダンス」の意味であり、回路出力が電気的に接続されていない状態を示す。そのため、当該説明において、BB通信処理部と呼制御部とのインタフェースは、結線接続の通電状態を用いたインタフェースを意味する。しかしながら、本実施形態では、BB通信処理部と呼制御部とのインタフェースは、結線接続に限定されないため、インタフェースがバス接続又はソフトウェア通信の場合、Lはビットフラグの0、Hはビットフラグの1としてもよい。
運用中:Lは、BB信号処理部の運用準備ができている状態を示し、具体的には、プログラムが動作中であり、かつ、呼制御部16から運用開始指示を受信した状態が相当する。Hは、BB信号処理部の上記運用準備ができていない状態を示す。
処理中:Lは、BB信号処理部に呼が割り当てられ、呼処理を実行している状態を示し、Hは、BB信号処理部に呼が割り当てられていない状態を示す。
(a)は、BB信号処理部の「使用不可」状態を示す状態報告情報である。3ビットの状態報告ビットがいずれもHとなる状態であり、実装=H、運用中=H、処理中=Hとなる。上記したように、BB信号処理部が機械的に実装されておらず、又は、機械的に実装されているが電源が入っていない状態を示す。そのため、「使用不可」状態時は、BB信号処理部からの出力はないため、状態報告情報は全てHで検出される。
(b)は、BB信号処理部の「実装」状態を示す状態報告情報である。3ビットの状態報告ビットは、実装=L、運用中=H、処理中=Hである。つまり、「実装」状態は、BB信号処理部が実装され電源が入っているが、運用準備が完了していない状態である。
(c)は、BB信号処理部の「未割当」状態を示す状態報告情報である。3ビットの状態報告ビットは、実装=L、運用中=L、処理中=Hである。つまり、「未割当」状態は、BB信号処理部が運用状態であるが、呼が割当られていない状態である。
(d)は、BB信号処理部の「処理中」状態を示す状態報告情報である。3ビットの状態報告ビットは、実装=L、運用中=L、処理中=Lである。つまり、「処理中」状態は、BB信号処理部が運用状態にあり、呼割当済の状態である。
また、呼制御部16は、状態報告情報に基づいて上位装置から設定されてきた呼の割当処理を実施するため、呼制御部16のメモリ内に、各BB信号処理部の状態情報を格納すると共に、状態情報の正しい遷移を追跡して確認するため、状態管理部17で管理される状態遷移ルートを用いてBB信号処理部の状態遷移が正常に行われているか否かを判断する。
図4を用いて、呼制御部が管理するBB信号処理部の状態遷移ルートを説明する。
例えば、BB信号処理部14−1が「使用不可」状態から「実装」状態に遷移した場合、BB信号処理部は「実装」状態を示す状態報告情報を呼制御部16に送信し、呼制御部16の状態管理部17が管理するBB信号処理部の状態遷移は、「使用不可」状態S1から「実装」状態S2へ遷移する(T1)。
次に、呼制御部16は、その状態報告情報を送信したBB信号処理部に対して運用開始指示を送信する。運用開始指示を受信したBB信号処理部は、「未割当」状態となる。BB信号処理部は「未割当」状態の状態報告情報を呼制御部16に送信し、呼制御部16の状態管理部17が管理するBB信号処理部の状態管理部17が管理する状態遷移は、「実装」状態S2から「未割当」状態S3へ遷移する(T2)。
BB信号処理部の「未割当」状態への遷移により、呼制御部16がBB信号処理部の「未割当」状態を検出し、呼制御部16はそのBB信号処理部の呼リソースに新規呼が割当可能であると判断し、そのBB信号処理部に呼の割当を実施する。BB信号処理部に呼割当が実施されると、BB信号処理部は、「未割当」から「処理中」に状態遷移する。BB信号処理部は「処理中」状態を示す状態報告情報を呼制御部16に送信し、呼制御部16の状態管理部17が管理するBB信号処理部の状態遷移は、「未割当」状態S3から「処理中」状態S4へ遷移する(T3)。
「処理中」状態であるBB信号処理部が割当られている呼リソースから呼を全て解放した場合、状態報告情報の受信により、呼制御部16の状態管理部17が管理するBB信号処理部の状態遷移は、「処理中」状態S4から「未割当」状態S3へ遷移する(T4)。
呼割当中のBB信号処理部がリセット制御等を実施して、状態報告情報の受信により、呼制御部16が管理するBB信号処理部の状態遷移が「処理中」状態S4から「使用不可」状態S1へ遷移した場合(T5)、そのBB信号処理部の設定呼の運用を継続させるため、呼制御部16はそのBB信号処理部に割り当てられていた呼リソースを、他のBB信号処理部の未割当リソースに設定する。
また、リセット制御等により、呼制御部16の状態管理部17が管理する状態遷移は、「未割当」状態S3から「使用不可」状態S2へ(T6)、「実装」状態S2から「使用不可」状態S1へ(T7)も遷移する。通常、このような状態遷移(T5、T6、T7)が発生するのは運用部門からのリモート制御、または現地作業者のローカル制御により呼割当中のBB信号処理部に対してリセット処理が実施された場合である。
このように、呼制御部16の状態管理部17が管理するBB信号処理部の状態遷移は決められているため、呼制御部16は、図4に表す状態遷移以外の状態遷移を検出した場合、異常遷移であるとして異常処理を実施することが可能になる。
また、BB信号処理部14−1は、呼制御部16による物理データチャネル毎の呼割当や開放指示を受信して実行するとともに、呼設定状態テーブル14−1dでは、物理データチャネル毎に呼設定の有無を記憶する。
図5に、呼設定状態テーブル14−1dの内容の一例を説明する。呼設定状態テーブル14−1dは、N個のチャネル毎に割り当てられる呼の有無を示す。チャネルに、呼割当がある場合は1を表示し、呼割当状態となっている場合は0を表示する。また、BB信号処理部14−1は、呼制御部16から「呼設定状態報告要求」(呼設定状態報告の送信を要求するメッセージ)を受信した場合、現時点での呼設定状態テーブル14−1dの内容(以下、当該内容を含む情報を「呼設定状態報告」と呼ぶ)を含む「呼設定状態報告応答」として呼制御部16に対して送信する。
なお、BB信号処理部14−1はそれ自身の状態が「未割当」状態、または「処理中」状態の場合は、呼制御部16からの「呼設定状態報告要求」に対する応答を送信可能とし、それ以外の状態の場合は応答を実施しない。つまり、呼制御部16は、「使用不可」の状態報告情報に基づいて、当該BB信号処理部に「呼設定状態報告要求」を送信する場合、そのBB信号処理部が、状態報告情報で示される「使用不可」の場合、BB信号処理部は、呼制御部16に応答を送信することは無い。
また、「使用不可」の状態報告情報に基づいて、当該BB信号処理部に「呼設定状態報告要求」を送信すると、そのBB信号処理部が、状態報告情報で示されるように「使用不可」と異なり「未割当」又は「処理中」状態の場合、BB信号処理部は、呼制御部16に応答を送信する。
このように、呼制御部16は、「使用不可」状態報告の場合、当該BB信号処理部に「呼設定状態報告要求」を送信し、その送信に対する応答がある場合、「使用不可」状態報告が外乱等により誤送であったことを確認し、応答が無い場合、「使用不可」状態報告が正しい報告であったことを確認することができる。
また、呼制御部16は、呼設定状態報告を状態報告情報の正当性の管理に使用するだけではなく、呼設定状態報告をメモリ内に格納し、定期的に受信する呼設定状態報告の差異を監視することで、BB信号処理部に浮遊呼が発生していないかを管理することができる。
つまり、BB信号処理部から「呼設定状態報告応答」により受信した呼設定状態と、呼制御部16内部で格納しているBB信号処理部の呼リソース割り当て状態をチャネル毎に比較し、結果として差異がなければ「正常」と判定する。但し、あるBB信号処理部から受信された呼設定状態テーブル14−1dにおいてn番目のチャネルリソースがON状態となっていたが、呼制御部管理上ではn番目のチャネルがOFFとなっていた場合、浮遊呼が当該チャネル上にあると判断し、呼制御部16は該当BB信号処理部に対してn番目のリソースの強制解放を指示することができる。
また、呼制御部16が特定のBB信号処理部より想定外のメッセージ割り込みを受信した場合、そのBB信号処理部に対して「呼設定状態報告要求」を送信する。想定外のメッセージとは、例えば、報告されたチャネルは、呼制御部16の管理上測定報告対象チャネルの設定がされていない場合が該当する。
次に、図6を用いて、BB信号処理部とのインタフェース正常時の「使用不可」状態を検出した場合の呼制御部の設定制御の一例を説明する。(a)は、処理中又は未割当状態のBB信号処理部示し、(b)は、使用不可状態を呼制御部16に送信するBB信号処理部を示し、(c)は、使用不可状態時の呼制御部16によるBB信号処理部の呼リソースのコピーを示す。
(a)では、BB信号処理部14−1に呼が割当てられており、BB信号処理部14−2は未割当状態となっている。(b)では、通常のリセット制御等でBB信号処理部14−1の使用不可状態がBB信号処理部から送信された場合、呼制御部16はBB信号処理部14−1に対して「呼設定状態報告要求」を送信する。(c)では、タイマー満了前にBB信号処理部14−1から「呼設定状態報告応答」の受信がなかった場合、呼制御部16は、BB信号処理部14−1で正常に使用不可への状態遷移が行われたとみなし、BB信号処理部14−2への呼のコピー設定を実施する。
上述のように、呼制御部16は、BB信号処理部において、処理中から使用不可への状態遷移を検出した場合、呼制御部16はそのBB信号処理部に対して「呼設定状態報告要求」を送信し、一定期間のタイマー(T)を起動する(なお、通常、「処理中」から「使用不可」への状態遷移が発生するのは運用部門からのリモート制御、または現地作業者のローカル制御により呼割当中のBB信号処理部に対してリセット処理が実施された場合が該当する)。
そして、呼制御部16は、BB信号処理部14−1に「呼設定状態報告要求」を送信後、タイマー(T)のタイムアウト前に送信対象のBB信号処理部14−1から「呼設定状態報告応答」が受信されない場合、そのBB信号処理部における状態遷移が正常に実施されていると判断する。その場合、呼制御部16は、使用不可状態として検出されたBB信号処理部14−1に設定されていた呼を、他の未割当リソースの有するBB信号処理部14−2にコピーする。
このように、BB信号処理部とのインタフェース正常時は、呼制御部16が、突如「使用不可」状態となったBB信号処理部の呼を、「未割当」状態のBB信号処理部のリソースにコピーすることで、呼処理を連続的に実行することが可能である。
図7を用いて、BB信号処理部とのインタフェース異常時の使用不可状態を検出した場合の呼制御部の呼設定制御の一例を説明する。(a)は、処理中又は未割当状態のBB信号処理部を示し、(b)は、外乱により上記インタフェースに異常が発生することでBB信号処理部の使用不可状態を誤検出する状態管理部を示し、(c)は、使用不可状態誤検出時の呼制御部16によるBB信号処理部の現状態保持を示す。
(a)は、図6の(a)と同じである。(b)は、BB信号処理部14−1のBB信号処理部とのインタフェースにおいて一時的に外乱が発生し、呼制御部16でBB信号処理部14−1の状態が誤って「使用不可」状態と検出された場合、呼制御部16はBB信号処理部14−1に対して「呼設定状態報告要求」を送信する。(c)は、呼制御部16が、タイマーのタイムアウト前にBB信号処理部14−1から「呼設定状態報告応答」を受信し、その報告にON状態のリソースが存在した場合、BB信号処理部とのインタフェース上に異常が発生していたみなし、BB信号処理部14−2への呼リソースのコピー設定は実施せずに現状態を保持する。
このように、状態報告で報告された「使用不可」状態と、現実のBB信号処理部の状態が一致する通常時の場合、呼制御部16は、異常処理として「使用不可」状態のBB信号処理部からコピー処理を行って呼処理を継続する。
一方、状態報告で報告された「使用不可」状態と、現実のBB信号処理部の状態が一致しない異常時の場合、コピー処理を実施しないことで呼の二重設定を回避、及び浮遊呼の生成を防止することが可能になる。
なお、図6及び7の説明では、「未実装」状態検出後、呼設定状態報告要求をBB信号処理部14−1に送信し、その応答によって状態報告応答の内容が外乱の影響によるか否かを判断している。しかし、呼制御部16は、呼設定状態報告要求の代わりに、状態報告要求を送信し、その応答が「使用不可」と変わらなければ、コピー処理を実行し、その応答が「処理中」と変われば、コピー処理を行わないとしても良い。
このように、この無線基地局装置1によれば、呼制御部16のBB信号処理部14−1における呼割当管理が正常に行えるため、呼処理パフォーマンスを維持できるとともに、上位装置や運用呼に対して影響を与えず、無線基地局装置1の内部で閉じた動作として実行可能である。
図8を用いて、呼制御部によるBB信号処理部の浮遊呼発生回避処理のフローを説明する。
通常運用時において呼制御部16は、短時間周期で定期的に状態報告要求をBB信号処理部14−1に送信している(ステップS101)。BB信号処理部14−1は、状態報告要求の応答として、呼制御部16に状態報告応答を送信する(ステップS102)。呼制御部16は、状態報告応答に含まれる状態情報「使用不可」を検出する。呼制御部16は、前回に報告された状態情報と比較することで、「処理中」から「使用不可」への状態遷移か否かを判断する(ステップS103)。
呼制御部16は、「処理中」から「使用不可」への状態遷移を生じたBB信号処理部14−1に対して、状態報告要求又は呼設定情報国要求を送信し(ステップS104)、応答受信待ちタイマーを始動する(ステップS105)。
BB信号処理部14−1は、制御部16からの状態報告要求又は呼設定状態報告要求を受信して、応答する(ステップS106)。呼制御部16は、「処理中」状態を含む状態報告要求応答、又は、呼設定状態報告応答を受信した場合、他のBB信号処理部へのコピー処理を実行しない(ステップS107)。
また、呼制御部16は、応答タイマー起動中に、BB信号処理部14−1から呼設定状態報告応答を受信しない場合、又は、BB信号処理部14−1の状態が「処理中」に変わらない場合、該当BB信号処理部において「処理中」から「使用不可」への状態遷移が正常に実施されたとみなし、他のBB信号処理部へのコピー処理を実行する。
このように、呼制御部16が状態遷移を管理し、「処理中」から「使用不可」への状態遷移が正常に実施されたかを判定することで、一時的な外乱による異常と判断された場合には他のBB信号処理部へのコピー動作を行わないことで浮遊呼の生成を防ぎ、呼制御部16の管理外の浮遊呼による他の通信呼への干渉又は衝突、新規設定呼の呼損を回避する。
図8に関して説明した方法は、状態遷移誤検出による呼の2重設定を回避する対策となっているが、通常のBB信号処理部のリセット制御実施後、未割当のBB信号処理部へコピー設定されるまでに応答待ちタイマーの時間だけ要するため、その時間だけ呼の瞬断が生じる。
タイマー値はシステム構成による処理時間をもとに定義されるものであるが、運用条件によってはそれに相当する時間分の瞬断が許容できない場合も考えられる。
以上を考慮し、呼の一時的な2重設定を許容し浮遊呼を発生させ、その浮遊呼を早急に検出し、且つ解放処理を行ってシステム的に復旧させる方法を以下に示す。
図9を用いて、呼制御部によるBB信号処理部の浮遊呼消去処理のフローを説明する。当該処理においては、異常遷移と判断したBB信号処理部14−1の呼を強制開放する処理を実行する。
通常運用時において呼制御部16は、短時間周期で定期的に状態報告要求をBB信号処理部14−1に送信している(ステップS201)。BB信号処理部14−1は、状態報告要求が受信された際にその応答として、呼制御部16に状態報告応答を送信する(ステップS202)。呼制御部16は、状態報告応答に含まれる状態情報から「処理中」への状態遷移を検出した場合(ステップS203)、前回に報告された状態情報と比較することで「使用不可」から「処理中」への状態遷移か否かを判断し、「使用不可」から「処理中」への状態遷移の場合、図4に表すような正常ルートの状態遷移ではなく正常ルートではない状態遷移(異常遷移)と判断する(ステップS204)。呼制御部16は、異常遷移を生じたBB信号処理部に対して新規呼の割当を中止する(ステップS205)。呼制御部16は、異常遷移を生じたBB信号処理部に対して呼の強制開放指示を送信し(ステップS206)、強制完了報告受信待ちタイマーを始動する(ステップS207)。
BB信号処理部14−1は、制御部16からの呼の強制開放指示を受信して、呼リソースからの呼の一括強制開放を実施する(ステップS208)。この一括強制開放処理は、新規呼を割当てた場合に呼処理に影響を与えないために、処理中の呼に関連するデータ全てを削除する処理である。そして、BB信号処理部14−1は、正常完了報告を呼制御部16に送信すると(ステップS209)、呼制御部16は、呼割当中止を解除し(ステップS210)、BB信号処理部への新規呼割当を可能とする。
このように、呼制御部16が状態遷移を管理し、異常遷移を検出することで、報告された異常を一時的な外乱と判断し、検出された浮遊呼に対して強制開放を行うことで他の通信呼への干渉又は衝突、新規設定呼の呼損の要因を取り除き、一時的な外乱からのBB信号処理部の早期復旧を可能にする。
また、呼制御部16は、応答タイマー起動後(ステップS207)、呼制御部16からBB信号処理部の正常完了報告が転送されず、応答タイマーがタイムアウトした場合、異常遷移を生じたBB信号処理部を故障扱いとして運用から切り離しても良い。
このように、呼制御部16が、異常遷移を生じたBB信号処理部との通信及びタイマー処理により、異常遷移を生じたBB信号処理部が外乱によるものではなく、BB信号処理部自体の異常と判断することができ、BB信号処理部の状態報告の正当性を確認することができる。
なお、呼の強制開放処理(ステップS206)に伴い、呼接続している通信端末20では、実際に問題が発生してから復旧するまでの時間に一時的な通信障害が発生することが考えられる。このような通信障害は、機械故障、プログラムバグ等と明確にして管理することが保守管理上好ましい。そのため、異常遷移が判断(ステップS204)された場合は、それ以降の処理の内容(ステップS204〜S209)を、呼制御部16のメモリ内に障害ログとして記憶する処理を実施しても良い。つまり、異常遷移が発生した時刻及びフラグ(ステップS204の異常遷移判断イベントを示すフラグ)をロギングし、またそれに対応し、BB信号処理部の一括強制解放処理が正常に完了したか否かを示すフラグ(ステップS209の浮遊呼開放の完了応答を示すフラグ)を障害ログに追記する。この障害ログを参照することで、異常遷移検出時に浮遊呼発生の回避処理がなされたことを明確化することが可能となる。
図8及び9に関して説明した方法は、「処理中」状態のBB信号処理部に対し、呼制御部で「未実装状態」と誤って検出された場合の浮遊呼発生の回避および復旧手段である。また、別要因の障害による浮遊呼発生の可能性も考慮し、あらゆる要因で発生した浮遊呼に対しても早急に検出し、且つ解放処理を行ってシステム的に復旧させる手段が必要となため、以下にその方法を示す。
図10を用いて、呼制御部によるチャネル毎の浮遊呼消去処理のフローを説明する。
最初に、呼制御部16、「呼設定状態報告要求」をBB信号処理部14−1に送信する(ステップS301)。なお、この送信処理は、BB信号処理部より想定外のメッセージ割り込みを受信した場合に基づいて行っても良い。さらに、タイマー処理により、メンテナンス上必要とされる周期で定期的に発信しても良い。
BB信号処理部14−1は、それ自身の状態が「未割当」又は「処理中」状態か否かを判断する(ステップS302)。判断の結果「未割当」又は「処理中」状態の場合、「呼設定状態報告要求」の応答として、図5に示す呼設定状態テーブルの内容を含む「呼設定状態報告応答」を、呼制御部16に送信する(ステップS303)。
呼制御部16は、受信したBB信号処理部の呼設定状態報告のn番目のチャネルリソースと、それに対応して呼制御部16で管理するBB信号処理部の呼設定状態報告のn番目のチャネルリソースとを比較する(ステップS304)。そして、受信した呼設定状態報告のn番目のチャネルリソースがON状態となっていたが、呼制御部16の管理上ではn番目のチャネルがOFFとなっていた場合、呼制御部16はBB信号処理部14−1に対して、n番目チャネルの呼リソースに対して呼の強制解放指示を送信する(ステップS305)。次に、強制完了報告受信待ちタイマーを始動する(ステップS306)。
BB信号処理部14−1は、制御部16からの呼の強制開放指示を受信して、n番目チャネルの呼リソースからの呼の強制開放処理を実施する(ステップS307)。この強制開放処理は、処理中のn番目チャネルの呼リソースの呼を削除する処理である。そして、BB信号処理部14−1は、開放完了報告を呼制御部16に送信する(ステップS308)。
なお、上記のタイマー値Tの値としては、通信状態において呼制御部が呼の強制開放指示を送信してからBB信号処理部において呼の強制開放処理を完了し、その開放完了報告を呼制御部が受信するまでに要する最長時間よりも長くする。
次に、BB信号処理部14−1は、全てのチャネルに対してステップS303〜S309の処理を繰返し実行することで、チャネル毎の浮遊呼検出及び消去処理フローは終了する。
また、呼制御部16は、応答タイマー起動後(ステップS306)、開放完了報告が送信されず、応答タイマーがタイムアウトした場合、浮遊呼を有するBB信号処理部を故障扱いとして運用から切り離しても良い。
このように、呼制御部16が呼設定状態報告を管理し、チャネル毎の浮遊呼を検出することで、チャネル毎に浮遊呼の消去を行うことができ、浮遊呼設定の継続に伴う他の通信呼への干渉又は衝突、新規設定呼の呼損を回避する。さらに、タイマーを用いて浮遊呼を生じたBB信号処理部との確認通信を行い、浮遊呼生成判断に加えて再度の異常確認処理を実行することで浮遊呼有無の判断に対する信頼性を向上する。また、浮遊呼検出後、速やかに浮遊呼の開放を行うことで、一時的な外乱からのBB信号処理部の早期復旧を可能にする。
さらに、チャネル毎の呼の強制開放処理(ステップS307)に伴い、呼接続している通信端末20では、極めて短時間であるが復旧までの時間に一時的な通信障害が発生することが考えられる。このような通信障害は、機械故障、プログラムバグ等と障害イベントを明確にして管理することが保守管理上好ましい。そのため、チャネル毎の呼設定の状態比較により浮遊呼の存在が判明(ステップS304)した場合は、それ以降の処理の内容(ステップS304〜S309)を、呼制御部16のメモリ内に障害ログとして記憶する処理を実施しても良い。つまり、BB信号処理部内の各チャネルの使用有無について、呼制御部16で管理している状態と実際のBB信号処理部内での設定状態に不一致が検出された場合、検出時刻及びフラグ(ステップS304の不一致検出イベントを示すフラグ)をロギングし、またそれに対応し、チャネル呼の強制解放処理が正常に完了したか否かを示すフラグ(ステップS309の復旧処理後の新規呼の設定を示すフラグ)を障害ログに追記する。この障害ログを参照することで、浮遊呼発生の回避処理がなされたことを明確化することが可能となる。
また、以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素の組合せ、変形及びバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理及び請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。
以上述べた本発明の実施の態様は、以下の付記の通りである。
(付記1)
各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、該複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、前記呼制御部は、
第一のベースバンド信号処理部について処理中状態から使用不可状態への状態遷移を検出し、
前記第一のベースバンド信号処理部の状態が所定時間内に使用不可状態から状態遷移しないとき、前記第一のベースバンド信号処理部の処理中の呼を第二のベースバンド信号処理部にコピーし、
前記第一のベースバンド信号処理部の状態が所定時間内に使用不可状態から処理中状態へ状態遷移するとき、前記コピーを行わない無線基地局装置。(1、図7及び8)
(付記2)
前記呼制御部は、
前記第一のベースバンド信号処理部の状態が使用不可状態から処理中状態へ状態遷移したとき、前記第一のベースバンド信号処理部で処理中の呼を異常状態遷移検出による浮遊呼と判定する付記1に記載の無線基地局装置。(2、図10)
(付記3)
前記呼制御部は、前記異常遷移したベースバンド信号処理部に対し、処理中の呼を強制解放指示する付記1に記載の無線基地局装置。(3、図9)
(付記4)
前記呼制御部は、前記解放指示後、タイマーを起動し、
前記タイマーがタイムアウトする前に、前記第一のベースバンド信号処理部から開放完了報告を受信したとき、前記第一のベースバンドに対して新規呼の設定が可能となる状態に戻す付記3に記載の無線基地局装置。(4、図9)
(付記5)
各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、該複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、前記呼制御部は、
前記ベースバンド信号処理部からチャネル毎の呼設定状態を受信し、
呼制御部のメモリに格納したチャネル毎の呼割当有無と、前記受信したチャネル毎の呼割当有無とを比較して、チャネル毎に浮遊呼の発生を確認する無線基地局装置。(5、図10)
(付記6)
前記呼制御部は、前記ベースバンド信号処理部から想定外のメッセージ割り込みを受信した場合、またはタイマー処理によりメンテナンス上必要とされる周期で定期的に当該ベースバンド信号処理部へ前記チャネル毎の呼設定状態の報告を要求する付記5に記載の無線基地局装置。(図10)
(付記7)
各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、該複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置における浮遊呼障害抑制方法であって、前記呼制御部は、
第一のベースバンド信号処理部について処理中状態から使用不可状態への状態遷移を検出し、
前記第一のベースバンド信号処理部の状態が使用不可状態から処理中状態へ状態遷移しない場合、前記第一のベースバンド信号処理部の処理中の呼を第二のベースバンド信号処理部にコピーし、
前記第一のベースバンド信号処理部の状態が使用不可状態から処理中状態へ状態遷移する場合、前記第一のベースバンド信号処理部の処理中の呼を他のベースバンド信号処理部にコピーしない浮遊呼障害抑制方法。(6、図7及び8)
図1は、無線基地局装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図2は、ベースバンド信号処理部装置の機能構成の一例を示す図である。 図3は、BB信号処理部の状態を示す状態報告情報の一例を示す図である。 図4は、呼制御部が管理するBB信号処理部の状態遷移ルートの一例を示す図である。 図5は、呼設定状態テーブルの一例を示す図である。 BB信号処理部とのインタフェース正常時の「使用不可」状態を検出した場合の呼制御部の設定制御の一例を示す図である。 図7は、BB信号処理部とのインタフェース異常時の使用不可状態を検出した場合の呼制御部の呼設定制御の一例を示す図である。 呼制御部によるBB信号処理部の浮遊呼発生回避処理のフローチャートである。 図9は、呼制御部によるチャネル毎の浮遊呼消去処理のフローチャートである。 図10は、呼制御部によるチャネル毎の浮遊呼消去処理のフローチャートである。
符号の説明
1 無線基地局装置
2 アンテナ
3 増幅部
4 無線部
5 有線伝送路インタフェース部
10 ベースバンド信号処理装置
14 ベースバンド信号処理部
16 呼制御部
20 移動局
30 無線基地局制御装置

Claims (5)

  1. 各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、該複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、
    前記呼制御部は、
    第一のベースバンド信号処理部の処理中状態から使用不可状態への状態遷移を検出し、
    前記第一のベースバンド信号処理部の状態が所定時間内に使用不可状態から状態遷移しないとき、前記第一のベースバンド信号処理部の処理中の呼を第二のベースバンド信号処理部にコピーし、
    前記第一のベースバンド信号処理部の状態が所定時間内に使用不可状態から処理中状態へ状態遷移するとき、前記コピーを行わず、前記第一のベースバンド信号処理部で処理中の呼を異常状態遷移検出による浮遊呼と判定する無線基地局装置。
  2. 前記呼制御部は、前記第一のベースバンド信号処理部に対し、処理中の呼を解放指示する請求項1に記載の無線基地局装置。
  3. 前記呼制御部は、前記解放指示後、タイマーを起動し、
    前記タイマーがタイムアウトする前に、前記第一のベースバンド信号処理部から解放完了報告を受信したとき、前記第一のベースバンド信号処理部に対して新規呼の設定が可能となる状態に戻す請求項に記載の無線基地局装置。
  4. 各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、該複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置であって、
    前記呼制御部は、
    前記ベースバンド信号処理部からチャネル毎の呼設定状態を受信し、
    呼制御部のメモリに格納したチャネル毎の呼割当有無と、前記受信したチャネル毎の呼割当有無とを比較して、チャネル毎に浮遊呼の発生を確認する無線基地局装置。
  5. 各々がベースバンド信号処理を行う複数のベースバンド信号処理部、及び、該複数のベースバンド信号処理部に対して呼設定を行う呼制御部を有する無線基地局装置における浮遊呼障害抑制方法であって、前記呼制御部は、
    一のベースバンド信号処理部について処理中状態から使用不可状態への状態遷移を検出し、
    前記一のベースバンド信号処理部の状態が所定時間内に使用不可状態から処理中状態へ状態遷移しない場合、前記一のベースバンド信号処理部の処処理中の呼を他のベースバンド信号処理部にコピーし、
    前記一のベースバンド信号処理部の状態が所定時間内に使用不可状態から処理中状態へ状態遷移する場合、前記一のベースバンド信号処理部の処理中の呼を他のベースバンド信号処理部にコピーせず、前記一のベースバンド信号処理部で処理中の呼を異常状態遷移検出による浮遊呼と判定する浮遊呼障害抑制方法。
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