JP5334682B2 - 工具交換方法及び2主軸対向旋盤 - Google Patents

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この発明は、2個の加工域の間を移動してそれぞれの加工域に保持されているワークを加工する1個の工具交換可能な工具保持部(回転工具軸や刃物台)を備えた工作機械の当該工具軸への工具交換方法及びそのような工具保持部と工具マガジンとを備えた2主軸対向旋盤に関するものである。
2主軸対向旋盤は、同一の主軸軸線上で対向する独立して回転駆動される2個の主軸(ワーク主軸)を備えており、それぞれの主軸の対向端にワークを把持するチャックが装着されている。一般的な2主軸対向旋盤は、オペレータから見て左側と右側とに主軸が配置されている。従って、左側の主軸に把持されたワークを加工する左側の加工域と右側の主軸に把持されたワークを加工する右側の加工域との2つの加工域を備えている。
比較的小型で汎用的な工具を装着する工具タレットなどは、左右の加工域に専用のものを設ける場合も多いが、工具交換可能で大型の回転工具も装着可能にした回転工具軸は1個のみ設けて、必要なタイミングで左右の加工域間を移動して、左右の加工域に保持されたワークの加工を行うことができるようにするのが一般的である。複合旋盤という用語は、工具交換可能な回転工具軸を備えた旋盤について用いられている。
図4は、2個の工具タレットと1個の回転工具軸とを備えた2主軸対向複合旋盤の模式的な機器配置の一例を示した図で、同一主軸軸線aのオペレータから見て左側に固定主軸1Lが配置され、右側にZ軸方向(主軸軸線方向)に移動可能な移動主軸1Rが配置されている。両主軸1L、1Rは、対向端にチャック2L、2Rを備え、これらのチャックで保持されるワークWL、WRを加工する左右の加工域AL、ARが形成されている。図の旋盤では、左右の加工域のそれぞれに専用の工具タレット3L、3Rが主軸軸線aの下方に配置されており、主軸軸線aの上方には、左右の加工域AL、AR間を移動して左右のワークWL、WRに対する加工を行う工具を装着するための1個の回転工具軸4が配置されている。
このような機器配置の従来の2主軸対向複合旋盤は、固定主軸1Lの上方に回転工具軸4に装脱する工具を格納する工具マガジン5Lと、当該工具マガジンと回転工具軸との間で工具交換を行う工具交換装置6Lとが配置されている。すなわち、従来の2主軸対向複合旋盤では、1個の回転工具軸に装脱される工具は、1個の工具マガジンに格納されている。
図4に示したような機器配置の2主軸対向複合旋盤において、ワークWL、WRに対する回転工具軸4に装着した工具での加工の割合が工具タレット3L、3Rに装着した工具による加工の割合より小さければ、工具タレット3L、3Rで加工を行っている間に回転工具軸4に装着する工具の交換を行ってやればよいので、工具交換に多少時間がかかってもワークWL、WRの加工能率に大きな影響を与えることがない。
しかし、ワークの加工形状が複雑であると、回転工具軸4に装着した工具による加工の割合が多くなり、工具の交換も頻繁に行われるようになる。そうすると回転工具軸4に装着する工具の交換に要する時間の大小がワークの加工能率に大きく影響を及ぼすようになり、より短時間で工具交換を行うことができる機械が要求されるようになる。
また、ワークの加工形状によって加工に使用する工具の種類も異なるところ、ワークの加工ロット数が少ないと、工具マガジン5Lに格納する工具の変更や新たなワークの加工に適したように工具マガジン内での工具の格納順を変更する必要が度々生じ、その作業を人手で行うと、ワーク変更時の段取に時間がかかって機械の稼働率が低下し、オペレータの作業負担も大きくなる。
そこで、ワーク変更時に新たなワークの加工に適した順序に工具マガジン内の工具を並べ替える(整列する)作業を自動で行いたいという要求が生ずる。図4に示したような1個の回転工具軸4に装脱する工具を1個の工具マガジン5Lに格納する機械では、加工プログラムから工具呼出指令で呼び出される工具の情報を順に検出して、その検出順に工具を整列するという単純な方法で工具の自動整列が行われていた。
この発明は、2主軸対向複合旋盤のように、2つの加工域AL、ARを備え、当該加工域間を移動してそれぞれの加工域に保持されているワークWL、WRを加工する1個の工具保持部4と、当該工具保持部に装脱される工具を格納する工具マガジン5Lとを備えた工作機械において、ワーク加工中における工具交換時間を短縮し、かつ工具交換時間を短縮するのに適した態様で工具マガジン内に工具を自動的に整列して格納する技術手段を提供することを課題としている。
NCプログラムの工具呼出指令には、呼び出される工具(新たに工具保持部に装着される工具)の工具情報(工具コード)が記述される。工具コードは、通常英字Tとそれに続く4桁の数字によって表され、4桁の数字の上2桁は、工具の種類を示し、下2桁は、当該工具を装着したときにその工具を装着した刃物台の移動原点をどの位置に設定するかという情報(オフセット値)を登録してあるメモリ領域の番号を示している。自動工具交換を制御するNC装置は、工具マガジンの個々の工具格納位置(ステーション)の番号と現に当該番号のステーションに格納されている工具の工具コードとを関連させて記憶しており、工具を交換するごとに工具を装脱したステーションに対応する工具番号が書き換えられる。
この発明では、2個の加工域AL、AR間を移動して、両加工域でワークWL、WRに対する加工を行う工具保持部4に装脱する工具を格納する工具マガジンをそれぞれの加工域側に1個ずつ(従って2個)設けている。2個の工具マガジン5L、5Rは、2個の加工域AL、ARの側に、例えばオペレータから見て加工域AL、ARが左と右にある2主軸対向旋盤では、左主軸1Lの上方の位置と右主軸1Rの上方の位置とに配置される。
工具マガジン5L、5Rと工具保持部4との間の工具交換を行う工具交換装置6L、6Rは、例えば工具保持部4と共に移動する構造のものを1個だけ設けることも可能であるが、それぞれの工具マガジン5L、5Rに専用の工具交換装置6L、6Rを設けるのが工具交換時間を短縮できる点、及び構造を単純化できる点で好ましい。
工具交換装置6L、6Rは、工具保持部4に現に装着されている工具と、工具マガジン5L、5R上の次に装着する工具とを同時に把持して工具抜取り方向に移動し、反転して工具装着ないし格納方向に移動することにより、工具保持部4に装着されていた工具の工具マガジン5L、5Rへの戻しと新たに装着する工具の工具保持部4への装着とを同時並行的に行う工具交換装置を用いるのが好ましい。典型的な構造は、両端に工具把持部7を備えた腕8の長手中心を180度旋回する旋回軸9で支持した構造で、旋回軸9の軸方向移動により、工具保持部4及び工具マガジン5L、5Rからの工具の抜取りと装着ないし格納とを行い、旋回軸9を180度回動することにより、工具保持部4側と工具マガジン5L、5R側との工具の交換を行う構造である。
工具マガジン5L、5Rの工具交換装置に対向するステーションに工具が格納されていないときは、上記動作により、工具保持部4に装着された工具の当該空きステーションに対する工具戻し動作のみが行われる。また、工具保持部4に工具が装着されていないときは、工具マガジン5L、5Rの工具交換装置6L、6Rに対向するステーションに格納された工具の工具保持部4への装着のみが行われることになる。
工具交換装置を制御するNC装置は、工具保持部4に装着されている工具と、その工具がどちらの側の工具マガジンに格納されていた工具かを認識している。加工プログラムによって新たに呼び出される工具が現に工具保持部4に装着されている工具を格納する工具マガジンと同じであるときは、その工具マガジンの呼び出された工具が格納されているステーションと工具保持部4との間で工具の交換を行う。すなわち、工具保持部4に装着されていた工具は、新たに呼び出された工具が装着されていたステーションに格納される。
一方、呼び出される工具が格納されている工具マガジンと現に工具保持部4に装着されている工具が格納されていた工具マガジンとが異なるときは、工具の呼び出し指令を受けたとき、工具保持部4は、まず現に装着されている工具が格納されていた工具マガジン側へ移動して、当該工具マガジンの空きステーションに工具を戻し、工具が装着されていない状態で反対側の工具マガジン側へと移動し、呼び出された工具の装着を受ける。呼び出された工具が格納されていたステーションは空きステーションとなる。
上記のように、両側の工具マガジン5L、5Rには、原則としてそれぞれの側の加工域AL、ARのワークWL、WRの加工に使用する工具が格納されるが、NC装置10に設けた工具交換制御手段11は、左側工具マガジン5Lに格納されていた工具は、必ず左側工具マガジンに戻し、右側工具マガジン5Rに格納されていた工具は、必ず右側工具マガジンに戻すという動作で工具交換を行うので、上記原則通りに工具を格納したときに、工具交換時間が最も短くなるとは限らない。
例えば、左主軸1Lと右主軸1Rとの間でワークの受け渡しを伴う加工において、右主軸側の加工域ARで使用する工具が1個のみで、他が全て左主軸側の加工域ALで使用する工具である場合、右主軸側ARで使用する1個の工具を右工具マガジン5Rに格納すると、当該工具を使用する際、工具保持部4は、まず左工具マガジン5L側に移動して、現に装着されている工具を左工具マガジン5Lに戻し、次いで右工具マガジン5R側に移動して呼び出された工具を装着し、右主軸側ARで加工を行い、加工が終了したら、右工具マガジン5Rに工具を戻し、左工具マガジン5L側に移動して次の工具を受け取る、という動作を行わなければならない。
一方、当該1個の工具も左工具マガジン5Lに格納したときは、工具保持部4は、左工具マガジン5L側で工具交換を行い、右加工域ARに移動してワークを加工し、加工が終了したら左工具マガジン5L側に移動して次の工具との交換を行えばよいので、後者の方が工具保持部4の移動距離が短くなり、工具交換装置の動作回数も半分で済むので、工具交換時間は短くなる。
これに対し、右加工域で使用されるが左加工域では使用されない工具が複数個連続して呼出されるときは、その連続する個数が左右の加工域間の距離の大小によって変わるある数を超えると、その複数個の工具を右工具マガジン5Rに格納した方が全体としての工具交換時間が短縮される。それは、上記連続する工具の最初のものと最後のものの交換には時間がかかるが、途中の工具交換時における工具保持部4の移動距離が短くなるからである。
この発明では、上記の点を考慮して、以下に示すような手順で工具の整列を行っている。すなわち、この発明の工具交換方法は、NCプログラムに記述されている工具呼出指令で呼出される工具を各加工域AL、AR側に分けて抽出し、抽出数が少ない側の工具呼出指令が連続するときに当該連続する工具呼出指令で呼出される工具をその呼出順に当該抽出数が少ない側の工具マガジンに格納し、残りの工具を呼出数が多い側の工具マガジン(基準マガジン)にその呼出順に格納する。
例えば、抽出数が多い側の工具マガジンに全ての工具を収納することができるときは全ての工具を当該抽出数が多い側の工具マガジンにその呼出順に格納する。抽出数が多い側の工具マガジンに全ての工具を収納することができないときに、抽出数が少ない側の工具呼出指令が連続する回数が多いものから順に選択して当該当該選択された連続する工具呼出指令で呼出される工具をその呼出順に当該少ない側の工具マガジンに格納し、残りの工具数が抽出数が多い側の工具マガジンに格納可能な数より少なくなったときに前記選択を終了して残りの工具を工具抽出数が多い側の工具マガジンにその呼出順に格納する。
そして、工具交換に際しては、各側の工具マガジンに格納された工具はその側の工具マガジンに戻し、同一工具マガジンに格納された工具相互を交換するときは取出した工具が格納されていた工具格納位置(工具ポット)に交換前に工具保持部に装着されていた工具を戻す。
この発明により、回転工具軸4が左主軸側と右主軸側の加工域で使用されかつ自動工具交換可能な2主軸対向複合旋盤のように、両側の加工域AL、ARと当該両加工域間を移動して加工を行う工具保持部とを備えた工作機械において、当該工具保持部4に装脱する工具を格納する工具マガジン5L、5Rをその加工域に対応させて両側に設け、工具交換時の工具保持部の移動距離を短くすると共に、加工プログラム中の工具呼出指令を自動認識して、工具交換時間が最小となるように、両側の工具マガジンに工具を振分けて整列させることが可能になり、整列後、自動運転を行うことにより、最適な加工時間で加工を行うことができる。
この発明に係る2主軸対向複合旋盤の模式的な平面図 工具の整列格納方法を示すフローチャート 工具の振分け方法の他の例を示すフローチャート 従来の2主軸対向複合旋盤の模式的な平面図
以下、図面を参照して、この発明の実施形態を説明する。図1は図4に示した2主軸対向複合旋盤におけるこの発明の実施形態を示した図4と同様な図である。図に示されているように、左右の加工領AL、ARに保持されたワークWL、WRを加工する1個の回転工具軸4に装脱する工具を格納する工具マガジン5L、5Rが左右に配置された加工域AL、ARに対応させて、回転工具軸4の移動領域の左右に配置されている。
図の工具マガジン5L、5Rは、主軸軸線aと平行な軸回りに回転する円盤形のもので、その外側側面円周上にZ軸方向外側を向いた多数の工具格納ステーションが設けられており、下端に回動したステーションの工具ポットの向きを下向きにする転向装置を備えたものである。
工具マガジン5L、5Rと回転工具軸4との間で工具の交換を行う工具交換装置6L、6Rは、それぞれの工具マガジン5L、5Rに専用のものが設けられている。各工具交換装置6L、6Rは、鉛直方向の旋回軸9で長さ中央を支持された水平方向の腕8を備え、この腕の両端にそれぞれ工具把持部7を備えている。両端の工具把持部7を工具軸4と工具マガジンの下端の工具ポットに対向させ、旋回軸9の軸方向移動により、工具軸4及び工具マガジン5L、5Rからの工具の抜取りと、工具軸4及び工具マガジン5L、5Rへの工具の装着ないし格納とを行い、旋回軸9を180度回動することにより、工具軸4側と工具マガジン5L、5R側との工具の変換を行う構造で、それぞれの工具マガジンに近接した位置に移動して下向きとなった回転工具軸4と、下端に移動して下方を向いた工具ポットとの間で工具交換を行う。
回転工具軸4の加工及び工具交換を制御する下記のNCプログラムには、左加工域の加工か右加工域の加工かを示すMコード(M41、M441、M91、M491)が各工程の先頭部分に記述され、その次に、当該工程で使用する工具の工具呼出指令がGコード(G340)で記述され、各工具呼出指令の後に当該工具を用いて行う各工程での加工プログラムが記述されている。下記のNCプログラム例では、M41は、左加工域(L主軸側)ALでの旋削(TURNING)工程、M441は右加工域(R主軸側)ARでの旋削工程、M91は左加工域ALでのミーリング(MILLING)工程、M491は右加工域ARでのミーリング工程である。
NCプログラム例
[プログラム名]
N10 M41 (L TURNING ROUGH);
G340 T0101;
・・・・・
(加工プログラム)
・・・・・
M1;
N20 M41 (L TURNING FINISH);
G340 T0202;
・・・・・
(加工プログラム)
・・・・・
M1;
N30 M491 (R MILLING);
G340 T0303;
・・・・・
(加工プログラム)
・・・・・
M1;
N40 M91 (L MILLING);
G340 T0404;
・・・・・
(加工プログラム)
・・・・・
M1;
N50 M91 (L MILLING);
G340 T0303;
・・・・・
(加工プログラム)
・・・・・
M1;
・・・・・
・・・・・
M30
%
上記NCプログラム例では、第1工程N10のL主軸側旋削加工で使用する工具がT01、第2工程N20のL主軸側旋削加工で使用する工具がT02、第3工程N30のR主軸側ミーリング加工で使用する工具がT03、第4工程N40のL主軸側ミーリング加工で使用する工具がT04、第5工程N50のL主軸側ミーリング加工で使用する工具がT03である。
NC装置の工具抽出手段12は、NCプログラムから工具呼出指令の工具情報を検索し、検索順に、呼出される工具情報が記述されている工程が左ワーク加工工程であるか右ワーク加工工程であるかにより振分けて、表1、3に示すような工具抽出情報を生成する(図2のステップ20)。比較手段13は、左側と右側の工具呼出数のどちらが多いかを比較し、呼出数が多い側の工具マガジンを基準マガジンとする(図2のステップ27)。工具の整列格納手段14は、抽出された工具を基準マガジンとその反対側の副マガジンとに振分けて(図2のステップ28、29及び図3)、各工具マガジン毎に呼出順に整列して格納する。
整列格納手段は、下位手段として、使用される工具を基準マガジンと副マガジンに振分ける振分け手段と、各工具マガジンに振分けられた工具を加工プログラムで呼出される順序に並べる整列手段と、その順序に従って工具マガジン5L、5R及び工具交換装置6L、6R並びに必要なとき(工具を反対側の工具マガジンに移動するとき)に工具軸4を動作させて実際に工具マガジン上の工具を並べ替える格納手段とを備える。整列格納手段14は、更に、加工プログラムで使用する工具が工具マガジン5L、5Rのいずれにも装着されていないときに、オペレータに当該工具の装着を要請するアラームを表示する不足工具表示手段を備える。
図2中、MLnは左工具マガジン5Lの格納可能工具数、MRnは右工具マガジン5Rの格納可能工具数で、ここでは簡単のために、MLn=MRnとする。PTnはNCプログラムから抽出した全工具本数(使用する工具の種類の数)、CLnは左ワークWLの加工のために用いる全工具の呼出し回数、CRnは右ワークWRの加工のために用いる全工具の呼出し回数である。なお、MLn、MRnの最大数は、工具マガジン5L、5Rのステーション数であるが、新たに読込んだNCプログラムから抽出されない(次回の加工では使用されない)工具が既に装着されており、その工具を取外すことなく装着することが可能な工具数として、設定することもできる。後者の格納可能工具数は、制御装置に自動的に設定させることができる。
図2において、工具抽出手段12は、NCプログラム中の工具呼出指令から使用工具の情報を抽出し(ステップ20)、使用する工具の本数PTnが左右の工具マガジンに格納可能な本数Mn=MLn+MRnより大きいときは、工具数オーバーとしてアラーム処理(アラームを表示して停止など)を行う。
比較手段13は、使用工具本数PTnが左工具マガジン(又は右工具マガジン。この実施形態はMLn=MRnの例である。)の格納可能数MLn(MRn)より多いかどうかを調べ(ステップ23)、もし少ないか等しければ、左と右の加工域の工具呼出数CLnとCRnのどちらが多いかを調べ(ステップ24)、全ての工具を呼出数が多い側の工具マガジンに割当て、整列格納手段14の下位の前記整列手段と格納手段を呼出して、NCプログラムの先頭からの呼出順に格納する(ステップ25、26。表3参照)。
一方、ステップ23で使用工具本数PTnが左(又は右)工具マガジンの格納可能数MLn(MRn)より多ければ、比較手段13は、左と右の加工域の工具呼出数CLnとCRnのどちらが多いかを調べ(ステップ27)、呼出数が多い側の工具マガジンを基準マガジンとする。そして整列格納手段14は、基準マガジンに格納しきれない工具を副マガジンに格納するとして、それぞれの工具マガジンにNCプログラムの先頭からの呼出順に格納する(ステップ28、29)。
整列格納手段14は、副マガジンに格納する工具を、副マガジン側の加工域に呼出される工具の連続数が多い順に、当該連続する工具を副マガジンに格納する工具として選択する、という処理を、残りの工具数が基準マガジンに格納可能な数に等しいか少なくなるまで繰り返すことにより決定する(表6参照)。
次に具体的な工具整列例として、左右の工具マガジンの工具格納本数が共に24本で、加工プログラムから抽出した全工具本数が1個の工具マガジンの格納可能本数より少ない場合の例を表1〜3に、また抽出した全工具本数が1個の工具マガジンの格納可能本数より多い場合の例を表4〜6に示す。ここで、表1、4はNCプログラムで呼出される工具をプログラムの先頭から順に抽出してL主軸側の加工工程で呼出されているものとR主軸側の加工工程で呼出されているものとに分けて抽出した工具抽出テーブル、表2、5は、抽出したデータにおける使用工具本数PTn等の数値、表3、6は、図2の手順により生成された左右の工具マガジンへの工具整列情報である。
Figure 0005334682
Figure 0005334682
Figure 0005334682
表1〜3の例では、NCプログラム中の全工具本数PTnが12であり、L主軸側の呼出し回数11がR主軸側での呼出し回数4より多い、全ての工具を左工具マガジンにNCプログラムで呼び出されている順に整列して格納する。
Figure 0005334682
Figure 0005334682
Figure 0005334682
表4〜6の例では、NCプログラム中の全工具本数が30で、1個の工具マガジンの工具格納本数24より多く、かつL工具側への呼出し回数23がR工具側への呼出し回数10より多いので、左工具マガジンを基準として工具を格納することとし、R主軸側に呼び出される工具が連続するT16〜T19を右工具マガジンに格納する工具として選択し、残った工具本数26がまだ1個の工具マガジンに格納する工具本数より多いので、次に連続する数の多いT05〜T07を右工具マガジンに格納する工具として更に選択し、これにより残りの工具本数23が左工具マガジンの工具格納本数より小さくなるので、当該残りの工具を左工具マガジンにそれらが呼び出される順序で整列して格納し、右工具マガジンに格納する工具として選択した工具を右工具マガジンにそれらが呼び出される順序で整列して格納する。
図3は、左右の工具マガジンへの工具の振分け方法の更に他の例を示すフローチャートで、左工具マガジンを基準マガジンとして反対側の工具マガジンに格納する工具を抽出する手順の例を示したものである。NC装置のメモリに、工具抽出テーブルにおける前行の工具がL(左)側の工具がR(右)側の工具であるから記憶するLRメモリと、L側で使用されない工具がR側で連続する数を記憶するカウンタの記憶領域を設定する。そして、カウンタに0、LRメモリにLを初期設定し、工具抽出テーブル(表7参照)の先頭行から呼出された工具がL側かR側かを調べ(ステップ30)、R側のときはその工具がL側で使用されているかどうかを調べる。より好ましくは、その工具がL側で使用されておらずかつR側に連続しない呼出箇所で使用されていないかどうかを調べる。工具がL側で使用されておらずかつR側の非連続箇所で使用されていないR側工具であれば、LRメモリがL(前行の工具がL側)であるときは、R側で連続呼出される先頭工具である可能性があるからその行番号を記憶し、LRメモリをRにし、カウンタに1を加えて(ステップ31〜33。カウンタは1となる。)、次行に行く。LRメモリがRであれば、R側工具が続いて呼出されているのだから、カウンタに1を加えて次行に行く。
一方、その行の工具がL側工具(L側で使用するかL側でも使用する工具)でありかつLRメモリがRであるときは、前行の工具がR側で連続する呼出工具の最後のものであり、その連続数がカウンタに記憶されているから、カウンタ(連続数)が反基準側マガジンに格納した方が全体としての工具交換時間が短くなる連続数として予め登録された数mより多ければ、ステップ31で記憶した行から前行までの呼出工具を左工具マガジンに格納する工具とし、カウンタ=0、LRメモリ=Lとして次行に行く。一方、その行の工具がL側工具でありかつLRメモリがLであるときは、カウンタ=0、LRメモリ=Lの維持又は初期化をして次行に行く。
上記手順を最終行まで繰返して、L側工具マガジンに格納する工具を選択し、残りの工具を基準マガジンに格納する工具とし、それぞれの側の工具を呼出順に整列して、工具整列情報を生成する。表8は、m=3として、表7の工具抽出情報から上記手順で生成される工具整列情報のテーブルである。T04、T08、T09はR側で連続して呼出されているが、L側でも使用されているので、この部分の連続数は3となり、T05〜T07だけがR側工具として選択される。
Figure 0005334682
Figure 0005334682
図3の処理は、図2のフローチャートにおけるステップ24−26の処理に代えて採用することができる。その場合には、使用工具本数が基準工具マガジンの工具格納可能本数より小さいか等しいときだけ、図3の処理が行われることとなる。
他の方法として、図3の処理を図2のフローチャートのステップ21とステップ23の間で行わせるようにすることもできる。この場合には、図2のフローチャートにおける処理においては、基準マガジンと副マガジンの区別を行わないで、表7の工具抽出情報から左加工域にのみ呼出される工具の連続数が予め定めた数m(例えば3)より多い連続があるとき、当該連続する工具を左工具マガジンに格納する工具とし、右加工域にのみ呼出される工具の連続数がmより多い連続があるとき、当該連続する工具を右工具マガジンに格納する工具とし、残りの工具について、図2のフローチャートのステップ23以下の処理を行う。この場合のステップ23以下の処理において、PTnには使用工具の総数から格納先決定済の工具数を差し引いた数とし、MLn及びMRnには、左右の工具マガジンの格納可能数から左右の工具マガジンそれぞれへの格納先決定済工具数を差し引いた数を設定する。
1L、1R 主軸
2L、2R チャック
4 回転工具軸
5L、5R 工具マガジン
6L、6R 工具交換装置
AL、AR 加工域

Claims (4)

  1. 両側の加工域間を移動して各側の加工域に保持されたワークを加工する1個の工具保持部を備え、当該工具保持部に装脱する工具を収納する2個の工具マガジンが前記両側の加工域のそれぞれの側に配置されている工作機械の工具交換方法であって、
    NCプログラムに記述されている工具呼出指令で呼出される工具を各加工域側に分けて抽出し、抽出数が少ない側の工具呼出指令が連続するときに当該連続する工具呼出指令で呼出される工具をその呼出順に当該抽出数が少ない側の工具マガジンに格納し、残りの工具を呼出数が多い側の工具マガジンにその呼出順に格納し、工具交換に際しては、各側の工具マガジンに格納された工具はその側の工具マガジンに戻し、同一工具マガジンに格納された工具相互を交換するときは取出した工具が格納されていた工具格納位置に交換前に工具保持部に装着されていた工具を戻すことを特徴とする、工具交換方法。
  2. 両側の加工域間を移動して各側の加工域に保持されたワークを加工する1個の工具保持部を備え、当該工具保持部に装脱する工具を収納する2個の工具マガジンが前記両側の加工域のそれぞれの側に配置されている工作機械の工具交換方法でであって、
    NCプログラムに記述されている工具呼出指令で呼出される工具を各加工域側に分けて抽出し、
    抽出数が多い側の工具マガジンに全ての工具を収納することができないときに、抽出数が少ない側の工具呼出指令が連続する回数が多いものから順に選択して当該当該選択された連続する工具呼出指令で呼出される工具をその呼出順に当該少ない側の工具マガジンに格納し、残りの工具数が抽出数が多い側の工具マガジンに格納可能な数より少なくなったときに前記選択を終了して残りの工具を工具抽出数が多い側の工具マガジンにその呼出順に格納し、
    工具交換に際しては、各側の工具マガジンに格納された工具はその側の工具マガジンに戻し、同一工具マガジンに収納された工具相互を交換するときは取出した工具が収納されていた工具収納位置に交換前に工具保持部に装着されていた工具を戻すことを特徴とする、工具交換方法。
  3. 対向2主軸と当該2個の主軸間を移動して各主軸に保持されたワークを加工する1個の工具保持部を備え、当該工具保持部に装脱する工具を収納する2個の工具マガジンが前記2個の主軸のそれぞれに近接して配置され、
    各工具マガジンに格納された取出し工具と前記工具保持部に装着された戻し工具とを同時に把持して反転することにより、前記取出し工具を前記工具保持部に装着すると共に前記戻し工具を前記取出し工具が格納されていた工具格納位置に格納する工具交換装置を備え、
    NCプログラムに記述された工具呼出指令で呼出される工具の情報を各主軸側に分けて抽出する工具抽出手段と、
    各主軸側に抽出された工具数を比較する比較手段と、
    抽出数が少ない側の工具呼出指令が連続するときに当該連続する工具呼出指令で呼出される工具をその呼出順に当該抽出数が少ない側の工具マガジンに格納し、残りの工具を工具抽出数が多い側)の工具マガジンにその呼出順に格納する整列格納手段と、
    各側の工具マガジンに格納した工具はその側の工具マガジンに戻し、同一工具マガジンに格納された工具相互を交換するときは取出した工具が格納されていた工具格納位置に交換前に工具保持部に装着されていた工具を戻す工具交換制御手段とを備えていることを特徴とする、2主軸対向旋盤。
  4. 対向2主軸と当該2個の主軸間を移動して各主軸に保持されたワークを加工する1個の工具保持部を備え、当該工具保持部に装脱する工具を収納する2個の工具マガジンが前記2個の主軸のそれぞれに近接して配置され、
    各工具マガジンに格納された取出し工具と前記工具保持部に装着された戻し工具とを同時に把持して反転することにより、前記取出し工具を前記工具保持部に装着すると共に前記戻し工具を前記取出し工具が格納されていた工具格納位置に格納する工具交換装置を備え、
    NCプログラムに記述された工具呼出指令で呼出される工具の情報を各主軸側に分けて抽出する工具抽出手段と、
    各主軸側に抽出された工具数を比較する比較手段と、
    抽出数が多い側の工具マガジンに全ての工具を収納することができないときに、抽出数が少ない側の工具呼出指令が連続する回数が多いものから順に選択して当該当該選択された連続する工具呼出指令で呼出される工具をその呼出順に当該少ない側の工具マガジンに格納し、残りの工具数が抽出数が多い側の工具マガジンに格納可能な数より少なくなったときに前記選択を終了して残りの工具を工具抽出数が多い側の工具マガジンにその呼出順に格納する整列格納手段と、
    各側の工具マガジンに格納した工具はその側の工具マガジンに戻し、同一工具マガジンに格納された工具相互を交換するときは取出した工具が格納されていた工具格納位置に交換前に工具保持部に装着されていた工具を戻す工具交換制御手段とを備えていることを特徴とする、2主軸対向旋盤。
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